JPH07504987A - 磁気標識した結合要素を用いた結合親和力の測定方法 - Google Patents

磁気標識した結合要素を用いた結合親和力の測定方法

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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるため要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 1、発明の分野 本発明は、第1結合対要素と第2結合対要素との会合定数の測定方法に関する。
本発明は特に、磁引性材料の、検出可能なラベルとしての使用に関する。
2、関連技術の説明 診断アッセイは、抗原とこの抗原に対する抗体との免疫反応を代表とする被分析 物質と特異的な結合要素との相互反応を用いて検査試料中の被分析物質を検出す るのに不可欠な手段となった。結合反応の検出では、問題の被分析物質と結合す る抗体に付着する検出可能なタグ又はラベルが使用されてきた。生成した標識抗 体/被分析物質複合体又は未結合のままの標識抗体を検出して、検査試料中での 被分析物質の存在又はその量を指摘する。
通常使用されている2種の結合アッセイ技術は、共に標識した結合要素を使用す るラジオイムノアッセイ(RI A)及びエンザイムイムノアッセイ(E I  A)である。RIAは、放射性同位体を、結合要素に付着する追跡可能物質とし て使用する。放射性同位体は非常に少量で検出可能なので、少量の被分析物質の 検出又は定量に使用することができる。しかしながら、このRIAには実質的な 欠点が幾つかある。これらの欠点には、放射性材料の取り扱いに特別の設備や細 心の注意を要すること、かがる試薬のコストが高いこと、及び独特の試薬廃棄が 必要であることが含まれる。
EIAは酵素を結合要素に付着するラベルとして使用し、酵素活性を用いて免疫 反応を検出する。EIAにはRIAと同じ欠点はないが、EIA技術は通常、検 出可能な酵素反応を誘起するために基質材料を加える必要がある。酵素基質は更 にしばしば不安定であり、使用直前に調製するか又は冷凍貯蔵しなければならな い。更には、酵素ラベルは、精製及び結合要素への結合が困難であり得、また室 温貯蔵中下安定であり得る。この方法は通常複雑なインキュベーション、多数の 液体添加及び多数の洗浄段階を必要とするため、エンザイムイムノアッセイも満 足の行くものではない。
ごく最近、金属ゾル粒子を可視ラベルとして用いるアッセイ技術が開発された。
これらの技術では、金属(例えば金、銀、白金)、金属化合物、又は金属若しく は金属化合物でコーティングした非金属物質を使用して、水性粒子分散液を生成 する。一般に、標識すべき結合要素を吸着によって金属ゾル粒子上にコーティン グし、被分析物質の存在下で粒子を捕捉するか又は凝集させる。金属ゾル粒子に は、肉眼で検出可能で、計器による測定が可能なシグナルを生成するという利点 がある。しかしながら、無機粒子は実用的であるにもかかわらず、幾つかの欠点 がある。金属粒子は定量測定が困難である。金属粒子は更に色の強度が制限され 、従ってアッセイによっては感度が制限される。更には、無機金属コロイド粒子 (例えば金)の表面は結合要素との共有結合を容易には受け入れない。従って、 結合アッセイでの使用中には、吸着した結合要素が、他のタンパク質又は界面活 性剤による置換を組み合わせることによって、また非特異的に結合した材料を除 去するために使用する洗浄段階に伴って生ずる剪断力によって無機粒子から離脱 しないよう注意しなければならない。ゾル粒子は凝集を引き起こさずにコーティ ングすることが困難であり得る。貯蔵すれば凝集し得るし、緩衝液又は塩を添加 すれば凝集し得る。更には、このような粒状ラベルは濃縮が困難で、使用中に凝 集し得、分散させるのが困難である。
他のラベル材料には、化学発光物質及び蛍光物質が含まれる。非金属粒子(例え ば染色又は着色ラテックス及びセレン粒子)も可視ラベルとして使用されていた 。
結合アッセイでの磁性粒子の使用は知られているが、本発明の以前には、磁性粒 子は一般に、検査試料の被分析物質成分を除去又は隔絶するための手段として使 用されていた。例えば、米国特許第4.070,246号及び米国特許第3,9 85,649号は、強磁性粒子に付着した結合要素を使用して、結合要素と問題 の被分析物質とで複合体を形成し、形成した複合体を磁場によって反応混合物か ら取り出すことを開示している。あるいは、Hersh等(米国特許第3.93 3,997号)は、検査物質上に放射性材料を集中させる手段としての磁性粒子 の使用を開示している。Ebersole (米国特許第4.219,335号 )は、キャパシタンス測定で粒子が表面上に存在するかどうかを判定する、電気 抵抗に作用し得る特性を有する磁性粒子の使用を開示している。
発明の要約 本発明は有利には、ある結合対の要素間の会合定数の測定方法で磁引性材料を検 出可能なラベルとして使用する。
磁気標識試薬の磁気反応性によって、標識試薬及び固相に力が及ぶ。磁場が固相 に及ぼす力の変化を測定すれば、第1結合要素と第2結合要素との会合定数が分 かる。
要するに、本方法は、固相に付着する第1結合要素と磁引性ラベルに付着して磁 気標識試薬を形成する第2結合要素とを反応させて、結合対複合体を形成するこ とからなる。
結合しなかった磁気標識試薬と、固相に結合した磁気標識試薬とを分離し、結合 した磁気標識試薬に磁場を印加する。
固相に作用する力を測定する。次いで、結合した磁気標識試薬に加えられる磁場 を、結合した磁気標識試薬の少なくとも一部分を固相から解離するのに十分なレ ベルまで増す。
次いで、固相に作用する力の変化を検出する。この変化は、第1結合要素と第2 結合要素との会合定数を示す。
磁場が磁気反応性ラベル又は固相に及ぼす力の度合いは、結合試薬の見掛は重量 変化を観察するか、結合試薬の変位(displacement)を測定するか 、ラベルの質量変化を測定するか又は磁場内での結合試薬の移動を測定すること によって決定され得る。このような観察を行うための検出手段には、量り又は秤 り手段、移動検出器、圧力センサー、位置センサー、光センサ−、周波数センサ ー等が含まれ得る。
結合した又は結合していない磁気標識試薬の磁気反応性の検出に適した任意の手 段を使用することができる。
図面の説明 図1は、秤り又は量り手段を用いた磁気標識試薬の磁気制御検出(magnet ically assisted detectfon)の概略図である。
図2は、磁気標識試薬の磁気制御検出のための、作動中の秤り手段を示す概略図 である。
図3は、光センサー手段を用いた磁気標識試薬の磁気制御検出の概略図である。
図4は、磁気標識試薬の磁気制御検出のための、作動中の光センサー手段を示す 概略図である。
図5は、結合していない又は遊離した磁気標識試薬の磁引力の測定を示す。
図6は、磁気標識試薬を検出可能なラベルとして用いる結合アッセイの結果を示 す。
図7は、磁気標識試薬を検出可能なラベルとして用いる結合アッセイの結果を阻 害曲線としてプロットした図である。
図8は、固定化抗体によって捕捉される抗体コーティング磁性粒子を含む固相へ の磁場の接近/引き離しを繰り返すことによって生じる作用を示す。
図9は、固定化抗体によって捕捉される抗体コーティング磁性粒子を含む固相へ の磁場の接近/引き離しを1サイクル実施して生じる作用を示す。
図10は、図9に示すシステムでのインキュベーション中における、遊離抗体の 存在による重量変化の減少を示す。
図11は、磁気制御型イムノアッセイの阻害曲線を示す。
図12は、相補的結合要素間の会合強度を決定するための測定手段の概略図を示 す。
図13は、固定化した磁気標識試薬を含む容器の上部への磁石の接近による重量 変化の計器記録値を示す。
発明の詳細な説明 磁気反応性材料を磁場の作用下に置(と、材料は、磁場が最も強い領域の方に移 動するか又は離れる傾向にある。
例えば、常磁性材料(例えばフェライト)は磁場に引き付けられるが、反磁性材 料(例えばポリスチレン)は磁場から離れる。このような磁気反応性材料の反応 力又は動きを、存在する材料の量の測定値としてみなしてもよい。本発明は、磁 気反応性材料を結合アッセイのラベルとして使用すると、印加した磁場がラベル に及ぼす凝集力を測定することによって遊離した又は結合していないラベルの存 在又は量を検出することができるという驚くべき発見から生まれた。更には、検 出可能な力の強さは、結合した又は遊離した磁引性ラベルの量と一定の関係を有 するので、検査試料中での被分析物質の存在又はその量を決定することができる 。この発見から幾つかの重要な結論が導かれる。
従来の不均質結合アッセイ方式は、結合した標識試薬と結合していない標識試薬 とを分離し且つ材料の固相への非特異的結合を抑制するために、固相の徹底的な 洗浄を必要とする。このような洗浄段階はアッセイ手順を複雑にし、アッセイを 、親和力の高い、即ちこのような物理操作に耐える結合強度を有する結合対要素 の使用に限定する。ある特徴としては、本発明では、特異的に結合したラベルを 第2の磁場で検出する前に第1の磁場を印加して、結合していない又は非特異的 に結合したラベルを反応混合物から分離することができるので、結合アッセイの 複雑な洗浄段階の必要性が回避される。磁場に関して高度の調整が可能なため、 特異的に結合したラベルには作用せずに遊離した又は非特異的に結合したラベル を反応混合物から分離するのに適した第1の磁場を使用することができ、これに よって、結合が第1の磁場の作用をそれほど受けない親和力の低い結合要素を使 用することができる。
従来の粒子凝集アッセイでは、各要素の幾つかの結合部位が協働して高い親和性 が得られるため、親和力の低い結合要素を使用することができる。また洗浄段階 がないために、アッセイ方式を簡略化しつつ、弱い会合を維持することができる 。少数の結合部位が相互作用すると寸法及び質量が元の要素よりも数桁大きい結 合要素が凝集して、肉眼で判定できる巨視的変化を生じるために、シグナルが増 幅する。残念ながら、粒子凝集アッセイの判定はしばしば困難であり、定量的な 結果が得られず、自動化は容易でない。
本発明では、磁性ラベルを磁場に置き、ラベルに作用する磁力を測定して定性又 は定量アッセイ読み取り値を提供することによって、前述の問題を回避する。磁 場の力が磁性ラベルに作用すると、任意の非磁性物質による非特異的な妨害が抑 制される一方で、捕捉又は凝集した磁性ラベルの検出が高まる。磁場を印加して 、磁場内で磁性ラベルに作用する力を検出することによって力は3桁高まった。
結合反応による重量変化の検出(例えば従来の重量分析の測定による結合被分析 物質の重量検出)と比較して、本発明では、結合アッセイのシグナルが9桁高ま り、また本発明は濃度がフェムトモル(10−”モル)範囲の被分析物質を検出 するのに十分である。
他の特徴としては、磁場の強さは、例えば電磁石又は可動式永久磁石で正確に操 作することができる。特定のアッセイ及び特定の結合試薬に最適な磁場強さを選 択することができるため、結合要素間に生じた会合を崩壊させずに、未結合及び 非特異的に結合した磁性ラベルを除去するのに十分な磁場を印加することができ る。これによって、通常結合アッセイで有用であることが判明している結合要素 よりも結合親和力の低い結合要素を使用する機会が得られる。
他の特徴としては、異物が固相と非特異的に結合しても、被分析物質の測定の支 障にはならない。固相上の形成された結合複合体又は試薬の総重量を測定するの とは対照的に、磁場内で磁性ラベルに及ぶ力だけを測定する。
他の特徴としては、検出手段を用いてレベルの小さい力を容易に測定することが できる。検出手段には電子式秤り、光センサ−、圧電圧力感知デバイス(例えば 超小型機械シリコンデバイス又は電子チップ)、振動ファイバーデバイス及びカ ンチレバービームデバイス(例えば原子力顕微鏡で力変化を感知するために使用 されているデバイス)が含まれるが、これらに限定はされない。このため、非常 に感受性の高いアッセイが可能となり、従来の多くのアッセイでは必要とされる ラベルの増幅が不要となる。
他の特徴としては、前述の利点によって、アッセイをコンピューター制御に容易 に適応させることができる。従って、本発明は自動化システムに適している。
他の特徴としては、磁場の強さを正確に操作して、結合要素間で生じた会合を崩 壊させることができる。従って、本発明は更に、結合要素の結合親和力、即ち会 合定数を評価するための手段を提供する。
本発明の様々な実施態様を説明する前に、本明細書で使用する幾つかの用語を定 義する。
定義 以下の定義を本発明に適用することができる。
本明細書で使用する“検査試料”という用語は、被分析物質を含むと思われる材 料を意味する。検査試料は、供給源から得たものを直接使用することもできるし 、試料の特性を変えるために前処理してから使用することもできる。
検査試料は、任意の生物源(例えば血液、唾液、水晶体液、髄液、汗、尿、乳、 腹水液、粘液、滑液、腹膜液、羊水等の生理液)から誘導され得る。検査試料は 使用前に、例えば血液から血漿を調製する、粘液を希釈する等の方法で前処理す ることができる。処理方法には、濾過、蒸留、濃縮、妨害成分の不活性化並びに 試薬(緩衝液及び抽出試薬)の添加が含まれ得る。環境又は食品製造アッセイの 性能のため、生理液の他に、水、食品等のような他の液体試料を使用することが できる。更には、被分析物質を含むと思われる固体材料を検査試料として使用す ることができる。場合によっては、固体検査試料を変性させて液体媒質を生成す るか又は被分析物質を放出させることが有益であり得る。
本明細書で使用する“結合要素”という用語は、結合対の要素、即ち一方の分子 が化学的又は物理的手段で第2の分子に特異的に結合する2個の異なる分子を意 味する。よく知られている抗原及び抗体の結合対要素以外に、他の結合要素とし ては例えばビオチンとアビジン、炭水化物とレクチン、相補的なヌクレオチド配 列、相補的なペプチド配列、エフェクター分子とレセプター分子、補酵素と酵素 、酵素阻害剤と酵素、ペプチド配列とこの配列又は全タンパク質に特異的な抗体 、ポリマー酸と塩基、色素とタンパク質結合剤、ペプチドと特異的タンパク質結 合剤(例えばリボヌクレアーゼ、S−ペプチド及びリボヌクレアーゼS−タンパ ク質)、糖と硼素酸(boronic acid) 、結合アッセイでの会合を 可能とする親和力を有する同様の分子等が非制限的に含まれる。更には、結合対 には、元の結合要素の類似体である要素、例えば被分析物質類似体、又は組換え 技術若しくは分子工学で製造される結合要素を含めることができる。結合要素が 免疫反応体の場合は例えば、抗体、抗原、ハブテン又はこれらの複合体であり得 る。抗体を使用する場合、モノクローナル又はポリクローナル抗体、組換えタン パク質又は抗体、キメラ抗体、これらの混合物又は断片、及び抗体と他の結合要 素との混合物であり得る。
このような抗体、ペプチド及びヌクレオチドの製造方法や、結合アッセイでの結 合要素としての使用適性の詳細は当業者によく知られている。
本明細書で使用する“被分析物質”又は“問題の被分析物質”という用語は、少 な(とも1個のエピトープ又は結合部位を有する、検出又は測定すべき化合物又 は組成物を意味する。被分析物質は、天然結合要素が存在するか又は結合要素を 生成できる任意の物質であり得る。被分析物質には、毒素、有機化合物、タンパ ク質、ペプチド、微生物、アミノ酸、核酸、ホルモン、ステロイド、ビタミン、 薬物(治療のために投与される薬物及び不正な目的のために投与される薬物を含 む)並びに前述のいずれかの物質の代謝物又はこれに対する抗体が含まれるが、 これらに限定はされない。“被分析物質”という用語には、任意の抗原性物質、 ハブテン、抗体、高分子、及びこれらを組み合わせたものも含まれる。
本明細書で使用する“被分析物質類似体”という用語は、被分析物質に特異的な 結合要素と交差反応する物質を意味する。但し、被分析物質類似体は被分析物質 自体と比べて高反応性であっても低反応性であってもよい。被分析物質類似体が 問題の被分析物質と共通のエピトープ部位を少なくとも1個含んでいる限り、被 分析物質類似体は、変性被分析物質及び被分析物質分子の断片部分又は合成部分 を包含し得る。被分析物質類似体の一例は、被分析物質類似体が被分析物質に特 異的な結合要素に結合し得るように被分析物質の分子全体の少なくとも1個のエ ピトープを複製する合成ペプチド配列である。
本明細書で使用する“磁気標識試薬”という用語は、結合要素に付着(atta ch)する磁引性ラベル(sagneticallYattractable  1abel)を含む物質を意味する。共有又は非共有結合手段、結合アーム等で 付着され得るが、本発明では付着方法は重要でない。磁場を印加すると、磁引性 ラベルによって、試薬は検査試料中の被分析物質の量に直接的又は間接的に関係 する検出可能な反応を生じ得る。被分析物質に直接結合するか又は以下で詳しく 説明する補助的特異結合要素で間接的に結合するように試薬の結合要素成分を選 択してもよい。磁気標識試薬には、検査試料及び/又は他のアッセイ試薬とのイ ンキュベーションの前でも、最中でも、後でも磁引性ラベルに付着する結合要素 が含まれる。“磁引性粒子に付着する結合要素”、“磁性材料に付着する結合要 素”、”磁性ラベルに付着する結合要素”、“磁気反応性ラベルに付着する結合 要素”という用語や同類の用語は同意語であり、本発明の磁気標識試薬の主な特 性、即ちラベルを磁場付近に置くと検出可能な反応を生じることを示すために使 用する。
磁性ラベル材料の特定組成の選択は本発明では重要でないが、幾つかの要件が適 用される。磁引性材料は、検査試料中に存在する別のアッセイ試薬又は成分と結 合する結合要素に付着するように結合するか、担持するか又は変性可能でなけれ ばならない。ラベルは、好ましくは磁場に暴露すると未結合の磁気標識試薬を速 やかに除去又は分離すると共に検出可能な磁力を発生し得る程度まで磁引性でな ければならない。本発明のために材料は磁気反応性であり、材料は磁場の印加の 作用を受けると、例えば引き付けられるか、反発するか又は検出可能な磁気感受 性若しくは磁気誘導を有する。試薬のラベル成分又は結合要素成分を変えること によって、様々な磁気標識試薬を生成することができる。この選択が、検出すべ き被分析物質の考察及びアッセイ技術の望ましい最適化に関連することは当業者 には自明であろう。
本明細書で使用する“固相“という用語は、被分析物質、被分析物質複合体又は アッセイ試薬が結合し、また未反応のアッセイ試薬、検査試料又は検査溶液を分 離することができる任意の材料を意味する。結合した磁気標識試薬と結合してい ない磁気標識試薬との分離は、反応混合物及び/又は固相に固定化した磁気標識 試薬から結合していない磁気標識試薬を完全に除去することからなり得る。他の 実施態様では、結合した磁気標識試薬と結合していない磁気標識試薬との分離は 、固相に固定化した磁気標識試薬から結合していない磁気標識試薬を隔離して、 結合した磁気標識試薬を磁場付近に置いたときに結合していない磁気標識試薬が 反応混合物中に残留しても、検出可能な反応をそれほど生じないようにすること からなり得る。代替の実施態様では、結合していない又は結合した磁気標識試薬 の磁場に対する反応を観察する。代替の実施態様では、未結合及び結合した磁気 標識試薬の磁場に対する反応を観察する。
本明細書で使用する“補助的結合要素”という用語は、磁気標識試薬の又は固相 の結合要素の他にアッセイで使用する結合対の要素を意味する。1個以上の補助 的結合要素をアッセイで使用することができる。例えば、補助的結合要素は、被 分析物質自体が磁気標識試薬に直接付着し得ない場合に、磁気標識試薬を問題の 被分析物質に結合させ得る。補助的特異結合要素は、アッセイデバイスに導入す るか又は別の試薬溶液としてデバイスに加えることができる。
アッセイ試薬 本発明の磁性ラベルとして使用するのに適した広範な磁引性材料は市販のもので あるか又は当業界ではよく知られた生産技術で製造される。磁引性ラベルの必要 特性も広範な磁性材料が満たしている。
一般に、材料の磁引力、反発力又は相対磁気反応性は重要な磁性である。磁引性 材料には、強磁性材料、フェリ磁性材料、常磁性材料、超常磁性材料が含まれる 。“強磁性”という用語は一般に、磁石に高度に引き付けられ、磁場に暴露する と通常永久に磁化する材料を説明するために使用する。各粒子が単一領域である ように、強磁性材料の粒度を小さくしてもよい。このように細分した状態の強磁 性材料は、測定可能な永久磁化がないことを特徴とする“超常磁性”と称しても よい。適切な磁気反発性材料は反磁性材料を包含し、反磁性材料にはポリスチレ ンのような有機ポリマーが含まれるが、これに限定はされない。
適切な磁引性材料には、金属(例えば鉄、ニッケル、コバルト、クロム及びマン ガン)、ランタン系列元素(例えばネオジム、エルビウム)、合金(例えばアル ミニウム、ニッケル、コバルト、銅の磁性合金)、酸化物(例えばFe3O4, 7−Fe3O4、Crew、Co OSN iO!、Mnzoi)、複合材料( 例えばフェライト)並びに固溶体(例えば酸化第二鉄を含む磁鉄鉱)が含まれる 。好ましい磁性材料には、磁鉄鉱、酸化第二鉄(Fe304)及び酸化第一鉄( Fe、03)が含まれる。
適切な粒子組成は、非制限的ではあるが、表1に示す特定の粒子型からなる。
表1 マトリックス又は複合粒子として形成された磁性ラベルは場合によって、磁性材 料若しくは非磁性材料又はこれらの混合物からなる追加の被膜又は層を含み得る 。マトリックス組成物は、任意の適切な手段で、例えば磁引性材料を特定のモノ マーと重合するか、又はマトリックスの孔内に磁引性材料を導入してマトリック ス材料を膨潤させることによって製造することができる。マトリックスは有機及 び無機材料(例えばガラス、セルロース、合成ポリマー材料、アガロース等)を 含み得る。適切なポリマー材料としては、スチレン、置換スチレン、ナフタレン 誘導体、アクリル酸。
メタクリル酸、アクリルアミド及びメタクリルアミドのポリマー、ポリカーボネ ート、ポリエステル、ポリアミド、ポリピロール、アミノ芳香族酸、アルデヒド 、タンパク質材料(例えばゼラチン及びアルブミン)、多糖類(例えば澱粉及び デキストラン)、並びにポリマー材料のコポリマーが含まれるが、これらに限定 はされない。ポリマーは不活性充填剤と混合して使用してもよいし、吸収材料を 含んでいてもよい。
一般に本発明で使用する磁性粒子は実質的に球状である。
但し他の形状が適切で、有利になる場合もあり得る。他の可能な形状としてはプ レート、ロッド、バー及び不規則な形状が含まれる。
一般に、磁性ラベルの直径は約0.01〜約1.000ミクロン(μm)である 。磁性ラベルの寸法は通常10ミクロン以下であるが、本発明では寸法は重要で ない。
ある可能な実施態様では、反応混合物内に懸濁して結合要素の反応性を高めるよ うな比重を有する磁性粒子を選択してもよい。平均直径が約0.03μm(30 0A)未満の小さな磁性粒子を熱撹拌によって溶液中に維持させることができ、 これらは自然には沈降しない。代替の実施態様では、反応混合物内に沈降して結 合要素と固相上の固定化した試薬との反応性を高めるような比重を有する磁性粒 子を選択してもよい。平均直径が10ミクロン以上の大きな磁性粒子は弱い磁場 に反応し得る。大きい又は稠密なラベルを使用してもよいが、この場合粒子の沈 降を阻止するため、インキュベーション段階中に反応混合物を撹拌させる必要が あり得る。他の実施態様では、撹拌手段も混合手段も用いずに必要な結合反応を 実施し得るのに十分な時間、反応混合物中に分散した状態の磁性粒子を選択する 。
当業者には自明の如く、磁引性材料の組成、形状、寸法及び密度は大幅に変動し 得る。望ましいラベル特性は経験的に決定される。ラベルは、問題の被分析物質 や望ましいアッセイ手順のような要因に応じて選択する。
磁気標識試薬の生成に当たっては、任意の適切な付着手段[例えば吸着、共有結 合、(化学的な若しくは結合要素による)架橋、又はこのような付着手段を組み 合わせたもの]によって結合要素の磁引性材料への付着が実施され得る。結合要 素を磁引性ラベルに共有結合させる場合、一方の成分と、化学活性形態の他方の 成分との間で共有結合が生じ得る。例えばN−ヒドロキシスクシンイミドのよう な活性エステルを一方の成分に導入し、他方の成分上の遊離アミンと反応させる と、両成分の共有結合が生じ得る。他の例としては、非制限的ではあるが、マレ イミドを一方の成分に導入して、他方の成分に内在する若しくは導入したスルフ ヒドリル部分と反応させ得るか、又は一方の成分に内在する若しくは導入した炭 水化物基を酸化してアルデヒドを生成し、これを他方の成分上の遊離アミン若し くはヒドラジドと反応させ得る方法が含まれる。このような修飾及び結合を実施 するために多くの試薬が市販されている。
このような結合を提供するために適切なホモニ価性及びヘテロ二価性リンカーア ーム試薬も利用可能である。適切な試薬及び結合技術は当業者にはよく知られて いる。他の実施態様では、磁引性ラベルがポリマー被膜又はマトリックスを含む 場合、ポリマーは、結合要素の付着を容易にするため、適切な反応性基(例えば アジド、ブロモアセチル、アミノ、ヒドロキシル、スルフヒドリル、エポキシド 、カルボキシル又は他の基)を含むか又は備え得るように選択するのがよかろう 。
結合基及びカップリング剤又は結合剤は、結合要素の結合活性がラベルへの付着 によって実質的に変化も破壊も被らないように選択する。磁引性ラベルに付着し 得る結合要素の量は、その濃度、使用状態、磁引性ラベル又は結合剤上で利用可 能な官能基の量及び種類に依存する。
固相材料及び固相試薬は一般に非多孔質材料からなり、この非多孔質材料には、 非制限的ではあるが、スチレン。
置換スチレン、ナフタレン誘導体、アクリル酸、メタクリル酸、アクリルアミド 及びメタクリルアミドのポリマー、ポリカーボネート、ポリエステル、ポリアミ ド、ポリピロール、ポリプロピレン、ラテックス、ポリテトラフルオロエチレン 、ポリアクリロニトリル、ポリカーボネート、ガラス又は類似材料、アミノ芳香 族酸、アルデヒド、タンパク質材料(例えばゼラチン及びアルブミン)、多糖類 (例えば澱粉及びデキストラン)、並びにポリマー材料のコポリマーが含まれる 。このような材料は通常、粒子、ビーズ、チューブ、スライド、テープ、ウェブ 、プレート又はウェルの形状である。従って、固相は、結合アッセイを実施する “反応容器“、例えばマイクロタイターウェルであってもよいし、反応容器内に 含まれる材料、例えば試験管内のビーズであってもよい。
固相材料は更に、適切なりロマトグラフィー用材料、吸水性材料、多孔質材料又 は毛管状材料であり得る。本発明では、固相材料には、非制限的ではあるが、1 種以上のアッセイ試薬を含む1つ以上の層を有するフロースルーアッセイデバイ スで使用するガラス繊維、セルロース若しくはナイロンパッド;浸漬読み取り( dip and read)アッセイ用ディツプスチック;試薬の1種又は全て が固相材料の単一ストリップの別の領域に含まれるクロマトグラフィー技術用テ ストストリップ(例えば紙若しくはガラス繊維)若しくは薄層クロマトグラフィ ー技術用テストストリップ(例えばニトロセルロース);又は当業者によ(知ら れた吸収材料が含まれ得る。
他の例としては、天然材料、合成材料又は合成的に変性させた天然材料を固相材 料として使用することができる。
このような材料としては、多糖類[例えばセルロース材料(例えば酢酸セルロー スやニトロセルロースのようなセルロース誘導体や紙)];シリカ;シリコン粒 子;無機材料(例えば不活化アルミナ)又はポリマー(f!qえばポリ塩化ビニ ル、プロピレンと塩化ビニルとのポリマー及び酢酸ビニルと塩化ビニルとのポリ マー)と共に多孔質ポリマーマトリックスに均一に分散した他の無機微粉細材料 ;天然(例えば綿)及び合成(例えばナイロン)の織物;多孔質ゲル(例えばシ リカゲル、゛アガロース、デキストラン及びゼラチン);ポリマー膜(例えばポ リアクリレート);りンパク質結合膜等が含まれる。
固相材料は穏当な強度を有するべきであるか又は担体によって強度を付与するこ とができる。固相材料は検出可能なシグナルの生成を妨げてはならない。更には 、固相材料は通常非磁性であるか又はアッセイに対する固相材料の磁気作用は修 正可能である。
他のアッセイ試薬又は被分析物質の固定化を可能とするため、一般に固相は表面 上又は表面内に固定化した結合要素を有する。更には、固定化する結合要素は、 被分析物質と直接結合するように選択してもよいし、補助的特異結合要素によっ て被分析物質と間接的に結合するように選択してもよい。
固定化した試薬を固相に直接結合することは本発明では重要ではない。物理的、 化学的又は生化学的手段によって固相内に物理的に捕捉又は保持されて、固定化 した他の材料に結合要素を付着させることができる。例えば、その後多孔質材料 によって保持される不溶性微粒子に、被分析物質に特異的な結合要素を付着させ ることができる。試薬を微粒子に付着させる手段には、共有手段及び非共有手段 の両方が含まれる。一般に、結合要素を共有手段によって微粒子に付着させるこ とが好ましい。“保持される”とは、微粒子が一旦多孔質材料上に来ると、多孔 質材料内の他の場所への実質的な移動が不可能となることを意味する。微粒子は 、任意の適切な型の材料(例えばポリスチレン、ポリメチルアクリレート、ポリ アクリルアミド、ポリプロピレン、ラテックス、ポリテトラフルオロエチレン、 ポリアクリロニトリル、ポリカーボネート、ガラス又は類似材料)の中から当業 者によって選択され得る。
固相試薬、即ち固相上に固定化する結合要素には、検査試料及び/又は他のアッ セイ試薬とのインキュベーションの前でも、最中でも、後でも固相に付着する結 合要素が含まれる。しかしながら大抵の実施態様では、固定化した試薬は、固相 を検査試料と接触させる前に固相に結合又は付着する。以下では説明を簡略化す るために、固相は本質的に、プラスチックウェル構造(例えば少なくとも望まし い結合アッセイの性能のために必要な固定化結合要素を含む反応容器)からなる ものとして説明する。
アッセイ方法 本発明の方法及びデバイスは、結合対要素、例えば前述した結合要素(これらに 限定はされない)に関係する適切なアッセイ方式に適用され得る。説明を簡略化 するため、以下の実施例では通常抗体/抗原結合アッセイを基準とする。
標識試薬を検査試料中の被分析物質の存在に比例して液相と固相との間に分配さ せる様々な競合アッセイやサンドイッチアッセイが文献に記載されている。本発 明は競合アッセイ方式に適用可能である。第1結合要素が磁引性ラベルに付着す ると、結合要素と検査試料とのインキュベーションの前でも、最中でも、後でも 磁気標識試薬が生成する。
ある考えられるアッセイでは、検査試料中の被分析物質と磁気標識した被分析物 質類似体とが、固相に付着した結合対要素との結合のために競合する。あるいは 、固相に付着する結合要素は、磁気標識した結合対要素との結合のために被分析 物質と競合するように選択された被分析物質類似体であってもよい。固相に結合 した磁気標識試薬の比率は検査試料中の被分析物質の量と逆の関係がある。
本発明はサンドイッチアッセイにも適用され得る。第1結合要素は、結合要素と 検査試料とのインキュベージコンの前でも、最中でも、後でも磁引性ラベルに付 着する。固相に付着して固相試薬を生成する第2結合要素を選択して、問題の被 分析物質と直接的又は間接的に結合させる。固相試薬と結合した被分析物質と結 合することによって、磁気標識試薬は固相上に固定化する。従って、固相と結合 する磁気標識試薬の比率は検査試料中の被分析物質の量と直接関係する。
アッセイ方式は場合によっては、補助的結合要素を使用試薬を全て検査試料と一 緒に又は規定した順序で、被分析物質の結合に適した時間インキュベートするこ とがらなり得る。インキュベーション後、結合していない磁気標識試薬を結合し た磁気標識試薬と分離する。結合していない磁気標識試薬を反応混合物から完全 に除去してもよい。あるいは、結合していない磁気標識試薬が、固定化した磁気 標識試薬の磁気制a11.11定に実質的な作用を及ぼさないように、この試薬 を同相上に固定化した磁気標識試薬と隔絶させてもよい。
本発明のアッセイ方法では、磁場作用に対する磁気標識試薬の反応を利用して、 結合対要素間の結合の程度を定性又は定量測定する。被分析物質の存在を媒介と して、固相上に固定化した結合要素が磁気標識結合要素を捕捉する。
通常、結合していない磁気標識試薬を固相から遠ざけるのに十分な磁場を印加し て、固相上に捕捉/結合していない磁気標識試薬を固相から分離する。
磁気標識試薬に対する磁場の作用は、適切な手段で観察又は検出され得る。例え ば、磁場を印加した際に生じる固定化した磁気標識試薬の見掛は重量の変化を量 り手段で検出することができる。他の実施態様では、磁場を印加した際に生じる 固定化した磁気標識試薬の見掛は質量の変化を石英結晶等の周波数変化で検出す ることができる。他の実施態様では、固定化した磁気標識試薬に及ぶ力の作用を 、固定化した磁気標識試薬の物理的変位、又は磁気標識試薬を固定化する容器若 しくは材料の変位として観察してもよい。光センサー手段を用いて、磁場内の固 定化した磁気標識試薬、固相材料又は容器によって想定される初期位置から後続 位置までの変化の大きさを評価することができる。
他の実施態様では、移動検出手段を用いて、磁場を印加した際に生じる固定化し た磁気標識試薬の移動を評価することができる。例えばある実施態様では、応力 感受性材料(例えば圧電膜)を使用して、移動を検出し得る。他の実施態様では 、磁場を印加した際に応力変化を検出できるように、応力感受性材料を容器又は 固相材料に組み込むことができる。他の実施態様では、結合していない磁気標識 試薬を適切な検出手段で検出することが好ましいであろう。
他の実施態様では、結合した磁気標識試薬及び結合していない磁気標識試薬の両 方を検出して、分配率を評価することが好ましいであろう。
以下の段階は、磁気標識試薬の磁気制御検出を用いる一つのサンドイッチアッセ イ型を例示したものである。
1)被分析物質に特異的な第1結合要素を磁引性ラベルに付着させて、磁気標識 試薬を生成する;2)被分析物質上の第2結合部位に特異的な第2結合要素を同 相に付着させて、固定化した結合要素又は固相試薬を生成する。
3)検査試料を固定化した結合要素と接触させると、被分析物質が被分析物質に 特異的な結合要素によって固相に結合する。
4)固相を磁気標識試薬と接触させると、磁気標識試薬が、捕捉された被分析物 質と結合することによって固相上に固定化する(固相に結合する磁気標識試薬の 比率は検査試料中の被分析物質の量と直接関係する);5)結合していない磁気 標識試薬を固相から除去する:6)固相を微量天秤の秤量皿の上に置き、秤りを ゼロにする; 7)固相上に固定化した磁気標識試薬に磁力が及ぶように固相を磁場に暴露し、 捕捉された磁性試薬に対するこの磁力の作用を秤りのゼロから読み取り値までの 偏差(deviation)として表す。
8)測定可能な秤り偏差の大きさでもって、固相上に捕捉された磁性微粒子の量 を直接測定する。
固定化した非磁性試薬及び検査試料成分はこの測定に影響しない。
図1は、磁気標識試薬の固相への結合の磁気制御測定の概略図を示す。固相、例 えばウェル(20)は、特定のアッセイ方式の後に固定化した磁気標識試薬(1 0)を含んでいる。固相を支持手段(30)上に設置するか又は固定させる。支 持手段は秤り手段(50)上に位置する。通常の微量天秤において、天秤は支持 体を受ける皿(40)を有する。秤りが支持体を受けるか又は支持体が固相を受 けると、秤りを平衡状態にセットする(ゼロにする)ことができる。
図2では、ウェル付近に磁石(60)を挿入すると、磁場の力が固相上に固定化 された磁気標識試薬に作用する。
磁気標識試薬に作用するツJは、秤り手段(50)の目盛板で記録される見掛け の固相重量の変化として表される。一般に、磁石はアーム手段(70)に固定さ れているため、固相に対する磁石の動きを微調整することができる。
磁場は永久磁石で提供してもよいし、電磁石で提供してもよい。また断続的に印 加してもよいし、連続的に印加してもよい。磁場が磁石又は固相の動きを必要と するよりもむしろ磁場を発生/消失させることができるように電磁石を使用して もよい。電磁石はコンピューター制御できるので、磁場強さの微調整が可能であ る。更には、電磁石を使用して、交番磁場を発生させることができる。交番磁場 は、所望とあれば反応混合物中で磁気標識試薬を混合させるという更なる利点を 有し得る。
図3は、磁気標識試薬の固相への結合の代替測定手段の概略図を示す。固相、例 えば屈曲性材料のストリップ(25)は特定の結合反応後に固定化した磁気標識 試薬(10)を含んでいる。固相は基礎手段(45)上に支持されてぃる。検出 手段は、固相と接触して、固相の動きを検出するカンチレバービーム(35)を 含んでいる。検出は、レーザー光源(80)及び光センサー手段(50)で実施 する。
レーザーからの可干渉性の光はカンチレバービームから光センサー上に反射する 。カンチレバービームの位置が偏差すると、光センサーに当たる反射光の位置の 移動又は偏向が生じて、出力が変化する。光がたどる距離が長くなれば、このよ うな測定手段の感受性は大きくなる。
図4では、磁石(60)を屈曲性材料の付近に置くと、磁場の力が固相上に固定 化された磁気標識試薬に作用する。
固相に力が作用すると、材料が移動するか又は材料の形状が歪む。固相の最初の 位置からの変位又は歪みの程度を検出手段で観察することができる。
図5(a)は、結合していない磁気標識試薬に作用する力を検出することからな る他の結合反応決定手段の概略図を示す。固相、例えばウェル(10)は、少な くとも一部分が特定のアッセイ処理後にウェルに固定化した磁気標識試薬(20 )を含んでいる。固相は秤り手段(50)上に設置又は固定されている。この実 施例では、秤りは、ウェルを受ける皿(40)を有する。秤りがウェルを受ける と、秤りを平衡状態にセットする(ゼロにする)ことができる。
図5(b)では、磁石(60)をウェル中身の表面付近に挿入すると、磁場の力 が磁気標識試薬に及ぶ。この力の作用下では、結合していない磁力標識試薬(2 5)が、磁石により近いため、磁引力が強い気液界面に移動する。結合した磁気 標識試薬はこのようなレベルの磁場強さでは動かず、被分析物質を通じてウェル 底部に結合したままである。
気液界面の磁気標識試薬は液面の界面張力を受けて上方が変形し、面相の見掛は 重量が変化する。これを秤り手段(50)の目盛板で読み取り値の変化として記 録する。磁石がウェルに接近すると、気液界面の遊離試薬の量が多くなり、また 磁場の強さが増して、固相の見掛は重量の変化が更に大きくなる。磁場強さが増 すと、非特異的に結合した磁気標識試薬とウェル底部との弱い会合が崩壊して、 非特異的に結合した磁気標識試薬と特異的に結合した磁気標識試薬とが分離する 。
図5に示す方法を用いて、結合要素間の会合強さを決定することができる。磁石 がウェルに接近すると、ウェル底部で磁引力が増して、特異的に結合した磁気標 識試薬がウェル底部から、磁石がウェル上での凝集物の上昇力に更に大きく寄与 する気液界面の方に引っ張られ始める。結合要素間の会合強さの決定方法を以下 で更に詳しく説明する。
これらの実施例では、本発明が磁気標識試薬への磁場の作用を検出するために使 用する手段に左右されないことは当業者には自明である。様々な計器を使用して 、磁気標識試薬の質量変化、位置変化及び動き、反磁性標識試薬の動き、増加重 量、減少重量、力変化、磁気感受性並びに磁気誘導を検出することができる。こ れらは全て、磁場と磁気標識試薬との相互作用によって生じる。
本発明はラベルの磁気反応性の評価に関係するので、様々な検出方法を自動化操 作に容易に適用することができる。
本明細書で使用する“自動化“という用語は、特定のア・ソセイ処理の手動での 実施の可能性を排除するものではない。
磁気手段を使用して、結合していない又は遊離した磁気標識試薬を結合した又は 固定化した試薬と分離してもよい。
例えば、磁性プローブを反応混合物内に挿入し、次いでプローブをこのプローブ に引き付けられた結合していない磁気標識試薬と共に除去することによって、結 合していない磁気標識試薬を反応混合物から除去してもよい。他の実施態様では 、反応容器の外側に磁石を置き、磁石を容器の底部及び/又は壁に沿って移動さ せて結合していない磁気標識試薬を反応混合物から引き出すか又は固相に固定化 した試薬から遠ざけることによって、結合していない磁気標識試薬を反応混合物 から引き出してもよい。結合していない磁気標識試薬を反応混合物及び固相から 完全に除去してもよいし、遊離試薬が結合した磁気標識試薬の検出に影響を及ぼ さないように結合していない磁気標識試薬を固定化した磁気標識試薬から遠ざけ てもよい。他の実施態様では、結合していない磁気標識試薬を反応混合物の気液 界面で隔絶して、結合していない磁気標識試薬と固定化した試薬とを分離するよ うに、磁気手段を反応混合物の表面に近づけてもよい。他の実施態様では、結合 していない試薬を固定化した磁気標識試薬から遠ざけ、結合していない試薬が結 合試薬の固定化した固相領域に戻らないように適切な方法で保持してもよい。
実施例 以下の実施例では、本発明で実施したアッセイ及びアッセイを実施するためのデ バイスを説明する。
実施例1 磁気制御型磁気標識測定 プラスチック支持体を電子天秤(Mettler AE153;Mettler  Instrument C。
rporation、Heightson、NJ)の皿容器に挿入した。支持体 は、ウェルの底部がクロスピースの底部よりも下方に来るように単一のマイクロ タイターウェル(Nuncスナップ別(snap−apart) 、8ウェルモ ジュールストリップ:Nunc Incorporated、Napervil le、 IL)を収納する穴を上方クロスピースに備えていた。機械段(mec hanical stage)を動かして、懸吊型マイクロタイターウェル底部 の下方で磁石の正確で再現性のある位置決めができるように、顕微鏡の機械段に 取り付けられたプラスチック棒の端部にネオジム−鉄−ホウ素固定式磁石(Ra coma Incorporated、 Boonton、 NJ)を設置した 。
常磁性粒子は、10%(W/V)懸濁液として供給されているポリスチレン/ビ ニル/C0OH/磁鉄鉱粒子(Bang’s Laboratories、 I ncorporated、 Carmel、 IN)であった。この懸濁液に水 を加えて10倍に希釈し、粒子濃度をI Qmg/mlにした。5〜40μI  (粒子:50〜400μg)のアリコートを、支持体に挿入したミクロタイター ウェルにピペットで加えた。粒子懸濁液を更に10倍に希釈して、5〜40μg の粒子を含む別のアリコートを生成して、より少量の粒子からの反応を評価した 。測定した量の磁性粒子をマイクロタイターウェルに置き、磁石を除去して秤り をゼロにした。
磁石をウェルの磁性粒子に近づけて発生した力を測定するために、磁石をウェル 底部から約2mm下方に配置し、漸進的にウェル底部の方に移動させた。1回の 移動毎に秤りの読み取り値を記録し、磁石がウェル底部に接触する前に得た最終 読み取り値を記録した。この手順を用いて、700を超える平均増加係数(en hancement factor)を観察した。表2のデータに示すように、 作用は、少なくとも20μgの磁性粒子までは実質的に直線的であるように思え た。
表2 ウェル中の磁気標識 磁場による 試薬の重量 試薬へのツノ 21 13、500 642 27 20、000 740 32 25、000 781 38 25、000 658 43 33、000 767 54 40、000 741 110 、97.000 880 160 150、000 937 210 1.63.000 776 270 130、000 481 320 310、000 968 380 332、000 874 430 275、000 640 実施例2 磁気制御型アビジン−ビオチン結合子・ソセイ結合アッセイでは以下の試薬や試 料を使用しtこ:磁気標識試薬はストレプトアビジンでコーティングした常磁性 微粒子(Advanced Magnetics。
Cambridge、MA;平均直径1ミクロン、5X108個/mgの粒子含 有、5 m g / m l懸濁液として供給)であった。粒子の結合能力は、 懸濁液1ml当たりビオチン3.2μgであった。検査試料は、ビオチン濃度の 異なるリン酸緩衝塩水を含んでいた。
固相は、ビオチニル化ウシ血清アルブミン(ビオチン−BSA;Sigma C hemical Company。
St、 Louis、MO; B5Alモル当たりビオチン8.9モル)でコー ティングしたスナップ別ポリスチレンマイクロタイターウェル(Nunc 8− ウェルマイクロウェルモジュールストリップ)からなっていた。ビオチン−BS Aをリン酸緩衝塩水(PBS)pH7,2に溶解し、濃度を50μg / m  Iにした。アリコート(100μm)を各ウェルにピペットで加えた。37℃で 1時間インキュベートした後に、溶液をウェルから除去し、オーバーコートとし ての1%(非ビオチニル化)BSAのPBS溶液400μmで置換した。37℃ で更に45分間インキュベーションを継続した。次いでウェルを空にし、洗浄ビ ンを用いてPBSで洗浄した。この手順の総合結果は、ビオチン分子をマイクロ タイターウェル底部に(ビオチン−BSAとして)固定化し、ウェルを不活性化 し、非ビオチニル化BSAでオーバーコーテイングしてタンパク質を更に非特異 的に結合させることであった。
磁気標識試薬をまず検査試料と合わせて反応混合物を生成し、これを37℃で1 時間インキュベートした。各反応混合物のアリコート(80μm)を固相に移動 して、37℃で更に1時間インキュベートし、アビジン−ビオチン結合させた。
結合していない磁気標識試薬を磁引力にょって反応混合物から除去した。
一旦合わせると、検査試料からの遊離ビオチンが、アビジンコーティングした磁 性粒子のアビジン部分上の利用可能なビオチン結合部位と結合し始め、その後ウ ェル底部に固定化したビオチンによる磁気標識試薬の捕捉は阻害された。阻害度 は検査試料中の遊離ビオチンの濃度に依存した。
従って、固相によって結合した磁気標識試薬の量は、検査試料中のビオチンの量 と反比例した。
各ウェルの底部と結合した磁気標識試薬の磁気反応性を、実質的に前記実施例1 に記載する装置を用いて決定した。
各ウェルの固定化した磁気標識試薬の磁気反応性による重量変化を、インキュベ ーション中に存在する検査試料からの遊離ビオチンの量の関数として記録した。
図6はアッセイ結果を示す。秤り手段で、検査試料中の遊離ビオチン濃度がQn g/mlから125ng/mlまで増すと、力変化が12mgがらOmgまで減 少することが判明した(アッセイ量二80μl)。従つて、検査試料中の遊離ビ オチンの量が増すと、固相に結合した磁気標識試薬の量が相対的に減少し、これ に付随して磁場を印加した際の結合試薬の見掛は重量の変化が減少した。
図7は、検査試料中に遊離ビオチンが存在するために捕捉された磁気標識試薬の 磁気による重量増加を阻害する%としてプロットしたアッセイ結果を示す。4Q ng/mlの遊離ビオチン濃度で50%の阻害を観察した。これらの結果から、 このアッセイ方式がフェムトモル範囲の感度を備えた検査試料中の遊離ビオチン についてのアッセイを提供することが判明した。
実施例3 秤り手段及び磁気制御型測定 磁気制御型磁気標識アッセイ概念の可能性を更に探求するため、Cahn Mo del D−200電子式微量天秤(Cahn Instruments In corp。
rated、 Cerritos、 CA)を使用した。
この秤りは、電気モーターの回転子に接続された秤すビームからなっている。一 方の懸吊皿にある童さが存在するとビームが移動し、この移動を光学位置決め装 置が感知し、ビームを元の位置に戻すのに十分な電流がモーターに流れる。この 電流の大きさを秤りの電子回路によって重量読み取り値に変換する。
3つの精密位置決めテーブル(Daedal Division of Par ker Hannifin C。
rporation、Harrison C1ty。
PA)から、固定式磁石を正確に位置決めするための装置を設計し、組み立てた 。2つのテーブルはマイクロメーター調整式であり、磁石を水平面のX、Y方向 に位置付けるために使用した。垂直方向に装着された第3のテーブルは、マイク ロステッパー(m1crostepper)モーター駆動式で、磁石の垂直方向 、即ちZ方向の移動を調節した(Campumoter Division o f ParkerHannifin Corporation、Rohnert  Park、CA)o固定式磁石(Racoma35;Recoma、 Inc 、、Boonton。
NJ)はブラケットによってZテーブルに取り付けられており、このブラケット が、天秤皿を取り囲んで空気流を妨げているエンクロージャーの内部に磁石を位 置決めした。
モーターの移動はコンピューターとインターフェースで接続されたマイクロプロ セッサ−回路で制御した。移動の加速度、速度及び距離、並びに最終位置をコン ピューターにプログラミングして、複雑な反復移動を自動的に実行することがで きた。、1インチの移動は、ioo、oooマイクロステップからなり、1マイ クロステツプの制御移動が可能であった。
Cahn秤りを用いて、磁気増加係数対磁気標識試薬量の関係を確認した。常磁 性粒子を含む懸濁液(100μg/m1:前記実施例1に記載)のアリコート1 0μmを天秤皿にピペットで加え、秤りを平衡化し、磁石を皿に接近させて、読 み取り値の変化を記録した。次いで、更に10μmのアリコートを加え、計lo oμmを加えるまで処理を繰り返した。表3は、ウェル中の磁気標識試薬の量と く重量増加として測定した)磁場が試薬に及ぼすカとの関係を示す。磁性試薬の 量が増すと、磁石の移動にょる秤りの偏差(balance deviatio n)が直線的に増した。
表3 ウェル中の常磁性 秤りの読み取り値(1g)剰は望鼾W−−遣:b+im s bmi−二q al 8.05 8.74 0.69 6902 17.68  18.70 1.02 5103 27.19 28.65 1.46 487 4 36.78 3g、91 2.13 5335 46.18 49.09  2.91 5826 55.06 58.80 3.74 6237 63.8 0 68,29 4.49 6418 72.39 77.70 5.31 6 649 80.63 86.86 6.23 69210 88.76 95. 88 7.12 71.2実施例4 磁気制御型抗体アッセイ 以下の試薬を用いて磁気制御型阻害イムノア・ソセイを実証した: 磁気標識試薬は、マウスIgG(重鎮及び軽鎖)に対する抗体でコーティングし た常磁性粒子(AdvancedMagnetics)を1mg/ml (5x lO’個/mlの粒子)含む懸濁液からなっていた。
固相は、マウスIgG(1%炭酸塩緩衝液pH8,6の50μg / m I溶 液100μm)でコーティングしlこマイクロタイタープレートのウェルからな っていた。次いで、固相を1%BSAのPBS溶液でオーバーコーテイングした 。
検査試料(80μm)は遊離マウスIgGの濃度が異なるPBS緩衝溶液からな っていた。
遊離マウスIgGの不在下で、磁気標識試薬を固相上に固定化した抗体と共にイ ンキュベートした。磁気標識試薬は固相に結合し、磁場を印加しても離れなかっ た。BSAだけをコーティングした固相と共にインキュベートすると、同じ磁気 標識試薬が同じ磁場を印加した場合除去されたので、磁気標識試薬の結合は固定 化したマウス抗体に特異的であることが判明した。
磁気標識試薬を遊離マウス抗体と共にインキュベートすると、ウェル底部上にコ ーティングされたマウスIgGと磁気標識抗マウスIgGとのその後の結合が阻 害された。
ウェルを天秤皿上に置き、秤りをゼロにし、磁石を所定位置に移動させることに よって、結合していない磁気標識試薬の磁気分離後に固相に結合したままの磁気 標識試薬の量を測定した。
図8は、インキュベーション中に遊離マウスIgGが存在しない、即ち磁気標識 試薬とウェル底部の固定化した抗体との結合が阻害されないウェル底部付近への 磁石の接近/隔離を繰り返すことによって生じる作用を示す。(a)は、磁場を 接近させると重量が磁気によって増加することを示し、(b)は磁場を除去する と0点に戻ることを示している。図9は、前述の条件下で磁場を1サイクル印加 /消失させた場合の値を示す。この場合、見掛は重量が5゜8mg変化した。
インキュベーション中に(2,5μg / m I濃度の)遊離マウスIgGが 存在すると、観察される磁場作用が減少した。図10に示すように、磁気標識試 薬を2.5μg/ml濃度の遊離マウスIgGと共にインキュベートすると、見 掛は重量がOmgから2.8mgに変化した(図9の垂直軸変化に留意)。イン キュベーション中に濃度の異なる遊離マウスIgGの存在が及ぼす作用を、遊離 マウスIgGが存在しない場合に得られた値の阻害%として決定した。
図11は、遊離マウスrgG濃度対重量変化の阻害%の関数としてプロットした 結果を示す。データは、1μg/mla度の遊離マウスIgGが存在すると50 %が阻害される典型的な阻害曲線を示している。
実施例5 磁気制御型結合親和力測定 以下の実験を実施して、所定対の結合要素間の結合親和力を測定した。方法は、 ウェル壁高さを約5mmと低くするため切断したマイクロタイターウェルと、上 方からウェルに接近する磁気手段とを使用することからなっていた。
捕捉された磁気標識試薬と固相との会合強さを測定した。
マウスIgGをウェルに固定化し、抗マウスIgG抗体でコーティングした磁性 粒子の懸濁液をウェル内に置き、反応混合物をインキュベートして、結合を生起 した。
磁場を別々の段階でウェル上部付近に移動させて、ウェル内の磁気標識抗体に作 用する上方磁引力を調整しながら増した。図12に手順を示す。12(a)は、 結合反応によって幾つかが固相上に固定化した磁気標識試薬を示し、秤りの読み 取り値は磁場を固相に近づける前のものである。
磁場を懸濁液表面に向けて最初に移動させると(50,000マイクロステツプ )、固定化した抗体と結合しなかった磁気標識抗体が懸濁液の気液界面に移動し た。磁石が(5,000マイクロステツプの移動で)表面付近に移動すると、こ れに対応して遊離粒子に対する磁引力が増し、12(b)に示すように1回毎の 移動で容器重量の増加が観察された。界面に集まった遊離粒子は、液面の界面張 力に対して上昇力を作用させて、ウェルの見掛は重量の減少が観察された。重量 の減少は、実質的に前記実施例1に記載した方法に基づき秤り手段で決定した。
ウェル底部の固定化した抗体と結合した磁気標識抗体にも磁場で上昇力が作用し た。しかしながら、結合した試薬から磁石までの方が距離が長いため、結合した 試薬が及ぼす力は遊離試薬が表面に及ぼす力よりも小さかった。磁石がウェル上 部に達して、磁気標識抗体に対して上昇力が増すと、ウェル底部の固定化した結 合要素と結合した磁気標識抗体は12(c)に示すように、ウェル底部から解離 して、液面に移動し始めた。
図13は、磁気標識試薬と固相との会合力の測定を示す。
ウェル上部に向けての磁石の最初の50,000マイクロステツプの移動13( a)中磁引性磁場は比較的弱く、気液面に集まった遊離した磁気標識抗体に作用 する上昇力が増すことによって見掛は重量が減少した。磁石が(5,000マイ クロステツプの移動で)表面付近に移動すると、これに対応して遊離粒子に対す る磁引力が増し、13(b)に示すように1回毎の移動で容器重量の減少が観察 された。
磁石の移動と移動との間の停止中には重量変化は観察されず、このことは磁場強 さの変化の間に粒子位置が変化しなかったことを示している。
磁石がウェル上部に達すると、ウェル底部の固定化した結合要素と結合した磁気 標識抗体が解離して、液面から移動し始めた。解離した粒子が液面に達すると、 粒子はより大きな磁引力の領域内に位置し、従ってこれらの粒子はウェルに対し てより大きな上昇力を作用させた。これによって、磁気標識抗体がウェル底部か ら解離し、その後の液面への移動は、磁石の移動間のウェル重量の漸進的な減少 となって表れた。見掛は重量の変化を磁石の移動13(b)間での重量追跡値の その水平値からの偏差としてとらえた。磁石を一連の別々の移動13(c)でウ ェルの付近から遠ざけると、移動間の見掛は重量の変化がゼロに戻った。
磁石を再度同じウェルに向かって前進させると13(d)、磁石の移動間で見掛 は重量の変化は生じなかった。このような状況は、所定レベルの磁力下でウェル 底部から解離する磁気標識試薬の全てが、最初の磁場接近中に既に解離していた ことを示した。従って、見掛は重量の更なる変化は、磁石移動時の磁場力の変化 によるものであって、磁気標識試薬がウェル底部から更に解離することによって 生じたものではない。
以上の結果は、結合要素間の会合定数を、磁気制御型磁気標識試薬測定によって 定量できることを実証した。結合要素の会合に打ち勝つのに必要な磁引性磁場強 さは、結合要素間の会合定数の直接の測定値である。
実施例6 結合していない試薬の磁気制御型結合測定BSAコーティングした容器を抗マウ スIgGコーティングした磁性粒子の懸濁液と共にインキュベートした。
(実質的に前記実施例5に記載した方法で実施した)磁気反応測定によりて、磁 気手段が容器上部に達すると重量が3mg減少することが判明した。抗マウスI gGコーティングした磁性粒子を同量含むが、(BSAでオーバーコーテイング した)固定化マウスIgGを更に含んでいる容器の重量変化は1mg未満であり 、このことは、液面に移動した未結合の磁性粒子による磁気反応測定を3分の2 はど減少させるのに十分な磁気標識試薬がウェル底部の固定化した抗体によって 捕捉されたことを示している。
磁気標識試薬及び固相のインキュベーション中に遊離マウスIgGを加えると、 ウェル底部の固定化したマウス■gGと磁気標識試薬との結合が阻害されて、結 合していない磁気標識試薬が磁場の作用下で液面に移動してより大きな磁気反応 性を示すことが判明した。このようにして、磁性粒子の浮遊によって生じる見掛 は重量の変化、即ち結合していない磁気標識試薬の検出によって、図11に示し たのと同様の阻害イムノアッセイを監視することができた。
磁引力は(図7に示したように)距離と共に急速に低下するので、遊離した磁気 標識試薬が磁石近くに移動すると、結合した磁気標識試薬に比べて作用が大幅に 強まる。これによって、遊離した磁気標識試薬をウェルから除去せずとも、磁気 標識試薬の相対的な結合度を決定することができる。
実施例7 分離手段 寸法が異なり、狭管で接続された2個のウェル即ち(ぼみを含むような固相容器 を作った。ウェルに磁性粒子の懸濁液を充填した。大きい方のウェルの上方から 印加した磁場の作用下で、磁性粒子は、大きい方のウェル内の液面上に汚点(d at)を形成した。(磁場を維持しながら)磁石を大きい方のウェルの上方から 小さい方のウェルの上方に移動させることによって粒子を管を通じて液面沿いに 移動させて、粒子を小さい方のウェル上で懸濁させた。次いで、磁場を除去する と、磁性粒子が小さい方のウェルの底部に下降した。これは、遊離した磁気標識 試薬を、固相上の固定化した結合要素と結合した磁気標識試薬から磁場の作用に よって物理的に分離することができる多くの可能な方法のうちのたったひとつを 示していた。
実施例8 2つの粒子アッセイでの磁気制御型結合測定代替のアッセイ方法は粒状固相を使 用することからなり得る。磁気標識試薬は、平均直径が0.05ミクロン以下の 磁性ラベルと結合した結合要素からなり得る。磁気標識試薬を、より大きい非磁 性粒子(例えばポリスチレン微粒子、直径5.0ミクロン)と混合して、反応混 合物を生成してもよい。非磁性粒子の表面上の固定化した結合対要素は、被分析 物質の存在下で磁気標識試薬をより大きな粒子と結合させる。
結合反応後に磁場を印加すると、結合していない磁気標識試薬が磁気手段の方に 速やかに移動する。より大きい非磁性粒子と結合する磁気標識試薬は磁場では遥 かに遅い速度で移動するので、結合した磁気標識試薬と遊離した磁気標識試薬と が識別される。結合していない磁気標識試薬の分離後、前述の磁気制御型磁気標 識測定方法を用いて、非常磁性粒子と結合する磁気標識試薬を分析に付す。
本発明の概念の多くが他の被分析物質、結合対要素、アッセイ方式及び磁引性材 料に同様に適用できることは当業者には自明である。前述した特定の実施態様は 、限定的なものではなくむしろ具体例である。従って、本発明の説明は、本発明 を開示した特定の実施態様に限定するものではな(、全ての同等の内容及び主題 を、前述し、以下の請求の範囲にも記載する発明の範囲内に包含するものとする 。
特表千7−504987 (18) = = ♀ の リ ? 〜 0 力 包とイし (m9) 晴間(間゛ケ2′抄) FIG、 8 0:00:000:04:300:05:00 0:05:300:06:00  0:06:40唄間(咋伽・?) FIG、 10 PL市系

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 1.a)固相に付着する第1結合要素と、磁引性ラベルに付着して磁気標識試薬 を形成する第2結合要素とを反応させて、結合対複合体を形成し、 b)力が前記磁気標識試薬に作用して、前記磁気標識試薬が前記固相から解離す るように磁場を印加して、調節し、c)前記固相からの前記磁気標識試薬の解離 を監視し、d)前記力の大きさが前記第1結合要素と前記第2結合要素との会合 に依存する、前記結合対複合体の解離に必要な前記力を測定する ことを包含する第1結合要素と第2結合要素との会合の測定方法。
  2. 2.前記固相からの前記磁気標識試薬の前記解離を可視手段で監視する請求項1 に記載の方法。
  3. 3.前記固相に作用する力の変化を測定することによって、前記固相からの前記 磁気標識試薬の前記解離を監視する請求項1に記載の方法。
  4. 4.解離した磁引性ラベルが第3の固相に及ぼす力を測定することによって、前 記磁気標識試薬の前記解離を監視する請求項1に記載の方法。
  5. 5.前記固相に付着した第1結合要素と磁引性ラベルに付着した磁気標職試薬形 態の第2結合要素との特異的な結合に起因する特定の会合を、固相と磁引性ラベ ルとの非特異的な会合から識別するための方法であって、a)前記固相に付着し た前記第1結合要素と前記磁気標識試薬とを反応させて、結合対複合体を形成し 、b)力が前記磁気標識試薬に作用して、前記磁気標識試薬が前記固相から解離 するように磁場を印加して、調節し、c)前記固相からの前記磁気標識試薬の解 離を監視し、d)前記遊離結合対要素が前記結合対複合体の形成を阻害するよう に、前記固相に付着していない遊離結合対要素の存在下で段階a)、b)、c) を実施し、e)前記遊離結合対要素の不在下及び存在下で前記磁気標識試薬を前 記固相から解離させるのに必要な力の差であって、前記特定の会合に依存する力 の差を監視することを包含する前記方法。
  6. 6.前記遊離した結合対要素が前記第1結合要素と同一である請求項5に記載の 方法。
  7. 7.前記遊離した結合対要素が前記第2結合要素と同一である請求項5に記載の 方法。
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