JPH0753574B2 - シラン類の不均化方法 - Google Patents

シラン類の不均化方法

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JPH0753574B2
JPH0753574B2 JP61129083A JP12908386A JPH0753574B2 JP H0753574 B2 JPH0753574 B2 JP H0753574B2 JP 61129083 A JP61129083 A JP 61129083A JP 12908386 A JP12908386 A JP 12908386A JP H0753574 B2 JPH0753574 B2 JP H0753574B2
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薫 井上
博治 宮川
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智弘 安部
鏡悟 小泉
紀行 柳川
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三井東圧化学株式会社
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    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07FACYCLIC, CARBOCYCLIC OR HETEROCYCLIC COMPOUNDS CONTAINING ELEMENTS OTHER THAN CARBON, HYDROGEN, HALOGEN, OXYGEN, NITROGEN, SULFUR, SELENIUM OR TELLURIUM
    • C07F7/00Compounds containing elements of Groups 4 or 14 of the Periodic Table
    • C07F7/02Silicon compounds
    • C07F7/08Compounds having one or more C—Si linkages
    • C07F7/12Organo silicon halides
    • C07F7/121Preparation or treatment not provided for in C07F7/14, C07F7/16 or C07F7/20
    • C07F7/125Preparation or treatment not provided for in C07F7/14, C07F7/16 or C07F7/20 by reactions involving both Si-C and Si-halogen linkages, the Si-C and Si-halogen linkages can be to the same or to different Si atoms, e.g. redistribution reactions

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Description

【発明の詳細な説明】 〔技術分野〕 本発明は、一般式RLSiHmX4-(L+m)で表されるシラン類を
不均化することによりモノシラン、ジクロロシラン等の
該原料シラン類とは異なるシラン化合物を製造する方法
に関する。
〔従来技術とその問題点〕
近年エレクトロニクス産業の発展に伴い、多結晶シリコ
ン、単結晶シリコン或いはアモルファスシリコン等の製
造原料としてモノシランおよびクロロシランは特にその
重要性が増大している。すなわち、モノシラン(SiH4
は上記高純度シリコンの原料、太陽電池用半導体原料、
シリコンエピタキシャル膜用原料として実用され今後大
幅な需要の増大が見込まれている。従って安価でかつ容
易にモノシランを製造する方法が望まれる。一方ジクロ
ロシラン等のクロロシランも同様に半導体用シリコンの
製造原料等として大幅な需要が望まれている。またアル
キルシラン、アルキルハロゲン化シラン等も、シリコー
ン、ポリカーボシラン等の原料として今後大幅な需要が
望まれている。
従来モノシラン(SiH4)の製造方法としては以下の方法
が一般的に知られている。
(1)ケイ化マグネシウム(Mg2Si)に塩酸を作用させ
る方法; (2)ケイ化マグネシウムを液体アンモニア中で塩化ア
ンモニウム又は臭化アンモニウムと作用させる方法; (3)エーテル溶媒中四塩化ケイ素と水素リチウムアル
ミニウムを反応させる方法; (4)トリクロロシランやジクロロシランを不均化触媒
を用いて不均化(disproportionation)もしくは再分配
(redistribution)させる方法; (5)塩化リチウムと塩化カリウムの溶融塩中で水素化
リチウムと四塩化ケイ素を反応させる方法; (6)金属シリコンに水素ガスをNi触媒存在下に高温高
圧条件で反応させる方法等である。
しかしながら、(1)の方法においてはモノシランの他
に高級ケイ素化合物(SinH2n+2(ただしnは2以上の整
数てある。))を副生し、加えてモノシランの収率も低
い。更にMgが高価である為経済的ではない。(2)の方
法ではモノシランの収率は高いが、アンモニアの分離等
反応工程が複雑であり、加えてMgが高価で経済性に乏し
い。(3)の方法では高純度なモノシランが高収率で得
られるが還元剤として用いる水素化リチウムアルミニウ
ムが高価である為、又工程の連続化にも問題点があり、
工業化には困難である。(5)の方法では副生する塩化
リチウムを電解し、金属リチウムとしこれを水素化して
水素化リチウムに戻す事でリサイクル系とする事が出来
る為安価なモノシランの製造法となるが、腐蝕性が大で
あるため装置の腐蝕等に問題点があり、実用化には今だ
致っていない。(6)の方法では高温高圧反応である
為、設備等のコストが高く、加えて高温である為に生成
物の分解等が生じ実用的ではない。
しかして、これらの方法の中で(4)の方法は触媒反応
であり極端な高温高圧を必要としない事からエネルギー
的にも有利であり、また副生した四塩化ケイ素を水素化
してトリクロロシランとし、これを不均化反応の原料と
して再使用する事が可能であるから経済性に優れた方法
であると考えられる。この(4)のシラン製造方法にお
いてはクロロシランの不均化触媒が必要であり、液相均
一触媒並びに固体不均一触媒が知られている。液相均一
触媒としては3級アミン(米国特許第2,834,648号)、
シアナミド(米国特許第2,732,280号)、ニトリル(米
国特許第2,732,282号)、α−オキソアミン(欧州特許
第93,640号)、及び無機塩とマクロ環状エーテル触媒
(米国特許第4,548,917号)などが知られている。
しかしながらこれらは触媒と生成シラン化合物が均一相
であるためその分離が困難であり、更に連続流通反応に
よる大量生産をするには適した方法ではない。
また固体不均一触媒による気−固又は液−固不均一反応
に於いては、架橋ポリスチレンに固定化されたマクロ環
状エーテル−無機塩触媒(米国特許第4,548,917号)、
3級アミンの塩酸塩型もしくは4級アンモニウム塩型陰
イオン交換樹脂触媒(米国特許第3,968,199号、同第3,9
28,542号)が提案されており、大量のモノシランの製造
に適している。しかし乍ら、マクロ環状エーテル型触媒
は非常に高価であり、かつ調製がはん雑な問題点があ
り、又陰イオン交換樹脂触媒は樹脂そのものが熱的に比
較的不安定であり触媒としては容易に劣化しやすく触媒
寿命が短い等の問題点を有している。
一方、ジクロロシランの製造法としてやはり上記(4)
の方法が知られているが前記モノシランの製造と同様な
問題点を有している。なお、他にジクロロシランは金属
ケイ素からトリクロロシランを製造する際の副生物とし
て得る方法があるが、収率が低く実用的ではない。
さらにアルキルシラン等の不均化反応においては上記
(4)による方法が知られているがやはり上記した問題
点がある。なお、その他ハロゲン化アルミニウムを触媒
とする方法が知られているが(米国特許第2,735,861
号)、ハロゲン化アルミニウムを触媒とした際には極め
て反応が遅く、通常300℃以上の高温が必要であり、ま
た低転化率である。
〔発明の目的〕
本発明の目的は、トリクロロシラン等のハロゲン化シラ
ン類や含炭化水素基シラン類を原料としてモノシランや
原料シラン類とは異なるシラン類を製造する不均化方法
を提供することである。
本発明の他の目的は、平衡反応上目的とするシラン類の
生成にとってより有利な、高温で反応を行う、シラン類
の不均化方法を提供することである。
本発明の他の目的は、従来の触媒に比して熱安定性が高
く、したがって高温での反応を、はるかに長期間安定に
行うことができる新規な触媒を使用するシラン類の不均
化方法を提供することである。
本発明のさらに他の目的は、固体不均一触媒を使用する
ため原料シラン類および生成シラン類との分離が容易で
あり、流通連続反応によりシラン類の大量生産が可能で
ある。固体不均一触媒を使用するシラン類の不均化方法
を提供することである。
本発明のその他の目的は以下の記載から明らかになるで
あろう。
〔発明の開示〕
本発明のこれら目的および他の目的は、シラン類の不均
化方法であって 一般式 RLSiHmX4-(L+m) (I) (ここで、Rはアルキル基もしくはアリール基を示し、
Xはハロゲン原子もしくはアルコキシ基を示し、lは
0、1または2であり、mは1、2または3であり、か
つl+mは1、2または3であり、lが2の時はRは同
一の基であっても異なる基であってもよく、l+mが1
または2の時はXは同一の原子または基であっても、異
なる原子または基であってもかまわない)で表される少
なくとも1個のSi−H結合を有するシラン類を、強酸性
陽イオン交換樹脂と該樹脂と結合可能なアミン類との反
応生成物と接触処理させ、不均化反応せしめることから
なるシラン類の不均化方法の提供によって達成される。
本発明に従えば、従来知られている不均一系固体触媒と
して最も優れたものと考えられる3級アミン型又は4級
アンモニウム塩型陰イオン交換樹脂触媒に比してはるか
に熱安定性が高くかつ長寿命で容易に調製可能な新規触
媒を使用することにより、例えばトリクロロシラン等の
クロロシラン類の不均化反応のごとき反応平衡上、生成
シラン化合物(モノシラン、モノクロロシラン、ジクロ
ロシラン、およびテトラクロロシラン)にとって有利と
なる高温での反応を長時間安定に行う事が可能となる不
均化方法が提供される。
本発明で、原料として使用するシラン類とは、 一般式 RLSiHmX4-(L+m) (I) (ここで、Rはアルキル基もしくはアリール基を示し、
Xはハロゲン原子もしくはアルコキシ基を示し、lは
0、1または2であり、mは1、2または3であり、か
つ、l+mは1、2または3であり、lが2の時はRは
同一の基であっても異なる基であってもよく、l+mが
1または2の時はXは同一の原子または基であっても、
異なる原子または基であってもかまわない)で表される
少なくとも1個のSi−H結合を有するシラン類である。
アルキル基としては、好ましくは炭素数1〜10のもので
あり、たとえばメチル基、エチル基、n−プロピル基、
i−プロピル基、n−ブチル基、i−ブチル基、sec−
ブチル基、t−ブチル基、n−ペンチル基、i−ペンチ
ル、ネオペンチル、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル
基、ビニル基、プロペニル基等が好ましいものとしてあ
げられる。
またアリール基としては、好ましくは炭素数6〜20のも
のであり、たとえば、フェニル基、o−トリル基、m−
トリル基、p−トリル基、2,3−キシリル基、2,4−キシ
リル基、2,4,6−メシチル基、ベンジル基、ナフチル基
等が好ましいものとしてあげられる。
ハロゲン原子としてはフッ素、塩素、臭素、ヨウ素から
選択されるが、塩素が最も好ましい。
アルコキシ基としては、炭素数1〜10のものであり、た
とえばメトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、i
−プロポキシ基、ブトキシ基、ペンティロキシ基、フェ
ノキシ基、ベンジロキシ基等が好ましいものとしてあげ
られる。
本発明で原料として使用する好ましいシラン類として
は、トリクロロシラン、ジクロロシラン、モノクロロシ
ラン、モノメチルジクロロシラン、モノメチルモノクロ
ロシラン、ジメチルモノクロロシラン、モノエチルジク
ロロシラン、モノエチルモノクロロシラン、ジエチルモ
ノクロロシラン、モノ−n−プロピルジクロロシラン、
モノ−n−プロピルモノクロロシラン、ジ−n−プロピ
ルモノクロロシラン、モノフェニルジクロロシラン、モ
ノフェニルモノクロロシラン、モノクロロジフェニルシ
ラン、クロロエトキシシラン、ジクロロエトキシシラ
ン、メチルクロロエトキシシラン、メチルメトキシシラ
ン、メチルクロロメトキシシラン、ジメチルエトキシシ
ラン、ジメチルメトキシシラン等のシラン類であってこ
れを単独又は混合物で使用する。
本発明においては上記のごときシラン類を不均化させる
に際し、不均化触媒(以下単に触媒という)として強酸
性陽イオン交換樹脂とアミン類との反応生成物を新規な
触媒として使用する。
ここにいう反応生成物とは、強酸性陽イオン交換樹脂
と、樹脂の酸性基にアミンが反応して得られる付加物
(Adduct)すなわち中和反応生成物であり、たとえばス
ルホン酸基含有陽イオン交換樹脂をアミン類との反応生
成物は、スルホン酸基(−SO3H)とアミン類(たとえば
モノアミンではNR′)との以下の反応によって生成し
たもの(アミンのスルホン酸塩型アンモニウム)であ
る。
(ただしR′は、たとえば水素またはアルキル基であ
り、すべて同一でも各々異なる基でもかまわない)。
本発明において、重要な点は、樹脂の酸性基が上記のご
ときアミンとの付加物となっていることであり、かかる
観点から、本発明で使用しうるアミンとしては該酸性基
特にスルホン酸基と付加物を形成し結合可能な含窒素化
合物であればいかなるものでもよい。
なお、樹脂とアミンが反応生成物を形成したことは、該
陽イオン交換樹脂のアミン付加物をアミンの溶媒でくり
返し洗浄しても、またアミンの沸点(より正確にはその
圧力における沸点)で減圧乾燥しても陽イオン交換樹脂
反応生成物の実質的な重量減少が認めれらないことから
確認できる。
なお、以下の説明は強酸性陽イオン交換樹脂の中で最も
代表的なスルホン酸基含有陽イオン交換樹脂を使用した
場合について述べる。
本発明において触媒として使用するスルホン酸基含有陽
イオン交換樹脂(以下単に陽イオン交換樹脂ともいう)
とアミン類との反応生成物は例えば以下の如く調製する
事ができる。その調製法はいづれでもかまわない。
まず予め陽イオン交換樹脂中に含まれる水分(多いもの
では時として60%以上に達する)をアルコール洗浄剤及
びベンゼン、トルエン等で洗浄し、脱水しておくことが
望ましい(本発明においては脱水方法は有効に脱水出来
る方法でさえあれば、その方法の種類は問わない。)し
かる後、つぎのごとくして、アミン類と該脱水した陽イ
オン交換樹脂と接触せしめて反応させる。たとえば、 (1)液体アミンを直接陽イオン交換樹脂と好ましくは
撹拌下0〜100℃程度、好ましくは室温程度で反応させ
た後、不活性溶媒にて洗浄後60〜70℃程度にて減圧乾燥
し過剰のアミンを除去する方法。
(2)液体又は固体アミンを不活性溶媒に溶解後陽イオ
ン交換樹脂と好ましくは撹拌下0〜100℃程度好ましく
は室温程度で反応させる方法。その後不活性溶媒にて充
分洗浄し、過剰のアミンを除去後60〜70℃程度にて減圧
乾燥する。
(3)液体アミン(アンモニアも含む)を直接陽イオン
交換樹脂を入れた容器中へ流入させ撹拌し0〜100℃程
度好ましくは室温程度で反応させた後、減圧にて過剰ア
ミンを除去する方法。
(4)液体アミンを予め不活性溶媒中に懸濁させた陽イ
オン交換樹脂中へ流入させ0〜100℃程度好ましくは室
温程度で反応を行つた後、アミン及び溶媒を除去する方
法等である。
なお、アミンと陽イオン交換樹を反応させた後脱水して
もかまわない。
アミンの使用量は陽イオン交換樹脂の交換容量を考慮し
て当量より過剰量を使用し、反応終了後上記の如くして
過剰量のアミンを除去するのが、反応を確実に進行せし
めるため好ましい。また、反応は実質的に中和反応であ
り、きわめて短時間で反応は終了するので数分ないし数
10分行えば充分であるが、それ以上行ってもさしつかえ
ない。
上記のごとくして得られた本発明における強酸性陽イオ
ン交換樹脂のアミン付加物は、アミンの溶媒でくり返し
洗浄してもまたアミンの沸点で減圧乾燥しても実質的な
重量減少は認められない。
本発明に於いて、使用する強酸性陽イオン交換樹脂と
は、スルホン酸基(−SO3H)を有した陽イオン交換樹脂
であり、例えば、アンバーライト−IR−116、同−IR−1
18、同−IR−120B、同−IR−122、同−IR−124、同−25
2、アンバーリスト−15、等のローム アンド ハース
社製陽イオン交換樹脂を必要であるならば酸処理してス
ルホン酸型としたもの、または、レバチット−SPC−11
8、同−SPC−108、同−SC−108、SC−104、SC−102など
のバイエル社製スルホン酸型陽イオン交換樹脂またはダ
イヤイオン−SK−1A、同−SK−112、同−PK−216などの
三菱化成社製のもの及びデュポン社製Nafion501、Nafio
n511のものなどが好ましいものとして挙げられる。
本発明に於いては強酸性陽イオン交換樹脂を使用するこ
とが重要な点であり、カルボン酸基を含有した陽イオン
交換樹脂を使用したものでは後記比較例に示すように本
発明の目的を全く達することができないのである。
また本発明において強酸性陽イオン交換樹脂との反応に
用いられるアミン類は、前記のごとく該陽イオン交換樹
脂のスルホン酸基と付加物を形成し結合可能な含窒素化
合物であればいかなるものでもよいが、好ましいものと
しては、以下のごときものがあげられる。すなわち、 (a)アンモニア、ヒドラジンまたはヒドラジンの誘導
体等の水素化窒素化合物; (b)脂肪族、芳香族または脂環式の第1級、第2級ま
たは第3級のモノアミンまたはジアミン、トリアミン等
のポリアミン; (c)縮合環を含む環状アミンであり少なくとも1つの
窒素原子が環骨格に含まれるモノアミンまたはポリアミ
ン; (d)アミノ酸類、アミド類、アミノアルコール類、ア
ミノエーテル類、イミド類またはラクタム類等の含酸素
アミン; (e)O.S.Se等のヘテロ原子を有する含ヘテロ原子アミ
ン; 等である。なおこのうち第2級或いは第3級のアミンの
場合にはNに対する各々の置換基が同一か各々異なる
か、または1以上が異なるかのいずれの置換基を有して
いてもかまわない。
上記(a)、(b)、(c)、(d)および(e)に一
般式に示したものをさらに具体的に例示すれば、アンモ
ニア、ヒドラジン、N−メチルヒドラジン、N−フェニ
ルヒドラジン、N,N′−ジメチルヒドラジン等の置換ヒ
ドラジン類;第1級アミンとしては;モノメチルアミ
ン、モノエチルアミン、モノプロピルアミン類、モノブ
チルアミン類、モノペンチルアミン類、モノヘキシルア
ミン類、モノヘプチルアミン類、ビニルアミン、アリル
アミン、ブテニルアミン類、ペンテニルアミン類、ヘキ
セニルアミン類、ペンタジエニルアミン類、ヘキサジエ
ニルアミン類、シクロペンチルアミン、シクロヘキシル
アミン、シクロオクチルアミン、p−メンチルアミン、
シクロペンテニルアミン類、シクロヘキセニルアミン
類、シクロヘキサジエニルアミン類、アニリン、ベンジ
ルアミン、ナフチルアミン類、ナフチルメチルアミン
類、トルイジン類、トリレンジアミン類、アニソール
類、エチレンジアミン、エチレントリアミン、モノエタ
ノールアミン、アミノチオフェン、グリシン、アラニ
ン、フェニルアラニン、アミノアセトンなどが挙げられ
る。
また、第2級アミンとしては;ジメチルアミン、ジエチ
ルアミン、ジプロピルアミン類、ジブチルアミン類、ジ
ペンチルアミン類、ジヘキシルアミン類、メチルエチル
アミン、メチルプロピルアミン類、メチルブチルアミン
類、メチルペンチルアミン類、メチルヘキシルアミン
類、エチルプロピルアミン類、エチルブチルアミン類、
エチルペンチルアミン類、プロピルブチルアミン類、プ
ロピルペンチルアミン類、プロピルヘキシルアミン類、
ジブチルペンチルアミン類、ペンチルヘキシルアミン
類、ジビニルアミン、ジアリルアミン、ジブテニルアミ
ン類、ジペンテニルアミン類、ジヘキセニルアミン類、
メチルビニルアミン、メチルアリルアミン、メチルブテ
ニルアミン類、メチルペンテニルアミン類、メチルヘキ
セニルアミン類、エチルビニルアミン、エチルアリルア
ミン、エチルブテニルアミン、エチルペンテニルアミン
類、エチルヘキセニルアミン類、プロピルビニルアミン
類、プロピルアリルアミン類、プロピルブテニルアミン
類、プロピルペンテニルアミン類、プロピルヘキセニル
アミン類、ブチルビニルアミン類、ブチルアリルアミン
類、ブチルブテニルアミン類、ブチルペンテニルアミン
類、ブチルヘキセニルアミン類、ビニルアリルアミン、
ビニルブテニルアミン類、ビニルペンテニルアミン類、
ビニルヘキセニルアミン類、アリルブテニルアミン類、
アリルペンテニルアミン類、アリルヘキセニルアミン
類、ブテニルペンテニルアミン類、ブテニルヘキセニル
アミン類、ジシクロペンチルアミン、ジシクロヘキシル
アミン、メチルシクロペンチルアミン、メチルシクロヘ
キシルアミン、メチルシクロオクチルアミン、エチルシ
クロペンチルアミン、エチルシクロヘキシルアミン、エ
チルシクロオクチルアミン、プロピルシクロペンチルア
ミン類、プロピルシクロヘキシルアミン類、ブチルシク
ロペンチルアミン類、ブチルシクロヘキシルアミン類、
ヘキシルシクロペンチルアミン類、ヘキシルシクロヘキ
シルアミン類、ヘキシルシクロオクチルアミン類、ビニ
ルシクロペンチルアミン、ビニルシクロヘキシルアミ
ン、ビニルシクロオクチルアミン、アリルシクロペンチ
ルアミン、アリルシクロヘキシルアミン、アルリシクロ
オクチルアミン、ブテニルシクロペンチルアミン類、ブ
テニルシクロヘキシルアミン類、ブテニルシクロオクチ
ルアミン類、ジシクロペンテニルアミン類、ジシクロヘ
キセニルアミン類、ジシクロオクテニルアミン類、メチ
ルシクロペンテニルアミン類、メチルシクロヘキセニル
アミン類、メチルシクロオクテニルアミン類、エチルシ
クロペンテニルアミン類、エチルシクロヘキセニルアミ
ン類、エチルシクロオクテニルアミン類、プロピルシク
ロペンテニルアミン類、プロピルシクロヘキセニルアミ
ン類、ブチルシクロペンテニルアミン類、ブチルシクロ
ヘキセニルアミン類、ビニルシクロペンテニルアミン
類、ビニルシクロヘキセニルアミン類、ビニルシクロオ
クテニルアミン類、アリルシクロペンテニルアミン類、
アリルシクロヘキセニルアミン類、ブテニルシクロペン
テニルアミン類、ブテニルシクロヘキセニルアミン類、
ジシクロペンテニルアミン類、ジシクロヘキサジエニル
アミン類、ジシクロオクタジエニルアミン類、メチルシ
クロペンタジエニルアミン、メチルシクロヘキサジエニ
ルアミン類、エチルペンタジエニルアミン、エチルシク
ロヘキサジエニルアミン類、プロピルシクロペンタジエ
ニルアミン類、プロピルシクロヘキサジエニルアミン
類、ジシクロオクタトリエニルアミン類、メチルシクロ
オクタトリエニルアミン類、エチルシクロオクタトリエ
ニルアミン類、エチルシクロオクタトリエニルアミン
類、ビニルシクロペンタジエニルアミン、ビニルシクロ
ヘキサジエニルアミン類、アクリルシクロペンタジエニ
ルアミン、アリルシクロヘキサジエニルアミン類、ジフ
ェニルアミン、ジトリアミン類、ジベンジルアミン、ジ
ナフチルアミン類、N−メチルアニリン、N−エチルア
ニリン、N−プロピルアリニン類、N−ブチルアニリン
類、N−メチルトルイジン類、N−エチルトルイジン
類、N−プロピルトルイジン類、N−ブチルトルイジン
類、N−メチルベンジルアミン、N−エチルベンジルア
ミン、N−プロピルベンジルアミン類、N−ブチルベン
ジルアミン類、N−メチルナフチルアミン類、N−エチ
ルナフチルアミン類、N−プロピルナフチルアミン類、
N−ビニルアニリン、N−アリルアニリン、N−ビニル
ベンジルアミン、N−アリルベンジルアミン、N−ビニ
ルトルイジン類、N−アリルトルイジン類、フェニルシ
クロペンチルアミン、フェニルシクロヘキシルアミン、
フェニルシクロオクチルアミン、フェニルシクロペンテ
ニルアミン類、フェニルシクロヘキセニルアミン類、フ
ェニルシクロペンタジエニルアミン、N−メチルアニソ
ール類、N−エチルアニソール類、N−ビニルアニソー
ル類、N−アリルアニソール類、N−メチルエチレンジ
アミン、N,N′−ジメチルエチレンジアミン、N−エチ
ルエチレンジアミン、N,N′−ジエチルエチレンジアミ
ン、N,N′−ジメチルトリレンジアミン類、N,N′−ジエ
チルトリレンジアミン類、N−メチルエチレントリアミ
ン、N,N′−ジメチルエチレントリアミン、ピロール、
ピロリジン、イミダゾール、ピペリジン、ピペラジン、
メチルピロール類、メチルピロリジン類、メチルイミダ
ーゾール類、メチルピペリジン類、メチルピペラジン
類、エチルピロール類、エチルピロリジン類、エチルイ
ミダゾール類、エチルピペリジン類、エチルピペラジン
類、フタルイミド、マレインイミド、カプロラクタム、
ピロリドン、モノホリン、N−メチルグリシン、N−エ
チルグリシン、N−メチルアラニン、N−エチルアラニ
ン、N−メチルアミノチオフェン、N−エチルアミノチ
オフェン、2,5−ピペラジオン、N−メチルエタノール
アミン、N−エチルエタノールアミン、プリンなどが挙
げられる。
また、第3級アミンとしては;トリメチルアミン、トリ
エチルアミン、トリプロピルアミン類、トリブチルアミ
ン類、トリペンチルアミン類、トリヘキシルアミン類、
ジメチルエチルアミン、ジメチルプロピルアミン類、ジ
メチルブチルアミン類、ジメチルペンチルアミン類、ジ
メチルヘキシルアミン類、ジエチルプロピルアミン類、
ジエチルブチルアミン類、ジエチルペンチルアミン類、
ジエチルヘキシルアミン類、ジプロピルブチルアミン
類、ジプロピルペンチルアミン類、ジプロピルヘキシル
アミン類、ジブチルペンチルアミン類、ジブチルヘキシ
ルアミン類、ジペンチルヘキシルアミン類、メチルジエ
チルアミン、メチルジプロピルアミン類、メチルジブチ
ルアミン類、メチルジペンチルアミン類、メチルジヘキ
シルアミン類、エチルジプロピルアミン類、エチルジブ
チルアミン類、エチルジペンチルアミン類、エチルジヘ
キシルアミン類、プロピルジブチルアミン類、プロピル
ジペンチルアミン類、プロピルジヘキシルアミン類、ブ
チルジペンチルアミン類、ブチルジヘキシルアミン類、
ペンチルジヘキシルアミン類、メチルエチルプロピルア
ミン類、メチルエチルブチルアミン類、メチルエチルヘ
キシルアミン類、メチルプロピルブチルアミン類、メチ
ルプロピルヘキシルアミン類、エチルプロピルブチルア
ミン類、エチルブチルペンチルアミン類、エチルブチル
ヘキシルアミン類、プロピルブチルペンチルアミン類、
プロピルブチルヘキシルアミン類、ブチルペンチルヘキ
シルアミン類、トリビニルアミン、トリアリルアミン、
トリブテニルアミン類、トリペンテニルアミン類、トリ
ヘキセニルアミン類、ジメチルビニルアミン、ジメチル
アリルアミン、ジメチルブテニルアミン類、ジメチルペ
ンテニルアミン類、ジエチルビニルアミン、ジエチルア
リルアミン、ジエチルブテニルアミン類、ジエチルペン
テニルアミン類、ジエチルヘキセニルアミン類、ジプロ
ピルビニルアミン類、ジプロピルアリルアミン類、ジプ
ロピルブテニルアミン類、ジメチルジビニルアミン、メ
チルジアリルアミン、メチルジブテニルアミン類、エチ
ルジビニルアミン、エチルジアリルアミン、トリシクロ
ペンチルアミン、トリシクロヘキシルアミン、トリシク
ロオクチルアミン、トリシクロペンテニルアミン類、ト
リシクロヘキセニルアミン、トリシクロペンタジエニル
アミン、トリシクロヘキサジエニルアミン類、ジメチル
シクロペンチルアミン、ジエチルシクロペンチルアミ
ン、ジプロピルシクロペンチルアミン類、ジブチルペン
チルアミン類、ジメチルシクロヘキシルアミン、ジエチ
ルシクロヘキシルアミン、ジプロピルシクロヘキシルア
ミン類、ジメチルシクロペンテニルアミン類、ジエチル
シクロペンテニルアミン類、ジプロピルシクロペンテニ
ルアミン類、ジメチルシクロヘキセニルアミン類、ジプ
ロピルシクロヘキセニルアミン類、メチルジシクロペン
チルアミン、エチルジシクロペンチルアミン、プロピル
シクロペンチルアミン類、メチルジシクロヘキシルアミ
ン、エチルジシクロヘキシルアミン、プロピルシクロヘ
キセニルアミン類、メチルジシクロペンテニルアミン
類、エチルジシクロペンテニルアミン類、プロピルシク
ロペンテニルアミン類、N,N−ジメチルアニリン、N,N−
ジメチルベンジルアミン、N,N−ジメチルトルイジン
類、N,N−ジメチルナフチルアミン類、N,N−ジエチルア
ニリン、N,N−ジエチルベンジルアミン、N,N−ジエチル
トルイジン類、N,N−ジエチルナフチルアミン類、N,N−
ジプロピルアニリン類、N,N−ジプロピルベンジルアミ
ン類、N,N−ジプロピルトルイジン類、N,N−ジプロピル
ナフチルアミン類、N,N−ジビニルアニリン、N,N−ジア
リルアニリン、N,N−ジビニルトルイジン類、N,N−ジア
リルアニリン、ジフェニルメチルアミン、ジフェニルエ
チルアミン、ジフェニルプロピルアミン類、ジベンジル
メチルアミン、ジベンジルエチルアミン、ジベンジルシ
クロヘキシルアミン、ジベンジルビニルアミン、ジベン
ジルアリルアミン、ジトリルメチルアミン類、ジトリル
エチルアミン類、ジトリルシクロヘキシルアミン類、ジ
トリルビニルアミン類、トリフェニルアミン、トリベン
ジルアミン、トリ(トリル)アミン類、トリナフチルア
ミン類、N,N,N′,N′−テトラメチルエチレンジアミ
ン、N,N,N′,N′−テトラエチルエチレンジアミン、N,
N,N′,N′−テトラメチルトリレンジアミン類、N,N,
N′,N′−テトラエチルエチルトリレンジアミン類、N
−メチルピロール、N−メチルピロリジン、N−メチル
イミダゾール、N,N′−ジメチルピペラジン、N−エチ
ルピロール、N−メチルピロリジン、N−エチルイミダ
ゾール、N,N′−ジエチルピペラジン、N−エチルピペ
ラジン、ピリジン、ピリダジン、ピラジン、キノリン
類、キナゾリン、キナクリジン、N−メチルピロリド
ン、N−メチルモルホリン、N−エチルピロリドンN−
エチルモルホリン、N,N−ジメチルアニソール類、N,N−
ジエチルアニソール類、N,N−ジメチルグリシン、N,N−
ジエチルグリシン、N,N−ジメチルアラニン、N,N−ジエ
チルアラニン、N,N−ジメチルエタノールアミン、N,N−
ジメチルアミノチオフェンなどが挙げられる。
以上のごとく上記アミン類とは脂肪族または脂環式、飽
和または不飽和の炭化水素基;芳香族炭化水素基;含酸
素および/または含イオウおよび/または含セレン炭化
水素基等が1以上の窒素原子と結合した化合物である。
本発明においては、以上のごとくして調製された強酸性
陽イオン交換樹脂とアミンとの反応生成物、すなわち、
スルホン酸塩型アンモニウムを触媒としてこれに原料シ
ラン類を接触処理せしめて不均化反応を行なわしめるも
のである。
本発明における不均化反応とは、一般的にいえば、一般
式RLSiHmX4-(L+m)(I)で表されるシラン類を出発原料
として、これを次式(II) 2RLSiHmX4-(L+m)RLSiHm+1X4-(L+m+1) +RLSiHm-1X4-(L+m-1) (II) のごとく、出発シラン類より、より多数の水素とより少
数のハロゲン原子もしくアルコキシ基を有するシラン類
と、より少数の水素とより多数のハロゲン原子しくはア
ルコキシ基を有するシラン類の2種類のシラン類を生成
せしめる反応をいう。
例えば原料シラン類がトリクロロシラン(一般式RLSiHm
X4-(L+m)(I)においてl=0、m=1、X=Cl)の場
合について述べれば次の各反応を意味する。
2SiHCl3SiH2Cl2+SiCL4 (III) 2SiH2Cl2SiH3Cl+SiHCl3 (IV) 2SiH3ClSiH4+SiH2Cl2 (V) すなわち、原料クロロシラン類から、より塩素が多くて
水素が少ないシラン類と、より水素が多く塩素が少ない
シラン類が生成する平衡反応である。
なお、不均化反応は平衡反応であり、不均化生成シラン
化合物の少なくとも一つを蒸留等の手段で系から除くこ
とにより反応を連続的に右に進めることができる。ま
た、不均化生成シラン化合物の混合物より所望のシラン
類は蒸留等の手段で容易に分離することができる。
本発明の触媒を用いた場合、不均化反応速度自体きわめ
て速く短時間、例えば、気相反応の場合数秒程度の接触
時間で平衡に達するが、平衡組成からいって、温度は触
媒の安定性が保持できる範囲で高い方が望ましい。かか
る観点から、本発明における不均化(もしくは再分配)
の反応温度は生成物ないし触媒等の耐熱性の観点及び熱
エネルギーの観点から0〜350℃の間であり好ましくは5
0〜150℃の範囲で行なえば充分に高転化率で反応を遂行
する事が可能である。
なお、出発シラン類の組み合わせを選択することにより
本発明における触媒を用いれば、上記不均化反応の逆反
応も容易に行う事が可能であり、たとえば、モノシラン
と四塩化ケイ素から容易にジクロロシラン等を得る事も
可能である。
次に本発明において原料シラン類を、強酸性陽イオン交
換樹脂とアミン類との反応生成からなる触媒と接触させ
不均化反応を行わしめる具体的な実施の態様について述
べる。基本的には気相−固相又は液相−固相に於ける常
圧、加圧または減圧にいづれの方法においても行う事が
できる。例えば以下のような反応方法を実施し易い方法
として採用できる:すなわち、 (1)触媒及び原料シラン類を反応容器中に入れ還流状
態において常圧で撹拌加熱反応を行う方法。
(2)触媒及び原料シラン類を耐圧容器中に入れ加圧下
で撹拌加熱反応を行う方法。
(3)触媒及び単管状反応管につめ原料シラン類を加
圧、常圧又は減圧で液体若しくは気体で連続的に触媒層
へ流入させ反応を行う方法。
この場合、ベンゼン、クロロベンゼン等の不活性溶媒も
しくは不活性ガス等の希釈剤なども反応速度の制御のた
め使用できる。
なお、大量のシラン類を処理するには(3)の方法を基
本とした連続法が望ましいが本発明においてはもちろん
これら上記の方法のみに限定されるものではない。
この反応に使用する原料のシラン類及び生成物であるモ
ノシラン、ハロゲン化シラン等のシラン類は活性であ
り、水分、アルコール、アルカリ水溶液等で容易に分解
する。更には酸素と激しく反応し、発火分解するものも
あり、その為、反応は原料シラン類および生成物である
シラン等に対して不活性な雰囲気下で行う必要がある。
例えばあらかじめ、反応系を、充分に脱水乾燥および脱
酸素した水素、窒素およびヘリウム、アルゴン等の不活
性ガス等の雰囲気とした後、上記不均化反応を行うこと
が好ましい。
実施例 以下、本発明を実施例によって具体的に説明する。
尚以下の実施例1〜6において分析は反応器出口を70℃
に加温しガスクロ用恒温サンプラーへ生成物をこの温度
を保ち均一気体状で流入させ気体状で分析を行った。
実施例7及び8はそれぞれ別々にガス及び反応液を採取
しガスクロによって分析を行い成分組成を算出した。
(触媒の調製) (a)アンバーリスト15、レバチットSPC−118の脱水 樹脂を予めエタノールにひたし、撹拌した後テカンテー
ションを行う。これを5回繰り返した後、濾過した。そ
の後モレキュラーシーブ3Aによって乾燥したエタノール
で樹脂を3回洗浄後、同様に乾燥したトルエンで5回洗
浄した後60〜70℃で4時間減圧乾燥を行った。水分含有
率は0.5%以下であった。
(b)反応触媒の調製 (b)−1 アンバーリスト−15−トリエチルアミン系
触媒(触媒1)およびアンバーリスト−15−ピリジン系
触媒(触媒2) 乾燥アンバーリスト−15 10g、n−ヘプタン20mlおよび
トリエチルアミン20mlまたはピリジン20mlを加え室温で
撹拌し反応を充分完結させるために3時間中和反応を行
った。その後濾別し、固体をn−ヘプタンで洗浄後60〜
70℃で減圧乾燥を5時間を行った。
(b)−2 アンバーリスト−15−Nメチルピロリドン
系触媒(触媒3) 乾燥アンバーリスト10g、トルエン20mlおよびN−メチ
ルピロリドン20mlを50〜60℃で3時間加熱撹拌した後濾
別し、固体をトルエンで洗浄後60〜70℃で減圧乾燥を5
時間行った。
(b)−3 アンバーリスト−15−アンモニア系触媒
(触媒4) 乾燥アンバーリスト10gおよびn−ヘプタン20ml中に撹
拌し乍ら40ml/分の流速でアンモニアガスを5時間流入
させた。その後撹拌し乍ら50〜60℃で過剰のアンモニア
を追い出した後濾別し、60〜70℃で減圧乾燥を5時間行
った。
(b)−4 レバチットSPC−18−トリエチルアミン触
媒(触媒5)およびレバチットSPC−118−アニリン系触
媒(触媒6) 乾燥レバチツトSPC−118を用い、その他は(b)−2と
同様にしてトリエチルアミン、又はアニリンと反応を行
い同様に濾別乾燥した。
(b)−5 レバチットSPC−118−トリ−n−ブチルア
ミン系触媒(触媒7) 乾燥レバチツトSPC−118を用いその他は(b)−2と同
様にしてトリ−n−ブチルアミンと反応を行い同様に濾
別乾燥した。
樹脂の重量増加と交換容量より樹脂のほとんどすべての
スルホン酸基がアミンと反応していることが確認され
た。
実施例−1 上記方法で調製した触媒1〜7を内径11mmφのバイレッ
クスガラス管に50mm充填した。(充填容積4.75ml)後オ
イルバスで100℃に加熱し、これにトリクロロシラン
(純度99.9%)を25gr/hrで供給した。数時間流入し定
常状態となった後、反応ガスを分析した。結果は表−1
の通りであった。
この結果からこれらの触媒が不均化反応に対して充分な
活性を有する事が判明した。
実施例−2 上記方法で調製した触媒−(5)(レバチットSPC−118
−トリエチルアミン系)を用いて実施例−1と同様の反
応装置及び触媒充填量で供給量および温度をかえて不均
加反応を行った。結果は表−2に示す通りであった。な
お、実施例−1の該当データもあわせて示した。なお、
生成ガスは、反応開始後数時間経過し、充分定常となっ
た後分析した。
従って120℃での反応に於いては88g/hrの原料流入量で
も充分平衡組成に生成ガスは達している事が認められ
た。
実施例−3 種々のアミンと乾燥レバチット−118との反応生成物か
らなる触媒を触媒調製法(b)−2と同一の調製方法で
調製し実施例−1と同様の反応装置、同一の不均化温度
及び同一のトリクロロシラン流入速度で不均化反応を行
い定常状態に達した後生成ガスをガスクロマトグラフ法
により分析し、各々のアミンのスルホン酸塩型イオン交
換樹脂で不均化触媒活性を求めた。結果を表−3に示
す。
実施例−4 実施例−2の触媒(触媒(5))を用い、実施例−1お
よび2と同一装置を用いて、同充填触媒量で、ジクロロ
シラン20g/hrの供給量でジクロロシランの不均化反応を
行った。結果は表−4に示す通りであった。
この結果ジクロロシランの不均化反応に於いても充分高
い活性を有する事が判明した。
比較例−1 アンバーリスト15、およびレバチトSPC−118の乾燥品を
実施例−1と同一の反応管に充填し60℃、80℃、100℃
および120℃で各々トリクロロシラン25g/hrで供給した
が各2種類の陽イオン交換樹脂ともジクロロシランおよ
び四塩化ケイ素の生成が認められず、トリクロロシラン
のみ回収した。酸性陽イオン交換樹脂単独では不均化反
応は認められないことがわかる。
実施例−5 上記触媒(5)を用いて120℃でトリクロロシラン25g/h
rで実施例−2のNo.4と同様に反応を行った。反応開始
後40時間経過した後の生成物組成はSiH3Cl 1.3mol%、S
iH2Cl2 10.2mol%、SiHCl3 76.7mol%、SiCls4 11.9mol
%であり、触媒の活性低下は実質的に認められなかっ
た。
比較例−2 実施例1〜3と同一の装置にアンバーリストA−21を同
量充填し実施例−2のNo.4と同一条件でトリクロロシラ
ンを流入させて反応を行ない、1時間後および40時間後
の生成物の分析を行った結果は表−5に示すごとくすで
に40時間で活性の急激な低下が認められた。
比較例−3 カルボン酸型陽イオン交換樹脂レバチットCNP80とアン
モニア水を室温下3時間撹拌反応させ(中和に際し発熱
が認められた)、反応樹脂をエタノールで良く洗浄し、
更にトルエンで充分洗浄した後・減圧で乾燥した。アン
モニア付加樹脂を触媒として実施例−1と同一の反応装
置、同一の触媒充填量でトリクロロシラン(純度99.9
%)を25g/hrの流入速度で供給し、60℃及び100℃で不
均化反応を行ったが、結果は原料トリクロロシランのみ
を回収し、不均化反応は実質的に全く認められなかっ
た。
比較例−4 カルボン酸型陽イオン交換樹脂レバチットCNP−80を、
前記したように脱水乾燥したもの10gとトリエチルアミ
ン20mlをトルエン40ml中で室温撹拌反応させた後40〜50
℃で減圧下トルエン及び過剰のアミンを除去し重量変化
のなくなる迄乾燥した。これを触媒として実施例−1と
同一の反応装置、触媒量でトリクロロシランを25g/hrの
流入速度で供給し、60℃で不均化反応を行ったが、結果
は原料トリクロロシランを回収したのみであり、不均化
反応は実質的に認められなかった。
比較例−3、−4からカルボン酸型陽イオン交換樹脂と
アミン類との反応生成物では不均化活性は実質的に認め
られないことがわかる。
実施例−6 内径11mmφのパイレックスガラス管に触媒7(レバチッ
トSPC−118−トリ−n−ブチルアミン系)を50mm充填
し、(充填量4.75ml)25g/hrの流速でトリクロロシラン
(純度99.9%)を流入せしめ120℃で830hr反応を行っ
た。得られたシラン類の組成は開始前とほとんど変わっ
ていないことを確認した。次に不均化反応を100℃で約3
0分行い定常状態に達したことを確認した後反応生成物
の組成を分析したところSiH3Cl 0.3mol%、SiH2Cl2 11.
0mol%、SiHCl3 77.0mol%、SiCls4 11.7mol%であり、
830時間というきわめて長時間120℃という高温で使用し
ても触媒は殆ど劣化せずに高い活性を有していることが
わかった。
比較例−2の陰イオン交換樹脂触媒と比較して本発明の
触媒がいかに長時間の高温耐熱性を有しているかがあき
らかである。
実施例−7 100mlのオートクレーブに実施例−5と同一の触媒5.0g
およびメチルジクロロシラン(CH3SiHCl2)40gを仕込み
40℃でゆっくり撹拌しながら20時間反応させた後反応液
をガスクロマトグラフ法により分析を行った。結果は表
−6のごとく高い不均化活性を示した。
実施例−8 100mlのオートクレーブに実施例−5と同一の触媒5.0g
およびメチルジクロロシラン(CH3SiHCl2)20.1gおよび
トリクロロシラン13.7gを仕込み(仕込組成メチルジク
ロロシラン63.4mol%、トリクロロシラン36.6mol%)40
℃でゆっくり撹拌しながら2.5時間反応を行った。生成
物の組成は表−7の通りであった。
〔発明の効果〕 本発明は、従来知られている代表的な不均一系固体触媒
である陰イオン系交換樹脂触媒に比してはるかに熱安定
性が高く、長寿命で容易に調製可能な、強酸性陽イオン
交換樹脂とアミン類との反応生成物からなる新規触媒を
使用することにより、不均化反応に於いて生成物に有利
なより高温での反応を長時間安定に行うことを可能とし
たものである。
したがって従来の不均化触媒の問題であった熱的不安定
性にもとづく低操作温度および低不均化分配率の問題が
大幅に改善されるものであり産業上の利用可能は大き
い。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭60−96520(JP,A) 特開 昭59−164614(JP,A)

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】シラン類の不均化方法であって 一般式 RLSiHmX4-(L+m) (I) (ここで、Rはアルキル基もしくはアリール基を示し、
    Xはハロゲン原子もしくはアルコキシ基を示し、lは
    0、1または2であり、mは1、2または3であり、か
    つ、l+mは1、2または3であり、lが2の時はRは
    同一の基であっても異なる基であってもよく、l+mが
    1または2の時はXは同一の原子または基であっても、
    異なる原子または基であってもかまわない)で表される
    少なくとも1個のSi−H結合を有するシラン類を、強酸
    性陽イオン交換樹脂と該樹脂と結合可能なアミン類との
    反応生成物と接触処理させ、不均化反応せしめることか
    らなるシラン類の不均化方法。
  2. 【請求項2】強酸性陽イオン交換樹脂がスルホン酸基を
    交換基として含有するスルホン酸型陽イオン交換樹脂で
    ある特許請求の範囲第1項記載の方法。
  3. 【請求項3】アミン類が水素化チッ素化合物である特許
    請求の範囲第1項記載の方法。
  4. 【請求項4】水素化チッ素化合物がアンモニア、ヒドラ
    ジンもしくはヒドラジンの誘導体である特許請求の範囲
    第3項記載の方法。
  5. 【請求項5】アミン類が脂肪族、芳香族または脂環式の
    第1級、第2級または第3級のモノアミンまたはポリア
    ミンである特許請求の範囲第1項記載の方法。
  6. 【請求項6】アミン類が縮合環を含む環状アミンであ
    り、少なくとも1ケのチッ素原子が環骨格に含まれるモ
    ノアミンまたはポリアミンである特許請求の範囲第1項
    記載の方法。
  7. 【請求項7】アミン類がアミノ酸類、アミド類、アミノ
    アルコール類、アミノエーテル類、イミド類またはラク
    タム類である特許請求の範囲第1項記載の方法。
  8. 【請求項8】アミン類がO、SまたはSeのヘテロ原子を
    有する含ヘテロ元素アミン化合物である特許請求の範囲
    第1項記載の方法。
  9. 【請求項9】不均化反応を0℃以上350℃で行う特許請
    求の範囲第1項記載の方法。
  10. 【請求項10】不均化反応を50℃以上150℃以下で行う
    特許請求の範囲第9項記載の方法。
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