JPH074032U

JPH074032U - 両面に透明性絹不織布を貼合わせてなる金属箔紙

Info

Publication number: JPH074032U
Application number: JP4238393U
Authority: JP
Inventors: 将夫小石原
Original assignee: 将夫小石原
Priority date: 1993-06-21
Filing date: 1993-06-21
Publication date: 1995-01-20
Anticipated expiration: 2006-08-07
Also published as: JP2505875Y2

Abstract

(57)【要約】【目的】堅牢で回復力が強くて皺折れが生ぜず、ボリ
ューム感と温み感があり、後染めが容易で、渋い光と風
趣のある色艷を呈し、帯等織物用金属箔糸の材料とし
て、又屏風等室内装飾用として有効な金属箔紙を提供す
ることを目的とする。【構成】一軸延伸ポリエチレンフィルム又は和紙を芯
にして、その両面に、金属箔を蒸着したポリエステルフ
ィルムを、該金属箔層を中側又は外側にして接着して形
成された金属箔紙基体の両面に着色を施し又は無着色の
まま、更にその両外面に透明性絹不織布を接着した上、
染色及び金彩加工を施して成ることを特徴とする両面に
透明性絹不織布を貼合わせてなる金属箔紙。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

この考案は、帯地、着尺、ネクタイ地、カーテン地等の織物用箔糸の素材として、又、襖、屏風、壁紙、額及び軸の表装、書籍の装幀、化粧紙、袋物等に有用な、両面に透明性絹不織布を貼合わせてなる金属箔紙に関する。

【０００２】

【従来の技術】

従来の金属箔紙には、和紙等の片面に単に金銀箔を貼合わせたもの、或いはテトロンフィルムの片面に金属箔を蒸着し、その蒸着面を中心に二重に貼合わせたものか、又はその中心に薄く抄いた和紙を芯にして強度を増やしたもの等がある。更に最近において、上記及びを稍々改良したものと思われる「テトロンフィルムベットに金銀箔を蒸着し、シルクファイバーをフロック加工したもの同志のフロック側を中側にして貼合わせたシルク箔糸」なるものが実開平３ −１８１７９号により開示されている。

【０００３】上記従来のものの内及至には、次のような難欠点があり、これら難欠点の解消が求められていた。

【０００４】（イ）堅丈さに欠け、金属箔の剥離や折損を生じ易い、（ロ）皺が発生し易くかつ原状回復が難かしい、（ハ）質感、ボリューム感が乏しい、（ニ）後染めが難かしく、又褪色し易い、（ホ）金属特有の冷たい感じが、そのまま現われる、（ヘ）光沢に金属特有の毳々しさがあり、風趣に欠ける。

【０００５】又、上記従来のものの内の実開平３−１８１７９号考案も、或程度堅牢性を有し、皺折れを防止し得るが、今一つ堅丈さに欠け、かつ質感、ボリューム感にも稍々乏しく、又後染めが至難で、かつ染色も褪色し易く、その他上記（ホ）、（ヘ）等の難欠点も十分には解消し得ない難点があり、これらの解決を求められていた。

【０００６】

【考案が解決しようとする課題】

本考案は、上記従来のものの歎欠点を解消し、堅丈な組織を有し、皺の発生や皺折れを防止し、ボリューム感と温み感があり、かつ、無地染め、手描き染め、捺染、蝋纈染め等あらゆる後染めが容易で、渋い色、艷を帯びて風趣に富む金属箔紙を得ることを目的とする。

【０００７】

【課題を解決するための手段】

そこで、出願人においては、種々試作実験を重ねた結果、非伸縮性の一軸延伸のポリエチレンフィルム又は和紙の両面に、それぞれ金属箔を蒸着した伸縮性のポリエステルフィルムを金属蒸着層を中側に若しくは外側にして接着して形成された金属箔紙（以下金属箔紙基体という）の両面に任意の着色を施し又は無着色のまま、その両外面に透明性の絹不織布を合成樹脂製強力接着剤により貼合することにより、堅牢で、皺の発生を防止でき、ボリューム感と温み感があり、かつ後染め容易な金属箔紙を得るに至り、上記課題を解決し得た。

【０００８】

【作用】

本考案は、金属箔及びフィルム箔本来の硬さと繊維である絹不織布の有する柔軟さと堅牢性、透明性及び後染めの容易性等を巧みに組合わせ構成してなり、その相乗効果によって次の作用効果を奏する。

【０００９】この考案の金属箔紙は、非伸縮性の一軸延伸のポリエチレンフィルム又は和紙の両面に同一の金属箔を蒸着した伸縮性のポリエステルフィルムを接着し、更にその両面に同一の絹不織布を接着して成り、表裏両面が同一条件に構成されているため、堅牢で皺の発生や破折を防止すると共に皺を生じても回復し易い作用効果がある。

【００１０】両面に貼合せた絹不織布は、両面に蒸着された金属箔層及び着色されたフィルム層を完全に被覆保護し、その剥離、汚損及び褪色等を防止する作用効果がありかつ後染め及び金彩加工も容易であって碕麗な金属箔紙に仕上げられる作用効果がある。

【００１１】金属箔層は、透明なポリエステルフィルムと透明性絹不織布により二重に被覆された内から透けて見えるので、金属独特の光沢、色彩も毳々しさが薄れ、渋い光と風趣のある色、艷を呈する作用効果がある。

【００１２】

【実施例】

図１に示す通り、非伸縮性の一軸延伸ポリエチレンフィルム１を中芯にしてその両面に、それぞれ金属箔を蒸着した伸縮性のポリエステルフィルム４を、該金属箔層３を中側にして合成樹脂製接着材２により接着して金属箔紙基体ａを形成し、上記ポリエステルフィルム４に任意の着色４’を施した後、その両外面にそれぞれ透明な絹不織布６を合成樹脂製強力接着材５により接着した後、その両面に染色及び金彩加工６’を施すことにより、本考案の両面に透明な絹不織布を貼合わせてなる金属箔紙が完成される。

【００１３】

【考案の効果】

この考案の金属箔紙は、金属箔及びフィルム箔の硬さと、絹不織布の有する柔軟さ及び透明性を巧みに組合わせて構成されていることから前記のような作用効果を有し、堅牢で渋い風趣があり、これを襖、屏風、壁紙、軸の表紙、書籍の表幀等に貼用使用するときは、皺の発生を防止すると共に、皺が生じても回復が容易で、皺折れを防止し、又金属箔が剥離したり、汚損することもなく、又、後染め及び金彩加工が容易で、かつ容易に褪色しないため、これら襖等の付加価値を高める効果がある。

【００１４】又、金属箔糸を織込む帯地、ネクタイ地、カーテン地等の織物にこの考案の金属箔紙を材料とする金属箔糸を使用するときは、帯地等織物の堅牢化と風合の向上に貢献し得られ、これら商品価値を高める効果がある。

【００１５】従って、この考案は、襖、屏風、室内装飾用品等に貼用される金属箔紙として、又帯地、ネクタイ地等織物に使用される金属箔糸の材料として極めて適切有効なものといえる。

【図面の簡単な説明】

【図１】請求項１の場合における実施例の断面図

【図２】請求項２の場合における実施例の断面図

【符号の説明】

ａ金属箔紙基体１一軸延伸ポリエチレンフィルム２接着材３金属蒸着層４ポリエステルフィルム４’ 着色層５強力接着剤６絹不織布６’ 染色及び金彩加工層

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.⁶ 識別記号庁内整理番号ＦＩ技術表示箇所Ｂ３２Ｂ 33/00 7148−4ＦＤ０２Ｇ 3/08 3/12 Ｄ２１Ｈ 19/04

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

【請求項１】一軸延伸のポリエチレンフィルム又は和
紙を芯にして、その両面に、それぞれ金属箔を蒸着して
任意の着色を施したポリエステルフィルムを金属蒸着層
を中側にして接着して形成された金属箔紙基体の両面に
透明性絹不織布を合成樹脂製強力接着剤により接着した
後、その両面に任意の染色及び金彩加工を施して成るこ
とを特徴とする両面に透明性絹不織布を貼合わせてなる
金属箔紙。
【請求項２】一軸延伸のポリエチレンフィルム又は和
紙を芯にして、その両面に、それぞれ金属箔を蒸着した
無着色のポリエステルフィルムを、金属蒸着層を外側に
して接着して形成された金属箔紙基体の両面に、透明性
絹不織布を合成樹脂製強力接着剤により接着した後、そ
の両面に任意の染色及び金彩加工等を施して成ることを
特徴とする両面に透明性絹不織布を貼合わせてなる金属
箔紙。
【請求項３】金属箔紙基体の両面に、豫め任意の染色
及び金彩加工等を施した透明性絹不織布を合成樹脂製強
力接着剤により接着して成ることを特徴とする請求項第
１項及び第２項記載の両面に透明性絹不織布を貼合わせ
てなる金属箔紙。