JPH0742923U - 繊維質製の全熱交換用構造体 - Google Patents

繊維質製の全熱交換用構造体

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JPH0742923U
JPH0742923U JP7537293U JP7537293U JPH0742923U JP H0742923 U JPH0742923 U JP H0742923U JP 7537293 U JP7537293 U JP 7537293U JP 7537293 U JP7537293 U JP 7537293U JP H0742923 U JPH0742923 U JP H0742923U
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 従来型の全熱交換用構造体は、素材として和
紙、アスベスト紙または素焼のセラミック等で成形した
ものであったから、発癌性の点で問題があり、また、剛
性、成型性等の点で難点を有していたのを改善し、さら
には単位体積当りの熱交換面積を増大させること。 【構成】 バルカナイズドファイバ−またはパ−チメン
ト紙を素材に用いて形成させた片面段ボ−ルシ−トを多
数枚積層させたものを全熱交換用構造体として用いた全
熱交換用構造体。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本考案は顕熱と潜熱を交換する全熱交換器に用いる熱交換用構造体に関する。
【0002】
【従来技術とその問題点】
全熱交換器には回転型と静止直交型の2種類があり、何れの型式においても、 それに用いる全熱交換用構造体としては、一般にアスベスト紙、セルロ−ズ紙、 難燃紙などを使用し、これらを連続的な波状に片段成形し、かつこれに平板を重 ねて多段に積層させた上で、塩化リチウム等の吸・脱湿剤を含浸させて、素材に 吸湿性および脱湿性の改善を図っている。例えば前記直交型について例示すると 、図2に示すとおりで特公昭51-42334号公報にも開示されているように複数枚の 仕切板1の間に、鋸歯状に屈曲させた間隔板2を介在させた状態の積層体を構成 させ、かつ前記の各仕切板を和紙、アスベスト紙または素焼のセラミック等で成 形したものが用いられている。しかし、周知のようにアスベストには発癌性があ り、一方、和紙などのセルロ−ズ質シ−トは、製作時に水ガラス、塩化リチウム などの含浸乾燥を繰り返す工程があり、構造体としての強度が要求されるため、 単位面積当りの熱交換面積を増やすことが困難であった。
【0003】
【問題点を解決するための手段】
ここにおいて本考案は、前記積層体を構成する仕切板および間隔板のすべてを バルカナイズドファイバ−製もしくはパ−チメント紙製またはそれらの加工紙で 構成させることによって、前記従来型の問題点を解消させようと図ったものであ る。 周知のように、バルカナイズドファイバ−は、植物繊維を塩化亜鉛等のセルロ −ス膨潤剤によって表面膨潤を行なった状態で圧着した後、当該膨潤剤を除去す ることによって製造した繊維板である。ファイバ−の素材は、植物繊維であるか ら湿度変化による変動はあるが、化学的に中性で緻密な組織で構成され、優れた 機械強度と弾力性を有し、耐水性、耐久性などをも具備している。 一方、パ−チメント紙は、植物繊維で抄紙した紙を硫酸溶液で処理して製造し た紙で、強靱性、耐久性、耐水性を具備しているばかりでなく、繊維素繊維のも つ親水性をも有し、しかも緻密な組織で構成され、かつ適度の加工性を有してい るので、本考案においては、前記したバルカナイズドファイバ−と均等な素材と して取扱うことができるのである。
【0004】 本考案者は、前記したバルカナイズドファイバ−およびパ−チメント紙(以下 両者を一括して「特殊紙」という)の特性、特に前記両素材が共に緻密性、剛性 ならびに成型性に優れた素材であり、かつ親水性を有している点に着目して、こ のもので全熱交換器の熱交換用構造体を構成させ、かつこの構造体に塩化リチウ ム等のリチウム化合物を含浸させるようにして、目的とする製品を得んとしたも のである。
【0005】
【作用】
前記した特殊紙を素材に用いて上記構成の片面段ボ−ルの積層体を構成させた 上で全熱交換適性を有するリチウム化合物を含浸させるときは、前記特殊紙が緻 密性と剛性ならびに加工性を併せ有するので、従来品に較べ全体を薄く構成させ たときにも熱交換機能を発揮するセルを大幅に細孔化し得、その結果、単位体積 当りの有効面積を従来型に比較して飛躍的に増大させることできる。また、本考 案による構造体は、材質的にみて適度の保水性を有するので、これに前記したリ チウム化合物を含浸させるときは、効率よくエンタルピ−交換を行なわせること ができる。
【0006】 殊に本考案の特殊紙は、その米坪を100g/m2以下に保持させて薄いシ− トとしてもピンホ−ルのない緻密性に富んだ段ボ−ル原紙が得られ、しかもこの 原紙は一般のクラフト紙などと比較して遙かに剛度が高く、その上成型性をも保 有しているので、この原紙を使用すれば、波高の低い、したがって細かなピッチ の片面段ボ−ルを得ることができる。そのため、この段ボ−ルを積層させた構造 体の熱交換面積は、従来型に比較して飛躍的に増加し、したがって全体に薄く、 しかも熱交換効率の優れた製品とすることができるのである。
【0007】
【実施例】
まず、前記構造体に用いる素材としてのバルカナイズドファイバーの原反を次 のようにして得る。すなわち使用パルプとして、NBKPおよびNDSPをそれ ぞれ50%づつ配合した紙料を用いて、米坪55g/m2の原紙を抄造する。こ の原紙2枚を69°ボ−メ、40℃の塩化亜鉛溶液に浸漬後、圧搾、加温圧着、 空気熟成を経て約30°ボ−メの塩化亜鉛溶液槽に浸漬した後、逐次、低濃度の 塩化亜鉛溶液槽にて熟成を行って塩化亜鉛を溶出させる。次いで塩酸槽にて酸洗 いをした後、水洗槽に送り塩化亜鉛を除去した上でシリンダドライヤ−にて乾燥 する。次いで更にキャレンダ−掛けを行って0.09〜0.15mm厚のバルカ ナイズドファイバー原反を得る。
【0008】 一方、木綿繊維または前記の如き木材化学パルプを用いて抄造した原紙を、一 例として濃度71.5%の濃硫酸で処理した後、完全に水洗いしてから乾燥させ て本考案で用いるパ−チメント紙を得る。 前記厚みのバルカナイズドファイバー製原反もしくは前記パ−チメント紙(米 坪40g/m2)を用いて、図1に示すような形態の片面段ボ−ルに加工する。 片面段ボ−ルにおける波形紙のピッチについて例示すると、一般に段ボ−ル業界 においてE段、S段またはX段等と呼称されるピッチに加工することができ、ま た本考案によれば、波高(段の高さ)1mm段数30cm当り127段の片面段 ボ−ルとすることもできる。いずれにして、できるだけ細かなピッチの片面段ボ −ルに成型することが好ましくこの片面段ボ−ルを多段に積層させて図示のよう な形状の構造体を得るようになす。その際に用いる接着剤としては酢酸ビニ−ル 系もしくはアクリル樹脂系の接着剤を単味で、もしくは適宜ブレンドして用いる のがよい。
【0009】 以下、図示の構造体について具体的に説明すると、平板状の仕切板11と波形状 に成型した間隔板12で構成された片面段ボ−ルシ−トを多数枚重ね合わせて積層 させ、かつそれらを耐水性を有する酢酸ビニ−ル系もしくはアクリル樹脂系の接 着剤を使用して接着させる。なお、積層に際しては前記した波形状間隔板のフル −ト方向が交互に直交するようになす。 また、前記積層体に加工する前の個々の段ボ−ルシ−ト、換言すれば、平板状 の仕切板11と波状の間隔板12とで構成する単位の段ボ−ルシ−トを基準にと ってその寸法を具体的に説明すると、段ボ−ルの種類でいうEフル−ト(30c m当りの段数が、90〜96、段の高さ1.5〜2.0mmの寸法)とするのが よい。
【0010】 単位の片面段ボ−ルシ−トを積層させると、仕切板11の間には波状の間隔板 12におけるフル−ト方向に空気の流通層が形成されるが、この層の高さが低く 、かつフル−トを形成する段の数が多いほど熱交換面積が増加するので、前記E フル−トよりもさらに段数の多いS段やX段の段ボ−ルシ−トとすることもでき る。また、上記構成の積層体に対しては一例として塩化リチウムなどのリチウム 化合物を含浸させた後に、乾燥させて所定の熱交換効率を有するように仕上げる 。 以上の構成を有する構造体を装着した熱交換器においては、高温側から低温側 へと仕切板11を介して熱伝導・熱通過が行われ、それによって温度(顕熱)交換 がなされる。また、湿度(潜熱)交換は、水蒸気の分圧差により前記仕切板を介 して高湿側から低湿側へ水蒸気移動が行われることによってなされるものである 。この場合、前記仕切板11および間隔板12に前記リチウム化合物が含浸されてい ると、高湿時における吸湿効果が高く、一方、低湿時には放湿効果を発揮するの で前記の熱交換作用がさらに効率的に行われる。
【0011】
【考案の効果】
以上に述べたように、本考案にあっては全熱交換用の構造体を薄くて剛性を有 するバルカナイズドファイバ−またはパ−チメント紙を用いた段ボ−ル積層体で 構成させたから、単位体積当りの熱交換面積が大幅に増大し、そればかりでなく 吸湿状態においても剛性が失われないので、省スペ−スの点で顕著な効果を奏す る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案における全熱交換用構造体の一例を示す
斜視図。
【図2】従来型の全熱交換用構造体を示す斜視図。
【符号の説明】
11 仕切板 12 波形状の間隔板

Claims (2)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 バルカナイズドファイバ−もしくはパ−
    チメント紙またはそれらの加工品を素材に用いて形成さ
    せた片面段ボ−ルシ−トを多数枚積層させたものを全熱
    交換用構造体として用いたことを特徴とする繊維質製の
    全熱交換用構造体。
  2. 【請求項2】 片面段ボ−ルシ−トにおける段数(波
    数)を30cm当り、60以上とし、かつその段高(波
    高)を0.7mm〜10mm範囲に保ち、さらに前記片
    面段ボ−ルシ−トの積層体にリチウム化合物を含浸させ
    てなる請求項1記載の全熱交換用構造体。
JP1993075372U 1993-12-29 1993-12-29 繊維質製の全熱交換用構造体 Expired - Lifetime JP2593267Y2 (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2002099193A1 (fr) * 2001-06-01 2002-12-12 Mitsubishi Paper Mills Limited Papier faisant intervenir un element d'echange thermique total
JP2007147279A (ja) * 2007-03-05 2007-06-14 Mitsubishi Electric Corp 熱交換器及び熱交換換気装置
WO2020012572A1 (ja) * 2018-07-11 2020-01-16 三菱電機株式会社 熱交換器及び熱交換器の製造方法

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