JPH07327487A - きのこ種菌の自動接種装置 - Google Patents

きのこ種菌の自動接種装置

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JPH07327487A
JPH07327487A JP6150308A JP15030894A JPH07327487A JP H07327487 A JPH07327487 A JP H07327487A JP 6150308 A JP6150308 A JP 6150308A JP 15030894 A JP15030894 A JP 15030894A JP H07327487 A JPH07327487 A JP H07327487A
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稔 高草木
Hideo Sato
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MORI SANGYO KK
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KANTOO GIKEN KK
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 プラスチック製の培養袋内に収容されたおが
屑を主体とする培養基へのきのこ種菌の接種を自動化し
て労力の軽減、作業時間の短縮などを可能としたきのこ
種菌の自動接種装置を提供する。 【構成】 培養基2を収納した培養袋3をコンベア4で
搬送しながら、所定の停止位置で真空吸引機構15を構
成する一対の吸着板16,16によって培養袋3の上部
両側を真空吸引して開口させたのち、種菌容器9内のき
のこ種菌を接種棒10で掻き取り、種菌フィダー11に
落下させて回転羽根12によって定量化したきのこ種菌
をホッパー14を介して培養袋3内の培養基2上に供給
し、培養基2へのきのこ種菌の接種後に真空吸引を解除
し、培養袋3の開口部を仮閉じした状態で搬送し、つぎ
の停止位置において培養袋3の開口部をヒートシール機
構17でヒートシールする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、おが屑などの培地主
体に栄養源などを混合した培養基をプラスチック製の培
養袋に充填したのち、培養袋ごと殺菌して得た培養基に
きのこ種菌を接種するきのこ種菌の自動接種装置に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】シイタケ、ナメコ、ヒラタケ、エノキダ
ケなどのきのこの栽培において、おが屑などからなる培
地主体をプラスチック製の培養袋に充填してブロック状
に押し固め、これを培養袋ごと殺菌消毒して得た培養基
にきのこ菌を接種して培養によってきのこ類を人工的に
栽培する方法は広く実用化されている。かゝるきのこ類
の人工栽培において、おが屑などからなる培地主体に栄
養源を混合した培養基は、一般的には特開昭55−85
331号公報や特公昭57−42287号公報、さらに
は実公昭57−22518号公報などに開示されている
ようなプラスチックフィルムからなるチューブの一部に
30〜40mmの通気孔を形成し、この通気孔に空気を
通過させ、微生物は通さない多孔性フィルムを熱接着し
た培養袋が使用されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】前記公報に開示された
プラスチック製の培養袋の多くは、培養基を充填したの
ちに上部に保湿などの目的のために空気層を形成するた
めの空隙を設ける必要性から長さが約300〜500m
mのものが使用され、通気孔は底部から約1/2〜1/
3の高さの部位に形成されている。したがって、培養袋
内に培地主体を充填してブロック状としても、培養袋の
上部約1/2に遊びが生じる結果、培養袋の上部はつね
に前後面が接して閉じた状態となっている。そのため、
殺菌後の培養基にきのこの種菌を接種する場合には、閉
じた状態の培養袋の上部を人手によって開口して培養基
にきのこ菌を接種している。しかしながら、人手によっ
て培養袋の上部を開口する作業はきわめて煩瑣であると
共に、開口作業に費やされる人手と労力は大きく、作業
に長時間を要するうえ、接種に際して雑菌の混入が避け
られず、その結果、きのこの品質低下や栽培の歩留りの
悪化を招くという問題があった。また、かゝる手作業に
よる接種は、量産を目的としたきのこ栽培の一連の工程
のシステム化に大きな障害となっている。
【0004】この発明はかゝる現状に鑑み、きのこ類の
人工栽培において、培養袋に充填されて殺菌処理された
培養基にきのこ菌を接種するに際し、きのこ菌の接種を
自動化して接種作業の労力と、作業工数の軽減および作
業時間の短縮を図ることができ、しかも品質のよいきの
こを得ることのできるきのこ種菌の自動接種装置を提供
せんとするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】前記の目的を達成するた
めに、この発明のきのこ種菌の自動接種装置は、プラス
チック製の培養袋に充填され殺菌処理された培養基を袋
ごと載置して移動するコンベアと、コンベアの所定の停
止位置において培養基を充填した培養袋の対向する側部
を真空吸引して培養袋を開口し、かつ培養基に種菌が接
種されたのちに真空吸引を解除して培養袋の開口部を閉
じる真空吸引機構と、前記コンベアの上方に配設されて
きのこ種菌の一定量を開口した培養袋の培養基に接種す
る種菌の接種機構と、前記停止位置から移動してコンベ
アの所定の停止位置に設けられた種菌接種後の培養袋の
開口部をシールするシール機構とからなることを特徴と
するものである。
【0006】より具体的には、この発明のきのこ種菌の
自動接種装置は、プラスチック製の培養袋に充填され殺
菌処理された培養基を袋ごと載置して移動するコンベア
と、コンベアの所定の停止位置において培養基を充填し
た培養袋の対向する側部を真空吸引しつゝ後退すること
によって培養袋を開口し、かつ培養基に種菌が接種され
たのちに前進して真空吸引を解除することにより培養袋
の開口部を閉じる一対の吸着板からなる真空吸引機構
と、前記コンベアの上方に配設されてきのこ種菌の一定
量を前記開口した培養袋内の培養基に接種する種菌の接
種機構と、前記停止位置から移動してコンベアの所定の
停止位置に設けられた種菌接種後の培養袋の開口部をシ
ールするシール機構とからなるもので、前記種菌の接種
機構を、種菌容器の開口部を下方となるように保持して
回転させつゝ先端に掻取刃を有する接種棒の該掻取刃を
種菌容器の開口部から挿入して種菌容器の回転と接種棒
の上下動とによって内部の種菌を開口部から掻き出す種
菌の掻出手段と、掻き出された種菌を受入れて内蔵する
回転羽根によって種菌を均一に攪拌すると共に、一定量
を排出口から排出する種菌フィーダと、種菌フィーダか
ら排出された種菌を前記コンベア上に停止した培養基に
接種する上下動可能なホッパーとによって構成したもの
であることを特徴とするものである。
【0007】この発明において、培養基を充填するため
の培養袋は、ヒートシールが可能なプラスチックフィル
ム製で、ポリエチレン、ボリプロピレンなどのフィルム
をガセット折りして得た袋の側面の所定の位置に通気孔
を形成し、この通気孔に空気は通すが微生物は通過させ
ない多孔性フィルムを熱接着したものである。
【0008】使用する培養基は、ブナ、トチ、ナラなど
の広葉樹を主体としたおが屑に米糠やふすまなどを所定
の割合で配合し、これに必要な他の栄養源を加えて水に
よって水分調節したもので、培養袋に充填して加圧して
ブロック状としたものを袋と共に温度約120℃で約9
0分間加圧高温滅菌する。
【0009】種菌の接種機構は、きのこ種菌を収容した
種菌容器と、この種菌容器内の種菌を掻き出すための掻
出手段と、掻き出された種菌を受け入れる種菌フィーダ
と、種菌フィーダから排出された定量の種菌を培養袋内
の培養基に供給するためのホッパーとから構成されてい
る。
【0010】種菌容器は、コンベアの上方に開口部を下
方にして所定の角度に傾斜させて保持されると共に、回
転可能に設けられるものである。掻出手段は、先端部を
所定の角度で折り曲げる共に、この折曲部に掻取り刃を
一体的に取り付けた接種棒からなるもので、この接種棒
は前記種菌容器の傾斜角度に合わせて傾斜させ、かつ掻
取り刃が種菌容器の開口部から容器内に出没できるよう
上下動自在に設けられる。
【0011】種菌フィーダは種菌容器の下方に設置され
もので、上部が開口した盆状の有底円筒体内に一対の回
転羽根を回転自在に取り付けると共に、底部と接する周
壁の一部に種菌を排出するための排出口が形成されたも
のである。
【0012】ホッパーは前記種菌フィーダの排出口の下
方に上下動自在に設置されるものであって、真空吸引に
よる培養袋の開口によって下降してその下方開口部が培
養袋内に入り込み、種菌フィダー内の種菌の定量を培養
袋内に投下したのち上昇するものである。なお、これら
の部材からなる種菌の供給機構は、雑菌の侵入を阻止す
るため全体がカバーで掩蔽されている。
【0013】殺菌処理された培養基を袋ごと載置して移
動するコンベアは、一定間隔で培養基の搬送、停止を行
なうもので、真空吸引機構による培養袋の開口を円滑に
行なうことができるようにするため、培養袋の上部を垂
直状態に保持すると同時に、真空吸引機構に培養袋を正
確に搬送するためのガイド部材を設けることが望まし
い。
【0014】
【作用】この発明のきのこ種菌の自動接種装置は、培養
基を収納した培養袋をコンベア上に載せて移動させ、移
動途中の所定の停止位置において、真空吸引機構で培養
袋の開口部を開口させながら内部の培養基に種菌の接種
機構によって所定量の種菌を接種するものである。きの
こ種菌の接種は、種菌容器内の種菌を掻出手段によって
取り出し、掻き出したきのこ種菌を種菌フィダーにおい
て接種すべき所定の種菌量に調整してホッパーを通じて
停止位置にある培養袋内に導入することによって達成さ
れ、接種終了後の培養袋は、前記の真空吸引機構で培養
袋の開口部を一応閉じた状態としてコンベアの後方に設
けたシール機構によって最終的にシールするものであ
る。かくて得られたきのこ種菌接種後の培養基は、既知
の方法により種菌の蔓延と熟成を行ってきのこを発生さ
せ、発生したきのこの成長を図ることによって優れた品
質のきのこを得ることができる。
【0015】
【実施例】以下、この発明のきのこ種菌の自動接種装置
の一実施例を添付の図面に基づいて具体的に説明する。
この発明のきのこ種菌の自動接種装置1は、プラスチッ
ク製の培養袋3に収納した培養基2を搬送するコンベア
4と、コンベア4の所定位置において培養袋3内の培養
基2に種菌を投入して接種する種菌の接種機構7と、培
養袋3内に種菌を投入する際に培養袋3を開口状態に保
持し、種菌の投入後において開口部を仮に閉じる真空吸
引機構15と、閉じた開口部をシールするためのシール
機構17とによって構成されている。
【0016】培養基2は、ブナ、トチ、ナラなどの広葉
樹のおが屑、米糠、ふすまなどの培地主体に、きのこの
成長に必要な栄養源を所定の割合で加えて水によって水
分調節したものを、ガセット折りしたポリエチレンなど
のプラスチック製の培養袋3の中に充填し、加圧してブ
ロックとしたのち、培養袋と共に温度約120℃で約9
0分間加圧高温滅菌したものである。なお、培養基2を
収納する培養袋3は、充填せんとする培養基の重量によ
って異なるものであるが、通常高さが300〜500m
mで、少なくとも一方の側面のほぼ中央部には直径が約
25〜40mm程度の通気孔が形成され、この通気孔を
空気を通過させ微生物を通さない多孔質プラスチックフ
ィルムなどによって覆ったものである。
【0017】コンベアローラ5,6で支持されたコンベ
ア4は、培養袋3に収納した培養基2を載置して図の左
方に向けて移動するものである。その際、培養袋3の開
口部が下方に倒れないように一対のガイド20,20に
よって支持されている。
【0018】種菌の接種機構7はコンベア4の所定位置
の上方に設置されるものであって、種菌容器9内のきの
こ種菌を接種棒10の先端の掻取刃10aで細かく砕い
て掻き出すための種菌の掻出手段8と、掻き出したきの
こ種菌を均一の厚みにして排出孔13からホッパー14
に排出するための種菌フィダー11と、種菌フィダー1
1で得られた定量のきのこ種菌を培養袋3に供給するた
めのホッパー14とからなるものである。
【0019】種菌の接種機構7を構成する種菌の掻出手
段8は、容量が900ccもしくは1200ccの広口
の種菌容器9と接種棒10とからなるもので、種菌容器
9は広口の開口部を下方に向けて所定の傾斜角で保持さ
れ、開口部と底部の中心を通る軸芯xを中心にして矢視
の方向に回転するものである。なお、種菌容器9の保持
と回転の機構は図示を省略する。一方の接種棒10は、
棒状体の先端を適当の角度で曲折し、この曲折した先端
に掻取刃10aを形成したもので、図示しない上下動機
構によって接種棒10を適宜の範囲で上昇・下降するも
ので、かゝる接種棒10の先端の掻取刃10aの部分
は、所定の角度で保持された種菌容器9の開口部から内
部に挿入されて、種菌容器9の回転で内部の種菌を開口
部を通じて細かく砕いて掻き取る。この掻き取りによっ
てきのこ種菌は細かく砕かれて種菌フィダー11内に落
下する。
【0020】種菌フィダー11は、前記の種菌容器9と
コンベア4との間に設置されるものであって、上部が開
口した盆状の有底円筒体内に一対の回転羽根12,12
を回転自在に取り付けると共に、底部と接する周壁の一
部に種菌を排出するための排出口13が形成されたもの
である。回転羽根12,12は矢視の方向に回転するこ
とによって落下したきのこ種菌が有底円筒体内において
均一の厚さとなるようにすると同時に、回転羽根12,
12の曲折した先端部によって一定量のきのこ種菌を排
出口13からホッパー14に排出する構造になってい
る。なお、この排出口13から排出するきのこ種菌量
は、回転羽根の回転数を自動制御することによって調整
することができる。
【0021】ホッパー14は、上部の広口の開口部が種
菌フィダー11の前記排出口13の下部で、かつコンベ
ア4の上方となるよう上下動自在に設置されるもので、
上下動による下方位置において下端開口部が培養基2を
収納した培養袋3の上部開口部から内部に入り込むと、
種菌フィダー11から排出された一定量のきのこ種菌が
培養基2の上部に供給され、供給後は自動的に上昇して
入り込んだ下端開口部が培養袋3から抜け出すように動
作するものである。なお、これらの部材からなる接種機
構7は、その全体が外部からの落下菌などの影響を受け
ないようにカバーによって覆われている。
【0022】真空吸引機構15は、接種機構7を構成す
るホッパー14の直下のコンベア4の両側に配置された
一対の吸着板16,16からなるもので、吸着板16,
16は相互の前進によって培養袋3の両側面に接近し、
後退によって離反するように構成されている。吸着板1
6,16が前進して培養袋3の側面に接すると真空ポン
プ(図示せず)が作動して培養袋3のフィルム面を吸着
した状態で後退することによって培養袋3の上部を開口
し、きのこ種菌が培養基2上に供給されたのちホッパー
14が上昇して下端開口部が培養袋3から抜き出される
と自動的に前進して培養袋3の両面を接近させて開口部
を仮閉じ状態としたのち、真空発生機が停止してフィル
ム面の吸着を停止して後退するよう構成されている。
【0023】シール機構17は、対向する面側に発熱部
を備えた一対の発熱体18,18からなるもので、真空
吸引機構15の後のコンベア4の両側に配置され、真空
吸引機構15によって開口部が仮閉じされた培養袋3が
コンベア4で搬送されてシール機構17の位置に停止す
ると、発熱体18,18が接近して開口部をヒートシー
ルするものである。なお、図中20aは培養袋3を案内
するためのガイドである。
【0024】かゝる構成からなるきのこ種菌の自動接種
装置1の使用法を、きのこ種菌の投入準備操作と培養基
への供給方法とに分けて具体的に説明する。 〔きのこ種菌の投入準備操作〕 a)きのこ種菌の接種機構7を覆うカバー(図示せず)
の扉を開き、種菌容器9を接種機構7にセットとし、コ
ントロール装置(図示せず)によってきのこ種菌の投入
量などの設定を行なったのち、スイッチをONにすると
種菌容器9は矢視の方向に回転する。
【0025】b)種菌容器9の回転と同時に接種棒10
が上昇し、先端の掻取刃10aが種菌容器9の開口部か
ら内部に進入するため、種菌容器9の回転作用によって
掻取刃10aによって種菌容器9内の種菌が細かく砕か
れ、その自重によって下方の種菌フィダー11内に落下
する。
【0026】c)種菌フィダー11に落下した種菌は、
回転羽根12,12の回転によってさらに細かく粉砕さ
れて均等に混合されると同時に一定の厚みとなるように
平坦化され、適宜の量がストックされる。
【0027】〔培養基への供給〕 d)図1の右端のコンベア4上に培養基2を充填した状
態で殺菌処理した培養袋3をポジションガイド(図示せ
ず)などを使用して載置する。その際、必要に応じて薬
液散布用バルブ(図示せず)を操作し、培養袋3の外側
を消毒してもよい。コンベア4上に載置されたブロック
状をなす培養袋3は、その上端開口部をガイド20,2
0によって支持されながら左方へ移動し、ホッパー14
の直下の定位置に停止する。
【0028】e)コンベア4が停止し、培養袋3がホッ
パー14の下方の所定の位置に停止すると、コンベア4
の両側に設けた真空吸引機構15の吸着板16,16が
前進し所定の位置で停止する。吸着板16,16が所定
の位置で停止すると、真空ポンプ(図示せず)が作動
し、吸着板16の全面に設けられた多数の透孔から外気
を吸引するため培養袋3の上部側面が吸着板16に吸着
された状態を保持する。
【0029】f)培養袋3の上部側面が吸着板16によ
って吸着されると同時に、吸着板16,16が後退する
ので、培養袋3の上部が左右に開かれて開口する。な
お、真空吸引に際して吸着板16から吸い込んだゴミな
どがバルブ(図示せず)に入り込まないようにバキュー
ムホース(図示せず)にはフィルターがセットされてい
る。
【0030】g)吸着板16,16の後退によって培養
袋3の上部が開口し、その状態が保持されると、ホッパ
ー14が下降して下端開口部が培養袋3の開口部内に位
置する。
【0031】h)ホッパー14の下端開口部が培養袋3
内に位置すると、種菌フィダー11の回転羽根12,1
2が作動して種菌フィダー11内のきのこ種菌の一定量
を排出口13を通じてホッパー14に投入し、ホッパー
14を介して培養基2の上部に供給(接種)される。そ
の際、きのこ種菌の接種量は種菌フィダー11の回転羽
根12,12の回転数の制御によって所定の量に調整さ
れる。
【0032】i)培養基2への接種が完了するとホッパ
ー14が上昇し、真空吸引機構15の吸着板16,16
が前進して培養袋3の開口部を閉じる。培養袋3の開口
部が当接して仮閉じされると、吸着板16,16の吸引
が解除され、吸着板16,16が後退してスタート位置
に戻る。
【0033】j)吸着板16の後退が完了するとコンベ
ア4が起動し、きのこ種菌を接種され、上部開口部が仮
閉じされた培養袋3はガイド20a,20aに案内され
てシール機構17の位置まで移動して停止する。
【0034】k)シール機構17の位置に培養袋3が停
止すると、コンベア4の左右方向かからシール機構17
を構成する一対の発熱体18,18が前進し、培養袋3
の仮閉じされた上部をヒートシールする。ヒートシール
が完了すると、発熱体18,18は後退して所定の位置
に復帰してつぎの操作に備える。
【0035】l)ヒートシールが完了するとコンベア4
が起動して培養袋3をガイド20a20aに沿って案内
しながらコンベア4の終端部に設けられたテーブル19
に移送される。きのこ種菌が接種され、開口部がヒート
シールされた培養袋3は、このテーブル19から必要に
応じて他のコンベア(図示せず)などを使用してつぎの
工程に移されて全工程が終了する。その際、テーブル1
9に滞留感知器を設けることによって培養袋3の次工程
への搬送が遅れたとき、装置全体の作動を停止させるこ
とができる。
【0036】
【発明の効果】この発明のきのこ種菌の自動接種装置
は、培養基を収納した培養袋をコンベアによって移送し
ながら所定の位置において、培養基を収容した培養袋を
開口する操作と、開口された培養袋内の培養基へのきの
こ種菌の接種操作と、きのこ種菌接種後の培養袋の開口
部をヒートシールする操作とを人手によることなく全て
自動的に実施することができるものである。
【0037】また、この発明のきのこ種菌の接種機構
は、きのこ種菌を収容した種菌容器を直接装置の一部に
組み入れ、種菌容器から種菌を取り出すための掻出手段
と、掻き出した種菌を接種すべき所定の種菌量に調整す
る種菌フィダーおよびこれを培養袋内の培養基に供給す
るためのホッパーとで構成し、これらを有機的に連係さ
せることによって人手を要することなく確実に培養基に
きのこ種菌を接種することができるなど従来の人手によ
る接種を完全に解消して接種作業の省力化、接種時間の
短縮および接種の確実性などと共に、害菌等によるきの
この品質低下の防止することができるという数多くのメ
リットを生み出すことができ、きのこの量産化に大きく
貢献することができるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の種菌の自動接種装置の一例を略示し
た斜視図である。
【符号の説明】
1 きのこ種菌の自動接種装置 2 培養基 3 培養袋 4 コンベア 7 接種機構 8 種菌の掻出手段 9 種菌容器 10 接種棒 10a 掻取刃 11 種菌フィダー 12 回転羽根 13 排出口 14 ホッパー 15 真空吸引機構 16 吸着板 17 シール機構 18 発熱体 19 テーブル x 軸芯

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 プラスチック製の培養袋に充填され殺菌
    処理された培養基を袋ごと載置して移動するコンベア
    と、コンベアの所定の停止位置において培養基を充填し
    た培養袋の対向する側部を真空吸引して培養袋を開口
    し、かつ培養基に種菌が接種されたのちに真空吸引を解
    除して培養袋の開口部を閉じる真空吸引機構と、前記コ
    ンベアの上方に配設されてきのこ種菌の一定量を開口し
    た培養袋の培養基に接種する種菌の接種機構と、前記停
    止位置から移動してコンベアの所定の停止位置に設けら
    れた種菌接種後の培養袋の開口部をシールするシール機
    構とからなることを特徴とするきのこ種菌の自動接種装
    置。
  2. 【請求項2】 プラスチック製の培養袋に充填され殺菌
    処理された培養基を袋ごと載置して移動するコンベア
    と、コンベアの所定の停止位置において培養基を充填し
    た培養袋の対向する側部を真空吸引しつゝ後退すること
    によって培養袋を開口し、かつ培養基に種菌が接種され
    たのちに前進して真空吸引を解除することにより培養袋
    の開口部を閉じる一対の吸着板からなる真空吸引機構
    と、前記コンベアの上方に配設されてきのこ種菌の一定
    量を前記開口した培養袋内の培養基に接種する種菌の接
    種機構と、前記停止位置から移動してコンベアの所定の
    停止位置に設けられた種菌接種後の培養袋の開口部をシ
    ールするシール機構とからなるもので、前記種菌の接種
    機構を、種菌容器の開口部を下方となるように保持して
    回転させつゝ先端に掻取刃を有する接種棒の該掻取刃を
    種菌容器の開口部から挿入して種菌容器の回転と接種棒
    の上下動とによって内部の種菌を開口部から掻き出す種
    菌の掻出手段と、掻き出された種菌を受入れて内蔵する
    回転羽根によって種菌を均一に攪拌すると共に、一定量
    を排出口から排出する種菌フィーダと、種菌フィーダか
    ら排出された種菌を前記コンベア上に停止した培養基に
    接種する上下動可能なホッパーとによって構成したもの
    であることを特徴とするきのこ種菌の自動接種装置。
  3. 【請求項3】 前記種菌の掻出手段における種菌容器の
    保持と回転は、種菌容器の開口部を下方にして種菌容器
    を傾斜して保持し回転するよう構成してなることを特徴
    とする請求項2記載のきのこ種菌の自動接種装置。
  4. 【請求項4】 前記ホッパーは、真空吸引による培養袋
    の開口によって下降して種菌フィダー内の種菌の定量を
    当該ホッパーを通じて培養袋内に投入したのち上昇する
    ものであることを特徴とする請求項2記載の種菌の自動
    接種装置。
  5. 【請求項5】 前記種菌の供給機構は、雑菌の侵入を阻
    止するカバーで掩蔽したことを特徴とする請求項1又は
    2記載のきのこ種菌の自動接種装置。
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