JPH0735153A - カップリングカバー - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 （修正有） 【目的】被動機に冷却装置を設置せずとも発熱部の冷却
を行えるカップリングカバーを提供する。 【構成】カップリングカバー１の内側に誘導羽根２を設
け、駆働機側の吸込口３から空気を吸い込み、被動機側
の吹出口４から空気を吹き出すことができる。すなわ
ち、被動機発熱部に対して冷却用の送風を行うことが可
能である。 【効果】回転機械の発熱部に対して冷却用のファンやウ
ォータジャケットを設けることが不要となるため、回転
機械のシステムが簡素化でき、また、騒音の発生，効率
の低下を防止できる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、回転機械におけるカッ
プリングまたはフライホイールのカバーに係り、特に、
回転機械の発熱部の冷却を行うために好敵なカップリン
グカバーに関する。

【０００２】

【従来の技術】図３，図４，図５，図６は従来例を示す
図である。図３は従来のカップリングカバーを示してい
る。図３において、１はカップリングカバー、５は空気
の流れである。本カップリングカバーは、回転機械周辺
の作業者が回転体に触れることを防ぐためのカバーの一
種である。図４は図３のカップリングカバーを回転機械
に使用した場合の例を示している。図４において、６は
駆動機、８は被動機である。図４に示す使用例の場合、
駆動機６から発生する空気の流れ５が、カップリングカ
バー１によって妨げられ被動機側へ流れない。また、カ
ップリングカバー内に入った空気は図３の空気の流れ５
に示す通り被動機側へは流れない。このため被動機発熱
部から発生した熱を駆動機６から送られる空気の流れ５
によって冷却することができなくなる。その結果、発熱
部の冷却装置を被動機８に設置しなくてはならない。

【０００３】図５，図６は被動機に発熱部の冷却装置を
設置した場合の従来例を示す説明図である。図５におい
て、９はファン、１０は軸受である。本冷却装置は、フ
ァン９によって大量の空気の流れ５を被動機８に送り、
熱交換によって軸受２を冷却することを考慮したもので
ある。しかし、ファン９を回転させるため、駆動機６に
負荷が掛り回転機械の効率低下の要因となる。また、フ
ァン９の回転時の風切り音によって騒音が発生する一因
となっている。

【０００４】図６は図５と別の方法により被動機８の発
熱部を冷却する従来例を示す図である。図６において、
１１はウォータジャケット、１２は水の流れである。本
冷却装置は軸受１０によって発生した熱をウォータジャ
ケット１１内に流れる水の流れ１２によって熱交換し軸
受１０を冷却することを考慮したものである。しかしな
がら、被動機８にウォータジャケット１１を設置するこ
とにより構造が複雑となる。また、冷却水を供給する装
置も必要となり、回転機械を運転するシステムが複雑と
なる要因となっている。

【０００５】

【発明が解決しようとする課題】カップリングカバーは
構造が簡単である反面、駆動機から送られる空気の流れ
を妨げる要因となる。従って、被動機に軸受等の発熱部
がある場合、駆動機からの送風を軸受の冷却用に利用で
きない。このため、被動機側に冷却装置を設置する必要
がある。

【０００６】本発明の目的は、被動機に冷却装置を設置
せずとも発熱部の冷却を行えるカップリングカバーを提
供することにある。

【０００７】

【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明はカップリングカバーの形状を円柱状とし、
空気の吸込口と吹出口を持つと共に、カバー内側に空気
の流れを制御する誘導羽根を設けることにより、カップ
リングカバーの吸込口から空気を吸い込み、吹出口から
被動機側に送風し発熱部を冷却することを特徴とする。

【０００８】

【作用】本発明によれば、カップリングカバーの吸込口
から空気を吸い込み、その空気を、カップリングカバー
内側の誘導羽根により被動機側へと制御し、カップリン
グカバーの吹出口から吹き出すことができるため、被動
機の発熱部を熱交換により冷却することができる。

【０００９】

【実施例】本発明の一実施例を図面により説明する。

【００１０】図１は本発明のカップリングカバーの構造
を示す説明図であり、図２は図１のカップリングカバー
を回転機械に使用した例を示す図である。

【００１１】図１において、１はカップリングカバー、
２は誘導羽根、３は吸込口、４は吹出口、５は空気の流
れである。また、図２において、６は駆動機、７はカッ
プリング、８は被動機である。

【００１２】カップリング７は駆動機により回転し外周
部と空気の間に起こる円板摩擦により空気をカップリン
グカバー１の外部から吸込口３を通して吸い込む作用を
発生する。吸い込まれた空気はカップリングカバー１の
外板の内側を回りカップリングカバー１の外側へと吹き
出されるが、カップリング７の外周部は平滑なため、空
気の流れを一定方向に制御することは難かしい。そこ
で、カップリングカバー１の内側に複数の誘導羽根２を
設け空気の流れを被動機側へと制御する。誘導羽根２に
よって被動機側へと送られた空気は吹出口から吹き出さ
れる。被動機８の発熱部は、吹出口４から送られた空気
との熱交換により冷却されるため、被動機８に冷却装置
を設置することなく発熱部の異常発熱を防止することが
できる。

【００１３】

【発明の効果】本発明の冷却機能付カップリングカバー
によれば、冷却用ファンが不要となるため、ファンの回
転による騒音を防止することができ、さらに、冷却ファ
ンによる回転機械の効率の低下を防ぐ効果がある。

【００１４】また、ウォータジャケット等の冷却装置が
不要となるため、回転機械の運転システムを簡単化で
き、コストが低減できる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施例のカップリングカバーの説明
図。

【図２】図１におけるカップリングカバーの回転機械へ
の使用例の説明図。

【図３】従来のカップリングカバーの説明図。

【図４】図３のカップリングカバーを使用した場合の空
気の流れの説明図。

【図５】冷却用ファンを使用した場合の冷却方法の説明
図。

【図６】ウォータジャケットを使用した場合の冷却方法
の説明図。

【符号の説明】

１…カップリングカバー、２…誘導羽根、３…吸込口、
４…吹出口、５…空気の流れ、６…駆動機、７…カップ
リング、８…被動機、９…ファン、１０…軸受、１１…
ウォータジャケット、１２…水の流れ。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】回転機械におけるカップリングまたはフラ
   イホイールのカバーにおいて、カバーの形状を円柱状と
   し、空気の吸込口と吹出口を持つと共に、内側に空気の
   流れを制御する誘導羽根を設けたことを特徴とするカッ
   プリングカバー。