JPH076127Y2 - 易開封性密封容器 - Google Patents

易開封性密封容器

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JPH076127Y2
JPH076127Y2 JP1989017341U JP1734189U JPH076127Y2 JP H076127 Y2 JPH076127 Y2 JP H076127Y2 JP 1989017341 U JP1989017341 U JP 1989017341U JP 1734189 U JP1734189 U JP 1734189U JP H076127 Y2 JPH076127 Y2 JP H076127Y2
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Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は、フランジ部を有するプラスチック製カップ体
と蓋材とから構成される容器において、蓋を容易に開封
することのできる易開封性密封容器に関する。
〔従来の技術〕
食品類の包装容器として、蓋が容易に開けられるイージ
ーオープン式のプラスチック製密封容器が汎用されてい
る。
従来からおこなわれている最も一般的なイージーオープ
ン方法は、蓋材のシール層を構成する樹脂の組成を変え
ることによって容器とのシール強度を適度に制御し(例
えば600〜1000g/mm)、蓋材と容器の界面をピールして
開封するものである。ところが、シール強度はシール時
の条件、環境温度、内容物の付着等の影響を受け易く、
往々にして強弱のバラツキが発生する。このバラツキが
弱い方に偏るとシール漏れを生じる危険性を招き、逆に
強い方に偏るとピール性が悪くなり開封が困難となる。
しかし、シール漏れは致命的な欠陥となるので、この現
象を避けて安全性の確保を図るためにはイージーオープ
ン性を犠牲にしてもシール温度や圧力を高めに設定する
必要があった。このような問題点を改善するために、シ
ール層とそれと隣接する層とのデラミネーションにより
開封する方法(例えば特公昭50-37598号公報)が試みら
れているが、通常のシール方式ではシール層がうまく破
断せず、内容物が取り出しにくいという難点がある。
また、剥離層と隣接層との切り離しを容易にするためフ
ランジ部に切り込みを設ける構造も提案されている(特
開昭62-251363号公報、同63-78号公報、同63-25037号公
報等)。しかし、これら構造の容器の場合には、製造段
階において切り込み部分の容器周縁を外側からシールし
なければならないため、シール時の位置設定に厳密な管
理が必要になるという製造上の問題点がある。そのう
え、本体容器シール層とシール層を剥離する方式におい
ては、フランジ部の周縁端部までシールをおこなう関係
上、剥離を周縁端部から開始する必要があり、このため
容器形状の面にも制約を受ける欠点がある。
この点を解決する方策として、特開昭63-96060号公報に
記載されているようにフランジ部に剥離開始用切りかき
と剥離停止用切りかきを設置した例もあるが、この場合
もシール盤のシール位置精度を厳密に設定しなければな
らないという製造工程上の不都合がある。
〔考案が解決しようとする課題〕
本考案は、フランジ部に特定形状の環状凹部を設けるこ
とにより上記従来の問題点を解消し、よってシール漏れ
の危険がなく、しかもシール条件に左右されずに容易か
つ安定した開封が得られる易開封性の密封容器を提供す
るものである。
容器本体と蓋材を凸型のシール盤でヒートシールするこ
とによりフランジ部に凹部を形成する構造は従前から知
られており、フランジ部分に内容物がオーバーフローし
た時にも安定したシールがおこなえるという有利面が認
められているが、容器本体のシール層と蓋材シール層の
界面剥離を伴う開封の場合にはシール工程で両シール層
が複雑な塑性変形を起こすため、耐圧性は向上するもの
の易開封性の面では後退する難点がある。
本考案の目的は、この課題を解決するための構造改良の
点にある。
〔課題を解決するための手段〕
上記目的を達成するための本考案による易開封性密封容
器は、シール層とそれに相対する隣接層とをラミネート
した容器本体のフランジ部と、前記容器本体のシール層
と同質のシール層を備えた蓋材をシールした密封容器に
おいて、前記フランジ部に蓋材の上面から少なくとも溝
底がフランジ部の隣接層面に達する環状の押圧凹部によ
るシール層が設けられ、シール部と非シール部の境界両
端部にシール層および隣接層の構成樹脂による瘤状の樹
脂溜まりが形成されてなり、開封時、前記瘤状の樹脂溜
まりの下部に位置するシール層の2点で切断し、シール
層と隣接層との界面においてピールする機構を備えるこ
とを構成上の特徴とするものである。
したがって、本考案の構成上の特徴は、環状押圧凹部の
形態としてその溝底が隣接層面と同等もしくはそれ以上
深くなるように形成されており、かつシール部と非シー
ル部の境界両端部に瘤状の樹脂溜まりが形成されている
ところにあり、この要件を満たさない場合には効果的な
目的の達成は得られない。
以下、本考案を図面に基づいて詳細に説明する。
第1図は密封容器の全体を示す略断面図で、1は容器本
体、2は蓋材、3はフランジ部である。
容器本体1の材料は、少なくともシール層とそれに相対
する隣接層を有する多層シートからなり、例えばシール
層にポリエチレン系樹脂、隣接層にポリプロピレン系樹
脂を配した単なる2層シートでもよく、更にこの隣接層
に接着層を介してエチレン酢酸ビニル共重合体けん化物
またはポリ塩化ビニリデン系樹脂のバリア層、接着層お
よびポリプロピレンの最外層を配置した6層のシートで
あってもよい。場合によっては、多層プラスチックシー
トの外側に金属、紙などの他材料を積層したものでも差
支えない。ただし、多層シートはシール層と隣接層間の
ラミネート強度が300〜2000g/25mm(剥離角度180°、剥
離速度200mm/min測定時)であり、シール層の厚さは10
〜70μの範囲に設定することが望ましい。この理由は、
前記ラミネート強度が300g/25mmを下廻り、またシート
層厚さが10μ未満では密封性を十分に確保することがで
きず、他方、ラミネート強度が2000g/25mmを越え、シー
ル層厚さが70μを上廻ると開封する場合の剥離強度が大
きくなって円滑なピール性が損なわれるからである。
蓋材2は、容器本体1のシール層と密着して強固に結合
する同質のシール層を備えた多層フィルムにより形成さ
れる。最も好適な態様は、容器本体1のシール層と同一
材料のシール層を備えた多層フィルムで構成することで
ある。例えば、容器本体1のシール層のポリエチレンで
隣接層がポリプロピレンである場合に、シール層がポリ
エチレンである蓋材を用いる組合せが最適となる。ま
た、蓋材のフィルムはバリア性の良好なアルミ箔、ポリ
プロピレン等を含む多層フィルムであってもよい。
第2図は本考案を構成するフランジ部3を示した拡大断
面図で、形成されている環状の押圧凹部4は、溝底Tが
フランジ部3の隣接層面Sと同等以上に深くなってい
る。そして、シール部と非シール部の境界両端部には、
シール層5と隣接層6の構成樹脂による瘤状の樹脂溜ま
り7、7′、8、8′が形成されている。
押圧凹部の形状には特に制約はなく、例えばV字型、U
字型など適宜な形状であってよい。
上記の押圧凹部4および樹脂溜まり7、7′、8、8′
を形成するためには、容器本体1のフランジ部3に蓋材
2を重ね、凹型ヒート部分を有するシール盤を用いて圧
入するヒートシール手段が採られる。この際、凸型ヒー
ト部の圧入によって圧面下近傍にある蓋材2のシール層
9、容器1のシール層5および隣接層6の構成樹脂は塑
性変形を起こしてシール部と非シール部の境界両端部に
押し出される。さらに凸型ヒート部の圧入を進め、溝底
Tが少なくとも隣接層面Sに達するまで圧入すると樹脂
の盛り上がりは一層大きくなり、瘤状の樹脂溜まり7、
7′および8、8′として形成される。この際、蓋材2
のシール層9も付随して樹脂溜まり10、10′を形成す
る。しかし、凸型ヒート部の圧入はシール層5および蓋
材のシール層9が押圧によって全て瘤状の樹脂溜まり部
に押し出されることなく、薄いシール層部として介在す
る程度の条件でおこなう必要がある。
シール部では蓋材2と容器本体1とは相互のシール層が
同質であるため完全に密着しており、蓋材のシール層9
と容器のシール層5の境界面は樹脂が混在状態を呈して
いる。この状態で、シール強度は容器のシール層と隣接
層のラミネート強度以上のものとなる。
〔作用〕
本考案の易開封性密封容器に上記のような構成を有して
いるから、開封時、蓋材2を周縁端部からめくると第3
図に示すような力Xがかかり、蓋材2のシール層9が容
器1のシール層5との間から剥離する。この剥離は第2
図のA点に至るとシール層5の切断により、シール層5
と隣接層6の剥離に転移する。このときA点における大
きな樹脂溜まり部7、8の存在は、シール層5を押さえ
力Xに対して逆方向の抗力を及ぼして切断を助ける。
シール層5と隣接層6との剥離は容器側の樹脂溜まり部
まで続くが、この段階までの過程では力Xは剥離だけに
機能する。ついで、剥離が第2図のB点に至ると力Xは
剥離とシール層5の切断の両面に働くが、樹脂溜まり部
7′、8′が大きな瘤状形態に形成されているため、そ
のうちの大部分はシール層5を引きちぎる力として費や
される。このような力Xの配分により切断およびピール
作用が相俟って、最終的に第4図の状態によって容易に
開封される。
押圧凹部4の溝底Tが隣接層面Sに達しないような形態
では、樹脂溜まりが大きくないため、切断よりも常に剥
離する力が支配的となってシール層5が切断し難くな
る。
〔実施例〕
以下、本考案の実施例を示す。
全体の厚さ850μで、シール層の材質が密度0.955、メル
トインデックス(MI)5g/10minの高密度ポリエチレン
(HDPE)、隣接層(外層を兼ねる)はメルトインデック
ス(MI)0.5/minのポリプロピレン(PP)からなる2層
シールを共押出しにて作成した。ついで、このシートを
真空成形し、内径70mm、フランジ外径82mm、高さ30mmの
容器本体を得た。この容器本体のフランジ厚さは800
μ、シール層の厚さは20μ、そしてシール層と隣接層と
のラミネート強度は800g/25mmであった。
上記容器のフランジ部に、2軸延伸6−6,6Ny(ONY)25
μ/HDPE60μからなる蓋材を重ねU字型の凸型ヒート部
4をもつシール盤5を用い、温度180℃、圧力10kg/cm2
の条件により凸型ヒート部の先端(溝底T)が隣接層面
Sに達するように圧入してシールした。
このシールによってシール部と非シール部の境界両端部
に第2図のような瘤状の樹脂溜まり7、7′、8、8′
が形成された。
上記の密封容器の蓋を開封したところ、第2図のA、B
点におけるシール層5の切断および層間ピールは極めて
円滑におこなわれ、その剥離強度(JIS K6854)は800g/
15mm、切断強度は1000g/15mmと良好な易開封特性を示し
た。
比較のために、凸型ヒート部の先端(溝底T)が隣接層
面Sに達しない圧入条件でシール形成した樹脂溜まり部
をもつ密封容器について蓋を開封したところ、A、B点
特にB点におけるシール層の切断が円滑におこなわれな
かった。すなわち、この場合の剥離強度は800g/15mmと
良好な開封強度であったが、B点を過ぎてもシール層5
の剥離が続き、やっと切断開封されてもシール層5が隣
接層6と剥離分離した状態となって外観的に見苦しいも
のであった。
〔考案の効果〕
密封容器におけるシールの安全性とイージーオープン性
は相互に背反する性能であるため、従来のシール方式で
はその両立が困難とされてきた。
これに対し、本考案に係る易開封性密封容器の構造では
シールをおこなう界面とピールをおこなう界面とが異な
るため、シール強度に支配されることなく円滑なピール
性が付与されると共に、樹脂溜まり部の作用によりシー
ル層の切断開封が極めて容易におこなわれる。したがっ
て、常に、完全なシール性とイージーオープン性の兼備
が保証される。
【図面の簡単な説明】
第1図は密封容器の全体を示す略断面図、第2図は本考
案のフランジ部を示す拡大断面図、第3図はシール部の
開封に要する力の方向を示した断面図、第4図は開封時
の状態を示した断面図である。 1……容器本体、2……蓋材、3……フランジ部、4…
…押圧凹部、5……シール層、6……隣接層、7、
7′、8、8′、10、10′……樹脂溜まり、9……蓋材
のシール層、A、B……切断箇所、S……隣接層面、T
……溝底、X……力

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】シール層とそれに相対する隣接層とをラミ
    ネートした容器本体のフランジ部と、前記容器本体のシ
    ール層と同質のシール層を備えた蓋材をシールした密封
    容器において、前記フランジ部(3)に蓋材の上面から
    少なくとも溝底(T)がフランジ部の隣接層面(S)に
    達する環状の押圧凹部(4)によるシール部が設けら
    れ、シール部と非シール部の境界両端部にシール層
    (5)および隣接層(6)の構成樹脂による瘤状の樹脂
    溜まり(7、7′、8、8′)が形成されてなり、開封
    時、前記瘤状の樹脂溜まりの下部に位置するシール層
    (5)の2点(A、B)で切断し、シール層(5)と隣
    接層(6)との界面においてピールする機構を備えるこ
    とを特徴とする易開封性密封容器。
JP1989017341U 1989-02-16 1989-02-16 易開封性密封容器 Expired - Fee Related JPH076127Y2 (ja)

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JPS60146077U (ja) * 1984-03-07 1985-09-27 大日本印刷株式会社 ハイバリヤ性イ−ジ−オ−プニング容器

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