JPH07333836A - 感光性転写シート - Google Patents

感光性転写シート

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JPH07333836A
JPH07333836A JP12651994A JP12651994A JPH07333836A JP H07333836 A JPH07333836 A JP H07333836A JP 12651994 A JP12651994 A JP 12651994A JP 12651994 A JP12651994 A JP 12651994A JP H07333836 A JPH07333836 A JP H07333836A
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JP
Japan
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meth
group
layer
photosensitive
acrylate
Prior art date
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Application number
JP12651994A
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English (en)
Inventor
Yuichi Wakata
裕一 若田
Katsumi Araki
勝己 荒木
Mikio Totsuka
三樹雄 戸塚
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Fujifilm Holdings Corp
Original Assignee
Fuji Photo Film Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 低湿、高湿条件の何れにおいても転写性、画
像形成性に優れ、かつ色カブリ、フレーキング等の問題
が無く、画像品質が優れた最終画像が得られる感光性材
料を提供する。 【構成】 支持体上に少なくとも(1)有機重合体を含
有する剥離層、及び(2)色材含有感光層あるいは色材
含有層と感光層の積層物をこの順に有する感光性転写シ
ートにおいて、該剥離層が一般式(I)で示される繰り
返し単位を有する重合体の少なくとも1種を含有する事
を特徴とする感光性転写シート。 【化1】

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、低湿、高湿条件の何れ
においても転写性、画像形成性に優れた感光性転写シー
トに関する。本発明になる転写シートは、色校正用のカ
ラープルーフやディスプレイ等の作成に非常に有用であ
る。
【0002】
【従来の技術】従来よりフォトポリマーを使用する色校
正法(プレプレスプルーフ)にはオーバーレイ法および
サープリント法がある。オーバーレイ法は、透明支持体
上に各色の分解画像が設けられた複数枚のシートを用意
し、これらのシートを重ね合わせることにより、色校正
を行う方法であり、サープリント法は、1枚の支持体上
に各色の分解画像を順次形成して多色画像とする方法で
ある。
【0003】上記オーバーレイ法およびサープリント法
の両者に使用できる画像形成材料として、例えば特開昭
59−97140号には、支持体(以下においては仮支
持体とも称される)上に有機重合体よりなる剥離層およ
び感光性樹脂層を順に設けてなる感光性転写シートが開
示されている。色校正のための多色画像を有するカラー
プルーフィングシートは、この感光性転写シートを露
光、現像して分解画像を形成した後、この分解画像を任
意の支持体上に転写する操作を繰り返すことにより得ら
れる。
【0004】支持体、有機重合体よりなる剥離層、及び
感光性樹脂層(あるいは色材層と感光層の積層物)をこ
の順に有する感光性転写シートにおいて、良好な転写性
を得るためには、剥離層の特性が重要な役割を果たす。
このような剥離層の素材として、共重合ナイロン、N−
アルコキシメチルナイロン等のアルコ−ル可溶性ポリア
ミドが知られているが、単独で用いた場合には、剥離層
が水分を吸収し易い為に高湿下では、仮支持体との密着
性が増して転写不能となる場合がある。また、アルコ−
ル可溶性ポリアミドからなる剥離層においては、現像時
に染料、顔料等の汚れ(ステイン)が残り易く、いわゆ
る色材カブリが発生しがちであった。
【0005】特開昭61−188537号公報には、上
記の欠点を改良する方法として、感光性転写シートの剥
離層素材として、アルコ−ル可溶性ポリアミドとヒドロ
キシスチレン系重合体との混合物が開示されている。こ
の方法では、支持体上に耐湿性の優れた剥離層を形成す
ることができる。この結果、分解画像の転写工程におけ
る雰囲気が高湿であっても剥離層は実質的に水分を吸収
することがない為、画像の形成された転写シ−トを受像
シ−ト等の支持体に熱圧着したのち、転写シ−トの支持
体(仮支持体)を剥離層から容易に剥がすことができ
る。換言すれば湿度等の条件に影響されることなく転写
操作を行うことができる。また、感光性転写シ−トに分
解画像を形成するための現像工程において、染料および
顔料等の色材による汚れが剥離層上に殆ど生じることが
なく、色材カブリの発生を顕著に防ぐことができる。
【0006】しかしながら、ギャングプル−フ(多面付
けによる方法により作成されたプルーフ)を作製する場
合には、2色目以降の転写工程を行う前に、多面付けに
より露光、現像した転写シ−トを、各原稿ごとに位置合
わせをする為にハサミ等で裁断する必要がある。上記の
剥離層を有する転写シ−トを用いると、この裁断時に切
り粉が発生し易く、転写シ−トに切り粉が付着する場合
がある。その結果、作製したカラ−プル−フ内にゴミま
たは異物等のように映り、カラ−プル−フの品質を著し
く損なうという問題点がある。
【0007】また、露光、現像した感光性転写シ−トを
取扱う場合、サイズが大きいとクニックが発生し易く、
クニックの発生した箇所で膜浮き(剥離層上に形成した
画像が、剥離層を伴って支持体より剥がれる現象)が発
生したり、画像の欠落(剥離層上に形成した画像が、剥
離層を伴ってひび割れして欠損する)を招くという問題
点がある。
【0008】更に、上記の切り粉、膜浮き、及び画像の
欠落等は、特に低湿下で著しく発生する傾向があり、例
えば低湿度になり易い冬場に、問題となっている。特開
平3−126037号公報には、塩基性化合物を含むア
ルコール可溶性ポリアミドとアルカリ可溶性有機重合体
からなる剥離層が記載されているが、この系では、上記
の切り粉、膜浮き、及び画像の欠落等を改良するのに必
要な量の塩基性化合物を添加すると、転写性の劣化を伴
い好ましくなかった。このように、低湿、高湿条件の何
れにおいても良好な転写性を有し、現像液耐性や色材カ
ブリが無く、かつフレーキングの無い感光性転写材料は
これまで知られていなかった。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、特に
画像品質の優れた画像を得るために有効な感光材料を提
供することを主な目的とする。本発明は特に、低湿、高
湿条件の何れにおいても画像品質の優れた最終画像を得
るために有効な感光性転写材料として有用な感光材料を
提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明の目的は、支持体
上に、少なくとも(1)有機重合体を含有する剥離層、
及び(2)色材含有感光層あるいは色材層と感光層の積
層物、をこの順に有する感光性転写シートにおいて、該
剥離層が下記一般式(I)で示される繰り返し単位を有
する重合体の少なくとも1種を含有する事を特徴とする
感光性転写シートにより達成された。
【0011】
【化2】
【0012】〔式中R1は水素原子もしくはメチル基:
Aは炭素原子数6〜10のアリール基(該アリール基は
炭素原子数1〜6のアルキル基、炭素原子数6〜10の
アリール基、炭素原子数1〜6のアルコキシ基、ハロゲ
ン、シアノ基、COOH、COOR2、COR3、CON
45、ニトロ基の1つ以上、及びこれらの2種以上の
組み合わせで置換されていてもよい):XはCOO、C
ONR6、COO−R7−もしくはCONR2−R7−:R
2、R3、R4、R5及びR6は水素原子、炭素原子数1〜
6のアルキル基もしくは炭素原子数6〜10のアリール
基、(該アルキル基又は/及びアリール基はヒドロキシ
基、炭素原子数1〜6のアルコキシ基、ハロゲン、シア
ノ基の1つ以上、およびこれらの2種以上の組み合わせ
で置換されていても良い):R7は炭素原子数1〜10
のアルキレンもしくはアラルキレン(該アルキレン又は
/及びアラルキレンは分岐を有してもよく、またエーテ
ル結合、OCO、COO、もしくはこれらの2種以上の
組み合わせを含んでもよい):nは1〜3の整数:を示
す。〕 以下に、本発明を詳細に説明する。
【0013】本発明になる感光性転写シートの支持体と
しては例えば前記公知の公報に記載されている各種の支
持体が使用できる。この支持体は可撓性を有し、好まし
くは紫外線透過性で、加圧、もしくは加圧及び加熱下に
おいても著しい変形、収縮もしくは伸びを生じないこと
が必要である。そのような支持体の具体例としては、ポ
リエチレンテレフタレートフィルム、ポリプロピレンフ
ィルム、ポリエチレンフィルム、ポリ塩化ビニルフィル
ム、トリ酢酸セルロースフィルム、ポリスチレンフィル
ム、ポリカーボネートフィルム等を挙げることができ
る。これらの中では、特に二軸延伸されたポリエチレン
テレフタレートフイルムが、強度、耐熱性、寸法安定
性、透明性等において優れている。支持体の厚みには特
に制限はないが、20〜150μm程度が適当である。
【0014】支持体上に設けられる剥離層としては一般
式(I)で示される繰り返し単位を有する重合体の少な
くとも1種以上を含有する。一般式(I)で示される繰
り返し単位を有する重合体は、下記一般式(II)で示
される単量体を常法に従い適当な溶媒中もしくは無溶媒
で、重合開始剤の存在下で重合させることにより得られ
る。
【0015】
【化3】
【0016】[一般式(II)中の記号は一般式(I)
と同義である] 一般式(II)で示される単量体の具体例としては、
(メタ)アクリルアミド誘導体としてはN−(p−ヒド
ロキシフェニル)(メタ)アクリルアミド、N−(m−
ヒドロキシフェニル)(メタ)アクリルアミド、N−
(o−ヒドロキシフェニル)(メタ)アクリルアミド、
N−(5−メチル−2−ヒドロキシフェニル)(メタ)
アクリルアミド、N−(4−メチル−3−ヒドロキシフ
ェニル)(メタ)アクリルアミド、N−(4−t−ブチ
ル−2,5−ジヒドロキシフェニル)(メタ)アクリル
アミド、N−(5−クロロ−2−ヒドロキシフェニル)
(メタ)アクリルアミド、N−(2−クロロ−4−ヒド
ロキシフェニル)(メタ)アクリルアミド、N−(3,
5−ジクロロ−4−メチル−2−ヒドロキシフェニル)
(メタ)アクリルアミド、N−(3,5−ジクロロ−4
−ヒドロキシフェニル)(メタ)アクリルアミド、N−
(3,5−ジブロモ−4−ヒドロキシフェニル)(メ
タ)アクリルアミド、N−(4−ヒドロキシ−3−メト
キシカルボニルフェニル)(メタ)アクリルアミド、N
−(2−ヒドロキシ−4−ニトロフェニル)(メタ)ア
クリルアミド、N−(2−ヒドロキシ−6−ニトロフェ
ニル)(メタ)アクリルアミド、2−ヒドロキシ−5−
(メタ)アクリロイルアミノ安息香酸、2−ヒドロキシ
−4−(メタ)アクリロイルアミノ安息香酸、3−ヒド
ロキシ−4−(メタ)アクリロイルアミノ安息香酸、N
−メチル−N−(p−ヒドロキシフェニル)(メタ)ア
クリルアミド、N−(2−ヒドロキシエチル)−N−
(p−ヒドロキシフェニル)(メタ)アクリルアミド、
N−(2−メトキシエチル)−N−(p−ヒドロキシフ
ェニル)(メタ)アクリルアミド、N−(2−シアノエ
チル)−N−(p−ヒドロキシフェニル)(メタ)アク
リルアミド、N−メチル−N−(m−ヒドロキシフェニ
ル)(メタ)アクリルアミド、N−エチル−N−(m−
ヒドロキシフェニル)(メタ)アクリルアミド、N−ア
ミル−N−(m−ヒドロキシフェニル)(メタ)アクリ
ルアミド、N−イソアミル−N−(m−ヒドロキシフェ
ニル)(メタ)アクリルアミド、N−フェニル−N−
(m−ヒドロキシフェニル)(メタ)アクリルアミド、
N,N−ビス(m−ヒドロキシフェニル)(メタ)アク
リルアミド、7−ヒドロキシ−1−(メタ)アクリロイ
ルアミノナフタレン、5−ヒドロキシ−1−(メタ)ア
クリロイルアミノナフタレン、3−ヒドロキシ−2−
(メタ)アクリロイルアミノナフタレン、N−(2−
(p−ヒドロキシフェニル)エチル)(メタ)アクリル
アミド等、(メタ)アクリレート誘導体としてはp−ヒ
ドロキシフェニル(メタ)アクリレート、m−ヒドロキ
シフェニル(メタ)アクリレート、o−ヒドロキシフェ
ニル(メタ)アクリレート、(3,5−ジヒドロキシフ
ェニル)(メタ)アクリレート、2,3−ジヒドロキシ
フェニル(メタ)アクリレート、2,6−ジヒドロキシ
フェニル(メタ)アクリレート、2,4,5−トリヒド
ロキシフェニル(メタ)アクリレート、(3,5−ジ−
t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)(メタ)アクリ
レート、(4−t−ブチル−2−ヒドロキシフェニル)
(メタ)アクリレート、(5−t−ブチル−2−ヒドロ
キシフェニル)(メタ)アクリレート、(4−メチル−
2−ヒドロキシフェニル)(メタ)アクリレート、(5
−メチル−2−ヒドロキシフェニル)(メタ)アクリレ
ート、(3−メトキシ−2−ヒドロキシフェニル)(メ
タ)アクリレート、(6−メトキシ−2−ヒドロキシフ
ェニル)(メタ)アクリレート、(4−クロロ−3−ヒ
ドロキシフェニル)(メタ)アクリレート、(2−クロ
ロ−5−ヒドロキシフェニル)(メタ)アクリレート、
p−アセチル−m−ヒドロキシフェニル(メタ)アクリ
レート、(3−ヒドロキシ−4−ベンゾイルフェニル)
(メタ)アクリレート、(2,3−ジヒドロキシ−5−
エトキシカルボニルフェニル)(メタ)アクリレート、
3−ヒドロキシ−2−(メタ)アクリロイルオキシナフ
タレン、2−(p−ヒドロキシベンゾイルオキシ)エチ
ル(メタ)アクリレート、3−(p−ヒドロキシベンゾ
イルオキシ)プロピル(メタ)アクリレート、6−(p
−ヒドロキシベンゾイルオキシ)ヘキシル(メタ)アク
リレート、2−(p−ヒドロキシ−m−クロロベンゾイ
ルオキシ)エチル(メタ)アクリレート、2−(2’−
(p−ヒドロキシベンゾイルオキシ)エトキシ)エチル
(メタ)アクリレート、2−(p−ヒドロキシフェノキ
シ)エチル(メタ)アクリレート等が挙げられる。
【0017】これらの一般式(II)で示される単量体
と共重合可能な他の単量体とを本発明の感光性転写シー
トの性能を損なわない範囲で共重合させた共重合体も利
用できる。このような単量体の具体例としては、酸性基
を含む単量体の例としてはアクリル酸、メタクリル酸、
イタコン酸、クロトン酸、マレイン酸、ビニル安息香
酸、桂皮酸、ビニルベンゼンスルホン酸、2−(メタ)
アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸、マレ
イミド、N−アセチル(メタ)アクリルアミド、N−プ
ロピオニル(メタ)アクリルアミド、N−ブタノイル
(メタ)アクリルアミド、N−ペンタノイル(メタ)ア
クリルアミド、N−デカノイル(メタ)アクリルアミ
ド、酸性基を含まない単量体の例としては(メタ)アク
リル酸エステル類、(メタ)アクリルアミド類、アリル
化合物、ビニルエ−テル類、ビニルエスエル類、スチレ
ン類、クロトン酸エステル類などから選ばれる単量体が
挙げられる。具体的には、例えば(メタ)アクリル酸エ
ステル類、例えばアルキル(メタ)アクリレ−ト、又は
置換(メタ)アルキルアクリレ−ト(例えばメチル(メ
タ)アクリレ−ト、エチル(メタ)アクリレ−ト、プロ
ピル(メタ)アクリレ−ト、イソプロピル(メタ)アク
リレ−ト、ブチル(メタ)アクリレ−ト、アミル(メ
タ)アクリレ−ト、ヘキシル(メタ)アクリレ−ト、シ
クロヘキシル(メタ)アクリレ−ト、エチルヘキシル
(メタ)アクリレ−ト、オクチル(メタ)アクリレ−
ト、t−オクチル(メタ)アクリレ−ト、クロロエチル
(メタ)アクリレ−ト、アリル(メタ)アクリレ−ト、
2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレ−ト、2−ヒド
ロキシプロピル(メタ)アクリレ−ト、4−ヒドロキシ
ブチル(メタ)アクリレ−ト、2,2−ジメチル−3−
ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレ−ト、5−ヒドロ
キシペンチル(メタ)アクリレ−ト、トリメチロ−ルプ
ロパンモノ(メタ)アクリレ−ト、ペンタエリスリト−
ルモノ(メタ)アクリレ−ト、ベンジル(メタ)アクリ
レ−ト、メトキシベンジル(メタ)アクリレ−ト、クロ
ロベンジル(メタ)アクリレ−ト、フルフリル(メタ)
アクリレ−ト、テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリ
レ−ト、フェノキシエチル(メタ)アクリレートな
ど)、:アリ−ル(メタ)アクリレ−ト(例えばフェニ
ル(メタ)アクリレ−ト、ナフチル(メタ)アクリレ−
トなど)、:(メタ)アクリルアミド類、例えば(メ
タ)アクリルアミド、N−アルキル(メタ)アクリルア
ミド(該アルキル基としては、例えばメチル基、エチル
基、プロピル基、ブチル基、t−ブチル基、ヘプチル
基、オクチル基、エチルヘキシル基、シクロヘキシル
基、ヒドロキシエチル基、ベンジル基などがある。)、
N−アリール(メタ)アクリルアミド(該アリール基と
しては、例えばフェニル基、トリル基、ニトロフェニル
基、ナフチル基などがある。)、N,N−ジアルキル
(メタ)アクリルアミド(該アルキル基としては、例え
ばメチル基、エチル基、ブチル基、イソブチル基、エチ
ルヘキシル基、シクロヘキシル基などがある。)、N,
N−ジアリ−ル(メタ)アクリルアミド(該アリ−ル基
としては、例えばフェニル基などがある。)、N−メチ
ル−N−フェニル(メタ)アクリルアミド、N−ヒドロ
キシエチル−N−メチル(メタ)アクリルアミド、N−
2−アセトアミドエチル−N−アセチル(メタ)アクリ
ルアミド、N−(フェニルスルホニル)(メタ)アクリ
ルアミド、N−(p−メチルフェニルスルホニル)(メ
タ)アクリルアミドなど:アリル化合物、例えばアリル
エステル類(例えば酢酸アリル、カプロン酸アリル、カ
プリル酸アリル、ラウリン酸アリル、パルミチン酸アリ
ル、ステアリン酸アリル、安息香酸アリル、アセト酢酸
アリル、乳酸アリルなど)、アリルオキシエタノ−ルな
ど:ビニルエ−テル類、例えばアルキルビニルエ−テル
(該アルキル基としては例えばヘキシル基、オクチル
基、デシル基、エチルヘキシル基、メトキシエチル基、
エトキシエチル基、クロルエチル基、1−メチル−2,
2−ジメチルプロピル基、2−エチルブチル基、ヒドロ
キシエチル基、ヒドロキシエトキシエチル基、ジメチル
アミノエチル基、ジエチルアミノエチル基、ブチルアミ
ノエチル基、ベンジル基、テトラヒドロフルフリル基な
どがある)、ビニルアリ−ルエ−テル(該アリール基と
しては例えばフェニル基、トリル基、クロルフェニル
基、2,4−ジクロルフェニル基、ナフチル基、アント
ラニル基などがある);ビニルエステル類、例えばビニ
ルブチレ−ト、ビニルイソブチレ−ト、ビニルトリメチ
ルアセテ−ト、ビニルジエチルアセテ−ト、ビニルバレ
−ト、ビニルカプロエ−ト、ビニルクロルアセテ−ト、
ビニルジクロルアセテ−ト、ビニルメトキシアセテ−
ト、ビニルブトキシアセテ−ト、ビニルフェニルアセテ
−ト、ビニルアセトアセテ−ト、ビニルラクテ−ト、ビ
ニル−β−フェニルブチレ−ト、ビニルシクロヘキシル
カルボキシレ−ト、安息香酸ビニル、サリチル酸ビニ
ル、クロル安息香酸ビニル、テトラクロル安息香酸ビニ
ル、ナフトエ酸ビニルなど:スチレン類、例えばスチレ
ン、アルキルスチレン(例えばメチルスチレン、ジメチ
ルスチレン、トリメチルスチレン、エチルスチレン、ジ
エチルスチレン、イソプロピルスチレン、ブチルスチレ
ン、ヘキシルスチレン、シクロヘキシルスチレン、デシ
ルスチレン、ベンジルスチレン、クロロメチルスチレ
ン、トリフルオロメチルスチレン、エトキシメチルスチ
レン、アセトキシメチルスチレンなど)、アルコキシス
チレン(例えばメトキシスチレン、4−メトキシ−3−
メチルスチレン、ジメトキシスチレンなど)、ハロゲノ
スチレン(例えばクロロスチレン、ジクロロスチレン、
トリクロロスチレン、テトラクロロスチレン、ペンタク
ロロスチレン、ブロモスチレン、ジブロモスチレン、ヨ
−ドスチレン、フルオロスチレン、トリフルオロスチレ
ン、2−ブロモ−4−トリフルオロメチルスチレン、4
−フルオロ−3−トリフルオロメチルスチレンなど)、
ヒドロキシスチレン等:クロトン酸エステル類、例え
ば、クロトン酸アルキル(例えばクロトン酸ブチル、ク
ロトン酸ヘキシル、グリセリンモノクロトネ−トな
ど):イタコン酸ジアルキル類(例えばイタコン酸ジメ
チル、イタコン酸ジエチル、イタコン酸ジブチルな
ど):マレイン酸あるいはフマ−ル酸のジアルキル類
(例えばジメチルマレエ−ト、ジブチルフマレ−トな
ど):(メタ)アクリロニトリル等がある。
【0018】これらの一般式(II)で示される単量体
と共重合可能な他の単量体とを共重合させる際には一般
式(II)で示される単量体の比率は10mol%以上
である事が好ましく、更に好ましくは50mol%以上
である。
【0019】この様な一般式(I)で示される繰り返し
単位を有する重合体の好ましい具体例としてはポリ(N
−(p−ヒドロキシフェニル)(メタ)アクリルアミ
ド)、ポリ(N−(m−ヒドロキシフェニル)(メタ)
アクリルアミド)、ポリ(N−メチル−N−(p−ヒド
ロキシフェニル)(メタ)アクリルアミド)、ポリ(N
−(2−(p−ヒドロキシフェニル)エチル)(メタ)
アクリルアミド)、N−(p−ヒドロキシフェニル)
(メタ)アクリルアミド/2−ヒドロキシエチル(メ
タ)アクリレ−ト共重合体、N−(p−ヒドロキシフェ
ニル)(メタ)アクリルアミド/ヒドロキシスチレン共
重合体等が挙げられる。
【0020】尚、この様なフェノール性水酸基を有する
樹脂自体は既に広く知られており、又、各種の感光性樹
脂組成物に利用された例も知られている。この様な例と
しては特公平5−2138号、特開平5−265198
号、特開平4−152345号、特開平4−10755
7号、特開平3−68946号、特開平1−30234
7号、特開平1−173027号公報等に記載が有る。
しかしながら、これらの例は何れもフェノール性水酸基
を有する樹脂をジアゾ樹脂やキノンジアジド化合物等と
併用するものであり、本発明とは異なる形態である。
【0021】支持体上に設けられる剥離層として更に好
ましい形態としては、一般式(I)で示される繰り返し
単位を有する重合体とアルコール可溶性ポリアミドのそ
れぞれ少なくとも1種以上を含有するものが挙げられ
る。アルコール可溶性ポリアミドとしては、二塩基性脂
肪酸とジアミン、ω−アミノ酸、ラクタムまたはこれら
の誘導体から公知の方法によって合成される線状ポリア
ミドを使用することができる。線状ポリアミドはホモポ
リマー、ランダムコポリマー、ブロックコポリマーのい
ずれであってもよい。また主鎖を構成する炭素原子また
は窒素原子上に置換基を有するポリアミド、および主鎖
にC−C結合、C−N−C結合以外の結合を含むポリア
ミドも使用することができる。
【0022】この様なアルコール可溶性ポリアミドの代
表的な例としては、ナイロン3、4、5、6、11、1
2、13、6,6、6,10、13,13、キシリレン
ジアミンとアジピン酸との重合体、トリメチルヘキサメ
チレンジアミンとテレフタル酸との重合体、1,4−ジ
アミノシクロヘキサンとスベリン酸との重合体等の線状
ホモポリアミド;ナイロン66、6/66/610、6
/66/610/612、6/66/12、ε−カプロ
ラクタム/アジピン酸/ヘキサメチレンジアミン/4,
4’−ジアミノジシクロヘキシルメタンとの共重合体;
およびこれらのポリアミドのN−メチロール置換体、N
−アルコキシアルキル置換体、N−アリーロキシアルキ
ル置換体等の誘導体が挙げられる。市販品としてはウル
トラミッド1C(BASF社製)、ダイアミドX−18
748(ダイセルヒュルズ社製)、CM−8000、C
M−4000(東レ社製)、MF−30(帝国化学産
業)等が入手可能である。
【0023】なお、本発明に用いられるアルコール可溶
性ポリアミドとしては、その粘度(温度20℃における
10重量%メタノール溶液の粘度)が0.2〜70cp
sの範囲にあるものが好ましい。上記アルコール可溶性
ポリアミドは単独で使用しても、あるいは2種以上を併
用してもよい。
【0024】本発明の剥離層におけるアルコール可溶性
ポリアミドと一般式(I)で示される繰り返し単位を有
する重合体の比率は90:10〜0:100重量比が好
ましく、特に好ましくは80:20〜20:80重量比
である。一般式(I)で示される繰り返し単位を有する
重合体の比率が10重量%未満では特に高湿条件下での
転写性に劣る。又、特に支持体からの剥離性の向上の為
にはアルコール可溶性ポリアミドのとの併用が好まし
い。又、この剥離層はアルコール可溶性ポリアミドと一
般式(I)で示される繰り返し単位を有する重合体以外
の高分子重合体あるいはその他の添加剤を含んでいても
よい。
【0025】上記剥離層は上記一般式(I)で示される
繰り返し単位を有する重合体、又はアルコール可溶性ポ
リアミドと一般式(I)で示される繰り返し単位を有す
る重合体との両者を適当な溶媒に溶解して塗布液を調整
した後、この塗布液を支持体上に塗布、乾燥することに
より形成する事ができる。塗布液中には表面状態改良剤
として各種の界面活性剤を添加することができ、特にフ
ッ素系界面活性剤が有効である。剥離層の膜厚は一般に
0.1〜10.0μmの範囲にあり、特に0.3〜2.
0μmの範囲が好ましい。
【0026】次に剥離層上には色材含有感光層あるいは
色材層と感光層の積層物が形成される。まず色材含有感
光層の場合を説明する。色材含有感光層は感光性成分と
色材が有機高分子重合体(バインダー)中に分散されて
なる層である。
【0027】色材としては顔料、染料などがある。使用
し得る色材に関しては前述の各種公報に記載されてお
り、それらの色材から所望により適宜選択して使用でき
る。これらは例えば特開昭47−16124号、特開昭
52−89916号、米国特許第4472494号、特
開昭55−117142号、特開昭55−127552
号、特開昭59−97140号等の各公報や、カラーイ
ンデックス等に記載されている種々の顔料や染料を用い
ることが可能である。特に印刷用のカラープルーフとし
て用いる場合には、印刷物との色再現性を一致させるた
めに顔料系の使用が好ましい。色材含有感光層中の色材
の比率は目的により異なるが、5〜50重量%が好まし
い。
【0028】また色材を含有させる有機高分子重合体に
関しても、前述の各種公報等に記載があり、それらの種
々の有機高分子重合体を用いることが可能であるが、、
アルカリ可溶性の有機高分子重合体を用いることが好ま
しい。アルカリ可溶性の有機高分子重合体の例としては
米国特許第2893368号(塩形成基を含有する重合
体)、米国特許第2927022号(酸基を含有するセ
ルロース重合体)、***国特許(OLS)第21237
02号(例えばメチルメタクリレート/メタクリル酸共
重合体)、***国特許(OLS)第2205146号
(例えばスチレン/モノ−n−ブチルマレート共重合
体、または酢酸ビニル/クロトン酸共重合体)、***国
特許(OLS)第2320849号(例えばアクリル酸
/アルキルアクリレート共重合体)、特公昭59−44
615号(例えばメタクリル酸/メタクリル酸アラルキ
ル共重合体)、特開昭47−16124号、特開昭52
−89916号、米国特許第4472494号、特開昭
55−117142号、特開昭55−127552号等
に記載の有機高分子重合体、フェノール樹脂、ロジン、
ポリヒドロキシスチレン等も用いることができる。
【0029】次に、色材含有感光層の感光材料の代表例
としては、付加重合性不飽和モノマーと光重合開始剤及
び光重合開始剤系との組み合わせが挙げられる。付加重
合性不飽和モノマーの例としては、分子中に少なくとも
1個の付加重合可能なエチレン性不飽和基をもち沸点が
常圧で100℃以上の化合物が好適である。具体的には
ポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ポ
リプロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート、フ
ェノキシエチル(メタ)アクリレートなどの単官能アク
リレートや単官能メタクリレート。ポリエチレングリコ
ールジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコー
ルジ(メタ)アクリレート、トリメチロールエタントリ
アクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレー
ト、トリメチロールプロパンジアクリレート、ネオペン
チルグリコールジ(メタ)アクリレート、ペンタエリス
リトールテトラ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリ
トールトリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリト
ールヘキサ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリト
ールペンタ(メタ)アクリレート、ヘキサンジオールジ
(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ
(アクリロイルオキシプロピル)エーテル、トリ(アク
リロイルオキシエチル)イソシアヌレート、トリ(アク
リロイルオキシエチル)シアヌレート、グリセリントリ
(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンやグリ
セリン等の多官能アルコールにエチレンオキシドやプロ
ピレンオキシドを付加反応した後で(メタ)アクリレー
ト化したもの。特公昭48−41708号、特公昭50
−6034号、特開昭51−37193号の各公報に記
載されているウレタンアクリレート類、特開昭48−6
4183号、特公昭49−43191号、特公昭52−
30490号の各公報に記載されているポリエステルア
クリレート類、エポキシ樹脂と(メタ)アクリル酸の反
応生成物であるエポキシアクリレート類等の多官能(メ
タ)アクリレートを挙げることができる。より好ましく
はトリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、
ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジ
ペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、ジ
ペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレートを挙
げられる。
【0030】これらの付加重合性不飽和モノマーは単独
で、又は2種以上混合して用いてもよく、色材含有感光
性層中の含有量は5〜50重量%が好ましく、より好ま
しくは10〜40重量%である。5重量%未満では光感
度や画像の強度が低く、50重量%を越えると色材含有
感光層の粘着性が過剰になり好ましくない。
【0031】光重合開始剤及び光重合開始剤系の例とし
ては、米国特許第2367660号明細書に開示されて
いるビシナルポリケタルドニル化合物、米国特許第24
48828号明細書に記載されているアシロインエーテ
ル化合物、米国特許第2722512号明細書に記載の
α−炭化水素で置換された芳香族アシロイン化合物、米
国特許第3046127号及び同第2951758号の
各明細書に記載の多核キノン化合物、米国特許第354
9367号明細書に記載のトリアリールイミダゾール二
量体とp−アミノケトンの組合せ、特公昭51−485
16号公報に記載のベンゾチアゾール化合物とトリハロ
メチル−s−トリアジン化合物、米国特許第42398
50号明細書、特開昭62−58241号公報等に記載
されているトリハロメチル−s−トリアジン化合物、米
国特許第4212976号明細書に記載されているトリ
ハロメチルオキサジアゾール化合物等が挙げられる。特
に好ましくはトリハロメチル−s−トリアジン、トリハ
ロメチルオキサジアゾール、トリアリールイミダゾール
二量体、ベンゾフェノン/ミヒラーズケトン等である。
【0032】これらの光重合開始剤及び光重合開始剤系
は単独で、又は2種以上混合して用いてもよく、色材含
有感光層中の含有量は0.5〜20重量%が好ましく、
より好ましくは1〜15重量%である。0.5重量%未
満では光感度や画像の強度が低く、20重量%を越えて
も性能への良好な効果が認められない。
【0033】また、感光性成分としては光架橋性化合物
も使用できる。光架橋性化合物としては、ポリビニルア
ルコールから誘導されるポリケイ皮酸ビニルを代表とし
て挙げられる。その他にもアジド基を感光性基とする化
合物と、バインダーとしてポリアクリルアミド、ポリア
クリロニトリル、アルコール可溶性ナイロン、ゴム類、
スチレン/ブタジエン共重合体、フェノール樹脂類等の
組み合わせが挙げられる。
【0034】この他、感光性成分としてナフトキノンジ
アジドエステル化合物も使用できる。この様な例は、既
に多数のものが知られており、例えば特公昭36−22
062号、同37−1953号、同37−3627号、
同37−13109号、同37−15665号、同38
−1801538−12083号、同40−21093
号、同40−26126号、同45−27345号、同
40−3801号、同44−18445号、同45−5
604号、同51−13013号等の各公報に記載の化
合物を挙げることができる。この様なナフトキノンジア
ジドエステル化合物と併用するバインダーとしてもアル
カリ可溶性であることが好ましく、特に好ましいものと
してノボラック樹脂が挙げられる。ノボラック樹脂の具
体例は、米国特許第3184310号、米国特許第35
35157号、特公昭50−7482号、特公昭50−
8658号、特公昭51−14042号、特開昭49−
48403号等の各公報に記載されている。またノボラ
ック樹脂と他の高分子化合物との混合物も使用できる。
これらの例としては、米国特許第3535157号、仏
国特許第1542334号、特公昭41−16259
号、特公昭44−24323号、特公昭49−3696
1号等に記載されているものが挙げられる。又、この他
例えば(メタ)アクリル酸系の共重合体も利用できる。
【0035】なお、色材含有感光層中には所望により可
塑剤、顔料分散安定剤、界面活性剤等の添加剤を加える
こともできる。なお、色材含有感光層は色材層と感光層
とを別に設ける事もできる。それぞれに用いる色材、感
光性成分、バインダー樹脂としては前述の感光性成分と
バインダー樹脂、色材成分等を組み合わせて用いる事が
できる。この場合においてもバインダー樹脂はアルカリ
可溶性であることが好ましい。色材層は感光層の上部、
下部のどちらにでも設ける事ができるが、画像露光工程
における感度の点から、感光層の下に設ける事が好まし
い。
【0036】前記剥離層上に色材含有感光層あるいは色
材層と感光層の積層物を形成するには、上記の化合物と
以下に記載するような溶剤とから塗布液を調製し、これ
を通常の方法で前記剥離層上に塗布し、乾燥させる方法
が利用できる。調製用の溶剤としては例えば炭化水素系
溶剤(例えばトルエン、キシレン、シクロヘキサン
等)、ハロゲン系炭化水素系溶剤(例えば塩化メチル、
ジクロロメタン、クロロホンルム、1,2−ジクロロエ
タン等)、ケトン系溶剤(例えばアセトン、メチルエチ
ルケトン、シクロヘキサノン等)およびエステル系溶剤
(例えば酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸プロピル、メチ
ルセロソルブアセテート等)等が挙げられる。
【0037】色材含有感光層の膜厚は0.2〜10μm
が好ましく、色材層と感光層の積層物の場合の膜厚はそ
れぞれ0.1〜5μm、両者を積層した状態で0.2〜
10μmが好ましい。更に本発明の感光性樹脂組成物の
各層には必要に応じて熱重合禁止剤、溶剤、密着性促進
剤、可塑剤、界面活性剤等の各種の成分を添加しても良
い。又、これらの層構成に必要に応じて更に保護層、中
間層等の層を設けても良い。特に、感光性成分が付加重
合性不飽和モノマーと光重合開始剤の組合せを用いる場
合には感光性樹脂層の上に保護層を設けるのが好まし
い。保護層は例えばポリビニルアルコール、ポリ酢酸ビ
ニル、メチルビニルエーテル・無水マレイン酸共重合
体、ポリビニルピロリドン、ゼラチン、アラビアゴム等
の高分子の溶液を塗布、乾燥することにより形成するこ
とができる。
【0038】熱重合禁止剤は、感光性成分として付加重
合性不飽和モノマーと光重合開始剤の組合せを用いる場
合にその保存安定性を増す目的で添加されるもので具体
例としては、ハイドロキノン、p−メトキシフェノー
ル、ジ−t−ブチル−p−クレゾール、ピロガロール、
t−ブチルカテコール、ベンゾキノン、4,4’−チオ
ビス(3−メチル−6−t−ブチルフェノール)、2,
2’−メチレンビス(4−メチル−6−t−ブチルフェ
ノール)、2−メルカプトベンズイミダゾール、フェノ
チアジン等が挙げられる。
【0039】溶剤の例としては、ベンゼン、トルエン、
キシレン、シクロヘキサン、エチレングリコールモノメ
チルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテ
ル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピ
レングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコー
ルモノメチルエーテルアセテート、エチレングリコール
モノエチルエーテルアセテート、プロピレングリコール
モノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコール
モノエチルエーテルアセテート、アセトン、メチルエチ
ルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノ
ン、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸プロピル、酢酸ブチ
ル、乳酸メチル、乳酸エチル、メタノール、エタノー
ル、1−プロパノール、2−プロパノール、ブタノー
ル,sec−ブタノール、t−ブタノール、N−メチル
ピロリドン、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトア
ミド、γ−ブチロラクトン、ε−カプロラクタム、ジメ
チルスルホキシド、ヘキサメチルホスホルアミド、水を
挙げることができる。これらは単独で、または二種以上
の混合物として使用することができる。
【0040】前記の界面活性剤としては陰イオン性、陽
イオン性及び非イオン性界面活性剤、例えば12〜18
個の炭素原子をもつアルキル硫酸ナトリウム、またはア
ルキルスルホン酸ナトリウム(ドデシル硫酸ナトリウ
ム、オクタデシルスルホン酸ナトリウム等)やN−セチ
ルベタイン、C−セチルベタイン、アルキルアミノカル
ボン酸塩及びアルキルアミノジカルボン酸塩、平均分子
量400以下のポリエチレングリコール、フッ素系の界
面活性剤等が用いられる。
【0041】露光後の色材含有感光層あるいは色材層と
感光層の積層物を現像するのに用いられる現像液の媒質
は、水性媒質すなわち大部分が水から構成されている媒
質で、アルカリ性物質が添加されたものである。この現
像液には必要に応じて、水と混和性の有機溶剤、有機塩
基その他の添加剤を添加してもよい。適当なアルカリ性
物質はアルカリ金属水酸化物(水酸化ナトリウム、水酸
化カリウム)、アルカリ金属炭酸塩(炭酸ナトリウム、
炭酸カリウム)、アルカリ金属重炭酸塩(炭酸水素ナト
リウム、炭酸水素カリウム)、アルカリ金属ケイ酸塩
(ケイ酸ナトリウム、ケイ酸カリウム)、アルカリ金属
メタケイ酸塩(メタケイ酸ナトリウム、メタケイ酸カリ
ウム)、トリエタノールアミン、ジエタノールアミン、
モノエタノールアミン、モルホリン、トリアルキルアン
モニウムヒドロキシド、または燐酸三ナトリウムであ
る。適当な有機溶剤は、メタノール、エタノール、2−
プロパノール、1−プロパノール、ブタノール、ジアセ
トンアルコール、エチレングリコールモノメチルエーテ
ル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレン
グリコールモノ−n−ブチルエーテル、ベンジルアルコ
ール、アセトン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノ
ン、ε−カプロラクトン、γ−ブチロラクトン、ジメチ
ルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、ヘキサメチル
ホスホルアミドである。この現像液にはまた、湿潤剤を
加えてもよい。湿潤剤としては発泡性の低いアルキルナ
フタレンスルホン酸塩が特に好ましい。特に好ましい現
像液としては、エチレングリコールモノn−ブチルエー
テルと炭酸ナトリウムの水溶液やベンジルアルコールと
炭酸ナトリウムと水酸化ナトリウム及びブチルナフタレ
ンスルホン酸ナトリウムの水溶液である。感光性樹脂層
の現像液は、浴液として、あるいは噴霧液としても用い
ることができる。この際、刷毛でこすること、湿潤スポ
ンジでこすること、摩擦その他の公知の方法によって有
利に行うことができる。
【0042】このようにして製造された本発明の感光性
転写シートは、例えば、以下に述べるようなサープリン
ト法に従う操作により、色校正に使用することができ
る。 1)感光性転写シートに、感光性転写シートの色相に合
わせ、異なる画像を有する複数枚の色分解マスクを重ね
合わせた状態(以下、多面付けという)で、活性光線を
照射することにより露光を行う(露光工程)。 2)この転写シートを現像液で処理することにより、剥
離層上に複数枚の分解画像を形成する(現像工程)。 3)別の色相を有する感光性転写シートを用いて、上記
第1および第2工程を繰り返すことにより、2〜4枚
の、単色の転写シートを得る。 4)第1色目の分解画像を有する多面付けの転写シート
を、該分解画像側が支持体と光重合性画像受容層を有す
る受像シートの画像受容層に接するように重ね合わせた
のち、加熱加圧して密着させる。分解画像は未硬化の画
像受容層中に埋め込まれた状態で熱圧着される。次い
で、転写シートの支持体(仮支持体)を剥離して剥離層
と共に画像の転写を行う(転写工程)。 5)さらに、残りの単色画像を有する転写シートを用い
て同様の操作を行う前に、第2色目以降の多面付けした
分解画像を、分解画像ごとにハサミを用いて裁断する。
裁断された個々の分解画像を第1色目の分解画像に整合
させながら、同1の受像シート上に順次転写する。受像
シート上には、2色〜4色の多面付け分解画像が画像受
容層に埋め込まれた状態で形成される。 6)多色画像が転写された受像シートの画像受容層を、
該多色画像が白色紙と接するように白色紙に重ね合わせ
たのちに加熱加圧して密着させる。 7)受像シートの支持体を通して全面に活性光線を照射
して、光重合性画像受容層を光硬化させる。 8)受像シートの支持体(仮支持体)を剥離することに
より、白色紙上に2〜4色からなるマスクの数に応じた
数の画像が形成される。所望により、画像受容層上にマ
ットフイルムなどを重ねて加熱加圧することにより、画
像受容層表面に微細な凹凸を設けてもよい。 尚、上記においては分解画像が最終的に転写される支持
体として白色紙の例を挙げたが、それ以外に各種の紙、
金属、フイルム、ガラス等も支持体として用いる事がで
きる。又、受像シートを介さずに、直接に最終支持体に
転写する事も可能である。更に、上記第三工程で得られ
た多色のカラープルーフィングシートは、そのまま直接
に正確に重ね合わす事によりオーバーレイ法に従う色校
正に使用することができる。
【0043】以下に、実施例に基づいて本発明を更に詳
細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものでは
ない。尚、特に記述の無い場合「部」は「重量部」を表
す。
【0044】
【実施例】
<合成例1>p−アミノフェノール163.7部、酢酸
ナトリウム147.7部をアセトン700部に溶解し
た。氷冷下でアクリル酸クロライド148.8部を2時
間かけて滴下した。室温で更に2時間撹拌した後、反応
液を氷水1500部に注いだ。生じた固体を濾別し、希
塩酸で洗浄、水で洗浄の後、乾燥した。これをエタノー
ルから再結晶を行なうことでN−(p−ヒドロキシフェ
ニル)アクリルアミドの淡褐色結晶64.2部を得た。
【0045】<合成例2>合成例1においてp−アミノ
フェノールをm−アミノフェノールに変更した以外は同
様に処理を行い、N−(m−ヒドロキシフェニル)アク
リルアミドを得た。
【0046】<合成例3>p−メチルアミノフェノール
18.5部、トリエチルアミン17.2部をテトラヒド
ロフラン100部に溶解した。氷冷下でアクリル酸クロ
ライド13.6部/テトラヒドロフラン20部を2時間
かけて滴下した。室温で更に2時間撹拌した後、反応液
を氷水500部に注いだ。酢酸エチルで抽出し、濃縮し
た。得られた黒色油状物をシリカゲルカラムクロマトグ
ラフィー(酢酸エチル/ヘキサン)で精製する事により
N−メチル−N−(p−ヒドロキシフェニル)アクリル
アミドの淡褐色固体8.5部を得た。
【0047】<合成例4>合成例3においてp−メチル
アミノフェノール18.5部をp−(2−アミノエチ
ル)フェノール20.6部に変更する以外は同様に処理
を行い、N−(2−(p−ヒドロキシフェニル)エチ
ル)アクリルアミドを得た。
【0048】<合成例5>合成例3においてp−メチル
アミノフェノール18.5部をアニリン14.0部に変
更した以外は同様に処理を行い、N−フェニルアクリル
アミドを得た。
【0049】<合成例6>N−(p−ヒドロキシフェニ
ル)アクリルアミド16.3部をN,N−ジメチルアセ
トアミド48.9部に溶解した。これに2,2’−アゾ
ビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)0.08部を
加え、窒素気流下80℃にて4時間加熱撹拌した。更に
2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリ
ル)0.14部を加え、窒素気流下80℃にて4時間加
熱撹拌した。反応液をクロロホルム/アセトンから再
沈、乾燥する事でポリ(N−(p−ヒドロキシフェニ
ル)アクリルアミド)(樹脂No.1)16.0部を得
た。
【0050】<合成例7〜12>表1に示した単量体を
合成例6と同様に重合させる事で重合体(樹脂No.2
〜7)を得た。
【0051】 表1:高分子化合物の合成例 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 樹脂No. 重合性低分子化合物 モル比 ─────────────────────────── 1 N-(p-ヒト゛ロキシフェニル)アクリルアミト゛ 100 2 N-(m-ヒト゛ロキシフェニル)アクリルアミト゛ 100 3 N-メチル-N-(p-ヒト゛ロキシフェニル)アクリルアミト゛ 100 4 N-(2-(p-ヒト゛ロキシフェニル)エチル)アクリルアミト゛ 100 5 N-(p-ヒト゛ロキシフェニル)アクリルアミト゛ 60 2-ヒト゛ロキシエチルアクリレート 40 6 N-(p-ヒト゛ロキシフェニル)アクリルアミト゛ 50 p-ヒト゛ロキシスチレン 50 7 N-フェニルアクリルアミト゛ 100 ───────────────────────────
【0052】実施例1 (A)感光性転写シートの製造 以下の様にして剥離層用塗布液を調製した。 〔剥離層用塗布液〕 ・アルコール可溶性ポリアミド CM−8000 〔東レ(株)製〕 4.5部 ・合成例6で得られた樹脂No.1 4.5部 ・メタノール 400部 ・プロピレングリコールモノメチルエーテル 100部 この塗布液を厚さ100μmのポリエチレンテレフタレ
ートフイルム(支持体)上に均一に塗布し、乾燥して乾
燥膜厚が1.0μmの剥離層を設けた。次に色材含有感
光層用塗布液としてイエロー、マゼンタ、シアン、ブラ
ックの四色の感光塗布液を下記組成となる様にそれぞれ
調製した。
【0053】 〔イエロー感光塗布液〕 ・ベンジルメタクリレート/メタクリル酸共重合体 60部 (モル比=73/27:粘度η:0.12) ・ペンタエリスリトールテトラアクリレート 43.2部 ・2,4−ビス(トリクロロメチル)−6−〔4−(4−ヒド ロキシベンゾイルアミノ)フェニル〕−S−トリアジン 1.81部 ・セイカファーストイエローH−7055 9.4部 (大日精化工業(株)製) ・メチルセロソルブアセテート 560部 ・メチルエチルケトン 280部 ・フッ素系界面活性剤 1部 (フロラードFC−430 住友3M(株)製)
【0054】 〔マゼンタ感光塗布液〕 ・ベンジルメタクリレート/メタクリル酸共重合体 60部 (モル比=73/27:粘度η:0.12) ・ペンタエリスリトールテトラアクリレート 43.2部 ・2,4−ビス(トリクロロメチル)−6−〔4−(4−ヒド ロキシベンゾイルアミノ)フェニル〕−S−トリアジン 1.81部 ・セイカファーストカーミン1483 5.2部 (大日精化工業(株)製) ・メチルセロソルブアセテート 560部 ・メチルエチルケトン 280部 ・フッ素系界面活性剤 1部 (フロラードFC−430 住友3M(株)製)
【0055】 〔シアン感光塗布液〕 ・ベンジルメタクリレート/メタクリル酸共重合体 60部 (モル比=73/27:粘度η:0.12) ・ペンタエリスリトールテトラアクリレート 43.2部 ・2,4−ビス(トリクロロメチル)−6−〔4−(4−ヒド ロキシベンゾイルアミノ)フェニル〕−S−トリアジン 1.81部 ・シアニンブルー4920 5.6部 (大日精化工業(株)製) ・メチルセロソルブアセテート 560部 ・メチルエチルケトン 280部 ・フッ素系界面活性剤 1部 (フロラードFC−430 住友3M(株)製)
【0056】 〔ブラック感光塗布液〕 ・ベンジルメタクリレート/メタクリル酸共重合体 60部 (モル比=73/27:粘度η:0.12) ・ペンタエリスリトールテトラアクリレート 43.2部 ・2,4−ビス(トリクロロメチル)−6−〔4−(4−ヒド ロキシベンゾイルアミノ)フェニル〕−S−トリアジン 1.81部 ・三菱カーボンブラックMA−100 6.6部 (三菱化成工業(株)製) ・メチルセロソルブアセテート 560部 ・メチルエチルケトン 280部 ・フッ素系界面活性剤 1部 (フロラードFC−430 住友3M(株)製)
【0057】これらの塗布液を前述の剥離層が付設され
た四枚の支持体上に、それぞれ均一に塗布し、乾燥して
乾燥膜厚が2.4μmの色材含有感光層を設けた。別
に、下記組成の保護層形成用の塗布液を調製し、この塗
布液を各色の色材含有感光層の上にそれぞれ塗布、乾燥
して、乾燥膜厚が1.5μmの保護層を設けた。
【0058】 〔保護層用塗布液〕 ・ポリビニルアルコール 60部 (GL−05、日本合成化学工業(株)製) ・水 970部 ・メタノール 30部 この様にして、順に支持体、剥離層、色材含有感光層及
び保護層からなる四色の感光性転写シートAを製造し
た。
【0059】(B)転写画像の作成 四色各々の感光性転写シートをそれぞれ対応する色分解
マスクと重ね合わせ、1kW超高圧水銀灯P−607F
w(大日本スクリーン製造(株)製)で60秒間画像露
光した後、カラーアート用現像液CA−1(商品名:富
士写真フイルム(株)製)の5倍希釈液により、31℃
で22秒間自動現像(カラーアートプロセッサーCA−
600P:富士写真フイルム(株)製を使用)を行っ
た。この様にして、色分解マスクを忠実に再現した4色
のカラープルーフィングシートが得られた。
【0060】別に、厚みが100μmの2軸延伸ポリエ
チレンテレフタレートフィルム上に下記処方1(第一層
形成用)及び処方2(第二層形成用)の塗布液を調整
し、それぞれ乾燥膜厚が1.0μm、20μmになる様
に順次塗布形成し、受像シートを作成した。 処方1 ・ポリ塩化ビニル ゼオン25 〔日本ゼオン(株)製〕 10.0部 ・メチルエチルケトン 240部 ・シクロヘキサノン 60部 処方2 ・メタクリル酸メチルポリマー 90部 〔和光純薬(株)製、平均分子量:100000〕 ・ペンタエリスリトールテトラアクリレート 90部 ・ミヒラーズケトン 0.51部 ・ベンゾフェノン 3.18部 ・p−メトキシフェノール 0.09部 ・メチルエチルケトン 220部
【0061】次に、先ずブラックのカラープルーフィン
グシートを画像面が受像シートの膜面と接する様に重
ね、カラーアート転写機CA−600T(富士写真フイ
ルム(株)製)を用いてラミネートを行い、その後カラ
ープルーフィングシートの支持体を剥離し、受像シート
上にブラックの画像を転写した。次いで残りの3色のカ
ラープルーフィングシートについて、位置を合わせなが
ら転写を行い、4色の網点画像が転写形成された受像シ
ートを得た。
【0062】次に、4色画像が転写された受像シートと
アート紙を重ねて、上記転写機でラミネートを行い、そ
の後受像シートの支持体を剥離し、アート紙上にカラー
画像を形成した。最後に受像シートの硬化と感光物の可
視域の吸収を無くして色再現を良化させる為に超高圧水
銀灯P−607FW(大日本スクリーン製造(株)製)
で120秒間全面露光(後露光)して最終画像を得た。
【0063】(C)評価 これらの工程を経て作成された最終画像の評価は以下の
様にして行った。結果を表3に示す。
【0064】・耐溶剤性 ポリエチレンテレフタレートフイルム(厚さ:100μ
m)を支持体として、この上に実施例、及び比較例で調
液した剥離層用塗布液を塗布・乾燥して、乾燥膜厚1.
0μmの剥離層を設けたサンプルを作成した。上記で得
られた試験サンプルに、スポイトを用いてメチルエチル
ケトンを一滴滴下し30秒間放置後、紙でメチルエチル
ケトンを吸い取り剥離層表面の痕跡状態を観察した。 良好:痕跡は全く見られなかった。 可 :痕跡は輪郭をなして認められたが剥離層が膨潤し
ただけであった。 不良:痕跡は輪郭をなして認められ剥離層の一部又は全
面が溶解していた。
【0065】・耐現像液性 感光性転写シートを、カラーアート用現像液CA−1
(商品名:富士写真フイルム(株)製)の5倍希釈液に
より、31℃で22秒間自動現像(カラーアートプロセ
ッサーCA−600P:富士写真フイルム(株)製を使
用)を行い、支持体上に剥離層だけが存在する試験サン
プルを作成した。上記で得られた試験サンプルを以下に
記載する方法により評価した。 良好:剥離層の表面は何らの変化も見られず良好な状態
にある。 可 :サンプルの端末部分に僅かな剥がれが発生する
が、実用上差支えないレベルであった。 不良:剥離層がブラシで擦られたようなスダレ状跡が発
生、又は剥離層が全て溶解してしまった。
【0066】・色材カブリ 実施例1と同様にして露光、現像処理したマゼンタのカ
ラープルーフィングシートのそれぞれの非画像部(剥離
層のみの部分)の顔料による汚れの光学濃度を測定し
た。
【0067】・転写性 作業環境が20℃20%RH及び23℃60%RH〔S
Y式電動通風乾湿計(吉野計器製作所)にて測定〕にお
いて、上述の実施例1の工程で最終画像を作成した。こ
の際の転写、剥離工程全般に対して下記の評価により判
定した。 良好:4色の転写シートは各々受像シート上に転写され
た際、剥離性、熱接着性共に良好であり、受像シート上
に得られた画像も良好なレベルであった。 可 :4色の転写シートは上記と比較すると若干劣る
が、実用上は差支えないレベルであった。 不良:4色の転写シートは各々受像シート上に転写され
た際、剥離性、熱接着性の何れか、又は共に十分なレベ
ルではなかった。
【0068】・フレーキング 感光性転写シートを1KW超高圧水銀灯P−607FW
(大日本スクリーン製造(株)製)で60秒間画像露光
した後、カラーアート用現像液CA−1(商品名:富士
写真フイルム(株)製)の5倍希釈液により、31℃で
22秒間自動現像(カラーアートプロセッサーCA−6
00P:富士写真フイルム(株)製を使用)を行ない、
試験サンプルを作製した。得られた試験サンプルをハサ
ミで裁断し、切り口をルーペで観察し、切り粉の発生の
有無を評価した。また得られた試験サンプルを指でクニ
ックを発生させルーペで観察し、膜浮き、ひび割れの有
無を評価した。両者の評価において切り粉、膜浮き、ひ
び割れの無いものを良好と判定した。尚、上記の評価は
作業環境が20℃20%RH〔SY式電動通風乾湿計
(吉野計器製作所)にて測定〕で実施した。
【0069】実施例2〜8、及び比較例1〜6 実施例1における・アルコール可溶性ポリアミド CM
−8000 〔東レ(株)製〕と合成例6で得られた樹
脂No.1をそれぞれ表2に示した樹脂組成に変更する
以外は実施例1と同様にして感光性転写シートを製造、
評価した。結果を表3に示す。
【0070】実施例9 (色材層の形成)色材(顔料)分散用の母液Aを調整し
た。 (母液A) ・スチレン・無水マレイン酸共重合体 20部 (商品名:オキシラックSH−101 日本触媒化学工業(株)製) ・メチルエチルケトン 80部
【0071】次に、上記母液Aを用いて下記組成の四色
の色材(顔料)分散液を調製した。
【0072】 (イエロー色材分散液) ・母液A 110部 ・メチルエチルケトン 40部 ・メチルセロソルブアセテート 25部 ・セイカファーストイエロー 24.4部 (商品名:H−0755 大日本精化(株)製)
【0073】 (マゼンタ色材分散液) ・母液A 110部 ・メチルエチルケトン 40部 ・メチルセロソルブアセテート 25部 ・セイカファーストイエロー 12.2部 (商品名:1483 大日本精化(株)製)
【0074】 (シアン色材分散液) ・母液A 110部 ・メチルエチルケトン 40部 ・メチルセロソルブアセテート 25部 ・シアニンブルー 12.2部 (商品名:4920 大日本精化(株)製)
【0075】 (ブラック色材分散液) ・母液A 110部 ・メチルエチルケトン 40部 ・メチルセロソルブアセテート 25部 ・三菱カーボンブラック 12.2部 (商品名:MA−100 三菱化成(株)製)
【0076】上記の各分散液は、試験用の分散機(ペイ
ントシェーカー、東洋精機(株)製)を用いて3時間撹
拌することにより調製された。
【0077】次に、上記の各分散液を希釈するために、
下記組成の希釈液を調製した。 ・メチルエチルケトン 550部 ・メチルセロソルブアセテート 130部 ・フッ素系界面活性剤 2部 (商品名:フロラードFC−430 住友スリーエム
(株)製) 上記で得た四色の各分散液を上記希釈液を用いて下記の
重量比で希釈した後、撹拌操作を10分間、超音波分散
操作を10分間各々施し、四色の色材層形成用塗布液を
それぞれ調製した。得られた四色の各色材層形成用塗布
液を東洋濾紙No.63フィルターで濾過後、実施例1
で得られた四枚の支持体上に設けられた剥離層の上にこ
れらの塗布液をホェーラーを用いてそれぞれ塗布し、1
00℃で2分間乾燥して各色材層付きシートをそれぞれ
形成した。
【0078】 (イエロー層) 顔料分散液/希釈液 3.5/46.5 膜厚 1.0μm 光学濃度(ブルーフィルター) 0.50 (マゼンタ層) 顔料分散液/希釈液 4/46 膜厚 0.7μm 光学濃度(グリーンフィルター) 0.75 (シアン層) 顔料分散液/希釈液 4/46 膜厚 0.8μm 光学濃度(レッドフィルター) 0.65 (ブラック層) 顔料分散液/希釈液 5.5/44.5 膜厚 0.7μm 光学濃度(フィルター無し) 0.90
【0079】四色それぞれの色材層上に、下記組成から
なるポジ型感光液を上記No.63のフィルターで濾過
後、ホェーラーで塗布し、100℃で2分間乾燥して膜
厚1μmの感光性樹脂層(画像形成層)を形成した。 (ポジ型感光液) ・1,2−ナフトキノン−(2)−ジアジド−5− 1.36部 スルホン酸クミルフェノールエステル ・ノボラック型フェノールホルムアルデヒド樹脂 2.86部 (商品名:PR−50716 住友デュレス(株)製) ・アジピン酸 0.32部 ・フッ素系界面活性剤 0.05部 (商品名:メガファックF−104 大日本インキ化学工業(株)製) ・酢酸n−プロピル 84部 ・シクロヘキサノン 42部
【0080】以上の様にして、順に支持体、剥離層、色
材層及び感光性樹脂層からなる、感光性転写シートBを
製造した。これを実施例1と同様にして評価した。その
結果フレーキングも無く、剥離性にも優れ良好な画像を
得る事ができた。
【0081】 表2:使用した高分子化合物(重量部) ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 樹脂 実施例 比較例 ── ──────────────── ────────────── 2 3 4 5 6 7 8 1 2 3 4 5 6 ──────────────────────────────────── CM-8000 5.4 3.6 4.5 4.5 4.5 4.5 4.5 9.0 6.3 4.5 2.7 4.5 樹脂No1 3.6 5.4 No2 4.5 No3 4.5 No4 4.5 No5 4.5 No6 4.5 No7 4.5ホ゜リヒト゛ロ 2.7 4.5 6.3 9.0 キシスチレン ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
【0082】 表3:感光性転写シートの評価 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ No. 耐溶剤性 耐現像液性 色材カフ゛リ 転写性 フレーキンク゛ 低湿 高湿 ──────────────────────────────── 実施例1 良好 良好 0.01 良好 良好 良好 実施例2 良好 良好 0.01 良好 良好 良好 実施例3 良好 良好 0.01 良好 良好 良好 実施例4 良好 良好 0.02 良好 良好 良好 実施例5 良好 良好 0.01 良好 良好 良好 実施例6 良好 良好 0.01 良好 良好 良好 実施例7 良好 良好 0.01 良好 良好 良好 実施例8 良好 良好 0.01 良好 良好 良好 ──────────────────────────────── 比較例1 可 不良 評価不可*1 可 不良 良好 比較例2 可 良好 0.01 良好 良好 不良 比較例3 良好 良好 0.02 良好 良好 不良 比較例4 不良 可 評価不可*1 不良 不良 不良 比較例5 層混合の為、評価できず 比較例6 不良 不良 評価不可*1 良好 良好 不良 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ *1:耐現像液性が不足の為、面状不良で正確な測定が
不可。
【0083】
【発明の効果】本発明の感光性材料は低湿、高湿条件の
何れにおいても良好な転写性を有し、現像液耐性や色材
カブリ、フレーキング等の問題もない。その為、低湿〜
高湿条件の何れにおいても画像品質の優れた最終画像を
得る事が可能である。その為、色校正用のカラープルー
フやディスプレイ等に有用である。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 支持体上に、少なくとも(1)有機重合
    体を含有する剥離層、及び(2)色材含有感光層あるい
    は色材層と感光層の積層物、をこの順に有する感光性転
    写シートにおいて、該剥離層が下記一般式(I)で示さ
    れる繰り返し単位を有する重合体の少なくとも1種を含
    有する事を特徴とする感光性転写シート。 【化1】 〔式中R1は水素原子もしくはメチル基:Aは炭素原子
    数6〜10のアリール基(該アリール基は炭素原子数1
    〜6のアルキル基、炭素原子数6〜10のアリール基、
    炭素原子数1〜6のアルコキシ基、ハロゲン、シアノ
    基、COOH、COOR2、COR3、CONR45、ニ
    トロ基の1つ以上、及びこれらの2種以上の組み合わせ
    で置換されていてもよい):XはCOO、CONR6
    COO−R7−もしくはCONR2−R7−:R2、R3
    4、R5及びR6は水素原子、炭素原子数1〜6のアル
    キル基もしくは炭素原子数6〜10のアリール基、(該
    アルキル基又は/及びアリール基はヒドロキシ基、炭素
    原子数1〜6のアルコキシ基、ハロゲン、シアノ基の1
    つ以上、およびこれらの2種以上の組み合わせで置換さ
    れていても良い):R7は炭素原子数1〜10のアルキ
    レンもしくはアラルキレン(該アルキレン又は/及びア
    ラルキレンは分岐を有してもよく、またエーテル結合、
    OCO、COO、もしくはこれらの2種以上の組み合わ
    せを含んでもよい):nは1〜3の整数:を示す。〕
  2. 【請求項2】 請求項1において、該剥離層が更に少な
    くとも1種のアルコール可溶性ポリアミドを含有する事
    を特徴とする感光性転写シート。
  3. 【請求項3】 請求項1もしくは請求項2において、該
    一般式(I)で示される繰り返し単位を有する重合体が
    一般式(I)で示される繰り返し単位を10mol%以
    上含有する事を特徴とする感光性転写シート。
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