JPH0738956A - 移動無線通信装置 - Google Patents

移動無線通信装置

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Publication number
JPH0738956A
JPH0738956A JP5174339A JP17433993A JPH0738956A JP H0738956 A JPH0738956 A JP H0738956A JP 5174339 A JP5174339 A JP 5174339A JP 17433993 A JP17433993 A JP 17433993A JP H0738956 A JPH0738956 A JP H0738956A
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JP
Japan
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signal
communication device
reception
radio
received
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JP5174339A
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English (en)
Inventor
Takeshi Yamaguchi
武史 山口
Koji Ogura
浩嗣 小倉
Shigenobu Minami
重信 南
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Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 フェージングの影響を十分に低減したうえで
装置構成の簡単小形軽量化を実現する。 【構成】 固定無線部FX1のみにダイバーシティ受信
回路を設ける。そして、着脱検出部41により固定無線
部FX1に対する携帯無線部PS1の着脱状態を検出
し、携帯無線部PS1が固定無線部FX1に対し接続さ
れていると判定された場合には、切替スイッチ23,2
6,29をそれぞれ固定無線部FX1側に切替てこの固
定無線部FX1に設けられているスペースダイバーシテ
ィ受信回路を携帯無線部PS1の受信系に接続してスペ
ースダイバーシティ受信動作を行なう。これに対し、携
帯無線部PS1が単独で使用されていると判定された場
合には、切替スイッチ23,26,29をそれぞれ携帯
無線部PS1側に切替設定して携帯無線部PS1の受信
系のみによる受信動作を行なうようにしたものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、自動車電話装置などの
車載移動無線通信装置に係わり、特に装置が車載部分と
携帯部分とに着脱自在に分割可能な移動無線通信装置に
関する。
【0002】
【従来の技術】近年、移動無線通信システムにおいて
は、移動局の収容能力の増加や通信形態の多様化に対応
するために、ディジタル通信方式を採用した移動通信シ
ステムが提唱されている。図7はこの種のシステムの一
つであるディジタルセルラ無線通信システムの概略構成
図である。
【0003】このシステムは、例えば有線電話網NWに
接続された制御局CSと、この制御局CSに対しそれぞ
れ有線回線CL1〜CLnを介して接続された複数の基
地局BS1〜BSnと、複数の移動局MS1〜MSmと
から構成される。上記各基地局BS1〜BSnは、それ
ぞれ異なるエリアに無線ゾーンE1〜Enを形成する。
移動局MS1〜MSmは、自局が位置している無線ゾー
ンの基地局に対し無線回線を介して接続され、さらにこ
の基地局から制御局CSを介して有線電話網NWに接続
される。
【0004】このシステムでは、基地局BS1〜BSn
と移動局MS1〜MSmとの間の無線回線のアクセス方
式として時分割多元接続(TDMA)方式が使用されて
いる。TDMA方式は、例えば一つの無線周波数により
伝送される信号をタイムフレーム構成とし、このタイム
フレームを例えば6つのタイムスロットに分割する。そ
して、移動局と基地局との間で無線通信リンクを形成す
る際に、上記各タイムスロットの中から空きのタイムス
ロットを一つ選択して上記移動局に割当て、以後このタ
イムスロットを使用して移動局と基地局との間で無線通
信を行なうようにしたものである。この方式を用いれ
ば、従来の一つの無線周波数を一つの無線通話チャネル
として使用するアナログ通信方式のシステムに比べて、
移動局の収容能力を6倍にすることができる。
【0005】ところで、最近この種のシステムにおいて
使用される移動局装置を、車載部分と携帯部分とに着脱
自在に分離できるようにした着脱分離形の装置が提唱さ
れている。このような装置を用いると、車内においては
携帯部分を車載部分に接続することにより自動車電話装
置として通信を行なえ、これに対し車から離れた場所で
は携帯部分を車載部分から取り外すことによりあたかも
携帯電話機として単独で通信を行なうことができ大変便
利である。
【0006】一方、一般に移動局装置では、マルチパス
フェージングや周波数選択性フェージングによる伝送特
性の劣化を低減するための対策が種々講じられている。
対策の一例としては、スペースダイバーシティや波形等
化技術がある。スペースダイバーシティは、例えば複数
のアンテナを距離を離して設置し、これらのアンテナに
より受信された各受信信号を合成するかまたは切り替え
ることにより、受信レベルの大きい品質の良好な受信信
号を得るものである。また波形等化技術は、受信回路中
に例えば適応等化回路を設け、フェージングによって生
じた伝送波形の歪みを上記適応等化回路により整形する
ものである。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところが、この様なフ
ェージング対策のための構成を、先に述べた着脱分離形
の移動局装置に設けようとした場合、従来では例えば車
載部分および携帯部分にフェージング対策のための構成
をそれぞれ設け、これにより自動車電話装置として使用
する場合は勿論のこと、携帯電話機として使用する場合
にも同等の対フェージング効果が得られるように構成さ
れている。このため、装置特に携帯部分の構成の複雑化
および大形化が避けられず、また装置のコストアップを
招くという問題点があった。特に、携帯部分の大形化は
ポータビリティの劣化を招き、極めて好ましくなかっ
た。
【0008】本発明は上記事情に着目してなされたもの
で、その目的とするところは、フェージングの影響を十
分に低減したうえで装置構成の簡単小形軽量化を実現
し、これにより良好な通信品質とポータビリティとを兼
ね備えた着脱分離形の移動無線通信装置を提供すること
にある。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明では次のような対策を講じている。すなわ
ち、装置を携帯電話機として車両の外で使用する場合に
は、移動速度が低速であるため自動車電話装置として走
行中の車内で使用する場合のような十分なフェージング
対策は実質的に不要である。
【0010】本発明はこの点に着目し、自動車などの移
動体に固定的に設置される第1の無線通信機に、距離的
に相互に離間して配設された第1および第2のアンテナ
と、ダイバーシティ受信手段とを設け、上記第1および
第2のアンテナにより受信された各受信信号を、上記ダ
イバーシティ受信手段により合成もしくは切り替えるこ
とにより受信レベルの大きい受信信号を再生するように
している。また第2の無線通信機には、第3のアンテナ
を含む無線信号受信手段と、上記第1の無線通信機に対
し第2の無線通信機が装着されているかまたは離脱され
ているかを判定するための着脱判定手段とを設けてい
る。そして、この着脱判定手段により離脱されていると
判定された状態では、上記第3のアンテナを含む無線信
号受信手段により得られた受信信号を選択し、一方装着
されていると判定された状態では上記第1の無線通信機
のダイバーシティ受信手段により再生されかつ信号伝達
手段を介して導入された受信信号を選択するようにし、
これらの選択された受信信号に対し所定の受信復号再生
処理を行なってアナログ通信信号を再生するように構成
したものである。
【0011】また本発明は、第2の無線通信機には無線
信号受信手段を1個だけ設け、第1および第2の各アン
テナのうち第1のアンテナにより受信された無線信号に
対する受信信号処理のみを上記無線信号受信手段により
行ない、一方第2のアンテナにより受信された無線信号
の受信信号処理は、無線信号を信号伝達手段を介して第
1の無線通信機に供給することにより、第1の無線通信
機の無線信号受信手段により行なうようにしたことも特
徴としている。
【0012】一方、他の本発明は、移動体に固定的に設
置される第1の無線通信機に波形等化手段を備え、この
波形等化手段において第1のアンテナにより受信された
受信信号の波形等化処理を行なうようにしている。また
第2の無線通信機には、第2のアンテナを含む無線信号
受信手段と、上記第1の無線通信機に対し第2の無線通
信機が装着されているかまたは離脱されているかを判定
するための着脱判定手段とを設け、この着脱判定手段に
より離脱されていると判定された状態では上記第2のア
ンテナを含む無線信号受信手段により得られた受信信号
を選択し、一方装着されていると判定された状態では上
記第2の無線通信機の波形等化受信手段から信号伝達手
段を介して導入された受信信号を選択するようにし、こ
の選択された受信信号に対し所定の受信復号再生処理を
行なってアナログ通信信号を再生するように構成したも
のである。
【0013】すなわち本発明は、携帯部分に相当する第
2の無線通信機にはフェージング対策のための手段は設
けず、車載部分に相当する第1の無線通信機にフェージ
ング対策のためのダイバーシティ受信手段または波形等
化受信手段を設けている。そして、第2の無線通信機を
第1の無線通信機に装着した状態であるか離脱させた状
態であるかに応じて、第2の無線通信機が第1の無線通
信機に備えられた上記フェージング対策のための手段を
使用して受信を行なうか否かを選択するようにしたもの
である。
【0014】
【作用】この結果本発明によれば、十分なフェージング
対策を必要とする車内通話を行なう場合には、第1の無
線通信機に設けられたフェージング対策のための構成を
使用して受信が行なわれる。このため、フェージングに
対する十分な抑圧がなされた状態で通話を行なうことが
でき、これにより品質の良好な通信が可能と成る。これ
に対し、第2の無線通信機を用いて携帯通話を行なう場
合には、フェージング対策無しで通信が行なわれること
になるが、携帯通話では車内通話の場合よりも移動速度
が遅く大きなフェージングが発生する心配はないので、
実用上ではほとんど支障なく良好な通信を行なうことが
できる。また、携帯無線機として使用される第2の無線
通信機は、フェージング対策のための構成を持たない分
だけ構成が簡単となり、これにより通信機を小形で軽量
なものにすることができるので、優れたポータビリティ
を発揮させることができる。
【0015】また、第2の無線通信機には、第1および
第2の各アンテナに対応する2個の無線信号受信手段を
設けずに、第1のアンテナに対応する無線信号受信手段
のみを設け、第2のアンテナにより受信された無線信号
の受信信号処理については、第1の無線通信機に設けら
れている無線信号受信手段により行なうようにしている
ので、2個の無線信号受信手段を設ける場合に比べて、
第2の無線通信機の回路構成を簡単化することができ
る。
【0016】
【実施例】(第1の実施例)図1は、本発明の第1の実
施例に係わるディジタル自動車電話装置の構成を示す回
路ブロック図である。
【0017】このディジタル自動車電話装置は、固定無
線部FX1と携帯無線部PS1とから構成される。固定
無線部FX1は、車両のトランク内やダッシュボードに
固定的に設置される。携帯無線部PS1は、車外に持ち
出して単独で無線通話を行なう機能を備えたもので、コ
ネクタCN1を使用することにより上記固定無線部FX
1に対し着脱自在に接続可能となっている。
【0018】固定無線部FX1は、スペースダイバーシ
ティ用の第1および第2の固定アンテナ11,12を備
えている。これらの固定アンテナ11,12は、互いに
所定量だけ離間した状態で例えば車外に設置される。こ
のうち先ず第1の固定アンテナ11により受信された無
線信号は、受信回路(RX)13に入力される。この受
信回路13では、上記無線信号が後述する携帯無線部P
S1の周波数シンセサイザ(SYN)25から上記コネ
クタCN1を介して供給された受信局部発振信号とミキ
シングされ、これにより中間周波信号に周波数変換され
る。これに対し第2の固定アンテナ12により受信され
た無線信号は、アンテナ共用器(DUP)17を経たの
ち上記コネクタCN1を介して携帯無線部PS1の受信
回路24に入力される。そして、この受信回路24で中
間周波信号に周波数変換されたのち、上記コネクタCN
1を介して再び固定無線部FX1に戻される。
【0019】上記受信回路13から出力された第1の固
定アンテナ11の受信信号と、上記携帯無線部PS1か
ら戻された第2の固定アンテナ12の受信信号とは、と
もに切替スイッチ14により択一的に選択されたのち、
A/D変換器15に入力されてここでディジタル信号に
変換される。そして、このディジタル受信中間周波信号
は、ディジタル復調回路(DEM)16に導入される。
このディジタル復調回路16では、上記ディジタル受信
中間周波信号が直交復調器などによりディジタル復調さ
れてディジタルベースバンド信号に変換され、このディ
ジタルベースバンド信号は上記コネクタCN1を介して
携帯無線部PS1に供給される。
【0020】また固定無線部FX1には、包絡線比較回
路(COMP)18が設けられている。この包絡線比較
回路18は、第1および第2の各固定アンテナ11,1
2により受信された無線信号をそれぞれ包絡線検波し、
その各検波出力の信号レベルを相互に比較する。そし
て、この比較結果に応じて、第1の固定アンテナ11の
無線信号受信レベルの方が大きいと判定した場合には、
受信回路13から出力された受信中間周波信号を、つま
り第1の固定アンテナ11により受信された受信信号を
選択出力させるように切替スイッチ14を切替制御す
る。反対に、第2の固定アンテナ12の無線信号受信レ
ベルの方が大きいと判定した場合には、携帯無線部PS
1の受信回路24からコネクタCN1を介して供給され
た受信中間周波信号を、つまり第2の固定アンテナ12
による受信信号を選択出力するように切替スイッチ14
を切替制御する。
【0021】一方、携帯無線部PS1は次のように構成
される。すなわち、携帯無線部PS1は独立した1個の
携帯アンテナ21を備えている。この携帯アンテナ21
により受信された無線信号は、アンテナ共用器22を経
たのち切替スイッチ23に入力される。この切替スイッ
チ23は、後述する制御回路40から出力される切替制
御信号SWCに応じて切替わり、これにより上記携帯ア
ンテナ21により受信された無線信号と、前記固定無線
部FX1の第2の固定アンテナ12により受信された無
線信号とを、択一的に選択して受信回路(RX)24に
供給する。受信回路24では、上記供給された無線信号
が、周波数シンセサイザ4から出力された受信局部発振
信号とミキシングされて、中間周波信号に周波数変換さ
れる。なお、上記周波数シンセサイザ4から発生される
受信局部発振信号の周波数は、制御回路40から出力さ
れるチャネル指定データSYCによって指示される。
【0022】上記受信回路24から出力された受信中間
周波信号は、切替スイッチ26に入力される。この切替
スイッチ26は、制御回路40から出力される切替制御
信号SWCに応じて切替わり、これにより上記受信中間
周波信号をコネクタCN1を介して前記固定無線部FX
1の切替スイッチ14に供給するか、またはA/D変換
器27に供給する。このA/D変換器27に供給された
受信中間周波信号は、ディジタル信号に変換されたのち
ディジタル復調回路28(DEM)に入力される。この
ディジタル復調回路28では、上記受信中間周波信号が
直交復調器などによりディジタル復調されてディジタル
ベースバンド信号に変換され、このディジタルベースバ
ンド信号は切替スイッチ29に入力される。この切替ス
イッチ29は、制御回路40から出力される切替制御信
号SWCに応じて切替わり、これにより上記携帯無線部
PS1内のディジタル復調回路28から出力された受信
ディジタルベースバンド信号と、前記固定無線部FX1
のディジタル復調回路16からコネクタCN1を介して
供給された受信ディジタルベースバンド信号とを、択一
的に選択してTDMA回路30に入力する。
【0023】TDMA回路30では、時分割多重された
複数のタイムスロットの中から、自装置が受信すべきタ
イムスロットの受信ディジタルベースバンド信号が抽出
され、この抽出された受信ディジタルベースバンド信号
は誤り訂正符号復号回路(CH−COD)31に入力さ
れる。この誤り訂正符号復号回路31では、上記TDM
A回路30から供給されたディジタルベースバンド信号
の誤り訂正復号化処理が行なわれ、この誤り訂正復号化
されたディジタルベースバンド信号は音声符号復号回路
(SP−COD)32に入力される。音声符号復号回路
32では、上記誤り訂正復号されたディジタルベースバ
ンド信号の音声復号化処理が行なわれる。この音声符号
復号回路32から出力されたディジタル受話信号は、エ
コーキャンセラ(EC−CAN)33を介して図示しな
い受話音声回路に入力され、この受話音声回路において
アナログ通話信号に変換され、さらに音声増幅されたの
ちスピーカ34に供給されて、このスピーカ34から拡
声出力される。
【0024】これに対し、マイクロホン35により集音
されて電気信号に変換された話者の送話音声信号は、図
示しない送話音声回路でディジタル送話信号に変換され
たのち、エコーキャンセラ33に入力される。エコーキ
ャンセラ33では、上記スピーカ34とマイクロホン3
5との間の音響パスが推定され、この推定結果と上記デ
ィジタル受話信号とを基に擬似エコー信号が生成され
て、この擬似エコー信号が上記ディジタル送話信号から
差し引かれる。すなわち、ディジタル送話信号に含まれ
る音響エコー成分をキャンセルするための処理が行なわ
れる。この音響エコー成分が除去されたディジタル送話
信号は、音声符号復号回路32に入力される。音声符号
復号回路32では、上記ディジタル送話信号の音声符号
化処理が行なわれ、その出力信号は誤り訂正符号復号回
路31に入力される。この誤り訂正符号復号回路31で
は、上記ディジタル送話信号の誤り訂正符号化処理が行
なわれ、この符号化後のディジタル送話信号は制御回路
40で生成されるディジタル制御信号が付加されたの
ち、TDMA回路30に入力される。TDMA回路30
では、上記ディジタル送話信号が自装置に割り当てられ
たタイムスロット期間に挿入され、ディジタル変調回路
36に供給される。
【0025】ディジタル変調回路(MOD)36では、
上記ディジタル送話信号に応じて、例えばπ/4シフト
DQPSK方式により変調された変調信号が生成され、
この変調信号はD/A変換器37でアナログ信号に変換
されたのち送信回路(TX)38に入力される。送信回
路38では、上記変調信号が周波数シンセサイザ25か
ら出力されたディジタル通話チャネルの無線周波数に対
応した送信局部発振信号と合成されて無線送信信号に変
換され、さらに高周波増幅される。そして、この送信回
路38から出力された無線送信信号は切替スイッチ39
に入力される。切替スイッチ39は、制御回路40から
出力された切替制御信号SWCに応じて切替わり、これ
により上記無線送信信号を携帯無線部PS1のアンテナ
共用器22に供給するか、またはコネクタCN1を介し
て固定無線部FX1のアンテナ共用器17に供給する。
上記アンテナ共用器22に供給された無線送信信号は、
携帯アンテナ21から図示しない基地局へ向けて送信さ
れる。同様に、固定無線部FX1のアンテナ共用器22
に供給された無線送信信号は、第2の固定アンテナ12
から図示しない基地局へ向けて送信される。
【0026】ところで、上記携帯無線部PS1には着脱
検出部(DET)41が設けられている。この着脱検出
部41は、コネクタCN1の着脱状態を、機械的あるい
は光学的検出スイッチを用いるか、またはコネクタの接
点間を流れる電流により検出し、その検出信号DSを制
御回路40に供給する。
【0027】制御回路40は、例えばマイクロコンピュ
ータを主制御部として備えたもので、その制御機能とし
て、発着信制御やチャネル接続制御、通話制御などを行
なう通常の制御手段に加えて、携帯無線部PS1と固定
無線部FX1との間の接続状態を制御する接続状態制御
手段を備えている。
【0028】この接続状態制御手段は、上記着脱検出部
41から供給された検出信号DSから、携帯無線部PS
1が固定無線部FX1に対し装着された状態にあるか、
あるいは離脱された否かを判定する。そして、この判定
結果に応じた切替制御信号SWCを発生して各切替スイ
ッチ23,26,29,39をそれぞれ切替制御する。
これ切替制御は、携帯無線部PS1が固定無線部FX1
に対し装着された状態にある場合には、携帯無線部PS
1と固定無線部FX1との間の受信系を接続して、スペ
ースダイバーシティ受信が行なわれる状態となるように
行なわれ、一方携帯無線部PS1が固定無線部FX1か
ら取り外された状態においては、携帯無線部PS1が単
体で動作する状態となるように行なわれる。
【0029】次に、以上のように構成された装置の動作
を説明する。先ず自動車に乗車した状態で通話を行なう
場合、つまり自動車通話モードの場合には、使用者は携
帯無線部PS1をコネクタCN1を介して固定無線部F
X1に接続する。そうすると、上記コネクタCN1の装
着が携帯無線部PS1の着脱検出部41により検出さ
れ、その検出信号DSが制御回路40に入力される。制
御回路40は、上記検出信号DSから携帯無線部PS1
が固定無線部FX1に装着されたものと判断し、各切替
スイッチ23,26,29,39をそれぞれ固定無線部
FX1側に切り替える。すなわち、図1に示すような状
態に設定する。
【0030】さて、この状態で発着信が発生し、これに
より図示しない基地局との間に無線リンクが形成されて
装置が通話状態になったとする。このとき、基地局から
送られた無線信号は、固定無線部FX1の第1および第
2の固定アンテナ11,12によりそれぞれ受信され、
このうち第1の固定アンテナ11により受信された無線
信号は固定無線部FX1の受信回路13により中間周波
信号にダウンコンバートされる。これに対し第2の固定
アンテナ12により受信された無線信号は、アンテナ共
用器17を経た後コネクタCN1を介して携帯無線部F
X1の受信回路24に入力され、この受信回路24で中
間周波信号にダウンコンバートされる。そして、この中
間周波信号は、切替スイッチ26からコネクタCN1を
介して固定無線部FX1に戻される。
【0031】また、このとき包絡線比較回路18では、
上記第1および第2の各固定アンテナ11,12により
受信された無線信号がそれぞれ包絡線検波されてその検
波出力レベルの大小が比較される。そして、この比較結
果に応じて、受信レベルの大きい側の受信中間周波信号
を選択するべく切替スイッチ14の切り替え制御が行な
われる。このため、いま仮にフェージングの影響により
第1および第2の各固定アンテナ11,12により受信
された各無線信号のうちの一方の無線信号の受信レベル
が著しく低下しても、切替スイッチ14は受信レベルの
大きい側に切り替わってその受信中間周波信号が選択出
力される。図1では第2の固定アンテナ12により受信
された信号が選択されている状態を示している。
【0032】そうして選択された受信中間周波信号は、
A/D変換器15でディジタル信号に変換されたのち直
交復調器など用いたディジタル復調回路16で復調さ
れ、しかるのちコネクタCN1を介して携帯無線部FX
1に入力される。携帯無線部FX1では、先ず上記復調
されたディジタルベースバンド信号の中から自己のタイ
ムスロットにより伝送された信号がTDMA回路30で
抽出され、続いてこの受信ディジタルベースバンド信号
が誤り訂正符号復号回路31により誤り訂正復号された
のち音声符号復号回路32において音声復号処理され、
これによりディジタル受話信号が再生される。そして、
このディジタル受話信号は、エコーキャンセラ33を介
して図示しない受話回路に入力され、ここでアナログ受
話信号に変換されたのち増幅されてスピーカ34から拡
声出力される。すなわち、固定無線部FX1に設けられ
たスペースダイバーシティ受信回路を使用した受信動作
が行なわれる。
【0033】これに対し、マイクロホン35により入力
された送話信号は、エコーキャンセラ33で音響エコー
成分がキャンセルされたのち、音声符号復号回路32お
よび誤り訂正符号復号器32によりそれぞれ符号化さ
れ、しかるのちTDMA回路30において自己のタイム
スロット期間に挿入されて、ディジタル変調回路36に
入力される。ディジタル変調回路36では、上記入力さ
れたディジタル送話信号により例えばπ/4シフトDQ
PSK方式により変調された送信中間周波信号が発生さ
れ、この送信中間周波信号はD/A変換器37でアナロ
グ信号に変換されたのち送信回路38に入力され、ここ
で無線チャネル周波数に対応する無線周波信号に周波数
変換されるとともに増幅される。そして、この無線送信
信号は切替スイッチ39からコネクタCN1を介して固
定無線部FX1に入力され、この固定無線部FX1にお
いてアンテナ共用器17から第2の固定アンテナ12に
供給されて、この第2の固定アンテナ12から基地局に
向け送信される。
【0034】次に、携帯無線部PS1を車外で使用する
場合について説明する。携帯無線部PS1を車外で使用
する場合、つまり携帯通話モードの場合には、コネクタ
CN1を外すことにより携帯無線部PS1を固定無線部
FX1から取り外す。そうすると、この取り外したこと
が携帯無線部PS1の着脱検出部41により検出され、
その検出信号DSが制御回路40に入力される。制御回
路40は、上記検出信号DSから携帯無線部PS1が固
定無線部FX1から取り外されたことを認識し、各切替
スイッチ23,26,29,39をそれぞれ固定無線部
FX1側から携帯無線部PS1側に切り替える。すなわ
ち、図1に示した切り替え状態とは反対の状態に設定さ
れる。
【0035】この状態で、発着信が発生して装置が通話
状態になったとする。そうすると、基地局から到来した
無線信号は携帯無線部PS1の携帯アンテナ21にて受
信され、アンテナ共用器22を経たのち切替スイッチ2
4を介して受信回路24に入力され、ここで中間周波信
号にダウンコンバートされる。そして、この受信中間周
波信号は、切替スイッチ26を介してA/D変換器27
でアナログ信号に変換されたのちディジタル復調回路2
8に入力され、ここで受信ディジタルベースバンド信号
に復調される。この受信ディジタルベースバンド信号
は、切替スイッチ29を介してTDMA回路30に入力
され、ここで自己のタイムスロットにより伝送された信
号が抽出される。この抽出された受信ディジタルベース
バンド信号は、誤り訂正符号復号回路31により誤り訂
正復号されたのち音声符号復号回路32において音声復
号処理され、これによりディジタル受話信号が再生され
る。そして、このディジタル受話信号は、エコーキャン
セラ33を介して図示しない受話回路に入力され、ここ
でアナログ受話信号に変換されたのち増幅されてスピー
カ34から拡声出力される。すなわち、固定無線部FX
1のスペースダイバーシティ受信回路を用いない受信動
作が行なわれる。
【0036】これに対し、マイクロホン35により入力
された送話信号は、エコーキャンセラ33で音響エコー
成分がキャンセルされたのち、音声符号復号回路32お
よび誤り訂正符号復号器32によりそれぞれ符号化さ
れ、しかるのちTDMA回路30において自己のタイム
スロット期間に挿入されて、ディジタル変調回路36に
入力される。ディジタル変調回路36では、上記入力さ
れたディジタル送話信号により例えばπ/4シフトDQ
PSK方式により変調された送信中間周波信号が発生さ
れ、この送信中間周波信号はD/A変換器37でアナロ
グ信号に変換されたのち送信回路38に入力され、ここ
で無線チャネル周波数に対応する無線周波信号に周波数
変換されるとともに増幅される。そして、この無線送信
信号は、切替スイッチ39を通過してそのままアンテナ
共用器22に供給され、このアンテナ共用器22から携
帯アンテナ21に供給されて基地局へ向け送信される。
【0037】以上のように本実施例では、着脱検出部4
1により固定無線部FX1に対する携帯無線部PS1の
着脱状態を検出し、この検出により携帯無線部PS1が
固定無線部FX1に対し接続されていると判定された場
合には、切替スイッチ23,26,29をそれぞれ固定
無線部FX1側に切り替えてこの固定無線部FX1に設
けられているスペースダイバーシティ受信回路を携帯無
線部PS1の受信系に接続して、スペースダイバーシテ
ィ受信動作を行なう。これに対し、携帯無線部PS1が
単独で使用されていると判定された場合には、切替スイ
ッチ23,26,29をそれぞれ携帯無線部PS1側に
切替設定して携帯無線部PS1の受信系のみによる受信
動作を行なうようにしている。
【0038】したがって本実施例であれば、車内で通話
を行なう場合には、固定無線部FX1のスペースダイバ
ーシティ受信回路を使用して受信動作が行なわれること
になり、このため高速移動によるフェージングが発生し
ても、その影響を低減して高品質の通話を行なうことが
できる。
【0039】一方、車外で通話を行なう場合には、携帯
無線部PS1を使用して通話が行なわれることになる。
このとき携帯無線部PS1にはフェージング対策のため
のスペースダイバーシティ受信回路は設けられていな
い。このため、携帯無線部PS1の回路規模は小さなも
のとなり、これにより使用者は小形でかつ軽量な携帯無
線部PS1を使用して携帯通話を行なうことができる。
なお、この携帯通話中においてはスペースダイバーシテ
ィ受信回路は使用されないことになるが、一般に携帯通
話時における移動速度は自動車通話時に比べて遅く、こ
のため強いフェージングが発生することが少ない。した
がって、スペースダイバーシティ受信を行なわなくて
も、十分に高品質の通話が可能である。
【0040】また本実施例では、自動車通話モードと携
帯通話モードとが着脱検出部41の検出結果に応じて自
動的に切り替わる。このため、例えば使用者が使用形態
に応じてその都度モード切替スイッチを操作してモード
設定を行なうような場合に比べて、モードの切替忘れな
ど起こすことがなく常に適切なモードにより通話を行な
うことができる。また、切替スイッチを操作する煩わし
さもない。
【0041】さらに本実施例では、固定無線部FX1の
第2の固定アンテナ12により受信された無線信号を、
コネクタCN1を介して携帯無線部PS1の受信回路2
4に供給して中間周波信号にダウンコンバートし、この
受信中間周波信号をコネクタCN1を介して再び固定無
線部FX1に戻してスペースダイバーシティのための信
号選択を行なうようにしている。このため、例えば固定
無線部FX1に第1および第2の固定アンテナに各々対
応して2つの受信回路を設ける場合に比べて、固定無線
部FX1の回路規模を小形化することができる。
【0042】(第2の実施例)本実施例のディジタル自
動車電話装置は、フェージング対策のための手段として
波形等化技術を採用し、この波形等化のための回路を固
定無線部に設けたものである。
【0043】図2は、本実施例に係わるディジタル自動
車電話装置の構成を示す回路ブロック図である。なお、
同図において前記図1と同一部分には同一符号を付して
詳しい説明は省略する。
【0044】固定無線部FX2は、1個の固定アンテナ
51を備えている。この固定アンテナ51により受信さ
れた無線信号は、アンテナ共用器52を経たのち、コネ
クタCN2を介して携帯無線部PS1に供給される。携
帯無線部PS1では、上記無線信号が切替スイッチ23
を介して受信回路24に入力されて中間周波信号にダウ
ンコンバートされたのち、切替スイッチ26からコネク
タCN2を介して再び固定無線部FX2に戻される。固
定無線部FX2では、上記携帯無線部PS1から戻され
た受信中間周波信号がA/D変換器53でディジタル信
号に変換されたのち検波器54に入力され、ここでディ
ジタル復調される。そして、この復調されたディジタル
受信信号は適応波形等化回路(EQL)55に入力され
る。この適応波形等化回路55は、例えば適応線形トラ
ンスバーサル形等化器により構成され、上記ディジタル
受信信号の適応波形等化処理を行なう。この適応波形等
化処理により、上記ディジタル受信信号に含まれるフェ
ージングの影響による波形歪みや、隣接チャネル間干渉
歪みによる符号間干渉が除去される。そうして波形等化
処理されたディジタル受信信号は、コネクタCN2を介
して携帯無線部PS1のTDMA回路30に入力され
る。
【0045】このような構成であるから、固定無線部F
X2lに対し携帯無線部PS1を接続した自動車通話モ
ードの状態では、基地局から到来した無線信号は固定無
線部FX2の固定アンテナ51により受信されたのち、
アンテナ共用器52およびコネクタCN2を介して携帯
無線部PS1の受信回路24に一旦入力される。そし
て、この受信回路24において、無線周波信号から受信
中間周波信号にダウンコンバートされたのち、切替スイ
ッチ26からコネクタCN2を介して固定無線部FX2
に戻される。そして、この受信中間周波信号は、A/D
変換器53でディジタル受信信号に変換されたのち検波
回路54で検波され、この検波信号は適応波形等化回路
55により波形等化処理されて、これによりフェージン
グの影響による波形歪みや、隣接チャネル間干渉歪みに
よる符号間干渉が除去される。すなわち、適応形波形等
化技術による受信動作が行なわれる。
【0046】一方、携帯無線部PS1を固定無線部FX
2から取り外した携帯通話モードの状態では、前記第1
の実施例と同様に、基地局から到来した無線信号は携帯
無線部PS1の携帯アンテナ21により受信されたの
ち、携帯無線部PS1の受信系により受信復調されると
ともに各種復号処理が行なわれ、これにより受話信号が
再生される。すなわち、フェージング対策無しの受信動
作が行なわれる。
【0047】このように本実施例であれば、自動車通話
モードの状態では、固定無線部FX2の適応波形等化回
路55により波形等化処理がなされたディジタル受信信
号が得られ、このディジタル受信信号が復号化されて受
話音声として出力される。したがって、自動車通話中に
フェージングの影響により受信データに波形歪みなどが
発生しても、この波形歪みは除去されて高品質の受話音
声出力を得ることができる。また、携帯無線部PS1に
は適応波形等化回路等のフェージング対策のための回路
構成が設けられていないので、携帯無線部PS1の回路
構成を簡単でかつ小形軽量のものにすることができ、こ
れにより携帯通話モードの状態での携帯無線部PS1の
ポータビリティは確保される。
【0048】また、固定無線部FX2の固定アンテナ5
1により受信された無線信号を、コネクタCN1を介し
て携帯無線部PS1の受信回路24に供給して中間周波
信号にダウンコンバートし、この受信中間周波信号をコ
ネクタCN1を介して再び固定無線部FX2に戻して適
応波形等化処理を行なうようにしている。このため、固
定無線部FX2から受信回路を不要にすることができ、
これにより固定無線部FX2の回路規模を小形化するこ
とができる。
【0049】(第3の実施例)本実施例のディジタル自
動車電話装置は、固定無線部FX1において、第1の固
定アンテナ11により受信された受信信号と第2の固定
アンテナ12により受信された受信信号との切り替えを
受信中間周波段ではなく、検波後に切り替えるように構
成したものである。
【0050】図3は、その構成を示す固定無線部FX3
の回路ブロック図であり、前記図1と同一部分には同一
符号を付してある。同図において、第1の固定アンテナ
11により受信された無線信号は、受信回路13で中間
周波信号にダウンコンバートされたのちA/D変換器6
1でディジタル信号に変換され、しかるのち検波回路6
2で検波される。一方、第2の固定アンテナ12により
受信された無線信号は、アンテナ共用器17を経たのち
コネクタCN1を介して携帯無線部PS1の受信回路2
4に入力され、この受信回路24で中間周波信号に変換
されたのち切替スイッチ26からコネクタCN1を介し
て固定無線部FX3に戻される。そして、この固定無線
部FX3に戻された受信中間周波信号は、A/D変換器
63でディジタル信号に変換されたのち検波回路64に
入力され検波される。
【0051】上記各検波回路62,64で検波された各
受信ディジタルベースバンド信号は、包絡線比較回路1
8から出力された切替信号に応じて、切替スイッチ65
において受信レベルの大きい方が選択出力される。この
選択出力された受信ディジタルベースバンド信号は、判
定回路66によりレベル判定されて受信データとなり、
しかるのちコネクタCN1を介して携帯無線部PS1の
TDMA回路30に供給される。
【0052】この様に構成したことにより、前記第1の
実施例と同様に、自動車通話時において固定無線部FX
3により検波後切替ダイバーシティ方式によるダイバー
シティ受信動作が行なわれる。このため、フェージング
の影響を軽減して高品質の自動車通話を行なうことが可
能となる。
【0053】(第4の実施例)本実施例のディジタル自
動車電話装置は、適応ダイバーシティ等化方式を採用し
たダイバーシティ受信回路を固定無線部FX4に設けた
ものである。
【0054】図4は、その構成を示す固定無線部FX4
の回路ブロック図であり、前記図3と同一部分には同一
符号を付してある。同図において、第1の固定アンテナ
11により受信された無線信号は、受信回路13で中間
周波信号にダウンコンバートされたのちA/D変換器6
1でディジタル信号に変換され、しかるのち検波回路6
2で検波される。そして、この検波回路62から出力さ
れた受信ディジタルベースバンド信号は、フィルタ67
に通される。一方、第2の固定アンテナ12により受信
された無線信号は、アンテナ共用器17を経たのちコネ
クタCN1を介して携帯無線部PS1の受信回路24に
入力され、この受信回路24で中間周波信号に変換され
たのち切替スイッチ26からコネクタCN1を介して固
定無線部FX4に戻される。そして、この固定無線部F
X4に戻された受信中間周波信号は、A/D変換器63
でディジタル信号に変換されたのち検波回路64により
検波され、しかるのちフィルタ68に通される。
【0055】上記各フィルタ67,68を通過した各受
信ディジタルベースバンド信号は、加算器69により相
互に合成されたのち、加算器70を介して判定回路71
に入力され、この判定回路71でレベル判定される。こ
の判定回路71から出力された受信ディジタルデータ
は、コネクタCN1を介して携帯無線部PS1のTDM
A回路30に供給されるとともに、帰還形フィルタ72
に入力される。帰還形フィルタ72では、上記受信ディ
ジタルデータを基に擬似波形歪信号が生成され、この擬
似波形歪信号は上記加算器70に供給される。加算器7
0では、上記加算器69から出力された合成信号から上
記擬似波形歪信号が差し引かれ、これにより上記合成信
号に含まれる波形歪成分が除去される。
【0056】このような構成であるから、フィルタ6
7,68の係数および帰還形フィルタ72の係数をそれ
ぞれ符号間干渉が最小になるように制御することによ
り、フェージングの影響による受信データの波形歪みを
低減することができ、これにより高品質の自動車通話を
行なうことができる。また、ダイバーシティ受信回路は
固定無線部FX5に設けられ、携帯無線部PS1には設
けられない。このため、携帯無線部PS1の回路規模を
小さなものにすることができ、これにより携帯無線部P
S1の小形軽量化を維持してポータビリティの優れた携
帯通話を行なうことができる。
【0057】(第5の実施例)本実施例のディジタル自
動車電話装置は、適応ダイバーシティ等化方式を採用し
た他のダイバーシティ受信回路を固定無線部FX5に設
けたものである。
【0058】図5はその構成を示す固定無線部FX5の
回路ブロック図であり、前記図4と同一部分には同一符
号を付してある。同図において、第1および第2の固定
アンテナ11,12により受信された各無線信号は、そ
れぞれ受信回路13,24で周波数変換されたのち検波
回路62,64で検波され、さらにフィルタ67,68
に通されたのち加算器69に入力されて、ここで相互に
合成される。そして、この合成された受信ベースバンド
信号は、白色化フィルタ73により白色化処理されたの
ち最尤系列推定器74に入力される。この最尤系列推定
器74では、上記白色化処理された受信ベースバンド信
号を基に、統計的に最も確からしい受信データが推定さ
れ出力される。
【0059】このような構成により、フェージングの影
響による入力電圧の低下や、受信データの波形歪みを低
減することができ、これにより高品質の自動車通話を行
なうことが可能となる。また、この実施例においても、
ダイバーシティ受信回路は固定無線部FX5に設けら
れ、携帯無線部PS1には設けられない。このため、携
帯無線部PS1の回路規模を小さなものにすることがで
き、これにより携帯無線部PS1の小形軽量化を維持し
てポータビリティの優れた携帯通話を行なうことができ
る。
【0060】(第6の実施例)前記各実施例では、いず
れも携帯無線部にはフェージング対策手段をまったく設
けない場合について述べた。しかし、移動速度が遅いと
はいっても、携帯通話の場合にも周辺の通話環境などに
よってはフェージングの影響を受けることが避けられな
い。そこで、本実施例のディジタル自動車電話装置で
は、携帯無線部PS1にもアンテナ切替ダイバーシティ
方式などの簡易なフェージング対策手段を設けるように
している。
【0061】図6は、その構成の一例を示す携帯無線部
PS2の回路ブロック図である。本実施例の携帯無線部
PS2は、第1および第2の携帯アンテナ81,82を
備えている。第1の携帯アンテナ81により受信された
無線信号は、アンテナ共用器83を経たのち切替スイッ
チ84を介して受信回路85に入力され、ここで周波数
シンセサイザ92により発生された受信局部発振信号と
ミキシングされて中間周波信号に周波数変換される。一
方第2の携帯アンテナ82により受信された無線信号
は、受信回路86において周波数シンセサイザ92によ
り発生された受信局部発振信号とミキシングされて中間
周波信号に周波数変換される。
【0062】また、本実施例の携帯無線部PS2は包絡
線比較回路(COMP)91を有している。この包絡線
比較回路91では、上記第1および第2の携帯アンテナ
81,82により受信された各無線信号がそれぞれ包絡
線検波され、その検波出力レベルが比較される。そし
て、この比較結果をもとに受信レベルの大きい側の受信
中間周波信号を選択するべく切替制御信号が発生され、
切替スイッチ87に供給される。
【0063】このため、切替スイッチ84は切り替わ
り、これにより受信レベルの大きい側の受信中間周波信
号が選択出力される。この選択出力された受信中間周波
信号は、切替スイッチ88を介してA/D変換器89に
入力され、ここでディジタル信号に変換されたのちディ
ジタル復調回路90に入力され、ここで受信ディジタル
ベースバンド信号に復調される。そして、この受信ディ
ジタルベースバンド信号は、図1に示した場合と同様に
TDMA回路30に供給される。なお、切替スイッチ9
3は、送信回路から出力された無線送信信号を第1の携
帯アンテナ81へ供給するか、または固定無線部の固定
アンテナに供給するかを切り換えるものである。
【0064】このような構成であるから、携帯無線部P
S2を単独で使用して車外で携帯通話を行なう場合に
は、次のような受信動作が行なわれる。すなわち、車外
にて携帯通話を行なう場合には、図示しない着脱検出部
により携帯無線部PS2が固定無線部から取り外されて
いることが検出される。このため、制御回路により各切
替スイッチ84,88,93はそれぞれ携帯無線部PS
2側に切替設定される。すなわち、図6に示した切替状
態に設定される。
【0065】さて、この状態で発着信が発生し、これに
より図示しない基地局との間に無線リンクが形成されて
装置が通話状態になったとする。このとき基地局から送
られた無線信号は、携帯無線部PS2の第1および第2
の携帯アンテナ81,82によりそれぞれ受信されたの
ち、受信回路85,86で受信中間周波信号に周波数変
換される。このとき、包絡線比較回路91では、上記第
1および第2の携帯アンテナ81,82により受信され
た無線信号がそれぞれ包絡線検波されてその検波出力レ
ベルの大小が比較される。そして、この比較結果に応じ
て、受信レベルの大きい側の受信中間周波信号を選択す
るべく切替スイッチ87の切替制御が行なわれる。この
ため、いま仮にフェージングの影響により第1および第
2の携帯アンテナ81,82により受信された各無線信
号のうち選択中の無線信号の受信レベルが著しく低下し
ても、切替スイッチ87は受信レベルの大きい側に切り
替わってその受信中間周波信号が選択出力される。図6
では第1の携帯アンテナ81により受信された信号が選
択されている状態を示している。
【0066】そうして選択された受信中間周波信号は、
A/D変換器89でディジタル信号に変換されたのち直
交復調器など用いたディジタル復調回路90で復調さ
れ、しかるのちTDMA回路30以降の回路に順次入力
されて、これにより受話信号が再生される。
【0067】このように本実施例であれば、携帯無線部
PS2にアンテナ切替ダイバーシティ受信回路を設け、
この回路により2つの携帯アンテナ81,82により受
信された信号のうちから受信レベルが大きい側を選択す
るようにしているので、携帯無線部PS2を単独で使用
して携帯通話を行なっている場合にフェージングが発生
しても、その影響を低減して高品質の受話信号を再生す
ることができる。また、上記ダイバーシティ受信回路を
設けたことにより、ダイバーシティ受信回路を設けない
場合に比べて、携帯無線部PS2の構成は大形化する
が、アンテナ切替ダイバーシティ受信回路は構成が比較
的簡易に実現できるため、携帯無線器PS2の構成の大
形化は問題にならない程度に抑えることができる。
【0068】なお、本発明は上記各実施例に限定される
ものではない。例えば、第1乃至第5の各実施例に示し
た固定無線部FX1〜FX5の各構成と、第6の実施例
に示した携帯無線部PS2の構成とを選択的に組み合わ
せ、これにより固定無線部および携帯無線部のいずれに
もフェージング対策手段を有した装置を構成するように
してもよい。
【0069】その他、着脱機構の構成や着脱状態検出手
段の構成、携帯無線部および固定無線部の回路構成、フ
ェージング対策手段の構成等についても、本発明の要旨
を逸脱しない範囲で種々変形して実施できる。
【0070】
【発明の効果】以上詳述したように本発明では、自動車
などの移動体に固定的に設置される第1の無線通信機
に、ダイバーシティ受信手段あるいは波形等化手段を設
け、これらにより受信レベルが大きく波形歪みの少ない
受信信号を再生するようにしている。また第2の無線通
信機には、第3のアンテナを含む無線信号受信手段と、
上記第1の無線通信機に対し第2の無線通信機が装着さ
れているかまたは離脱されているかを判定するための着
脱判定手段とを設けている。そして、この着脱判定手段
により離脱されていると判定された状態では、上記第3
のアンテナを含む無線信号受信手段により得られた受信
信号を選択し、一方装着されていると判定された状態で
は上記第1の無線通信機のダイバーシティ受信手段ある
いは波形等化手段により再生されかつ信号伝達手段を介
して導入された受信信号を選択するようにし、これらの
選択された受信信号に対し所定の受信復号再生処理を行
なってアナログ通信信号を再生するように構成してい
る。
【0071】したがって本発明によれば、フェージング
の影響を十分に低減したうえで装置構成の簡単小形軽量
化を実現し、これにより良好な通信品質とポータビリテ
ィとを兼ね備えた着脱分離形の移動無線通信装置を提供
することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例に係わるディジタル自動
車電話装置の構成を示す回路ブロック図。
【図2】本発明の第2の実施例に係わるディジタル自動
車電話装置の構成を示す回路ブロック図。
【図3】本発明の第3の実施例に係わるディジタル自動
車電話装置の固定無線部の構成を示す回路ブロック図。
【図4】本発明の第4の実施例に係わるディジタル自動
車電話装置の固定無線部の構成を示す回路ブロック図。
【図5】本発明の第5の実施例に係わるディジタル自動
車電話装置の固定無線部の構成を示す回路ブロック図。
【図6】本発明の第6の実施例に係わるディジタル自動
車電話装置の携帯無線部の要部構成を示す回路ブロック
図。
【図7】ディジタルセルラ無線通信システムの一例を示
す概略構成図。
【符号の説明】 FX1〜FX5…固定無線部 PS1,PS2…携帯無線部 CN1,CN2…コネクタ 11…第1の固定アンテナ 12…第2の固定アンテナ 13,24,85,86…受信回路 14,23,26,29,39,65,84,87,8
8,93…切替スイッチ 15,27,53,61,63,89…A/D変換器 16,28,90…ディジタル復調回路(DEM) 17,22,52,83…アンテナ共用器(DUP) 18,91…包絡線比較回路(COMP) 21…携帯アンテナ 25,92…周波数シンセサイザ(SYN) 30…TDMA回路 31…誤り訂正符号復号回路(CH−COD) 32…音声符号復号回路(SP−COD) 33…エコーキャンセラ(EC−CAN) 34…スピーカ 35…マイクロホン 36…ディジタル変調回路(MOD) 37…D/A変換器 38…送信回路 40…制御回路(CONT) 41…着脱検出部(DET) 51…固定アンテナ 54,62,64…検波回路 55…適応波形等化回路(EQL) 66,71…判定回路 67,68…フィルタ 69,70…加算器 72…帰還形フィルタ 73…白色化フィルタ 74…最尤系列推定器 81…第1の携帯アンテナ 82…第2の携帯アンテナ

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 移動体に固定的に設置される第1の無線
    通信機と、 前記移動体に対し移動可能に構成されかつ前記第1の無
    線通信機に対し信号伝達手段を介して着脱自在に接続さ
    れる第2の無線通信機とを具備し、 前記第1の無線通信機は、 距離的に相互に離間して配設された第1および第2のア
    ンテナを有し、これらのアンテナにより受信された各受
    信信号を合成もしくは切り替えることにより受信レベル
    の大きい受信信号を得るためのダイバーシティ受信手段
    を備え、 かつ前記第2の無線通信機は、 第3のアンテナを含む無線信号受信手段と、 前記第1の無線通信機に対し第2の無線通信機が装着さ
    れているかまたは離脱されているかを判定するための着
    脱判定手段と、 この着脱判定手段により離脱されていると判定された状
    態では前記第3のアンテナを含む無線信号受信手段によ
    り得られた受信信号を選択し、一方装着されていると判
    定された状態では前記第1の無線通信機のダイバーシテ
    ィ受信手段により受信されかつ前記信号伝達手段を介し
    て導入された受信信号を選択するための信号選択手段
    と、 この信号選択手段により選択された受信信号に対し所定
    の受信復号再生処理を行なってアナログ通信信号を再生
    するための受信再生処理手段とを備えたことを特徴とす
    る移動無線通信装置。
  2. 【請求項2】 ダイバーシティ受信手段は、第1のアン
    テナにより受信された無線信号から受信信号を再生する
    無線信号受信手段を有し、第2のアンテナにより受信さ
    れた無線信号を前記信号伝達手段を介して前記第2の無
    線通信機の無線信号受信手段に供給し受信信号を再生さ
    せて前記信号伝達手段を介して導入し、この導入した第
    2のアンテナによる受信信号と上記第1のアンテナによ
    る受信信号とのうち受信レベルの大きいほうの受信信号
    を選択することを特徴とする請求項1に記載の移動無線
    通信装置。
  3. 【請求項3】 移動体に固定的に設置される第1の無線
    通信機と、 前記移動体に対し移動可能に構成されかつ前記第1の無
    線通信機に対し信号伝達手段を介して着脱自在に接続さ
    れる第2の無線通信機とを具備し、 前記第1の無線通信機は、 第1のアンテナを有し、この第1のアンテナにより受信
    された受信信号の波形等化処理を行なうための波形等化
    受信手段を備え、 かつ前記第2の無線通信機は、 第2のアンテナを含む無線信号受信手段と、 前記第1の無線通信機に対し第2の無線通信機が装着さ
    れているかまたは離脱されているかを判定するための着
    脱判定手段と、 この着脱判定手段により離脱されていると判定された状
    態では前記第2のアンテナを含む無線信号受信手段によ
    り再生された受信信号を選択し、一方装着されていると
    判定された状態では前記第1の無線通信機の波形等化受
    信手段により受信されかつ前記信号伝達手段を介して導
    入された受信信号を選択するための信号選択手段と、 この信号選択手段により選択された受信信号に対し所定
    の受信復号再生処理を行なってアナログ通信信号を再生
    するための受信再生処理手段とを備えたことを特徴とす
    る移動無線通信装置。
JP5174339A 1993-07-14 1993-07-14 移動無線通信装置 Pending JPH0738956A (ja)

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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6101374A (en) * 1997-03-31 2000-08-08 Nec Corporation Radio communication apparatus having two antennas controlled by standing wave ratio
JP2001144675A (ja) * 1999-11-16 2001-05-25 Oki Electric Ind Co Ltd 無線受信装置
JP2006174452A (ja) * 2004-12-17 2006-06-29 Alcatel アンテナダイバーシティを有する携帯機器
US7688067B2 (en) 2002-01-17 2010-03-30 Siemens Aktiengesellschaft Probe for electrical measurement methods and use of a flexible probe for production of a rigid probe

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