JPH0735369U

JPH0735369U - 不織布網目クッション包装シート

Info

Publication number: JPH0735369U
Application number: JP7326993U
Authority: JP
Inventors: 丈夫加藤
Original assignee: Individual
Current assignee: Individual
Priority date: 1993-12-10
Filing date: 1993-12-10
Publication date: 1995-06-27

Abstract

(57)【要約】【目的】こわれやすい物や傷みやすい物を保護して包装
するために、クッション性のある包装用シートを提供す
ることを目的とする。【構成】熱可塑性不織布１全面に、破線切り目４が、各
列平行・等間隔で、隣列の切り目２と交互になるようズ
ラして入り、切り目２の切り口が溶融玉３になるように
したものである。本考案は同様の破線切り目４を、切り
目２が重ならないように、直角方向にオーバーラップさ
せて全体に入れてもよく、また溶融玉３を設けなくても
よい。【効果】切り目２が裂けにくく、全体が破れにくいため
丈夫で、重量物でも使用できる効果があり、ソフトなク
ッション性を有するため、物体の保護効果に優れ、さら
に風合いが良く水にも強い効果も加わって、クッション
材の用途以外に、包装用材としても多用途な活用ができ
る。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、ガラス製品・陶器・果実野菜等のこわれやすい物や、傷みやすい物を保護するために用いる、クッション性のある包装用シートに関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

近年、ガラス製品・陶器等のクッションシート材として、特に網目状に拡がることによってクッション性を持たせたものに、エンボスした紙の全面に、破線状の切り目を各列交互にズラして、トムソンカッター等で抜いたものがある。

【０００３】

【考案か解決しようとする課題】

このように、紙に破線状の切り目を入れたものであると、網目状に拡げて使用する際、紙のため強度が弱いので切り目がちぎれてしまうことがあり、また紙にソフトボリューム性が欠けるためクッション性も弱い難点があった。従って重い物や加重のかかる物へのクッション効果が薄く、また物全体を包んで包装用として利用することかできない難点を有していた。本考案は、従来の紙製に関する前記の問題点を改善するために提案されたものであり、不織布の強度とカサ高性・ソフト性に着目し、切り目が裂けにくく、強度もあり、クッション性に優れた網目状に拡がり、多用途使用できる包装用シートを提供することを目的としている。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

本考案は、切り目２の切り口を溶融玉３とした破線切り目４が、各列ほぼ平行・ほぼ等間隔で、隣列切り目２とを交互にズラして、熱可塑性不織布１のほぼ全面に入れられている。破線切り目４はほば同様のものを、切り目２か重ならないよう直角方向にも全面オーバーラップさせて入れてもよく、また熱可塑性不織布１にこだわらずあらゆる不織布に、切り口を溶融玉３としない、カットのみの切り目２として入れてもよく、これらのことを特徴とする不織布網目クッション包装シートである。本考案に用いる不織布は、乾式不織布でスパンボンド製法のものが好ましく、素材的にはポリプロピレン・ポリエステル・ナイロン・レーヨン・ポリエチレン等が適しているが、特にポリプロピレンは、より安価で熱可塑性にも優れているので好適である。

【０００５】

【作用】

破線切り目４と直角方向に熱可塑性不織布１全体を両サイドより引っ張ると、切り目２が各列交互にズラして入っているため、それぞれの切り目２が拡がって熱可塑性不織布１全体が網目状に拡がる。網目状のコアになる切り目２は拡がると立体化するため、素材の持つクッション特性に加え、さらに厚みが加わりクッション性が増加する。また切り目２が拡がり引裂力が加わっても、切り目２の切り口が溶融玉３となっているため強化され、引き裂けにくくなる。

【０００６】

【実施例】

以下図面によって本考案の実施例を詳細に説明する。図１は本考案の不織布網目クッション包装シートの平面図であり、図２は図１中Ａにおける切り目２部分の拡大部分断面図であり、図３は使用時の網目状に拡がった斜視図であり、図４は請求項２の場合の平面図である。図１に示すように、熱可塑性不織布１全面に破線切り目４を入れるが、切り目２は直線でなく曲線などその他の形でもよく、熱可塑性不織布１の外辺と平行に入れるが、角度をつけて入れてもよい。各列の切り目２は、隣列の切り目２と切り目２の間にほぼ均等に位置するよう交互にズラして入れ、破線切り目４の各列間隔はほぼ等間隔とする。切り目２を入れる方法としては、熱可塑性不織布１の特性を主かして、熱スリッターや高周波スリッターや超音波スリッター等によって溶融カットすることにより、切り口が熱で溶けて固まり溶融玉３となるので、スリッターやトムソンカッター等で熱を加えずカットする方法より、切り目２の引裂強度が強く仕上がる上、スリッターやトムソンカッター等では繊維の性質上どうしても糸の切れ残りが生じるが、溶融カットすると完全にカットでき製品の質と作業性が向上する。但し熱可塑性不織布以外の不織布を用いる場合は、溶融カットできないので、溶融玉３の無いカットだけの切り口の切り目２となる。本考案は平板とせず連続ロール巻きにしてもよい。

【０００７】

【考案の効果】

以上詳細に説明してきたとおり、本考案の不織布網目クッション包装シートは、素材の特性が生かされ、従来、紙では得られなかった切り目２の強度と、ソフトなクッション性の増大が可能となる長所を有するのみならず、全体が破れにくく、しかもソフト感と風合いがある上、水にも強い効果を有するものである。そのため、従来の紙製では不可能だった重量物のクッション材にも使え、その上加重のかかるクッション包装用材として取手等を付けて多用途に使うこともできる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の不織布網目クッション包装シートの
平面図。

【図２】図１中Ａの切り目２の拡大部分断面図。

【図３】本考案使用時の網目状に拡がった斜視図。

【図４】請求項２の場合の平面図。

【符号の説明】

１．熱可塑性不織布２．切り目３．溶融玉４．破線切り目

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

【請求項１】切り目２の切り口を溶融玉３とした破線
切り目４が、各列ほぼ平行・ほば等間隔で、隣列切り目
２とを交互にズラして熱可塑性不織布１のほぼ全面に入
れられていることを特徴とする不織布網目クッショシ包
装シート。
【請求項２】破線切り目４と重ならないように、ほぼ
同様の破線切り目４を直角方向にもオーバーラップさせ
て、同様に熱可塑性不織布１全面に入れた請求項１記載
の不織布網目クッション包装シート。
【請求項３】あらゆる不織布に、切り口に溶融玉３の
無いカットのみの切り目２を入れた、請求項１・２記載
の不織布網目クッション包装シート。