JPH0735017U - 射出成形用金型及びそれに用いるノズル - Google Patents

射出成形用金型及びそれに用いるノズル

Info

Publication number
JPH0735017U
JPH0735017U JP6739093U JP6739093U JPH0735017U JP H0735017 U JPH0735017 U JP H0735017U JP 6739093 U JP6739093 U JP 6739093U JP 6739093 U JP6739093 U JP 6739093U JP H0735017 U JPH0735017 U JP H0735017U
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
gas
cavity
nozzle
mold
discharge port
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP6739093U
Other languages
English (en)
Other versions
JP2591520Y2 (ja
Inventor
斉 河内
康平 原田
一喜 山本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sekisui Chemical Co Ltd
Original Assignee
Sekisui Chemical Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sekisui Chemical Co Ltd filed Critical Sekisui Chemical Co Ltd
Priority to JP1993067390U priority Critical patent/JP2591520Y2/ja
Publication of JPH0735017U publication Critical patent/JPH0735017U/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2591520Y2 publication Critical patent/JP2591520Y2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Thermal Insulation (AREA)
  • Moulds For Moulding Plastics Or The Like (AREA)
  • Injection Moulding Of Plastics Or The Like (AREA)
  • Blow-Moulding Or Thermoforming Of Plastics Or The Like (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】成形中に加圧ガスを漏洩させることなく溶融樹
脂中に注入して、外表面にヒケ、ソリ等を発生させるこ
とがなく、外観に優れた中空部を有する射出成形品を製
造することができる射出成形用金型及びそれに用いるノ
ズルを提供する。 【構成】固定型11と可動型12との間にキャビティ1
3を設け、可動型12に、キャビティ13内にガス吐出
口23を開口するようにガス注入ノズル2を挿着する。
ガス注入ノズル2の挿着部分の周辺のキャビティ13の
樹脂溜まり131面に、断熱材31を配設する。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本考案は、加圧ガスをほとんど漏洩させることなく、キャビティ内に射出され た溶融樹脂中に注入して、外表面にヒケ、ソリ等を発生させることなく、外観に 優れた中空部を有する射出成形品を製造することができる射出成形用金型及びそ れに用いるノズルに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、射出成形用金型のキャビティ内に射出された溶融樹脂中に加圧ガス注入 ノズルより加圧ガスを注入することによって、外表面にヒケ、ソリ等を発生させ ることがなく、外観に優れた中空部を有する射出成形品を製造する、いわゆるガ ス注入射出成形法が知られている。
【0003】 しかし、加圧ガス注入ノズルの先端部と溶融樹脂との間や、金型キャビティ面 と溶融樹脂との間から加圧ガスの漏洩が生じ易いという問題点がある。
【0004】 そして、加圧ガスの漏洩を改善する方法としては、例えば、特開平4─412 12号公報に記載の如く、ガスインジェクションノズルのガス排出穴の下方の周 囲に環状間隙を設け、その環状間隙に合成樹脂の一部を流れ込ませてガスを密封 する方法、特開平4─232709号公報に記載の如く、ガス注入針の差し込み 方向の溶融樹脂の収縮中心付近にガス注入針を差し込んでガスを注入する方法、 特開平5─4258号公報に記載の如く、ガス注入部の周囲に反キャビティ側に 凹部となり且つキャビティに連通する溝部を設け、この溝部のキャビティ側を広 くし、キャビティに充填した溶融樹脂をガス注入部周囲の溝部に入り込ませ、ガ ス注入部周辺の隙間からガスが漏洩するのを遮断する方法等が提案されている。
【0005】 しかし、上記の従来の方法では、加圧流体の漏洩の問題は依然として解消しな い。特に加圧ガスのガス圧力を高く設定した場合等、成形条件による影響で加圧 ガスの漏洩のバラツキは大きくなりがちである。
【0006】
【考案が解決しようとする課題】
本考案は、上記の如き従来の問題点を解消し、成形中に加圧ガスをほとんど漏 洩させることなく溶融樹脂中に注入して、外表面にヒケ、ソリ等を発生させるこ となく、外観に優れた中空部を有する射出成形品を製造することができる射出成 形用金型及びそれに用いるノズルを提供することを目的としてされたものである 。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本考案は、固定型と可動型との間にキャビティが設けられ、固定型又は可動型 に、キャビティ内にガス吐出口が開口するようにガス注入ノズルが挿着された射 出成形用金型であって、ガス注入ノズルのキャビティ内に露出する面又はガス注 入ノズルが挿着された部分の周辺のキャビティ面に、断熱材が配設されている射 出成形用金型である。
【0008】 本考案において、断熱材は、ガス注入ノズルのキャビティ内に露出する面に配 設されていてもよいし、ガス注入ノズルが挿着された部分の周辺のキャビティ面 に配設されていてもよいし、その両面に配設されていてもよい。
【0009】 断熱材としては、熱伝導率が0.0002〜0.1cal/cm・秒・℃で、 成形樹脂温度に耐え得るものが好ましい。 断熱材の材質としては、例えば、アルミナ、ジルコニア等の酸化物焼結体セラ ミック、あるいはポリイミド、フェノール樹脂等の熱硬化性樹脂、成形樹脂温度 が150〜250℃の場合では、ポリフェニレンサルファイド、ポリエーテルイ ミド、ポリエーテルサルフォン、ポリエーテルエーテルケトン等の熱可塑性樹脂 が挙げられる。
【0010】 多くの場合、断熱材の肉厚は1mm以下で十分であり、10〜500μm程度 が好ましく、断熱材の加工あるいは固定方法等との関係から更に厚肉のものが使 用されても構わないが、成形品を取り出したときに、ガス注入部位の断熱材に変 形等の問題を生じない範囲に押さえる必要がある。
【0011】 断熱材の配設方法としては、断熱材の配設位置に、酸化チタン、酸化イットリ ウム、酸化ジルコニウム等の金属酸化物、酸化珪素等の珪素酸化物、ガラス等の 珪素酸化物、フッ素樹脂などを、蒸着、イオンプレーティング、溶射等のコーテ ィングの手法により断熱層を形成する方法などが挙げられる。 又、コーティング法以外の断熱材の配設方法としては、配設部に相当する形状 の断熱材を、接着、ネジ止め、ブッシュとして組み込み他部品で押さえ込んで固 定する方法等がある。
【0012】 本考案2は、固定型と可動型との間のキャビティ内に射出された溶融樹脂中に 加圧ガスを注入するノズルであって、中空筒状体の先端に溶融樹脂は通過させな いが加圧ガスは通過させることができるガス吐出口が設けられ、中空筒状体のガ ス吐出口の設けられた先端側が小径部とされるともに、中空筒状体の先端部に小 径部から中空筒状体の基端部側の大径部へ移行する段部が形成され、キャビティ 内に露出する小径部の外周面及び段部面に断熱材が配設されているノズルである 。
【0013】 本考案2において用いられる断熱材の熱伝導率、材質及び配設方法は、本考案 の場合と同じである。
【0014】 ガス吐出口は、溶融樹脂は通過させないが加圧ガスは通過させることができる 構造となされている。このような構造としては、例えば、細孔又は細スリットが 形成されたものや、同様の材料からなる微細径の線体を焼結して直線状の小さな 細径を有する連結孔が形成された多孔質部材からなるもの、ボールチェックの間 隙が形成されたもの等が挙げられる。 上記の細孔や連通孔の径、スリットや間隙の幅としては、0.01〜0.05 mmが好ましい。
【0015】 本考案3は、固定型と可動型との間にキャビティが設けられ、固定型又は可動 型に、キャビティ内にガス吐出口が開口するようにガス注入ノズルが挿着された 射出成形用金型であって、ガス注入ノズルの挿着部分又はその周辺に、ヒーター が配設されている射出成形用金型である。
【0016】 本考案3において、ヒーターはガス注入ノズルの挿着部分に配設されていても よいし、又、ガス注入ノズルの挿着部分の周辺のキャビティ面の背部に配設され ていてもよい。
【0017】 ヒーターの種類は特に限定されない。ヒーターはその温度調整を加熱部の温度 を計測しながら制御できるものが好ましいが、電圧だけで制御するものであって も構わない。
【0018】 ヒーターにより加熱温度は、成形樹脂温度〜成形樹脂温度−100℃の範囲内 が好ましいが、加熱部の形状寸法が重要な場合は、温度を高温に維持することは 、離型時の変形の問題が生じるので、上記の範囲内に限定されるものではない。
【0019】 本考案4は、固定型と可動型との間のキャビティ内に射出された溶融樹脂中に 加圧ガスを注入するノズルであって、中空筒状体の先端に溶融樹脂は通過させな いが加圧ガスは通過させることができるガス吐出口が設けられ、中空筒状体のガ ス吐出口の設けられた先端側が小径部とされるともに、中空筒状体の先端部に小 径部から中空筒状体の基端部側の大径部へ移行する段部が形成され、中空筒状体 の先端部内にヒーターが配設されているノズルである。
【0020】 本考案4において、ヒーターの種類及び加熱温度は本考案3の場合と同じであ る。 ヒーターは、中空筒状体の先端部の中空部内に設けられてていてもよいし、又 、筒状体中に埋設されるように設けられていてもよい。
【0021】 本考案〜本考案4を用いて中空成形体を製造する際に用いられる、加圧ガスと しては、一般的には、窒素ガス、炭酸ガス等の不活性ガスが好ましい。 本考案〜本考案4を用いられる、樹脂としては、一般に射出成形に使用される 熱可塑性樹脂等が使用される。
【0022】 以下、本考案〜本考案4を、図面を参照して説明する。 図1は、本考案の射出成形用金型の例を説明する断面図である。 1は射出成形用金型であり、固定型11の可動型12との間に、型閉め時、成 形すべき形成品の外面形状に対応する内面形状を有するキャビティ13が設けら れている。キャビティ13には、樹脂溜まり部131が設けられている。
【0023】 固定型11には、図示しないスプルー、ランナー及び樹脂注入用ゲートがキャ ビティ13に連通するように順次設けられ、スプルーの入口には、図示しない射 出成形機の樹脂注入ノズルが当接され、樹脂注入ノズルから供給した溶融樹脂を 、スプルー、ランナー及び樹脂注入ゲートからなる流路を経てキャビティ13内 に射出できるようにされている。
【0024】 可動型12を貫通して、中空筒状体21内の中空部にガス流路22が形成され たガス注入ノズル2が、その先端に設けられたガス吐出口23をキャビティ13 の樹脂溜まり部131の略中央に突出するように挿着されている。
【0025】 ガス注入ノズル2の先端に設けられたガス吐出口23は、溶融樹脂は通過させ ないが加圧ガスは通過させることができる多孔質体からなる。 ガス注入ノズル2の挿着された部分の樹脂溜まり部131のキャビティ面に断 熱材31が配設されている。
【0026】 以下、この射出成形用金型の使用態様の例を、同じ図1を参照して説明する。 まず、溶融樹脂5を、樹脂注入ノズルから、スプルー、ランナー及び樹脂注入 ゲートを経てキャビティ13内に射出し、樹脂溜まり部131を含めたキャビテ ィ13内に充填する。
【0027】 次に、加圧ガスを、ガス注入ピン2のガス吐出口23より、樹脂溜まり部13 1内に充填された溶融樹脂5中に注入する。 この際、ガス注入ノズル2の挿着された部分の樹脂溜まり部131のキャビテ ィ面に断熱材31が配設されていることにより、次の現象が出現する。
【0028】 即ち、樹脂溜まり部131のキャビティ面に配設された断熱材31に接する溶 融樹脂5の冷却固化及び収縮を他の部分よりも遅らせることができる。これによ り、両者間に隙間が形成されることがないので、ガス注入ピン2のガス吐出口2 3から注入された加圧ガスは、キャビティ面伝いに漏洩することがなく、樹脂溜 まり部131内に充填された溶融樹脂から、樹脂溜まり部131以外のキャビテ ィ13内に充填された溶融樹脂5に向けて注入され、中空部を形成することがで きる。
【0029】 図2は、本考案2のノズルを説明する断面図である。 ガス注入用ノズル2′は、中空筒状体21の中空部内にガス流路22が設けら れ、その先端に溶融樹脂は通過させないが加圧ガスは通過させることができるガ ス吐出口23が設けられている。 中空筒状体2のガス吐出口23が設けられた先端側が小径部24とされている 。中空筒状体2の先端部に小径部24から基端部側の大径部へ移行する段部25 が形成されている。 中空筒状体21の小径部24の外周面及び段部25面に断熱材32が配設され ている。
【0030】 そして、ガス注入ノズル2は、その先端に設けられたガス吐出口23がキャビ ティ13の樹脂溜まり部131に開口し、中空筒状体21の小径部24の外周面 及び段部25面に断熱材32が配設され部分が、キャビティ13の樹脂溜まり部 131に露出するように装着されて、射出成形用金型が構成されている。 その他の構成については、図1に示すものと同じであるので、図1と同じ符号 を付して、その詳細な説明は省略する。
【0031】 以下、このノズルを装着した射出成形用金型の使用態様の例を、同じ図2を参 照して説明する。 まず、溶融樹脂5を、樹脂ノズルから、スプルー、ランナー及び樹脂注入ゲー トを経てキャビティ13内に射出し、樹脂溜まり部131を含めたキャビティ1 3内に充填する。
【0032】 次に、加圧ガスを、ガス注入ピン2′のガス吐出口23より、樹脂溜まり部1 31内に充填された溶融樹脂5中に注入する。 この際、キャビティ13の樹脂溜まり部131内に露出するガス注入ノズル2 ′の中空筒状体21の小径部24の外周面と段部25面に断熱材32が配設され ていることにより、次の現象が出現する。
【0033】 即ち、ガス注入ノズル2′の中空筒状体21の小径部24の外周面と段部25 面に配設された断熱材32に接する溶融樹脂5の冷却固化及び収縮を他の部分よ りも遅らせることができる。これにより、両者間に隙間が形成されることがない ので、ガス注入ピン2のガス吐出口23から注入された加圧ガスは、ガス注入ノ ズル2′の中空筒状体21の先端部伝いに漏洩することがなく、脂溜まり部13 1内に充填された溶融樹脂から、樹脂溜まり部131以外のキャビティ13内に 充填された溶融樹脂5に向けて注入され、中空部を形成することができる。
【0034】 図3は、本考案3の射出成形用金型の例を説明する断面図である。 ガス注入ノズル2の挿着部分及びその周辺の樹脂溜まり131の背面にヒータ ー41が配設されている。 断熱材31が配設されていないこと以外の構成については、図1に示すものと 同じであるので、図1と同じ符号を付して、その詳細な説明は省略する。
【0035】 以下、この射出成形用金型の使用態様の例を、同じ図3を参照して説明する。 まず、溶融樹脂5を、樹脂ノズルから、スプルー、ランナー及び樹脂注入ゲー トを経てキャビティ13内に射出し、樹脂溜まり部131を含めたキャビティ1 3内に充填する。
【0036】 次に、加圧ガスを、ガス注入ピン2のガス吐出口23より、樹脂溜まり部13 1内に充填された溶融樹脂5中に注入する。 この際、ガス注入ノズル2の挿着部分及びその周辺の樹脂溜まり131の背面 にヒーター41が配設されていることにより、次の現象が出現する。
【0037】 即ち、ヒーターにより加熱された樹脂溜まり部131のキャビティ面に接する 溶融樹脂5の冷却固化及び収縮を他の部分よりも遅らせることができる。これに より、両者間に隙間が形成されることがないので、ガス注入ピン2のガス吐出口 23から注入された加圧ガスは、キャビティ面伝いに漏洩させることなく、樹脂 溜まり部131内に充填された溶融樹脂から、樹脂溜まり部131以外のキャビ ティ13内に充填された溶融樹脂5に向けて注入され、中空部を形成することが できる。
【0038】 図4は、本考案のノズルの例を説明する断面図である。 ガス注入ノズル2′′は、中空筒状体21の中空部内にガス流路22が形成さ れ、その先端に加圧ガスは通過させることができるが溶融樹脂は通過させないガ ス吐出口23が設けられている。 中空筒状体21のガス吐出口23が設けられた先端側が小径部24とされてい る。中空筒状体21の先端部に小径部24から中空筒状体21の基端部側の大径 部26へ移行する段部25が設けられている。 中空筒状体21の中空部内にヒーター42が配設されている。
【0039】 そして、ガス注入ノズル2′′は、その先端に設けられたガス吐出口23がキ ャビティ13の樹脂溜まり部131に開口し、中空筒状体21の小径部24の外 周面及び段部25面が、キャビティ13の樹脂溜まり部131に露出するように 装着した構造の射出成形用金型とされる。
【0040】 以下、このノズルを装着した射出成形用金型の使用態様の例を、同じ図4を参 照して説明する。 まず、溶融樹脂5を、樹脂ノズルから、スプルー、ランナー及び樹脂注入ゲー トを経てキャビティ13内に射出し、樹脂溜まり部131を含めたキャビティ1 3内に充填する。
【0041】 次に、加圧ガスを、ガス注入ピン2′′のガス吐出口23より、樹脂溜まり部 131内に充填された溶融樹脂5中に注入する。 この際、キャビティ13の樹脂溜まり部131内に露出するガス注入ノズル2 ′の中空筒状体21の小径部24の外周面と段部25面の背部に対応する、中空 筒状体21の先端部の中空部内にヒーターが配設されていることにより、次の現 象が出現する。
【0042】 即ち、ヒーター42に加熱されたガス注入ノズル2′′の中空筒状体21の小 径部24の外周面と段部25面に接する溶融樹脂5の冷却固化及び収縮を他の部 分よりも遅らせることができる。これにより、両者間に隙間が形成されることが ないので、ガス注入ピン2のガス吐出口23から注入された加圧ガスは、ガス注 入ノズル2′′の中空筒状体21の先端部伝いに漏洩させることなく、脂溜まり 部131内に充填された溶融樹脂から、樹脂溜まり部131以外のキャビティ1 3内に充填された溶融樹脂5に向けて注入され、中空部を形成することができる 。
【作用】
本考案の射出成形用金型は、固定型と可動型との間にキャビティが設けられ、 固定型又は可動型に、キャビティ内にガス吐出口が開口するようにガス注入ノズ ルが挿着された射出成形用金型であって、ガス注入ノズルのキャビティ内に露出 する面又はガス注入ノズルが挿着された部分の周辺のキャビティ面に、断熱材が 配設されていることにより、ガス注入ノズルのキャビティ内に露出する面又はガ ス注入ノズルが挿着された部分の周辺のキャビティ面に配設された断熱材に接す る溶融樹脂の冷却固化及び収縮を他の部分よりも遅らせることができ、両者間に 隙間が形成されることがないので、ガス注入ピンのガス吐出口から注入された加 圧ガスは、ガス注入ピンの外周面やキャビティ面伝いに漏洩することがなく、キ ャビティ内に充填された溶融樹脂に向けて中空部を形成することができ、外表面 にヒケ、ソリ等を発生させることなく、外観に優れた中空部を有する射出成形品 を製造することができる。
【0043】 本考案2のノズルは、固定型と可動型との間のキャビティ内に射出された溶融 樹脂中に加圧ガスを注入するノズルであって、中空筒状体の先端に溶融樹脂は通 過させないが加圧ガスは通過させることができるガス吐出口が設けられ、中空筒 状体のガス吐出口の設けられた先端側が小径部とされるともに、中空筒状体の先 端部に小径部から中空筒状体の基端部側の大径部へ移行する段部が形成され、キ ャビティ内に露出する小径部の外周面及び段部面に断熱材が配設されていること により、ガス注入ノズルの中空筒状体の小径部の外周面と段部面に配設された断 熱材に接する溶融樹脂の冷却固化及び収縮を他の部分よりも遅らせることができ 、両者間に隙間が形成されることがないので、ガス注入ノズルのガス吐出口から 注入された加圧ガスは、ガス注入ノズルの中空筒状体の外周面伝いに漏洩するこ とがなく、キャビティ内に充填された溶融樹脂に向けて中空部を形成することが でき、外表面にヒケ、ソリ等を発生させることなく、外観に優れた中空部を有す る射出成形品を製造することができる。
【0044】 本考案3の射出成形用金型は、固定型と可動型との間にキャビティが設けられ 、固定型又は可動型に、キャビティ内にガス吐出口が開口するようにガス注入ノ ズルが挿着された射出成形用金型であって、ガス注入ノズルの挿着部分又はその 周辺に、ヒーターが配設されていることにより、ガス注入ノズルのキャビティ内 に露出する面又はガス注入ノズルが挿着された部分の周辺のヒーターにより加熱 されたキャビティ面に接する溶融樹脂の冷却固化及び収縮を他の部分よりも遅ら せることができ、両者間に隙間が形成されることがないので、ガス注入ピンのガ ス吐出口から注入された加圧ガスは、ガス注入ピンの外周面やキャビティ面伝い に漏洩することがなく、キャビティ内に充填された溶融樹脂に向けて中空部を形 成することができ、外表面にヒケ、ソリ等を発生させることなく、外観に優れた 中空部を有する射出成形品を製造することができる。
【0045】 本考案4のノズルは、固定型と可動型との間のキャビティ内に射出された溶融 樹脂中に加圧ガスを注入するノズルであって、中空筒状体の先端に溶融樹脂は通 過させないが加圧ガスは通過させることができるガス吐出口が設けられ、中空筒 状体のガス吐出口の設けられた先端側が小径部とされるともに、中空筒状体の先 端部に小径部から中空筒状体の基端部側の大径部へ移行する段部が形成され、中 空筒状体の先端部内にヒーターが配設されていることにより、ガス注入ノズルの 中空筒状体の、ヒーターにより加熱された小径部の外周面と段部面に接する溶融 樹脂の冷却固化及び収縮を他の部分よりも遅らせることができ、両者間に隙間が 形成されることがないので、ガス注入ピンのガス吐出口から注入された加圧ガス は、ガス注入ノズルの中空筒状体の外周面伝いに漏洩することがなく、キャビテ ィ内に充填された溶融樹脂に向けて中空部を形成することができ、外表面にヒケ 、ソリ等を発生させることなく、外観に優れた中空部を有する射出成形品を製造 することができる。
【0046】
【実施例】
以下、本考案を実施例により説明する。 実施例1 図1に示した射出成形用金型を用いて、図1を参照して説明した実施態様によ り、リブ付き平板(寸法200×300mm、肉厚2.5mm)の成形を行った 。 尚、射出成形機として、型閉力300トンのものを用いた。 樹脂として、ポリプロピレン(出光石油化学社製、商品名「J743G」)を 用いた。
【0047】 ガス注入ノズル2として、ガス吐出口23が、平均孔径30μmの焼結金属か らなり、中空筒状体21の外径が4mmのものを用いた。 このガス注入用ノズル2を、深さ10mm、中央部の幅15mmの樹脂溜まり 部131の略中央にガス吐出口23が開口するように挿着した。
【0048】 加圧ガスとして、窒素ガスを用い、加圧ガス圧力設定を70kg/cm2 、ガ ス注入時間(ガスを注入し続けている時間)を3秒、ガス保圧時間(ガス注入時 間終了から成形品内のガスを成形品外に人為的に放出するまでの時間)を15秒 とした。 断熱材31として、酸化ジルコニウム(熱伝導率0.006cal/cm・秒 ・℃)を溶射により500μmの断熱層を形成した。
【0049】 それぞれ、10ショットの成形を行い、そのときのガス圧力の変化を測定した 。その結果を表1に示した。 その結果、成形中に加圧ガスの漏洩が少なく、外表面にヒケ、ソリ等の発生の ない外観に優れた中空部を有するリブ付き平板を得ることができた。
【0050】 実施例2 図2に示したノズルを装着した射出成形用金型を用いて、図2を参照して説明 した実施態様により、実施例1と同様のリブ付き平板の成形を行った。実施例1 と同様にして、ガス圧力の変化を測定した結果を表1に示した。 尚、断熱材32として、酸化ジルコニウム(熱伝導率0.006cal/cm ・秒・℃)を溶射により500μmの断熱層を形成した。 それ以外については、実施例1に準じて行った。 その結果、成形中に加圧ガスの漏洩が少なく、外表面にヒケ、ソリ等の発生の ない外観に優れた中空部を有するリブ付き平板を得ることができた。
【0051】 実施例3 図3に示した射出成形用金型を用いて、図3を参照して説明した実施態様によ り、実施例1と同様のリブ付き平板の成形を行った。実施例1と同様にして、ガ ス圧力の変化を測定した結果を表1に示した。 尚、ヒーターとして、100Wのニクロム線ヒーター(外径9mm、長さ10 mm)と、熱電対を41の位置に配設し、加熱温度は140℃とした。 それ以外については、実施例1に準じて行った。 その結果、成形中に加圧ガスの漏洩が少なく、外表面にヒケ、ソリ等の発生の ない外観に優れた中空部を有するリブ付き平板を得ることができた。
【0052】 実施例4 図2に示したノズルを装着した射出成形用金型を用いて、図2を参照して説明 した実施態様により、実施例1と同様のリブ付き平板の成形を行った。実施例1 と同様にして、ガス圧力の変化を測定した結果を表1に示した。 尚、ヒーターとして、100Wのニクロム線ヒーター(外径9mm、長さ10 mm)と、熱電対を42の位置に配設し、加熱温度は140℃とした。 それ以外については、実施例1に準じて行った。 その結果、成形中に加圧ガスの漏洩が少なく、外表面にヒケ、ソリ等の発生の ない外観に優れた中空部を有するリブ付き平板を得ることができた。
【0053】 比較例 図4に示した射出成形用金型を用いて、ヒーター42による加熱を行わなかっ たこと以外は実施例4と同様にして、実施例1と同様のリブ付き平板の成形を行 った。実施例1と同様にして、ガス圧力の変化を測定した結果を表1に示した。 その結果、成形中に加圧ガスの漏洩が大きく、外表面にヒケ、ソリ等の発生の ある外観に劣った中空部を有するリブ付き平板しか得ることができなかった。
【0054】
【表1】
【0055】 表1からも明らかな如く、実施例1〜4の場合は、いずれも、加圧ガスの漏洩 が少なく、これにより、外表面にヒケ、ソリ等の発生のない外観に優れた中空部 を有するリブ付き平板を得ることができるのに対して、比較例の場合は、加圧ガ スの漏洩が大きく、これにより、外表面にヒケ、ソリ等の発生のある外観に劣っ た中空部を有するリブ付き平板しか得ることができない。
【0056】
【考案の効果】
本考案の射出成形用金型は、上記の如き構成とされているので、ガス注入ピン の外周面やキャビティ面伝いに漏洩させることなく、キャビティ内に充填された 溶融樹脂の中央部に向けて中空部を形成して、外表面にヒケ、ソリ等を発生させ ることなく、外観に優れた中空部を有する射出成形品を製造することができる。
【0057】 本考案2のノズルは、上記の如き構成とされているので、ガス注入ノズルのガ ス吐出口から注入された加圧ガスを、ガス注入ノズルの中空筒状体の外周面伝い に漏洩させることなく、キャビティ内に充填された溶融樹脂の中央部に向けて中 空部を形成して、外表面にヒケ、ソリ等を発生させることなく、外観に優れた中 空部を有する射出成形品を製造することができる。
【0058】 本考案3の射出成形装置は、上記の如き構成とされているので、ガス注入ピン のガス吐出口から注入された加圧ガスを、ガス注入ピンの外周面やキャビティ面 伝いに漏洩させることなく、キャビティ内に充填された溶融樹脂の中央部に向け て中空部を形成して、外表面にヒケ、ソリ等を発生させることなく、外観に優れ た中空部を有する射出成形品を製造することができる。
【0059】 本考案4のノズルは、上記の如き構成とされているので、ガス注入ピンのガス 吐出口から注入された加圧ガスを、ガス注入ノズルの中空筒状体の外周面伝いに 漏洩させることなく、キャビティ内に充填された溶融樹脂の中央部に向けて中空 部を形成することができ、外表面にヒケ、ソリ等を発生させることなく、外観に 優れた中空部を有する射出成形品を製造することができる。
【0060】
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の射出成形用金型の例を説明する断面図
である。
【図2】本考案2のノズルの例を説明する断面図であ
る。
【図3】本考案3の射出成形用金型の例を説明する断面
図である。
【図4】本考案4のノズルの例を説明する断面図であ
る。
【符号の説明】
1 射出成形用金型 2,2′,2′′ ノズル 11 固定型 12 可動型 13 キャビティ 21 中空筒状部 22 ガス流路 23 ガス吐出口 24 小径部 25 段部 31,32 断熱材 41,42 ヒーター

Claims (4)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 固定型と可動型との間にキャビティが設
    けられ、固定型又は可動型に、キャビティ内にガス吐出
    口が開口するようにガス注入ノズルが挿着された射出成
    形用金型であって、ガス注入ノズルのキャビティ内に露
    出する面又はガス注入ノズルが挿着された部分の周辺の
    キャビティ面に、断熱材が配設されていることを特徴と
    する射出成形用金型。
  2. 【請求項2】 固定型と可動型との間のキャビティ内に
    射出された溶融樹脂中に加圧ガスを注入するノズルであ
    って、中空筒状体の先端に溶融樹脂は通過させないが加
    圧ガスは通過させることができるガス吐出口が設けら
    れ、中空筒状体のガス吐出口の設けられた先端側が小径
    部とされるともに、中空筒状体の先端部に小径部から中
    空筒状体の基端部側の大径部へ移行する段部が形成さ
    れ、キャビティ内に露出する小径部の外周面及び段部面
    に断熱材が配設されていることを特徴とするノズル。
  3. 【請求項3】 固定型と可動型との間にキャビティが設
    けられ、固定型又は可動型に、キャビティ内にガス吐出
    口が開口するようにガス注入ノズルが挿着された射出成
    形用金型であって、ガス注入ノズルの挿着部分又はその
    周辺に、ヒーターが配設されていることを特徴とする射
    出成形用金型。
  4. 【請求項4】 固定型と可動型との間のキャビティ内に
    射出された溶融樹脂中に加圧ガスを注入するノズルであ
    って、中空筒状体の先端に溶融樹脂は通過させないが加
    圧ガスは通過させることができるガス吐出口が設けら
    れ、中空筒状体のガス吐出口の設けられた先端側が小径
    部とされるともに、中空筒状体の先端部に小径部から中
    空筒状体の基端部側の大径部へ移行する段部が形成さ
    れ、中空筒状体の先端部内にヒーターが配設されている
    ことを特徴とするノズル。
JP1993067390U 1993-12-17 1993-12-17 射出成形用金型及びそれに用いるノズル Expired - Lifetime JP2591520Y2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP1993067390U JP2591520Y2 (ja) 1993-12-17 1993-12-17 射出成形用金型及びそれに用いるノズル

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP1993067390U JP2591520Y2 (ja) 1993-12-17 1993-12-17 射出成形用金型及びそれに用いるノズル

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH0735017U true JPH0735017U (ja) 1995-06-27
JP2591520Y2 JP2591520Y2 (ja) 1999-03-03

Family

ID=13343612

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP1993067390U Expired - Lifetime JP2591520Y2 (ja) 1993-12-17 1993-12-17 射出成形用金型及びそれに用いるノズル

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2591520Y2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4725906B2 (ja) * 2000-12-05 2011-07-13 浩之 石見 熱可塑性樹脂射出成形用金型

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4725906B2 (ja) * 2000-12-05 2011-07-13 浩之 石見 熱可塑性樹脂射出成形用金型

Also Published As

Publication number Publication date
JP2591520Y2 (ja) 1999-03-03

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6422857B2 (en) Injection gate insulating and cooling apparatus
US5474439A (en) Fluid injecting nozzle having spaced projections
JPH11227005A (ja) バルブゲート装置及びこのバルブゲート装置を備えた射出成形金型
JPH06246798A (ja) 成形装置
US5902541A (en) Injection molding method for producing shaped, hollow resin articles, and mold for use therein
CA2433249A1 (en) Injection mold having hot-runner mold
JPH0735017U (ja) 射出成形用金型及びそれに用いるノズル
US5728474A (en) Edge design for insulated mold
KR100415961B1 (ko) 중공열가소성수지성형체제조용금형및,그를이용하는중공열가소성수지성형체의제조방법
JPS5844068B2 (ja) 射出成形用ホツトランナ金型
JP3621496B2 (ja) ボス又はリブを有する樹脂成形品及びその射出成形装置と射出成形方法
JP2551186Y2 (ja) 射出成形装置
JP2000351151A (ja) プリフォーム成形装置
JP2003136561A (ja) 環状成形品の射出成形用金型及び環状成形品の成形方法
CN115210028B (zh) 电阻焊电极
JPS6112312A (ja) 樹脂成形品の製造方法及び装置
JPH10128802A (ja) 射出成形用金型
JP2636988B2 (ja) 気体圧送金型
JPH0834038A (ja) 射出成形金型及び成形方法
JP2005238781A (ja) バルブゲート式金型装置
JP2005288874A (ja) 射出成形体の金型装置及び射出成形体の成形方法
JPH09155928A (ja) 光学反射ミラーの射出成形方法及び成形用金型
JPH0644656Y2 (ja) 射出成形用ノズル装置
JPH091604A (ja) 射出成形用金型
JPH11129277A (ja) 射出成形方法および装置