JPH0746410Y2 - 旋盤用コレットチャック装置 - Google Patents

旋盤用コレットチャック装置

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JPH0746410Y2
JPH0746410Y2 JP1989073497U JP7349789U JPH0746410Y2 JP H0746410 Y2 JPH0746410 Y2 JP H0746410Y2 JP 1989073497 U JP1989073497 U JP 1989073497U JP 7349789 U JP7349789 U JP 7349789U JP H0746410 Y2 JPH0746410 Y2 JP H0746410Y2
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face plate
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piston
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Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この考案は、例えば、超精密旋盤に組み込まれる旋盤用
コレットチャック装置に関する。
〔従来の技術〕
一般に、OA機器、光学部品、情報機器等に使用される部
品は、機器そのものも特性から超精密を要求されるもの
であり、該部品を加工する場合に、旋削加工の行程でも
高精度を要求されるものである。これらの部品は、通
常、超精密旋盤を用いて高精度な旋削加工が施されてい
る。
従来、旋盤に使用される工作物把持装置としては、一般
的なものとして、主軸後端部にアクチュエータを設け、
主軸内貫通孔に設けたドローバを介して主軸前端に取り
付けられたチャックの開閉によって工作物をつかむ、い
わゆる、パワーチャックと称されるチャック装置があ
る。
また、工作物に対して旋削に必要とする主軸の回転速度
が速い場合には、チャックに換えて、主軸に取り付けて
工作物をつかむコレットを使用することがある。
或いは、特に、高精度を必要とする工作物の場合には、
超精密級の手締方式であるスクロールチャックが使用さ
れる。
〔考案が解決しようとする課題〕
一般的に普及しているパワーチャックは入手も簡単では
あるが、工作物を高精密に保持することができず、例え
ば、OA機器、光学部品、情報機器等に使用される部品の
旋削加工として要求されるような高精密加工には採用す
ることはできない。これに対して、コレット方式の把持
装置の場合には、主軸の回転速度を高めることはできる
が、コレット自体が有している構造上の欠点として、コ
レットが工作物を把持する時に移動できる半径方向の移
動量、即ち、工作物をクランプする時の半径方向のスト
ロークが短いという点が上げられる。そのために、工作
物が換わり、工作物のコレットによるクランプ直径が変
わるたびに、別のコレットに取り換えなければならな
い。
しかも、チャック或いはコレットの最大の問題点として
は、パワーチャック方式であれ、コレット方式であれ、
工作物に対してクランプ及びアンクランプを行うパワー
発生源であるアクチュエータは、スペース及び構造上か
ら主軸の後端に取り付けてあり、該パワー発生源から主
軸前端面に設けたチャック又はコレットの把持装置に工
作物に対する把持力を伝達するため、主軸内貫通孔に通
したドロバーによって行っているということである。こ
のため、把持装置が作動する時は、前記主軸にはドロバ
ーによる圧縮力が作用し、主軸が該圧縮力に耐えること
ができなければ主軸に座屈が発生することになり、工作
物に対する加工精度に悪影響を及ぼすようになる。
そこで、主軸に座屈が発生しないように、該圧縮力に耐
えるだけの剛性を主軸に持たせる構造に設計しなければ
ならず、そのため、工作物の大きさに比べて大型の主軸
を採用しなければならないという問題点がある。また、
主軸のサイズが大きくなれば、主軸の慣性モーメント或
いは振動モーメントも大きくなり、主軸即ち回転体の始
動、停止或いは回転バランスを取る上からも、決して好
ましいものではない。
一方、超精密級の手締方式スクロールチャックである
が、上記のような座屈現象は発生しないものの、工作物
のクランプ或いはアンクランプは、手作業であり、自動
化にあっては、採用できないものである。
この考案の目的は、上記の問題点を解決することであ
り、主軸の前端部に工作物を把持するための把持力発生
源として複動シリンダを配置して工作物に近づけ、レス
ポンス、把持力を向上させ、該把持力による他部品への
悪影響を排除し、工作物の旋削加工に必要な高速度の主
軸回転速度を得るコレット方式の構造に構成して自動化
に対応できるようにし、しかも、複動シリンダに与えら
れる流体圧を調節することによって工作物をつかむ把持
力を工作物に応じて適宜に調整可能に構成し、更に、工
作機械の主軸台を小型化でき、工作物の形状に対応した
段取り変え、即ち、コレット、爪、基準金等の取換作業
等が簡単に行える旋盤用コレットチャック装置を提供す
ることである。
〔課題を解決するための手段〕
この考案は、上記の目的を達成するため、次のように構
成されている。即ち、この考案は、主軸に固定した面
板、該面板に形成した中央孔に固定された面板ボス部、
前記面板に気密状態に取り付けたシリンダケース、該シ
リンダケースと前記面板ボス部とで形成された中空室に
配置されたピストン、前記主軸及び前記面板ボス部に形
成した流体通路を通じて流体圧を供給できる複動シリン
ダを構成する前記ピストンの両側の室、前記ピストンの
ピストンロッド部に取換可能に固定されたピストンロッ
ド、前記シリンダケースに取換可能に固定され且つ前記
ピストンロッドの軸方向の往復動に対応して端部が半径
方向に変位して工作物を挟持又は解放するコレット、及
び前記工作物と前記面板ボス部又は前記コレットとの間
に取換可能に配置された基準金から成ることを特徴とす
る旋盤用コレットチャック装置に関する。
また、この旋盤用コレットチャック装置において、前記
コレットは弾性変形部分を有し且つ該弾性変形部分より
先端側にテーパ面が形成されており、該テーパ面に対す
る前記ピストンロッドに形成したテーパ面の接触摺動に
よって前記コレットが半径方向に変位するものである。
〔作用〕
この考案による旋盤用コレットチャック装置は、上記の
ように構成されており、次のように作用する。即ち、こ
の旋盤用コレットチャック装置は、主軸の端部に面板を
固定して、該面板に形成した中央孔に固定された面板ボ
ス部とシリンダケースとで複動シリンダを形成し、該複
動シリンダの各室に流体圧を供給又は排出する流体通路
を前記主軸及び前記面板ボス部に形成したので、複動シ
リンダに流体通路を通じて流体圧を供給することによっ
て簡単に工作物を挟持或いは解放することができ、把持
力発生源としての複動シリンダを工作物に可及的に近づ
けて配置でき、レスポンス、把持力を向上させ、該把持
力による他部品への悪影響を排除すると共に、工作物の
旋削加工に必要な高速度の主軸回転速度を得ることがで
きる。
また、複動シリンダのピストンに連結したピストンロッ
ドの軸方向の往復動に対応してコレットの端部を半径方
向に変位させるので、コレットの半径方向の変位量を大
きく設定することができ、種々の径の工作物に適応させ
ることができる。また、複動シリンダへの流体圧の供給
を調節するだけで、工作物形状に対応してコレット、
爪、基準金等の取換作業等の段取り換えが簡単に行え、
装置自体の自動化を促進することができる。
〔実施例〕
以下、図面を参照して、この考案による旋盤用コレット
チャック装置の実施例について説明する。
第1図は、この考案による旋盤用コレットチャック装置
の一実施例を示す断面図である。この旋盤用コレットチ
ャック装置は、主として、主軸1の前端部に取り付けら
れた面板2、該面板2に取付けたシリンダケース3及び
シリンダケース3内で往復動するピストン4によって複
動シリンダを構成し、該複動シリンダの作動によってピ
ストン4に取り付けたピストンロッド5を往復動してシ
リンダケース3に取り付けたコレット7の端部を半径方
向に変位させ、該半径方向の変位によって工作物10を挟
持又は解放させるものである。
この旋盤用コレットチャック装置は、工作物10の外周面
をコレット7に設けた複数の爪8で外つかみ式に構成し
たものである。旋盤における主軸1の前端部(図では前
端面19)に環状の面板2がボルト28によって取付け取外
し可能に固定されている。面板2の中央に形成された中
央孔には、軸方向に伸びる筒状の面板ボス部21がOリン
グ等のシール材を介してボルト29によって気密状態に固
定されている。
面板ボス部21には、後述のエア通路等の2つの流体通路
15,16を形成するために、外側パイプ24、中央パイプ2
3、内側パイプ22が同心的にOリング等のシール材を介
して各々気密状態に配置されている。これらのパイプに
よって形成される流体通路15,16は、主軸1を貫通して
主軸1の後端部に伸び、該パイプによって形成される流
体通路15,16は、エア圧(場合によっては、油圧等)の
流体圧を発生させるコンプレッサ(場合によっては、油
圧ポンプ等)、流体圧供給口等の流体圧発生源に連通し
ている。
面板2の前端部には、中央孔を有するシリンダケース3
がOリング等のシール材を介在して気密状態にボルト30
によって取り付けられ、従って、面板2、面板ボス部2
1、シリンダケース3、及び後述のピストンロッド部6
によって環状の気密状態の中空室が形成される。図で
は、ボルト28が面板2とシリンダケース3との組立体を
一体的に主軸1に固定している。
環状の中空室内には、環状のピストン4が配置され、ピ
ストン4の両側に互いに気密状態の環状の室13,14が各
々形成される。ピストン4には筒状のピストンロッド部
6が一体構造に設けられている。しかも、ピストンロッ
ド部6は、シリンダケース3との間にOリング等のシー
ル材を介在し且つ面板ボス部21との間にOリング等のシ
ール材を介在してシリンダケース3と面板ボス部21から
外側へ突出している。
しかも、ピストン4は、面板2に固定された面板ボス部
21の外周面とシリンダケース3の内周面との間でOリン
グ等のシール材を介在して気密状態で軸方向に摺動可能
であるが、面板2とシリンダケース3に対して相対的な
回転ができないように、面板2とピストン4に対してガ
イドピン20が嵌入している。
ガイドピン20には室14と端面に通じる流体通路孔38を設
け、ガイドピン20の先端面とピストン4に設けたピン穴
37の底部とをエア等の流体が流入するように構成し、ピ
ストン4とガイドピン20とのスティックの発生を防止す
ると共に、ピストン4に作用する流体圧を全面にわたっ
て均一にしてピストン4の面圧を均等にして、スムース
な往復動ができるように構成されている。図示していな
いが、ガイドピンをシリンダケース3とピストン4に対
して嵌入して設けてもよいことは勿論である。
これらの室13,14は、面板ボス部21に形成された流体通
路17,18を通じて外側パイプ24、中央パイプ23、内側パ
イプ22によって形成された流体通路15,16に各々連通し
ている。なお、外側パイプ24、中央パイプ23、内側パイ
プ22は、主軸1の貫通孔を通り、主軸1の後端部に固定
された回転接手(図示せず)より各ポートへ作動圧力が
供給又は排出されるように構成されている。
また、内側パイプ22によって形成された流体通路39は、
予備の通路に使用されてもよい。例えば、工作物10を旋
削加工時に、旋削部位へ切削油を供給することに利用で
き、或いは、工作物10の旋削加工後に、清掃のためのエ
アを吹き込むことに利用することもできる。更に、流体
通路39に小さな筒を挿入して基準金9に連結し、工作物
10の位置設定の確認のための検査孔に利用し、確認のた
め排圧用の通路としてもよい。
従って、この旋盤用コレットチャック装置は、面板2、
面板ボス部21、シリンダケース3及び筒状のピストンロ
ッド部6を備えたピストン4から成る複動シリンダが、
主軸1の前端部に配置された構成になり、複動シリンダ
がエア圧等の流体圧によって作動されるが、該複動シリ
ンダが工作物10を把持するために作動されるアクチュエ
ータを提供することになる。
また、ピストン4には、筒状のピストンロッド部6が一
体構造に形成されており、ピストンロッド部6はシリン
ダケース3から軸方向前方に突き出ている。ピストンロ
ッド部6の中空内周面に形成されたねじ部には、先端部
にコレット7との係止部となるフランジ部31を備えた筒
状のピストンロッド5が取付け取外し可能、言い換えれ
ば、取り換え可能に螺入して固定されている。
ピストンロッド5に形成された係止部については、ピス
トンロッド5の端部に設けたフランジ部31を、アンダカ
ットして形成した環状溝25から成り、該環状溝25の外側
面には半径方向に拡開するように伸長したテーパ面11が
形成されている。
また、シリンダケース3の前端面には、筒状のコレット
7が取換可能にボルト32によって取り付けられている。
このコレット7の前端部には、工作物10を把持する複数
の爪8(例えば、3個の場合には3点支持、図では1個
のみを示す)が取換え可能にボルト34によって取り付け
られている。また、コレット7は、コレット7自体が半
径方向に拡開するように弾性変形が可能になるように、
中間部位にすり割り部35が形成されて弾性変形部36が構
成されている。更に、コレット7の端部内周部には、周
方向に切り込まれた環状溝26が形成され、環状溝26の内
側面にテーパ面12が形成されている。
上記のような構成において、コレット7に形成されたテ
ーパ面12とピストンロッド5に形成されたテーパ面11と
は、ピストンロッド5の軸方向の移動によって接触摺動
可能に構成されている。従って、ピストンロッド5の軸
方向の往復運動に対応してコレット7の端部がすり割り
部35から半径方向に変位することができることになる。
更に、工作物10を所定の位置に設定するために、基準金
9が取付け取外し可能に面板ボス部21の中央孔33に螺入
して固定されている。基準金9は、工作物10の種類或い
は工作物10の旋削箇所に相違によって取り換え得るもの
であり、且つ取付け場所も限定されるものではない。図
では、工作物10は、基準金9の先端面27に工作物10の面
が当接する状態で設定されている。
この旋盤用コレットチャック装置は、一例として上記の
ように構成されているので、次のように作動できる。
第1図には、この旋盤用コレットチャック装置における
複動シリンダが作動して爪8によって工作物10を把持し
た状態が示されている。工作物10を把持した状態は、次
のようにして達成される。旋盤におけるコンプレッサ、
圧縮エア供給手段等の流体圧発生源からエア等の流体
が、例えば、室13に流体通路15,17を通じて供給される
と、ピストン4はガイドピン20に案内されて面板2側へ
移動し、室14に存在する流体は流体通路18及び16を通じ
て放出される。従って、ピストン4のピストンロッド部
6に取り付けたピストンロッド5は後退することにな
る。
ピストンロッド5が後退する時に、フランジ部31におけ
る外周部がコレット7に形成した環状溝26に嵌入し、コ
レット7の環状溝26に形成したテーパ面12をピストンロ
ッド5の環状溝25に形成したテーパ面11が接触して摺動
し、コレット7はシリンダケース3に固定されているの
で、コレット7の弾性変形部36から半径方向内向きに変
位し、コレット7の先端部は徐々に縮径する。従って、
コレット7の先端部に取り付けた複数の爪8は半径方向
内向きに移動し、工作物10の外周面に当接して、工作物
10を把持することになる。
逆に、工作物10を把持した状態から解放するには、次の
ようにして達成される。旋盤におけるコンプレッサ、圧
縮エア供給手段等の流体圧発生源からエア等の流体が、
室14にエアが流体通路16,18を通じて供給されると、ピ
ストン4は面板2から離れる側へ移動し、室13に存在す
る流体は流体通路17及び15を通じて放出される。従っ
て、ピストン4のピストンロッド部6に固定したピスト
ンロッド5は主軸1から前方へ突き出るようになる。
図で点線で示すように、ピストンロッド5が前進する時
に、フランジ部31における外周部がコレット7に形成し
た環状溝26から離れる方向に移動し、コレット7の環状
溝26に形成したテーパ面12はピストンロッド5の環状溝
25に形成したテーパ面11が接触摺動して前方へ進み、コ
レット7はシリンダケース3に固定されているので、コ
レット7の弾性変形部36から半径方向外向きに変位し、
コレット7の先端部は徐々に拡開する。従って、コレッ
ト7の先端部に取付けた複数の爪8は半径方向外向きに
移動し、工作物10の外周面から離れて、該工作物10は解
放されることになる。
次に、この考案による旋盤用コレットチャック装置の別
の実施例を第2図を参照して説明する。
第2図に示す旋盤用コレットチャック装置は、第1図を
参照して説明した旋盤用コレットチャック装置が工作物
10の外周面をコレット7に設けた複数の爪8で外つかみ
式であるのに対して、工作物40の嵌合穴49にコレット47
を嵌合させて拡開力によって把持する内張り式に構成し
たものである。また、両実施例の構成上の相違について
は、第2図に示す旋盤用コレットチャック装置は、第1
図を参照して説明した旋盤用コレットチャック装置と比
較して、ピストン4のピストンロッド部6に固定したピ
ストンロッド45、コレット47、基準金42以外の部品につ
いては、構成及び機能について同一であるので、同一の
構成及び機能を有する部品については同一の符号を付し
て重複する説明を省略する。
ピストン4のピストンロッド部6には、先端部にコレッ
ト47との係止部46を備えたピストンロッド45が取付け取
外し可能即ち取り換え可能に螺入して取り付けられてい
る。ピストンロッド45に形成された係止部46について
は、ピストンロッド45の端部に設けたフランジ部の外周
面にテーパ面43が形成されている。
また、シリンダケース3の前端面には、筒状のコレット
47が取換可能にボルト32によって取り付けられている。
コレット47の前端部には、工作物10を把持する複数の把
持部41が設けられている。また、コレット47は、コレッ
ト47自体が半径方向に拡開するように弾性変形が可能に
なるように、中間部位にスリ割り部35が形成されて弾性
変形部36を備えている。更に、コレット47の端部内周面
には、テーパ面44が形成されている。
上記のような構成において、コレット47に形成されたテ
ーパ面44とピストンロッド45に形成されたテーパ面43と
は、ピストンロッド45の軸方向の移動によって接触摺動
可能に構成されている。従って、ピストンロッド45の軸
方向の往復動に対応してコレット47の端部がスリ割り部
35から半径方向に変位することができることになる。
更に、工作物40を所定の位置に設定するために、基準金
42が取付け取外し可能にシリンダケース3にボルト32に
よって固定されている。ボルト32は、図では、シリンダ
ケース3にコレット47と基準金42とを同時に固定する機
能を有している。基準金42は、工作物40の種類或いは工
作物40の旋削箇所に相違によって取り換え得るものであ
り、且つ取付け場所も限定されるものではない。図で
は、工作物40は、基準金42の先端面に工作物40の面が当
接する状態で設定されている。
次に、この旋盤用コレットチャック装置は、一例として
上記のように構成されているので、次のように作動でき
る。
第2図には、この旋盤用コレットチャック装置における
複動シリンダが作動してコレット47の外周面48が拡開し
て工作物40を把持した状態が示されている。工作物40を
把持した状態は、次のようにして達成される。ピストン
ロッド45の進退運動は、第1図を参照して説明した作動
と同一であるので、ピストンロッド45の進退運動につい
ての説明は省略する。
ピストン4のピストンロッド部6に固定したピストンロ
ッド45は前方に伸び出すと、ピストンロッド45の端部に
おけるフランジ部の係止部46の外周面に形成したテーパ
面43がコレット47の内周面に形成したテーパ面44に接触
して摺動し、コレット47はシリンダケース3に固定され
ているので、コレット47の弾性変形部36から半径方向外
向きに変位し、コレット47の先端部は徐々に拡開する。
従って、コレット47の先端部が半径方向外向きに移動
し、該先端部の外周面である係合面48が工作物40の嵌合
穴49に当接して、第2図に実線で示すように、該工作物
40を把持することになる。
逆に、工作物40を把持した状態から解放するには、次の
ようにして達成される。ピストン4のピストンロッド部
6に固定したピストンロッド45が、第2図の点線で示す
ように、主軸1側へ引っ込む時に、ピストンロッド45の
フランジ部46の外周面のテーパ面43がコレット47に形成
したテーパ面44から離れる方向に移動し、ピストンロッ
ド45のテーパ面43はコレット47のテーパ面44から離れる
方向に後退し、コレット47はシリンダケース3に固定さ
れているので、コレット47の弾性変形部36から半径方向
内向きに変位し、コレット47の先端部は徐々に縮径す
る。従って、コレット47の先端部に設けた係合面48は半
径方向内向きに移動し、工作物40の内周面から離れて、
該工作物40は解放されることになる。
以上、この考案による旋盤用コレットチャック装置の実
施例について説明したが、この旋盤用コレットチャック
装置は、必ずしも上記実施例に限定されるものではな
い。例えば、工作物の把握個所は円形に限らず、多角
形、曲面形状等の何れの形状であってもよい。また、コ
レット、爪及び基準金は、工作物の形状、種類等の諸条
件に対応して取換可能な状態に取り付けられており、例
えば、工作物の外形、内径、把持部等の形状が円形、多
角形、特殊形状等に適合した形状、サイズ、専用治具を
用いることができるものである。
〔考案の効果〕
この考案による旋盤用コレットチャック装置は、上記の
ように構成されており、次のような効果を有する。即
ち、この旋盤用コレットチャック装置は、主軸の端部に
固定した面板、該面板に気密状態に取り付けられ且つ前
記面板との間に中空室を形成するシリンダケース、前記
主軸及び前記面板ボス部に形成した流体通路を通じて流
体圧を供給できる複動シリンダを構成する前記ピストン
の両側の室、前記ピストンのピストンロッド部に取換可
能に固定したピストンロッド、前記シリンダケースに取
換可能に固定され且つ前記ピストンロッドの軸方向に往
復動に対応して端部が半径方向に変位して工作物を挟持
又は解放するコレット、及び前記工作物と前記面板ボス
部又は前記コレットとの間に取換可能に配置された基準
金から構成したので、工作物を把持するパワー発生源で
ある複動シリンダ即ちアクチュエータを工作物に最も近
い位置即ち可及的に近づけて主軸前端部に配置でき、主
軸自体に前記アクチュエータによる圧縮力及び取り付け
圧縮力等の外力が作用せず、主軸に座屈現象が発生する
ことがなく、旋盤の主軸台及び主軸を小型化することが
できる。
特に、工作物の取付け取外しのレスポンス、把持力を向
上させ、該把持力による他部品への悪影響を排除すると
共に、工作物の旋削加工に必要な高速度の主軸回転速度
を得ることができ、工作物に対する旋削加工の加工精度
を向上できる。また、アクチュエータ即ち複動シリンダ
に流体通路を通じて流体圧を供給することによって簡単
に工作物を把持或いは解放することができる。
また、複動シリンダへの流体圧の供給を調節するだけ
で、工作物形状に対応した把持力が得られ、しかも、コ
レット、爪、基準金等の取換作業等の段取り換えが簡単
に行え、装置自体の自動化を促進することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図はこの考案による旋盤用コレットチャック装置の
一実施例を示す断面図、及び第2図はこの考案による旋
盤用コレットチャック装置の別の実施例を示す断面図で
ある。 1……主軸、2……面板、3……シリンダケース、4…
…ピストン、5,45……ピストンロッド、7,47……コレッ
ト、8……爪、9,42……基準金、10,40……工作物、11,
12、43,44……テーパ面、13,14……室、15,16,17,18…
…流体通路、21……面板ボス部、36……弾性変形部。

Claims (2)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】主軸に固定した面板、該面板に形成した中
    央孔に固定された面板ボス部、前記面板に気密状態に取
    り付けたシリンダケース、該シリンダケースと前記面板
    ボス部とで形成された中空室に配置されたピストン、前
    記主軸及び前記面板ボス部に形成した流体通路を通じて
    流体圧を供給できる複動シリンダを構成する前記ピスト
    ンの両側の室、前記ピストンのピストンロッド部に取換
    可能に固定されたピストンロッド、前記シリンダケース
    に取換可能に固定され且つ前記ピストンロッドの軸方向
    の往復動に対応して端部が半径方向に変位して工作物を
    挟持又は解放するコレット、及び前記工作物と前記面板
    ボス部又は前記コレットとの間に取換可能に配置された
    基準金から成ることを特徴とする旋盤用コレットチャッ
    ク装置。
  2. 【請求項2】前記コレットは弾性変形部分を有し且つ該
    弾性変形部分より先端側にテーパ面が形成されており、
    該テーパ面に対する前記ピストンロッドに形成したテー
    パ面の接触摺動によって前記コレットが半径方向に変位
    することを特徴とする請求項1に記載の旋盤用コレット
    チャック装置。
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