JPH0734838A - ４サイクルエンジンの潤滑装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 ４サイクルエンジンにおいて、潤滑油を含ん
だ混合気をクランク室内を経由させてシリンダ内へ供給
し、この混合気中に含まれている潤滑油によって、クラ
ンク室内に収納されたカムシャフトの軸受部やクランク
室内の各部を潤滑し、特に、潤滑不良による軸受部の摩
耗や焼き付きの発生を防止する。 【構成】 混合気形成部で形成された潤滑油を含んだ混
合気をクランク室５へ供給する吸気通路を設け、クラン
ク室５内の混合気をシリンダ内へ供給する混合気通路３
０を設ける。クランク室５内に位置すると共にカムシャ
フト１１の端部を軸支する軸受部９，１０に混合気が通
過する通路孔３９を形成し、軸受部９，１０とクランク
室５の内周面との間に通路３６，３８を形成し、この通
路３６，３８を混合気通路３０に連通させる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、混合気中に含ませた潤
滑油によってクランク室内の潤滑を行なうようにした４
サイクルエンジンの潤滑装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】草刈機等の携帯用作業機は様々な向きに
傾けたオールポジションで運転されるため、このような
携帯用作業機においては燃料と潤滑油とを混合させた混
合燃料を使用する２サイクルエンジンを搭載することが
一般的である。しかし、近年では排気ガス浄化の必要性
からこのような携帯用作業機においても４サイクルエン
ジンの搭載が検討されている。ここで、携帯用作業機に
搭載するようにした４サイクルエンジンとしては実開平
４−９３７０７号公報に開示されたものがあり、オイル
パンの形状を工夫することによって携帯用作業機を一定
の範囲内で傾けた場合でもオイルパン内に貯留された潤
滑油が漏れ出さないようにしている。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】しかし、実開平４−９
３７０７号公報に開示された４サイクルエンジンを搭載
した携帯用作業機においては、この４サイクルエンジン
が略倒立状態となるように携帯用作業機を傾けた場合に
はオイルパンからの潤滑油の漏れ出しが発生するため、
この携帯用作業機をオールポジションで使用することは
できない。

【０００４】また、オイルパンは重量物であり、しか
も、このオイルパン内には多量の潤滑油が貯留されてお
り、さらに、動弁系部品による重量増加も加わるため、
同じ排気量の２サイクルエンジンと比べて大幅な重量増
加となり、作業者の労力が増大している。

【０００５】また、潤滑油の補給、点検、交換等のメン
テナンスが必要であり、取扱上煩雑である。

【０００６】

【課題を解決するための手段】請求項１記載の発明は、
クランクシャフトとカムギヤを固定したカムシャフトと
を収納すると共にピストンの往復動に伴って内部の圧力
が変動するクランク室を有する４サイクルエンジンにお
いて、混合気形成部で形成された潤滑油を含んだ混合気
を前記クランク室へ供給する吸気通路を設け、前記クラ
ンク室とシリンダ内とを連通する混合気通路を設け、前
記クランク室内に位置すると共に前記カムシャフトの端
部を軸支する軸受部に混合気が通過する通路孔を形成
し、前記軸受部と前記クランク室の内周面との間に通路
を形成すると共にこの通路を前記混合気通路に連通させ
た。

【０００７】請求項２記載の発明は、請求項１記載の発
明において、カムギヤに混合気が通過する通路孔を形成
した。

【０００８】

【作用】請求項１記載の発明では、混合気形成部で形成
された潤滑油を含んだ混合気が吸気通路を介してクラン
ク室へ供給され、この混合気は、ピストンの往復動に伴
うクランク室内の圧力変動に応じて混合気通路を介して
シリンダ内へ供給される。従って、混合気中に含まれる
潤滑油によってクランク室内の潤滑が行なわれ、クラン
ク室内の潤滑を行なうためのオイルパン等が不要にな
る。また、クランク室内の潤滑油が混合気通路内に流入
する際に、混合気の少なくとも一部が軸受部の通路孔を
通過して通路内に至り、この通路を経て混合気通路内に
流入するため、カムシャフトの軸受部の潤滑が良好に行
なわれる。

【０００９】請求項２記載の発明では、クランク室内の
潤滑油が混合気通路内に流入する際に、混合気の少なく
とも一部がカムギヤの通路孔と軸受部の通路孔とを通過
して通路内に至り、この通路を経て混合気通路内に流入
するため、カムギヤの影に隠れて位置する軸受部の潤滑
が良好に行なわれる。

【００１０】

【実施例】本発明の第一の実施例を図１乃至図３に基づ
いて説明する。まず、図２は本発明に係る４サイクルエ
ンジンの全体構造を示した縦断正面図であり、図１はそ
のＡ−Ａ線断面図である。クランクケース１の上部には
シリンダ２が取付けられ、シリンダ２の上部にはシリン
ダヘッド３が取付けられている。また、前記クランクケ
ース１の側面にはクランクケースカバー４が取付けら
れ、これらのクランクケース１とクランクケースカバー
４とに囲まれたクランク室５が形成されている。前記ク
ランク室５には軸受（図示せず）により軸支されたクラ
ンクシャフト６が回転自在に収納されており、このクラ
ンクシャフト６には前記シリンダ２内を往復動するピス
トン７がコネクティングロッド８を介して連結されてい
る。また、前記クランク室５内には両端部を軸受部であ
るボールベアリング９，１０により軸支されたカムシャ
フト１１が回転自在に収納されており、このカムシャフ
ト１１の一端に圧入固定されたカムギヤ１２と前記クラ
ンクシャフト６の一端に圧入固定されたクランクギヤ１
３とが噛み合っている。なお、前記カムギヤ１２の歯数
が前記クランクギヤ１３の歯数の二倍に設定されてお
り、前記カムシャフト１１には後述する吸気バルブや排
気バルブを開閉駆動するための吸気カム１４と排気カム
１５とが固定されている。

【００１１】前記シリンダヘッド３の上部にはロッカー
カバー１６が取付けられ、このロッカーカバー１６内に
動弁機構収納空間１７が形成されている。そして、この
動弁機構収納空間１７内には、前記シリンダヘッド３に
取付けられた吸気バルブ１８や排気バルブ（図示せず）
を閉弁方向へ付勢するスプリング１９、吸気バルブ１８
や排気バルブを開弁方向へ付勢するロッカーアーム２
０、一端をロッカーアーム２０に当接させると共に他端
をタペット２１，２２を介して前記吸気カム１４や排気
カム１５に当接させたプッシュロッド２３，２４等から
なる動弁機構２５が収納されている。なお、前記ロッカ
ーアーム２０はアジャストスクリュー２６によって前記
シリンダヘッド３の上部に揺動自在に取付けられてい
る。

【００１２】前記シリンダヘッド３には前記吸気バルブ
１８の開弁時に前記シリンダ２内に連通される吸気ポー
ト２７と前記排気バルブの開弁時に前記シリンダ２内に
連通される排気ポート（図示せず）とが形成されてい
る。そして、前記吸気ポート２７と、前記動弁機構収納
空間１７と、前記シリンダヘッド３と前記シリンダ２と
に形成した前記プッシュロット２３，２４を配設するた
めの空間部２８，２９とにより、前記クランク室５と前
記シリンダ２内とを連通する混合気通路３０が形成され
ている。なお、前記クランク室５と前記空間部２９と
は、連通孔３１と後述する通路とにより連通されてい
る。

【００１３】つぎに、ダイヤフラムポンプを備えると共
に潤滑油を混合した液体燃料と空気とを混合させて潤滑
油を含んだ混合気を形成する混合気形成部である気化器
３２が設けられており、この気化器３２と前記クランク
室５とが、気化器３２で形成された潤滑油を含んだ混合
気を前記クランク室５に供給する吸気通路３３によって
接続されている。なお、この吸気通路３３と前記クラン
ク室５との接続部には、混合気が気化器３２側からクラ
ンク室５側へ流れることのみを許容するリードバルブ３
４が設けられ、このリードバルブ３４は、弁体３４ａと
バルブストッパ３４ｂとにより形成されている。

【００１４】ここで、前記クランクケース１には前記ボ
ールベアリング９を支持するための支持壁３５が形成さ
れており、この支持壁３５とクランクケース１の内壁面
との間には通路３６が形成されている。一方、前記クラ
ンクケースカバー４には前記ボールベアリング１０を支
持するための支持壁３７が形成されており、この支持壁
３７とクランクケースカバー４の内壁面との間には通路
３８が形成されている。そして、これらの通路３６，３
８が前記空間部２９に連通されている。なお、前記ボー
ルベアリング９，１０における外輪と内輪との間には混
合気が通過する通路孔である隙間３９が形成されてい
る。また、前記カムギヤ１２には、混合気が通過する通
路孔４０が形成されている。

【００１５】このような構成において、ピストン７が上
昇する圧縮行程時においては、先の吸入行程時において
シリンダ２内へ吸入された混合気が圧縮される。一方、
クランク室５内はピストン７の上昇に伴って負圧状態と
なるためにリードバルブ３４が開弁状態となり、気化器
３２内で形成された潤滑油を含んだ混合気が吸気通路３
３内を通ってクランク室５内へ流入する。なお、この圧
縮行程時には、吸気バルブ１８と排気バルブとが閉弁状
態となっている。

【００１６】つぎに、圧縮された混合気がシリンダ２内
で爆発する爆発行程時においては、吸気バルブ１８と排
気バルブとが閉弁状態に維持されると共にピストン７が
下降し、ピストン７の下降に伴ってクランク室５内や混
合気通路３０内の圧力が上昇する。なお、クランク室５
内の圧力上昇に伴ってリードバルブ３４は閉弁状態とな
り、クランク室５内の高圧状態となった混合気が気化器
３２側へ逆流することが防止される。

【００１７】燃焼ガスを排出する排気行程時において
は、吸気バルブ１８が閉弁状態に維持されると共に排気
バルブが開弁された状態でピストン７が上昇し、シリン
ダ２内の燃焼ガスが排気ポートから大気中へ排出され
る。なお、この爆発行程時においてはピストン７の上昇
に伴ってクランク室５内等が減圧されるが、負圧状態ま
では減圧されないためにリードバルブ３４は閉弁状態に
維持される。

【００１８】つぎに、吸気バルブ１８が開弁されると共
に排気バルブが閉弁されてピストン７が下降する吸入行
程時においては、ピストン７の下降に伴って加圧された
クランク室５内の混合気が混合気通路３０を通ってシリ
ンダ２内へ吸入される。

【００１９】このように、４サイクルエンジンの運転に
伴い、気化器３２で形成された潤滑油を含む混合気がク
ランク室５内へ流入すると共に混合気通路３０を通って
シリンダ２内へ吸入されるため、クランク室５内の各部
や混合気通路３０の一部である動弁機構収納空間１７内
に収納されている動弁機構２５が混合気中に含まれてい
る潤滑油によって潤滑される。なお、図２に示した矢印
は気化器３２からクランク室５を経由してシリンダ２内
へ至る混合気の流れを示したものである。

【００２０】ここで、図１に示した矢印はクランク室５
内における混合気の流れを示したもので、クランク室５
内の混合気の大部分は連通孔３１を通って混合気通路３
０内へ流入するが、クランク室５内の混合気の一部は通
路３６，３８を通って混合気通路３０内へ流入する。そ
して、この通路３６，３８を通る混合気は、カムギヤ１
２に形成した通路孔４０やボールベアリング９，１０の
隙間３９を通過して通路３６，３８に入るため、混合気
中に含まれている潤滑油によるボールベアリング９，１
０の潤滑も良好に行なわれ、潤滑不良によるボールベア
リング９，１０の焼き付きが防止される。

【００２１】従って、クランク室５内の各部を潤滑する
ための潤滑油を貯留するオイルパンが不要となり、この
４サイクルエンジンを倒立状態に傾けた場合でも潤滑油
の漏れ出しが発生せず、この４サイクルエンジンを搭載
した携帯用作業機をオールポジションで使用することが
できる。さらに、動弁機構２５を潤滑するための専用の
潤滑機構も不要となる。

【００２２】そして、潤滑油を貯留するオイルパンが不
要となることにより、この４サイクルエンジンの小型化
と軽量化とを図ることが可能となり、２サイクルエンジ
ンと比較した場合の重量増加が極力抑えられ、メンテナ
ンス等も２サイクルエンジンの場合と同様に簡単にな
る。しかも、オイルパンを設けないためにシリンダ２の
内壁に多量の潤滑油が付着するということがなくなり、
ピストン７にオイルリングを取付けることが不要とな
り、オイルリングが不要となることによってピストン７
の摺動抵抗が低減されると共に出力が向上し、さらに、
往復摺動部の重量低減により振動の発生が低減される。

【００２３】また、混合気に含まれている潤滑油は少量
ずつがシリンダ２内へ吸入されて燃焼するため、潤滑油
を含んだ混合燃料を使用した２サイクルエンジンの見ら
れるような“吹き抜け”によるマフラからの白煙の発生
が起こらず、排気ガスやスモークの成分はオイルパンを
有する４サイクルエンジンと略同一になる。

【００２４】なお、本実施例においては、潤滑油を含ん
だ混合気の形成に関して、潤滑油を混合した液体燃料と
空気とを混合させて形成する場合を例に挙げて説明した
が、気化器３２においては燃料と空気とを混合させるこ
とにより潤滑油を含まない混合気を形成し、この混合気
に対して潤滑油を噴霧状に供給することによって潤滑油
を含んだ混合気を形成してもよい。

【００２５】ついで、本発明の第二の実施例を図４及び
図５に基づいて説明する。なお、図１乃至図３において
説明した部分と同一部分は同一符号で示し、説明も省略
する。本実施例は、クランクケース１の支持壁３５とク
ランクケースカバー４の支持壁３７とにカムシャフト１
１を軸支する軸受部である軸受孔４１，４２を形成し、
ボールベアリング等の軸受部材を省略したものである。
そして、前記支持壁３５，３７には前記軸受孔４１，４
２に連通すると共に混合気が通過する通路孔４３が形成
されている。

【００２６】このような構成において、クランク室５内
の混合気の大部分は連通孔３１を通って混合気通路３０
内へ流入するが、クランク室５内の混合気の一部は通路
３６，３８を通って混合気通路３０内へ流入する。そし
て、この通路３６，３８を通る混合気は、カムギヤ１２
に形成した通路孔４０や軸受孔４１，４２に連通する通
路孔４３を通過して通路３６，３８に入るため、混合気
中に含まれている潤滑油による軸受孔４１，４２の内周
面の潤滑が良好に行なわれ、潤滑不良による軸受孔４
１，４２やカムシャフト１１の摩耗及び焼き付きが防止
される。

【００２７】また、ボールベアリング等の軸受部材を使
用しないため、部品点数の削減によるコストダウンや組
立工程数の減少が達成される。

【００２８】なお、本実施例においては通路孔４３を一
個ずつ形成したものを例に挙げて説明したが、図６に示
したように２個又はそれ以上の通路孔４３を形成しても
よい。そして、通路孔４３の数の増加に伴って混合気が
通過する面積が十分に広くなれば、連通孔３１を省略し
て全ての混合気を通路３６，３８を通して混合気通路３
０内へ流入させることができ、軸受孔４１，４２の内周
面の潤滑がより一層良好に行なえる。

【００２９】また、本実施例においては、カムシャフト
１１の両端部を軸支する軸受孔４１，４２にそれぞれ通
路孔４３を連通させたものを例に挙げて説明したが、こ
の４サイクルエンジンを搭載した作業機をオールポジシ
ョンで使用せず、例えば、バーチカルタイプとして使用
するような場合には、下部となる側には混合気から分離
した潤滑油が溜りやすく、その潤滑油によって軸受孔４
１，４２の潤滑が行なわれるため、下部となる側には通
路孔４３や通路３６，３８を形成しなくてもよい。同様
に、第一の実施例の４サイクルエンジンを搭載した作業
機をバーチカルタイプとして使用する場合には、下部と
なる側には通路３６，３８を形成しなくてもよい。

【００３０】

【発明の効果】請求項１記載の発明は上述のように、ク
ランクシャフトとカムギヤを固定したカムシャフトとを
収納すると共にピストンの往復動に伴って内部の圧力が
変動するクランク室を有する４サイクルエンジンにおい
て、混合気形成部で形成された潤滑油を含んだ混合気を
前記クランク室へ供給する吸気通路を設け、前記クラン
ク室とシリンダ内とを連通する混合気通路を設けたの
で、混合気中に含まれる潤滑油を含んだ混合気によって
クランク室内の潤滑を行なうことができ、従って、クラ
ンク室内の潤滑を行なうための潤滑油を貯留するオイル
パンを設けることが不要となり、この４サイクルエンジ
ンを搭載した携帯用作業機をどのような向きに傾けても
潤滑油の漏れ出しが起こらず、オールポジションで使用
可能な携帯用作業機とすることができ、しかも、オイル
パンを不要とすることによって４サイクルエンジンの小
型化と軽量化とを図ることができ、また、前記クランク
室内に位置すると共に前記カムシャフトの端部を軸支す
る軸受部に混合気が通過する通路孔を形成し、前記軸受
部と前記クランク室の内周面との間に通路を形成すると
共にこの通路を前記混合気通路に連通させたので、クラ
ンク室内の潤滑油が混合気通路内に流入する際に、混合
気の少なくとも一部が軸受部の通路孔を通過して通路内
に至り、この通路を経て混合気通路内に流入するため、
カムシャフトの軸受部の潤滑を良好に行なうことができ
ると共に潤滑不良による摩耗や焼き付きの発生を防止す
ることができる等の効果を有する。

【００３１】請求項２記載の発明は上述のように、請求
項１記載の発明において、カムギヤに混合気が通過する
通路孔を形成したので、クランク室内の潤滑油が混合気
通路内に流入する際に、混合気の少なくとも一部がカム
ギヤの通路孔と軸受部の通路孔とを通過して通路内に至
り、この通路を経て混合気通路内に流入するため、カム
ギヤの影に隠れて位置する軸受部の潤滑をも良好に行な
うことができ、この軸受部の潤滑不良による摩耗や焼き
付きの発生を確実に防止することができる等の効果を有
する。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の第一の実施例を示したもので図２にお
けるＡ−Ａ線断面図である。

【図２】本発明の第一の実施例を示した縦断正面図であ
る。

【図３】カムギヤを示した側面図である。

【図４】本発明の第二の実施例を示した縦断側面図であ
る。

【図５】図４におけるＢ−Ｂ線断面図である。

【図６】第二の実施例の変形例を示した正面図である。

【符号の説明】

２ シリンダ ５ クランク室 ６ クランクシャフト ７ ピストン ９，１０，４１，４２ 軸受部 １１ カムシャフト １２ カムギヤ ３０ 混合気通路 ３２ 混合気形成部 ３３ 吸気通路 ３６，３８ 通路 ３９，４３ 通路孔 ４０ 通路孔

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 クランクシャフトとカムギヤを固定した
   カムシャフトとを収納すると共にピストンの往復動に伴
   って内部の圧力が変動するクランク室を有する４サイク
   ルエンジンにおいて、混合気形成部で形成された潤滑油
   を含んだ混合気を前記クランク室へ供給する吸気通路を
   設け、前記クランク室とシリンダ内とを連通する混合気
   通路を設け、前記クランク室内に位置すると共に前記カ
   ムシャフトの端部を軸支する軸受部に混合気が通過する
   通路孔を形成し、前記軸受部と前記クランク室の内周面
   との間に通路を形成すると共にこの通路を前記混合気通
   路に連通させたことを特徴とする４サイクルエンジンの
   潤滑装置。
2. 【請求項２】 カムギヤに混合気が通過する通路孔を形
   成したことを特徴とする請求項１記載の４サイクルエン
   ジンの潤滑装置。