JPH0749011A - 油圧式バルブ開閉機構 - Google Patents

油圧式バルブ開閉機構

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JPH0749011A
JPH0749011A JP5194742A JP19474293A JPH0749011A JP H0749011 A JPH0749011 A JP H0749011A JP 5194742 A JP5194742 A JP 5194742A JP 19474293 A JP19474293 A JP 19474293A JP H0749011 A JPH0749011 A JP H0749011A
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valve
piston
hydraulic
space
intake
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Hiroshi Yorita
浩 頼田
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 内燃機関の油圧式バルブ開閉機構におけるオ
ーバーシュートやハンチングを防止し、バルブをストロ
ークの終端で円滑に停止させる。 【構成】 バルブ(吸排気弁)1が開弁方向に移動して
ストロークの終端付近に来たとき、バルブと連動してい
るピストン10の一部に形成されたテーパ面10bが、
油圧シリンダ11内の段差部11fの前後に形成された
空間Bから空間Cに向かって進入する。それによって空
間Cの容積が減少するので、2つの空間の間に圧力差が
生じ、空間Cにあった作動油は段差部11fとテーパ面
10bとの間に形成される絞り通路を通って空間Bへ流
出する。それと同時に絞り通路の大きさが連続的に小さ
くなるので、空間Cにある作動油の圧力が連続的に上昇
してピストン10の移動を妨げる油圧的な制動力が作用
し、バルブ1はストロークの終端において円滑に且つ静
粛に停止する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、内燃機関のバルブ、即
ち吸気弁及び/又は排気弁(吸排気弁)を油圧によって
開閉作動させる油圧式バルブ開閉機構に関する。
【0002】
【従来の技術】内燃機関の吸排気弁を油圧によって開閉
作動させる油圧式バルブ開閉機構としては、船舶用の低
速のエンジンに用いるものが従来から知られている。そ
の油圧式バルブ開閉機構においては、開弁の際に所定の
バルブリフトを越えて吸排気弁が移動する所謂オーバー
シュートが生じ、吸排気弁の駆動部分がストッパに衝突
して停止することにより騒音を発生したり、閉弁の際に
は吸排気弁が弁座に静かに確実に着座せずに、振動して
着座と離座を繰り返す所謂ハンチングが発生したりする
という問題があった。これらの弊害を避けるため、吸排
気弁が開弁及び/又は閉弁のストロークの終端に近づい
たときに油圧的な制動を加えて、吸排気弁の移動速度を
減速させることにより、終端において静かに停止させる
改良技術も考えられており、その一例として、特公平5
−12522号公報に記載されている「往復動内燃機関
用油圧駆動吸気弁および排気弁」の発明を挙例すること
ができる。
【0003】改良された前記の従来技術においては、吸
排気弁を駆動する油圧シリンダの端部寄りの壁面に、油
圧シリンダの中で往復動し得る油圧ピストンがストロー
クの終端に近づいたときに油圧ピストン自体によって順
次閉塞される逃がし孔が複数個穿設されると共に、それ
らの逃がし孔が絞りを介してリザーバ側に接続されてお
り、油圧ピストンがストロークの終端に近づいて逃がし
孔を順次閉塞することにより、開口している逃がし孔の
数及び開口面積が段階的に減少し、油圧シリンダ内から
排除される作動油の逃げ路の数及び開口面積が少なくな
って、排除のための流体抵抗が大きくなり、それによっ
て油圧ピストンの運動が制動力を受けて吸排気弁の移動
も終端付近で減速されるようになっている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】前記従来技術の油圧シ
リンダには複数個の逃がし孔が穿設されており、ストロ
ークの終端に近づいたときに油圧ピストンがそれらを順
次閉塞して行く機構であるため、吸排気弁の運動に対す
る油圧的な制動力の大きさが段階的に変化することにな
るので、制動力を円滑に変化させることができないとい
う問題がある。しかも、この場合の油圧的な制動力の大
きさは、吸排気弁の開閉運動の速度の変化にも関連して
変化するものであるから、船舶用の内燃機関のように比
較的低速の機関ならば特に問題を生じないにしても、前
記従来技術の機構を自動車用の内燃機関のように高速で
回転するものに適用した場合には、吸排気弁を円滑に減
速させてストロークの終端において静かに停止させるこ
とは困難である。
【0005】本発明は、従来技術を高速の内燃機関に使
用した場合に考えられる前記のような諸問題を解消する
と共に、構造が従来の改良技術よりも簡単で低コスト
の、新規な油圧式バルブ開閉機構を提供することを発明
の解決課題としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、前記の課題を
解決するための手段として、油圧発生機構と、前記油圧
発生機構が発生した油圧をバルブのリフトに変換するピ
ストン・シリンダ機構と、前記ピストン・シリンダ機構
によって開閉駆動されるバルブとからなり、前記ピスト
ン・シリンダ機構は、前記バルブと連結されているピス
トンと、前記バルブのストロークの終端付近における前
記ピストンの移動によって容積が連続的に且つ相反的に
変化する少なくとも一対の空間を形成する油圧シリンダ
とを備えていると共に、前記ピストン又は前記油圧シリ
ンダの少なくとも一部に断面積が連続的に変化している
部分を有し、前記一対の空間の間を連通する通路が前記
空間に充填された作動油の流れを抑制するための絞り通
路となり、前記絞り通路の大きさが前記油圧シリンダ又
は前記ピストンの断面積の変化によって前記バルブのス
トロークの終端付近における前記ピストンの移動に伴っ
て連続的に変化するように構成されていることを特徴と
する油圧式バルブ開閉機構を提供する。
【0007】
【作用】バルブが移動してそのストロークの終端付近に
来たとき、バルブと連動しているピストンの一部分は、
油圧シリンダ内に形成される一対の空間の一方から他方
に向かって進入する。それによって、一方の空間の容積
が増大すると共に他方の空間の容積が減少するので、そ
れらの空間の間に圧力差が生じ、他方の空間にあった作
動油はピストンと油圧シリンダとの間に形成される絞り
通路を通って一方の空間へ逃れようとする。そのときピ
ストンの断面積の大きな部分が油圧シリンダに接近する
ので、絞り通路の大きさはバルブがストロークの終端に
近づくにつれて小さくなる。従って、絞り通路の絞り効
果が連続的に大きくなるので、他方の空間にある作動油
の圧力が連続的に上昇してピストンの移動を妨げる油圧
的な制動力が発生し、ピストン及びバルブはストローク
の終端において円滑に且つ静粛に停止する。
【0008】
【実施例】図1に本発明の第1実施例としての油圧式バ
ルブ開閉機構の全体構成を示す。図中1は通常の内燃機
関に使用されているものと同様なバルブ、即ち吸気弁及
び/又は排気弁(吸排気弁)であって、その傘部1a
が、機関のシリンダヘッド2に形成された吸気通路又は
排気通路3の、燃焼室4に開口する部分に形成されてい
る弁座5に対して離座或いは着座することにより開閉作
動を行う。吸排気弁1のバルブステム1bは、シリンダ
ヘッド2に形成されたガイド孔2a(但し、実際にはガ
イド孔2aを有する円筒状の別体のバルブガイドをシリ
ンダヘッド2内に圧入して設けることが多い。)内に摺
動可能に嵌合して、その先端1cをシリンダヘッド2内
に形成された空間6内に突出させている。
【0009】バルブステム1bの先端1cには環状溝1
dが形成されており、その環状溝1dに係合する突条を
内面に有し下端が円錐形となっている中空のコネクタ7
がバルブステム1bに取り付けられる。バルブステム1
bの先端1cに被せて嵌合させる際に拡開し易いよう
に、コネクタ7の少なくとも下半部には縦に図示しない
1〜数本の割り溝が形成されている。もっとも、コネク
タ7を縦割りの2個以上の別体の部分から構成すること
も可能である。第1実施例では吸排気弁1を閉弁方向に
付勢するバルブスプリング8が設けられており、バルブ
スプリング8の上端はバルブスプリングリテーナ9によ
って支持されているが、コネクタ7の下半部のテーパ面
は、リテーナ9の中心に開口しているテーパ孔に嵌合し
ており、それによってコネクタ7は、バルブスプリング
8の弾性力を受けるリテーナ9と、吸排気弁1のバルブ
ステム1bの先端1cとを連結して、吸排気弁1に閉弁
方向の付勢力を伝達する働きもしている。なお、組み付
けの際には、図示しないジグによってリテーナ9を押し
下げてバルブスプリング8を圧縮している状態で、コネ
クタ7をバルブステム1bの先端1cに嵌合させる。
【0010】コネクタ7の上端にはバルブ駆動用の棒状
のピストン10の下端が、カシメ等の方法によって一体
化されるか、又は、ピストン10の下端の頸部の先の頭
部をコネクタ7の中空部分の中に挿入し、ピストン10
とコネクタ7が僅かの角度範囲内で相対的に傾動するこ
とができるようにして連結されている。
【0011】次に、第1実施例におけるピストン10と
それを収容している油圧シリンダ11の形状及び構造
を、それらの部分を拡大して示す図2をも参照しながら
更に詳細に説明する。基本的に、第1実施例のピストン
10は下方の円柱形部分である小径のピストン面10a
と、上端寄りの円柱形部分である大径のピストン面10
cと、それらの間を接続する円錐形のテーパ面10bと
の、少なくとも3つの部分を備えている。小径のピスト
ン面10aとテーパ面10bとの間には図2に示すよう
な多少の段差があってもよい。
【0012】ピストン10は、シリンダヘッド2の一部
に形成された段差を有する油圧シリンダ11の中に挿入
されており、それらによって油圧を吸排気弁1のリフト
に変換するピストン・シリンダ機構12を構成してい
る。油圧シリンダ11は主として小径のピストン面10
aに嵌合する小径のシリンダ面11aと、大径のピスト
ン面10cに嵌合し得る大径のシリンダ面11cと、大
径のピストン面10cよりも格段に大きい空間Bの内壁
面11dとからなっている。従って、それらの間の段差
部11e及び11fは環状(第1実施例では円環状)を
呈する。大小2つのピストン面10a,10cと、それ
らに嵌合しているか又は嵌合し得るシリンダ面11a,
11cとの、それぞれの間のクリアランスは数μm乃至
数十μm程度のきわめて小さなもので、その程度の小さ
なクリアランスでは作動油は殆ど漏洩することがない。
なお、空間Bの内壁面11dの形状は円筒面であって
も、或いはそれ以外の断面多角形の筒面であってもよ
い。要は、大径のピストン面10cとの間に、実質的に
作動油の絞りを形成することがない程度の大きな断面積
を有するものであればよい。
【0013】具体的な寸法例を挙げると、最大リフト量
が7mm程度とする吸排気弁1においては、傘部1aが
弁座5に着座して吸排気弁1が閉弁状態にあるとき、ピ
ストン10のテーパ面10bの下端から段差部11fま
での距離は最大リフト量の半分の3.5mmとする。ま
た、大径のピストン面10cの下端から段差部11fま
での距離は最大リフト量よりもやや短い6.5mmとす
る。
【0014】従って、吸排気弁1が開弁するときには、
小径のピストン面10a及びテーパ面10bと大径のシ
リンダ面11cとによって囲まれた小さな空間C内にテ
ーパ面10bが先端から漸次進入して行くので、空間C
内にあった作動油はその上部の大きな空間B内に向かっ
て、段差部11f付近において多少とも絞り作用による
抵抗を受けながら流出することになるが、作動油が通過
する通路の広さを図2に示す段差部11fの縁部とピス
トン10(図示の状態ではテーパ面10b)とのクリア
ランスGの幅によって代表させるとすれば、図3に示す
ように、クリアランスGの幅(即ち、絞りの断面積に対
応する。)は、吸排気弁1の開弁時に増大するリフト量
が最大リフト量の2分の1に達するまでは十分に大き
く、最大リフト量の2分の1を越えるとテーパ面10b
が段差部11fの縁部に接近するために徐々に小さくな
り、リフト量が最大リフト量に達する少し手前で数μm
程度になる。この場合にはクリアランスGの幅が減少す
るだけではなく、同時にテーパ面10bが空間Cの中に
より深く進入するから、テーパ面10bの表面のうち有
効に絞り作用をする部分の長さも長くなる。
【0015】このようにして、空間Cと空間Bとの間の
段差部11fの付近に形成されたクリアランスGによっ
て代表される絞り通路は、吸排気弁1が開弁する際に空
間Cから空間Bへ流出する作動油の量を制御する働きを
して、ストロークの終端付近において吸排気弁1に油圧
的な制動力を与える。なお、図1に示すように、空間B
から空間Cに向かう方向にのみ作動油の通過を許す逆止
弁13を含む通路14がピストン・シリンダ機構12に
対して並列に設けられていて、吸排気弁1が閉弁すると
きに、空間C内に負圧が発生するのを防止するようにな
っている。
【0016】油圧シリンダ11の上部にある空間Bは、
油圧発生機構である油圧ポンプ15の吐出側に対して通
路16によって接続されており、油圧ポンプ15によっ
て高圧とされた作動油の油圧が空間Bに供給されてピス
トン10を下方に向かって押圧し、バルブスプリング8
に抗して吸排気弁1を開弁させることになる。吸排気弁
1の最大リフト量は油圧ポンプ15の吐出量によって決
まる。また、通路16は電磁式或いは電歪式等のアクチ
ュエータを有するリリーフ弁17に接続されており、図
示しない制御装置によってリリーフ弁17が開弁したと
きは、通路16内、従って油圧シリンダ11の空間Bに
ある作動油がリザーバ18へ放出され、吸排気弁1はバ
ルブスプリング8に押されて閉弁することになる。
【0017】以上の説明と一部重複するが、第1実施例
のうちの主として図2に示した要部構造であるピストン
・シリンダ機構12の作動を整理して説明する。図4の
うち(a)から(c)までの各図は第1実施例の油圧式
バルブ開閉機構を設けるべき機関の最高回転数における
バルブ即ち吸排気弁1の所望の動きを示しており、図4
(d)はそれを実現するために第1実施例において実現
すべきクリアランスGの大きさの変化を示し、また、図
4(e)は同じくクリアランスGにおける作動油の流れ
抵抗の変化を示したものである。
【0018】流れ抵抗Rは、油圧シリンダ11内の空間
Cと空間Bとの間の圧力差ΔPと、作動油の流量qとの
相関を示す比例定数として定義されるもので、これらの
相関関係は、 ΔP=R・q として表される。吸排気弁1が開弁するとき、リフト量
が最大リフト量の2分の1を越えて最大リフト量に近づ
くにつれて、段差部11fのクリアランスGに代表され
る絞り通路は狭く、且つ長くなるので、流れ抵抗Rは徐
々に大きくなる。吸排気弁1が開き始めてからそのリフ
ト量が最大リフト量の2分の1に達するまでの時間、即
ちt0 からt1 までは、クリアランスGの絞り効果は殆
どなく、流れ抵抗Rが小さいので、吸排気弁1の運動は
油圧ポンプ15の吐出特性によって決まる。
【0019】吸排気弁1のリフト量が最大リフト量の2
分の1を越える時期t1 から最大リフト量に達する時期
2 までは、クリアランスGが急激に、しかし連続的に
小さくなるので、図4(e)に示すように流れ抵抗Rが
大きくなる。ピストン10のテーパ面10bの下端が段
差部11fの位置よりも下方、即ち空間C内に進入して
いる状態では、リフト量に対する流れ抵抗Rの変化は全
く滑らかで連続的なものになる。
【0020】このようにして吸排気弁1の移動速度に比
べて空間Cから空間Bへ流出する作動油の流量が漸次連
続的に減少するので、吸排気弁1の開弁運動の終端付近
では空間Cの油圧が徐々に高くなり、ピストン10には
図2に示した投影面積Aの部分においてピストン10を
上側に向かって押圧する力、即ち制動力(減速力)が加
わることになる。その大きさは F=A・ΔP=A・R・q として表される。流量qはバルブ速度vに対して q=A・v という関係があるから、 F=A2 ・R・v 即ち、油圧的な制動力Fは流れ抵抗Rとバルブ速度vと
の積に比例する。
【0021】ここで、流れ抵抗Rは、図4(b)に示す
ように所望のバルブ速度vが増大しつつある最大リフト
量の2分の1までのリフト量においては小さいが、所望
のバルブ速度vが減少する最大リフト量の手前から急上
昇するので、これらの積の値R・vによって吸排気弁1
に作用する制動力Fはリフト量の変化にかかわらず略一
定であり、所望の制動効果が得られる。その結果、吸排
気弁1は滑らかに減速して最大リフト量の位置で略完全
に停止することができる。
【0022】その後、吸排気弁1が閉弁動作を開始する
ときには、第1実施例の場合は、図示しない制御装置の
信号を受けてリリーフ弁17が開弁することにより、吸
排気弁1が停止状態からバルブスプリング8の付勢によ
って動き始めることになるため、吸排気弁1の開弁期間
にばらつきが生じない。従って、第1実施例の油圧式バ
ルブ開閉機構によれば、吸排気弁1の開閉時期及び期間
を高い精度で制御することが可能になる。
【0023】なお、第1実施例においては、ピストン1
0に形成されている円錐形のテーパ面10bを用いるこ
とにより、バルブリフトに対する流れ抵抗Rの大きさ
を、吸排気弁1の開弁ストロークの少なくとも終端付近
において連続的に変化させているが、円錐形のテーパ面
10bを設ける代わりに、例えば角錐形のものやテーパ
溝のように、円錐形のテーパ面10bと同様な作用をす
るものを用いて、実質的にピストン10又は油圧シリン
ダ11の断面形状を連続的に変化させることにより、流
れ抵抗Rを連続的に変化させることもできる。
【0024】図5に本発明の第2実施例を示す。第1実
施例と実質的に同じ部分には同じ参照符号を付して重複
する説明を省略する。前述の第1実施例においては、油
圧シリンダ11に段差部11fを設けると共に、その段
差部11fとピストン10の面とのクリアランスGを絞
り通路としているが、第2実施例においては、油圧シリ
ンダ11に第1実施例のような段差部11fを設けない
で(但し段差部11eは設ける)、段差部11fを設け
るべき位置に通路11gの下端を開口させ、その通路1
1gの上端を空間Bに開口させている点が異なってい
る。
【0025】第2実施例の場合、ピストン10によって
区画形成される小さな空間Cと大きな空間Bとの間の実
質的な絞り通路は、図5にクリアランスGとして図示し
たように、ピストン10のテーパ面10bと、通路11
gの下端の開口との間に形成される。従って、テーパ面
10bが接近するにつれて通路11gの下端の開口が徐
々に塞がれて有効な開口面積が小さくなるから、クリア
ランスGの絞り通路の大きさがピストン10の下降に伴
って減少し、第2実施例は第1実施例と同様な作用、効
果を奏することになる。
【0026】図6に本発明の第3実施例を示す。第1実
施例及び第2実施例においては、断面積が連続的に変化
する部分としてのテーパ面10bをピストン10の側に
設けているが、第3実施例においては、油圧シリンダ1
1の内面の一部にテーパ面11bを形成して、このテー
パ面11bを断面積が連続的に変化する部分として利用
している。そして、小径のピストン面10aと大径のピ
ストン面10cとの間には段差部10fが形成される。
【0027】第3実施例においては、ピストン10の段
差部10fと、油圧シリンダ油圧シリンダ11の内面の
一部に形成されたテーパ面11bとのクリアランスGの
大きさが、吸排気弁1と連動するピストン10の下降と
共に減少するので、前述の第1実施例の場合と同様な作
用、効果を奏することになる。
【0028】また、図示実施例を含めて以上の説明で
は、吸排気弁1に対してその開弁作動の場合にのみ油圧
的な制動力が作用するように構成しており、閉弁作動は
バルブスプリング8の弾力によって行わせるものとして
いるが、ピストン10の上側にも図示実施例と同様な構
成を適用することにより、閉弁作動も油圧によって行う
と共に、吸排気弁1の閉弁ストロークの終端付近におい
て油圧的な制動力を作用させ、傘部1aが弁座5に衝撃
的に着座するのを緩衝して騒音の発生等を軽減すること
ができる。
【0029】
【発明の効果】本発明によって、油圧式バルブ開閉機構
におけるバルブのオーバーシュートやハンチングを完全
に防止することができるばかりか、ストロークの終端付
近において変動のない略一定の油圧的な制動力をバルブ
に加えることによって、バルブをストロークの終端にお
いて円滑に且つ静粛に停止させることができるので、騒
音が少なく作動の確実な油圧式バルブ開閉機構が得られ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例の全体構成を示す断面図で
ある。
【図2】第1実施例の要部を拡大して示す断面図であ
る。
【図3】バルブリフトに対するクリアランスの大きさの
変化を示す線図である。
【図4】バルブの所望の動きに対して本発明の油圧式バ
ルブ開閉機構に要求されるクリアランスの変化と、流れ
抵抗の変化を示す線図である。
【図5】本発明の第2実施例の要部を示す断面図であ
る。
【図6】本発明の第3実施例の要部を示す断面図であ
る。
【符号の説明】
1…吸排気弁(バルブ) 7…コネクタ 10…ピストン 10a…小径のピストン面 10b…テーパ面 10c…大径のピストン面 10f…段差部 11…油圧シリンダ 11a…小径のシリンダ面 11b…テーパ面 11c…大径のシリンダ面 11f…段差部 11g…通路 12…ピストン・シリンダ機構 15…油圧ポンプ 17…リリーフ弁 G…クリアランス

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 油圧発生機構と、前記油圧発生機構が発
    生した油圧をバルブのリフトに変換するピストン・シリ
    ンダ機構と、前記ピストン・シリンダ機構によって開閉
    駆動されるバルブとからなり、前記ピストン・シリンダ
    機構は、前記バルブと連結されているピストンと、前記
    バルブのストロークの終端付近における前記ピストンの
    移動によって容積が連続的に且つ相反的に変化する少な
    くとも一対の空間を形成する油圧シリンダとを備えてい
    ると共に、前記ピストン又は前記油圧シリンダの少なく
    とも一部に断面積が連続的に変化している部分を有し、
    前記一対の空間の間を連通する通路が前記空間に充填さ
    れた作動油の流れを抑制するための絞り通路となり、前
    記絞り通路の大きさが前記油圧シリンダ又は前記ピスト
    ンの断面積の変化によって前記バルブのストロークの終
    端付近における前記ピストンの移動に伴って連続的に変
    化するように構成されていることを特徴とする油圧式バ
    ルブ開閉機構。
JP5194742A 1993-08-05 1993-08-05 油圧式バルブ開閉機構 Withdrawn JPH0749011A (ja)

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