JPH075212A - 周波数検出装置 - Google Patents

周波数検出装置

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JPH075212A
JPH075212A JP14323493A JP14323493A JPH075212A JP H075212 A JPH075212 A JP H075212A JP 14323493 A JP14323493 A JP 14323493A JP 14323493 A JP14323493 A JP 14323493A JP H075212 A JPH075212 A JP H075212A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 三相交流電力系統じょう乱時の波形歪やター
ビン軸ねじれの影響を受けず、位相遅れなく交流電力系
統の周波数を検出する。 【構成】 三相電力系統の交流電気量を一定の周期でサ
ンプリングしてディジタル処理し、サンプリング値を1
サンプリング時間だけ遅延させる遅延手段3と、前記サ
ンプリング値と前記遅延手段の出力の差を算出する差信
号算出手段2と、前記出力のそれぞれの内積を求める手
段3,4と、該手段の出力にて形成される三角形のサン
プリング値と遅延手段の出力値が挟む内角を算出して周
波数を検出する周波数検出手段6を有する。 【効果】 2サンプリング値で周波数検出するので高速
であり、ゼロクロスを検出しないので波形歪の影響がな
い。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、交流系統の周波数検出
に係り、特に高速かつ高精度に周波数を検出する周波数
検出装置に関する。
【0002】
【従来の技術】同期機の励磁装置は、同期機の端子電圧
を一定に制御する自動電圧調整装置と電力系統の安定度
を向上するための電力系統安定化装置及び軸ねじれ抑制
装置を含んで構成されている。後者の入力信号として系
統周波数が必要となる。
【0003】交流系統の周波数検出を行うのには、同期
機端子電圧波形をディジタル信号化し、電圧波形の相隣
合うゼロクロス点間の時間を、印加した高周波パルス数
をカウントすることにより測定してきた。この方法で
は、精度を上げるためには非常に高速のサンプリングを
行う必要があり、又たとえサンプリング周期を短くして
も波形の零クロス点近傍に歪を伴う負荷がある場合に
は、零クロス点が変動するので、正しい周波数を検出す
ることができなかった。
【0004】また、周波数の検出を高速で実行する技術
としては、特開平2−187668号公報に、3回のサ
ンプリング値から周波数の検出を行なう技術が述べられ
ている。これは高速に周波数を検出するのに一定の限度
が生じるのである。
【0005】また上述した同期機端子電圧の波形歪を多
段のフィルタを用いて改善する方法もあるが、検出信号
の位相遅れが大きくなるから、電力系統の安定度を向上
させるための信号としては使えない。
【0006】またタービン側に電磁ピックアップを設け
て軸回転数から周波数を検出する方法も用いられている
が、この方法ではタービンの軸ねじれの影響も拾ってし
まうという不具合があった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、三相
交流電力系統の周波数を、高速に、高精度に検出する周
波数検出装置を提供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、一定の周期でサンプリングされた三相電力系統のア
ナログ交流電気量をディジタル値に変換するA/D変換
手段と、ディジタル変換されたサンプリング値を演算処
理して前記交流電気量の周波数を検出する演算処理手段
を有する周波数検出装置において、前記演算処理手段
は、前記ディジタル変換されたサンプリング値を1サン
プリング時間遅延させる遅延手段と、前記サンプリング
値と前記遅延手段の出力の差を算出する差信号算出手段
と、前記サンプリング値と前記遅延手段の出力と前記差
信号算出手段の出力のそれぞれの内積を求める内積算出
手段と、該内積算出手段のそれぞれの出力を開平する開
平手段と、該開平手段の3つの出力にて形成される三角
形の前記サンプリング値が前記遅延手段の出力と挟む内
角を算出する内角算出手段と、前記内角算出手段の出力
をサンプリング時間で除した値に基づき周波数を検出す
る周波数検出手段を備え、該周波数検出手段の出力端に
ノイズ除去手段を有することを特徴とする周波数検出装
置としたのである。
【0009】ノイズ除去手段は、前記検出された周波数
の基本周波数の整数倍を遮断周波数とする線形フィルタ
と、前記検出された周波数の変化率を設定された値以内
に制限する変化率制限手段を組み合わせて用いることが
好ましい。
【0010】また、三相電力系統の交流電気量として同
期機の電気量をサンプリングするときは、前記周波数検
出手段と前記ノイズ除去手段の間に、1次遅れ手段を通
した前記周波数検出手段の出力を前記同期機の有効電力
値で補償する周波数補償手段を挿入するのが好ましい。
その周波数補償手段が、有効電力値に重み係数と設定さ
れた時定数を乗算し前記同期機の慣性定数で除算する係
数掛算手段と前記周波数検出手段の出力から前記係数掛
算手段の出力を減算し前記時定数を有する一次遅れ手段
を通して補償付周波数を算出する補償付周波数算出手段
と、該補償付周波数算出手段の出力と前記周波数検出手
段の出力との差が最小になる前記重み係数を決定する重
み係数修正手段を含む周波数検出装置としたのである。
【0011】
【作用】演算処理手段へ入力されたディジタル変換され
たサンプリング値から、当該サンプリング値である第1
のサンプリング値と、遅延手段により1サンプリング周
期H遅れた第2のサンプリン値と、差信号算出手段によ
り前記サンプリング値の差値である第3のサンプリン値
が得られる。電力系統の角周波数をωとすると第1のサ
ンプリング値と第2のサンプリン値の位相差角はωHと
なる。
【0012】三相電力系統からのサンプリング値は正弦
波信号であるので、各相のサンプリング値からなるベク
トル量とみなすことができ、第1乃至第3サンプリング
値のベクトル内積が掛算手段および信号加算手段よりな
る内積算出手段によりベクトルが求められる。その出力
を開平手段により開平した値は第1乃至第3サンプリン
グ値のベクトル絶対値を表し、第1のサンプリング値と
第2のサンプリン値に対応する辺が挟む内角がωHであ
り、内角ωHに対応する辺が第3サンプリング値となる
三角形を構成する。したがって、三辺から三角関数ωH
を求め、その逆関数からωHを算出し、2πHで除算す
れば周波数が得られる。
【0013】このように、1サンプリング周期後には周
波数検出ができるので、極めて高速に検出可能であり、
電気量波形のゼロクロス点を求めないので、波形歪の影
響もうけない。
【0014】アナログ信号をディジタル信号に変換する
ときの量子化誤差によるノイズが避けられないが、この
ノイズは、検出系統周波数の基本周波数の倍数のノイズ
であるので、その基本周波数の倍数を遮断周波数とする
線形フィルタを設けて除去される。また、系統じょう乱
時には波形歪や直流分が乗るために、検出される周波数
に大きなリップルが重畳するが、変化率制限器により周
波数の変化率を設定された値以内に抑制して検出周波数
にリップルが重畳することを防いで高精度に検出するこ
とができる。
【0015】また、周波数検出手段の出力ωを一次遅れ
手段を通してその出力に含まれる量子化誤差で生じる高
周波リップルを除去する場合、出力は当初の出力ωから
位相遅れを生ずる。そこで三相電力系統の交流電気量と
して同期機の電気量をサンプリングする場合は、周波数
検出手段の出力ωは同期機の有効電力値Peから位相が
90度進んでいることを利用してこの位相の遅れを補償
するのである。
【0016】係数掛算手段の出力は、上述した一次遅れ
手段を通したωから位相が90度遅れているので、この
有効電力の出力を符号を変えベクトル的に前記ωと合成
して得られるωは、当初のωとの位相差を極めて少なく
することができる。これは補償付周波数算出手段で実行
される。係数掛算手段に含まれる重み係数を修正するこ
とで、この位相差を修正できるので、差が最小になるよ
うに重み係数修正手段で実行する。大きさは制御上は考
慮しなくてもよい。簡略にするため重み係数を1に固定
してもよい。
【0017】
【実施例】以下本発明の実施例を図1を用いて説明す
る。
【0018】時刻tにおけるa相、b相、c相における
入力信号を、それぞれVa,Vb,Vcとし、延遅手段
1を用いて検出したサンプリング周期H以前の時刻t0
=t−Hにおける値を、それぞれVa0,Vb0,Vc0
とする。Va,Vb,Vc,Va0,Vb0,Vc0は正
弦波信号と見なせるため
【0019】
【数1】 Va=√2・A(t)・sin(ωt+φ) Vb=√2・A(t)・sin(ωt+φ−2π/3) Vc=√2・A(t)・sin(ωt+φ−4π/3)
【0020】
【数2】 Va0=√2・A(to)・sin(ωt+φ−ωH) Vb0=√2・A(to)・sin(ωt+φ−ωH−2π/3) Vc0=√2・A(to)・sin(ωt+φ−ωH−4π/3) と表わすことができる。
【0021】次にこれらの信号を
【0022】
【数3】E1=(Va,Vb,Vc)
【0023】
【数4】E0=(Va0,Vb0,Vc0
【0024】
【数5】 E10=(Va−Va0,Vb−Vb0,Vc−Vc0) なるベクトル量と見なし、これらの内積を求める。乗算
器3及び加算器2,4を用いて内積を検出すると数式6
〜数式8の出力を得る。
【0025】
【数6】 内積(E1,E1)=AA=V1 2=Va2+Vb2+Vc2=3{A(t)}2
【0026】
【数7】 内積(E0,E0)=BB=V0 2=Va0 2+Vb0 2+Vc0 2=3{A(t0)}2
【0027】
【数8】 内積(E1−E0,E1−E0)=CC=V10 2 =(Va−Va0)2+(Vb−Vb0)2+(Vc−Vc0)2 =Va2+Vb2+Vc2+Va0 2+Vb0 2+Vc0 2−2(VaVa0+VbVb0+VcVc0) =3{A(t)}2+3{A(t0)}2−2 {3A(t)A(t0)cosωH} 数式6、数式7、数式8及び図1の平方器5を用い、V
1,V0,V10を用いて数式9を周波数検出手段6Aにて
演算する。
【0028】
【数9】
【0029】数式9式を用いて検出した値(ωH)を余
弦関数の逆関数cos~1を介し、さらにこれを2π(ここ
でπは円周率)とサンプリング周期Hの積で除算するこ
とにより周波数fを検出することができる。
【0030】本実施例によれば、周波数検出のサンプリ
ング周期を制御サンプリング周期Hと等しくとっても高
速な周波数検出を低リップルにて行なうことができるた
め粗いサンプリング周期を用いて周波数fを高速かつ精
度よく求めることができる。
【0031】このように本実施例では、三相平衡正弦波
信号の特徴を利用してその各瞬時値における振幅値
1,V0,V10を用いて、cos(ωH)をリップル分を
含まない直流値として時間遅れなく正確に求めることが
できる。
【0032】他の実施例としては、図4に示すように、
ωHは、絶対値V1,V0,V10でつくる3角形のV1
0とでつくる角度でもあるから、3角形の面積Sを求
め、これからsinωHを検出し、図2の如く、周波数f
を検出できる。すなわち、3角形の面積Sは、t=(V
1+V0+V10)/2とおくと、数式10になる。この数
式10を変形すると数式11のようになり、周波数検出
手段6Bを用いて周波数fを検出できる。
【0033】
【数10】
【0034】
【数11】
【0035】さらに、他の実施例として、上記数式9お
よび数式11で求めたcos(ωH)、sin(ωH)からta
n(ωH)を求めると、数式12のようになり、図3の
周波数検出手段6Cを用いて周波数fを検出できる。
【0036】
【数12】
【0037】このようにして得た周波数fは、アナログ
信号をディジタル化する時の量子化誤差が生じないと考
えられる時は、リップル分のない理想的な周波数検出結
果である。しかし、ディジタル化する際の精度が±0.
1%程度であるため、量子化誤差によるノイズは避けら
れない。幸い、周波数f検出の量子化誤差によるノイズ
は、系統周波数50または60Hzの基本周波数の倍数
のノイズとなるため、図5に示した簡単な線形ノッチフ
ィルタ51でノイズを除去できる。
【0038】しかし、系統事故時などには、電圧・電流
波形に直流分が乗ること、電圧と電流の位相が事故時に
変化することなどのため、先の検出手段6A,6B,6
Cを用いて検出した周波数には、非常に大きなリップル
が重畳されることになる。これを避けるためにフィルタ
の段数を多く入れ過ぎると、通常時の周波数検出に位相
おくれが生じる。これを避けるために、図5に示すよう
に変化率制限手段52を線形ノッチフィルタ51の後段
に入れる。
【0039】ここで、変化率制限手段52の制限値εの
決定について述べる。線形ノッチフィルタ51の出力信
号は、系統事故時を除くとほとんどリップルが含まれて
ないこと、また角周波数ωは数式13に示す運動方程式
を満足することを考えると、角周波数ωの変化率は(P
m−Pe)t/M 以下であることがわかる。
【0040】
【数13】
【0041】角周波数ωの変化率の最大条件を考えてP
m−Pe=1.0とすると、dω/dt<1/M である
ことがわかる。従って図1、図2又は図3で検出した周
波数の変化率が1/Mを超えるときは上述した系統事故
時のリップルであるとみなすことができる。従って、周
波数の変化率が1/M以下となるように変化率を制限す
れば、正常時の周波数検出の応答特性を悪くすることな
く、系統事故時に検出される周波数のリップル分のみを
取り除くことができることになる。
【0042】変化率制限手段52は図6のフローチャー
トに示すように、出力周波数fBが、前回の出力周波数
との差がε(ここでε=H/M)以上にならないように
出力周波数を制限することにより系統事故時に検出され
る周波数の過大なリップルを取り除くものである。ま
ず、検出された周波数fAを取込みf1とおく(ステップ
100)。前回の出力周波数f0(ステップ160で出
力周波数fBをf0とおいている)との差を検出し(ステ
ップ110)、εより大きいときは前回出力値にεを加
えた値を出力する(ステップ120)。εより小さいき
は、−εとの大小を比較し(ステップ130)、−εよ
り小さい場合は前回出力値に−εを加えた値を出力する
(ステップ140)。−εより大きい場合は検出された
周波数fAをそのまま出力する(ステップ150)。
【0043】更に、図7に、量子化誤差のノイズの低減
及び系統事故時の波形歪の影響を少なくする方法とし
て、同期機有効電力Peと組合せて周波数を求める本発
明の実施例を示す。
【0044】数式13において、Pmは変化速度が遅い
ことを考慮すると、上式を一次遅れを介してもPmの動
きはあまり変わらない。数式13の信号を1次遅れ手段
1/(1+Ts)を通すと、数式14のようになる。P
mはPeと比べれば変化が遅いためPm′=Pm/(1
+Ts)とおいてPm′をタービンの機械的入力と考え
ても良い。従って、数式15のようになる。再び数式1
5の両辺に−Peを加えると、数式16が得られる。こ
こで、数式17を導入し、数式16と数式17の右辺を
等しくすると、数式18を得る。Peとωから角速度ω
の近似値ω′が数式18に示すように求めらる。
【0045】
【数14】
【0046】
【数15】
【0047】
【数16】
【0048】
【数17】Pm′−Pe=Msω′
【0049】
【数18】
【0050】図7は、ω′を検出する手段を示す。すな
わち、上述の周波数検出装置で求められた角速度ωから
有効電力PeにT/Mを乗ずる係数乗算手段61の出力
を減算し、その結果を一次遅れ手段62により{1/
(1+Ts)}倍して、近似値ω′が得られている。数
式18において、時定数T→0とすると、ω′=ωとな
ることがわかる。
【0051】図8は、数式18をωとPeの正弦波振動
波形としてベクトル的に示す図である。ωを一次遅れ手
段62で遅らせた信号ω/(1+Ts)のベクトルと、
有効電力信号Peを係数乗算手段61及び一次遅れ手段
62に通して得られる値−TPe/{M(1+Ts)}
のベクトルとの合成でω′が得られている。図8におい
て、ωの良い信号近似になっていることがわかる。図8
においても、時定数T→0とするとω′=ωとなること
が明らかである。
【0052】このように、ω′はωの近似でありなが
ら、ωの一次遅れを通した検出を行っているので、ωに
含まれる量子化誤差で生じる高周波リップルを除去する
ことができる。その結果、ωのA/D変換の際に生じる
量子化誤差による雑音を取りさることができる。さら
に、重要なことは、一次遅れを通しているのにかかわら
ず、ωからの位相遅れのない信号が得られることであ
る。
【0053】このように、ωとPeから、ωの近似周波
数ω′を、位相遅れなくかつ極めて低ノイズの信号とし
て取り出すことができるため、電力変動に高速に対応す
る電力系統安定化のための入力信号として極めて優れた
特性を有している。
【0054】さらに図7の手段において有効電力信号P
eの重みを変化させる図8に示した手段を用いると、ω
又はPeの周波数が動揺しても常に正確な角周波数を得
ることができる。実施例で求めた角周波数ωと、上述し
た手段において係数掛算手段61にゲインαを乗じた係
数掛算手段71を用いて求められたω〃との差Δω(こ
こにΔω=ω−ω〃)を加算手段74を用いて求め、さ
らにこれの掛算手段75にて求めた2乗値Δω2を最小
とするように係数乗算器71のゲインαを変えるのであ
る。即ち掛算手段75と係数掛算手段71の間にαを修
正する重み係数修正手段73を挿入する。修正手段73
は数式19に示すようにパラメータαの微小変化dαに
対するΔω2の変化を求め、Δω2が減少するようにαを
変更刻み係数hにより修正する。
【0055】
【数19】
【0056】このようにしてΔω2が最小になるように
αを決定して得られたω〃は、ωから量子化ノイズリッ
プルを除いた信号に非常に近い角周波数となり、これよ
り入力ω又はPeの振動周波数によらず周波数を検出す
ることができる。
【0057】図10は同期機励磁装置の全体構成例を示
す。自動電圧調整装置は、発電機400の端子電圧をP
T404を介して検出し、この検出値と設定器405で
設定した値とを比較し、偏差があれば増幅器406及
び、ゲートパルス発生器407(GPG:Gate Pulse Gener
ator)を介してサイリスタ412のゲートを制御するこ
とで発電機400の界磁414における界磁電流Ifを
変化させて発電機400の端子電圧を一定に制御する。
【0058】一方、電力系統の安定度向上策として、電
力系統安定化装置409及び軸ねじれ抑制装置410を
付加する必要があり、これらの入力信号として上述した
本発明の実施例である周波数検出装置が用いられる。
【0059】
【発明の効果】以上述べたように、三相電力系統の電気
量を一定の周期Hでサンプリングしてディジタル変換し
たサンプル値から時刻(t)及び1サンプリング前の時
刻(t−H)の値から周波数を検出する周波数検出装置
であるから、高速で高精度な周波数検出ができる効果を
生ずる。
【0060】また、線形フィルタと周波数変化率制限器
を用いるので量子化誤差によるノイズや系統事故時のじ
ょう乱による波形歪の影響を除いた周波数検出ができる
効果を生ずる。
【0061】同期機有効電力で、検出の位相遅れを補償
するので遅れのない検出を行うことができる効果を生ず
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示すブロック図である。
【図2】本発明の第2の実施例を示すブロック図であ
る。
【図3】本発明の第3の実施例を示すブロック図であ
る。
【図4】検出量V1,V0,V10の絶対値でつくる三角形
ベクトル図である。
【図5】線形フィルタ及び変化率制限器を示す図であ
る。
【図6】変化率制限手段のフローを示す図である。
【図7】電気出力で補償する角周波数ω′検出のブロッ
ク図である。
【図8】角周波数ω及び補償されたω′の関係を示すベ
クトル図である。
【図9】周波数補償手段の一例を示すブロック図であ
る。
【図10】同期機励磁装置の一例を示す図である。
【符号の説明】
1 遅延手段 2 差信号算出手段 3 掛算手段 4 信号加算手段 5 開平手段 6A,6B,6C 周波数検出手段 7 ノイズ除去手段 8 周波数検出部 9 ノイズ除去部 51 線形フィルタ 52 変化率制限手段 61 係数掛算手段 62 一次遅れ手段 71 係数掛算手段 73 重み係数修正手段 74 信号加算手段 75 掛算手段 400 発電機 401 タービン 402 電流変成器 404 電圧変成器 405 設定器 406 増幅器 407 ゲートパルス発生器 408 周波数検出装置 409 電力系統安定化装置 410 軸ねじれ抑制装置 412 サイリスタ 413 界磁遮断器 414 発電機界磁

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一定の周期でサンプリングされた三相電
    力系統のアナログ交流電気量をディジタル演算処理して
    前記交流電気量の周波数を検出する演算処理手段を有す
    る周波数検出装置において、 前記演算処理手段は、前記ディジタル変換されたサンプ
    リング値を1サンプリング時間遅延させる遅延手段と、
    前記サンプリング値と前記遅延手段の出力の差を算出す
    る差信号算出手段と、前記サンプリング値と前記遅延手
    段の出力と前記差信号算出手段の出力のそれぞれの内積
    を求める内積算出手段と、該内積算出手段のそれぞれの
    出力を開平する開平手段と、該開平手段の3つの出力に
    て形成される三角形の前記サンプリング値と前記遅延手
    段の出力にそれぞれ対応する辺が挟む内角を算出する内
    角算出手段と、前記内角算出手段の出力をサンプリング
    時間で除した値に基づき周波数を検出する周波数検出手
    段を備えたことを特徴とする周波数検出装置。
  2. 【請求項2】 請求項1において、周波数検出装置にノ
    イズ除去手段を備え、該ノイズ除去手段が、前記電力系
    統の基本周波数の整数倍を遮断周波数とする線形フィル
    タと、前記検出された周波数の変化率を設定された値以
    内に制限する変化率制限手段であることを特徴とする周
    波数検出装置。
  3. 【請求項3】 電力系統に接続された同期機から一定の
    周期でサンプリングされたアナログ交流電気量をディジ
    タル演算処理して前記交流電気量の周波数を検出する演
    算処理手段を有する周波数検出装置において、 前記演算処理手段は、前記ディジタル変換されたサンプ
    リング値を1サンプリング時間遅延させる遅延手段と、
    前記サンプリング値と前記遅延手段の出力の差を算出す
    る差信号算出手段と、前記サンプリング値と前記遅延手
    段の出力と前記差信号算出手段の出力のそれぞれの内積
    を求める内積算出手段と、該内積算出手段のそれぞれの
    出力を開平する開平手段と、該開平手段の3つの出力に
    て形成される三角形の前記サンプリング値と前記遅延手
    段の出力にそれぞれ対応する辺が挟む内角を算出する内
    角算出手段と前記内角算出手段の出力をサンプリング時
    間で除した値に基づき周波数を検出する周波数検出手段
    と前記周波数検出手段の出力を前記同期機の有効電力で
    補償する周波数補償手段を備えたことを特徴とする周波
    数検出装置。
  4. 【請求項4】 請求項3において、周波数補償手段が、
    同期機の有効電力値に重み係数と設定された時定数を乗
    算し前記同期機慣性定数で除算する係数掛算手段と前記
    周波数検出手段の出力から前記係数掛算手段の出力を減
    算器で減算したのち前記時定数を有する一次遅れ手段を
    経て補償付周波数を算出する補償付周波数算出手段と、
    該補償付周波数算出手段の出力と前記周波数検出手段の
    出力との差が最小になる前記重み係数を決定する重み係
    数修正手段を含んでなることを特徴とする周波数検出装
    置。
  5. 【請求項5】 請求項4において、前記重み係数が1で
    あることを特徴とする周波数検出装置。
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