JPH0760508B2 - 磁気記録ディスクおよびその製造方法 - Google Patents

磁気記録ディスクおよびその製造方法

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JPH0760508B2
JPH0760508B2 JP60277403A JP27740385A JPH0760508B2 JP H0760508 B2 JPH0760508 B2 JP H0760508B2 JP 60277403 A JP60277403 A JP 60277403A JP 27740385 A JP27740385 A JP 27740385A JP H0760508 B2 JPH0760508 B2 JP H0760508B2
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Description

【発明の詳細な説明】 I 発明の背景 技術分野 本発明は、ディスク状の磁気記録媒体とその製造方法に
関する。さらに詳しくは、針状磁性粉とバインダーとを
含有する磁性層を、特に可とう性の非磁性支持体上に有
する磁気記録ディスクとその製造方法に関する。
先行技術とその問題点 ディスク状の磁気記録媒体としては、いわゆるフロッピ
ーディスクとして、種々のものが実用化されている。こ
のようなディスク状の媒体は、その使用に際して、媒体
を回転させながら、ディスク周方向に磁気ヘッドを摺接
させて記録・再生を行うものであり、そのため、例えば
媒体の磁性層中に含有される磁性粉が一定方向に配向し
ていれば、ディスクの回転に伴なって、最大出力と最小
出力が交互にあらわれる、いわゆるモジュレーションと
呼ばれる出力変動が生じる。
このようなモジュレーションは上記の針状磁性粉の配向
度等に起因しており、変動が大きくなると、媒体に記録
された情報の正確な読みとりができなくなって、実用上
好ましくない。
この場合、通常、モジュレーションは、最大振幅のトラ
ック平均と最小振幅のトラック平均をそれぞれAおよび
Bとしたとき、(A−B)/(A+B)×100%で算出
される。
他方、出力変動には、このモジュレーションの他、ハイ
パスモジュレーションと呼ばれているものがある。この
ハイパスモジュレーションは、主に表面性に起因した出
力変動があり、第1図に示されるように、振幅の最大値
A′と最小値B′との差のトラック平均としての値を要
因とする出力変動比率である。
そして、このハイパスモジュレーションも小さいほど好
ましい。
また、さらにディスク状の媒体は前述したように通常磁
気ヘッドのフロント面と摺動しながら回転しており、そ
の回転数は、数百r.p.m以上、場合によっては数千r.p.m
の高速回転数で用いられることもある。そのため媒体の
摩耗・劣化等がはげしく、時として信頼性の低下の大き
な要因となりうる。従って媒体の耐久性の改善は強く要
望されており、耐久性向上のために種々の提案がなされ
ているが未だ不十分である。
II 発明の目的 本発明の目的は、出力変動、特にハイパスモジュレーシ
ョンが小さくしかも耐久性に優れたた磁気記録ディスク
を提供することにある。
III 発明の開示 このような目的は、下記の本発明によって達成される。
すなわち、第1の発明は、非磁性の可とう性の樹脂製支
持体上に、針状磁性粉とバインダーとを含有する磁性層
を有し、 上記磁性層には、平均細孔面積6×10-5〜7×10-1μm2
の細孔が設けられており、 ディスク径方向と周方向の残留磁束密度のうち、小さい
方を大きい方で除した値が0.9以上である磁気記録ディ
スクである。
また、第2の発明は、非磁性の可とう性の樹脂製支持体
上に、針状磁性粉とバインダーとを含有する磁性層を塗
設した後、 磁性層に、平均細孔面積6×10-5〜7×10-1μm2の細孔
が形成され、支持体長手方向の残留磁束密度を支持体巾
方向の残留磁束密度で除した値が0.9〜1.05となるよう
にランダム配向を行い、 次いで、ディスク状に打ち抜く磁気記録ディスクの製造
方法である。
第3の発明は、非磁性の可とう性の樹脂製支持体上に、
針状磁性粉とバインダーとを含有する磁性層を有する磁
気記録媒体において、 上記磁性層には、平均細孔面積6×10-5〜7×10-1μm2
の細孔が設けられており、 しかもこの細孔内には、潤滑剤が存在しており、 ディスク径方向と周方向の残留磁束密度のうち、小さい
方を大きい方で除した値が0.9以上である磁気記録ディ
スクである。
第4の発明は、非磁性の可とう性の樹脂製支持体上に、
針状磁性粉とバインダーとを含有する磁性層を塗設した
後、 磁性層に、平均細孔面積6×10-5〜7×10-1μm2の細孔
が形成され、支持体長手方向の残留磁束密度を支持体巾
方向の残留磁束密度で除した値が0.9〜1.05となるよう
にランダム配向を行い、 しかる後、この細孔内に潤滑剤を含浸させ、 次いで、ディスク状に打ち抜く磁気記録ディスクの製造
方法である。
IV 発明の具体的構成 以下、本発明の具体的構成について詳細に説明する。
本発明の磁気記録ディスクは、非磁性支持体上に、針状
磁性粉とバインダーとを含有する磁性層を有し、この磁
性層表面には、平均細孔面積6×10-5〜7×10-1μm2
り好ましくは2×〜10-3〜7×10-1μm2細孔が多数存在
するものである。
そして、磁性層の総体積に対するこれら細孔の総体積の
比率である気孔率は、5〜30%、より好ましくは15〜30
%の範囲内にあることが好ましい。
平均細孔面積が6×10-5μm2未満の場合は耐久性が悪化
してしまう。また、平均細孔面積が7×10-1μm2をこえ
ると、出力変動、特にバイパスモジュレーションが大き
くなり、ドロップアウトも増大する。
また、気孔率が30%をこえると表面平滑性が悪くなり、
電磁変換特性上好ましくなく、また、5%未満になると
媒体の使用時における衝撃緩和効果がなくなって耐久性
がわるくなってしまう。
上記平均細孔面積の測定方法としては、電子顕微鏡法
[操作形顕微鏡(SEM)]を用いて磁性層表面を写真撮
影し、写し出された細孔をそれぞれ面積分してそれらの
平均値をもって、平均細孔面積とする。
この方法についてさらに詳しく述べると、試料の磁性層
表面において、一つの視野を選び5000〜10000倍程度で
観察する。そして、一視野中の細孔面積を測定する。
この場合、測定に際しては、テレビカメラを用い画像解
析を行ってもよい。
画像解析に際しては、画面を所定の画素に分解し、しか
も画素の階調を16階調程度に分割し、その細孔階調の画
素のみを黒とし、他の階調のものを白とし、このように
した画像から平均細孔面積を求めればよい。画素を階調
分解するのは、他の分散物による測定ミスをなくすため
である。
また、気孔率は下記のような水銀圧入法で行うことが好
ましい。
すなわち、公知の水銀圧入法細孔径測定装置を用い、水
銀中に試料を入れ、圧力を印加して、水銀減量と圧力と
の関係を求める。いま、圧力Pと細孔半径rとは、表面
張力をσ、接触角をθとしたとき、r=−2σcosθ/P
の関係をもつ。そこで、水銀減量と圧力との関係から、
縦軸に細孔分布量(%)をとり、細孔径2rの相対的累積
曲線をプロットし、さらにこの累積曲線を微分する。
この場合、通常微分曲線にはいくつかのピークが現出す
るが、通常、それらのうち何本かは、前述の電子顕微鏡
法による値とかけはなれたところに現出するものであ
り、またその強度は小さく、このため、最も大きいピー
クを平均細孔面積πr2とし、気孔率を下記のようにして
求める。
すなわち である。
このように磁性層に設けられた細孔は、通常、均一な形
状ではなく、種々の形状をなしている。そして、このよ
うな細孔は、後述する製造工程中におけるランダム配向
化によって形成される。
ランダム配向は、例えば磁性層の硬化前に支持体の幅方
向に磁場をかけたり、あるいは交番磁場をかけたり等す
ることによって行う。このランダム配向により、塗布に
より、支持体長手方向に機械的に自然配向する磁性粉
は、支持体長手方向以外の磁場を与えられ、自然配向の
配向方向をランダム化させられるとともに、強制的に磁
性層に前述したような細孔が形成される。
なお、このようなランダム配向化処理としては、例え
ば、特開昭第54−159204号、同第57−198545号、同第57
−189344号、同第57−189345号、同第58−141446号、同
第60−124029号、同第60−1387373号、特願昭第60−228
530号等に記載の方法が適用できる。
このようなランダム配向の結果として、支持体の長手方
向および幅方向の残留磁束密度を、それぞれφrMDおよ
びφrTDとしたとき、φrMD/φrTDの値は、ほぼ1、特に
0.9〜1.05程度となる。この結果、ディスクに打ち抜い
たときの径方向と周方向のФのうち、小さい方を大き
い方で除した値は0.9〜1となる。
また、角形比の比(φr/φm)MD/(φr/φm)TDもほ
ぼ同様な値を示す。
なお、磁性層中に含有される磁性粉は二次粒子を形成し
てもよい。
本発明においては、磁性粉の含有量はバインダー100重
量部に対して100〜900重量部、より好ましくは150〜600
重量部である。
さらにこのように磁性層表面につくられた細孔内には、
後述するような潤滑剤を含浸させることが好ましい。
こうすることによって、媒体の耐久性は格段と向上す
る。この場合、磁性層上に、潤滑剤を含有するトップコ
ート層を設けると同時に細孔内に含浸させるのが好適で
あるが、必要に応じて細孔内にのみ潤滑剤をとり込ませ
るようにしてもよい。細孔内に潤滑剤を含浸させるに
は、公知の種々の方法に従えばよく、例えば、潤滑剤溶
液をオーバーコートしたり、それをロール圧延したり、
加熱含浸させたりすればよい。
用いる潤滑剤としては、公知の種々の潤滑剤の中で、特
に脂肪酸および/または脂肪酸エステルを用いるのが好
ましい。脂肪酸としては、カプリル酸、カプリン酸、ラ
ウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン
酸、ベヘン酸、オレイン酸、エライジン酸、リノール
酸、リノレン酸、ステアロール酸等の炭素数8以上の脂
肪酸(RCOOH、Rは炭素数11以上のアルキル基)であ
り、なかでも、オレイン酸、エライジン酸、リノール
酸、リノレン酸、ステアロール酸等の不飽和脂肪酸が好
適である。また、脂肪酸エステルとしては、炭素数10〜
22個の一塩基性の不飽和ないし飽和の脂肪酸と炭素数3
〜22個の一価の飽和ないし不飽和のアルコールとからな
る脂肪酸エステル等が好ましい。
エステルにおける脂肪酸および/またはアルコールの脂
肪族鎖は飽和でも不飽和であってもよく、n−体、i−
体等種々のものであってよい。
なお、これらは2種以上、併用してもよい。
なお、その他の潤滑剤として、前記脂肪酸のアルカリ金
属またはアルカリ土類金属からなる金属石鹸、シリコー
ンオイル、フッ素オイル、パラフィン、流動パラフィ
ン、界面活性剤等も使用可能である。
用いる潤滑剤量は、磁性粉100重量部に対して総計20重
量部以下、特に0.1〜15重量部とする。
そして、潤滑剤は磁性層中に含有される他、全細孔の10
vol%以上、特に30〜130vol%に充填ないし含浸されて
いることが好ましい。
なお、この値が100vol%をこえる場合は、全気孔に上記
潤滑剤が完全に充填され、さらに余剰の潤滑剤が磁性層
表面に存在することを意味するものである。
本発明で用いる非磁性支持体としては、可とう性のある
樹脂を用い、ポリエチレンテレフタレート等のポリエス
テル類、ポリプロピレン等のポリオレフィン類、セルロ
ーストリアセテート等のセルロース誘導体、ポリイミ
ド、ポリカーボネート、ポリサルホン、ポリエチレンナ
フタレート、芳香族アラミド、芳香族ポリエステル等の
各種樹脂が用いられる。
これらの中では、特に、ポリエステル、ポリアミド、ポ
リイミド等を用いることが好ましい。
また、磁性層中に含有される磁性粉としては、金属磁性
粉、γ−Fe2O3、コバルト被着酸化鉄等を用いることが
できる。
このうち、金属磁性粉としては、 1)α−FeOOH(Goethite),β−FeOOH(Akaganit
e),γ−FeOOH(Lepidocrocite)等のオキシ水酸化鉄
や;α−Fe2O3,γ−Fe2O2,Fe2O2,γ−Fe2O3−Fe2O3(固
溶体)等の酸化鉄や;Co,Mn,Ni,Ti,Bi,Bo,Ag等の金属の
1つまたは2つ以上がドープされ、その表面にアルミニ
ウム化合物またはケイ素化合物を吸着、被着したもの
を、還元性ガス気流中で加熱還元して、鉄または鉄を主
成分とする磁性粉末を製造する方法、 2)金属塩水溶液よりNaBH4により液相還元して作製す
る方法、 3)あるいは低圧力の不活性ガス雰囲気中で金属を蒸発
させて作製する方法等により得られる。
金属磁性粉の組成としては、Fe,Co,Niの単体および、こ
れらの合金、またはこれらの単体および合金に、Cr,Mn,
Co,Ni、さらにはZn,Cu,Zr,Al,Ti,Bi,Ag,Pt等を添加した
金属が使用できる。
また、これらの金属にB,C,Si,P,Nなどの非金属元素を少
量添加したものでも本発明の効果は失われない。
あるいは、Fe4N等、一部窒化ないし炭化された金属磁性
粉であってもよい。
さらに、金属磁性粉は、粒子表面に酸化被膜を有するも
のであってもよい。
このような酸化被膜をもつ金属磁性粉を用いた磁気記録
媒体は、温度湿度等の外部環境による磁束密度の低下、
磁性層のサビの発生による特性劣化に有利であるが、磁
性層の電気抵抗が上昇し、使用時の帯電によるトラブル
を生じやすい。
金属磁性粉は、磁気ディスクに使用する場合は針状形態
のものが好ましい。
また、γ−Fe2O3分としては、α−FeOOH(geothite)を
400℃以上で脱水してα−Fe2O3とし、H2ガス中で350℃
以上で還元してFe3O4とし、さらに250℃以下で酸化して
作製したものを用いればよい。
コバルト被着酸化鉄粉としては、γ−Fe2O3粒子の表面
から数10Å以内のごく薄い層にCo2+を拡散させたものを
用いればよい。
なお、磁性粉は、平均長軸径が2μm以下、特に0.01〜
1μm、平均長軸径/平均短軸径で表わされる軸比が3
以上、特に5〜15の形状異方性を有する針状磁性粉であ
る。軸比3未満のものは、媒体として使用した場合電特
上好ましくない。
バインダーとしては、放射線硬化性樹脂、熱硬化性樹
脂、反応型樹脂、熱可塑性樹脂等が用いられる。
放射線硬化性樹脂を用いる場合、その具体例としては、
ラジカル重合性を有する不飽和二重結合を示すアクリル
酸、メタクリル酸あるいはそれらのエステル化合物のよ
うなアクリル系二重結合、ジアリルフタレートのような
アリル系二重結合、マレイン酸、マレイン酸誘導体等の
不飽和結合等の放射線照射による架橋あるいは重合乾燥
する基を熱可塑性樹脂の分子中に含有または導入した樹
脂である。その他放射線照射により架橋重合する不飽和
二重結合を有する化合物であれば用いることができる。
放射線照射による架橋あるいは重合乾燥する基を熱可塑
性樹脂の分子中に含有または導入した樹脂としては、樹
脂中にマレイン酸やフマル酸等を含有するもので、その
含有量は、製造時の架橋、放射線硬化性等から酸成分中
1〜40モル%、好ましくは10〜30モル%である。
放射線硬化性樹脂に変性できる熱可塑性樹脂の例として
は、次のようなものを挙げることができる。
塩化ビニール−酢酸ビニール−ビニールアルコール共重
合体、塩化ビニール−ビニールアルコール共重合体、塩
化ビニール−ビニールアルコール−プロピオン酸ビニー
ル共重合体、塩化ビニール−酢酸ビニール−マレイン酸
共重合体、塩化ビニール−酢酸ビニール−ビニルアルコ
ール−マレイン酸共重合体、塩化ビニール−酢酸ビニー
ル−末端OH側鎖アルキル基共重合体、例えばUCC社製VRO
H、VYNC、VYEGX、VERR、VYES、VMCA、VAGH、UCARMAG52
0、UCARMAG528等が挙げらる。
そして、このものにアクリル系二重結合、マレイン酸系
二重結合、アリル系二重結合を導入して放射線感応変性
を行う。
これらはカルボン酸を含有してもよい。
この他、飽和ポリエステル樹脂、ポリビニルアルコール
系樹脂、エポキシ系樹脂、フェノキシ系樹脂、繊維素誘
導体等が好適である。
その他、放射線感応変性に用いることのできる樹脂とし
ては、多官能ポリエステル樹脂、ポリエーテルエステル
樹脂、ポリビニルピロリドン樹脂および誘導体(PVPオ
レフィン共重合体)、ポリアミド樹脂、ポリイミド樹
脂、フェノール樹脂、スピロアセタール樹脂、水酸基を
含有するアクリルエステルおよびメタクリルエステルを
重合成分として少なくとも一種含むアクリル系樹脂等も
有効である。
そして、これらは単独で、あるいは2種以上併用して用
いられる。
エラストマーもしくはプレポリマーも使用でき、その好
適例としては、ポリウレタンエラストマーもしくはプレ
ポリマーがある。
ポリウレタンの使用は耐摩耗性、および支持体、例えば
PETフィルムへの接着性が良い点で特に有効である。ウ
レタン化合物の例としては、イソシアネートとして、2,
4−トルエンジイソシアネート、2,6−トルエンジイソシ
アネート、1,3−キシレンジイソシアネート、1,4−キシ
レンジイソシアネート、1,5−ナフタレンジイソシアネ
ート、m−フェニレンジイソシアネート、p−フェニレ
ンジイソシアネート、3,3′−ジメチル−4,4′−ジフェ
ニルメタンジイソシアネート、4,4′−ジフェニルメタ
ンジイソシアネート、3,3′−ジメチルビフェニレンジ
イソシアネート、4,4′−ビフェニレンジイソシアネー
ト、ヘキサメチレンジイソシアネート、イソフォロンジ
イソシアネート、ジシクロヘキシルメタンジイソシアネ
ート、デスモジュールL、デスモジュールN等の各種多
価イソシアネートと、線状飽和ポリエステル(エチレン
グリコール、ジメチレングリコール、グリセリン、トリ
メチロールプロパン、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキ
サンジオール、ペンタエリスリット、ソルビトール、ネ
オペンチルグリコール、1,4−シクロヘキサンジメタノ
ールの様な多価アルコールと、フタル酸、イソフタル
酸、テレフタル酸、コハク酸、アジピン酸、セバシン酸
の様な飽和多塩基酸との縮重合によるもの)、線状飽和
ポリエーテル(ポリエチレングリコール、ポリプロピレ
ングリコール、ポリテトラメチレングリコール)やカプ
ロラクタム、ヒドロキシル含有アクリル酸エステル、ヒ
ドロキシル含有メタクリル酸エステル等の各種ポリエス
テル類の縮重合物により成るポリウレタンエラストマ
ー、プレポリマーが有効である。
これらのウレタンエラストマーの末端のイソシアネート
基または水酸基と、アクリル系二重結合またはアリル系
二重結合等を有する単量体とを反応させることにより、
放射線感応性に変性することは非常に効果的である。ま
た、末端に極性基としてOH、COOH等を含有するものも含
む。
さらに、不飽和二重結合を有する長鎖脂肪酸のモノある
いはジグリセリド等、イソシアネート基と反応する活性
水素を持ち、かつ放射線硬化性を有する不飽和二重結合
を有する単量体も含まれる。
上述のアクリロ変性塩化ビニル系共重合体とのこれらウ
レタンエラストマーの併用は、配向度および面粗れの改
良に特に好適である。
この他、アクリロニトリル−ブタジエン共重合エラスト
マー、ポリブタジエンエラストマーも好適である。
またポリブタジエンの環化物、日本合成ゴム製CBR−M90
1も熱可塑性樹脂との組合せによりすぐれた性質を有し
ている。
その他、熱可塑性エラストマーおよびそのプレポリマー
の系で好適なものとしては、スチレン−ブタジエンゴ
ム、塩化ゴム、アクリルゴム、イソプレンゴムおよびそ
の環化物(日本合成ゴム製CIR701)があり、エポキシ変
性ゴム、内部可塑化飽和線状ポリエステル(東洋紡バイ
ロン#300)等のエラストマーも放射線感応変性処理を
施すことにより有効に利用できる。
この他、各種放射線硬化性不飽和二重結合を有するオリ
ゴマー、モノマーも好適に用いられる。
熱可塑性樹脂としては軟化温度が150℃以下、平均分子
量10,000〜200,000、重合度200〜2,000程度のもので、 例えば塩化ビニール−酢酸ビニール共重合体(カルボン
酸導入のものも含む)、塩化ビニル−酢酸ビニル−ビニ
ルアルコール共重合体(カルボン酸導入のものも含
む)、塩化ビニール−塩化ビニリデン共重合体、塩化ビ
ニール−アククリロニトリル共重合体、アクリル酸エス
テル−アクリロニトリル共重合体、アクリル酸エステル
−塩化ビニリデン共重合体、アクリル酸エステル−スチ
レン共重合体、メタクリル酸エステル−アクリロニトリ
ル共重合体、メタクリル酸エステル−塩化ビニリデン共
重合体、メタクリル酸エステル−スチレン共重合体、ウ
レタンエラストマー、ナイロン−シリコン系樹脂、ニト
ロセルロース−ポリアミド樹脂、ポリフッ化ビニル、塩
化ビニリデン−アクリロニトリル共重合体、ブタジエン
−アクリロニトリル共重合体、ポリアミド樹脂、ポリビ
ニールブチラール、セルロース誘導体(セルロースアセ
テート、セルロースダイアセテート、セルローストリア
セテート、セルロースプロピオネート、ニトロセルロー
ス等)、スチレン−ブタジエン共重合体、ポリエステル
樹脂、クロロビニルエーテル−アクリル酸エステル共重
合体、アミノ樹脂、各種の合成ゴム系の熱可塑性樹脂お
よびこれらの混合物が使用される。
熱可塑性樹脂または反応型樹脂としては、塗布液の状態
では200000以下の分子量であり、塗布、乾燥後に加熱す
ることにより、縮合、付加等の反応により分子量が無限
大のものとなる。また、これらの樹脂のなかで、樹脂が
熱分解するまでのあいだに軟化または溶融しないものが
好ましい。
具体的には例えばフェノール樹脂、エポキシ樹脂、ポリ
ウレタン硬化型樹脂、尿素樹脂、ブチラール樹脂、ホル
マール樹脂、メラミン樹脂、アルキッド樹脂、シリコー
ン樹脂、アクリル系反応樹脂、ポリアミド樹脂、エポキ
シ−ポリアミド樹脂、飽和ポリエステル樹脂、尿素ホル
ムアルデヒド樹脂などの縮重合系の樹脂あるいは高分子
量ポリエステル樹脂とイソシアネートプレポリマーの混
合物、メタクリル酸塩共重合体とジイソシアネートプレ
ポリマーの混合物、ポリエステルポリオールとポリイソ
シアネートの混合物、低分子量グリコール/高分子量ジ
オール/トリフェニルメタントリイソシアネートの混合
物など、上記の縮重合系樹脂とイソシアネート化合物な
どの架橋剤との混合物、塩化ビニル−酢酸ビニル(カル
ボン酸含有も含む)、塩化ビニル−ビニルアルコール−
酢酸ビニル(カルボン酸含有も含む)、塩化ビニル−塩
化ビニリデン、塩化ビニル−アクリロニトリル、ビニル
ブチラール、ビニルホルマール等のビニル共重合系樹脂
と架橋剤との混合物、ニトロセルロース、セルロースア
セトブチレート等の繊維素系樹脂と架橋剤との混合物、
ブタジエン−アクリロニトリル等の合成ゴム系と架橋剤
との混合物、さらにはこれらの混合物が好適である。
このような、熱硬化性樹脂を硬化するには、一般に加熱
オーブン中で50〜80℃にて6〜100時間加熱すればよ
い。
上述したようなバインダーの中で、耐久性および磁性層
との接着強度を向上させるには、特に放射線硬化性樹脂
を含有させることが好ましい。
このような放射線硬化性樹脂をバインダーとして用いた
場合、磁性塗膜の架橋に使用する活性エネルギー線とし
ては、電子線加速器を線源とした電子線、Co 60を線源
としたγ−線、Sr 90を線源としたβ−線、X線発生器
を線源としたX線等が使用される。
特に、照射線源としては、吸収線量の制御、製造工程ラ
インへの導入、電離放射線のしゃ閉等の見地から電子線
加速器による電子線を使用する方法が有利である。
磁性塗膜を硬化する際に使用する電子線特性としては、
透過力の面から加速電圧100〜750KV、好ましくは150〜3
00KVの電子線加速器を用い、吸収線量を0.5〜20メガラ
ッドになるように照射するのが好都合である。
また、放射線架橋に際しては、H2ガス、Heガス等の不活
性ガス気流中で放射線を記録媒体に照射することが重要
であり、磁性塗膜のように非常に磁性粒子充填度の高い
塗膜は、非常に多孔質となっている為に、空気中で放射
線を照射することは、バインダー成分の架橋に際し、放
射線照射により生じたO3等の影響でポリマー中に生じた
ラジカルが有効に架橋反応に働くことを阻害する。
その影響は磁性層表面は当然として、多孔質のため塗膜
内部までバインダー架橋阻害の影響を受ける。
従って、活性エネルギー線を照射する部分の雰囲気は特
に酸素濃度が最大で1%のN2、He、Co2等の不活性ガス
雰囲気に保つことが重要となる。
なお、磁性塗膜の硬化に際して、紫外線を用いる場合、
上述したような、放射線硬化型化合物の中には、光重合
増感剤が加えられる。
この光重合増感剤としては、従来公知のものでよく、例
えばベンゾインメチルエーテル、ベンゾイネチルエーテ
ル、α−メチルベンゾイン、α−クロルデオキシベンゾ
イン等のベンゾイン系、ベンゾフェノン、アセトフェノ
ン、ビスジアルキルアミノベンゾフェノン等のケトン
類、アセトラキノン、フェナントラキノン等のキノン
類、ベンジルジスルフィド、テトラメチルチウラムモノ
スルフィド等のスルフィド類、等を挙げることができ
る。光重合増感剤は樹脂固形分に対し、0.1〜10重量%
の範囲が望ましい。
紫外線照射は、例えばキセノン放電管、水素放電管など
の紫外線電球等を用いればよい。
磁性層には無機顔料が含まれていてもよい。
無機顔料としては、1)導電性のあるカーボンブラッ
ク、グラファイト、グラファイト化カーボンブラック、
また2)無機充填剤としてSiO2、TiO2、Al2O3、Cr2O3
SiC、CaO、CaCO3、酸化亜鉛、ゲーサイト、γ−Fe2O3
タルク、カオリン、CaSO4、窒化硼素、フッ化黒鉛、二
硫化モリブデン、ZnS等がある。またこの他、次のよう
な微粒子顔料(エアロジルタイプ、コロイダルタイ
プ):SiO2、Al2O3、TiO2、ZrO2、Cr2O3、Y2O3、CeO2、F
e3O4、Fe2O3、ZrSiO4、Sb2O5、SnO2等も用いられる。こ
れら微粒子顔料は、例えばSiO2の場合、無水硅酸の超
微粒子コロイド溶液(スノーテックス、水系、メタノー
ルシリカゾル等、日産化学)、精製四塩化ケイ素の燃
焼によって製造される超微粒子状無水シリカ(標準品10
0Å)(アエロジル、日本アエロジル株式会社)などが
挙げられる。また、前記の超微粒子コロイド溶液およ
びと同様の気相法で製造される超微粒子状の酸化アル
ミニウム、並びに酸化チタンおよび前述の微粒子顔料が
使用され得る。この様な無機顔料の使用量は1)に関し
ては磁性粉100重量部に対して1〜30重量部、また2)
に関しては1〜30重量部が適当であり、これらがあまり
多くなると、塗膜がもろくなり、かえってドロップアウ
トが多くなるという欠点がある。
また、無機顔料の径については1)に関しては0.1μm
以下、さらには0.05μm以下が好ましく、2)に関して
は0.7μm以下、さらには0.05μm以下が好ましい。
さらに、磁性塗料には、溶剤、分散剤および前述したよ
うな潤滑剤等が含まれていてもよい。
溶剤としては特に制限はないが、バインダーの溶解性お
よび相溶性等を考慮して適宜選択される。
例えばアセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチ
ルケトン、シクロオヘキサノン等のケトン類、ギ酸エチ
ル、酢酸エチル、酢酸ブチル等のエステル類、メタノー
ル、エタノール、イソプロパノール、ブタノール等のア
ルコール類、トルエン、キシレン、エチルベンゼン等の
芳香族炭化水素類、イソプロピルエーテル、エチルエー
テル、ジオキサン等のエーテル類、テトラヒドロフラ
ン、フルフラール等のフラン類等を単一溶剤またはこれ
らの混合溶剤として用いられる。
これらの溶剤はバインダーに対して10〜10000wt%、特
に100〜5000wt%の割合で用いる。
本発明の磁気記録ディスクを製造するには常法に従って
行えばよく、磁性粉をバインダー、有機溶剤等とともに
混合分散して磁性塗料を調製し、この磁性塗料をポリエ
ステルフィルムなどの基体上にグラビアコート、リバー
スロールコート、エアーナイフコート、エアードクター
コート、ブレードコート、キスコート、スプレーコート
などの手法を用いて塗布し、好ましくは、製造工程中で
磁性塗料内の剪断応力によって発生する磁性粉の機械的
配向をうちけすように、例えば前述したように磁性層の
硬化前に支持体幅方向に磁場をかけたり、あるいは交番
磁場をかけたり等することによって、磁性層中に所望の
細孔を強制的につくる。
その後、乾燥処理、好ましくは常法に従い放射線硬化す
ればよい。しかる後、上述したような強制的につくられ
た細孔内に、上記の潤滑剤溶液をオーバーコートした
り、それをロール圧延したり加熱含浸させればよい。そ
して必要に応じて種々の公知のトップコート等を設け
て、ディスク形状に打ち抜かれる。
V 発明の具体的作用効果 本発明によれば、磁性層中に針状磁性粉を含有し、ラン
ダム配向され、平均細孔面積6×10-5〜7×10-1の細孔
が好ましくは気孔率5〜30%の範囲で形成されている。
そして、さらにより好ましい態様として、この細孔内に
潤滑剤が含浸されるために、得られた媒体は出力変動、
特に、前記のハイパスモジュレーションが小さく、しか
も耐久性が格段と優れたものとなる。
VI 発明の具体的実施例 以下、本発明の具体的実施例を示し、本発明をさらに詳
細に説明する。
[実施例1] (磁性塗料1) コバルト被着γ−Fe2O3(長軸0.4μm、短軸0.005μ
m、Hc 600 Oe) 120重量部 カーボンブラック(帯電防止用、三菱カーボンブラック
MA−600) 5重量部 α−Al2O3粉末(0.5μm粒状) 2重量部 分散剤(大豆精製レシチン) 3重量部 溶剤(メチルエチルケトン/トルエン50/50)100重量部 上記組成物をボールミル中にて3時間混合し、針状磁性
酸化鉄を分散剤によりよく湿潤させた。
次に、バインダーとして 塩化ビニル−酢酸ビニル−ビニルアルコール共重合体
(マレイン酸1%含有;MW40,000) 6重量部 (固型分換算)、 アクリル二重結合導入塩化ビニル−酢酸ビニル−ビニル
アルコール共重合体(マレイン酸含有率;MW20,000) 12
重量部 (固型分換算)、 アクリル二重結合導入ポリエーテルウレタンエラストマ
ー(MW40,000) 9重量部 (固型分換算)、 ペンタエリスリトールトリアクリレート 3重量部 溶剤(MEK/トルエン;50/50) 200重量部 ステアリン酸を4重量部、 および ステアリン酸ブチル2重量部 を混合溶解させた。
これを磁性粉混合物の入ったボールミル中に投入し、再
び42時間混合分散させた。
このようにして得られた磁性塗料を媒体の磁性層の原料
として、厚さ75μmのポリエステル(PET)フィルム上
に乾燥厚2.0μmになるようにリバースロールコートを
用いて塗布し、その後、ソレノイドコイル交流50〜1000
Gの範囲内で種々の磁場処理を行った。
その後、バインダーはESI社製エレクトロンカーテンタ
イプ電子線加速装置を使用して加速電圧150KeV、電極交
流20mA、全照射量5Mradの条件下でN2雰囲気下にて電子
線を照射し、塗膜を硬化させた。
このように塗膜を硬化させた後、3.5″のディスク形状
に打ち抜いて媒体サンプルを作製した。
なお、磁性層の気孔率をかえるため、上述したような磁
場処理に加えてバインダーと磁性粉との混合比をかえて
表1に示されるようなサンプルを作製した。
またさらに、これらの方法に準じて、以下に示すような
磁性塗料を用い、種々の媒体サンプルを作製した。
(磁性塗料2) Fe合金針状磁性粉 (長軸0.3μm、短軸0.04μm、Hc 1100 Oe)120重量
部 分散剤(オレイン酸) 2重量部 溶剤(メチルエチルケトン/トルエン50/50)100重量部 上記組成物を強力ミキサーにて3時間混合し、磁性合金
粉末を分散剤によりよく湿潤させる。
次に、バインダーとして、 塩化ビニル−酢酸ビニル−ビニルアルコール共重合体
(マレイン酸1%含有;MW20,000)10重量部(固型分換
算)、アクリル変性フェノキシ(MW35,000)6重量部
(固型分換算)、 アクリル変性ポリエーテルウレタンエラストマー(MW2
0,000)24重量部(固型分換算)、 溶剤(MEK/シクロヘキサノン;70/30) 200重量部、 高級脂肪酸変性シリコーンオイル 3重量部、 ミリスチン酸ブチル3重量部 の混合物をよく混合溶解させる。
これを先の磁性分処理物と高速ミキサーにより、1時間
十分混合し、サンドグランドミルを用いて4時間混合分
散を行った。
(磁性塗料3) γ−Fe2O3(長軸0.8μm、短軸0.2μm、Hc300Oe) 120
重量部 カーボンブラック(帯電防止用、三菱カーボンブラック
MA−600) 10重量部 α−Al2O3粉末(0.5μm粒子) 2重量部 分散剤(ソルビタンモノオレエート) 3重量部 溶剤(メチルエチルケトン/トルエン50/50)100重量部 上記組成物をボールミル中にて3時間混合し、磁性酸化
鉄を分散剤によりよく湿潤させる。
次に、バインダーとして、 塩化ビニル−酢酸ビニル−ビニルアルコール共重合体
(ユニオンカーバイド社製UCARMAG528)15重量部(固型
分換算)、 ウレタン(日本ポリウレタン社製ニッポラン3022)15重
量部(固型分換算)、 溶剤(MEK/シクロヘキサノン;70/30) 200重量部、 高級脂肪酸変性シリコーンオイル 3重量部、 および ミリスチン酸ブチル3重量部 を混合溶解させた。
さらに、分散後、磁性塗料中にイソシアネート化合物
(日本ポリウレタン社製コロネートL)を5重量部(固
型分換算)を加えた。
なお、磁性塗料3を用いた場合には、塗膜の硬化手段と
して、放射線照射を行わず、60℃、24時間の熱処理・乾
燥とした。
硬加後の塗膜(磁性層)の厚さは1.5μmであった。
この膜厚の測定は電子マイクロメーターで行った。
これら塗膜をフィルムの両面に形成し、両面コートとし
た。
さらに必要に応じて潤滑剤としてオレイン酸とオレイン
酸オレイルを1:1の割合で混合してこれを磁性層表面に
塗布し、磁性層の細孔内にこの潤滑剤を含浸させた(サ
ンプルNo.8〜10,13,15)。
なお、磁性層中の潤滑剤含浸量(vol%)は表1に示す
とおりであった。
このようにして作製した種々の媒体サンプルについて下
記の特性を測定した。
(1)平均細孔面積(μm2) 上記の電子顕微鏡法[走査型顕微鏡(SEM)]に従って
測定を行った。
(2)気孔率(%) 上記の水銀圧入法に従った測定値より算出して求めた。
(3)ハイパスモジュレーション 第1図に示されるように、振幅の最大値A′と最小値
B′とのトラック平均としての値を要因とする出力変動
比率を測定し、各々のレベルを下記のように判断した。レベル区分 判 断 基 準 ◎ 出力変動比率3%以下 ○ 出力変動比率3%こえ4%以下 △ 出力変動比率4%こえ7%以下 × 出力変動比率7%こえ10%以下 × × 出力変動比率10%こえ (4)耐久性 0℃から60℃10%RHまでの温湿度サイクルを加えて、信
号が読取れなくなったパス回数を測定した。
結果を表1に示す。
なお、全てのサンプルについてモジュレーションを測定
した結果、その値は4%前後であった。またφrMD/φr
TDの値はほぼ1であった。
表1の結果より本発明の効果が明らかである。
【図面の簡単な説明】 第1図はハイパスモジュレーションを説明するための出
力変動波形を示すものである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 五十嵐 庸彦 東京都中央区日本橋1丁目13番1号 テイ ーデイーケイ株式会社内 (72)発明者 徳田 典道 東京都中央区日本橋1丁目13番1号 テイ ーデイーケイ株式会社内 (56)参考文献 特開 昭53−104202(JP,A) 特開 昭56−54639(JP,A)

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】非磁性の可とう性の樹脂製支持体上に、針
    状磁性粉とバインダーとを含有する磁性層を有し、 上記磁性層には、平均細孔面積6×10-5〜7×10-1μm2
    の細孔が設けられており、 ディスク径方向と周方向の残留磁束密度のうち、小さい
    方を大きい方で除した値が0.9以上である磁気記録ディ
    スク。
  2. 【請求項2】磁性層の気孔率が5〜30%である特許請求
    の範囲第1項に記載の磁気記録ディスク。
  3. 【請求項3】針状磁性粉の軸比が3以上である特許請求
    の範囲第1項または第2項に記載の磁気記録ディスク。
  4. 【請求項4】非磁性の可とう性の樹脂製支持体上に、針
    状磁性粉とバインダーとを含有する磁性層を塗設した
    後、 磁性層に、平均細孔面積6×10-5〜7×10-1μm2の細孔
    が形成され、支持体長手方向の残留磁束密度を支持体巾
    方向の残留磁束密度で除した値が0.9〜1.05となるよう
    にランダム配向を行い、 次いで、ディスク状に打ち抜く磁気記録ディスクの製造
    方法。
  5. 【請求項5】非磁性の可とう性の樹脂製支持体上に、針
    状磁性粉とバインダーとを含有する磁性層を有する磁気
    記録媒体において、 上記磁性層には、平均細孔面積6×10-5〜7×10-1μm2
    の細孔が設けられており、 しかもこの細孔内には、潤滑剤が存在しており、 ディスク径方向と周方向の残留磁束密度のうち、小さい
    方を大きい方で除した値が0.9以上である磁気記録ディ
    スク。
  6. 【請求項6】非磁性の可とう性の樹脂製支持体上に、針
    状磁性粉とバインダーとを含有する磁性層を塗設した
    後、 磁性層に、平均細孔面積6×10-5〜7×10-1μm2の細孔
    が形成され、支持体長手方向の残留磁束密度を支持体巾
    方向の残留磁束密度で除した値が0.9〜1.05となるよう
    にランダム配向を行い、 しかる後、この細孔内に潤滑剤を含浸させ、 次いで、ディスク状に打ち抜く磁気記録ディスクの製造
    方法。
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