JPH075443U - 組立棚の棚板係止装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目 的】 強度が大で係止部のガタ付きが発生しな
く、棚の四隅の係合部を隠して美感を増す組立棚の棚板
係止装置を提供すること。 【構 成】 棚板を上下二段に配置し、該棚板の四隅部
夫夫にＬ字型に曲成した支柱を立設した組立棚におい
て、該支柱の左右両側端を内方へ対向状に折返し、該両
折返し片間に縦溝を形成し、両折返し片に夫夫等間隔の
条孔を列設し、直角二方向に延びる当接面の交差隅角部
から下方に垂設した支持部に外向き突片を対設した棚受
を、前記棚板の内隅部に当接し、別体の台形状当板を縦
溝に挿通させ締付ねじで挾着すると同時に棚受の突片を
前記支柱の条孔に係止したり、コ字型の棚受具を前記支
柱の条孔間に跨設し、棚板を棚受具上に載置架設する構
成にしたものである。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、複数枚の棚板を棚板の四隅部に立設した四支柱に係合して組合わし 、多段に架設した組立棚の棚板係止装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】

従来の組立棚は、棚板又は棚受の端部にプレス加工による下向きの爪を複数個 突出成形し、この爪に対向する支柱の外面に係止孔を形成し、前記爪を係止孔に 挿入後下方に引下げて爪を係止孔の下端縁に係止していた。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

ところで、従来の組立棚の構成では、支柱と棚板の係合連結部に係る全荷重を 棚板又は棚受の端部に成形された爪で支持しており、特に棚板上方からの荷重や 、左右方向に作用する衝撃に対して支柱の強度が不充分で、大きな荷重や衝撃に 対して支柱に係止した爪が変形したりガタ付きが発生したり、爪がせん断されて 支柱から棚板が外れたりするおそれがあり、また、棚板四隅部の支柱への係止部 が外側周囲から見えるので体裁が悪く棚の美感がよくなかった。 そこで、本考案は上記の課題を解決して強度が大で係止部のガタ付きが発生し なく、棚の四隅の係合部を隠して美感を増す組立棚の棚板係止装置を提供するこ とを目的とする

【０００４】

【課題を解決するための手段】

前記課題を解決するために本考案では、鋼板の四辺を夫夫下向きと内向きに折 返し折曲縁を形成した棚板を上下二段に配置し、該棚板の四隅部夫夫に外方より Ｌ字型に曲成した支柱を立設した組立棚において、Ｌ字型支柱の左右両側端を内 方へ対向状に折返し、該両折返し片間に縦溝を形成し、両折返し片に夫夫等間隔 の条孔を列設し、直角二方向に延びる縦断面コ字型の当接面の交差隅角部から下 方へ垂設した支持部の左右両壁に外向き突片を対設した棚受を、前記棚板折曲縁 の内隅部に当接し、別体の台形状当板を前記支柱の縦溝内に挿入し、締付ねじで 棚板と当板を締付けると同時に棚受の突片を前記支柱の条孔に係止したり、コ字 型に曲成した左右一対の係入片を突設した棚受具を前記支柱の条孔間に跨設し、 前記棚板を棚受上に載置架設する構成としたものである。

【０００５】

【作用】

上記構成において、棚受の直角二方向に延びる断面コ字型の当接面を棚板の内 隅に当接することにより、棚板と棚受とを一体的に密着できると共に、棚受の外 側に当板を配置して棚受内側の締付ねじ挿通孔より締付ねじを挿通させてＬ字型 支柱の折返し片を通過できる間隔を保持した状態で当板のねじ孔へねじ込むこと により、棚板の外側に配置した当板が支柱の縦溝内に挿通できる。 次に、間隔を保持した状態の棚受と当板の間隙に支柱の折返し片を挿通し、棚 受の支持部に対設した外向き突片を支柱の条孔に係止した後締付ねじをねじ込む ことにより、棚板を支柱に固定できる。 又、上下二段に架設した棚の中間部に架設する棚板はコ字型に曲成し、左右一 対の係入片を突設した棚受を前記支柱の条孔間に跨設し、棚板を棚受具上に載置 することにより、上下二段に架設した棚板間に棚板を架設することができる。

【０００６】

【実施例】

以下、本考案の一実施例に基づいて説明する。 まず、図１は本考案の組立棚の棚板係止部分を下から見上げた状態を示す拡大 要部斜視図であって、組立棚の四隅部に立設した支柱１と棚板２の結合を示し、 直角二方向に延びる当接面３ａ，３ａの交差隅角部３ｂより下方に垂設した支持 部３ｃ．３ｃより成る棚受３を棚板２の内隅部２ａに当接し、台形状の当板４と 締付ねじ５，５で締付け固定してある。 図２は各部品を分解して示し、棚板２は鋼板の四辺を夫夫下向きと内向きに折 返し、下側に周縁２ｂを形成してあり、内隅部２ａにおいて棚受３の曲部３ｅ， ３ｅが係合できる幅に切欠してある。 棚受３は、直角二方向に延びる断面コ字型の当接面３ａ，３ａを交差隅角部３ ｂより下方に内向き曲部３ｅを突設した支持部３ｃ，３ｃを延設し、該支持部の 左右両壁に外向き突片３ｄ，３ｄを設け、前記当接面３ａ，３ａと支持部３ｃ， ３ｃの交差隅角部３ｂに締付ねじ５，５挿通用の通孔３ｆ，３ｆを穿設してある 。 当板４は、鋼板の両端を折曲した台形状であり、左右に翼片４ａ，４ａを対設 し、上下二箇所に棚受３の締付ねじ挿通用の通孔３ｆ，３ｆと同じ間隔にねじ孔 ４ｂ，４ｂを穿設してある。 支柱１は、鋼板をＬ字型に曲成し、更に両端を折返して縦溝１ａ，１ａを形成 し、該縦溝１ａ，１ａの折返し片１ｂ，１ｂに条孔１ｃ，１ｃを左右一対に列設 してある。

【０００７】 次に、本考案組立棚の組立手順を説明すると、まず、直角二方向に延びる断面 コ字型の当接面３ａ，３ａを有する棚受３を棚板２の四隅の内隅部２ａに内側か ら係合させた状態で棚受３の交差隅角部３ｂの上下二箇所に設けた締付ねじ挿通 孔３ｆ，３ｆより締付ねじ５，５を挿通させた後、両端を台形状に折曲した当板 ４のねじ孔４ｂ，４ｂに支柱１の折返し片１ｂ，１ｂが挿抜できる間隙を保持し た状態までねじ込み棚受３と当板４の間隙に支柱１の折返し片１ｂ，１ｂを挿通 し、棚受３の支持部３ｃ，３ｃの両壁に対設した外向き突片３ｄ，３ｄを支柱１ の折返し片１ｂ，１ｂに列設した条孔１ｃ，１ｃに係止し、棚受３の上下二箇所 から挿入した締付ねじ５，５をねじ込むと、棚受３と当板４が支柱１の折返し片 １ｂ，１ｂを挾持して棚板２を支柱１に係止固着し、その固着状態を図３と図４ の断面図で示す。 又、上下二段に架設した棚板２の中間部の空間に棚板２を架設するには、コ字 型に曲成し左右一対の係入片６ａ，６ａを設けた棚受具６の係入片６ａ，６ａを 支柱１の折返し片１ｂ，１ｂに列設した条孔１ｃ，１ｃに係人跨設し、棚受具６ 上に棚板２を載置架設したものであり、図５及び図６を参照する。

【０００８】

【考案の効果】

以上述べたように本考案によれば、棚板を支柱に連結する際、棚板四隅の内隅 部に直角二方向に延びる断面コ字型の当接面を係合さぜるので、棚板と棚受の係 合は強固である。又、支柱との固着には、突片を支柱の折返し片に列設した条孔 に係止すると共に当板と棚受を用いて挾持する二つの手段で固着するので更に強 固に固着することができるので、棚板上方からの荷重や、左右方向に作用する衝 撃に対しても強度が大でガタ付きも発生しない。 尚又、棚の四隅部の係合部を隠して組立棚の美感を増すと共に、上下の棚板間 に架設する棚においては、コ字型の棚受具を支柱の内側から係止する簡単な操作 でできるので、棚板上に載置する物品の大きさや高さに合せて任意の位置へ棚板 を移設することができ使用特に大変便利である。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の棚板係止部を下から見上げた状態の斜
視図

【図２】本考案の構成部品の拡大分解図

【図３】本考案の棚板と支柱の係合部分の水平断面図

【図４】本考案の棚板の支柱の係合部分の縦断面図

【図５】本考案の中間部に架設する棚と棚受具の分解斜
視図

【図６】本考案の中間部に架設する棚と棚受具の水平断
面図

【図７】本考案の組立棚の棚板係止装置を用いて組立て
た棚の概略図

【符号の説明】

１…支柱 １ａ…縦溝 １ｂ…折返し片 １ｃ…条孔 ２…棚板 ２ａ…内隅部 ２ｂ…周縁 ３…棚受 ３ａ…当接面 ３ｂ…交差隅角部 ３ｃ…支持部 ３ｄ…突片 ３ｆ…通孔 ４…当板 ４ｂ…ねじ孔 ５…ねじ ６…棚受具 ６ａ…係入片

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 鋼板の四辺を夫夫下向きと内向きに折返
   し折曲縁を形成した棚板を上下二段に配置し、該棚板の
   四隅部夫夫に外方よりＬ字型に曲成した支柱を立設した
   組立棚において、Ｌ字型支柱の左右両側端を内方へ対向
   状に折返し、該両折返し片間に縦溝を形成し、両折返し
   片に夫夫等間隔の条孔を列設し、直角二方向に延びる縦
   断面コ字型の当接面の交差隅角部から下方へ垂設した支
   持部の左右両壁に外向き突片を対設した棚受を、前記棚
   板折曲縁の内隅部に当接し、別体の台形状当板を前記支
   柱の溝内に挿入し、締付ねじで棚受と当板を締付けると
   同時に棚受の突片を前記支柱の条孔に係止するようにし
   た組立棚の棚板係止装置。
2. 【請求項２】 Ｌ字型支柱の内壁に等間隔で左右一対の
   条孔を列設し、コ字型に曲成した左右一対の係入片を突
   設した棚受具を前記支柱の条孔間に跨設し、前記棚板を
   棚受具上に載置架設した組立棚の棚板係止装置。