JPH0743503A - 屈折率分布レンズ及びその製造方法 - Google Patents

屈折率分布レンズ及びその製造方法

Info

Publication number
JPH0743503A
JPH0743503A JP5185199A JP18519993A JPH0743503A JP H0743503 A JPH0743503 A JP H0743503A JP 5185199 A JP5185199 A JP 5185199A JP 18519993 A JP18519993 A JP 18519993A JP H0743503 A JPH0743503 A JP H0743503A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
lens
flange
gradient
optical axis
gradient index
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP5185199A
Other languages
English (en)
Inventor
Takayuki Kato
孝行 加藤
Kazumasa Matsumoto
和正 松本
Satoru Honda
哲 本田
Fumio Shimada
文生 島田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Konica Minolta Inc
Original Assignee
Konica Minolta Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Konica Minolta Inc filed Critical Konica Minolta Inc
Priority to JP5185199A priority Critical patent/JPH0743503A/ja
Publication of JPH0743503A publication Critical patent/JPH0743503A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Casting Or Compression Moulding Of Plastics Or The Like (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 屈折率分布をもつレンズ機能部とレンズを支
持するためのフランジ部を一体化させることにより、屈
折率分布型レンズの光学中心を得るための光軸調整作業
とフランジを作製する作業が不要であり、かつレンズを
支持する際の作製誤差がない安価で高精度なフランジ付
き屈折率分布型レンズの構造及びその製造方法を提供す
る。 【構成】 レンズ光軸より半径方向のみに屈折率の勾配
を持つ屈折率分布レンズのフランジが、該屈折率分布レ
ンズの屈折率分布を構成する材料の少なくとも1種以上
の材料で構成され、かつ連続的にレンズに接しているフ
ランジ一体型の屈折率分布レンズの構成。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、屈折率分布型プラスチ
ックレンズ成型体及びその製造方法に係り、特にフラン
ジ一体型の屈折率分布レンズ及びその製造方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来、単体とした用いられる屈折率分布
型レンズとしては、素材がガラスから成るセルフォック
レンズ(“SELFOC”は日本板硝子(株)の商標)が、光通
信用集光レンズとして実用化されている。該レンズは、
フランジが存在しなく、レンズ側面とレンズ面の外側の
一部をレンズ系保持治具に直接ハンダなどで接着し固定
する方法が採用されている。
【0003】素材がプラスチックから成る屈折率分布型
レンズとしては、主にアレイ化した形態で用いられ、例
えば屈折率分布を有したレンズを基板上のスペーサの間
に最密充填で俵積み配列し、その上に基板を重ね両基板
とスペーサの間を接着するとともに、レンズ及びレンズ
と基板、スペーサとの間の空隙部を接着剤を充填して全
体を接合一体化し、両面を平行平面に研磨したレンズア
レイ及びその製造方法が特開平1-105202号公報に開示さ
れている。
【0004】また、多数の中空部を有するフランジを作
製した後、重合速度の異なる複数種のモノマーを注入す
る工程と該モノマーを重合させる工程によりフリンジ一
体型のレンズアレイを製造する方法が特開昭60-263903
号公報により開示されている。
【0005】さらに、屈折率分布型レンズとフランジを
同時に作製する例としては網状重合体を形成するモノマ
ーの一部を重合させ基板を作り保護マスクを形成したの
ち基板とは異なるモノマーを拡散重合させることによっ
てプラスチックレンズ平面レンズを製造する方法が特開
昭60-208701号公報により開示されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、素材が
ガラスから成る屈折率分布型レンズの固定方法をプラス
チックの屈折率分布型レンズに応用した場合、フランジ
が存在しないため、特にレンズ長が短い場合などレンズ
系保持治具に固定する接着剤がレンズ有効面にしみ出す
など取扱いが難しく、歩留りが悪いという問題があっ
た。
【0007】一方、特開平1-105202号公報により開示さ
れたレンズアレイは、次のような複雑で多数の工数を必
要とする。すなわち、 (1)ロッド状のゲル母材の製造工程 (2)屈折率分布を形成し、ロッドレンズを製造する工
程 (3)ロッドレンズを束ねアレイ化し、フランジに固定
する工程 (4)所定長さに切断し、端面を研摩する工程 より成り、複雑な工程であり、高価であるという問題が
あった。
【0008】また、特開昭60-263903号公報により開示
されたフリンジ一体型のレンズアレイは、重合を行うと
きに一般にモノマーからポリマーへの変換は体積収縮が
生じるためフリンジとレンズに間隙が生じ、位置精度が
劣化するという問題があった。
【0009】また、特開昭60-208701号公報により開示
されたプラスチック平面レンズは、屈折率分布がレンズ
の半径方向と光軸方向に分布するため本来得たい像を形
成することができないという問題があった。
【0010】このように従来の技術は、レンズ精度上,
レンズ機能上,レンズ性能上,レンズコスト上いろいろ
解決すべき課題があった。
【0011】本発明は、上記課題を解決するためになさ
れたものである。すなわち、本発明はレンズ光軸より半
径方向のみに屈折率の勾配を持つ屈折率分布をもつレン
ズ機能部とレンズを支持するためのフランジ部を一体化
させることにより、屈折率分布型レンズの光学中心を得
るための光軸調整作業とフランジを作製する作業が不要
であり、かつレンズを支持する際の作製誤差がない安価
で高精度なフランジ付き屈折率分布型レンズの構造及び
その製造方法を提供することを目的としたものである。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記目的は、レンズ光軸
より半径方向のみに屈折率の勾配を持つ屈折率分布レン
ズのフランジが、該屈折率分布レンズの屈折率分布を構
成する材料の少なくとも1種以上の材料で構成され、か
つ連続的にレンズに接していることを特徴とするフラン
ジ一体型の屈折率分布レンズによって達成される。
【0013】また上記目的は、レンズ光軸より半径方向
のみに屈折率の勾配を持つ屈折率分布レンズのフランジ
が、該屈折率分布レンズの屈折率分布を構成する材料の
少なくとも1種以上の材料と光吸収体とで構成され、か
つ連続的にレンズに接していることを特徴とするフラン
ジ一体型の屈折率分布レンズによって達成される。
【0014】また上記目的は、網状重合体モノマーの一
部を重合させゲル化し屈折率の異なる重合体モノマーを
拡散・重合させるレンズ光軸より半径方向のみに屈折率
の勾配を持つ屈折率分布レンズの製造方法において、拡
散する前記重合体モノマーが液相状態であり、かつ拡散
材料の外周部を所望の形状に規定し拡散する工程と重合
し硬化させる工程とを含むフランジ一体型の屈折率分布
レンズの製造方法によって達成される。
【0015】また上記目的は、網状重合体モノマーの一
部を重合させゲル化し屈折率の異なる重合体モノマーを
拡散・重合させるレンズ光軸より半径方向のみに屈折率
の勾配を持つ屈折率分布レンズの製造方法において、前
記網状重合体のモノマーを所望のフランジ付きレンズの
形状にゲル化形成し、さらに拡散する前記重合体モノマ
ーを気相または液相状態で拡散させ、重合し硬化させる
工程を含むフランジ一体型の屈折率分布レンズの製造方
法によって達成される。
【0016】また上記目的は、網状重合体モノマーの一
部を重合させゲル化し屈折率の異なる重合体モノマーを
拡散・重合させるレンズ光軸より半径方向のみに屈折率
の勾配を持つ屈折率分布レンズの製造方法において、拡
散する前記重合体モノマーが液相状態であり、該重合体
モノマーに固体の光吸収体を分散させる工程と、拡散材
料の外周部を所望の形状に規定し拡散する工程と、重合
し硬化させる工程を含む光吸収性フランジ一体型の屈折
率分布レンズの製造方法によって達成されるものであ
る。
【0017】
【作用】光軸に垂直な半径方向に屈折率分布を持つレン
ズ(以後r-GRINレンズと呼ぶ)のフランジが屈折率分布
レンズの屈折率分布を構成する材料の少なくとも1種類
以上の材料で構成され、かつ連続的にレンズに接してい
ることを特徴とするフランジ一体型屈折率分布レンズで
あり、連続一体型であるためにフランジに対する位置精
度を高度に制御できる。
【0018】またフランジがあるので、レンズ系保持治
具に固定する際、接着剤等がレンズ有効面にしみ出すこ
とがなく、歩留りが良く、さらにレンズ系保持治具に合
わせたフランジ形状を形成することができるので取扱い
がしやすい。
【0019】フランジ一体型屈折率分布レンズとの例と
しては、図1(a),(b),(c)に示すように単玉
のr-GRINレンズが挙げられる。この場合、フランジ部
(拡散材料)1とr-GRINレンズ2の部分の界面は光軸に
対して平行が良い。図1(b)はr-GRINレンズのレンズ
長が短く、取扱いが難しい場合にフランジ部を大きくし
たもので、レンズ取扱いを容易にしたものである。図1
(c)はr-GRINレンズ部分に曲面を有した場合で収差補
正を兼ねたものである。この場合、図1(a),(b)
と異なりr-GRINレンズ部分の厚み変化のために拡散が乱
れ屈折率分布が乱れる。この場合は温度や圧力などによ
り屈折率分布を制御して本構造を達成する。
【0020】図2はフランジがレンズ系保持治具を兼ね
備えた場合で図中1はフランジ部でかつレンズ系保持治
具を兼ね備えた部分であり、2はr-GRINレンズ部分であ
り、3は他のレンズで後方に装着される。この図は他の
レンズが1枚の場合を示したが数枚でも良く、前方に装
着されてもよい。またr-GRINレンズのみでも良い。これ
によりカメラや望遠鏡などの光軸合わせが必要なものに
対してレンズ系保持治具を兼ね備えたので調整が不要と
なる。
【0021】さらに、フランジ部分の材料に光吸収体か
らなる固体の物質を組み合わせることにより、フランジ
部分に到達した光がレンズに入ることがなくなるためレ
ンズを通した後の像の乱れがなくなる。
【0022】本発明の製造方法の1つははじめに金型に
網状重合体モノマーを注入し、熱,紫外線あるいは電子
線などでゲル化を行う。網状重合体モノマーとしては、
重合性官能基を1分子あたり2個以上有する公知の反応
性モノマーを使用することができる。例えばジアリルエ
ステルとしてジアリルオルトフタレート、ジアリルイソ
フタレート、ジアリルテレフタレート、もしくはそれら
の混合体ジエチレングリコールビスアリルカーボネート
などがあり、また、不飽和酸アリルエステルとしてメタ
クリル酸アリル、アクリル酸アリル、ビニルエステルと
してフタル酸ジビニル、イソフタル酸ジビニル、テレフ
タル酸ジビニルなどが上げられるがこれらに限定される
ことなく、網状重合体を生成するものであればいかなる
ものも使用可能である。
【0023】また網状重合体モノマー注入時において、
注入するモノマーをあらかじめある程度重合させておけ
ば粘度が高くなり金型側面への漏れがなくなりバリなど
の発生が妨げる。この場合の注入モノマーのゲル化率は
25wt%以下が良い。
【0024】注入後に行うゲル化工程でのゲル化率は40
wt%以下が後の拡散工程上より望ましく、特に25wt%以
上35wt%以下が望ましい。
【0025】なお、ここで言うゲル化率とは、重合転化
率のことであり、網状高分子の重量をCn、直鎖状高分
子の重量をCL、モノマーの重量をCMとした場合、
【0026】
【数1】
【0027】と定義した。
【0028】次に上記金型の側面を除去し外周が所望の
フランジ形状を有した金型に屈折率の異なる拡散モノマ
ーを注入し、加熱する。
【0029】最終工程として所望の拡散が行われた後更
に高温に加熱するかまたは紫外線,電子線で重合を完了
させる。本工程によりフランジ部を屈折率分布形成時に
同時に作製することができるため大幅なコストダウンが
可能となる。
【0030】本発明の製造方法の2つ目は、網状重合体
モノマーを所望のフランジの形状を有した金型に注入す
る。この場合も先に示した通りゲル化率は40wt%以下が
後の拡散工程より望ましく、特に25wt%以上35wt%以下
が望ましい。次にフランジ部の一部もしくは全体より拡
散モノマーを接触させ、加熱して拡散を行う。
【0031】所望の拡散が終了した後、金型から拡散材
料を除去する。次に高温に加熱するかまたは紫外線,電
子線で重合を完了させ、金型から取り出す。
【0032】この方法は拡散材料とr-GRINレンズ部の強
度,耐熱性,耐湿性あるいは熱膨張係数が非常に異なる
場合に有効で、フランジ付きr-GRINレンズが外部環境に
よりフランジ部とr-GRINレンズ部の境界に物理的欠陥が
生じることを防ぐ。さらに拡散工程で生じる場合がある
母材の外周部の屈折率分布異常部はフランジとなるので
歩留まりが向上し生産性が向上する。
【0033】上記の方法の何れもフランジ部を屈折率分
布形成時に同時に作製することができるため大幅なコス
トダウンが可能となる。さらにフランジを別途に取付け
る必要がないので高精度にレンズを位置することができ
る。
【0034】本発明の製造方法の3つ目は、金型に網状
重合体モノマーを注入し、熱,紫外線あるいは電子線な
どでゲル化を行う。この場合のゲル化率は40wt%以下が
後の拡散工程より望ましく、特に25wt%以上35wt%以下
が望ましい。また、注入するモノマーをさきにある程度
重合させておけば粘度が高くなり金型側面への漏れがな
くなりバリなどの発生が妨げる。次に上記金型の側面を
除去し外周がフランジ形状を有した金型に屈折率の異な
る拡散用モノマーと光吸収効果のある材料からなる球状
ポリマーや発泡体を注入あるいは含浸させ、拡散を行わ
せるため加熱する。所望の拡散が行われた後更に高温に
加熱するかまたは紫外線,電子線などで重合を完了させ
る。本工程によりコストダウンや精度の向上の他にさら
に光吸収体により遮光できるためアパーチャーの働きも
兼ね備え収差を低減でき性能を高めることができる。
【0035】
【実施例】次に本発明を実施例に基づき添付した図面、
図3ないし図5により詳細に説明する。
【0036】実施例1 図3(a)のごとく金型21に網状重合体モノマー11を注
入する。網状重合体モノマーとしては、ジエチレングリ
コールビスアリルカーボネート(例えば商品名CR-39,P
PG インダストリー社製)を使用し、重合開始剤IPP
を2wt%を添加したものを使用した。つぎに図3(b)
に示すようにレンズ形状を制御するレンズ形状金型23を
設置し、さらに重合による体積収縮による形状変化を制
御する加圧可能な体積収縮制御用金型22を設置し、加圧
1.5g/cm2とし、50℃,2時間加熱し、レンズ部金型24
を除去し、ゲル母材12を得た。つぎに図3(c)に示す
ようにイソフタル酸ジアリル(DAI)にIPPを2wt
%を添加した拡散材13をゲル母材12の周辺部に注入し、
25℃,7時間加熱し、レンズ母材中にDAIを拡散させ
た。さらにこの状態で50℃で約20時間加熱し、その後85
℃で5時間加熱し全体を硬化させ、平板型のrフランジ
付きr-GRINレンズを得た。
【0037】実施例2 レンズ母材をDAIに、拡散モノマーをメチルメタクリ
レートに変えた以外は実施例1と同じようにしてレンズ
を作製し、凸型のフランジ付きr-GRINレンズを得た。
【0038】実施例3 金型を非球面に変えた以外は実施例1と同じようにして
レンズを作製し、非球面型のフランジ付きr-GRINレンズ
を得た。
【0039】実施例4 図4(a)のごとく金型21にゲル化率20%の網状重合体
モノマー11を注入する。網状重合体モノマーとしては、
ジエチレングリコールビスアリルカーボネート(例えば
商品名CR-39,PPG インダストリー社製)を使用し、重
合開始剤IPPを2wt%を添加したものを使用した。つ
ぎに図4(b)に示すようにレンズ形状を制御するレン
ズ形状金型23を設置し、さらに重合による体積収縮によ
る形状変化を制御する加圧可能な体積収縮制御用金型22
を設置し、加圧1.5g/cm2とし、50℃,2時間加熱し、
レンズ部金型24を除去し、ゲル母材12を得た。つぎに図
4(c)に示すようにイソフタル酸ジアリル(DAI)
にIPPを2wt%を添加した拡散材を減圧下で気化し、
気化した気化拡散材13Gをゲル母材12の周辺部に注入
し、25℃,7時間加熱し、レンズ母材中にDAIを拡散
させた。50℃で約20時間加熱し、その後85℃で5時間加
熱し全体を硬化させ、外部環境によりフランジ部とレン
ズ部の物理的欠陥が生じることが少ないフランジ付きr-
GRINレンズを得た。
【0040】実施例5 図2の(1+2)に示す形状を成形する金型の2の金型
に網状重合体を、1の金型に拡散材をそれぞれ実施例1
と同様な方法で拡散重合し、レンズ保持治具一体型のr-
GRINレンズ(1+2)を作製する。次にレンズ3を装着
してレンズ止め具4を装着後光学接着剤にて固定する。
これにて、光軸調整不要なr-GRINレンズを含む組レンズ
が完成した。
【0041】実施例6 図3(a)の金型21に網状重合体モノマー11を注入す
る。網状重合体モノマーとしては、ジエチレングリコー
ルビスアリルカーボネート(例えば商品名CR-39,PPG
インダストリー社製)を使用し、重合開始剤IPPを2
wt%を添加したものを使用した。つぎに図3(b)に示
すようにレンズ形状を制御するレンズ形状金型23を設置
し、さらに重合による体積収縮による形状変化を制御す
る加圧可能な体積収縮制御用金型22を設置し、加圧1.5
g/cm2とし、50℃,2時間加熱し、レンズ部金型24を
除去し、ゲル母材12を得た。つぎに図3(c)に示すよ
うにイソフタル酸ジアリル(DAI)にIPPを2wt%
を添加した拡散材13に光吸収体を分散させゲル母材12の
周辺部に注入し、25℃,7時間加熱し、レンズ母材中に
DAIを拡散させた。この時の光吸収体として粒径1μ
mのカーボンを使用した。さらに50℃で約20時間加熱
し、その後85℃で5時間加熱し全体を硬化させ、光吸収
の平板型のフランジ付きr-GRINレンズを得た。
【0042】比較例 図5(a)において、内径12mm,外径14mm,長さ70mmの
底部にシリコンゴム栓を取付けたテフロンチューブ31に
PPGインダストリー社製のジエチレングリコールビス
アリルカーボネート(CR-39)に日本油脂製ラジカル重
合開始剤パーロイルIPP-27をCR-39に対してラジカル重
合開始剤(IPP)が2wt%となるように添加し、よく混
合した溶液を注入する。母材モノマーを注入したテフロ
ンチューブ31を50℃で約2時間予備重合しゲル状となっ
たゲル母材ロッド14を図5(b)のようにテフロンチュ
ーブ31より抜き出し、図5(c)のように拡散モノマー
として上記ラジカル重合開始剤を2wt%含有したダイソ
ー社製のジアリルイソフタレート(DAI)を入れた口径3
0mmの試験管32に室温で約20時間浸漬させ、ゲル母材ロ
ッドの周辺部から中心部までDAIの含有量が異なるゲル
ロッド15を得た。
【0043】次にゲルロッド15を50℃で約20時間加熱し
その後85℃で5時間加熱し重合させ、r-GRINロッドレン
ズを得た。ロッドを所定のレンズ厚さに切断し(33)、
両面を研摩してr-GRINレンズ34を得た。つぎにカメラ用
レンズホルダーに設置できるようにPMMAを材料とし
て射出成形によりフランジを作製した。凹型r-GRINレン
ズをフランジに設置し接着剤にて固定し、フランジ付き
r-GRINレンズを作製した。
【0044】次に本発明による実施例と比較例を表1〜
4に示す。
【0045】本発明によりフランジ一体型の屈折率分布
レンズと比較例の屈折率分布レンズの製造コスト,組レ
ンズ製造コスト,レンズ性能,経時変化の比較を表1〜
4に示す。
【0046】
【表1】
【0047】
【表2】
【0048】
【表3】
【0049】
【表4】
【0050】表1〜4で明らかなように、本発明による
実施例のr-GRINレンズは、比較例のフランジを別に成形
してr-GRINレンズに接着剤で固定するものに比べていず
れもレンズ特性として良好なレンズであることを示し
た。
【0051】
【発明の効果】本発明により、屈折率分布をもつレンズ
機能部とレンズを支持するためのフランジ部を一体化さ
せ、屈折率分布型レンズの光学中心を得るための光軸調
整作業とフランジを作製する作業を不要とし、かつレン
ズを支持する際の作製誤差がない安価で高精度なフラン
ジ付き屈折率分布型レンズ及びその製造方法が提供され
ることとなった。
【図面の簡単な説明】
【図1】フランジ一体型の屈折率分布レンズの例を示す
図。
【図2】フランジがレンズ系保持治具を兼ねた場合の
図。
【図3】平板型のフランジ付きr-GRINレンズの製造方法
を説明する図。
【図4】平板型のフランジ付きr-GRINレンズの別の製造
方法を説明する図。
【図5】ゲル母材ロッドより平板型のr-GRINレンズを作
る説明図。
【符号の説明】
1 フランジ部 2,34 r-GRINレンズ 3 他のレンズ 11 網状重合体モノマー 12 ゲル母材 13 拡散材 13G 気化拡散材 14 ゲル母材ロッド 15 ゲルロッド 21 金型 22 体積収縮制御用金型 23 レンズ形状金型 24 レンズ部金型 31 テフロンチューブ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 島田 文生 東京都日野市さくら町1番地コニカ株式会 社内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 レンズ光軸より半径方向のみに屈折率の
    勾配を持つ屈折率分布レンズのフランジが、該屈折率分
    布レンズの屈折率分布を構成する材料の少なくとも1種
    以上の材料で構成され、かつ連続的にレンズに接してい
    ることを特徴とするフランジ一体型の屈折率分布レン
    ズ。
  2. 【請求項2】 レンズ光軸より半径方向のみに屈折率の
    勾配を持つ屈折率分布レンズのフランジが、該屈折率分
    布レンズの屈折率分布を構成する材料の少なくとも1種
    以上の材料と光吸収体とで構成され、かつ連続的にレン
    ズに接していることを特徴とするフランジ一体型の屈折
    率分布レンズ。
  3. 【請求項3】 網状重合体モノマーの一部を重合させゲ
    ル化し屈折率の異なる重合体モノマーを拡散・重合させ
    るレンズ光軸より半径方向のみに屈折率の勾配を持つ屈
    折率分布レンズの製造方法において、拡散する前記重合
    体モノマーが液相状態であり、かつ拡散材料の外周部を
    所望の形状に規定し拡散する工程と重合し硬化させる工
    程とを含むフランジ一体型の屈折率分布レンズの製造方
    法。
  4. 【請求項4】 網状重合体モノマーの一部を重合させゲ
    ル化し屈折率の異なる重合体モノマーを拡散・重合させ
    るレンズ光軸より半径方向のみに屈折率の勾配を持つ屈
    折率分布レンズの製造方法において、前記網状重合体の
    モノマーを所望のフランジ付きレンズの形状にゲル化形
    成し、さらに拡散する前記重合体モノマーを気相または
    液相状態で拡散させ、重合し硬化させる工程を含むフラ
    ンジ一体型の屈折率分布レンズの製造方法。
  5. 【請求項5】 網状重合体モノマーの一部を重合させゲ
    ル化し屈折率の異なる重合体モノマーを拡散・重合させ
    るレンズ光軸より半径方向のみに屈折率の勾配を持つ屈
    折率分布レンズの製造方法において、拡散する前記重合
    体モノマーが液相状態であり、該重合体モノマーに固体
    の光吸収体を分散させる工程と、拡散材料の外周部を所
    望の形状に規定し拡散する工程と、重合し硬化させる工
    程を含む光吸収性フランジ一体型の屈折率分布レンズの
    製造方法。
JP5185199A 1993-07-27 1993-07-27 屈折率分布レンズ及びその製造方法 Pending JPH0743503A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP5185199A JPH0743503A (ja) 1993-07-27 1993-07-27 屈折率分布レンズ及びその製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP5185199A JPH0743503A (ja) 1993-07-27 1993-07-27 屈折率分布レンズ及びその製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH0743503A true JPH0743503A (ja) 1995-02-14

Family

ID=16166601

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP5185199A Pending JPH0743503A (ja) 1993-07-27 1993-07-27 屈折率分布レンズ及びその製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH0743503A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100495237B1 (ko) * 2002-09-30 2005-06-14 김선태 시력보정용 렌즈

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100495237B1 (ko) * 2002-09-30 2005-06-14 김선태 시력보정용 렌즈

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5531940A (en) Method for manufacturing photochromic lenses
US3816160A (en) Method of making a plastic optical element
US8034262B2 (en) Optical element for stabilizing refractive index profiles using polymer mixtures
JP3955438B2 (ja) 湾曲した光学装置及びその作製方法
JPS60154014A (ja) 光学素子の製造方法、該方法の実施装置及び該方法により製造される光学素子
US4657354A (en) Composite optical element
JPH08244130A (ja) 屈折率勾配のある透明物品の製造方法
KR20070108355A (ko) 광학 소자용 단량체 및 중합체
JPS62901A (ja) レプリカレンズおよびその製造方法
US5258144A (en) Method of manufacturing a transparent polymer material article with a refractive index gradient
JP2000506794A (ja) 光学レンズ予備成形物
JPH0743503A (ja) 屈折率分布レンズ及びその製造方法
US5244371A (en) Apparatus for fabricating grin lens elements by spin molding
US5122314A (en) Method for fabricating grin lens elements by spin molding
EP0108420B1 (en) Image-transmitting synthetic resin rod and process for producing the same
JPS59204519A (ja) 合成樹脂平面レンズの製造方法
JPH0740357A (ja) 屈折率分布を有するプラスチックレンズの製造方法
JPH04340903A (ja) 複合光学素子とその製造方法
JP3116388B2 (ja) プラスチックレンズの製造方法
JPH09101402A (ja) 合成樹脂光伝送体及びその製造方法
JPH08190005A (ja) 非球面プラスチックgrinレンズ
JPH0740455A (ja) 屈折率分布型プラスチックレンズの製造方法
JPH03154001A (ja) 反射型レンズ
JPH0943402A (ja) 屈折率分布型光伝送体の製造方法
JPS62256641A (ja) 光学素子の製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
RD05 Notification of revocation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7425

Effective date: 20050826