JPH0750442A - 加工用レーザ装置 - Google Patents

加工用レーザ装置

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JPH0750442A
JPH0750442A JP19480293A JP19480293A JPH0750442A JP H0750442 A JPH0750442 A JP H0750442A JP 19480293 A JP19480293 A JP 19480293A JP 19480293 A JP19480293 A JP 19480293A JP H0750442 A JPH0750442 A JP H0750442A
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laser device
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angle
nonlinear optical
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JP19480293A
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Hiroshi Sekiguchi
宏 関口
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 比較的短波長のレーザ光で均一な加工面を得
るレーザ加工に用いるレーザ光を、基本波レーザ光を短
波長に変換することによって得ることを可能にした加工
用レーザ装置を提供する。 【構成】 非線形光学結晶8,10として位相整合の許
容入射角の大きいものを用い、かつ、この非線形光学結
晶の位相整合許容入射角の範囲内において、基本波レー
ザ装置の出力鏡2から出射される基本波レーザ光のビー
ム発散角を大きく設定することにより、波長変換効率を
比較的高く維持しつつマルチモードの加工用レーザ光を
得る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、特に比較的短波長のレ
ーザ光で均一な加工面を得るレーザ加工に用いるレーザ
光を、基本波レーザ光を短波長に変換することによって
得ることを可能にした加工用レーザ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】例えば、IC回路表面に形成された樹脂
薄膜をIC回路等を損傷することなく正確に所定の領域
のみを除去する方法として、紫外領域あるいはその近傍
の比較的短波長のレーザ光を用いてレーザ加工によって
行なう方法が提案されている。このように、短波長のレ
ーザ光を用いたレーザ加工は、加工対象たる樹脂等に紫
外光等の短波長のレーザ光を照射することによって、そ
の照射した領域のみの化学結合状態(ボンド)を光化学
反応により瞬時に破壊した後、わずかな熱エネルギーに
よってそのボンドが破壊された部分を速やかに除去す
る。このため、加工対象物に熱的損傷を与えるおそれが
著しく小さく、したがって、また、照射した部分のみを
正確に除去でき、さらには、短波長であることから薄膜
の厚さ方向の一部に限って照射することができ、薄膜の
精密な加工も可能である等の種々の特徴を有しているの
で、近年、様々な分野でその応用が検討されている。
【0003】ところで、レーザ加工に利用可能な高い出
力を有する短波長のレーザ光を発生できるレーザ発振器
としては、例えば、エキシマレーザがあるが、装置が大
型・高価であるのでその応用も未だ限られている。
【0004】比較的容易に短波長のレーザ光を得る方法
としては、例えば、Nd:YAGレーザ(波長約106
4nm)を基本波とし、第1の波長変換用非線形光学結
晶によって基本波(波長約1064nm)から第2高調
波(波長約532nm)を発生させ、この第2高調波か
ら第2の波長変換用非線形光学結晶によって第4高調波
(波長約266nm)を発生させる方法がある。
【0005】また、例えば、第1の波長変換用非線形光
学結晶によって基本波(波長約1064nm)から第2
高調波(波長約532nm)を発生させ、次に、第2の
波長変換用非線形光学結晶によって第2高調波と基本波
とから第3高調波(波長約355nm)を和周波発生
し、さらに第3の波長変換用非線形光学結晶によって、
第3高調波と基本波とから第4高調波(波長約266n
m)を和周波発生させる方法がある(特開平4−111
484号公報参照)。
【0006】上述の従来の方法は、いずれもより高い波
長変換効率を得るために、基本波を発生するレーザ装置
は、出来るだけ少ないビーム広がり角、つまりできるだ
け基本モード(シングルモード)に近いレーザ発振が得
られるように考慮されていた。基本モードに近いレーザ
光は干渉性が高く、また波長変換した高調波も干渉性が
高い。通常、Nd:YAGレーザの第4高調波のような
干渉性の高いレーザ光は、被加工物表面上の1点に集光
することで穴加工をおこない、また集光点を走査するこ
とで線または面加工に用いられている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところが、通常のN
d:YAGレーザの第4高調波のように干渉性の高いレ
ーザ光と結像型の光学系を組み合わせて加工すると、干
渉効果が高いために被加工物表面には凹凸状の加工痕が
残ってしまうという問題がある。被加工物表面での凹凸
状の加工痕の発生を避けるためには、干渉性の低いレー
ザ光、つまり横モード数の多いレーザ光が必要である。
【0008】しかしながら、例えば、上述のNd:YA
Gレーザのように、紫外光を発生するには波長変換する
ことが前提となるレーザでは、単に、レーザの横モード
を増やして干渉性を下げてしまっては、こんどは波長変
換が難しくなるという問題があった。
【0009】本発明は上述の背景のもとでなされたもの
であり、特に比較的短波長のレーザ光で均一な加工面を
得るレーザ加工に用いるレーザ光を、基本波レーザ光を
短波長に変換することによって比較的簡単に得ることを
可能にした加工用レーザ装置を提供することを目的とし
たものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】上述の課題を解決するた
めに本発明にかかる加工用レーザ装置は、 (構成1) 基本波レーザ光を発生する基本波レーザ装
置と、前記基本波レーザ光の波長を短波長に変換して出
射する非線形光学結晶とを有し、前記非線形光学結晶と
して位相整合の許容入射角の大きいものを用い、前記非
線形光学結晶の位相整合許容入射角の範囲内において、
前記基本波レーザ装置から出射される基本波レーザ光の
ビーム発散角を大きく設定することによりマルチモード
の加工用レーザ光を得ることを特徴とした構成とし、こ
の構成1の態様として、 (構成2) 構成1の加工用レーザ装置において、前記
基本波レーザ装置から出射する基本波レーザ光のビーム
発散角が、該基本波レーザ光のビーム径と広がり角(半
角)との積が縦又は横方向において20mm・mrad
以上になるように前記基本波レーザ装置の発振条件を設
定したことを特徴とする構成とし、また、この構成1又
は2の態様として、 (構成3) 構成1又は2の加工用レーザ装置におい
て、前記基本波レーザ装置として、共振器内に一次拡大
光学系としてシリンドリカルレンズ又はアナモルフィッ
クプリズムを設けてこれらの光学条件を選定することに
より、前記基本波レーザ装置から出射される基本波レー
ザ光のビーム発散角を所定の角度に設定するようにした
レーザ発振器又はレーザ増幅器を用いたことを特徴とす
る構成、及び、 (構成4) 構成1又は2の加工用レーザ装置におい
て、前記基本波レーザ装置として、出射開口部の縦横比
が1:2以上のレーザ媒体を用いたレーザ発振器又はレ
ーザ増幅器を用いたことを特徴とする構成とし、,さら
に、構成4の態様として、 (構成5) 構成4の加工用レーザ装置において、前記
レーザ媒体として、スラブ型レーザ媒体を用いたことを
特徴とする構成とし、構成1ないし5のいずれかの態様
として、 (構成6) 構成1ないし5のいずれかの加工用レーザ
装置において、前記非線形光学結晶として、前記基本波
レーザ光の第2高調波光を発生する角度位相整合の非線
形光学結晶及び第4高調波光を発生する温度位相整合の
非線形光学結晶を用いたことを特徴とする構成とし、こ
の構成6の態様として、 (構成7) 構成6の加工用レーザ装置において、前記
基本波レーザ光の第2高調波光を発生する角度位相整合
の非線形光学結晶としてLBO結晶又はKTP結晶を用
い、第4高調波光を発生する温度位相整合の非線形光学
結晶としてDKDP結晶を用いたことを特徴とする構成
とし、また、構成1ないし5のいずれかの態様として、 (構成8) 構成1ないし5のいずれかの加工用レーザ
装置において、前記非線形光学結晶として、前記基本波
レーザ光の第2高調波光を発生する角度位相整合の非線
形光学結晶及び第3高調波光を発生する角度位相整合の
非線形光学結晶を用いたことを特徴とする構成とし、さ
らに、構成8の態様として、 (構成9) 構成8の加工用レーザ装置において、前記
第2高調波光を発生する角度位相整合の非線形光学結晶
及び第3高調波光を発生する角度位相整合の非線形光学
結晶としてて共にLBO結晶を用いたことを特徴とする
構成とし、そして、構成1ないし9のいずれかの態様と
して、 (10) 構成1ないし9のいずれかの加工用レーザ装
置において、前記レーザ装置として、Nd・YAGレー
ザ媒体を用いたレーザ発振器又はレーザ増幅器を用いた
ことを特徴とする構成としたものである。
【0011】
【作用】上述の構成1によれば、非線形光学結晶として
位相整合の許容入射角の大きいものを用い、かつ、前記
非線形光学結晶の位相整合許容入射角の範囲内におい
て、前記基本波レーザ装置から出射される基本波レーザ
光のビーム発散角を大きく設定することにより、波長変
換効率を比較的高く維持しつつマルチモードの加工用レ
ーザ光を得ることが可能となった。これにより、比較的
短波長のレーザ光で均一な加工面を得るレーザ加工に用
いるレーザ光を、基本波レーザ光を短波長に変換するこ
とによって極めて容易に得ることが可能になった。
【0012】この場合、構成2の程度にビーム発散角を
設定することによって、容易に入手できる非線形光学結
晶を用いることが可能となる。
【0013】また、構成3ないし5によれば、基本波レ
ーザ光のビーム発散角を容易に所望の角度に設定するこ
とできる。
【0014】構成6ないし9によれば、基本波レーザ光
の第2ないし第4高調波光を得ることができる。
【0015】構成10によれば、必要十分な出力を有す
る基本波レーザ装置を容易に得ることができる。
【0016】
【実施例】図1は本発明の一実施例の係る加工用レーザ
装置の概略構成を示す図、図2は縦方向ビーム拡がり角
の説明図、図3は横方向ビーム拡がり角の説明図であ
る。
【0017】図1において、符号1はNd:YAGスラ
ブレーザ媒体、符号2は出力鏡、符号3は全反射鏡、符
号4はQスイッチ動作をさせるために必要なポッケルス
セル、符号5は同じくQスイッチ動作をさせるために必
要なポーラライザー、符号6a,6bはビーム径(縦方
向のみ)を波長変換用結晶LBO及びDKDPのサイズ
に合わせるための2枚のシリンドリカルレンズ、符号7
は基本波の偏光方向を調整するための1/2波長板、符
号8は第2高調波発生(SHG)用のLBO結晶、符号
9は第2高調波の偏光方向を調整するための1/2波長
板、符号10は第4高調波発生(FHG)用のDKDP
結晶、符号11は発生した第4高調波光(紫外光;26
6nm)と、基本波光(1064nm)及び第2高調波
光(532nm)とを分離するためのプリズムである。
【0018】これら各光学素子は光軸を共通にして配置
されており、Nd:YAGスラブレーザ媒体1を挾んで
共振器を構成する出力鏡2と全反射鏡3とが配置され、
また、Nd:YAGスラブレーザ媒体1と出力鏡2との
間に、Nd:YAGスラブレーザ媒体1側から順にポー
ラライザー5及びポッケルスセル4が配置されている。
さらに、出力鏡2の外側には、該出力鏡2側から順にシ
リンドリカルレンズ6a,6b、1/2波長板7、LB
O結晶8、1/2波長板9、DKDP結晶10及びプリ
ズム11が配置されている。
【0019】なお、ここではNd:YAGスラブレーザ
媒体1を励起するためのフラッシュランプ、Nd:YA
Gスラブレーザ媒体1やフラッシュランプ等を納めるた
めのランプハウス、フラッシュランプに電力を供給する
ための電源装置、Nd:YAGスラブレーザ媒体1やフ
ラッシュランプを冷却するための冷却器、Nd:YAG
スラブレーザ媒体1、出力鏡2と全反射鏡3とで構成さ
れる共振器、シリンドリカルレンズ6a,6b、1/2
波長板7、LBO結晶8、1/2波長板9、DKDP結
晶10及びプリズム11等を収納するための筐体等の図
示は省略した。
【0020】前記Nd:YAGスラブレーザ媒体1は、
長さ180mm、幅20mm、厚さ5mm、端面カット
角30度であり、周知のように、厚さ方向において対向
する一対の平行な面から励起光を導入し、長さ方向にお
いて対向する一対の傾斜する端面を通じてレーザ光を入
・出射するとともに、内部で上記厚さ方向において対向
する一対の平行な面を全反射面として交互にジグザグ反
射を繰り返して進行することによりレーザ光を発生する
ものである 全反射鏡3は曲率半径3mの凹面鏡であり、出力鏡2は
反射率30%の一部透過鏡であって、これらはNd:Y
AGスラブレーザ媒体1、ポーラライザー5及びポッケ
ルスセル4を挾み、約55cmの間隔をおいて対向配置
されてレーザ共振器を構成しているものである。
【0021】Nd:YAGスラブレーザ媒体1、ポーラ
ライザー5及びポッケルスセル4を全反射鏡3と出力鏡
2とで挾んで構成された装置は、基本波レーザ装置たる
Qスイッチパルスレーザ発信器を構成するものであり、
例えば、図示しないフラッシュランプに励起エネルギー
約40Jを投入してNd:YAGスラブレーザ媒体1を
励起し、ポッケルスセル4を駆動することにより、出力
鏡2から、パルス幅約15ナノ秒、出力エネルギー約4
50mJ、レーザ発振の繰り返し周波数が100Hzの
基本波レーザ光(波長;1064nm)を取り出すこと
ができるものである。
【0022】また、LBO結晶8は、縦横8mmで長さ
12mの直方体形状であり、また、DKDP結晶10は
縦横10mmで長さ30mmの直方体形状であって、図
示しないが、どちらも回転および縦横のあおり調整機能
のついたステージ等に取り付けて調整できるようになっ
ている。
【0023】この場合、第2高調波発生(SHG)用の
LBO結晶8は、TYPEI角度位相整合において、許
容角はΔΦ=6.5mrad・cm-1であり、ΔΘ=7
5mrad・cm-1である。また、第4高調波発生(F
HG)用のDKDP結晶10(Noncritical )はTYP
EI温度位相整合において、ΔΦ方向依存性なし、ΔΘ
=23mrad・cm-1と非常に広い。
【0024】上述の構成の装置において、出力鏡2から
基本波レーザ光(波長約1064nm)が出射される
と、この基本波レーザ光がLBO結晶8に入射して第2
高調波(波長約532nm)を発生させ、次に、発生し
た第2高調波がDKDP結晶10に入射して第4高調波
(波長約266nm)を発生させる。そして、これら
は、プリズム11によって分離して取り出される。
【0025】ここで、レーザ発振器のビームクォリティ
ーは、安定共振器の場合、一般的に共振器の長さに比例
し、共振器内の支承の開口部の寸法の2乗に反比例する
ことが知られている。本実施例ではこのことを利用し
て、波長変換用非線形光学結晶(LBO結晶8、DKD
P結晶10)の許容入射角の許す限り、つまり波長変換
効率が大きく低下しない範囲(ここでは、同じ強度をも
つ理想的な単一モードレーザの波長変換効率(理論値)
の1/2以下にならない範囲を目安とした)において、
できるだけビームクォリティーを低下、つまりビーム発
散角を大きくするように、さらに換言するとマルチモー
ド発振の共振器を構成するように設定した。
【0026】すなわち、レーザ発振器の出力鏡2を出た
直後の基本波レーザ光のビームクォリティー、つまりビ
ーム発散角は、図2に示されるように、縦方向(スラブ
開口部の寸法が大きい方向;幅方向;開口幅約15m
m)は約15mrad、M2 ファクターで表せば、約2
00となるようにした。また、横方向(スラブ開口部の
寸法が小さい方向;厚さ方向;開口幅約5mm)は約4
mrad、M2 ファクターで表せば、約20となるよう
にした。なお、このままではレーザビームの縦方向の大
きさが波長変換用結晶(LBO結晶8、DKDP結晶1
0)よりも大きいので、2枚のシリンドリカルレンズ6
a,6bによって縦方向のビーム径を約5mmにまで縮
小する。このときのビーム発散角は縦方向は約45mr
adになり、また横方向は約4mradのままである。
【0027】出力鏡2から出射された基本波レーザ光の
発散角の大きい方向(縦方向)にLBO結晶8の許容入
射角の大きい方向が合うように該結晶8を保持し、かつ
1/2波長板7によってLBO結晶8の波長変換効率が
最大になるように偏光方向を調整する。このときLBO
結晶8では基本波の約40%が第2高調波に波長変換さ
れる。この変換効率は単一モードレーザを用いた実験に
比べ、その80%程度の高い変換効率であり、実用上十
分な値である。
【0028】波長変換された第2高調波はDKDP結晶
10に入射する。そこで、第2高調波の発散角の大きい
方向(縦方向)にDKDP結晶10の許容入射角の大き
い方向が合うように該結晶10を保持し、かつ1/2波
長板9によってDKDP結晶10の波長変換効率が最大
になるように偏光方向を調整する。このとき、DKDP
結晶10では第2高調波(波長約532nm)の約30
%が第4高調波に波長変換された。この変換効率は単一
モードレーザを用いた実験に比べ、その70%程度の高
い変換効率であり、実用上十分な値である。
【0029】プリズム11によって分離・出力された第
4高調波光として、最終的に、本実施例では、出力鏡2
から出射された基本波レーザ光の約10%にあたる45
mJ/パルスのエネルギーをもった干渉性の低い紫外光
が繰り返し100Hzにおいて安定して得られた。
【0030】この紫外光を矩形マスクで整形し、これを
結像レンズでポリイミド樹脂上に縮小結像したところ、
従来は発生していた干渉効果による凹凸状の加工ムラが
ほとんど無い加工が容易に可能であった。
【0031】ここでは波長変換素子としてLBO、DK
DPを用いたが、これ以外にも位相整合許容角が1方向
だけでも大きい非線形光学結晶、例えばKTPを用いて
もよい。また、ここではNd:YAGレーザの基本波1
064nmから第2高調波及び第4高調波を発生させる
場合を例に掲げたが、同様にして第2高調波及び第3高
調波を発生させることも勿論可能である。また基本波を
発生するレーザ媒質としてNd:YAG以外にも、例え
ば、レーザガラス、アレキサンドライト等を用いること
も可能である。
【0032】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明は、非線形
光学結晶として位相整合の許容入射角の大きいものを用
い、かつ、この非線形光学結晶の位相整合許容入射角の
範囲内において、基本波レーザ装置から出射される基本
波レーザ光のビーム発散角を大きく設定することによ
り、波長変換効率を比較的高く維持しつつマルチモード
の加工用レーザ光を得ることを可能とし、これにより、
比較的短波長のレーザ光で均一な加工面を得るレーザ加
工に用いるレーザ光を、基本波レーザ光を短波長に変換
することによって極めて容易に得ることを可能にした加
工用レーザ装置を得ているものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例にかかる加工用レーザ装置の
概略構成を示す図である。
【図2】縦方向ビーム拡がり角の説明図である。
【図3】横方向ビーム拡がり角の説明図である。
【符号の説明】
1…Nd:YAGスラブレーザ媒体、2…出力鏡、3…
全反射鏡、4…ポッケルスセル、5…ポーラライザー、
6a,6b…シリンドリカルレンズ、7,9…1/2波
長板、8…LBO結晶、10…DKDP結晶、11…プ
リズム。

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基本波レーザ光を発生する基本波レーザ
    装置と、 前記基本波レーザ光の波長を短波長に変換して出射する
    非線形光学結晶とを有し、 前記非線形光学結晶として位相整合の許容入射角の大き
    いものを用い、 前記非線形光学結晶の位相整合許容入射角の範囲内にお
    いて、前記基本波レーザ装置から出射される基本波レー
    ザ光のビーム発散角を大きく設定することによりマルチ
    モードの加工用レーザ光を得ることを特徴とした加工用
    レーザ装置。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の加工用レーザ装置にお
    いて、 前記基本波レーザ装置から出射する基本波レーザ光のビ
    ーム発散角が、該基本波レーザ光のビーム径と広がり角
    (半角)との積が縦又は横方向において20mm・mr
    ad以上になるように前記基本波レーザ装置の発振条件
    を設定したことを特徴とする加工用レーザ装置。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2に記載の加工用レーザ装
    置において、 前記基本波レーザ装置として、共振器内に一次拡大光学
    系としてシリンドリカルレンズ又はアナモルフィックプ
    リズムを設けてこれらの光学条件を選定することによ
    り、前記基本波レーザ装置から出射される基本波レーザ
    光のビーム発散角を所定の角度に設定するようにしたレ
    ーザ発振器又はレーザ増幅器を用いたことを特徴とする
    加工用レーザ装置。
  4. 【請求項4】 請求項1又は2に記載の加工用レーザ装
    置において、 前記基本波レーザ装置として、出射開口部の縦横比が
    1:2以上のレーザ媒体を用いたレーザ発振器又はレー
    ザ増幅器を用いたことを特徴とする加工用レーザ装置。
  5. 【請求項5】 請求項4に記載の加工用レーザ装置にお
    いて、 前記レーザ媒体として、スラブ型レーザ媒体を用いたこ
    とを特徴とする加工用レーザ装置。
  6. 【請求項6】 請求項1ないし5のいずれかに記載の加
    工用レーザ装置において、 前記非線形光学結晶として、前記基本波レーザ光の第2
    高調波光を発生する角度位相整合の非線形光学結晶及び
    第4高調波光を発生する温度位相整合の非線形光学結晶
    を用いたことを特徴とする加工用レーザ装置。
  7. 【請求項7】 請求項6に記載の加工用レーザ装置にお
    いて、 前記基本波レーザ光の第2高調波光を発生する角度位相
    整合の非線形光学結晶としてLBO結晶又はKTP結晶
    を用い、第4高調波光を発生する温度位相整合の非線形
    光学結晶としてDKDP結晶を用いたことを特徴とする
    加工用レーザ装置。
  8. 【請求項8】 請求項1ないし5のいずれかに記載の加
    工用レーザ装置において、 前記非線形光学結晶として、前記基本波レーザ光の第2
    高調波光を発生する角度位相整合の非線形光学結晶及び
    第3高調波光を発生する角度位相整合の非線形光学結晶
    を用いたことを特徴とする加工用レーザ装置。
  9. 【請求項9】 請求項8に記載の加工用レーザ装置にお
    いて、 前記第2高調波光を発生する角度位相整合の非線形光学
    結晶及び第3高調波光を発生する角度位相整合の非線形
    光学結晶としてて共にLBO結晶を用いたことを特徴と
    する加工用レーザ装置。
  10. 【請求項10】 請求項1ないし9のいずれかに記載の
    加工用レーザ装置において、 前記レーザ装置として、
    Nd・YAGレーザ媒体を用いたレーザ発振器又はレー
    ザ増幅器を用いたことを特徴とする加工用レーザ装置。
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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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