JPH0732689Y2 - フラットスラブの剪断補強構造 - Google Patents

フラットスラブの剪断補強構造

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JPH0732689Y2
JPH0732689Y2 JP8546188U JP8546188U JPH0732689Y2 JP H0732689 Y2 JPH0732689 Y2 JP H0732689Y2 JP 8546188 U JP8546188 U JP 8546188U JP 8546188 U JP8546188 U JP 8546188U JP H0732689 Y2 JPH0732689 Y2 JP H0732689Y2
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道雄 羽切
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Description

【考案の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本考案は、鉄筋コンクリート造建築物の柱頭部に直接支
持されるフラットスラブの柱頭部の補強構造に係り、と
くに、柱頭部に接続するスラブのコンクリート内に鋼材
を配してスラブの基端部を剪断力に対して補強するよう
したフラットスラブの剪断補強構造に関するものであ
る。
[従来の技術] 鉄筋コンクリート造の建築物の柱頭部に、梁を架設する
ことなく、スラブを四隅の柱で直接支持するようにした
フラットスラブ工法が行われるようになった。この工法
は、倉庫等の大スパンの建築物の空間利用効率を高める
ために、無梁床版構造を採用し、なお、柱頭部にキャピ
タルを設けないようにするものであるが、そのために
は、 スラブの厚さを増す、 コンクリートの強度を増す、 スラブの鉄筋量を増す、 補強部に鉄骨、鋼板等の鋼材を配置する、 等のスラブ隅部の補強が必要である。
上記の各手段のうちでもっとも簡単な補強方法は、いわ
ゆるベンド筋を使用するものであるが、柱に梁を架設し
た通常のスラブでは外周での上端鉄筋がスラブの反曲点
で折り下げられて、中央部の下端筋に接続され、または
下端筋になるような主筋の配筋方法として知られている
ものである。
[考案が解決しようとする課題] ところが、従来の「フラットスラブ工法」では、前記の
各補強手段のうち、 では、版厚が大きくなるとコンクリート量が増大し、
重量の増加は架構からひいては基礎工事にまで影響し、
工事量の増大で施工期間も延引するばかりでなく、さら
に版厚を大きくするように影響して原因と結果が悪循環
する。
では、コンクリート強度は主として使用セメント量や
水量の影響であり、有効ではあるが、高強度のものほど
品質管理が重要であり、大工事には適さず、セメント自
体を高強度のものにすることは費用を増大させる。
補強鋼材、とくに鉄筋量による方法では、鋼材使用量
の増大は直接コストを上昇させ、柱頭部の配筋が交錯し
て施工性が低下する。
そこで、プレストレス工法を採用することは、応力の面
での手段に準ずるが、の版厚に規制されてライズが
小さいケーブルの配線では、有効な応力の導入が期待で
きないばかりでなく、と同様に、柱頭部での定着が錯
綜するから、柱周囲での平行配線に止まり、柱を中心と
する放射状の配線ができない。
一方、梁を架設しないフラットスラブ工法では、主筋の
ベンドによる剪断補強は、梁に支持されるスラブの反曲
点では有効であるが、梁を架設しないスラブの柱頭部の
近傍で、ベンド鉄筋によって補強するには、その定着部
が同様に配筋を錯綜させ施工が困難であるため、そのよ
うな提案は行われておらず、フラットスラブ工法の進展
に課題を残すものとなっていた。
[課題を解決するための手段] 本考案は、上記のような現状に鑑み、従来の課題を解決
すべく創案されたものであって、その目的とするところ
は、鉄筋コンクリート造建築物の柱頭部に直接支持され
るフラットスラブの柱頭部周囲の補強構造において、水
平な上辺と垂直な両脚部とを有する補強鋼材を、柱の頂
部を通過する上端鉄筋に少なくとも上辺を係着させたま
ま、スラブ面に対し両脚部を傾斜させて配設したことを
特徴とするものである。
これによって、フラットスラブ工法の前提となるスラブ
の隅部の耐剪断力構造が改善され、しかも、剪断補強鉄
筋の形状や組合せ構造を種々に変更する実施態様を与え
て、柱頭部におけるスラブの支持において、耐剪断構造
を合理化することができるようにしたものである。
[作用] 本考案のフラットスラブの剪断補強構造では、スラブの
上端、下端鉄筋を配筋後、柱の各辺に平行した部分で、
上端鉄筋と下端鉄筋との間に、スラブ面に対して両脚部
を傾斜させたまま補強鋼材を配置する。この補強鋼材
は、水平の上辺と両脚部とで門形に形成されており、2
本以上の上端鉄筋に上辺を跨がらせ、かつ下端鉄筋に向
けて両脚部を傾斜させて装着し、さらに柱の各辺に平行
して複数個配置される上記各補強鋼材を、柱の各辺の近
傍で密にその外側は疎となるように配置間隔を漸次拡げ
て設置する。
上記補強鋼材は、連続波形に形成した角波形の鋼材を使
用し、主筋の直交方向に装着する。ここで角波形の凸部
の間隔を上端鉄筋の間隔に適応させて跨がらせ、鉄筋の
中間に挿入される下部の水平部を下端鉄筋に係着するよ
うにする。また、連続波形の部材を個々の門形部材で形
成し、これを複数個連設させると、装着が容易であり、
鉄筋の配筋間隔に影響されることがない。この門形の補
強鋼材も、脚部の下端を連続して一連の波形部材として
使用することができる。さらに、上記の一連の波形鉄筋
を下辺で切断してハット形の単体にし、脚部をアンカー
部にして門形の補強鋼材の変形とすることができる。こ
れらの補強鋼材のコンクリート中での定着のために、ア
ンカー部として門形鋼材の両脚下端にコブ形を形成した
り、板体を固着したりすることもできる。
このように形成した補強鋼材は、従来知られたベンド筋
と同様に剪断補強鋼材として作用し、しかも、スラブの
柱頭部隅部内での配置、装着が容易であり、柱の外周に
合理的な間隔で複列に配置することができるから、スラ
ブの隅部のパンチング耐力が増大する。事務所建築にお
いて、スラブの厚さを15cmとし、補強鋼材を径6mmの異
形筋にしたときの、実験の結果では、終局設計耐力が60
トン必要であるのに対して、耐力は65トン以上であっ
た。また、補強鋼材の形状や配置に各種の変化を与えて
あるから、設計に対応する自由度が大きい。
[実施例] 本考案のフラットスラブの剪断補強構造を実施例の図面
に基づいて詳細に説明する。第1図はフラットスラブの
隅部が会合する柱部分の平面図であり、左半部は上面、
右半部は下面を示して配筋間隔が異なることを示してい
る。第2図は柱頭部の垂直断面図である。
図において、1は鉄筋コンクリート造の柱、2は柱の主
筋、3はフラットスラブ、4はスラブ3の上端鉄筋、5
は下端鉄筋であり、フラットスラブ3は柱間に梁を架設
することなく、四隅部を直接柱頭部に支持されている。
10は柱1の柱頭部の周囲に配置された本考案の主部をな
す補強鋼材であり、補強鋼材10の下端部にはアンカー部
20が形成してある。補強鋼材10は、柱1の各辺に平行に
スラブ3の隅部に複数列配置され、図中では2列に8本
設置されている。各列は、補強鋼材10と柱1の辺との間
隔aより2列目の間隔bを大きくして剪断補強量を加減
してある。
第3図には、本考案の剪断補強構造に使用される補強鋼
材10の基本的な形状のものをスラブ3の断面図で示して
あり、a図は正面図、b図は側面図である。補強鋼材10
は全体として角波形に曲成されており、平行する凹凸の
上辺11と下辺12とを脚部13を介して接続して一連状の連
続材として形成してある。
上記脚部13の高さで決まる補強鋼材10の上下幅は、スラ
ブ3の上下主筋4、5の間隔を傾斜角αで接続する寸法
であり、その長さは、柱1の側辺に間隔aをおいて囲繞
する長さとするが、なお下辺12に延長部14を加えるのが
よい。
また、上辺11の長さは上端鉄筋4の2本以上の間隔に跨
がる寸法として、上端鉄筋4の上面から挿入して所定位
置に装着させ、下辺12は上端鉄筋4の間を通過する長さ
で挿入され、アンカー部である。延長部14は上端鉄筋4
をかわして挿入し、下端鉄筋5に当接する。実施例で
は、補強鋼材10には径6mmの異形鉄筋を使用した。傾斜
角αは通常45°である。下辺12の位置は、図示のよう
に、必ずしも下端鉄筋5の位置に対応しないが、補強鋼
材10は一連に一体であるから、下辺12の適宜の位置で下
端鉄筋5に結束して安定して支持させ、補強鋼材10全体
のアンカー部とすることができる。
第4図は補強鋼材の他の実施例を示し、補強鋼材10の連
続する角波形を個々の門形の連続と考えて、単体の門形
補強鋼材10Aを形成し、その多数のものを補強鋼材10と
して配置したものである。この門形補強鋼材10Aは、上
辺11と両脚部13とアンカー部材20とからなっている。上
辺11の長さは前例と同様に上端鉄筋4の間隔に対応し、
脚部13の長さは、スラブ3の型枠6の上面で所定の傾斜
角αに支持される長さに設定する。アンカー部材20は、
脚部13の下端にコブ21を形成したものでよく、前例の補
強鋼材10を各下辺12で切断し、ハット形に作成したもの
でもよい。
次に、第5図には補強鋼材のさらに他の実施例を示し、
前例における下端鉄筋5上の支持方法を改善している。
この例では、下端鉄筋5上に定着部材として鉄筋15を配
置し、上記の門形の補強鋼材10Aの脚部13の下部を支承
したうえで、各補強鋼材10Aごとに結束して連続させ、
補強鋼材10が所定の傾斜角αになるようにしてある。従
って、補強鋼材10Aの脚部13の下端を、前例のように型
枠6上に支持することを必要とせず、脚部13の下端を型
枠6面から離間させることができる。そして、この例で
は、アンカー部20の他の例として、板体22を溶接して形
成したものをも示してあり、定着効果を改善している。
もちろん、この例においてもアンカー部20に前記の例の
構成を採用することもできる。
[考案の効果] これを要するに、本考案は、鉄筋コンクリート造建築物
の柱頭部に直接支持されるフラットスラブの柱頭部周囲
の補強構造において、水平な上辺と垂直な両脚部とを有
する補強鋼材を、柱の頂部を通過する上端鉄筋に少なく
とも上辺を係着させたまま、スラブ面に対し両脚部を傾
斜させて配設したから、補強鋼材は通常の材料から容易
に製作することができ、スラブの上端鉄筋の上方から挿
入するだけで容易に装着され、フラットスラブの隅部の
柱頭部での支持構造に確実に剪断力に対する補強ができ
る。さらに、定着部材の併用が可能であり、しかも、限
られたスラブの版厚内に埋設されるから、厚さが15cm程
度のスラブへの適用が可能であり、スラブ隅部の構造が
おおげさにならず、施工は至って簡単である。また、実
施の態様では、波形と門形の製作、形成の自由度が大き
く、下端鉄筋上での安定した装着が可能であり、しかも
コンクリート中への定着長が不要であるから、柱頭部の
配筋が込みあわず、コンクリートの打設が容易である。
従って、本考案は、従来の「フラットスラブ工法」のス
ラブ支持の構造を格段に進展させ、建設業界にまことに
有意義な実用的効果を有する工法を提供することができ
る。
【図面の簡単な説明】
図面は本考案の実施例を示し、第1図は本考案のフラッ
トスラブの柱頭部の構造を示す平面図、第2は柱頭部の
垂直断面図である。第3図は本考案の補強構造を採用し
たスラブの断面図、第4図および第5図は本考案の他の
実施例を示す断面図であり、それぞれa図は補強鋼材正
面図、b図に側面図を示す。 1……鉄筋コンクリート柱、3……フラットスラブ、4
……上端鉄筋、5……下端鉄筋、6……型枠、10、10A
……補強鋼材、11……水平の上辺、12……下辺、13……
脚部、14……延長部、15……定着部材、20……アンカー
部、21……コブ、22……板体、a、b……間隔、α……
傾斜角

Claims (4)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】鉄筋コンクリート造建築物の柱頭部に直接
    支持されるフラットスラブの柱頭部周囲の補強構造にお
    いて、水平な上辺と垂直な両脚部とを有する補強鋼材
    を、柱の頂部を通過する上端鉄筋に少なくとも上辺を係
    着させたまま、スラブ面に対し両脚部を傾斜させて配設
    したことを特徴とするフラットスラブの剪断補強構造。
  2. 【請求項2】上記補強鋼材は、上辺に平行する下辺を介
    して柱の一辺よりも長い角波形の連続材として形成さ
    れ、上辺は複数の上端鉄筋に跨がり、かつ下辺は下端鉄
    筋に接続されることを特徴とする請求項1記載のフラッ
    トスラブの剪断補強構造。
  3. 【請求項3】上記補強鋼材の両脚部の下端にアンカー部
    をそれぞれ形成し、当該各補強鋼材を柱の各辺に平行し
    て並列状に複数個配置したことを特徴とする請求項1記
    載のフラットスラブの剪断補強構造。
  4. 【請求項4】上記各補強鋼材を、柱の各辺から外側方に
    向かって平行状にそれぞれ配置すると共に、柱の各辺の
    近傍では密にその外側では疎となるように、上記補強鋼
    材の配置間隔を漸次拡げたことを特徴とする請求項1な
    いし3のいずれか1項に記載のフラットスラブの剪断補
    強構造。
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