JPH0735543A - 車両用注視点計測装置 - Google Patents

車両用注視点計測装置

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JPH0735543A
JPH0735543A JP17926693A JP17926693A JPH0735543A JP H0735543 A JPH0735543 A JP H0735543A JP 17926693 A JP17926693 A JP 17926693A JP 17926693 A JP17926693 A JP 17926693A JP H0735543 A JPH0735543 A JP H0735543A
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JP
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image
gazing point
driver
brightness
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Application number
JP17926693A
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English (en)
Inventor
Hiroshi Saito
浩 斎藤
Masao Sakata
雅男 坂田
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Nissan Motor Co Ltd
Original Assignee
Nissan Motor Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 車両運転者に身体的負荷がかからず、非接触
で注視点の位置を計測することができる車両用注視点計
測装置を提供する。 【構成】 キャリブレーション用の虚像を所定距離移動
する毎に撮像カメラ8で撮像した運転者の眼球2から捕
らえられる画像データより、角膜反射像・網膜反射像抽
出部24で角膜反射像、及び網膜反射像を抽出し、さら
に網膜反射像明るさ算出部26で網膜反射像の明るさを
算出し、この明るさの情報をデータ記憶部28へ記憶す
る。注視位置の計測時には、注視点算出部54で眼球2
の注視距離を算出し、視線方向算出部52で視線方向を
算出し、注視位置判定部56で注視距離の情報、注視位
置の情報、及びデータ記憶部28の情報に基づき注視点
計測を実行する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、車両運転者の眼球の注
視点の位置を非接触で計測する車両用注視点計測装置に
関する。
【0002】
【従来の技術】従来の注視点計測装置は、例えば198
9年電子情報通信学会秋季全国大会予稿集、両眼眼球運
動の同時分析に関する検討(山田他)に述べられたもの
がある。この注視点計測装置は、顔面に装着した眼球運
動計測装置から両眼の運動に関する情報を得て、両眼の
視線の交点を求め、注視点の位置を計測する。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
注視点計測装置にあっては、装着型であるため、例えば
車両運転者に適用した場合、運転者の身体的負荷が大き
く、長時間使用することが難しいという課題がある。
【0004】本発明は、このような実情に鑑みてなされ
たもので、運転者に身体的負荷がかからず、非接触で注
視点の位置を計測することができる注視点計測装置を提
供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記目的を達
成するため、車両運転者の眼球と人間の眼球が注視すべ
き視標との距離を予め決められた距離に順次設定する設
定手段と、設定手段で順次ある距離に設定された注視す
べき視標を前記運転者の眼球が順次注視した時の各々の
網膜反射像の輝度を計測する計測手段と、計測手段で計
測された順次ある距離に設定された注視すべき視標を前
記運転者の眼球がその都度注視した時の各々の網膜反射
像の輝度を記憶する記憶手段と、記憶手段の記憶する順
次ある距離に設定された注視すべき視標を前記運転者の
眼球がその都度注視した時の各々の網膜反射像の輝度に
基づいて前記運転者の眼球の注視点距離計測に関するキ
ャリブレーションを行うキャリブレーション手段と、前
記運転者の眼球の注視点を計測する際、計測手段で計測
された前記運転者の眼球の網膜反射像の輝度、及びキャ
リブレーション手段で設定されたキャリブレーションに
基づいて注視点の位置を算出する算出手段とを備えるこ
とを特徴とする。
【0006】
【作用】本発明を使用する場合、まず順次ある距離に設
定された注視すべき視標を運転者の眼球がその都度注視
した時の各々の網膜反射像の輝度を予め測定して記憶
し、前記運転者の注視点距離計測に関するキャリブレー
ションを行う。かくて実際に前記運転者の注視点計測を
実施する場合、前記運転者の眼球の網膜反射像の輝度の
計測値、及び設定済みのキャリブレーションに基づいて
注視点の位置を算出する。
【0007】
【実施例】以下、図面を用いて本発明の実施例を説明す
る。
【0008】図1及び図2は本発明の注視点の計測概念
を説明する概念図であり、図1は運転者の眼球の注視点
が近い場合の計測概念を示し、図2は運転者の眼球の注
視点が遠い場合の計測概念を示す。
【0009】図1に示すように、運転者の眼球2に向け
て光源A4から例えば近赤外線の光を照射すると、この
光は眼球2の瞳孔、及び水晶体2a を透過して網膜2b
へ衝突し、網膜2b から反射して再び水晶体2a 、及び
瞳孔を透過し撮像カメラ8へ達する。一般に網膜2b か
ら反射して撮像カメラ8へ達する光は、水晶体2a の状
態に応じた焦点を持って達することになる。この場合、
眼球2が近い注視点を注視しているため、水晶体2a の
厚さが厚く、従って網膜2b から反射して瞳孔を透過す
る光は広がり角が大きくなり、その分光の強度が弱くな
る。しかし一方、図2に示すように、眼球2が遠い注視
点を注視している場合には、水晶体2aの厚さが薄く、
従って網膜2b から反射して瞳孔を透過する光は広がり
角が小さくなり、その分光の強度が強くなる。
【0010】この現象から明らかなように網膜反射像の
輝度は眼球2の注視点までの距離に依存しており、眼球
2の注視点距離の増大に応じて角膜反射像の輝度も増加
し、逆に眼球2の注視点距離の減少に応じて角膜反射像
の輝度も減少することがわかる。
【0011】図3は注視点までの距離による網膜反射像
の明るさの変化の個人差を示ずグラフである。このグラ
フは図1の系で3名のパネラa,b,cの注視点の距離
を適宜増加させた場合において網膜反射像の輝度の変化
を計測したものであり、計測の結果、3名のパネラa,
b,c共に注視点の距離2m前後までは注視点までの距
離の増加と共に網膜反射像が明るくなっていることがわ
かる。ただし注視点までの距離が2mを越えると、3名
のパネラa,b,c共に輝度はほぼ一定になるが、これ
は注視点までの距離が2mを越える領域では水晶体2a
が焦点調整をほとんど行っていないためである。従って
本発明の計測装置は約2mより近い範囲の注視点計測に
効力を発揮するものである。
【0012】図4は本発明の一実施例に係わる注視点計
測装置を車両に設置した場合の外観を示す外観図であ
る。4は光源A、6は光源B、8は撮像カメラであり、
網膜反射像の輝度を計測する計測手段の一部を構成して
いる。また、光源A4と光源B6と撮像カメラ8とはウ
インドシールド10の右端側において配置されており、
光源A4と撮像カメラ8とは共軸系に配置されている。
光源A4及び光源B6は共に図示しないドライバの眼球
へ向けられる。ステアリング12の中央にはキャリブレ
ーションスイッチ14、及びメインスイッチ16が設置
されている。キャリブレーションスイッチ14を操作す
ると詳しくは後述する通りウインドシールド10上にお
いて図示しないキャリブレーション用の虚像が表示され
てキャリブレーションが実施される。メインスイッチ1
6を操作すると詳しくは後述する通り自動車用ヘッド・
アップ・ディスプレイに虚像としてのスイッチパネル1
8が表示されてドライバの注視位置の計測、及び計測結
果に応じるスイッチ操作(反転操作)が実行される。
尚、スイッチパネル18は例えばラジオ18a 、ワイパ
ー18b 等のスイッチパネルであり、スイッチ操作の切
替え毎に後述する表示ユニット36により虚像の色が変
わる。
【0013】図5は本発明の一実施例に係わる注視点計
測装置のキャリブレーションを実施する具体的構成を示
すブロック図である。2は運転者の片方の眼球、4は光
源A、6は光源B、8は撮像カメラである。
【0014】照明発光制御部20は、光源A4、及び光
源B6の発光を交互に制御する。A/D変換器22は、
撮像カメラ8が撮像した運転者の眼球2から捕らえられ
る画像データをディジタルデータに変換し、角膜反射像
・網膜反射像抽出部24へ転送する。角膜反射像・網膜
反射像抽出部24は、A/D変換器22から入力された
画像データより画像解析の特徴データとして角膜反射
像、及び網膜反射像を抽出し、殊に網膜反射像の情報を
網膜反射像明るさ算出部26へ転送する。網膜反射像明
るさ算出部26は、角膜反射像・網膜反射像抽出部24
から入力された網膜反射像の情報から網膜反射像の明る
さを算出(計測)し、算出結果をデータ記憶部28へ転
送する。データ記憶部28は、網膜反射像明るさ算出部
26から入力された網膜反射像の明るさに関する情報を
記憶する。
【0015】全体制御部30は、詳しくは後述する注視
点を計測する制御機能の他、キャリブレーションスイッ
チ14が操作された時、キャリブレーションを実施すべ
く照明発光制御部20、及びA/D変換器22の駆動を
制御する制御機能、及び、データ記憶部28の駆動を監
視し網膜反射像の明るさに関する情報が記憶される毎に
表示体移動部34を駆動する機能を有する。表示体移動
部34が駆動されると、例えばウインドシールド10上
において運転者が注視すべき視標(キャリブレーション
用の虚像)が随時予め決められた所定距離ずつ運転者の
眼球から遠ざかる方向へ移動する。
【0016】図6は表示体移動部34の構成を示す概念
図である。この表示体移動部34は表示ユニット36を
有して自動車に設置されたものであり、図において、線
分sはボンネット、線分tはウインドシールド10の部
分に相当する。表示ユニット36は、例えば波長λの照
明光を発する光源38を収容する反射鏡40と反射鏡4
0の前面に設置される光透過性の部材である表示体42
と表示体42の前方でウインドシールド10を向く反射
鏡44とを備えて構成されており、全体制御部30から
の駆動信号で水平な一軸移動台46上を前後(図におい
ては左右)に移動し得るようになっている。
【0017】特に光源38は2色の光を発光することが
可能であり、後述する注視位置の計測処理の状態(スイ
ッチのON−OFF)に応じて発光色を切替えることが
可能である。また、表示体42は、スイッチパネル表示
用とキャリブレーション用視標の表示用の2種類の表示
パターンからなる。
【0018】かくて光源38が発光すると、その光は表
示体42を透過して反射鏡44で拡大されて反射し、さ
らに例えばホログラムを張付けたことで波長λの光に波
長選択性を持たせたウインドシールドで反射してキャリ
ブレーション用の虚像としての視標を提示する。
【0019】次に、順を追ってキャリブレーションの作
用について説明する。
【0020】ステアリング12に設けられたキャリブレ
ーションスイッチ14、及びメインスイッチ16を同時
に操作するとキャリブレーションが開始される。
【0021】これにより、まず全体制御部30からの駆
動信号により表示体駆動部34が駆動し、表示ユニット
36の光源38が発光し、ウインドシールドの前方にお
いてキャリブレーション用の虚像としての視標が呈示さ
れる。また同時に、表示ユニット36が一軸移動台46
上においてAの位置に移動するため、ウインドシールド
の前方において呈示される虚像としての視標は、ドライ
バの眼球2から例えば800mm離れた位置に相当する
位置A2 に視標A3 として呈示されることになる。
【0022】この状態で、全体制御部30からの駆動信
号により照明発光制御部20が駆動し、もって光源A4
が点灯し、撮像カメラ8において眼球2のが画像入力が
行われる。ここで得られた画像は、A/D変換器22で
ディジタル信号に変換され画像I1 (x,y)となる。
続いて全体制御部30からの駆動信号により照明発光制
御部20が駆動し、もって光源A4が消灯して光源B6
が点灯し、再び撮像カメラ8において眼球2のが画像入
力が行われる。ここで得られた画像は、A/D変換器2
2でディジタル信号に変換され画像I2 (x,y)とな
る。
【0023】続いて、角膜反射像・網膜反射像抽出部2
4で画像I1 (x,y)から網膜反射像を抽出する。こ
の処理は画像I1 (x,y)、画像I2 (x,y)の差
分演算を行い、しきい値Th1以上の値を有する画素を抽
出することにより行われる。続いて、網膜反射像明るさ
算出部26で角膜反射像・網膜反射像抽出部24から抽
出された網膜反射像の画素と同一アドレスをもつ画像I
1 (x,y)の値の総和を抽出された画素の総和で割
り、平均の明るさPA を求める。そして網膜反射像の平
均の明るさPA をデータ記憶部28へ記憶する。
【0024】網膜反射像の平均の明るさPA のデータ記
憶部28への記憶が終了すると、再び全体制御部30か
らの駆動信号により表示体駆動部34が駆動し、表示ユ
ニット36の光源38が発光し、ウインドシールドの前
方において虚像としての視標が呈示される。また同時
に、表示ユニット36が一軸移動台46上においてBの
位置に移動するため、ウインドシールドの前方において
呈示される虚像としての視標は、ドライバの眼球2から
例えば1000mm離れた位置に相当する位置B2 に視
標B3 として呈示されることになる。
【0025】この状態で、全体制御部30からの駆動信
号により照明発光制御部20が駆動し、もって光源A4
が点灯し、撮像カメラ8において眼球2のが画像I
1 (x,y)入力が行われる。続いて全体制御部30か
らの駆動信号により照明発光制御部20が駆動し、もっ
て光源A4が消灯して光源B6が点灯し、再び撮像カメ
ラ8において眼球2の画像I2 (x,y)入力が行われ
る。
【0026】続いて、角膜反射像・網膜反射像抽出部2
4で上述と同じ方法で画像I1 (x,y)から網膜反射
像を抽出し、さらに網膜反射像明るさ算出部26で同じ
く上述と同じ方法で角膜反射像・網膜反射像抽出部24
から抽出された網膜反射像の平均の明るさPB を求め
る。そして網膜反射像の平均の明るさPB をデータ記憶
部28へ記憶する。
【0027】網膜反射像の平均の明るさPB のデータ記
憶部28への記憶が終了すると、再び全体制御部30か
らの駆動信号により表示体駆動部34が駆動し、表示ユ
ニット36の光源38が発光し、ウインドシールドの前
方において虚像としての視標が呈示される。また同時
に、表示ユニット36が一軸移動台46上においてCの
位置に移動するため、ウインドシールドの前方において
呈示される虚像としての視標は、運転者の眼球2から例
えば1200mm離れた位置に相当する位置C2に視標
C3 として呈示されることになる。
【0028】この状態で、全体制御部30からの駆動信
号により照明発光制御部20が駆動し、もって光源A4
が点灯し、撮像カメラ8において眼球2の画像I
1 (x,y)入力が行われる。続いて全体制御部30か
らの駆動信号により照明発光制御部20が駆動し、もっ
て光源A4が消灯して光源B6が点灯し、再び撮像カメ
ラ8において眼球2の画像I2 (x,y)入力が行われ
る。
【0029】続いて、角膜反射像・網膜反射像抽出部2
4で上述と同じ方法で画像I1 (x,y)から網膜反射
像を抽出し、さらに網膜反射像明るさ算出部26で同じ
く上述と同じ方法で角膜反射像・網膜反射像抽出部24
から抽出された網膜反射像の平均の明るさPC を求め
る。そして網膜反射像の平均の明るさPC をデータ記憶
部28へ記憶する。
【0030】かくて記憶した各網膜反射像の平均の明る
さPA ,PB ,PC からキャリブレーションが実行され
るが、キャリブレーションが終了したら、表示ユニット
36を一軸移動台46上においてBの位置に移動し、表
示体42にスイッチパネルをセットし、注視点計測の処
理に備える。
【0031】尚、キャリブレーションを行う場合には、
視標A3 ,B3 ,C3 を注視した時の網膜反射像の輝度
の計測の記憶値を用いる方法に限らず、視標A3 からC
3 の間の任意の位置に視標を置いてこれを注視した時の
注視点計測を実施するため、視標をA3 からC3 まで連
続して移動して、これを続けて注視した時の網膜反射像
の輝度を全て計測し記憶した情報を用いる方法を採用し
ても良いことは言うまでもない。
【0032】図7は本発明の一実施例に係わる注視点計
測装置の注視点計測を実施する具体的構成を示すブロッ
ク図である。尚、図5と同一部分には同一符号を付して
説明を省略する。角膜反射像・網膜反射像抽出部24
は、A/D変換器22から入力された画像データより画
像解析の特徴データとして角膜反射像、及び網膜反射像
を抽出し、特に網膜反射像の情報を網膜反射像明るさ算
出部26へ転送すると共に、角膜反射像、及び網膜反射
像の両者の情報を視線方向算出部52へ転送する。視線
方向算出部52は、角膜反射像・網膜反射像抽出部24
から入力された角膜反射像、及び網膜反射像の情報より
眼球2の視線方向を算出し、算出結果の情報を注視位置
判定部56へ転送する。
【0033】一方、網膜反射像明るさ算出部26は、角
膜反射像・網膜反射像抽出部24から入力された網膜反
射像の情報より網膜反射像の明るさを算出(計測)し、
算出結果の情報を注視点算出部54へ転送する。注視点
算出部54は、網膜反射像明るさ算出部26から入力さ
れた網膜反射像の明るさに関する情報より眼球2の注視
距離を算出し、算出結果の情報を全体制御部30、及び
注視位置判定部56へ転送する。
【0034】全体制御部30は、例えばメモリMを備え
ており、注視点算出部54からの眼球2の注視距離の算
出結果の情報の入力回数を記憶し、所定回数(例えば3
回)に達するまで照明発光制御部20の駆動を制御す
る。そして眼球2の注視距離の算出回数が所定回数に達
すると、例えば注視位置判定部56の駆動を制御する。
注視位置判定部56は、視線方向算出部52から入力さ
れた眼球2の視線方向の情報、及び、注視点算出部54
から入力された眼球2の注視距離の情報に基づいて眼球
2の注視位置を判定し、判定結果の情報をスイッチ駆動
部58へ転送する。スイッチ駆動部58は、注視位置判
定部56から入力された眼球2の注視位置の判定結果の
情報に応じてスイッチ(例えばラジオ18a あるいはワ
イパー18b )を切替駆動する。
【0035】次に、図8のフローチャートを参照して注
視点位置の計測処理の作用を説明する。まずステップ8
01において、スイッチ連続注視回数を記憶するメモリ
Mをクリアする。ステップ802において、メインスイ
ッチ16が操作されたか否かを検出する。
【0036】ステップ802において、メインスイッチ
16が操作されたと判定された場合、注視点位置の検出
処理を開始して、ステップ803へ進み、全体制御部3
0を駆動し、もって照明発光制御部20の信号で光源A
4を点灯して光源B6を消灯する。
【0037】ステップ804において、光源A4の点灯
と同時に撮像カメラ8で画像入力を実施する。ここで得
られた画像は、A/D変換器22でディジタル信号に変
換され画像I1 (x,y)となる。続いてステップ80
5に進み、全体制御部30を駆動し、もって照明発光制
御部20の信号で光源A4を消灯して光源B6を点灯す
る。
【0038】ステップ806において、光源B6の点灯
と同時に撮像カメラ8で画像入力を実施する。ここで得
られた画像は、A/D変換器22でディジタル信号に変
換され画像I2 (x,y)となる。
【0039】ステップ807において、角膜反射像・網
膜反射像抽出部24を駆動し、画像I1 (x,y)、画
像I2 (x,y)から視線計測に必要な角膜反射像、及
び網膜反射像を抽出する。角膜反射像の抽出は、眼球2
を光源A4あるいは光源B6で照明すると、角膜表面で
の正反射光が撮像カメラ8に捕捉され輝点として観測さ
れるため、輝度の所定のしきい値処理を施すことにより
抽出することができる。網膜反射像の抽出は、撮像カメ
ラ8と共軸系の光源A4で眼球2を観測すると、瞳孔を
通過した光束が網膜上で反射して入射方向に戻り、瞳孔
から出射してカメラ8に達し、瞳孔領域が明るく観察さ
れる(赤目現象)ため、これを輝度の所定のしきい値処
理を施すことにより抽出することができる。尚、網膜反
射像は一般に楕円形状に観測され、その重心位置が瞳孔
中心と一致するため、撮像カメラ8上の網膜反射像の重
心位置とカメラ焦点を結ぶ直線上に瞳孔中心が存在する
ことになる。
【0040】ステップ808において、網膜反射像明る
さ算出部26を駆動し、画像I1(x,y)中にある網
膜反射像の平均の明るさを求める。これはキャリブレー
ションの作用の項において述べた処理で実施できる。求
めた明るさの平均値をPとする。
【0041】ステップ809において、眼球2の注視点
までの距離が所定の値であるか否かを判定する。本実施
例ではスイッチパネルを見ているか否かを判定すれば良
いから、先に得られた明るさの平均値Pが、PB-α<P
<PB+α(αはしきい値)を満足するか否かを調べれば
良い。ステップ809において、眼球2の注視点までの
距離が所定の値ではないと判定された場合、ステップ8
12へ進み、スイッチ連続注視回数を記憶するメモリM
をクリアしてからステップ803へ戻るが、眼球2の注
視点までの距離が所定の値であると判定された場合には
ステップ810へ進む。
【0042】ステップ810において、視線方向算出部
52を駆動し、眼球2の視線方向を算出する。視線方向
の算出は、角膜反射像の抽出、網膜反射像の抽出、及
び、瞳孔中心の抽出に関する情報から角膜球中心、及び
瞳孔中心の3次元位置を求め、角膜球中心、及び瞳孔中
心を通過する視線を計測することで実行される。
【0043】ステップ811において、注視位置判定部
56を駆動し、視線方向がスイッチパネル18のラジオ
18a あるいはワイパー18b の方向を向いているか否
かを判定する。これはステップ810で得られた眼球位
置から延びる視線方向が所定の値に近いか否かで判定す
れば良い。ステップ811において、視線方向がスイッ
チパネル18のラジオ18a あるいはワイパー18b の
方向を向いていないと判定された場合、ステップ812
へ進み、メモリMの内容をクリアしてからステップ80
3へ戻るが、視線方向がスイッチパネル18のラジオ1
8a あるいはワイパー18b の方向を向いていると判定
された場合には、ステップ813へ進み、メモリMの内
容をインクリメントし、ステップ814へ進む。
【0044】ステップ814において、メモリMの内容
が3であるか否かを判定する。メモリMの内容が3以下
であると判定された場合、ステップ803へ戻るが、メ
モリMの内容が3であると判定された場合には、ステッ
プ815へ進み、スイッチの状態、例えば視線方向がス
イッチパネル18のラジオ18a を向いていると先に判
定された場合であればラジオのスイッチの状態を反転
し、ラジオを駆けるか、あるいは消すかする。逆に視線
方向がスイッチパネル18のワイパー18b の方向を向
いていると判定された場合も同様である。
【0045】この後、ステップ816において、メモリ
Mの内容をクリアし、さらにステップ817へ進み、メ
インスイッチ16を解除すると、処理を終了し、ステッ
プ802へ戻る。
【0046】以上、本実施例においては、網膜反射像の
明るさが注視点までの距離に依存して変化することを利
用して、注視点を計測するようにしたため、従来のよう
に、装着型センサによらず、運転者に無負荷で注視点の
計測を行うことができる。
【0047】また、本実施例においては、注視点位置を
計測する場合、視線方向を算出する前に注視点までの距
離を計測するようにしているため、運転状況に応じて、
例えば単にドライバがスイッチパネル18の先の方向を
見ている時等、誤って計測装置が作動してしまうことを
有効に回避しつつ、確実に注視点の計測を行うことがで
きる。
【0048】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
網膜反射像の明るさが注視点までの距離に依存して変化
することを利用して、注視点を計測するようにしたた
め、従来のように、装着型センサによらず、運転者に無
負荷で注視点の計測を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は本発明の運転者の眼球の注視点が近い場
合の計測概念を説明する説明図である。
【図2】図2は本発明の運転者の眼球の注視点が遠い場
合の計測概念を説明する説明図である。
【図3】注視点までの距離による網膜反射像の明るさの
変化の個人差を示ずグラフである。
【図4】本発明の一実施例に係わる注視点計測装置を車
両に設置した場合の外観を示す外観図である。
【図5】本発明の一実施例に係わる注視点計測装置のキ
ャリブレーションを実施する具体的構成を示すブロック
図である。
【図6】図5に示す表示体移動部34の構成を示す概念
図である。
【図7】本発明の一実施例に係わる注視点計測装置の注
視点計測を実施する具体的構成を示すブロック図であ
る。
【図8】本発明の注視点位置の計測処理の作用を説明す
るフローチャートである。
【符号の説明】
2 眼球 4 光源A 6 光源B 8 撮像カメラ 10 ウインドシールド 12 ステアリング 14 キャリブレーションスイッチ 16 メインスイッチ 18 スイッチパネル 18a ラジオスイッチ 18b ワイパースイッチ 20 照明発光制御部 22 A/D変換器 24 角膜反射像・網膜反射像抽出部 26 網膜反射像明るさ算出部 28 データ記憶部 30 全体制御部 34 表示体移動部 52 視線方向算出部 54 注視点算出部 56 注視位置判定部 58 スイッチ駆動部

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車両運転者の眼球が特定の注視点を注視
    した時の網膜反射像の輝度を計測する計測手段と、 前記計測手段で計測された網膜反射像の輝度に基づいて
    前記運転者の眼球の注視点の位置を算出する算出手段
    と、 を備えることを特徴とする注視点計測装置。
  2. 【請求項2】 車両運転者の眼球と人間の眼球が注視す
    べき視標との距離を予め決められた距離に順次設定する
    設定手段と、 前記設定手段で順次ある距離に設定された注視すべき視
    標を前記運転者の眼球が順次注視した時の各々の網膜反
    射像の輝度を計測する計測手段と、 前記計測手段で計測された前記順次ある距離に設定され
    た注視すべき視標を前記運転者の眼球がその都度注視し
    た時の各々の網膜反射像の輝度を記憶する記憶手段と、 前記記憶手段の記憶する前記順次ある距離に設定された
    注視すべき視標を前記運転者の眼球がその都度注視した
    時の各々の網膜反射像の輝度に基づいて前記運転者の眼
    球の注視点距離計測に関するキャリブレーションを行う
    キャリブレーション手段と、 前記運転者の眼球の注視点を計測する際、前記計測手段
    で計測された前記運転者の眼球の網膜反射像の輝度、及
    び前記キャリブレーション手段で設定されたキャリブレ
    ーションに基づいて注視点の位置を算出する算出手段
    と、 を備えることを特徴とする車両用注視点計測装置。
JP17926693A 1993-07-20 1993-07-20 車両用注視点計測装置 Pending JPH0735543A (ja)

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