JPH0747303A - 白血球除去フィルター付血液バッグユニットの遠心分離装置及び遠心分離方法 - Google Patents

白血球除去フィルター付血液バッグユニットの遠心分離装置及び遠心分離方法

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JPH0747303A
JPH0747303A JP6127170A JP12717094A JPH0747303A JP H0747303 A JPH0747303 A JP H0747303A JP 6127170 A JP6127170 A JP 6127170A JP 12717094 A JP12717094 A JP 12717094A JP H0747303 A JPH0747303 A JP H0747303A
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blood
removal filter
leukocyte removal
rotor
bucket
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JP6127170A
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English (en)
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Takeaki Hagiwara
武明 萩原
Maho Torii
真帆 鳥居
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Asahi Kasei Medical Co Ltd
Original Assignee
Asahi Medical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 遠心分離装置に該白血球除去フィルター付血
液バッグユニットを簡単に装填し、かつこれに損傷を与
えずに遠心分離する方法と装置を提供する。 【構成】 回転軸1に固定されて回転軸と共に回転する
点対称に延びる2以上のアーム2を有するロータ、ロ
ータ2の各アーム先端に備えられた把持手段4によりロ
ータ先端に遠心方向に揺動可能に把持された血液バッグ
収容バケット3、及び白血球除去フィルターの固定手段
5とを含み、かつ固定手段5が回転軸1とバケット3の
中心迄の距離よりも回転軸1に近いロータの部位に設
けられていることを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、白血球除去フィルター
付血液バッグユニットを構成する採血バッグ等に採取さ
れた血液を遠心分離する方法及び装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、免疫学や輸血学の進歩に伴い血液
製剤中の混入白血球が原因で輸血後副作用が誘発される
ことが明らかになったため、輸血に際しては輸血後副作
用を防止すべく、不織布や多孔質体等を内蔵してなるフ
ィルターを用いて輸血用血液中の白血球を予め除去する
ことが一般的になっている。また、最近では輸血用血液
は全血に限られず、赤血球濃厚液、血漿、血小板濃厚液
等の成分別血液の需要が多い。したがって輸血用血液
(血液製剤)は、白血球が除去された成分別血液である
ことが要求されている。これらの成分別血液は供血者か
ら採取した全血から白血球を除去し、更に遠心分離する
ことによって得られるものであるが、これらの一連の操
作は無菌的に速やかに行われる必要がある。
【0003】この操作のために用いられる白血球除去フ
ィルター付血液バッグユニットとしては、米国特許第4
596657号や米国特許第4985153号が知られ
ている。これらはいずれも塩ビ等のフレキシブルな材質
からなる血液バッグ類と、不織布や多孔質体からなるフ
ィルター材がポリカーボネート等からなる比較的硬質の
容器に内蔵されてなる白血球除去フィルターとが塩ビ等
のフレキシブルなチューブ類によって液密に接続されて
なるもので、クローズドシステムと呼ばれている。
【0004】このクローズドシステムの中の血液バッグ
内に採取された血液を無菌性を維持したまま分離する場
合には、一体化されているシステム全体を遠心分離操作
にかけざるを得ない。
【0005】血液の分離に用いられる遠心分離装置は、
通常図9に示すように鉛直方向に延びる回転軸1に据え
つけられた、先端部両側面に設けられたロータピン4を
有する水平方向に放射状に延びる6本のアーム2を有す
るロータの、隣り合う2本のアームのそれぞれに設け
られたロータピン4間に血液収容バケット3が把持され
る構成になっている。遠心分離操作前の静止時にロータ
の2本のアーム2間に該腕に対して垂直方向、即ち鉛
直方向に下がっていたバケット3は、遠心分離操作時に
は遠心力によりロータピン4に把持された状態で実質的
にアーム2と水平になって回転する。
【0006】不織布や多孔質体からなるフィルター材を
内蔵する白血球除去フィルターは非常にデリケートな構
造を有するため、フレキシブルな血液バッグ類やそれら
を接続しているチューブ類と一緒に束ねて遠心分離装置
のバケットに詰め込んで遠心分離にかけると強い遠心力
によって白血球除去フィルターの不織布の嵩密度や多孔
質体のポア径等の構成が変わってしまったり、場合によ
っては遠心力により白血球除去フィルターが次第にバケ
ットの底に押しつけられ、白血球除去フィルター全体が
破損してしまったりチューブ類が切断されてしまったり
する恐れがある。
【0007】また、図9に代表されるような遠心分離装
置のバケットは、もともと血液バッグ類やそれらをつな
ぐチューブ類等のフレキシブルな構成要素のみからなる
血液バッグシステムを装填するために設計されたもので
あるため、フレキシブルな構成要素に加えて比較的硬質
の容器に内蔵されてなる白血球除去フィルターを有する
クローズドシステムを装填するには容積が小さく、装填
操作が困難で時間がかかる上、装填操作中にユニットが
損傷してしまう恐れもある。
【0008】米国特許第5100564号には、こうし
た損傷等を防ぐためにバケットの上端開口部の周縁部で
白血球除去フィルターにかかる遠心力を受けるための保
護治具が開示されている。この保護治具はバケットの上
端開口部の周縁部に嵌合させるもので、偏平な円盤状の
白血球除去フィルターをバケット上部にバケットの深さ
方向に対して垂直に固定させるべくフィルター側面に設
けられている血液ノズルを嵌め込むための溝が設けられ
ている。この治具を実際に用いることができれば、白血
球除去フィルターはバケットの上端部で遠心力を受ける
ことになるため、白血球除去フィルターをバケット内に
入れる場合と比べて白血球除去フィルターにかかる遠心
力が小さくなるので好ましい。
【0009】しかし、上記の例ではブラケットのサイズ
をバケットの開口径と白血球除去フィルターの入口ノズ
ル及び出口ノズルの形状の両方に合わせてその都度設計
し直さねばならず、汎用性に欠ける。市販されているバ
ケットは円筒状のもの、長円筒状のもの、2つの長円筒
を2つ接合したような形のもの等、さまざまである上、
大きさもいろいろである。市販されている白血球除去フ
ィルターの形も円盤状で両側面に入口ノズル及び出口ノ
ズルをそれぞれ有するもの、平板四角形、平板長円形で
両端に入口ノズル及び出口ノズルをそれぞれ有するも
の、等、さまざまである。
【0010】また、バケット内に装填される各血液バッ
グ類は通常、上部に接続されているチューブ部分を含む
全長がバケットの内部高さよりも長いので、バケットに
装填された場合に上部がはみ出るのが普通である。それ
故前記ブラケットははみ出たバッグの上部に押し上げら
れてしまい、前記バケットの開口上端部に安定して嵌め
る事ができない場合が多い。押し上げられたままのブラ
ケットは遠心力がかかった際に外れたり、バケット内に
落ち込む等の危険があるためそのままの状態では遠心分
離操作を行うことはできない。また、強制的にブラケッ
トをバケット開口部に押しつけるように粘着テープ等で
固定すれば、バッグの上部のチューブとバッグ本体との
接合部が破損する恐れがある上、いちいち強制固定する
手間が大変である。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、白血球除去
フィルター付血液バッグユニットを構成する採血バッグ
等に採取された血液を遠心分離するに際し、遠心分離装
置に該白血球除去フィルター付血液バッグユニットを簡
単に素早く装填し、しかも白血球除去フィルターにかか
る遠心力を軽減して白血球除去フィルターに損傷を与え
ずに遠心分離し、遠心分離後のユニットの取り出しが簡
単で分離された血液を再び混ざらせないようにすること
を目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明は、少なくとも白
血球除去フィルターとフレキシブルな血液バッグ類とが
チューブ類によって液密一体に接続されてなる白血球除
去フィルター付血液バッグユニットを血液がバッグ内に
封入されたまま遠心操作にかけて血液成分を分離するた
めの遠心分離装置であって、該遠心分離装置は、少なく
とも回転軸、該回転軸に固定されて回転軸と共に回転す
る点対称に延びる2以上のアームを有するロータ、該ロ
ータの各アーム先端に備えられた把持手段によりロータ
先端に遠心方向に揺動可能に把持された血液バッグ収容
バケット、及び前記白血球除去フィルターの固定手段と
を含み、かつ前記白血球除去フィルターの固定手段が前
記回転軸と前記バケットの中心迄の距離よりも前記回転
軸に近い前記ロータの部位に設けられていることを特徴
とする白血球除去フィルター付血液バッグユニットの遠
心分離装置である。
【0013】本発明はまた、少なくとも白血球除去フィ
ルターとフレキシブルな血液バッグ類とがチューブ類に
よって液密一体に接続されてなる白血球除去フィルター
付血液バッグユニットを血液がバッグ内に封入されたま
ま遠心操作にかけて血液成分を分離するための遠心分離
装置であって、該遠心分離装置は、少なくとも回転軸、
該回転軸に固定されて回転するロータ、該ロータに設け
られた血液バッグ収容バケットの把持手段、及び前記白
血球除去フィルターの固定手段とを含み、かつ前記白血
球除去フィルターの固定手段が前記回転軸に軸支され前
記ロータ上方部に配置されて回転する専用の平板上の、
前記バケットの中心迄の距離よりも前記回転軸に近い位
置に設けられていることを特徴とする白血球除去フィル
ター付血液バッグユニットの遠心分離装置である。
【0014】本発明は更に、少なくとも白血球除去フィ
ルターとフレキシブルな血液バッグ類とがチューブ類に
よって液密一体に接続されてなる白血球除去フィルター
付血液バッグユニットを血液をバッグ内に封入したまま
遠心操作にかけて血液成分を分離するに際して、被分離
血液の入ったバッグを前記遠心分離装置の血液バッグ収
容バケット内に装填し、前記フィルターをチューブ類を
接続したままバケット外に引出し、前記遠心分離装置の
回転軸に軸支される回転体に、前記回転軸とバケットの
中心迄の間の位置で固定して血液成分を分離することを
特徴とする遠心分離方法である。
【0015】本発明において回転軸とバケットの中心迄
の距離とは、回転軸とバケットの把持手段迄の距離を指
す。また、白血球除去フィルター又はその固定手段と回
転軸等の距離をいう場合、白血球除去フィルター又はそ
の固定手段上の距離測定時の基準点は白血球除去フィル
ターでは血液出入口ノズルを除いた容器の対称の中心を
いい、白血球除去フィルターの固定手段では、そこに白
血球除去フィルターが固定された時の白血球除去フィル
ターの血液出入口ノズルを除いた容器の対称の中心をい
う。
【0016】本発明では、少なくとも被分離血液が入っ
ている血液バッグはバケット内に装填して然るべき遠心
力がかかるようにし、少なくとも白血球除去フィルター
は、バケット外の、遠心分離装置のアーム部か又は専用
に別途設けられた固定手段を備えた平板状回転体に固定
される。その他の白血球除去フィルター付血液バッグユ
ニットの構成要素もバケット外に引き出して白血球除去
フィルターと同様に遠心力のかかり方が軽減される部位
に固定することもできる。
【0017】なお、本発明の遠心分離装置において白血
球除去フィルターを固定する位置は、遠心分離装置が駆
動していない静止状態においては勿論、遠心力がかかっ
た際にアームに対して実質的に平行になって回転するバ
ケットの上端開口部端や中に装填された血液バッグ類と
白血球除去フィルターとが互いに接触しないだけの距離
を考慮して決定されることは言うまでもない。白血球除
去フィルターを固定する位置は、回転軸に近いほど白血
球除去フィルターにかかる遠心力が小さくなるのである
から、スペース的に可能な限り回転軸に近いことが好ま
しい。
【0018】
【実施態様】以下に図を参照しながら本発明の遠心分離
装置及び遠心分離方法について詳細に説明する。
【0019】図1及び図2は本発明の遠心分離装置の第
1の実施態様を示している。第1の実施例においては、
遠心分離に際し、先ず白血球除去フィルター付血液バッ
グユニットの構成要素の内、フレキシブルな血液バッグ
やチューブ部分aは従来の血液バッグやチューブのみか
らなる血液バッグシステムと同様に重ねて血液バッグ類
が遠心方向と平行になるように遠心分離装置のロータピ
ン4に把持されているバケット3内に立てて装填し、2
本のチューブを介してそれらバッグ類と一体的につなが
っている白血球除去フィルター部bだけをチューブの一
部と共にバケット外へ引き出す。チューブの途中にチャ
ンバーやクリップが設けられている場合はそれらもバケ
ット3内に入れる。血液が入っている血液バッグや薬剤
が入っているバッグを、空のバッグで庇うように重ねて
バケット3に装填することが好ましい。チューブ類は無
理のない範囲で束ねて巻き、血液バッグ類の間に適宜挟
み込む。血液バッグ類上部に設けられている血液バッグ
とチューブとの接続部位は特に損傷を受けやすい部分で
あるので、なるべくバケットの上部開口部側へ出してバ
ケットの壁と接触しないようにしておく。
【0020】バケット3から2本のチューブを介して引
き出された白血球除去フィルターは、ロータの回転軸
近傍の2本のアーム2の間の位置に設けられた白血球除
去フィルター固定手段5の中に挿入する。白血球除去フ
ィルター固定手段5は、偏平な白血球除去フィルターに
かかる遠心力をフィルターの側部で支える構造を有する
偏平なポケット状のもので、アーム2の根本に立てられ
た2本の支柱7でロータの上部に係止されている。固
定手段5はロータの上部に直接設けることも出来る
が、図2に示すようにバケット内の血液バッグ類と高さ
を揃えて隔設することも好ましい。又、固定手段5は、
白血球除去フィルター付血液バッグユニットの血液バッ
グ類が装填されたバケットと回転軸とを結ぶ直線上に配
置されている。この配置関係をとることにより、白血球
除去フィルターとバケット内の血液バッグ類とを繋ぐチ
ューブが遠心分離操作時に遠心力を受けても、鋭角的に
折れ曲がって損傷する恐れが回避される。
【0021】白血球除去フィルター固定手段5のロータ
上部表面への固定位置は上記のようにアームの根元
の他、図3及び図4の第2の実施態様のように2本のア
ーム2に跨がらせた状態とすることもできる。この実施
態様の場合はバケット3がツイン式で白血球除去フィル
ター付血液バッグユニットをひとつのバケット3に2組
装填することができる。この実施態様では2つの白血球
除去フィルターは上下2段に重ねて固定できる固定手段
5が使用されている。
【0022】図5は、白血球除去フィルター固定手段5
として専用の治具を用いず、ロータのアーム2に直接
白血球除去フィルターbを載せ、粘着テープ5′で固定
した第3の実施態様である。この例は既存の血液用遠心
分離装置をそのまま使用できる点、及び白血球除去フィ
ルターの形状にかかわらず固定が容易である点で好まし
い。但し、この例では白血球除去フィルターbの固定位
置が遠心分離装置の回転軸と白血球除去フィルター付血
液バッグユニットの血液バッグ類aが装填されたバケッ
トとを結び直線状にないので、白血球除去フィルターと
バケット内の血液バッグ類とを繋ぐチューブが遠心分離
操作時に遠心力を受けた際に鋭角的に折れないよう、チ
ューブの配置に注意を要する。
【0023】また、白血球除去フィルターを固定するた
めの粘着テープ5′は剥がす際の手間が煩雑である上、
テープのかす等が白血球除去フィルターに残存する恐れ
もあるので、代わりにゴムベルト等を用いるのも良い。
いずれにせよ、帯状のものを用いて固定する場合には、
ロータ回転中に白血球除去フィルターが遠心力によって
ロータのアーム2上を遠心方向に滑っていかないよう
に巻き方を適宜工夫する。
【0024】図6及び図7は、本発明の遠心分離装置の
第4の実施態様を示している。この例では、ロータ
上方部に、ロータと同軸的に回転する白血球除去フィ
ルター固定手段5がバケット3と同数放射状に設けられ
た平板6が、ロータ上部平面に平行に隔設されている。
平板6上に配置された白血球除去フィルター固定手段5
は、前記の例と同様の偏平なフィルター用で、平板6の
円周端にはフィルターにかかる遠心力をフィルターの側
部で支えるための係止部9がバケット3と同数等間隔に
設けられており、また平板6上に置ける遠心方向と垂直
な方向へのフィルターのずれを防止するための一対の爪
8が各々のフィルターの両サイドにあたる部位に設けら
れている。一対の爪8は任意の大きさの白血球除去フィ
ルターに対して応用が可能なように、ある程度スライド
してフィルターを挟む幅が選択できるような構造とする
ことも出来る。
【0025】この実施態様では既存の遠心分離装置のロ
ータに何ら細工を施すことなく円盤状の平板6を回転軸
1に固定するだけで済むので遠心分離装置の汎用性が高
い上、ロータの表面に何ら突起がないので操作の際にも
邪魔にならない。
【0026】なお、図6及び図7の例では平板6は一枚
の板体であるが、白血球除去フィルター固定手段5が固
定される平板6の形状は白血球除去フィルターが安定し
て固定できる構造であれば、例えば図8に示すようなロ
ータと相似形の放射状の腕部のみからなるものでも良
い。図8の例の如くロータ上面を覆う面積が少ない平板
6はバケットとの配置関係上邪魔になりにくい長所を有
する。
【0027】本発明の遠心分離装置の別の実施態様とし
ては、上記のように白血球除去フィルターをロータの上
又は上方に固定する例の他、ロータのアーム自体に白血
球除去フィルター挿入用の溝部を設け、必要に応じて挿
入した白血球除去フィルターをしっかり固定するための
留め具などをつけてそれを白血球除去フィルター固定手
段として使用することも可能である。この、白血球除去
フィルター挿入用の溝部は、白血球除去フィルターにか
かる遠心力をなるべく一様なものとするためには、回転
軸に平行に設けることが好ましいが、アーム自体の強度
を維持させることをも考慮するならば、アームの長手方
向に沿って設けるほうが良い。いずれにせよ、アームに
白血球除去フィルター挿入、固定用の溝部を設ける実施
態様は、固定される白血球除去フィルターが偏平状で比
較的小型の場合に適する。
【0028】以上の実施態様のようにして複数の白血球
除去フィルター付血液バッグユニットをロータ回転時の
重量バランスを考えて遠心分離装置に固定したら、スイ
ッチを入れて血液バッグ内の血液を遠心分離する。回転
時間及び回転数は通常の血液の分離条件から適宜選択す
る。
【0029】血液の分離が終了したら、先ず固定されて
いた白血球除去フィルター部分を装置から取り外し、続
いてバケット内の血液バッグ類を静かに引き出す。
【0030】本発明において、遠心分離時に白血球除去
フィルターにかかる遠心力は相当に強いので、白血球除
去フィルターと白血球除去フィルター固定手段の係止部
との接触面積が小さいと該係止部において白血球除去フ
ィルターが受ける圧力が著しく大きくなり、損傷し易く
なる。したがって白血球除去フィルターの保護のために
白血球除去フィルターを衝撃緩和効果を有する不織布や
スポンジ等でくるんでから係止部へはさみ込むか、また
は係止部に予め衝撃緩和効果を有するゴムやウレタン素
材などからなる部材を設けておき、係止部のできるだけ
多くの面と白血球除去フィルターとが接触し、白血球除
去フィルターが保護された状態で遠心力がかかるように
することが好ましい。
【0031】以上、本発明の遠心分離装置及び遠心分離
方法を偏平な白血球除去フィルターを有するユニットに
対する実施態様を中心にして説明したが、本発明が適用
される白血球除去フィルターの形状としては前記偏平状
に限らず、円筒状などにも応用可能である。
【0032】
【発明の効果】本発明の遠心分離方法に従えば、白血球
除去フィルターをフレキシブルな血液バッグ等と共にバ
ケット内やバケット上に固定する場合と比べて、回転の
中心から白血球除去フィルターまでの距離が小さくなる
ため、白血球除去フィルターにかかる遠心力が小さく、
それゆえ白血球除去フィルターが損傷しにくい。また、
白血球除去フィルターを血液バッグ類と一緒にバケット
内に無理に押し込む必要がないので、バケットへの血液
バッグ類の装填操作が容易であるのみならず、白血球除
去フィルターの固い容器の角部等で血液バッグ類が傷つ
けられる恐れもない。更に、遠心分離が終了した後白血
球除去フィルター付血液バッグユニットを遠心分離装置
から取り外す操作も簡単であり、分離された血液を含む
バッグをバケットから取り出す際に誤って分離血液を再
び混ざらせてしまう可能性も極めて低い。
【図面の簡単な説明】
【図1】遠心分離装置の第1の実施態様の上面図。
【図2】遠心分離装置の第1の実施態様の側面図。
【図3】遠心分離装置の第2の実施態様の上面図。
【図4】遠心分離装置の第2の実施態様の側面図。
【図5】遠心分離装置の第3の実施態様の透視図。
【図6】遠心分離装置の第4の実施態様の上面図。
【図7】遠心分離装置の第4の実施態様の側面図。
【図8】遠心分離装置の第5の実施態様の透視図。
【図9】血液バッグシステム用の一般的な遠心分離機の
回転部の一部を示す透視図。
【符号の説明】
1 回転軸 ロータ 2 アーム 3 バケット 4 ロータピン 5 白血球除去フィルター固定手段 5′粘着テープ 6 平板 7 支柱 8 爪 9 係止部 a 血液バッグ類 b 白血球除去フィルター
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成6年5月23日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】請求項5
【補正方法】変更
【補正内容】
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】請求項6
【補正方法】変更
【補正内容】
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0013
【補正方法】変更
【補正内容】
【0013】本発明はまた、少なくとも白血球除去フィ
ルターとフレキシブルな血液バッグ類とがチューブ類に
よって液密一体に接続されてなる白血球除去フィルター
付血液バッグユニットを血液がバッグ内に封入されたま
ま遠心操作にかけて血液成分を分離するための遠心分離
装置であって、該遠心分離装置は、少なくとも回転軸、
該回転軸に固定されて回転軸と共に回転する点対称に延
びる2以上のアームを有するロータ、該ロータの各アー
ム先端に備えられた把持手段とを含み、かつ前記白血球
除去フィルターの固定手段が前記回転軸に軸支され前記
ロータ上方部に配置されて回転する専用の平板上の、前
記バケットの中心迄の距離よりも前記回転軸に近い位置
に設けられていることを特徴とする白血球除去フィルタ
ー付血液バッグユニットの遠心分離装置である。

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも白血球除去フィルターとフレ
    キシブルな血液バッグ類とがチューブ類によって液密一
    体に接続されてなる白血球除去フィルター付血液バッグ
    ユニットを血液がバッグ内に封入されたまま遠心操作に
    かけて血液成分を分離するための遠心分離装置であっ
    て、該遠心分離装置は、少なくとも回転軸、該回転軸に
    固定されて回転軸と共に回転する点対称に延びる2以上
    のアームを有するロータ、該ロータの各アーム先端に備
    えられた把持手段によりロータ先端に遠心方向に揺動可
    能に把持された血液バッグ収容バケット、及び前記白血
    球除去フィルターの固定手段とを含み、かつ前記白血球
    除去フィルターの固定手段が前記回転軸と前記バケット
    の中心迄の距離よりも前記回転軸に近い前記ロータの部
    位に設けられていることを特徴とする白血球除去フィル
    ター付血液バッグユニットの遠心分離装置。
  2. 【請求項2】 白血球除去フィルターの固定手段が、回
    転軸と血液バッグ収容バケットの中心とを結ぶ直線上に
    位置するロータの部位に設けられている請求項1の遠心
    分離装置。
  3. 【請求項3】 白血球除去フィルターの固定手段が、ロ
    ータの上面に設けられている請求項1または2の遠心分
    離装置。
  4. 【請求項4】 白血球除去フィルターの固定手段が、ロ
    ータの内部に設けられている請求項1の遠心分離装置。
  5. 【請求項5】 少なくとも白血球除去フィルターとフレ
    キシブルな血液バッグ類とがチューブ類によって液密一
    体に接続されてなる白血球除去フィルター付血液バッグ
    ユニットを血液がバッグ内に封入されたまま遠心操作に
    かけて血液成分を分離するための遠心分離装置であっ
    て、該遠心分離装置は、少なくとも回転軸、該回転軸に
    固定されて回転するロータ、該ロータに設けられた血液
    バッグ収容バケットの把持手段、及び前記白血球除去フ
    ィルターの固定手段とを含み、かつ前記白血球除去フィ
    ルターの固定手段が前記回転軸に軸支され前記ロータ上
    方部に配置されて回転する専用の平板上の、前記バケッ
    トの中心迄の距離よりも前記回転軸に近い位置に設けら
    れていることを特徴とする白血球除去フィルター付血液
    バッグユニットの遠心分離装置。
  6. 【請求項6】 白血球除去フィルターの固定手段が、回
    転軸と血液バッグ収容バケットの中心とを結ぶ直線上に
    位置するロータの部位に設けられている請求項5の遠心
    分離装置。
  7. 【請求項7】 少なくとも白血球除去フィルターとフレ
    キシブルな血液バッグ類とがチューブ類によって液密一
    体に接続されてなる白血球除去フィルター付血液バッグ
    ユニットを血液をバッグ内に封入したまま遠心操作にか
    けて血液成分を分離するに際して、被分離血液の入った
    バッグを前記遠心分離装置の血液バッグ収容バケット内
    に装填し、前記フィルターをチューブ類を接続したまま
    バケット外に引出し、前記遠心分離装置の回転軸に軸支
    される回転体に、前記回転軸とバケットの中心の間の位
    置で固定して血液成分を分離することを特徴とする遠心
    分離方法。
  8. 【請求項8】 回転体が回転軸に固定されて回転軸と共
    に回転する点対称に延びる2以上のアームを有するロー
    タである請求項7の遠心分離方法。
  9. 【請求項9】 白血球除去フィルターが、回転軸と血液
    バッグ収容バケットの中心とを結ぶ直線上に位置するロ
    ータ上面に固定されている請求項8の遠心分離方法。
  10. 【請求項10】 白血球除去フィルターが、回転軸と血
    液バッグ収容バケットの中心とを結ぶ直線上に位置する
    ロータ内部に固定されている請求項8の遠心分離方法。
  11. 【請求項11】 回転体がロータの上方部に配置されて
    ロータと同角速度で回転する専用の平板である請求項7
    の遠心分離方法。
  12. 【請求項12】 白血球除去フィルターが、回転軸と血
    液バッグ収容バケットの中心とを結ぶ直線上に位置する
    平板上面に固定されている請求項11の遠心分離方法。
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