JPH0735811A - 部分放電信号の判別方法及びこれを用いた部分放電発生位置の標定方法 - Google Patents

部分放電信号の判別方法及びこれを用いた部分放電発生位置の標定方法

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JPH0735811A
JPH0735811A JP19908993A JP19908993A JPH0735811A JP H0735811 A JPH0735811 A JP H0735811A JP 19908993 A JP19908993 A JP 19908993A JP 19908993 A JP19908993 A JP 19908993A JP H0735811 A JPH0735811 A JP H0735811A
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JP19908993A
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Shinobu Ikeuchi
忍 池内
Yasumitsu Ebinuma
康光 海老沼
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SWCC Corp
Original Assignee
Showa Electric Wire and Cable Co
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 ノイズ信号を部分放電信号と誤判別すること
を防止する。 【構成】 被測定ケーブル1の両端で検出した二つの出
力信号をデータ記憶部10に記憶させ、これら記憶させ
た二つの出力信号データよりデータ抽出部20にて出力
信号の立ち上がり位置を検知して一致させ、かつ一定時
間幅のデータを抽出する。次に、これら抽出波形データ
をニューラルネットワーク31A,31Bに供給して出
力信号が部分放電信号か否かの判別を行ない、両者を部
分放電信号と判別した場合抽出波形データをフーリエ変
換部42にて周波数領域の波形に変換し、これら各変換
データをニューラルネットワーク41A,41Bに供給
して出力信号が部分放電信号か否かの判別を行ない、そ
の結果、再度、両出力信号が部分放電信号と判別された
場合位置標定部32にて部分放電の発生位置の標定を行
なわせる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、変圧器や高電圧ケーブ
ルの如き高電圧機器で発生する部分放電信号を判別する
方法及びこの方法を用いて高電圧ケーブルの部分放電の
発生位置を標定する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】高電圧ケーブル、例えばCVケーブルに
おいては、交流絶縁破壊特性を調査検討するため、ケー
ブルの端末に高電圧を印加し部分放電の検出を行なって
いる。また、既に布設された高電圧ケーブルの絶縁劣化
の程度を診断するために部分放電の測定が行なわれる。
条長の短いケーブルでは、部分放電を検出した場合、そ
のケーブルを数区間に切り分けてそれぞれ再度部分放電
の測定を行ない、どの箇所で絶縁破壊が生じているかを
探索する。しかし、ドラムに巻回された長尺ケーブルに
ついては、このような方法は能率的でない。また、布設
されたケーブルの絶縁特性試験についてもこのような切
り分け方法は適当でない。そこで、部分放電信号の伝搬
時間差を利用した部分放電発生位置標定が行なわれる。
【0003】さて、本出願人は正確かつ迅速に部分放電
の発生位置を標定するために、ニューラルネットワーク
を利用した部分放電発生位置の標定方法を提案した(特
願平4−93642号)。即ち、この標定方法は被測定
ケーブルの両端より出力信号を検出し、各出力信号の波
形をニューラルネットワークにより解析する。このニュ
ーラルネットワークには予め多くの部分放電信号と代表
的な外来ノイズの波形を学習させており、その学習結果
を基に出力信号が部分放電信号かノイズ信号かの判別を
行なう。そして、被測定ケーブルの両端から得た入力波
形が共に部分放電信号と判別された場合に、それらの伝
搬時間の差と伝搬速度から位置標定の演算処理し、部分
放電信号の発生位置を標定する。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記したニュ
ーラルネットワークを用いた位置標定方法であってもニ
ューラルネットワークがノイズ信号を部分放電信号と誤
判別する場合があり、このような場合被測定ケーブルの
両端で検出された信号の伝搬時間差に基づいて部分放電
発生位置の標定が行なわれてしまう。この結果、実際に
部分放電が発生していないにもかかわらず、あたかも部
分放電が発生したと判断してその位置を標定してしまう
ため、標定精度の信頼性が必ずしも高くなく、この点を
改善する必要性が生じていた。
【0005】本発明はこのような点を解決するためにな
されたもので、ノイズ信号を部分放電信号と誤判別する
ことを防止して被測定物で発生する部分放電信号の判別
精度を高めることができる部分放電信号の判別方法を提
供することを目的とする。
【0006】また、本発明はノイズ信号を部分放電信号
と誤判別することを可及的に少なくすることにより部分
放電信号の判別精度を高め、これにより位置標定結果の
信頼性を高めることができる部分放電発生位置の標定方
法を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の部分放電信号の
判別方法は、被測定物に設けられた部分放電信号検出手
段からの出力信号の波形を第1のニューラルネットワー
クに供給して前記出力信号が部分放電信号か否かの判別
を行ない、前記出力信号が部分放電信号と判別された場
合に前記出力信号を周波数領域の波形に変換し、該周波
数領域の波形を第2のニューラルネットワークに供給し
て前記出力信号が部分放電信号か否かの判別を行なうこ
とを特徴としている。
【0008】また、本発明の部分放電発生位置の標定方
法は、被測定ケーブルの両端部に部分放電信号検出手段
を設け、一方の部分放電信号検出手段からの出力信号の
波形を第1のニューラルネットワークに供給して前記出
力信号が部分放電信号か否かの判別を行ない、前記出力
信号が部分放電信号と判別された場合に前記出力信号を
周波数領域の波形に変換し、該周波数領域の波形を第2
のニューラルネットワークに供給して前記出力信号が部
分放電信号か否かの判別を行なうと共に、前記他方の部
分放電信号検出手段からの出力信号の波形を第3のニュ
ーラルネットワークに供給して前記出力信号が部分放電
信号か否かの判別を行ない、前記出力信号が部分放電信
号と判別された場合前記出力信号を周波数領域の波形に
変換し、該周波数領域の波形を第4のニューラルネット
ワークに供給して前記出力信号が部分放電信号か否かの
判別を行ない、前記両方の部分放電信号検出手段の出力
信号がノイズ信号でないと判別された場合に両出力信号
の伝搬時間差に基づいて部分放電の発生位置を標定する
ことを特徴としている。
【0009】
【作用】本発明の部分放電信号の判別方法において、被
測定物より検出した出力信号波形を第1のニューラルネ
ットワークに供給すると、このニューラルネットワーク
にて出力信号が部分放電信号か否かの判別が行なわれ
る。一方、出力信号が部分放電信号と判別された場合で
もノイズ信号を部分放電信号と誤判別していることがあ
る。そこで、出力信号を周波数領域の波形に変換する
が、この変換波形はノイズ信号と部分放電信号とでは大
きく異なっている。従って、周波数領域の波形を第2の
ニューラルネットワークに供給すると、部分放電信号と
判別された出力信号を第2のニューラルネットワークに
て再度、部分放電信号か否かの判別を行なうことができ
る。また、本発明の部分放電発生位置の標定方法におい
て、被測定ケーブルの両端部より検出した二つの出力信
号の波形をそれぞれ前段の第1及び第3のニューラルネ
ットワークに供給し、先ず、前段でこれら二つの出力信
号が部分放電信号か否かの判別を行なう。次に、ノイズ
信号を部分放電信号と誤判別することを防止するため、
前段で部分放電信号と判別された二つの出力信号を周波
数領域の波形に変換し、これら変換波形を後段の第2及
び第4のニューラルネットワークに供給して、再度、二
つの出力信号が部分放電信号か否かの判別を行なう。従
って、誤判別されたノイズ信号を確実に除去して部分放
電の発生位置を標定することができる。
【0010】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面を参照して説明
する。図1は本発明の方法を実施する部分放電位置標定
装置のブロック図である。図において、被測定ケーブル
1は、その両端のケーブルヘッド2に、リード線3を介
してカップリングコンデンサ4A,4B及び検出インピ
ーダンス5A,5Bが直列に接続されている。この検出
インピーダンス5A,5Bから被測定ケーブル1の内部
で発生した部分放電信号を取り出す。
【0011】検出インピーダンス5Aには正弦波ノイズ
除去回路6Aが接続され、その出力は増幅器7Aを介し
てデータ記憶部10に入力するように結線されている。
また、検出インピーダンス5Bの出力は正弦波ノイズ除
去回路6Bに接続され、その出力は増幅器7Bを介して
データ記憶部10に入力するよう結線されている。デー
タ記憶部10には被測定ケーブル1の両端から出力され
た2種の出力信号をそれぞれ格納するためのディジタル
メモリが設けられている。即ち、これら2種の出力信号
はそれぞれディジタルメモリのチャンネル1用の領域と
チャンネル2用の領域に格納される。
【0012】図3に、このようなデータ記憶部10の具
体的なブロック図を示す。図に示すように、被測定ケー
ブル1の一方の端から出力された出力信号は、データ記
憶部10の入力信号SAとされ、他方の端から出力され
た出力信号はデータ記憶部10の入力信号SBとされ
る。ここで、これらの信号SA,SBはサンプリング回
路11A,11Bに入力され、A/D変換部12A,1
2Bを経て記憶部13A,13Bに格納される(図6の
ステップS1,S2)。
【0013】サンプリング回路11A,11Bは、入力
信号SA,SBを適当な周期でサンプリングし、データ
記憶部10に取り込むための回路である。また、A/D
変換部12A,12Bは、サンプリング回路11A,1
1Bの出力をディジタル信号に変換するための回路であ
る。記憶部13A(CH1),13B(CH2)はこの
入力信号SA,SBの波形をディジタル信号化し記憶し
ておくためのメモリである。
【0014】再び図1に戻り、データ記憶部10の記憶
部13A,13Bのディジタル信号はデータ抽出部20
に供給される。図2(A)はデータ抽出部20のブロッ
ク図である。データ抽出部20はデータ比較部21と、
その出力側に接続されているデータ取込部22A,22
Bとからなる。データ比較部21は記憶部13A,13
Bからそれぞれのディジタル信号(データ)を読み取
り、信号波形の変化を演算にて算出し、信号の立ち上が
り(又は立ち下がり)点を検知する。即ち、例えば、図
2(B)に示すように、予め所定のトリガーレベルTr
を設定し、チャンネル1側の出力信号(ディジタル信
号)がこのトリガーレベルTr より大きくなった場合出
力信号上のトリガーレベルTr 点及び前後の二点を結ぶ
近似直線を求め、この近似直線と信号レベルが「0」と
の交差点を出力信号の立ち上がり点T1 として演算し,
検知する。また、図2(C)に示すように、チャンネル
2側の出力信号に対しても同一の演算を行ない、その立
ち上がり点T2 を検知する。
【0015】このように立ち上がり点T1 ,T2 を検知
すると、データ比較部21はデータ取込部22A,22
Bに取込信号を出力する。データ取込部22Aは取込信
号を受けると、立ち上がり点T1 を基準としてその前1
0点及び後ろ40点の計50点のデータを記憶部13A
より取り込む(図6のステップS3)。また、他のデー
タ取込部22Bは取込信号を受けると、立ち上がり点T
2 を基準としてその前10点及び後ろ40点の計50点
のデータを記憶部13Bより取り込む(図6のステップ
S4)。従って、被測定ケーブル1から出力された出力
信号の立ち上がり位置を一致させ、しかも一定の時間幅
のデータのみを抽出しているので、出力信号波形の最も
特徴的なデータのみを後述するニューラルネットワーク
31A,31Bに供給することができる。
【0016】両データ取込部22A,22Bにて取り込
んだ波形データは前段判定部30に供給される。この前
段判定部30には前段のニューラルネットワーク31
A,31Bが設けられている。ニューラルネットワーク
31Aは被測定ケーブル1の一端から出力され、データ
抽出部20のデータ取込部22Aが取り込んだ抽出波形
データを解析処理する部分である。また、ニューラルネ
ットワーク31Bは被測定ケーブル1の他端から出力さ
れ、データ抽出部20のデータ取込部22Bが取り込ん
だ抽出波形データを解析処理する部分である。
【0017】図4に上記のような前段のニューラルネッ
トワーク31A,31Bの構造説明図を示す。このニュ
ーラルネットワーク自体は、既に一般に市販されたソフ
トウェアを使用する。このニューラルネットワークは、
三層、即ち、入力層33,中間層34及び出力層35を
備えたパーセプトロン型ネットワークを構成している。
この実施例の場合、例えば入力層33は50個、中間層
34は10個、出力層35は2個とした。そして、予め
19種類の部分放電信号波形と23種類のノイズ波形と
を与えて、これら42個のデータをそれぞれバックプロ
パゲーション学習則により1000回学習させた。
【0018】その結果、この前段のニューラルネットワ
ーク31A,31Bは、入力層33に入力波形を与えた
場合に、中間層34によってその波形を解析し、経験的
に部分放電信号波形固有の特質を持つ信号波形を先の学
習結果を用いて認識し、入力波形が部分放電信号か否か
の判別を行なう(図6のステップS5,S6)。そし
て、入力信号波形が部分放電信号の場合には、出力層3
5の一方の出力が0.8以上、他方の出力が0.2以下
となり、ノイズ波形の場合には逆で一方の出力が0.2
以下、他方の出力が0.8以上となるように動作する。
尚、それ以外の出力結果は評価不能とした。
【0019】前段のニューラルネットワーク31A,3
1Bの出力には位置標定部32が接続されている。この
位置標定部32は後述する位置標定の演算を行なうが、
更に上記した前段のニューラルネットワーク31A,3
1Bの出力を受け、両出力が部分放電信号を示す場合、
つまり両ニューラルネットワーク31A,31Bのそれ
ぞれの出力層35の一方の出力が0.8以上、他方の出
力が0.2以下の場合演算処理部40のフーリエ変換部
42に検出信号を出力する。
【0020】演算処理部40は図1に示すように、フー
リエ変換部42の出力に接続されている後段のニューラ
ルネットワーク41A,41Bと、判定検出部43とを
備えている。フーリエ変換部42は、前段のニューラル
ネットワーク31A,31Bが両出力信号を部分放電信
号と判別し(図6のステップS7)、上記した判定検出
部43より検出信号が送られてくると、データ取込部2
2A,22Bより各抽出波形データを読み込み、フーリ
エ変換演算処理を実行する(図6のステップS8,S
9)。これによって、抽出波形データは図7に示すよう
に、周波数−出力レベルで示す波形データに変換され
る。この周波数−出力レベルで示す波形データは、部分
放電信号とノイズ信号とでその波形が大きく異なってい
る。
【0021】一方、後段のニューラルネットワーク41
A,41Bは、図5に示すように、20個の入力層4
4、5個の中間層45及び2個の出力層46を備え、予
め多数の部分放電信号とノイズ信号を周波数−出力レベ
ルデータに変換して得た変換データをそれぞれバックプ
ロパゲーション学習則より1000回学習させた。その
結果、この後段のニューラルネットワーク41A,41
Bは入力層44に上記変換波形データを与えた場合に、
中間層45によってその波形を解析し、経験的にノイズ
信号固有の特性を持つ波形を先の学習結果を用いて認識
し、変換データの波形がノイズ信号か否かの判別を行な
う(図6のステップS10,S11)。そして、変換デ
ータ波形がノイズ信号の場合、出力層46の一方の出力
が0.8以上、他方の出力が0.2以下となり、部分放
電信号の波形の場合一方の出力が0.2以下、他方の出
力が0.8以上となるように動作する。尚、それ以外の
出力結果は評価不能とした。
【0022】判定検出部43は後段のニューラルネット
ワーク41A,41Bの出力結果を位置標定部32に出
力する。位置標定部32は判定検出部43より少なくと
も一方がノイズ信号であるとの判別結果を受けると(図
6のステップS12)、前段のニューラルネットワーク
31A,31Bより両出力波形が部分放電信号との判別
信号を受けても位置標定の演算処理を実行しない。一
方、判定検出部43より双方が部分放電信号の判別結果
を受けた場合及び後述するように評価不能の判別結果を
受けた場合、部分放電発生位置標定の演算を実行する
(図6のステップS13)。従って、前段のニューラル
ネットワーク31A,31Bでノイズ信号を部分放電信
号と誤判別しても後段のニューラルネットワーク41
A,41Bにより部分放電信号と誤判別されたノイズ信
号を除去することができるので、ノイズ信号を部分放電
信号と誤判別したことによる位置標定が実行されること
がなくなる。
【0023】次に、本発明の方法による部分放電信号の
発生位置標定方法を具体的に説明する。即ち、条長が3
4.6mの被測定用CVケーブルとして、部分放電が電
源から14.4m位置で発生しているものを用い、その
部分放電信号の判別及び部分放電発生位置の標定が正確
か否かの実験を行なった。この実験においては、先ず、
被測定ケーブルを装置より切り離し、このケーブルより
予め得ていた部分放電信号を装置に入力した。この場合
8個の部分放電信号と60個のノイズ信号を順次入力
し、前段のニューラルネットワーク31A,31Bの出
力結果を調べた。この結果、チャンネル1側のニューラ
ルネットワーク31Aでは入力した8個の部分放電信号
を全て部分放電信号と判別し、又入力した60個のノイ
ズ信号において、その13.4%を部分放電信号、5
3.3%をノイズ信号、33.3%を評価不能と判別し
た。
【0024】一方、チャンネル2側のニューラルネット
ワーク31Bでは入力した8個の部分放電信号におい
て、7個を部分放電信号と判別し、残り1個を評価不能
と判別した。また、このニューラルネットワーク31B
では60個のノイズ信号においてその16.7%を部分
放電信号、70%をノイズ信号、13.3%を評価不能
と判別した。
【0025】このように、前段のニューラルネットワー
ク31A,31Bに供給する各信号波形の立ち上がり位
置を一致させ、しかも、一定の時間幅のデータのみを供
給すると、出力信号が部分放電信号であるか否かを高精
度で判別することができる上にノイズ信号を部分放電信
号と誤判別することが極めて少ない。これはデータ抽出
部20にて信号波形の立ち上がりを検知し、各信号波形
の立ち上がり位置を一致させ、しかも一定の時間幅のデ
ータのみを前段のニューラルネットワーク31A,31
Bに供給したので、ニューラルネットワーク31A,3
1Bの判別精度が向上したことによる。
【0026】次に、前段のニューラルネットワーク31
Aで部分放電信号と誤判別されたノイズ信号と、ニュー
ラルネットワーク31Aで部分放電信号と正確に判別さ
れた8個の部分放電信号のそれぞれの信号波形をフーリ
エ変換した後、その波形をニューラルネットワーク41
Aに入力した。また、ニューラルネットワーク31Bで
部分放電信号と誤判別されたノイズ信号と、ニューラル
ネットワーク31Bで部分放電信号と正確に判別された
7個の部分放電信号のそれぞれの信号波形をフーリエ変
換した後、その波形をニューラルネットワーク41Bに
入力した。そして演算処理部40の後段のニューラルネ
ットワーク41A,41Bの出力結果を調べた。この結
果、チャンネル1側のニューラルネットワーク41Aで
は8個の部分放電信号を評価不能と判別したが、ノイズ
信号は100%ノイズ信号と判別した。また、チャンネ
ル2側のニューラルネットワーク41Bでは同様に7個
の部分放電信号を評価不能と判別したが、ノイズ信号は
100%ノイズ信号と判別した。このように、部分放電
信号と誤判別したノイズ信号を後段のニューラルネット
ワーク41A,41Bにより完全に除去することができ
た。
【0027】そして、チャンネル1側の部分放電信号と
判別された8個の信号とチャンネル2側で部分放電信号
と判別された7個の信号からAND条件による7組の信
号を抽出し、それぞれの信号の伝搬時間差に基づいて部
分放電発生位置の標定を行なった。その結果、いずれの
場合においても、電源から約15mの位置を部分放電の
発生位置と標定した。上記実施例では信号波形の立ち上
がり(又は立ち下がり)の前10点と後ろ40点を抽出
したが、抽出点はこれに限定されることはなく、要は波
形の特徴点を抽出すればよく、又立ち上がり波形の全て
を抽出してもよい。
【0028】尚、本発明は以上の実施例に限定されな
い。上記実施例においては、実際に布設したケーブルの
部分放電の判別及びその位置の標定を行なう例を示した
が、ドラム等に巻回されたケーブルの両端から部分放電
信号を取り出し、測定を行なうような場合及び変圧器等
の高電圧機器の部分放電の判別を行なう場合についても
同様のことが実施できる。また、その測定回路や結線等
は自由に選定して差し支えない。更に、ニューラルネッ
トワークについても実際の部分放電信号及びノイズ信号
の波形を基に一定の学習を行ない、外来ノイズと部分放
電信号を識別できるのでのあればどのような構成であっ
てもよい。
【0029】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の部分放電
信号の判別方法によれば、被測定物より検出した出力信
号波形を第1のニューラルネットワークに供給して出力
信号が部分放電信号か否かの判別を行ない、更に部分放
電信号と判別された出力信号を周波数領域の波形に変換
して第2のニューラルネットワークに供給するようにし
たので、ノイズ信号を部分放電信号と誤判別するのを確
実に防止し、部分放電信号の判別精度を大幅に向上させ
ることができる。また、本発明の部分放電発生位置の標
定方法によれば被測定ケーブルの両端部より検出した二
つの出力信号の波形をそれぞれ前段の第1及び第3のニ
ューラルネットワークに供給し、二つの出力信号が部分
放電信号か否かを判別し、更に部分放電信号と判別され
た二つの出力信号を周波数領域の波形に変換して後段の
第2及び第4のニューラルネットワークに供給するよう
にしたので、ノイズ信号を部分放電信号と誤判別して位
置標定を実行することのない、高い信頼性を有する部分
放電発生位置の標定方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の方法を実施する部分放電発生位置標定
装置のブロック図である。
【図2】(A)は本発明に係るデータ抽出部のブロック
図、(B),(C)はそれぞれデータ抽出方法を説明す
る波形図である。
【図3】本発明に係るデータ記憶部のブロック図であ
る。
【図4】本発明に係る前段のニューラルネットワーク構
造説明図である。
【図5】本発明に係る後段のニューラルネットワーク構
造説明図である。
【図6】本発明の方法を説明するためのフローチャート
である。
【図7】本発明に係る周波数−出力レベル変換波形を示
す図である。
【符号の説明】
1 被測定ケーブル 10 データ記憶部 20 データ抽出部 30 前段判定部 31A,31B 前段のニューラルネットワーク 32 位置標定部 40 演算処理部 42 フーリエ変換部 41A,41B 後段のニューラルネットワーク

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被測定物に設けられた部分放電信号検出
    手段からの出力信号の波形を第1のニューラルネットワ
    ークに供給して前記出力信号が部分放電信号か否かの判
    別を行ない、 前記出力信号が部分放電信号と判別された場合に前記出
    力信号を周波数領域の波形に変換し、 該周波数領域の波形を第2のニューラルネットワークに
    供給して前記出力信号が部分放電信号か否かの判別を行
    なうことを特徴とする部分放電信号の判別方法。
  2. 【請求項2】 被測定ケーブルの両端部に部分放電信号
    検出手段を設け、 一方の部分放電信号検出手段からの出力信号の波形を第
    1のニューラルネットワークに供給して前記出力信号が
    部分放電信号か否かの判別を行ない、 前記出力信号が部分放電信号と判別された場合に前記出
    力信号を周波数領域の波形に変換し、 該周波数領域の波形を第2のニューラルネットワークに
    供給して前記出力信号が部分放電信号か否かの判別を行
    なうと共に、 前記他方の部分放電信号検出手段からの出力信号の波形
    を第3のニューラルネットワークに供給して前記出力信
    号が部分放電信号か否かの判別を行ない、 前記出力信号が部分放電信号と判別された場合前記出力
    信号を周波数領域の波形に変換し、 該周波数領域の波形を第4のニューラルネットワークに
    供給して前記出力信号が部分放電信号か否かの判別を行
    ない、 前記両方の部分放電信号検出手段の出力信号がノイズ信
    号でないと判別された場合に両出力信号の伝搬時間差に
    基づいて部分放電の発生位置を標定することを特徴とす
    る部分放電発生位置の標定方法。
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