JPH07335512A - 接合方法および接合装置および接合物 - Google Patents

接合方法および接合装置および接合物

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JPH07335512A
JPH07335512A JP12596894A JP12596894A JPH07335512A JP H07335512 A JPH07335512 A JP H07335512A JP 12596894 A JP12596894 A JP 12596894A JP 12596894 A JP12596894 A JP 12596894A JP H07335512 A JPH07335512 A JP H07335512A
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substrate
bonding
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curvature
bonded
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JP12596894A
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Masatake Akaike
正剛 赤池
Hirotsugu Takagi
博嗣 高木
Hiroshi Matsuda
宏 松田
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Canon Inc
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 二枚の基板を接合する方法において、一方の
基板を中央凸に変形させたのち、他の基板に接触させ、
未接触部の曲率が変化しないように接合部を周辺へ広げ
ることを特徴とする接合方法、それに用いる装置および
その接合物。 【効果】 本発明によれば、接合界面での未接合部およ
び空孔発生を防ぐことが可能であり、さらには接合面全
面に渡って低温で接合を可能になる。本発明の方法によ
って種々のものが精度良く製作することが可能になり、
例えばマイクロシリンジを精度良く作成できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は固相接合法、とりわけ接
合面に欠陥や気泡を生じない接合方法および接合装置に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、固相接合法は通常、特開昭56−
53886号等に記載されている様に減圧下で接合面を
凸状にて接合面同士を互いに突き合わせる事によって接
合面間隔を原子間距離にまで到らしめる様にして行われ
ている。
【0003】あるいは、特開昭63−19807号等に
記載されている様に2枚の基板を真空吸引によって凸型
に反らせて、その凸型部同士を接触させ、真空を解除す
ることで基板同士を密着させて行われている。
【0004】なお、本発明で固相接合方法とは被接合体
を溶融することなく固体状態を保持しながら互いに接合
する方法を意味する。従ってこの方法では接合面同士を
互いに原子間相互作用が生じる距離まで近づける必要が
ある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来例では次の様な不都合が認められた。 1)接合表面に水分等が局所的に吸着した場合、接合面
同士を互いに突き合わせる過程で、該吸着物質が接合界
面に混入しやすい為、接合界面での空孔発生の要因とな
る。 2)接合途中、接合界面を監視しながら該空孔を接合界
面外へ排気する手段がない。
【0006】尚、上記の他の従来例では接合用基板の曲
率は接触開始時点に比べて接触終了時点の方が小さい。
すなわち、該接触が該基板中心から該基板周辺部へ進行
するに従って、該曲率が次第に減少して行き、該周辺部
近くでは限りなく零になる。従って、次の様な不都合が
認められた。 1)鏡面でかつ平滑な基板に於ても、その表面では工学
的に多数のうねりが存在し、かつ原子レベルから見た場
合、種々の曲率から成る多数の凹凸が存在するため、特
に該接触過程で該基板周辺部の曲率が該うねりおよび該
凹凸の曲率より小さくなって行った場合、局所的な未接
触部分を生じ易くなる。すなわち空孔発生を引き起こ
す。すなわち、従来方法では接合の初期段階では基板の
曲率が基板のうねりよりも大きいので未接着部分(空
孔)の発生が起きにくいが、周辺部に接合がすすむに従
って基板の曲率が小さくなるため空孔が閉じ込められ易
い。
【0007】
【課題をが解決する手段】本発明は以上の欠点を回避す
る接合方法を提供するものであり、一方の基板を中央凸
に変形させたのち、他方の基板に接触させ、未接触部の
曲率を変化させないように周辺部に接合部を広げる接合
方法である。即ち本発明は二枚の基板を接合する方法に
おいて、一方の基板を中央凸に変形させたのち、他の基
板に接触させ、未接触部の曲率が変化しないように接合
部を周辺へ広げることを特徴とする接合方法である。さ
らに本発明は、 少なくとも一方の基板の接合面側に絶
縁膜が形成されている上記接合方法であり、また前記二
枚の基板間に電圧を印加しながら接合させる接合方法で
ある。また前記絶縁膜がラングミュアブロジェット法で
形成された膜であることを特徴とする接合方法。また本
発明の方法の接合が減圧下で二枚の基板を接合する接合
方法である。
【0008】また本発明は絶縁膜を中間層とした基板同
士の接合において、一方の基板に凸状の任意の曲率を付
加し、真空中で接合基板間に電界を印加し、接合界面の
気泡発生を監視し、且つ、該接着基板を加熱することを
特徴とする接合方法である。
【0009】また本発明は前記の方法を実施するための
一方の基板に任意の曲率を付与する手段と、二枚の基板
間に電圧を印加する手段と、接合界面を観察する手段を
有する接合装置である。さらに本発明は前記の方法によ
って得られた接合された接合物である。
【0010】図1は本発明接合方法の特徴を示すもので
あり、1,2が接合される基板、32は一方の基板
(1)の接合面側に形成された絶縁膜、38は二枚の基
板間に電圧を印加するための電源、39は電源38と基
板1あるいは2と接続するためのリード線である。一方
の基板(この図では2)が中央凸に変形させられ(同図
(1))、他の基板1に接触させられる(同図
(2))。二枚の基板間には電圧が印加されており、二
枚の基板は静電引力により互いに接合をはじめる(同図
(3))。この時基板2の未接合部分の曲率が初期の曲
率よりも変化しないように二枚の基板を徐々に近づけな
がら接合部を周辺に広げ(同図(5))、最後に二枚の
基板を完全に接合する(同図(6))。接合する際に赤
外光を基板を透過するように照射すると、二枚の基板が
接触しはじめると図3(a)に示す様にフリンジが観察
される。フリンジは接合部で消滅していくが、フリンジ
間隔が変化しないように、二枚の基板の間隔を制御すれ
ば、未接合部の曲率をほぼ一定に保ったまま接合するこ
とができる。曲率は基板の剛性あるいは平面性により空
孔が発生しない値に選ばれる。このように二枚の基板が
完全に接合するまで一方の基板の反りを基板のうねりよ
り大きく保つことができ、接合界面における非接合部分
の発生がおさえられる。
【0011】絶縁膜32は基板の電気抵抗が小さい場
合、二枚の基板に高電界を印加するのに必要である。絶
縁膜は薄くかつ欠陥のないものであることが望ましい。
ラングミュア・ブロジェット法で形成した有機膜(LB
膜)は単分子層でも十分な絶縁性を保つため、この絶縁
膜として最適である。また、LB膜はこれ自身が接着材
としての機能を有するため低温で強固な接合が可能とな
る。
【0012】本発明の実施の方法についてさらに説明す
る。本発明で使用される基板は特に制限はないが、例え
ば導電体、半導体、パイレックスガラス(商標名)のよ
うに加熱すると導電性(イオン伝導性)を帯びるウェー
ハなどに特に有効である。基板の厚さについてはかなり
広い範囲で適用可能であるが、本発明の方法で効果が十
分に発揮されるのはできるだけ薄いものであるが、通常
0.2〜0.8mm程度のウェーハに好ましく使用でき
る。しかし、ウェーハの厚さはその直径に依存するので
この範囲に制限されるものではない。基板はそのままで
も使用できるが、通常は接合を完全にするために、公知
の種々の基板の処理方法、例えば実施例に示された方法
で処理されるがこれに制限されず、当業者が基板の表面
を処理するために通常使用している方法で処理すること
ができる。
【0013】基板に凸状に変形させるがその曲率半径は
基板のうねり以上であれば特に制限はない。
【0014】絶縁膜については、公知の絶縁膜が使用で
きるが、絶縁膜は薄くかつ欠陥のないものであることが
望ましい。ラングミュア・ブロジェット法で形成した有
機膜(LB膜)は単分子層でも十分な絶縁性を保つた
め、この絶縁膜として最適である。特に直鎖飽和脂肪酸
から成る単分子膜、または累積膜が好ましい。また、L
B膜はこれ自身が接着材としての機能を有するため低温
で強固な接合が可能となる。絶縁膜の厚さについては制
限はないが、前記単分子膜、または累積膜の厚さがの程
度が好ましく、例えばベヘン酸の単分子膜では厚さが3
0Åでありこれで十分であるが、累積膜ではこの数倍の
厚さが一般的である。
【0015】二枚の基板間には電圧が印加されており、
二枚の基板は静電引力により互いに接合させるが、この
際の電圧は絶縁膜の厚さに関係するのでそれを考慮して
決定することができる。静電気引力Fはεを誘電率、V
は電界とすると、 F=1/2(εV2) 但しV=E/d (Eは印加電圧、dは絶縁体の厚さ) である。よって絶縁膜の厚さが厚い場合は印加電圧は高
くなる。一方、絶縁膜にも耐電圧があり、例えばLB膜
の場合の耐電圧は約109V/mなのでこの範囲を越え
ない程度の電圧である必要がある。本発明の場合は通常
2〜200V程度の範囲の電圧が使用される。
【0016】接合する際は減圧下で加熱することが好ま
しく、その条件は当業者なら容易に決定することがで
き、例えばベヘン酸を絶縁層として使用した場合は到達
真空度10-7で約70℃で良好な結果が得られた。
【0017】接合後に絶縁膜を除去する条件については
絶縁膜が分解すれば良いので特に制限はないが、例えば
ベヘン酸を絶縁層として使用した場合は分解温度が約3
00℃なので、これを越えた温度で加熱して分解後蒸発
する方法が採用される。
【0018】空孔の検出装置について空孔が検出できる
手段であれば特に制限は無いが、例えば本発明の実施例
で使用したウェーハを透過する赤外光を用いることによ
って、空孔の有無をマクロ的に判別可能である。すなわ
ち空孔(原子欠落のvacancyとは異なり、ここで
言う空孔は空洞、非接着部分を指す)のある所では、赤
外光は反射を繰り返すために透過光の挙動は相対的に弱
くなる。よって赤外線カメラを用いることによって、接
着部と非接着部を像として見ながら判別可能である。
【0019】図2は本発明の接合装置の概略図である。
この装置は前記した本発明の接合方法が実施できれば良
いのでこの装置に限定されるものではないことは当然で
ある。図2は本発明の特徴を良く表わした装置の図であ
り、同図に於て、1は第1の接合基板、2は第2の接合
基板、3は第1の接合基板を所定の位置に設置するため
のセラミックス(ホトベール:住金ホトンセラミックス
株式会社の商標)から成る下サンプルステージ、4は第
2の接合基板2を所定の位置に設置するためのセラミッ
クス(ホトベール:住金ホトンセラミックス株式会社の
商標)から成る上サンプルステージ、5は下サンプルス
テージ3とネジで一体化しているセラミックスから成る
加熱プレート6は加熱プレート5の溝部に収納してお
り、接合界面を加熱するための、かつ接合界面での空孔
有無を調べるためのプローバーとなる赤外線を発生させ
るタングステンから成るフィラメント、7は第1,第2
の接合基板1および2の接合面間に加圧する時、接触面
に均等な力を作用させるための自動調心用の押圧ボー
ル、8は押圧方向にフレキシビリティを有する押圧ステ
ージ、9は押圧ステージ8と外縁で一体化しており、押
圧力の背圧を受けるための押圧受ステージ、10は押圧
ステージ8に連結している押圧用植込ネジ、11は押圧
用植込ネジ10を押圧方向に移動させることによって、
第1,第2の接合基板1,2間に接触圧力を印加するた
めの押圧用ネジ、12は押圧用ネジ11を回転すること
により第1,第2の接合基板1,2間にさらに大きな圧
力を接合面全面で生じさせるためのセラミックス(ホト
ベール:住金ホトンセラミックス株式会社の商標)平板
から成る受圧ステージ、13は上サンプルステージ4に
受圧ステージ12を連結するための受圧ステージ取付ネ
ジ、14は第2の接合基板2の中央部分を押すことによ
り該第2の接合基板2の接合面に凸状の曲率を付与する
ためのセラミックス(ホトベール:住金ホトンセラミッ
クス株式会社の商標)から成る曲率付与スティック、1
5は曲率付与スティック14にモーメントが作用しない
様にするための、かつ曲率付与スティック14に押圧力
を伝えるためのセラミックス(ホトベール:住金ホトン
セラミックス株式会社の商標)から成る押圧ボール、1
6は曲率付与スティック14に押圧を作用するためのセ
ラミックス(ホトベール:住金ホトンセラミックス株式
会社の商標)から成るレバー、17はレバー16にモー
メントを与えるためのピンから成るヒンジ、18はレバ
ー16に荷重を印加し、曲率付与スティック14に押圧
力を生じさせるために上・下方向に移動する曲率付与ネ
ジ付スティック、19は曲率付与ネジ付スティックを上
・下方向に移動させるための曲率調整ナット、20は曲
率調整ナット受台、21は真空保持用のベローズ、22
はスプリング、23は覗き窓、24は真空槽、25は真
空槽24を真空にするための排気口、26は真空封止用
のパッキン、27は真空槽24を押圧ステージ8の外周
部に連結し、真空封止するための取付ボルト、28はフ
ィラメント6から発生し、かつサンプルステージ、第
1,第2の接合基板1,2、受圧ステージ12、曲率付
与スティック14、押圧ボール15、レバー16、及び
覗き窓23を透過した赤外線を受光し、接合界面の未接
合の原因となる空孔の接合界面への混入を防止するため
に該空孔の発生を監視するための赤外線カメラ、29は
接合界面をモニタするモニターテレビ、30は赤外線カ
メラ28とモニタテレビを電気的に連結しているケーブ
ル、31は接合装置を載せる架台、32は第1の接合基
板1の接合面に成膜したLB膜、35は赤外線干渉によ
って生じたフリンジ、36は接合界面に発生した空孔に
よるフリンジ、37は接合界面に空孔のない良好な状態
で接合している接合領域、38は第1,第2の接合基板
間に電界を印加するための電源、39は電源38と第1
及び第2の接合基板間を電気的に連結するためのリード
線である。
【0020】次に上記構成においてフィラメント(電極
導入端子図示無し)6に通電し、赤外線を発生させ(但
し、この時点に於ては、照明として利用するため加熱と
ならない様に電流値を抑える)ながらモニターテレビ2
9を観察する。
【0021】この初期段階では図1(1)に見る様に第
1,第2の接合基板1,2は互いに接触していないた
め、赤外線の映像は図3(a)の様に等高縞を示すフリ
ンジ34が隙間λ/2(λ:赤外線の波長)のところで
それぞれ生じている。このフリンジの間隔及び次数から
算出した第2の接合基板2の曲率半径を参考にして、該
第2の接合基板2の接合表面での表面応力が破壊応力よ
り小さくなる様に曲率調整ナット19を回転させながら
該第2の接合基板2に曲率を付与する。次に、押圧用ネ
ジ11を回転し、図1(2)に見る様に第1の接合基板
1を第2の接合基板2に接触させる。該接触によって、
予め第1,第2の接合基板1,2間に電界を印加してい
るので、静電引力によって該第1,第2の接合基板は互
いに強く引き合い、接合を開始し、モニタテレビで見た
接合、該接合基板の中央部付近、すなわち接合領域37
で赤外線が透過し易くなるため図3(b)に見る様に白
く見える。さらに押圧用ネジ11を回転して行った場
合、図1(3)に見る様に第1,第2の接合基板1,2
の接合領域37が増大して行く。もし、この操作中、図
3(c)に見る様に接合領域37の中の周辺部で空孔に
よるフリンジが生じ初めた時、押圧用ネジ11の操作に
よって図1(4)に見る様な位置まで、すなわち図3
(d)に見る様に空孔によるフリンジが接合領域37の
中で見えなくなるまで第1の接合基板1を下げ、そし
て、あるいはフィラメント6にさらに通電し、第1,第
2の接合基板1,2の接合界面を加熱し、空孔を蒸発消
失させる。そして再び該押圧用ネジ11を回転させるこ
とによって、第1の接合基板1で第2の接合基板2を押
圧して行き、図1(5),図3(e)に見る様に該接合
領域37を周辺方向に次第に広げて行く。上記操作を繰
り返し行うことによって、最終的に図1(6)及び図3
(f)に見る様に全面に渡って空孔のない接合領域37
を得ることができる。
【0022】
【実施例】
実施例1 本実施例に於ては、第1の接合基板1に化合物半導体で
あるInP基板を、第2の接合基板2にSi基板を用い
たものである。そして、接合前にInP基板及びSi基
板のそれぞれの接合表面の表面処理を次の様に行った。
すなわち、 第1の接合基板1のInP基板の表面処理(親水化); 工程1:トリクレイン煮沸,5分間 工程2:硫酸過酸化水素水(H2 SO4 :H22 :H
2 O),1分間,その後水洗 工程3:接触面上にオクタデシルアミン(C18)(長鎖
アルキルアミン)のLB膜32を1層成膜 第2の接合基板2のSi基板の表面処理(疎水化); 工程1:硫酸過水(H2 SO4 :H22 )煮沸、数分
間、その後水洗 工程2:フッ酸2%浸漬 上記表面処理後、第1の接合基板1としてInP基板
を、第2の接合基板2としてSi基板をそれぞれ前記接
合装置に設置し、2枚の基板間に3Vを印加しつつ接合
したところ、接合界面に空孔のない接合をすることがで
きた。尚、本実施例に於て空孔を消失した時の温度は2
00℃以下で十分であった。この時点でのInP/Si
の接合強度を調べたところ剪断応力で40kg/cm2 以上
の破壊応力であり、実用強度に匹敵する強度であった。
さらに、上記接合後のサンプル、すなわちInP/Si
を真空槽24から取り出すことなく、引き続いて加熱プ
レート5で250℃以上に昇温した場合に於てもInP
/Siの接合強度は上記同様に実用強度に匹敵する強度
であった。
【0023】実施例2 次にさらに本実施例として、第1の接合基板1に化合物
半導体であるGaAs基板を、第2の接合基板2にSi
基板を用いた。接合前にGaAs基板及びSi基板のそ
れぞれの接合表面の表面処理を次の様に行った。すなわ
ち、 第1の接合基板1のGaAs基板の表面処理(疎水
化); 工程1:トリクレイン煮沸,5分間 工程2:硫酸過酸化水素水(H2 SO4 :H22 :H
2 O),1分間,その後水洗 工程3:フッ酸2%浸漬 第2の接合基板2のSi基板の表面処理(疎水化); 工程1:硫酸過水(H2 SO4 :H22 )煮沸、数分
間、その後水洗 工程2:フッ酸2%浸漬 工程3:接合面上にベヘン酸(C22)のLB膜32を2
層累積成膜 上記表面処理後、第1の接合基板1としてGaAs基板
を、第2の接合基板2としてSi基板をそれぞれ前記接
合装置に設置し、電圧5Vを印加しつつ前記同様な接合
手法で接合したところ、接合界面に空孔のない接合をす
ることができた。尚、本実施例に於ても空孔消失は温度
は200℃以下で十分可能であった。この時点でのGa
As/Siの接合強度を調べたところ、剪断応力で35
kg/cm2 以上の破壊応力であり、実用強度に匹敵する強
度であった。さらに、上記接合後のサンプル、すなわち
GaAs/Siを真空槽24から取り出すことなく、引
き続いて加熱プレート5で250℃以上に昇温した場合
に於てもGaAs/Siの接合強度は上記同様に実用強
度に匹敵する強度であった。
【0024】実施例3 次にさらに本実施例として、第1の接合基板1にSi酸
化膜を有するSi基板を、第2の接合基板2にSi基板
を用いた。予め接合面となるSi酸化膜表面、及びSi
基板表面をそれぞれ次の様な表面処理を行った。すなわ
ち、 第1の接合基板1のSi酸化膜の成膜及び表面処理: 工程1:1100℃×0.5時間酸素水素雰囲気中で熱
処理,酸化膜0.3μmを成膜 工程2:溶剤煮沸 第2の接合基板2のSi基板の表面処理 工程1:硫酸過水(H2 SO4 :H22 )煮沸、数分
間、その後水洗 工程2:フッ酸2%浸漬 上記表面処理後、第1の接合基板1としてSi酸化膜を
有するSi基板を、第2の接合基板2としてSi基板を
それぞれ前記接合装置に設置し、150Vを印加しつつ
前記同様な接合手法で接合したところ、接合界面に空孔
のない接合を行うことができた。尚、本実施例に於て空
孔の消失は温度は200℃以下で十分することが出来
た。
【0025】さらに上記接合後のサンプル、すなわちS
i酸化膜付Si基板/Si基板を窒素雰囲気中で100
0℃に加熱した。この様に作製したSi接合基板の剪断
応力は80kg/cm2 を越え、かつ空孔が全く観察されな
かった。尚、Si酸化膜付Si基板の代りにAl23
あるいはITO膜付基板を用いた場合に於ても、本発明
の意図するところは何ら変わるものではない。
【0026】実施例4 図4,5は本発明の特徴を最もよく表わす図面であり、
同図において1は第1の接合基板、2は溝部33を有す
る第2の接合基板、32は第1の接合基板1上に成膜し
たLB膜、33は第2の接合基板2の接合面上に形成し
た溝部である。次に上記構成において、前記実施例1と
同様にして接合界面に空孔を生じない様に第1の接合基
板1に第2の接合基板2を接合し、さらに真空中でLB
膜32が蒸発消失するまで該接合した基板を加熱プレー
トで熱処理した。この処理により接合の中間層として作
用したLB膜32は消失し、結果として第1の接合基板
1は第2の接合基板2に直接接合した。さらに、該接合
後、第2の接合基板2を薄片化研磨し、図4(e)に見
る様に溝33の凹部でメンブレンを形成することができ
た。本実施例において、それぞれ、第1の接合基板1に
Si(100)、第2の接合基板2にSi(110)を
用いて行ったものであり、本手法を用いた場合面方位の
異なる面同士の接合をすることが容易に可能であった。
尚、本実施例の場合、それぞれ該接合基板の表面処理を
次の様に行った。すなわち、 第1の接合基板1のSi基板(100)の表面処理(疎
水化); 工程1:硫酸過水(H2 SO4 :H2 O)煮沸、数分
間、その後水洗 工程2:フッ酸2%浸漬 工程3:接合面上にベヘン酸(C22)LB膜32を2層
成膜 第2の接合基板2のSi基板(110)の表面処理(溝
形成及び疎水化); 工程1:接合面上に幅100μm、深さ2000Åの直
線状の溝をレジストパターン上からRIEエッチングで
作製し、その後レジスト膜を除去 工程2:硫酸過水(H2 SO4 :H2 O)煮沸、数分
間、その後水洗 工程3:フッ酸2%浸漬 尚、本実施例の場合、該LB膜を蒸発消失するための熱
処理を次の様に行った。すなわち、第2の接合基板2で
あるSi(110)を第1の接合基板1であるSi(1
00)にLB膜32を介して上記手法で接合後、到達真
空度1×10-7Torrに雰囲気中で800℃以下の温度で
2時間熱処理。
【0027】尚、本実施例の場合、第2の接合基板2の
Si基板(110)の薄片化によるメンブレン34の形
成は、アルミナ研磨剤及びダイヤモンド研磨剤で薄片化
研磨により行ったものである。本実施例では2インチウ
エハ全面に渡って、結果として細長い細線状のトンネル
をメンブレン直下に作製することができた。
【0028】尚、第2の接合基板2のみにLB膜32を
成膜した場合に於ても、あるいは第1及び第2の接合基
板1,2の両方にLB膜32を成膜した場合に於ても、
本発明の意図するところは変わるものではない。
【0029】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
接合界面での未接合部および空孔発生を防ぐことが可能
であり、さらには接合面全面に渡って低温で接合を可能
になる。本発明の方法によって種々のものが精度良く製
作することが可能になり、例えばマイクロシリンジを精
度良く作成できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の接合方法を説明する図である。
【図2】本発明の接合装置を説明する図である。
【図3】本発明の接合方法における接合界面状態を説明
する図である。
【図4】本発明の第4の実施例に係る接合手法を説明す
る図である。
【図5】図4(c)のA矢視図である。
【符号の説明】
1 第1の接合基板 2 第2の接合基板 3 下サンプルステージ 4 上サンプルステージ 5 加熱プレート 6 フィラメント 7 押圧用ボール 8 押圧ステージ 9 押圧受ステージ 10 押圧用植込ネジ 11 押圧用ネジ 12 受圧ステージ 13 受圧ステージ取付ネジ 14 曲率付与スティック 15 押圧ボール 16 レバー 17 ヒンジ 18 曲率付与ネジ付スティック 19 曲率調整ナット 20 曲率調整ナット受台 21 ベローズ 22 スプリング 23 覗き窓 24 真空槽 25 排気口 26 パッキン 27 取付ボルト 28 赤外線カメラ 29 モニタテレビ 30 ケーブル 31 架台 32 LB膜 33 溝 34 メンブレン 35 フリンジ 36 空孔によるフリンジ 37 接合領域 38 電源 39 リード線

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 二枚の基板を接合する方法において、一
    方の基板を中央凸に変形させたのち、他の基板に接触さ
    せ、未接触部の曲率が変化しないように接合部を周辺へ
    広げることを特徴とする接合方法。
  2. 【請求項2】 少なくとも一方の基板の接合面側に絶縁
    膜が形成されている請求項1記載の接合方法。
  3. 【請求項3】 二枚の基板間に電圧を印加しながら接合
    させる請求項1および2記載の接合方法。
  4. 【請求項4】 絶縁膜がラングミュアブロジェット法で
    形成された膜であることを特徴とする請求項2記載の接
    合方法。
  5. 【請求項5】 減圧下で二枚の基板を接合する請求項1
    記載の接合方法。
  6. 【請求項6】 絶縁膜を中間層とした基板同士の接合に
    おいて、一方の基板に凸状の任意の曲率を付加し、真空
    中で接合基板間に電界を印加し、接合界面の気泡発生を
    監視し、且つ、該接着基板を加熱することを特徴とする
    接合方法
  7. 【請求項7】 一方の基板に任意の曲率を付与する手段
    と、二枚の基板間に電圧を印加する手段と、接合界面を
    観察する手段を有する接合装置。
  8. 【請求項8】 請求項1ー6記載の方法で接合された接
    合物。
  9. 【請求項9】 請求項6記載の装置を用いて接合された
    接合物。
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