JPH0738502Y2

JPH0738502Y2 - ブースパネルの上部保特構造

Info

Publication number: JPH0738502Y2
Application number: JP1988059536U
Authority: JP
Inventors: 和行藤原; 宣文山縣
Original assignee: 東陶機器株式会社
Priority date: 1988-05-02
Filing date: 1988-05-02
Publication date: 1995-09-06
Anticipated expiration: 2003-05-02
Also published as: JPH01163607U

Description

【考案の詳細な説明】（産業上の利用分野）本考案はパネル上部が天井間近に臨むブースパネルの上
部保持構造に関する。

（従来の技術）ブースパネルは、通常、床側が位置決め固定されてお
り、従って、少なくとも上部を保持してやれば、建付上
の納まりが着く。

そこで、従来は、パネル同士を矩形に組み、その剛性で
上部を保持していた。

（考案が解決しようとする課題）この為、パネル上部が天井間近に臨むような丈寸法のも
のでは、横荷重を受けた時、床側の曲げモーメントが大
きくなり、好ましくなかった。

この点、パネル上部を天井に係止してやれば、床側の曲
げモーメントを低減できるが、単に止着したのでは、ブ
ースパネルの強度上、天井からの垂直応力を負担できな
くなる虞れがある。

本考案は斯かる従来のブースパネルの上部保持構造にお
ける問題点を有効に解決すべく為されたもので、その目
的とする処は、垂直応力を気にすることなく、パネル上
部を天井に係止自在なブースパネルの上部保持構造を提
供するにある。

（課題を解決するための手段）上記目的を達成すべく本考案は、トイレ内の大便所ブー
スの出入口に設けられ上部が天井間近に臨むブースパネ
ルの上部保持構造において、ブースパネルを柱状に形成
して上部を天井に係止し、このブースパネル上部と天井
とに夫々取合部材を設け、この取合部材の一方を、ブー
スパネル上部に係止される下底部と、下底部の周縁沿い
に起設された周壁部とで構成し、この周壁部をブースパ
ネル上部の壁装面上縁沿いに略全長に渡り延在せしめる
と共に、この周壁部を他方の取合部材に嵌合せしめて成
り、両取合部材の対応する各底部には天井裏のダクトに
連通された換気用開口を形成した。

（作用）上記手段によれば、トイレ内の大便所ブースの出入口に
設けられ上部が天井に係止されたブースパネルによっ
て、柱としてブース壁と成る壁体を取付けて保持すると
共に、換気用開口から天井裏内のダクトに大便所ブース
内の臭気を排出する。

（実施例）以下、本考案をプレファブ式トイレのブースパネルに適
用した実施例に付き、添付図面に基ずいて詳細な説明を
行なう。

先ず、第３図乃至第５図を参照して、本実施例に係るト
イレと柱状ブースパネルの概要を説明しておく。

トイレ全体の平面図、第４図及び第５図は夫々柱状ブー
スパネルの正面図及び縦断側面図である。

第３図中、Ｔはトイレの全体を表し、トイレＴは、ビル
ジング躯体の壁で囲まれた所与の屋内空間Siに片面壁装
の壁パネルを建並べて周壁Wtを形成することにより所要
のトイレスペースStを得、これを壁パネル式間仕切壁W
p,Wp′,Wp″で左右のサブスペースS_t1，S_t2に間仕切
り、夫々防水下地タイル仕上床F_t1，F_t2を張り、ブース
壁W_b1，W_b5を立てゝ、大便所ブースB1〜B3や掃除用流し
場Sk等を囲う一方、配管ユニットU_t1〜U_t8を引廻し、洗
面化粧カウンターCtや、小便器Sb…、大便器Db…それに
掃除流し用水槽Tk等所要のトイレ設備を施して構成した
所謂プレファブタイプのもので、各ブース壁W_b1〜W_b5を
構成するブースパネルに本考案が適用されており、これ
をブースB1〜B3の出入口に位置する略半円状断面の柱状
ブースパネルPb…に付き以下説明する。

各柱状ブースパネルPbは、第４図及び第５図に示すよう
に、横断面略半円状の下地を両面壁装した壁体30の下縁
部30aに幅木を兼ねる下枠31を取付けて、床躯体Fbに位
置決め固定したもので、トイレスペースS_t2を上方から
画成する吊天井Ctの下面間近にパネル上部30bが臨んで
いる。尚、30cは胴縁状に組まれた芯材である。

そして、壁体30の内側、つまり、大便所ブースB1〜B3の
内方に位置する半円柱状のスペースSpが諸種の用途に充
てられており、本実施例の場合、上から順に、換気ガラ
リ32の取付場所S_p1、間接照明用光源の配設場所S_p2、小
物収納場所S_p3、予備ロールの置場所S_p4、ペーパシート
補給器及びダクトボックス33の設置場所S_p5として利用
されている。図中、34は傾斜隔板、35〜38は補強を兼ね
る底板、39は平ブースパネルと取合う為の嵌着溝であ
る。

本実施例では、以上において、柱状パネル30の上部30b
に半月形の下側取合部材１を係着する一方、天井Ct下面
に対応した形状の上側取合部材２を止着し、両者1,2を
入れ子式に嵌合せしめて、パネル上部30bを天井Ctに係
止するようにしており、その詳細を、以下、第１図及び
第２図に基き説明する。

第１図はパネル上部の取合構造を示す横断平面面図、第
２図は第１図の２−２線断面図である。

前記下側取合部材１は、柱状ブースパネルPbの芯材30c
で裏補強された内面壁装用パネル材30dの上縁部内周に
嵌着係止せしめる平面視略半月形の合板10と、その上面
にビス11…で止着してパネルPbの上部30b頂面に載設す
る下底部12と、下底部12の周縁沿いに起設した周壁部13
とから成る。

一方、上側取合部材２は、前記吊天井Ctの天井パネル20
下面にビス21…で止着する上底部22と、その周縁沿いに
垂設した周壁部23から成り、この周壁部23が上記下側取
合部材１の周壁部13に入れ子式に外嵌する。

そして、上側取合部材上底部22のビス21…のモミ穴24…
に臨む下側取合部材１の下底部12と合板10の各対応位置
にビス止め作業用の開口14,15が形成されている。

また、上記取合部材1,2の各底部12,22と合板10及び天井
パネル20に、ブースパネルPbの内部スペースSpと天井裏
Scを上下に連通せしめる大径の換気ダクト用開口16,26
と17及び27が設けられている。図中、28は天井パネル20
を保持するWMバー、28aはそのスペーサ、29は吊金具で
ある。

ブースパネルPbの上部30bを天井Ctに係止する際は、先
ず、パネルPbに下側取合部材１を嵌着せしめ、これに上
側取合部材２を嵌合させた状態で、パネルPbの壁体30を
位置決めし、次いで、下側取合部材１の合板10下方か
ら、開口14,15を介してドライバーを差込み、上側取合
部材２の上底部22を天井パネル20にビス止めする。その
後、換気ダクトを開口16,17に通し、換気ガラリ32を取
付ける。

本実施例によれば、パネル上部30bが天井Ctに係止され
るので、ノッポの柱状パネルPbでも、床側での曲げモー
メントを大幅に軽減でき、安定した建付が可能となる。

しかも、上下の取合部材2,1を入れ子式に嵌合せしめて
いるので、天井荷重がパネル側に伝わらず、従って、天
井Ctへの係止によるブースパネルPb内部の垂直応力増加
を余り気にする必要がない。

それに、ブースパネルPbの建付高さに多少の誤差が生じ
ても、取合部材1,2間の嵌合部で吸収される。

尚、本実施例では、取合部材1,2の周壁部13,23をパネル
上部30bの内外壁装面上縁沿い略全長に渡り延在せしめ
て、ブースパネルPbの外観を間仕切壁風に仕立て、これ
により密室性を向上せしめているが、これをパネル上縁
沿いの一部に限定することは差支えない。

また、平ブースパネルの場合、第１図に一部を示すよう
に、パネル上部30b′に上向きチャンネル材１′を止着
する一方、天井Ctに、例えば下向きの小幅なチャンネル
材等から成る突出部２′を設けておき、両者１′,2′を
嵌合せしめるようにする。

（考案の効果）以上の説明により明らかな如く、本考案によれば、トイ
レ内の大便所ブースの出入口に設けられるブースパネル
を柱状に形成して上部を天井に係止し、このブースパネ
ル上部と天井とに夫々取合部材を設け、この取合部材の
一方を、ブースパネル上部に係止される下底部と、下底
部の周縁沿いに起設された周壁部とで構成し、この周壁
部を他方の取合部材に嵌合させたので、ブースパネル上
部を天井に係止することで床側の曲げモーメントを低減
することができるから、柱としてブース壁と成る壁体を
取付け、安定して保持することができる。

又、両取合部材の対応する各底部には天井裏のダクトに
連通された換気用開口を形成したので、このブースパネ
ルを利用して大便所ブース内の臭気を速やかに排出する
ことができる。

更に周壁部をブースパネル上部の壁装面上縁沿いに略全
長に渡り延在させたので、ブースパネルの外観を間仕切
壁風にすることができる。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案をプレファブ式トイレのブースパネルに適
用した実施例に付き示したもので、第１図は柱状ブース
パネル上部の取合構造を示す横断平面図、第２図は第１
図の２−２線断面図、第３図はトイレ全体の平面図、第
４図及び第５図は夫々柱状ブースパネルの正面図及び縦
断側面図である。尚、図中、１は下側取合部材、２は上側取合部材、10は
合板、12は下底部、13は周壁部、14,15はビス止め作業
用開口、20は天井パネル、21はビス、22は上底部、23は
周壁部、30は柱状壁体、30bはパネル上部、Ctは吊天
井、Pbは柱状ブースパネルを表している。

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

【請求項１】トイレ内の大便所ブースの出入口に設けら
れ上部が天井間近に臨むブースパネルの上部保持構造に
おいて、前記ブースパネルを柱状に形成して上部を天井に係止
し、このブースパネル上部と天井とに夫々取合部材を設
け、この取合部材の一方を、前記ブースパネル上部に係
止される下底部と、該下底部の周縁沿いに起設された周
壁部とで構成し、この周壁部を前記ブースパネル上部の
壁装面上縁沿いに略全長に渡り延在せしめると共に、こ
の周壁部を他方の取合部材に嵌合せしめて成り、両取合
部材の対応する各底部には天井裏のダクトに連通された
換気用開口を形成したことを特徴とするブースパネルの
上部保持構造。
【請求項２】前記取合部材同士を入れ子式に嵌合させ、
前記ブースパネル側の取合部材に、両取合部材同士を固
定するための作業用開口を形成したことを特徴とする請
求項１に記載のブースパネルの上部保持構造。
【請求項３】前記他方の取合部材を、前記天井に止着さ
れる上底部と、該上底部の周縁沿いに垂設された周縁部
とで構成し、該周壁部を前記一方の取合部材の周壁部に
嵌合せしめて成る請求項１に記載のブースパネルの上部
保持構造。
【請求項４】前記他方の取合部材の周壁部を前記ブース
パネル上部の壁装面上縁沿い略全長に渡り延在せしめて
成る請求項１に記載のブースパネルの上部保持構造。
【請求項５】前記他方の取合部材の上底部を前記天井に
下方より止着して成る請求項１に記載のブースパネルの
上部保持構造。
【請求項６】前記ブースパネル上部は平面視湾曲形状を
なす請求項１に記載のブースパネルの上部保持構造。
【請求項７】前記天井は天井パネルを吊設して形成され
ている請求項１に記載のブースパネルの上部保持構造。