JPH07564Y2 - 断熱通気防水シ−ト - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （技術分野） 本考案は建物と下地となる柱の外壁側に取り付けられる
断熱通気防水シートに関する。

（背景技術） 従来は第１図に示すように、柱間にグラスウールなどの
断熱材（イ）を挿入すると共に外壁側に通気防水シート
（ロ）を分離された状態で固着するようにしたものが汎
用されていた。しかしながら、このように断熱材（イ）
と通気防水シート（ロ）とを分離した状態で施工する
と、通気防水シート（ロ）を柔軟な状態で取り付けるこ
とになるので施工し難く、しかも、通気防水シート
（ロ）を取り付ける前に別途に断熱材（イ）を取り付け
る必要があって取付施工に手間がかかるという欠点があ
った。又、断熱材（イ）と通気防水シート（ロ）とが密
着施工されるために通気防水シート（ロ）を通過した水
分が断熱材（イ）に付着して断熱材（イ）が劣化してし
まうという欠点もあった。

（考案の目的） 本考案は上述した背景技術に鑑みてなされたもので、そ
の目的は、ハニカム構造体の外壁側面に通気防水シート
を接着すると共に同ハニカム構造体の内壁側面に断熱板
を接着して、三者をシート状に一体化せしめて、取付施
工を簡略化することができると共に、断熱材や下地とな
る柱、断熱材等が結露水によって劣化されることもない
断熱通気防水シートを提供するにある。

（考案の開示） 以下、本考案の一実施例に係る第２図及び第３図に基づ
いて説明する。

Ａは、ペーパー、アルミニウム、鉄等でできたハニカム
構造体３の外壁側面にポリエチレン等でできた通気防水
シート２を接着すると共に、同ハニカム構造体３の内壁
側面にグラスウール、ロックウール、ウレタン発泡材等
の断熱板１を接着して、三者をシート状に一体化せしめ
てなる断熱通気防水シートである。

上述した断熱通気防水シートＡは、柱間に必要あらばグ
ラスウール等の断熱材４を挿入固定して下地を構成した
後で、該下地の外壁側にタッカーや釘等で固着されるも
のである。この場合、柱間に断熱材４を挿入固定しなく
ても、断熱通気防水シートＡにはその内壁側に断熱板１
が設けられているため、断熱効果が得られる。又、下地
となる柱の部分においても、断熱板１が存在することに
よって断熱効果が得られる。

したがって、従来のように柔軟な通気防水シートを下地
となる柱に釘打ちすることがなくて施工が簡便となり、
又、柱間に断熱材４を挿入固定しなくても断熱効果が得
られるため、断熱材４を柱間に挿入固定しないで施工を
簡略化することもできる。又、断熱通気防水シートＡは
断熱機能を有するので結露の発生が少ないものである
が、外的要因により外壁側から侵入した水分は通気防水
シート２を通過した後でハニカム構造体３の空気層に入
るために断熱板１側まで到達し難くなり、結露による断
熱板１や下地となる柱、断熱材４等の劣化も防止され
る。

（考案の効果） 以上のように、本考案の断熱通気防水シートは、建物の
下地となる柱の外壁側に取り付けられる断熱通気防水シ
ートであって、ハニカム構造体の外壁側面に通気防水シ
ートを接着されると共に同ハニカム構造体の内壁側面に
断熱板が接着されて、三者がシート状に一体化されてな
るため、従来の比して柔軟でない状態で下地に取り付け
ることができて施工が簡便であり、しかも、下地として
断熱材を使用しなくても断熱効果を得られるように簡略
施工を行うことができ、又、下地となる柱の部分でも断
熱効果が得られ、更には、外壁側において通気防水シー
トを通して支障なく通気が行われると共に、外的要因に
より外壁側から侵入した水分も通気防水シートを通過し
た後でハニカム構造体の空気層に入って断熱板側まで到
達し難く、結露による断熱板や下地となる柱、断熱板等
の劣化も防止されるものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来の壁内構造を示す要部の縦断面図、第２図
は本考案の断熱通気防水シートを示す斜視図、第３図は
第２図の断熱通気防水シートを壁内に施工した状態を示
す要部の縦断面図である。 Ａ…断熱通気防水シート、１…断熱板、２…通気防水シ
ート、３…ハニカム構造体、４…断熱材。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】建物の下地となる柱の外壁側に取り付けら
   れる断熱通気防水シートであって、ハニカム構造体の外
   壁側面に通気防水シートを接着すると共に同ハニカム構
   造体の内壁側面に断熱板を接着して、三者をシート状に
   一体化せしめてなる断熱通気防水シート。