JPH0754995Y2 - コンデンサ用ケース - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案は防爆機能を有するコンデンサ用ケースに関する
ものである。

（従来の技術） アルミ電解コンデンサやMPコンデンサ等のケース内蔵型
コンデンサは、コンデンサ素子が発熱すると内部に含ま
れたガスが膨脹し蓋やケースが破れて含浸液等が飛散す
る欠点があった。

そのために、従来、例えば第４図に示す通り、ケースの
底11にＳ字状の薄肉部12を２個中心で交差させたケース
13が用いられていた。

（考案が解決しようとする問題点） しかし、コンデンサ素子の内部にガスが発生すると、そ
の圧力によって巻心が潰れ、ガスがこの巻心を通って薄
肉部12から放出し難くなる。そしてコンデンサ素子は、
薄肉部12に放出しようとするガス圧によって、巻心付近
を先頭にして薄肉部12の方に向って突出しようとする。
なお、従来のケース13ではＳ字状の薄肉部12を２個中心
で交差させているため、中心から開口し易い。このた
め、このケース13では、第４図に示す通り、コンデンサ
素子14の巻心付近15が薄肉部12の中心を押圧して容易に
薄肉部12を端の方まで開口し、コンデンサ素子14が露出
し易い欠点があった。

本考案の目的は、以上の欠点を改良し、コンデンサ素子
の露出を防止しうる防爆機構を有するコンデンサ用ケー
スを提供するものである。

（問題点を解決するための手段） 本考案は、上記の目的を達成するために、コンデンサ素
子を収納しうるコンデンサ用ケースにおいて、底面中心
から放射状に設けられかつ曲線状の第１薄肉部と、前記
中心を通り該第１薄肉部と交差して設けられた短い直線
状の第２薄肉部とを有することを特徴とするコンデンサ
用ケースを提供するものである。

（作用） 本考案によれば、第２薄肉部が第１薄肉部に比べて短い
直線状であるために、従来に比べて全体にその開き方が
狭く、コンデンサ素子の飛び出し等を防止できる。

なお、第１薄肉部は曲線状であり、開く方向が常に変わ
り、直線状の場合に比べて抵抗力がより大きく、急激に
開き難い。従って、直線の場合に比べて、よりコンデン
サ素子の飛び出しを防止できる。

（実施例） 以下、本考案を図示の実施例に基づいて説明する。

第１図及び第２図において、１はアルミ等の金属からな
る円筒状のケースである。２は、このケース１の底面に
設けられた第１薄肉部であり、中心３から放射状に配置
された略Ｓ字状の曲線からなる形状となっている。４
は、第２薄肉部であり、第１薄肉部２よりも長さが短い
直線状で、中心３を通り第１薄肉部２と交差している。
第１薄肉部２及び第２薄肉部４を形成する溝５及び６の
断面はＶ字状、Ｕ字状、台形状等にする。

上記実施例によれば、防爆機構をＳ字状の第１薄肉部２
とこれと中心３で交差する直線状の第２薄肉部４とから
なる構成としており、第１薄肉部２と第２薄肉部４とが
破れても後者によりその開口状態が制限されコンデンサ
素子がケースから露出することを防止できる。

（考案の効果） 以上の通り、本考案によれば、薄肉部の一方を短い直線
状としているために内圧上昇により破裂しても、中心か
ら間口し難くでき、かつ他方の薄肉部を曲線状としてい
るため直線状の場合に比べて抵抗力が大きく、急激に聞
き難く、従ってコンデンサ素子コンデンサ素子がケース
から露出することを防止できるコンデンサ用ケースが得
られる。

【図面の簡単な説明】

第１図及び第２図は本考案の実施例の各々底面図及びA-
A′断面図、第３図は従来のコンデンサ用ケースの底面
図、第４図は第３図のケースにコンデンサ素子を収納し
薄肉部が開口した状態の断面図を示す。 １……ケース、２……第１薄肉部、３……中心、４……
第２薄肉部。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】コンデンサ素子を収納しうるコンデンサ用
   ケースにおいて、底面中心から放射状に設けられかつ曲
   線状の第１薄肉部と、前記中心を通り該第１薄肉部と交
   差して設けられた短い直線状の第２薄肉部とを有するこ
   とを特徴とするコンデンサ用ケース。