JPH0742264B2 - 不飽和カルボン酸イソシアナトエチルエステルの製造法 - Google Patents

不飽和カルボン酸イソシアナトエチルエステルの製造法

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JPH0742264B2
JPH0742264B2 JP15278386A JP15278386A JPH0742264B2 JP H0742264 B2 JPH0742264 B2 JP H0742264B2 JP 15278386 A JP15278386 A JP 15278386A JP 15278386 A JP15278386 A JP 15278386A JP H0742264 B2 JPH0742264 B2 JP H0742264B2
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【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は種々の合成用中間体として有用な一般式(I) (式中R,R′は水素原子又は低級アルキル基を表わ
す。)にて表わされる不飽和カルボン酸β−イソシアナ
トエチルエステルの経済的有利な製造法に関する。
(従来の技術及び発明が解決しようとする問題点) 本発明の前記一般式(I)で表わされる化合物は種々の
合成用中間体として有用であり、その1つとして2官能
性モノマーとして注目されているβ−イソシアナトエチ
ルアクリレート又はメタアクリレート等の合成用中間体
として有望な化合物である。
不飽和カルボン酸のイソシアナトアルキルエステルは従
来2−アルケニル−2−オキサゾリンの常温ホスゲン化
によって行われており(特開昭54−5921、特公昭59−24
977)、また、この原料である2−アルケニル−2−オ
キサゾリンは従来多工程よりなる方法に於いて比較的高
価な薬品を用いて行われており、その収率は低かった
(アンゲバデヘミー78巻113頁)。近年、その収率を高
めるための改良法が提案されているが(特公昭59−2497
7)、多段工程であることに変わりはなく、比較的転化
率の低い工程を含むためその原料回収工程を含む複雑な
方法となっている。
2−アルケニル−2−オキサゾリンより目的物であるア
ルケニル−2−イソシアナトアルキルエステルに導く工
程は極めて省エネルギ的かつ安全な秀れたものであるか
ら、公知のすぐれた方法によって目的物に導かれうる2
−オキサゾリン誘導体を見い出すのが不飽和カルボン酸
−2−イソシアナトアルキルエステルを工業的に製造す
るポイントになる。
2−アルケニル−2−オキサゾリン合成の従来法が迂回
した方法に依存し複雑である原因の1つは、目的化合物
(および出発物質、中間体ともに活性なる二重結合を含
む故に、2−オキサゾリン合成の常法に使用される塩素
水素、アミン、等の活性水素を持つ試薬が用いられない
ことに存在する。
(問題点を解決するための手段) 本発明者は、不飽和結合が保護されている2−アルキル
−2−オキサゾリンは常法により合成されるはずであ
り、もし該保護基がホスゲン化の反応条件により脱離す
るものであれば合理的なアルケニル−2−イソシアナト
アルキルエステルの製法に到達するとの指導原理に基づ
き、要求を満す経済的な保護基を探索し本発明を完成し
た。
即ち、本発明は一般式(II) (式中、R,R′は水素原子子又は低級アルキル基、Xは
塩素又は臭素原子を表わす。)にて表わされる2−オキ
サゾリン化合物をアルカリ性条件下にホスゲンと反応さ
せることを特徴とする一般式(I) (式中、R,R′は上記と同じ。)にて表わされる不飽和
カルボン酸β−イソシアナトエチルエステルの製造法を
提供せんとするものである。
本発明の方法に於いて原料として用いられる一般式(I
I)の化合物は、一般に不飽和ニトリルより容易に得ら
れる2−ブロモアルキルニトリルを原料とし、これを無
水塩化水素の存在下にクロルヒドリンと反応させてアミ
ジン化合物を得、更にこれを第3級アミンの如き強塩基
で処理して閉環させる方法或いは2−ブロモアルキルニ
トリルをエタノールアミンと少量の触媒の存在下に反応
させる方法等により製造することができる。ただ、前者
の方法では、一連の工程で無水条件が要求されるととも
に、第二工程の収率は必ずしも良好とは云えない。ま
た、クロルヒドリンを無水状態で入手するのは比較的困
難なため、実用上は後者の方法によることが望ましい。
一般式(I及びII)の低級アルキル基としてはメチル、
エチル、プロピル基等である。
一般式(II)の2−オキサゾリン化合物とホスゲンとの
反応は、水及び有機溶媒との2相系の反応液中で相間移
動触媒の共存下に行われる。
ここに使用される相間移動触媒としては、例えば、テト
ラアルキルアンモニウムハライド、トリアルキルアリー
ルアンモニウムハライド、テトラアルキルホスホニウム
ハライド、トリアルキルアリールホスホニウムハライド
等、有機合成化学上通常使用されているものであれば特
に制限はない。
また、有機溶媒としては反応条件下に安定で水と相分離
するものであれば原則として特に制限はないが、実用的
な見地からは、例えば、塩化メチレン、クロロホルム、
クロロベンゼン等の塩素化炭素水素、ベンゼン、トルエ
ン、キシレン等の芳香族炭化水素、酢酸エチル、酢酸ブ
チル、ジオキサン、テトラヒドロフラン等の含酸素化合
物等が代表的なものとして挙げられる。
ホスゲン、触媒の使用量については必ずしも厳密な制限
はないが、反応を効果的に実施するためには前者につい
ては少くとも原料に対して1モル比以上、好ましくは1.
5〜3モル比程度、また、後者については原料に対して
0.1〜5重量%、好ましくは0.5〜1重量%程度が適当で
ある。
反応温度は高過ると副生物の生成が多くなるため、通常
は10℃以下で行うことが望ましい。
本発明の方法によれば、前記一般式(II)の化合物のオ
キサゾリン環の閉環によるβ−イソシアナトエチルエス
テル基の形成とそのカルボニル基に対しα−位の炭素原
子及び隣接する炭素原子との間の2重結合の形成が同時
に起り、一段で目的とする一般式(I)の化合物が得ら
れる。しかも、ここで脱離したハロゲン化水素は反応液
より水溶液として回収されるため目的物との分離が容易
である等経済的に極めて有利な方法が提供される。
以下、本発明の方法について代表的な実施例を示し、更
に具体的に説明するが、これらは例示の為代表的な例を
示したもので本発明の方法はこれらのみに限られないこ
とは言うまでもない。
実施例1 18gのβ−ブロモイソブチロニトリルを50gのクロルベン
ゼンに溶かし窒素気流下で120℃に加熱する。8gのエタ
ノールアミンを発生するガスが激しくならぬ速度で1時
間にわたって滴下した。その後、反応温度を130℃にあ
げ10時間撹拌下に反応させた。溶媒を溜去した後0.2mmH
gの減圧下に蒸溜をおこない、90〜98℃で溜出する、2
−(2−ブロモエチル)−2−オキサゾリン20.8gを得
た。収率90.3% 19gの2(2−ブロムエチル)−2−オキサゾリンを100
mlの塩化メチレンにとかし、0.1gのフエノチアジンを加
える12gのカセイソーダ、0.5gのトリメチルベンジルア
ンモニウムヒドロオキシドを溶かした100mlの水溶液、
ならびに17.5gのホスゲンを溶かした150mlのメチレンを
同時に、水層が酸性にならずかつ反応器内の温度が5℃
を超えない速度で1.5時間にわたって滴下した。滴下終
了後30分間5℃以下の温度でカキマゼを続けた。
塩化メチレン層をとり、無水炭酸ソーダで乾燥したのち
溶媒を溜去についで真空蒸溜をおこない46〜47/0.4mmHg
の2−イソシアナトエチルメタアクリレート13.8gを得
た。
実施例2 21gのβ−ブロモアクリルニトリルをキシレン150mlにと
かし窒素気流中で加熱還流した。これに10gのエタノー
ルアミンを1.5時間にわたって滴下した。更に同一条件
で3時間加熱還流を続けた。キシレンを溜去後、0.1mmH
gの真空下で蒸溜をおこない、64〜68℃の溜分21.4gを得
た。
上記溜分を150mlの塩化メチレンにとかし、0.2gのフエ
ノチアジンを添加した。10gのカセイソーダと0.45gのト
リメチルベンジルアンモニウムクロリドを100mlの水に
とかした溶液ならびに20gのホスゲンを含む100mlの塩化
メチレン溶液を同時に水層がアルカリ性を保ち、かつ、
温度が10℃を超えない速度で2時間にわたって滴下し
た。滴下終了後1時間放置カキマゼを続行した。塩化メ
チレン層を3回水で洗い、芒硝で乾燥したのち常圧で溶
媒を溜去、ついで減圧蒸溜をおこない、80゜〜90℃/14m
mHgのアクリル酸−2−イソシアナトエチルエステル13.
7gをえた。β−ブロモアクリロニトリルを基準とする収
率62.3%、少量の高沸点副生物が認められた。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一般式 (式中、R,R′は水素原子又は低級アルキル基、Xは塩
    素又は臭素原子を表わす。)にて表わされる2−オキサ
    ゾリン化合物をアルカリ性条件下にホスゲンと反応させ
    ることを特徴とする一般式 (式中、R,R′は上記と同じ。)にて表わされる不飽和
    カルボン酸β−イソシアナトエチルエステルの製造法。
JP15278386A 1986-07-01 1986-07-01 不飽和カルボン酸イソシアナトエチルエステルの製造法 Expired - Lifetime JPH0742264B2 (ja)

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