JPH073254B2 - 手動復帰式オーバーロードクラッチ - Google Patents

手動復帰式オーバーロードクラッチ

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JPH073254B2
JPH073254B2 JP9777590A JP9777590A JPH073254B2 JP H073254 B2 JPH073254 B2 JP H073254B2 JP 9777590 A JP9777590 A JP 9777590A JP 9777590 A JP9777590 A JP 9777590A JP H073254 B2 JPH073254 B2 JP H073254B2
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宏之 上東
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株式会社椿本エマソン
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    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16DCOUPLINGS FOR TRANSMITTING ROTATION; CLUTCHES; BRAKES
    • F16D7/00Slip couplings, e.g. slipping on overload, for absorbing shock
    • F16D7/04Slip couplings, e.g. slipping on overload, for absorbing shock of the ratchet type
    • F16D7/06Slip couplings, e.g. slipping on overload, for absorbing shock of the ratchet type with intermediate balls or rollers
    • F16D7/08Slip couplings, e.g. slipping on overload, for absorbing shock of the ratchet type with intermediate balls or rollers moving axially between engagement and disengagement

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  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • One-Way And Automatic Clutches, And Combinations Of Different Clutches (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、従動部に過負荷が加わったときトルク伝達が
行われないようにするための、いわゆるオーバーロード
クラッチに関し、特に、過負荷時トルク遮断後において
は手動により意識的に復帰させない限りトルク伝達が遮
断された状態を保つようにしたオーバーロードクラッチ
に関する。
従来技術及びその課題 従来から、トルク伝達機構の駆動部と従動部との間に設
けて、負荷トルクが所定値(これを「トリッププトル
ク」という。)以上になったとき、駆動トルクを逃が
し、駆動側及び従動側の機構の損傷を防止する安全装置
の一種としてボールクラッチ、ローラクラッチ等のオー
バーロードクラッチがある。
オーバーロードクラッチの1つとして、電磁式のものが
ある。電磁式のオーバーロードクラッチとは、トルク伝
達素子を駆動側及び被動側の双方に形成された凹所に配
置し、駆動側と被動側との間のトリップトルクを磁石と
板ばねにより調節するものである。
ところが、トリップトルクの調節が電気的に行われるの
で、オーバーロードクラッチから発生する電気的なノイ
ズが周辺機器に悪影響を及ぼすという問題、オーバーロ
ードクラッチの作動時に板ばねがばたばたするという騒
音・振動の問題がある。
また、最近になって、長時間過負荷状態が続くことに基
づく問題、すなわち、トルク伝達素子と凹所との間の継
続的な衝突の繰り返しによる摩耗・発熱の問題を避ける
ために、手動復帰式のオーバーロードクラッチの必要性
がある。
本発明の目的は、上記の問題点を解決するために、オー
バーロードクラッチのトリップトルクの調節を機械的に
行うことができるものとし、なおかつ、最近の要求に応
えて手動復帰をすることのできる機械的なオーバーロー
ドクラッチを提供することにある。
課題を解決するための手段 本発明は、トルク伝達素子をハブ又はドリブンプレート
の一方に形成したトルク伝達素子保持貫通部で保持する
とともに、プレッシャープレートによりハブ又はドリブ
ンプレートの他方に形成したトルク伝達素子保持有底部
にばねにより押圧してトルク伝達を行い、過負荷時には
前記トルク伝達素子が前記トルク伝達素子保持有底部か
ら前記押圧に抗して脱出するようにしたオーバーロード
クラッチにおいて、前記トルク伝達素子と接触する前記
プレッシャープレートの部分に前記トルク伝達素子をオ
ーバーロードクラッチの回転中心軸と交差する方向に押
圧する傾斜部が形成され、前記トルク伝達素子保持貫通
部は軸方向から見た形状がV字状であり、トルク伝達素
子保持有底部はV字型溝であり、前記プレッシャープレ
ートの前記ばね側内周部分の角部にテーパ面を設け、ボ
ールを前記ハブの外周円筒面と前記テーパ面とに接する
ように、且つ、前記ばねによって軸方向に押されるよう
に配置されたリング端面に接するように配置し、トルク
伝達時における前記ボールの位置から前記ばね側におい
て前記ハブの外周円筒面上に環状溝を設け、トルク遮断
時には、前記ボールが前記環状溝に落ち込むことにより
ばね力が前記プレッシャープレートに作用しないように
したオーバーロードクラッチにより、前記課題を解決し
た。
作用 トルク伝達状態では、トルク伝達素子は、ばねからリン
グ及びボールを介して押圧力を受けてトルク伝達素子保
持有底部に係合している。この押圧力により、トルク伝
達素子は、前記トルク伝達素子保持貫通部のV字状部と
前記トルク伝達素子保持有底部のV字型溝に押し込まれ
て各V字状部に2点接触支持されている。従って、トル
ク伝達素子は、前記傾斜部によって前記トルク伝達素子
保持貫通部のV字状部に対して遊嵌することなく、常時
2点接触して押圧されるのでバックラッシュを生じるこ
とがない。
所定値以上のトルクがハブとドリブンプレートとの間に
生じると、トルク伝達素子は、プレッシャープレートを
押圧し、ボール及びリングを介してばねを圧縮する。プ
レッシャープレート、ボール及びリングは、トルク伝達
素子の脱出動作によって軸方向に移動する。ここで、ハ
ブの外周には環状溝が設けられており、プレッシャープ
レートのテーパ面から軸心方向に分力を受けるボール
は、トルク伝達素子の軸方向移動中において環状溝に差
しかかったときこの環状溝に落ち込む。
このとき、プレッシャープレートには軸方向の押圧力が
作用しなくなる。すなわち、ばねの押圧力は、環状リン
グ及びボールに作用はするが、ボールからプレッシャー
プレートへは半径方向外側への力しか作用しない。ボー
ルがプレッシャープレートの移動軌跡から退くためであ
る。従って、トルク伝達素子がトルク伝達素子保持有底
部から完全に脱出する動作に対向する力が排除され、プ
レッシャープレートはさらなる軸方向移動が可能とな
る。ボールからの軸方向の押圧力は環状溝が吸収してい
る。このように、一旦過負荷が加わると、トルクの遮断
状態が維持されるのである。
トルク伝達状態への復帰は、トルク伝達素子とトルク伝
達素子保持有底部の位相を合わせ、人手によってプレッ
シャープレートを軸方向に移動させることによってなさ
れる。環状溝の形状は、ボールがばねの押圧力によって
これから脱出できるような形状で、例えば、V字状のも
のや、深さがボールの半径より浅いものがある。従っ
て、プレッシャープレートが元の位置に戻ると、ボール
は環状溝から半径方向外側への力を受けて環状溝から脱
出し、再度プレッシャープレートのテーパ面に接して、
ばねの押圧力を軸方向に伝達するようになる。このよう
にして、トルク伝達状態を回復させることができる。
実施例 以下、本発明の実施例を図面に基づいてボールクラッチ
を例として説明する。
本発明の第1実施例のオーバーロードクラッチ10は、第
1図に示すように、ハブ20とドリブンプレート40を有し
てなる。
第2図に示すように、ドリブンプレート40は、内周に向
けて広がるV字状の切欠(トルク伝達素子保持貫通部)
41が複数不等間隔に放射状に形成されている。このよう
に不等間隔にする理由は、1回転での噛合ポイントを1
箇所に制限するためである。なお、複数の切欠を等間隔
に配置して複数のポイントで噛合うことのできるオーバ
ーロードクラッチにすることも当然可能である。各切欠
41の谷部42には、トルク伝達素子であるボール(鋼球)
12が後述する構成により押し込まれる。
このドリブンプレート40は、カップリングフランジ13,1
4に固着するためのねじ孔43を有している。カップリン
グフランジ13,14は円筒部で一方の軸Bに取付けられ
る。符号15はカップリングフランジ14と軸Bを締結する
ための公知の装置であり、加圧フランジ16及びボルト17
によりテーパリングの楔作用を利用してカップリングフ
ランジ14と軸Bが締結される。
ハブ20には筒状部21の一端において鍔22が形成され、他
端において外周にねじ部23、内周に拡径部24、端面にね
じ孔25が形成されている。拡径部24の内側の締結装置18
は、前述の符号15で示したものと同様であり、加圧フラ
ンジ19及びボルト17によりハブ20と軸Aが締結される。
第3図及び第4図に示されるように、鍔22の内側面に
は、円周方向不等配のV形長溝(トルク伝達素子保持有
底部)26が放射状に設けられている。V形長溝26は、前
述の切欠41と位相が同じである。鍔22におけるV形長溝
26の相互間は平坦部27になっている。
第1図に戻り、ハブ20の筒状部21には、プレッシャープ
レート30が内周に隙間を有して遊嵌している。プレッシ
ャープレート30の鍔22と対向する面は、ドリブンプレー
ト40の切欠41の谷部42に対面するように勾配が設けられ
た一部に円錐面を形成する傾斜部31となっている。傾斜
部31は、後述するコイルばね32により、トルク伝達素子
12を谷部42とV形長溝26の底部28に押圧する機能を有す
る。
ハブ20の他端のねじ部23には、調節ナット33が螺合す
る。調節ナット33とプレッシャープレート30の間には、
複数のコイルばね32、ボール保持リング36及びボール37
が設けられている。調節ナット33は、プレッシャープレ
ート30がトルク伝達素子12を押圧する力を調節するもの
である。調節後、調節ナット33に設けられた止めねじ34
をねじ込み、その先端にあるロックプラグ35をねじ部23
に押圧係合させて緩み止めとする。コイルばね32はプレ
ッシャープレート30を個々の付勢力により押圧する。
ドリブンプレート40のトルク伝達素子保持部分の肉厚は
トルク伝達素子12の直径より薄く、静止状態において、
プレッシャープレート30と鍔22の間において、両者に対
しそれぞれ隙間を有して配置されている。プレッシャー
プレート30からの押圧力は、その傾斜部31によってドリ
ブンプレート40の切欠41の谷部42方向とV形長溝26の底
部28方向とにトルク伝達素子12をそれぞれ押圧して各々
に2点接触させる。
この押圧力により、ドリブンプレート40はプレッシャー
プレート30に対する半径方向の位置を定められ、ハブ20
から浮上した状態にある。なお、軸方向の移動は隙間分
だけ自由である。また、プレッシャープレート30もハブ
20から浮上した状態にある。しかしながら、浮上状態で
あっても、トルク伝達素子12がドリブンプレート40の切
欠41と鍔22のV形長溝26に各々2点で接触しているた
め、バックラッシュは生じない。従って、軸Aにハブ2
0、軸Bにドリブンプレート40及びカップリングフラン
ジ13,14を取付ける際に間隔誤差があっても、ドリブン
プレート40はハブ20に対して軸方向の相対移動が許され
る。また、軸Aと軸Bの間に角度誤差があってもドリブ
ンプレート40は誤差吸収のため傾くことができる。
さらに、第5図に示されるように、プレッシャープレー
ト30の右側面(ボール37側)50には、テーパ面51が形成
されている。ボール保持リング36は、ボール37を保持す
るための貫通孔38を有する。この貫通孔38は、完全な円
筒状である。ボール保持リング36の右側面ではコイルば
ね32の付勢力を受け、左側面ではボール37を正確に軸方
向に押圧する。ボール保持リング36の内径はハブ20の外
周円筒面60と摺動自在な直径である。ボール保持リング
36に保持されたボール37は、調節ナット33の締付時、ベ
アリング作用をすることにより、この調節ナット33をス
ムースに締付けることができ、従来では必要であったス
ラストベアリング等を組込むことを要しない。
ボール37は、その直径d(第6図)がハブ20の外周円筒
面60とプレッシャープレート30の内周面52との間隔tよ
り大きく、トルク伝達状態では、ハブ20の外周円筒面6
0、プレッシャープレート30のテーパ面51及びボール保
持リング36の貫通孔38の3点で挟持されている。ボール
37に作用する力は、ボール保持リング36を介するコイル
ばね32からの軸方向の押圧力P1、プレッシャープレート
30のテーパ面51からの反力P2、ハブ20の外周円筒面60か
らの反力P3であり、これらの力が釣り合っている。な
お、P4,P5は、プレッシャープレート30のテーパ面51か
らボール37への反力を、軸方向分力と半径方向分力に分
解した力である。従って、 P1=P4 : P3=P5 である。このように、コイルばね32の押圧力のすべてが
トルク伝達素子12をV形長溝26に係合させる力として作
用する。このように、ボール37がハブ20の外周円筒面60
に接するように配置されているので、ばね32の小型化に
好適なオーバーロードクラッチ10を得ることができるの
である。
ハブ20の外周円筒面60には、V字状の環状溝61が形成さ
れている。環状溝61はトルク伝達状態におけるボール37
とハブ20の外周円筒面60との接点からAだけばね側にお
いて始点62を有する。この寸法Aは、トルク伝達素子12
がV形長溝26から脱出したときの移動量よりも短く、ト
ルク伝達素子12がV形長溝26から完全に脱出する以前に
ボール37が環状溝61の始点62に達しかかる構成となって
いる。
トルク伝達回転中において過負荷が加わっていないとき
は、プレッシャープレート30の押圧によりトルク伝達素
子12がドリブンプレート40のV字状の切欠41と2点、及
びハブ20の鍔22のV形長溝26で各々2点接触して落ち着
いているので、両軸A,Bは一体となって回転してトルク
が伝達される。回転中に角度誤差、間隔誤差が生じて
も、前述したように、オーバーロードクラッチ10自体で
これらの誤差を吸収することができる。当然バックラシ
ュは生じない。
次に、ドリブンプレート40に過負荷が加わると、ドリブ
ンプレート40の回転が阻止されるにも拘わらず、軸Aが
回転を続けるため、トルク伝達素子1はV形長溝26から
脱出しようとする。トルク伝達素子12がコイルばね32の
押圧力に抗してプレッシャープレート30を右方向に押圧
すると、ボール37は環状溝61に近付く。環状溝61までの
距離はトルク伝達素子12の移動量より短いから、トルク
伝達素子12がV形長溝伝達26から完全に脱出する以前
に、第6図に示されるように、ボール37は環状溝61の始
点62に差しかかる。この動作は、 P4>P1 によって生じる。
第7図は、トルク伝達素子12及びプレッシャープレート
30の移動量がAを越えた直後を示す図である。このと
き、プレッシャープレート30のテーパ面51の角度を45゜
とすると、 P5>0 であり、ボール37には環状溝61に落ち込む方向の力が作
用することになる。従って、トルク伝達素子12の移動量
が寸法Aを越えた瞬間、ボール37は環状溝61に落ち込
む。
第8図は、ボール37が、環状溝61に落ち込んでプレッシ
ャープレート30の移動軌跡から退いた状態を示す。ボー
ル37は、環状溝61に落ち込む寸前の中心位置(第6図)
から軸方向に寸法B、半径方向に寸法d−t移動した状
態にある。ボール37は、このとき、ボール保持リング36
の貫通孔38、プレッシャープレート30の内周面52及び環
状溝61の溝面63に3点接触し、コイルばね32の押圧力
は、プレッシャープレート30を左方向に押圧するように
作用しない。すなわち、コイルばね32の押圧力P1、プレ
ッシャープレート30の内周面52からの反力P6及び環状溝
61の溝面63からの反力P7が釣り合い、コイルばね32の押
圧力は環状溝61の溝面62からの軸方向分力と相殺され
る。従って、ボール37が一旦環状溝61に落ち込むと、も
はやプレッシャープレート30には軸方向の押圧力が作用
しなくなる。
ここで、寸法A、寸法B、寸法C(ボール37の中心から
テーパ面51の内周面側端部までの軸方向寸法)及びトル
ク伝達素子12の移動量(Lとする)は次の関係を満たす
ように設定する。
A+B+C≦L A+B+CがLを越えると、トルク伝達素子12がV形長
溝26から完全に脱出した際に、ボール37はまだプレッシ
ャープレート30の移動軌跡から完全に退いていない状態
にあるから、過負荷が解除されたときにコイルばね32の
押圧力がプレッシャープレート30に作用し、トルク伝達
素子12は自動的にV形長溝26に復帰してしまうからであ
る。
なお、A+B+C=Lのとき、ボール37はプレッシャー
プレート30のテーパ面51のエッジと干渉する位置にある
から、トルク遮断状態を確実にするため、 A+B+C<L であることが望ましい。そのための余裕代は、第8図中
符号Dで示されている。
以上のように、従動部に過負荷が作用したときのトルク
の遮断は、ボール37がハブ20の外周円筒面60を転動し、
環状溝61の始点62に差しかった瞬間に生じる。トルク伝
達素子12に作用するコイルばね32の押圧力は、軸方向に
おいて100%(摩擦損失等を無視した理論上の値)伝達
される。トルク伝達状態におけるボール37とハブ20の外
周円筒面60との接点から環状溝61の始点62までの距離
は、直線であるからその設定が容易である。
トルク遮断状態から、トルク伝達状態に復帰させるに
は、まず、トルク伝達素子12とV形長溝26の位相を合わ
せ、プレッシャープレート30を第1図中左方向に移動さ
せる。ボール37はコイルばね32の押圧力により環状溝61
の溝面63から半径方向外側の力を受けているから、ボー
ル37は自動的に環状溝61から脱出する。このようにし
て、ボール37は再度プレッシャープレート30のテーパ面
51に接し、トルク伝達状態が回復する。
第9図は本発明の第2実施例を示している。すなわち、
同出願人による特願平1−43136号に開示されるオーバ
ーロードクラッチのように、ハブ120側に外側に向って
広がるV字状の切欠141を設け、被動側に形成されたV
形長溝126にトルク伝達素子112を配置し、プレッシャー
プレート130によりトルク伝達素子112をV形長溝126方
向に押圧力を加えてトルク伝達を行い、このプレッシャ
ープレート130とコイルばね132の間にボール保持リング
136及びボール137を配置して、このボール137が過負荷
時にハブ120の外周円筒面に形成された環状溝161に嵌入
するようにしたものもある。
以上は、本発明の好適実施例を説明したものであり、こ
れに限定されるべきものではない。従って、次のような
変形も本発明に含まれるものである。
第1に、環状溝の形状は、第5図乃至第8図に示される
ようなV字状のようなものでなく、軸に直角な面が対向
するように形成されたものでもよい。また、一方が軸に
直角で他方がV字状のように傾斜しているものでもよ
い。
第2に、V字状の切欠とV形長溝の関係を、上記実施例
のように軸方向に配置するものと異なり、特公昭55−21
894号のように、半径方向に配置するように構成させた
ものでもよい。
発明の効果 本発明は以上の構成であるから、次の効果を奏する。
(1)トルク伝達時において、トルク伝達素子がトルク
伝達素子保持有底部に遊嵌せず、常時2点接触している
ので、トルク伝達素子のトルク伝達素子保持貫通部に対
する位置が常時一定しており、ハブのドリブンプレート
の相対位置にずれの生じることがない。また、再噛合が
確実である。
(2)機械的にトリップトルクを設定でき、周辺機器に
悪影響を与える電気的なノイズを生じることがない。
(3)ボールをプレッシャープレートのテーパ面とハブ
の外周円筒面とに接するようにしたことから、ばね力は
トルク伝達素子に略々100%伝達され、複数のテーパ面
を介して伝達する従来のものに比べて、トリップトルク
を正確に管理することができるとともに、ばねを小型軽
量化することもできる。
(4)ボールがハブの外周円筒面を転動して環状溝の始
点に差しかかったときにトルク遮断を生じるため、トル
ク伝達状態におけるボールとハブとの接点と、この接点
から環状溝の始点までの軸方向の間隔を要件としてトリ
ップトルクを設定することができる。この場合、直線的
な間隔を管理するだけで、正確かつ容易にトリップトル
ク管理をすることができ、従来のような複数のテーパ面
からなるオーバーロードクラッチに比べ、トリップトル
ク管理が簡単になる。
(5)また、環状溝をハブの外周円筒面に設けたことに
より、部品点数の削減ができ、テーパ面を正確に加工す
る必要もないことから、製造コストの低減を図ることが
できる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の第1実施例のオーバーロードクラッチ
のトルク伝達状態における軸方向断面図、第2図はドリ
ブンプレートの正面図、第3図はハブの正面図、第4図
は第3図の上面部、第5図乃至第8図はトルク伝達状態
からトルク遮断状態になるときの動作を説明するための
第1図の部分拡大断面図、第9図は本発明の第2実施例
のオーバーロードクラッチのトルク伝達状態における軸
方向断面図である。 10……オーバーロードクラッチ 12,112……トルク伝達素子 20,120……ハブ 22……鍔 26,126……V形長溝(トルク伝達素子保持有底部) 27……平坦部、28……底部 30,130……プレッシャープレート 31……傾斜部 32,132……コイルばね 36,136……ボール 37,137……ボール保持リング 40……ドリブンプレート 41,141……V字状の切欠(トルク伝達素子保持貫通部) 42……谷部、51……テーパ面 52……内周面、60……外周円筒面 61,161……環状溝

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】トルク伝達素子をハブ又はドリブンプレー
    トの一方に形成したトルク伝達素子保持貫通部で保持す
    るとともに、プレッシャープレートによりハブ又はドリ
    ブンプレートの他方に形成したトルク伝達素子保持有底
    部にばねにより押圧してトルク伝達を行い、過負荷時に
    は前記トルク伝達素子が前記トルク伝達素子保持有底部
    から前記押圧に抗して脱出するようにしたオーバーロー
    ドクラッチにおいて、 前記トルク伝達素子と接触する前記プレッシャープレー
    トの部分に前記トルク伝達素子をオーバーロードクラッ
    チの回転中心軸と交差する方向に押圧する傾斜部が形成
    され、 前記トルク伝達素子保持貫通部は軸方向から見た形状が
    V字状であり、トルク伝達素子保持有底部はV字型溝で
    あり、 前記プレッシャープレートの前記ばね側内周部分の角部
    にテーパ面を設け、 ボールを前記ハブの外周円筒面と前記テーパ面とに接す
    るように、且つ、前記ばねによって軸方向に押されるよ
    うに配置されたリング端面に接するように配置し、 トルク伝達時における前記ボールの位置から前記ばね側
    において前記ハブの外周円筒面上に環状溝を設け、 トルク遮断時には、前記ボールが前記環状溝に落ち込む
    ことによりばね力が前記プレッシャープレートに作用し
    ないようにしたことを特徴とする、 オーバーロードクラッチ。
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