JPH0738728U

JPH0738728U - 蟻溝用ボルト植え込み装置並びに鍔付ボルト

Info

Publication number: JPH0738728U
Application number: JP7626693U
Authority: JP
Inventors: 昭河本
Original assignee: 昭河本
Priority date: 1993-12-24
Filing date: 1993-12-24
Publication date: 1995-07-14

Abstract

(57)【要約】【目的】管材の長手方向に形成された蟻溝の任意位置
に、正面から挿入し、植え込み出来る「蟻溝用ボルト植
え込み装置」を提供すること。【構成】植え込みボルトの先端にスリ割り（１３）を形
成し、中間部に鍔（１２）を設けた鍔つきボルト（１）
と、鍔つきボルト（１）の鍔下にスペーサー（３）と台
形ナット（２）を挿通し緩着する。鍔（１２）の径、ス
ペーサー（３）及び台形ナット（２）の幅を、蟻溝開口
部の幅（Ｗ_４）より小さくし、又、台形ナット（２）の
幅とスペーサー（３）の両側壁の厚みの和を、蟻溝開口
部の幅（Ｗ_４）より大きくする。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

この考案は、管材の長手方向に形成された蟻溝に、面材を取り付ける為に使用するボルトに関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

「図４」に示すように、従来より、管状支柱の長手方向に形成された蟻溝（４）に、ボルトを植え込むには、蟻溝の端末から、蟻溝から逸脱しない大きさの四角ナット（６）を挿入して所定の固定位置に滑動させ、「すりわり付き止めねじ」（７）を螺嵌して固定し、突出したねじ部に被係止材を挿通して六角ナットを締めて固定した。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

これには次のような欠点があった。支柱を建てた後では、蟻溝にボルトを植え込むことが出来ない場合が多い。本考案は支柱を建てた後でも、蟻溝の任意位置に、前面から植え込み出来る「蟻溝用ボルト植え込み装置」を提供しようとするものである。

【０００４】

【問題を解決するための手段】

上記目的を達成するため、本考案の「蟻溝用ボルト植え込み装置」は、鍔付きボルト（１）と、スペーサー（３）を跨乗させて、鍔付きボルト（１）の鍔下に螺嵌して緩着された台形ナツト（２）とからなり、（イ）前記鍔付きボルト（１）は、植え込みボルトの先端にすりわり（１３）を形成し、中間部に蟻溝幅（Ｗ_４）より小さい直径の鍔（１２）を設けてなり、（ロ）前記台形ナツト（２）は、正面（２１）台形で底辺が蟻溝幅（Ｗ_４）より小さく形成されてなり、され、幅は台形ナット（２）の幅に略等しく形成されてなり、（ニ）前記台形ナツト（２）の台形底辺と前記スペーサー（３）の両側壁の厚みとの和は、蟻溝開口部の幅（Ｗ_４）より大きいことを特徴とする。以上のように構成されたものである。

【０００５】

【作用】

（イ）鍔（１２）の直径、台形ナツト（２）の台形底辺及びスペーサー（３）の幅（Ｗ_３）は、いずれも蟻溝開口部の幅（Ｗ_４）より小さいので、「蟻溝用ボルト植え込み装置」を、蟻溝（４）の任意位置に前面から挿入することが出来る。（ロ）すりわり（１１）を介して鍔付きボルト（１）を回転すると、台形ナット（２）は競り上がり、鍔（１１）に抑止されているスペーサー（３）を拡開して蟻溝（１）の側壁に圧着する。（ハ）台形ナツト（２）の台形底辺と、スペーサー（３）の両側壁の厚みとの和は、蟻溝開口部の幅（Ｗ_４）より大きいので、「蟻溝用ボルト植え込み装置」は蟻溝（４）から抜脱することなく、鍔付きボルト（１）は植え込まれる。

【０００６】

【実施例】

以下、本案の実施例を図面を参照して説明する。「図１」に示すように、本考案の「蟻溝用ボルト植え込み装置」は、鍔付きボルト（１）と、鍔付きボルト（１）の鍔（１２）の下部に挿通されたスペーサー（３）および台形ナット（２）からなり、スペーサー（３）は台形ナット（２）に跨乗し、台形ナット（２）は鍔付きボルト（１）に緩着している。「図２」に示すように、「蟻溝用ボルト植え込み装置」は、上記三部品に分解される。上記鍔付きボルト（１）の径はＭ８、鍔（１２）の直径は１１ｍｍ、鍔（１２）は「装置」を蟻溝（４）に挿入したとき、鍔（１２）が蟻溝内に納まる位置に形成される。次に上記台形ナット（２）は正面（２１）が台形で、高さ５ｍｍ、底辺１１．８ｍｍである。台形ナット（２）の側面（２２）は長方形で底辺は１５ルト（１）を挿通する穴が穿孔されており、スペーサーの幅（Ｗ_３）は１１．８ｍｍで台形ナット（２）の台形底辺に等しい。スペーサー（３）の側壁の厚みは１．５ｍｍである。なお「図３」に於いて、支柱（５）の蟻溝開口部の幅（Ｗ_４）は１２ｍｍである。本考案の「蟻溝用ボルト植え込み装置」」は以上のような構成であって、これを使用するときは、（イ）「図３」に示すように、「蟻溝用ボルト植え込み装置」を支柱（５）の蟻溝（４）の任意位置に前面から挿入する。鍔（１２）径は１１ｍｍ、台形ナツト（２）の台形底辺は１１．８ｍｍ、スペーサーの幅（Ｗ_３）は１１．８ｍｍであって、いずれも蟻溝開口部の幅（Ｗ_４）１２ｍｍより小さいので、蟻溝（４）の任意位置に前面から挿入出来る。（ロ）「図５」に示すように、挿入された「蟻溝用ボルト植え込み装置」は蟻溝（４）のに納まる。（ハ）「図６」に示すように、すりわり（１１）を介して鍔付きボルト（１）を回転すると、台形ナット（２）は競り上がり、鍔（１２）に抑止されているスペーサー（３）を拡開し、蟻溝（４）の側壁に圧着する。（ニ）台形ナツト（２）の台形底辺は１１．８ｍｍ、スペーサー（３）の両側壁の厚みは１．５×２＝３ｍｍ、その和は１４．８ｍｍで蟻溝開口部の幅（Ｗ_４）１２ｍｍより大きいので、「蟻溝用ボルト植え込み装置」は蟻溝（４）から抜脱することなく植え込まれる。なおナツト（２）の正面（２１）の断面は円形又は半円形であってもよい。

【０００７】

【考案の効果】

本考案の「蟻溝用ボルト植え込み装置」を使用すれば、建て方完了後の支柱の蟻溝の任意位置に、前面からボルトを植え込み固定することが出来る。支柱の建て方は土工の担当、面材の取り付けは金物工の担当とフェンス設置工事が二分解しつつある今日、本考案の取り上げた課題の解決は、業界の強い要望であったので頗る有用な考案と言える。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の斜視図

【図２】本考案の装置の分解図

【図３】本考案の使用状態を示す斜視図

【図４】従来の技術を示す斜視図

【図５】本考案の使用状態を示す正面図

【図６】本考案の使用状態を示す正面図

【符号の説明】

１鍔付きボルト１１すりわり１２鍔２台形ナット２１（台形ナットの）正面２２（台形ナットの）側面３スペーサー４蟻溝５支柱６四角ナット７すりわり付き止めねじＷ_３スペーサーの幅Ｗ_４蟻溝開口部の幅

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

【請求項１】鍔付きボルト（１）と、スペーサー（３）
を跨乗させて、鍔付きボルト（１）の鍔下に螺嵌して緩
着された台形ナツト（２）とからなり、（イ）前記鍔付きボルト（１）は、植え込みボルトの先
端にすりわり（１３）を形成し、中間部に蟻溝幅
（Ｗ_４）より小さい直径の鍔（１２）を設けてなり、
（ロ）前記台形ナツト（２）は、正面（２１）台形で底
辺が蟻溝幅（Ｗ_４）より小さく形成されてなり、され、幅は台形ナット（２）の幅に略等しく形成されて
なり、（ニ）前記台形ナツト（２）の幅と前記スペーサー
（３）の両側壁の厚みとの和は、蟻溝開口部の幅
（Ｗ_４）より大きいことを特徴とする。以上のように構
成された「蟻溝用ボルト植え込み装置」。
【請求項２】植込みボルトの先端にすりわりを形成し、
中間部に鍔（１２）を形成した「請求項１」記載の鍔付
ボルト（１）。