JPH075324A - ビームスプリッタ及び光学的情報記録再生装置 - Google Patents

ビームスプリッタ及び光学的情報記録再生装置

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Publication number
JPH075324A
JPH075324A JP6008093A JP809394A JPH075324A JP H075324 A JPH075324 A JP H075324A JP 6008093 A JP6008093 A JP 6008093A JP 809394 A JP809394 A JP 809394A JP H075324 A JPH075324 A JP H075324A
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JP
Japan
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beam splitter
boundary
materials
oxides
multilayer film
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Application number
JP6008093A
Other languages
English (en)
Inventor
Hironobu Kiyomoto
浩伸 清本
Kohei Tomita
公平 冨田
Hayami Hosokawa
速美 細川
Shigetome Yasuda
成留 安田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Omron Corp
Original Assignee
Omron Corp
Omron Tateisi Electronics Co
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Publication date
Application filed by Omron Corp, Omron Tateisi Electronics Co filed Critical Omron Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 光学的情報記録再生装置の光ヘッドに設けら
れたビームスプリッタの反射率及び位相差の入射角依存
性を小さくする。 【構成】 1対の基板51,52間に設けられた誘電体
多層膜53を、屈折率の異なる3種類の材料Ti2、A
23、Mg2の層を交互に積層して構成し、ブリュー
スタ角を複数とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、光ヘッドに設けられ、
光記録媒体からの反射光を分離するビームスプリッタ、
特に反射率などの入射角依存性の小さいビームスプリッ
タと、このビームスプリッタを備えた光学的情報記録再
生装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、GdFeCo、TbFeCo等の
磁性部材からなるディスクを垂直方向に磁化して情報を
記録し、また、これを読み取る光磁気方式の記録再生装
置(以下、MOドライバ)が知られている。かかるMO
ドライバは、ディスク上にレーザビームを照射すること
によって、ディスクにキュリー点以上のエネルギを与え
て、外部磁場の磁性方向に応じた磁性をディスクの垂直
方向に与えることによって情報を記録する。また、ディ
スクに記録された情報の読み取りは、ディスクの磁性方
向に応じてレーザビームの偏光面がカー効果によってわ
ずかに回転することを利用して、ディスクからの反射光
のP偏光成分、S偏光成分の変化を検出する。
【0003】図16は、かかるMOドライバの一例の構
成を示すブロック図であり、図においては磁場変調方式
のMOドライバが例示されている。図において、ディス
ク1は、スピンドルモータ2によって回転されており、
ディスク1の記録面側(図においては下面)には、レー
ザビームを照射する光ヘッド100が、ディスク1の反
記録面側(図においては上面)には、外部磁場を発生す
る磁気ヘッド300が、それぞれ設けられている。光ヘ
ッド100は、ディスク1の半径方向に図示しないキャ
リッジによって移動される。光ヘッド100には、レー
ザビームを出射するための半導体レーザダイオード(以
下、LD)11と、LD11から出射された発散光をほ
ぼ平行な光束にするためのコリメータレンズ15と、光
束を複数の回折光に分岐するグレーティング素子(以
下、グレーティング)16が設けられている。グレーテ
ィング16を介した出射光は、ビームスプリッタ13を
介して対物レンズ12に導かれ、ディスク1上に集光さ
れる。
【0004】なお、グレーティング16は、トラッキン
グサーボ方式として、周知な3ビーム法を使用する場合
に必要なものであり、プッシュブル法等の1ビーム方式
のトラッキングサーボ方式を用いる場合には、グレーテ
ィング16を設ける必要はない。
【0005】一方、ディスク1を反射した反射光は、対
物レンズ12を介してビームスプリッタ13に導かれ、
光路を曲げられた後、λ/2板17に入射されて偏光面
が45゜回転させられる。反射光は、さらに集光レンズ
18によって集光光束とされた後、シリンドリカルレン
ズ19によって非点収差が与えられ、偏光ビームスプリ
ッタ(以下、PBS)14に導かれる。PBS14は、
反射光の例えばP偏光成分を透過し、S偏光成分を反射
して、それぞれの成分の光を分離し、分離された各偏光
成分の光は、受光素子20,21にそれぞれ導かれる。
【0006】ディスク1に記録された情報は、受光素子
20の出力と受光素子21の出力との差を演算して得ら
れ、また一方の受光素子(図示の例では受光素子20)
を適宜分割して、受光したビームの分布、強度などから
フォーカスサーボ、トラッキングサーボなどに必要なエ
ラー信号が生成される。
【0007】なお、ここでは、これら光ヘッド100の
うち、特にコリメータレンズ15からビームスプリッタ
13を経由し、対物レンズ12に至る光学系を集光光学
系と称し、ビームスプリッタ13を反射した後、受光素
子20、21に至るまでの光学系を受光光学系と称す
る。
【0008】一方、磁気ヘッド300は、外部磁場を与
えるためのコイル31と、コイル31に流す電流を与え
るドライバ32が設けられ、ドライバ32は、エンコー
ダ33によって変調された変調信号に基づいて、コイル
31に供給する電流の極性を制御する。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】上記のMOドライバに
おいては、ビームスプリッタ13は平行光路中に配置さ
れているが、光学ヘッドを小型化するために、図17に
示すように、図16におけるコリメータレンズ15及び
集光レンズ18を省略し、ビームスプリッタ13を発散
もしくは収束光路中に配置することが望まれる。しかし
ながら、従来のビームスプリッタ13は、図18及び図
19に示すように、三角柱状の1対の基板51,52の
対向面間に、2種類の材料からなる誘電体膜53a,5
2bが交互に積層されてなる誘電体多層膜53が挟持さ
れ、接着剤層54で接着固定されていた。
【0010】上記構成のビームスプリッタ13による
と、個々の膜境界における反射率特性はすべて同じであ
り、この1種類の反射率特性の干渉効果を考慮して積層
された構成となっている。ここでP偏光の反射率特性に
着目してみると、図20に破線RPで示すように、その
特性は入射角度θによって反射率Rがゼロになる入射角
度、すなわちブリュースタ角θBを有する。
【0011】ブリュースタ角θBは、図21に示すよう
に、屈折率nsの1対の基板61,62間にそれぞれ屈
折率nx、nyの膜63a,63bが交互に積層された多
層膜63が挟持されているとき、膜63aを通る光の法
線とのなす角θBが膜63bに対 する膜63aのブリュ
ースタ角である。また基板61を通って多層膜63に入
射する角θBαが、ブリュースタ角θBの多層膜63への
入射角に換算した値、すなわち、対基板換算ブリュース
タ角である。
【0012】ブリュースタ角θBが所望の入射角範囲内
に存在するときは、ブリュースタ角θBについては多層
膜53を何層積層してもP偏光反射率はゼロとなるた
め、入射角範囲で所望のP偏光反射率Rpを得ることが
できない。また、たとえブリュースタ角θBを入射角範
囲外に設定しても、1つの境界における反射率及びP偏
光とS偏光との位相差の入射角依存性が傾きがあるた
め、少ない層数で広い入射角範囲において反射率を安定
させることは困難であった。なお、図20に示す実線R
sは、S偏光の反射率特性を示す。
【0013】本発明は、このような状況に鑑みてなされ
たもので、反射率及び位相差の入射角依存性の小さいビ
ームスプリッタ、及び前記ビームスプリッタを備えた光
学的情報記録再生装置を提供することを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1に記載のビームスプリッタは、基板51,
52と、基板51,52上に形成された光学多層膜とし
ての誘電体多層膜53とを備えるビームスプリッタにお
いて、誘電体多層膜53は少なくとも3種類の材料を含
むことを特徴とする。
【0015】請求項2に記載のビームスプリッタは、誘
電体多層膜53は、 θ0 :誘電体多層膜に入射する光の入射角範囲の中心値 θB1:隣接する2種類の誘電体膜間の第1の境界におけ
る対基板換算ブリュースタ角 θB2:隣接する他の2種類の誘電体膜間の第2の境界に
おける対基板換算ブリュースタ角 ns :基板の屈折率 R01:第1の境界における入射角0での反射率 R02:第2の境界における入射角0での反射率 φ0 :45゜+arcsin{(1/ns)sin(θ0
−45゜)} φB1:45゜+arcsin{(1/ns)sin(θ
B1−45゜)} φB2:45゜+arcsin{(1/ns)sin(θ
B2−45゜)} としたとき、 φ0 +3゜≦φB1 φ0 −10゜≦φB2≦φ001≧0.5% R02≧0.5% の関係を満たす、少なくとも3種類の材料を含むことを
特徴とする。
【0016】請求項3に記載のビームスプリッタは、φ
B1、φB2は、 |φB1−φB2|≧5゜ の関係を満たし、誘電体多層膜53は、少なくとも6層
以上により構成されていることを特徴とする。
【0017】請求項4に記載のビームスプリッタは、φ
0、φB1、φB2は、 φ0−φB2<φB1−φ0 の関係を満たすことを特徴とする。
【0018】請求項5に記載のビームスプリッタは、第
1の境界の数が、第2の境界の数より多く、誘電体多層
膜53は、少なくとも6層以上により構成されているこ
とを特徴とする。
【0019】請求項6に記載のビームスプリッタは、基
板51,52の屈折率nsは、1.6以上であることを
特徴とする。
【0020】請求項7に記載のビームスプリッタは、少
なくとも3種類の材料は、主成分として、Tiの酸化
物、Alの酸化物、Mgのフッ化物、Hfの酸化物、S
iの酸化物のうちの任意の3種類を含んでいることを特
徴とする。
【0021】請求項8に記載のビームスプリッタは、少
なくとも3種類の材料は、主成分として、Tiの酸化
物、Alの酸化物、Mgのフッ化物の3種類であること
を特徴とする。
【0022】請求項9に記載のビームスプリッタは、少
なくとも3種類の材料は、主成分として、Tiの酸化
物、Alの酸化物、Siの酸化物の3種類であることを
特徴とする。
【0023】請求項10に記載のビームスプリッタは、
誘電体多層膜は、θ0、θB1、θB2、ns、R01、R02
φ0、φB1、φB2を、それぞれ請求項2に記載の値とし
たとき、 φ0+3゜≦φB1 φ0≦φB2≦φ0+25゜ R01≧0.8% R02≧0.8% φB1≧φB2 の関係を満たす、少なくとも3種類の材料を含むことを
特徴とする。
【0024】請求項11に記載のビームスプリッタは、
01、R02は、 |R01−R02|>2.5% の関係を満たすことを特徴とする。
【0025】請求項12に記載のビームスプリッタは、
第1の境界の数が、第2の境界の数より多く、誘電体多
層膜53は、少なくとも6層以上により構成されている
ことを特徴とする。
【0026】請求項13に記載のビームスプリッタは、
基板51,52の屈折率nsは、1.6未満であること
を特徴とする。
【0027】請求項14に記載のビームスプリッタは、
少なくとも3種類の材料は、主成分として、Tiの酸化
物、Alの酸化物、Mgのフッ化物、Hfの酸化物、S
iの酸化物のうちの任意の3種類を含んでいることを特
徴とする。
【0028】請求項15に記載のビームスプリッタは、
少なくとも3種類の材料は、主成分として、Tiの酸化
物、Alの酸化物、Mgのフッ化物の3種類であること
を特徴とする。
【0029】請求項16に記載のビームスプリッタは、
少なくとも3種類の材料は、主成分として、Tiの酸化
物、Alの酸化物、Siの酸化物の3種類であることを
特徴とする。
【0030】請求項17に記載のビームスプリッタは、
第1の境界と前記第2の境界の和は、誘電体多層膜中に
存在する境界の中で、最も数が多いことを特徴とする。
【0031】請求項18に記載のビームスプリッタは、
少なくとも3種類の材料をa,b,cとしたとき、第1
の境界は材料aとbとの境界であり、第2の境界は材料
aとcとの境界であることを特徴とする。
【0032】請求項19に記載のビームスプリッタは、
材料aの層の数が最も多いことを特徴とする。
【0033】請求項20に記載のビームスプリッタは、
第1の境界及び第2の境界の境界数が、それぞれ第1の
境界、第2の境界以外の境界の境界数より多いことを特
徴とする。
【0034】請求項21に記載のビームスプリッタは、
材料bとcとの境界が全くないことを特徴とする。
【0035】請求項22に記載のビームスプリッタは、
材料bとcとの境界が1つであることを特徴とする。
【0036】請求項23に記載のビームスプリッタは、
少なくとも3種類の材料をa,b,cとしたとき、誘電
体多層膜53において、a,b,a,b,a,c,a,
bの順に構成された層群を少なくとも1つ含んでいるこ
とを特徴とする。
【0037】請求項24に記載のビームスプリッタは、
誘電体多層膜53は、a,b,c各材料層をそれぞれ複
数層含んでおり、a,b,cのうち少なくとも1種類以
上の材料層において、複数層のうち少なくとも1層以上
がa,b,cと異なる材料層で置換された構成であるこ
とを特徴とする。
【0038】請求項25に記載のビームスプリッタは、
材料aは主成分がTiの酸化物であり、材料bは主成分
がAlの酸化物であり、材料cは主成分がMgのフッ化
物であることを特徴とする。
【0039】請求項26に記載のビームスプリッタは、
材料aは主成分がTiの酸化物であり、材料bは主成分
がAlの酸化物であり、材料cは主成分がSiの酸化物
であることを特徴とする。
【0040】請求項27に記載のビームスプリッタは、
請求項24において、置換する材料層は、a,b,c各
材料層の中で最も屈折率が高い材料層であることを特徴
とする。
【0041】請求項28に記載のビームスプリッタは、
請求項24において、置換される材料層は、主成分がH
fの酸化物であることを特徴とする。
【0042】請求項29に記載の光学的情報記録再生装
置は、光記録媒体としてのディスク1に光ビームを照射
する発光素子としてのLD11と、発散もしくは収束光
路中に配置され、ディスク1からの反射光を分離する請
求項1乃至28のいずれかに記載のビームスプリッタ1
3と、ビームスプリッタ13を透過もしくは反射した光
を受光する受光素子20,21とを備えることを特徴と
する。
【0043】
【作用】上記構成のビームスプリッタにおいては、基板
51,52上に形成された誘電体多層膜53において、
屈折率の異なる3種類以上の材料を用い、その材料を適
宜選定配置することにより、ブリュースタ角θBは、2
つ以上存在させることができる。この結果、多層膜53
を何層積層しても、P偏光反射率がゼロになるというこ
とはなく、また、広い入射角範囲で反射率及び位相差の
特性を安定させることができる。
【0044】
【実施例】以下、本発明のビームスプリッタの実施例を
図面を参照して説明する。
【0045】本実施例では、基板上に形成された誘電体
多層膜を、屈折率の異なる3種類以上の材料を用いて構
成する。これらの材料として下記の条件を満たすφB1
φB2を有する材料を選定する。 φB1≧φ0 +3゜ φ0 −10゜≦φB2≦φ0+25゜ φB1≧φB2 φB1≦φ0の場合 φB1−φ0≧φ0−φB2 φB2≦φ0+10゜の場合 φB1−φB2≧5゜ ただし、 φ0 =45゜+arcsin{(1/ns)sin(θ0
−45゜)} φB1=45゜+arcsin{(1/ns)sin(θ
B1−45゜)} φB2=45゜+arcsin{(1/ns)sin(θ
B2−45゜)} θ0 :入射角範囲の中心値(誘電体多層膜への入射角) θB1、θB2:下記の式で表わされる異なる屈折率nx
yを有する2つの誘電体膜における境界のブリュース
タ角(誘電体多層膜への入射角) θB=arcsin{(nx/ns)sin(arcta
n(nY/nX))} ns :基板の屈折率
【0046】また、前記θB1,θB2のブリュースタ角を
有する膜境界における入射角0゜での反射率R01,R02
が下記条件を満たす。 R01≧0.5%(φB2<φ0+5゜) R01≧0.8%(φB2≧φ0+5゜) R02≧0.5%(φB2<φ0+5゜) R02≧0.8%(φB2≧φ0+5゜) φB1−φB2<5゜の場合 |R01−R02|≧1%
【0047】φB2≦φ0の場合、ブリュースタ角θB1
有する境界(以下、境界A)をブリュースタ角θB2を有
する境界(以下、境界B)より多くする。
【0048】3種類の膜材料a,b,cで構成する場
合、境界Aの材料をaとb、境界Bの材料をaとcとし
たとき、bとcの境界を境界Aおよび境界Bより少なく
する。
【0049】4種類以上の膜材料で構成する場合、境界
Aの材料をaとb、境界Bの材料をcとdとすると、そ
のほかの境界がaとbおよびcとdの境界より少なくす
る。
【0050】各膜厚を任意にする。
【0051】ここで、2つの誘電体膜の境界の反射率の
入射角依存性は、図2に示すような特性を有する。尚、
図2では、隣接する誘電体膜として、Ti2−Al23
(境界A)及びTi2−Mg2(境界B)の場合を示
し、前者のブリュースタ角はθB1、後者のブリュースタ
角はθB2である。尚、図3は、図2の要部拡大図であ
る。
【0052】図2、図3に示すように、P偏光反射率R
Pはブリュースタ角において0となり、それより小さい
角度では単調減少、それより大きい角度では単調増加す
る。また、P偏光反射率は、ブリュースタ角より小さい
角度の単調減少部分では角度変化に対して傾きが小さ
く、ブリュースタ角より大きい角度の単調増加部分では
傾きが大きい。さらに、ブリュースタ角より小さい角度
では、P偏光とS偏光の反射率の差は小さい。
【0053】上記のように構成されたビームスプリッタ
によると、下記の効果が得られる。 (1)3種類以上の膜材料を用いることにより、必然的
にブリュースタ角は2つ以上存在し、何層積層してもP
偏光反射率が0になるということはなくなる。 (2)φB2≦φ0の場合 (2−1)2つのブリュースタ角θB1,θB2が、入射角
範囲の中心値θ0を挟んでいるので、入射角範囲内にお
いて、図3のように、境界Aの単調減少部分と境界Bの
単調増加部分が打ち消しあって、広い入射角範囲で安定
した特性が得られる。(2−2)入射角範囲内において
境界AのP偏光反射率は境界Bに比べ小さいので、境界
Aの数が境界Bの数より多くすることにより、より少な
い層数で安定した特性が得られる。(2−3)φ0−φ
B2<φB1−φ0すなわちθ0−θB2<θB1−θ0の条件で
あれば、入射角範囲内において境界AのP偏光反射率が
大きくなり、より少ない膜数で安定した特性が得られ
る。(2−4)φB1とφB2(θB1とθB2)の差がある程
度大きくないと、θB1,θB2付近のP偏光反射率が上が
らない。したがって、10乃至20層の誘電体多層膜に
おいてP偏光反射率15〜30%を得るためには、φB1
とφB2との差は5゜以上必要である。(2−5)10乃
至20層の誘電体多層膜においてP偏光反射率15乃至
30%を得るためには、入射角範囲内におけるP偏光反
射率RPがある程度必要である。入射角範囲内でのP偏
光反射率RPは入射角0における反射率R0に比べて小さ
くなるが、R01≧0.5%(φB2<φ0+5°)、R01
≧0.8%、R02≧0.5%(φB2<φ0+5°)、R
02≧0. 8%(φB2≧φ0+5°)の条件であれば、前
記特性は容易に得られる。 (3)φB2≧φ0の場合 (3−1)2つのブリュースタ角θB1,θB2の両方とも
が大きすぎると、入射角範囲内におけるP偏光とS偏光
の反射率の差がなくなるために分離できなくなる。した
がって、P偏光反射率15〜30%、S偏光反射率90
%以上にするためには、ある程度小さくなければいけな
い。φB2≦φ0+25゜であれば前記特性は満足でき
る。(3−2)φB1とφB2の差が小さい(5゜未満)場
合、R01とR02の差が1%以上あれば、2つの境界の反
射率の入射角依存性の傾きの差がある程度大きくなり、
少ない膜数で広い範囲で安定した特性が得られる。(3
−3)一般的なビームスプリッタとしてφ0=θ0=45
°というものがある。このようなビームスプリッタにお
いては、φB2<φ0の条件を満たす境界を有する2つの
誘電体材料に一般的な、屈折率1.35〜2.3の材料
を用いるためには、屈折率が1.6以上の高価な基板、
例えばSF系の基板等を用いる必要がある。しかし、φ
B2≧φ0の条件であれば、屈折率1.5程度の安価な基
板、例えばBK−7等で実現できる。 (4)前記条件で膜材料を選定し、構成することにより
設計された構成が最適なものかどうか、あるいはその構
成で所望の特性が得られるかどうかの判断が容易にで
き、効率的に設計ができる。また、材料的な発展も望め
る。 (5)膜構成としては、一般的に周期構造が容易に考え
られる。3種類の材料をa,b,c、aとbの境界を前
記境界A、aとcの境界を前記境界Bとしたとき、a,
b,cの順の周期構造の場合、必要な境界A、境界Bの
ほかにbとcの境界が同程度含まれる。したがって、層
数が必然的に多くなる。そこで、境界A,境界Bを多く
した周期構造でない構成とすることで、より少ない層数
で安定した特性が得られる。 (6)周期構造の場合、広い入射角範囲で反射率、P偏
光とS偏光の位相差を安定にしようとすると、自由度が
少なく、必然的に層数が増える。しかも、一般的に層数
が20層以上になると作製が困難となる。従って、周期
構造においても膜厚を任意にすることで、自由度が大き
くなり、層数を減らすことができる。
【0054】
【表1】
【0055】次に、本発明の具体的な実施例について説
明する。図1及び表1に本発明の第1の実施例の構成を
示す。図1において、図20に示す従来例の部分に対応
する部分には同一符号を付して示す。本実施例における
設計波長は790nmであり、屈折率1.76の1対の
基板(SF−11)51,52間に、3種類の材料Ti
2(53a)、Al23(53b)、Mg2(53
c)が積層されてなる誘電体多層膜53が挟持され、接
着剤層54で接着固定されている。多層膜53の層数は
11層であり、各層の膜厚は異なっている。また膜53
aと53bとの境界Aは6つ、膜53aと53cとの境
界Bは4つある。さらに、境界Aにおける対基板換算ブ
リュースタ角θB1は図3に示すように50.2゜、境界
Bにおける対基板換算ブリュースタ角θB2は42.5゜
であり、2つの対基板換算ブリュースタ角θB1,θB2
入射角範囲の中心値θ0(45゜)を挟むようになって
いる。
【0056】ここで、それぞれの境界A、BにおけるP
偏光反射率RPの入射角依存性は、図3に示すようにそ
れぞれの対基板換算ブリュースタ角θB1,θB2において
0となり、それよりも小さい入射角では単調に減少し、
それよりも大きい入射角では単調に増加する。また対基
板換算ブリュースタ角θBより大きい入射角範囲の単調
増加部分における曲線の傾きは、対基板換算ブリュース
タ角θBより小さい入射角範囲の単調減少部分の曲線の
傾きより大きい。
【0057】従って、3種類の材料で膜53a,53
b,53cを構成することにより、対基板換算ブリュー
スタ角θBをθB1、θB2と2つ有するので、入射角によ
りP偏光反射率RPが0となることはない。また、2つ
のブリュースタ角θB1,θB2が入射角範囲の中心値θ0
を挟んでいるため、境界Aの単調減少部分と境界Bの単
調増加部分とが打ち消し合って、入射角範囲内で安定し
た反射率特性を得ることができる。
【0058】さらに、入射角範囲内においての反射率特
性曲線の傾きの小さい単調減少部分を有する境界Aを、
傾きの大きい単調増加部分を有する境界Bより多くする
ことにより、少ない層数で中心値θ0以上と以下の入射
角における反射率のバランスをとることができる。ま
た、2つの対基板換算ブリュースタ角θB1,θB2は、そ
れぞれ50.2゜,42.5゜であり、θB1がθ0に対
してθB2より離れており、入射角範囲内における単調減
少部分の反射率が大きくなっているため、より少ない層
数で反射率のバランスをとることができる。
【0059】上記実施例によれば、少ない層数の誘電体
多層膜53を有するビームスプリッタにより、広い範囲
の入射角において反射率、位相差の特性を一定に保つこ
とができる。すなわち、図4及び図5にそれぞれ反射率
及び位相差の入射角依存性を示すように、入射角45゜
±5.7゜において、反射率RP=18%±5%、RS
95%、位相差=15゜±5゜となっている。
【0060】
【表2】
【0061】図6及び表2に本発明の第2の実施例の構
成を示す。本実施例は誘電体多層膜53の構成を、Ti
2,Al23,Ti2,Mg2,Ti2,Al23
2周期を基本としたものである。本実施例による反射率
及び位相差の入射角依存性も第1の実施例の場合と同様
に図4、5に示すようになる。
【0062】
【表3】
【0063】図7及び表3に本発明の第3の実施例を示
す。本実施例は誘電体多層膜53の構成を、Ti2,A
23,Mg2の3種類の3周期を基本としたものであ
る。本実施例では各膜厚を任意に最適化することによ
り、膜数の少ない誘電体多層膜を実施することができ
る。本実施例による反射率及び位相差の入射角依存性を
それぞれ図8及び図9に示す。
【0064】
【表4】
【0065】図10及び表4に本発明の第4の実施例の
構成を示す。本実施例は、設計波長を790nm、基板
BK−7の屈折率を1.5とし、誘電体多層膜53の材
料としてTi2、Al23、Mg2の3種類を用いて構
成し、境界はすべてTi2とAl23の境界A、Ti2
とMg2の境界Bとし、それぞれの境界A、Bにおける
対基板換算ブリュースタ角θB1,θB2をそれぞれ64.
3゜及び52.5゜としたものである。2つのブリュー
スタ角θB1,θB2は入射角範囲の中心値θ0(45゜)
より大きい値である。図11及び図12に3波長78
0,790,800nmにおける、それぞれ反射率及び
位相差の入射角依存性を示す。
【0066】上記各実施例で示した誘電体多層膜53を
有するビームスプリッタを光ヘッドに用いたMOドライ
バの構成例を図18に示す。
【0067】次に、上記実施例に示した誘電体多層膜5
3を構成する材料の選択について、さらに補足説明す
る。
【0068】従来、通常は、誘電体多層膜53を、高屈
折率材料と低屈折率材料との2種類の材料で構成してい
た。この結果、ブリュースタ角θBが、使用する入射角
範囲内に存在するので、何層積層しても、P偏光反射率
Pがほぼ0度となる入射角が存在し、入射角依存性を
有する。
【0069】本発明においては、3種類以上の材料の内
に中間屈折率材料を用いることにより、一方の境界では
Pがほぼ0度となっても、他方の境界ではRPが0度と
ならず、入射角依存性を少なくしている。
【0070】ここで、比較的少ない積層数で、より高い
反射率RPを得るためには、3種類の材料のうちの2種
類として、屈折率差の大きい高屈折率材料と低屈折率材
料を用いるとよい。高屈折率材料としては、TiO
2(N=2.26)、低屈折率材料としては、MgF
2(N=1.39)を選ぶことにより、容易に成膜がで
き、しかも大きな屈折率差を得ることができる。
【0071】TiO2とMgF2の中間の屈折率を有し、
容易に成膜できる材料としては、Al23がある。他に
中間屈折率材料としては、ZrO2や、ZrO2と他の物
質との混合物も考えられるが、ZrO2は不均質性を有
するため、Al23を用いることが好ましい。また、蒸
着材料としては、金属材料もあるが、金属材料は光の吸
収に問題があるので、上記の誘電体材料を用いた。
【0072】次に、各材料の境界の数について説明す
る。図3に示すように、TiO2−Al23(境界A)
のブリュースタ角θB1と、TiO2−MgF2(境界B)
のブリュースタ角θB2が、中心入射角θ0を挟む場合、
TiO2とMgF2の境界においては、入射角がθB2より
大きくなると、反射率RPは、急激に大きくなる。従っ
て、TiO2とMgF2の境界の数を多くすると、必然的
に反射率RPの入射角依存性が大きくなる。この問題を
解決するために、本発明では、TiO2とMgF2の境界
の数を、TiO2とAl23の境界の数より多くして、
入射角依存性を低減した。
【0073】また、図13に示すように、基板51,5
2の屈折率Nsが1.5であり、ブリュースタ角θB1
θB2が中心入射角θ0を挟まない場合においても、図3
に示す場合と同様に、TiO2とAl23の境界におけ
る反射率RPの入射角依存性が、TiO2とMgF2の境
界における反射率RPの入射角依存性よりも小さいの
で、TiO2とMgF2の境界の数よりもTiO2とAl2
3の境界の数を多くしている。
【0074】Al23とMgF2の境界を用いることも
考えられるが、この場合、TiO2とMgF2の境界に比
べて反射率RPが小さいため、ある程度以上の反射率RP
を得るためには、TiO2とMgF2の境界を境界を用い
た方が、境界における反射率RPは、屈折率差が大きい
ほど大きいため、層数を少なくすることができる。ま
た、ある程度以上の反射率、例えば15%,30%を得
るためには、少なくとも6層以上の多層膜が必要とな
る。
【0075】次に、3種類の多層膜の材料a,b,c
を、それぞれTiO2、Al23、MgF2としたとき、
表1乃至表4に示す多層膜の構成は、下記の通りとな
る。 表1:a,c,a,b,a,c,a,b,a,b,a 表2:a,b,a,c,a,b,a,b,a,c,a,
b,a 表3:a,b,c,a,b,c,a,b,c,a 表4:a,b,a,c,a,b,a,b,a,c,a,
b,a,b,a,c,a,b,a
【0076】上記の構成において、表3の構成を除け
ば、a,b,a,b,a,c,a,bとなる層群を少な
くとも1ヶ所含んでいる。このように、a,b,a,
b,a,c,a,bの層群を用いることにより、設計が
容易になる。
【0077】上記のa,b,a,b,a,c,a,bか
らなる層群を基本とした構成として、a,c,a,b,
a,b,a,c,a,b,a,b,a,c,a,b,
a,b,aからなる19層の層群が考えられる。このよ
うな構成においても、前述の各実施例と同様に、各膜厚
を最適化することにより、入射角依存性の少ない特性を
有するビームスプリッタを有することができる。
【0078】上記19層の層群をGとするとき、層群G
の構成においては、Al23とMgF2、すなわち、b
とcの境界を含んでいないが、例えば第15層目のaを
1層省略すれば、第14層目のcと第16層目のbが接
することになり、bとcの境界が1つ存在することにな
る。このような構成においても、各層の膜厚を最適化す
ることにより、前述の各実施例と同様の特性を得ること
ができる。このような構成により、、Al23とMgF
2の境界を1ヶ所用いることで、より層数の少ない構成
で、入射角依存性の少ない特性を有するビームスプリッ
タを得ることができる。
【0079】また、上記の19層の層群Gの構成におい
て、ある層を他の材料層に置換することでも、同様の特
性を得ることができる。例えば、接着剤層54と隣接す
る層53aをTiO2から耐接着剤特性の良好な材料、
例えばHfO2(N=2.07)に置換することができ
る。さらに、接着剤層54と隣接する層53aのみなら
ず、他の層においても、a,b,c以外の材料に置換す
ることができる。
【0080】表5に示す構成は、前述の層群Gの構成を
基本とし、接着剤層54と隣接する層53aをTiO2
からHfO2に置換し、さらに、53cのMgF2を全て
SiO2(N=1.46)に置換した第5の実施例であ
る。この場合の基板51,52の屈折率Ns=1.5と
する。即ち、第5の実施例では、HfO2、TiO2、A
23、SiO2の4種類の材料を使用している。
【0081】
【表5】
【0082】上記第5の実施例に示す構成の誘電体多層
膜53の反射率特性および位相差特性を、それぞれ図1
4および図15に示す。図14、図15から明らかなよ
うに、反射率および位相差の入射角依存性の小さい特性
を得ることができる。尚、この構成においても、第15
層のTiO2を省略しても、ほぼ同等の特性を得ること
ができる。
【0083】上記各実施例に示した材料は、下記に示す
ような材料と置換して使用してもよい。 (1)MgO(Al23と同程度の屈折率) (2)ZnS(TiO2と同程度の屈折率) (3)InO3(HfO2と同程度の屈折率) (4)ZnO(HfO2と同程度の屈折率) (5)ZrO2(HfO2と同程度の屈折率) (6)Ta25(TiO2とHfO2の間の屈折率) (7)ZrO2TiO2(TiO2とHfO2の間の屈折
率)
【0084】上記各材料は、それぞれに対応する各実施
例に示した材料に屈折率が近いので、置換して最適設計
することにより、同様の効果が得られる。また、上記各
材料、またはそれらの混合物を任意に3種類選択した場
合にも、同様の効果が得られる。さらに、下記の各材料
も、それぞれAl23、TiO2、HfO2と同程度の屈
折率のものを選択して最適設計することにより、同様の
効果が得られる。AlF3、CeF3、CeO2、Gd2
3、LaF3、LiF、NdF3、Nd23、PbCl2
PbF2、PbO、SiO、Si23、TiO等
【0085】さらに、基板51,52の屈折率Nsは、
どのような値であってもよいが、特に、Nsがほぼ1.
5の硝材、例えばBK−7は、安価で取扱いが容易であ
る。従って、BK−7で構成された基板を用いることに
より、安価で、安定した特性を有し、量産性に優れたビ
ームスプリッタを得ることができる。尚、BK−7以外
の硝材、例えばSF系の硝材では、研磨表面にヤケと呼
ばれる現象が発生するため、安定した特性を得ることが
困難であり、取扱い性、量産性が劣る。
【0086】
【発明の効果】以上説明したように、本発明のビームス
プリッタ及び光学的情報記録再生装置によれば、基板上
に形成された誘電体多層膜を屈折率の異なる3種類以上
の材料を用い、その材料を所定の条件で選定配置するよ
うにしたので、反射率及び位相差の入射角依存性を小さ
くすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のビームスプリッタの第1の実施例の構
成を示す縦断面図である。
【図2】図1の隣接する誘電体膜間の反射率特性を示す
線図である。
【図3】図2の要部拡大図である。
【図4】本発明のビームスプリッタの第1の実施例によ
る反射率特性を示す線図である。
【図5】本発明のビームスプリッタの第1の実施例によ
り位相差特性を示す線図である。
【図6】本発明のビームスプリッタの第2の実施例の構
成を示す縦断面図である。
【図7】本発明のビームスプリッタの第3の実施例の構
成を示す縦断面図である。
【図8】図7に示すビームスプリッタの反射率特性を示
す線図である。
【図9】図7に示すビームスプリッタの位相差特性を示
す線図である。
【図10】本発明のビームスプリッタの第4の実施例の
構成を示す縦断面図である。
【図11】図10に示すビームスプリッタの反射率特性
を示す線図である。
【図12】図10に示すビームスプリッタの位相差特性
を示す線図である。
【図13】Ns=1.5のときの隣接する誘電体膜間の
反射率特性を示す線図である。
【図14】本発明のビームスプリッタの第5の実施例に
よる反射率特性を示す線図である。
【図15】本発明のビームスプリッタの第5の実施例に
よる位相差特性を示す線図である。
【図16】従来のMOドライバの一例の構成を示すブロ
ック図である。
【図17】本発明のMOドライバの一例の構成を示すブ
ロック図である。
【図18】従来のビームスプリッタの一例の構成を示す
説明図である。
【図19】図18の誘電体多層膜の一例の構成を示す縦
断面図である。
【図20】従来のビームスプリッタの反射率の入射角依
存性を説明する線図である。
【図21】ブリュースタ角の説明図である。
【符号の説明】
51,52 基板 53 誘電体多層膜
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 安田 成留 京都府京都市右京区花園土堂町10番地 オ ムロン株式会社内

Claims (29)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板と、 前記基板上に形成された光学多層膜と を備えるビームスプリッタにおいて、 前記光学多層膜は、少なくとも3種類の材料を含むこと
    を特徴とするビームスプリッタ。
  2. 【請求項2】 前記光学多層膜は、 θ0 :光学多層膜に入射する光の入射角範囲の中心値 θB1:隣接する2種類の光学薄膜間の第1の境界におけ
    る対基板換算ブリュースタ角 θB2:隣接する他の2種類の光学薄膜間の第2の境界に
    おける対基板換算ブリュースタ角 ns :基板の屈折率 R01:第1の境界における入射角0での反射率 R02:第2の境界における入射角0での反射率 φ0 =45゜+arcsin{(1/ns)sin(θ0
    −45゜)} φB1=45゜+arcsin{(1/ns)sin(θ
    B1−45゜)} φB2=45゜+arcsin{(1/ns)sin(θ
    B2−45゜)} としたとき、 φ0 +3゜≦φB1 φ0 −10゜≦φB2≦φ001≧0.5% R02≧0.5% の関係を満たす、少なくとも3種類の材料を含むことを
    特徴とする請求項1に記載のビームスプリッタ。
  3. 【請求項3】 前記φB1、φB2は、 |φB1−φB2|≧5゜ の関係を満たし、前記光学多層膜は、少なくとも6層以
    上により構成されていることを特徴とする請求項2に記
    載のビームスプリッタ。
  4. 【請求項4】 前記φ0、φB1、φB2は、 φ0−φB2<φB1−φ0 の関係を満たすことを特徴とする請求項2または3に記
    載のビームスプリッタ。
  5. 【請求項5】 前記第1の境界の数が、前記第2の境界
    の数より多く、前記光学多層膜は、少なくとも6層以上
    により構成されていることを特徴とする請求項2、3ま
    たは4に記載のビームスプリッタ。
  6. 【請求項6】 前記基板の屈折率nsは、1.6以上で
    あることを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載
    のビームスプリッタ。
  7. 【請求項7】 前記少なくとも3種類の材料は、主成分
    として、Tiの酸化物、Alの酸化物、Mgのフッ化
    物、Hfの酸化物、Siの酸化物のうちの任意の3種類
    を含んでいることを特徴とする請求項1乃至6のいずれ
    かに記載のビームスプリッタ。
  8. 【請求項8】 前記少なくとも3種類の材料は、主成分
    として、Tiの酸化物、Alの酸化物、Mgのフッ化物
    の3種類であることを特徴とする請求項1乃至7のいず
    れかに記載のビームスプリッタ。
  9. 【請求項9】 前記少なくとも3種類の材料は、主成分
    として、Tiの酸化物、Alの酸化物、Siの酸化物の
    3種類であることを特徴とする請求項1乃至7のいずれ
    かに記載のビームスプリッタ。
  10. 【請求項10】 前記光学多層膜は、θ0、θB1
    θB2、ns、R01、R02、φ0、φB1、φB2をそれぞれ請
    求項2に記載の値としたとき、 φ0+3゜≦φB1 φ0≦φB2≦φ0+25゜ R01≧0.8% R02≧0.8% φB1≧φB2 の関係を満たす、少なくとも3種類の材料を含むことを
    特徴とする請求項1に記載のビームスプリッタ。
  11. 【請求項11】 前記R01、R02は、 |R01−R02|>2.5% の関係を満たすことを特徴とする請求項10に記載のビ
    ームスプリッタ。
  12. 【請求項12】 前記第1の境界の数が、前記第2の境
    界の数より多く、前記光学多層膜は、少なくとも6層以
    上により構成されていることを特徴とする請求項2また
    は請求項10または請求項11に記載のビームスプリッ
    タ。
  13. 【請求項13】 前記基板の屈折率nsは、1.6未満
    であることを特徴とする請求項1または請求項10乃至
    12のいずれかに記載のビームスプリッタ。
  14. 【請求項14】 前記少なくとも3種類の材料は、主成
    分として、Tiの酸化物、Alの酸化物、Mgのフッ化
    物、Hfの酸化物、Siの酸化物のうちの任意の3種類
    を含んでいることを特徴とする請求項1または請求項1
    0乃至13のいずれかに記載のビームスプリッタ。
  15. 【請求項15】 前記少なくとも3種類の材料は、主成
    分として、Tiの酸化物、Alの酸化物、Mgのフッ化
    物の3種類であることを特徴とする請求項1または請求
    項10乃至14のいずれかに記載のビームスプリッタ。
  16. 【請求項16】 前記少なくとも3種類の材料は、主成
    分として、Tiの酸化物、Alの酸化物、Siの酸化物
    の3種類であることを特徴とする請求項1または請求項
    10乃至14のいずれかに記載のビームスプリッタ。
  17. 【請求項17】 前記第1の境界と前記第2の境界の和
    は、前記光学多層膜中に存在する境界の中で、最も数が
    多いことを特徴とする請求項2乃至16のいずれかに記
    載のビームスプリッタ。
  18. 【請求項18】 前記少なくとも3種類の材料をa,
    b,cとしたとき、前記第1の境界は材料aとbとの境
    界であり、前記第2の境界は材料aとcとの境界である
    ことを特徴とする請求項2乃至17のいずれかに記載の
    ビームスプリッタ。
  19. 【請求項19】 前記材料aの層の数が最も多いことを
    特徴とする請求項18に記載のビームスプリッタ。
  20. 【請求項20】 前記第1の境界及び前記第2の境界の
    境界数が、それぞれ前記第1の境界、前記第2の境界以
    外の境界の境界数より多いことを特徴とする請求項18
    記載のビームスプリッタ。
  21. 【請求項21】 前記材料bとcとの境界が全くないこ
    とを特徴とする請求項18記載のビームスプリッタ。
  22. 【請求項22】 前記材料bとcとの境界が1つである
    ことを特徴とする請求項18記載のビームスプリッタ。
  23. 【請求項23】 前記少なくとも3種類の材料をa,
    b,cとしたとき、前記光学多層膜において、a,b,
    a,b,a,c,a,bの順に構成された層群を少なく
    とも1つ含んでいることを特徴とする請求項1乃至22
    のいずれかに記載のビームスプリッタ。
  24. 【請求項24】 前記光学多層膜は、a,b,c各材料
    層をそれぞれ複数層含んでおり、a,b,cのうち少な
    くとも1種類以上の材料層において、複数層のうち少な
    くとも1層以上がa,b,cと異なる材料層で置換され
    た構成であることを特徴とする請求項1乃至23のいず
    れかに記載のビームスプリッタ。
  25. 【請求項25】 前記材料aは主成分がTiの酸化物で
    あり、前記材料bは主成分がAlの酸化物であり、前記
    材料cは主成分がMgのフッ化物であることを特徴とす
    る請求項18乃至24のいずれかに記載のビームスプリ
    ッタ。
  26. 【請求項26】 前記材料aは主成分がTiの酸化物で
    あり、前記材料bは主成分がAlの酸化物であり、前記
    材料cは主成分がSiの酸化物であることを特徴とする
    請求項18乃至24のいずれかに記載のビームスプリッ
    タ。
  27. 【請求項27】 請求項24において、置換される材料
    層は、a,b,c各材料層の中で最も屈折率が高い材料
    層であることを特徴とする請求項24乃至26のいずれ
    かに記載のビームスプリッタ。
  28. 【請求項28】 請求項24において、置換する材料層
    は、主成分がHfの酸化物であることを特徴とする請求
    項24乃至27のいずれかに記載のビームスプリッタ。
  29. 【請求項29】 光記録媒体に光ビームを照射する発光
    素子と、 発散もしくは収束光路中に配置され、前記光記録媒体か
    らの反射光を分離する、請求項1乃至28のいずれかに
    記載のビームスプリッタと前記ビームスプリッタを透過
    もしくは反射した光を受光する受光素子とを備えること
    を特徴とする光学的情報記録再生装置。
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