JPH07325458A - 画像形成部材の帯電方法 - Google Patents

画像形成部材の帯電方法

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JPH07325458A
JPH07325458A JP7121157A JP12115795A JPH07325458A JP H07325458 A JPH07325458 A JP H07325458A JP 7121157 A JP7121157 A JP 7121157A JP 12115795 A JP12115795 A JP 12115795A JP H07325458 A JPH07325458 A JP H07325458A
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ionic conductive
charging
voltage
ions
conductive medium
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JP7121157A
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John S Facci
エス.ファシ ジョン
B Lewis Richard
ビー.ルイス リチャード
Milan Stolka
ストルカ ミラン
Martin A Abkowitz
エイ.アブコウィッツ マーティン
J Levy Michael
ジェイ.レヴィー マイケル
Joseph C Mammino
マミノ ジョセフ
Michael M Shahin
エム.シャヒン マイケル
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Xerox Corp
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    • G03G13/02Sensitising, i.e. laying-down a uniform charge
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 コロナ放電による帯電方法の欠点であるオゾ
ン発生等を回避し、帯電効率が高い等の優れた、画像形
成部材の帯電方法を提供する。 【構成】 層状の画像形成部材を帯電させる方法であっ
て、イオン性導電性媒体からイオンをこれに伝達するこ
とによる、層状の画像形成部材の帯電方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、一般にイオノグラフ
ィのための画像形成部材、例えば光受容体、光導電性画
像形成部材および誘電電荷受容体を帯電させる方法に関
する。更に詳しくは、具体例では、本発明は、イオン性
導電により光導電性の画像形成部材、特に好ましくは層
状の画像形成部材を帯電させる方法に関し、この場合、
例えば、コロナ帯電放電装置に伴うその公知の欠点を回
避しおよび/または最小にすることができる。本発明の
具体例には、光導電性の画像形成部材のイオン伝達によ
る帯電の方法が含まれ、この方法は、液体、例えば水、
のような成分と画像形成部材の表面とを接触させ、その
成分に電圧を印加しながら、画像形成部材を移動、例え
ば回転させ、これによりイオン、好ましくは正または負
の単一の荷電を液体/画像形成部材界面から画像形成部
材へと伝達させるのを可能とすることを含む。
【0002】
【従来の技術】コロナ放電方法による光導電性画像形成
部材の帯電は公知であるが、この方法には多数の欠点が
随伴する。例えば、オゾンの発生、高い電圧、例えば約
6,000〜7,000ボルトの使用である。これには
特別の絶縁の使用、追加コストのかかるコロトロンワイ
ヤの維持が必要であり、帯電効率が低く、消去ランプお
よびランプシールド等が必要となる。健康に有害である
ため、オゾンはフィルタを通過させることにより除去さ
れる。コロナ帯電により窒素の酸化物が生成するが、こ
れは最終的にコロトロン表面から脱着され、最終的に輸
送用分子を酸化し、これにより光受容体の電気的性質に
悪影響を及ぼす。これらは、プリントの欠損として出現
し得る。
【0003】コロナ発生装置に随伴する1つの問題は、
発生したコロナの存在下に生ずるものであるが、この場
合、高い化学反応性の領域も生成し、これにより機械の
空気中で新たな化学的化合物が合成される。この化学反
応性により、対応してコロナ発生電極並びにこれに隣接
する他の表面上で化学的成長物の蓄積が起る。長期間の
操作の後では、これらの化学的成長物がコロナ発生装
置、更に静電複写装置全体の性能をも劣化させる可能性
がある。
【0004】遊離の酸素、オゾンおよび他のコロナ流出
物、例えば窒素酸化物および窒素酸化物分子種が、コロ
ナ領域で生成され得る。これらの窒素酸化物分子種は固
体表面と反応する。特に、これらの窒素酸化物分子種
は、コロナ発生装置の導電性制御グリッド、シールド、
シールド部材および他の部品によって吸着される。窒素
酸化物分子種の吸着は、たとえコロナ発生装置が窒素酸
化物分子種を除去すると共にオゾンの放出を制御する、
操作の際の方向性を持った気流を備えていたとしても生
起する。オゾンを補集する過程で、方向性を持った気流
は、コロナ発生装置の影響を受けた領域または何らかの
他の機械部分へと窒素酸化物分子種を運ぶことにより、
問題を更に悪化させ得る。
【0005】窒素酸化物のようなコロナ発生過程の副生
物とシールド、制御グリッドまたは他のコロナ発生装置
の部品との反応の結果、その表面上に腐食性の蓄積や付
着が生じ得る。これらの付着物により、出力コピーにお
ける側部から側部の密度の変動や暗い縞および明るい縞
により明示される不均一な光受容体の帯電のような問題
が起り得る。また、環境条件に応じて、付着物が帯電す
るようになり、効果的にシールドまたはスクリーン電圧
が上昇する結果、同様の不均一性の欠陥となることがあ
る。腐食の極端な場合では、コロナ発生電極とシールド
部材上のスクリーンとの間のアークに至り得る。
【0006】静電複写環境で操作するコロナ発生装置に
随伴する他の問題は、コロナ発生電極の表面並びにこれ
に隣接する表面上のトナーの蓄積に起因する。蓄積した
トナーのスポットは、その性状が誘電性であり、シール
ドの内部表面上における局在した電荷の蓄積を起す傾向
があり、これにより電流の不均一性およびコロナ電流の
低下がもたらされる。ワイヤ電極を支持する絶縁エンド
ブロック上の局在したトナーの蓄積はスパークも引起
す。
【0007】コロナ発生装置では、シールドまたは制御
グリッドのような部品を作製する材料が、厳しい堆積削
除(parking deletions )に著しい影響を及ぼすことが
認められている。従来技術では、通常はステンレス鋼の
材料がシールドに使用されている。他の材料、例えば部
品材料の迅速な酸化および随伴するコロナ発生器の性能
の喪失を防止する、腐食抵抗性の鉄系金属は、限定され
た成功しか収めていない。主として装置によって発生す
るコロナの腐食性の影響のためである。
【0008】コロナ帯電に随伴する問題を低減させるた
めの他の試みでは、表面にエレクトロダグ(electroda
g)被覆を塗布することにより、装置部品による窒素酸
化物分子種の吸着を低減させるべく、相当な努力がなさ
れている。このような被覆は、典型的にはニッケル、
鉛、銅、亜鉛またはこれらの混合物のような反応性の金
属基材を含む。このような反応性の金属基材材料は、窒
素酸化物分子種を吸収するか、またはこれと無害の化合
物を形成する傾向がある。しかしながら、堆積削除の問
題は、例えばエレクトロダグ材料は、窒素酸化物分子種
を吸収するかこれと無害の化合物を形成することを時間
的に継続するものではないことから、依然として存続す
る。加えて、この問題に向ける必要のあるある種の部品
は、作製するのにコストがかかる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、光受
容体のイオン伝達による帯電に関する。
【0010】更に、本発明の他の目的では、層状の光導
電性画像形成部材を帯電させるためのコロナ帯電装置を
排除することのできる方法が提供される。
【0011】更に、本発明の他の目的では、イオン性の
導電性液体とイオン性の導電性重合体とを、光発生層と
電荷伝達層とから構成される層状の光導電性の画像形成
部材を含む光導電体の帯電のために選択する。例えば、
米国特許第4,265,990 号を参照することができる。
【0012】また、本発明の他の目的では、イオン性の
導電性液体とイオン性の導電性重合体とを、光発生層と
電荷伝達層とから構成される層状の光導電性の画像形成
部材を含む光導電体の帯電のために選択する。例えば、
米国特許第4,265,990 号を参照することができる。この
場合、帯電の機構は、画像形成部材へのイオンの伝達で
ある。
【0013】本発明の更なる目的は、イオンの伝達によ
って画像形成部材を帯電させる方法を提供することにあ
り、この部材は、フルカラー、ハイライトカラー、トリ
レベルカラー方法およびイオノグラフによる画像形成方
法のようなゼログラフ画像形成および印刷方法を含む多
数の画像形成方法のために選択することができる。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明のこれらの目的お
よび他の目的は、画像形成部材を帯電させる方法を提供
することにより、その具体例において達成することがで
きる。具体例では、本発明の方法は、イオンの伝達によ
って光受容体を帯電させることを含む。更に詳しくは、
具体例では、本発明の方法は、光導電性の画像形成部材
のイオン性の導電による帯電を含み、この方法は、液
体、例えば水、のような成分と画像形成部材の表面とを
接触させ、その成分に電圧を印加しながら、画像形成部
材を回転または移動させ、これによりイオン、好ましく
は正または負の極性のような単一の荷電を液体/画像形
成部材界面から画像形成部材へと伝達させるのを可能と
することを含む。このようにして光受容体は、コロトロ
ンによって光受容体に直接電圧を印加するのではなく、
液体成分に電圧を印加することによって帯電される。具
体例では、吸収体スポンジ、ブレード、ロール等に含ま
せた蒸留水のようなイオン性の液体に、光受容体上で所
望される表面ポテンシャルに略等しい電圧によってバイ
アスをかけ、分子的な大きさの流体ギャップを横切る場
がゼロ(0)に低減されるまで、所望の極性のイオンを
接触地点で付着させる。
【0015】本発明の特定の具体例は、イオン性の導電
性媒体からイオンを伝達することにより層状の光受容体
を帯電させる方法に向けられ、この場合、この媒体は蒸
留水を含む水のような液体、またはイオン性の導電性重
合体から構成するものとし、更に光導電性の画像形成部
材のイオン伝達による帯電のための方法に向けられ、こ
れはイオン性導電性媒体と画像形成部材の表面とを接触
させ、媒体に電圧を印加しながら、イオン性導電性媒体
を介して画像形成部材を移行させるように移動させるか
または回転させ、これによりイオンのその部材への伝達
を可能とすることを含み、具体例において本発明に決定
的に重要なのは、セレンのようなドラムより寧ろ層状の
画像形成部材の選択および帯電である。
【0016】イオン性導電性媒体の例には、蒸留脱イオ
ン水、水道水、他の類似する有効な媒体等が含まれる。
水相に添加してこれをイオン性導電性とし得る成分に
は、二酸化炭素(CO2 )のような多数の大気成分、炭
酸リチウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、重炭酸ナ
トリウム等のアルカリ金属炭酸塩が含まれる。この種の
成分の濃度範囲は、痕跡レベルから飽和まで変動し得
る。印加電圧は、約−4,000ボルト〜+4,000
ボルトの範囲とすることができる。イオン性導電性媒体
の他の例は、有効量、例えば96重量%の水を含むNa
OHのような塩基で中和された有効量、例えば4重量%
のポリアクリル酸から構成されるゲルである。種々の二
価に荷電したイオン、例えばCa(OH)2 の形態のC
2+、アミン等のような塩基性成分等をゲルに添加し、
ゲルのイオン導電率を増強すると共にゲルの架橋を増強
することができる。電源から媒体に印加する電荷は、正
の極性または負の極性とすることができ、これは例えば
約200ボルト〜約750ボルトの値を有する。この電
荷は、画像形成部材に印加される電荷と等しく、よって
750ボルトの電荷をイオン性導電性媒体に印加した場
合、約750ボルトまたはそれより僅かに小さい、例え
ば約725ボルト〜749ボルトの電荷を画像形成部材
に印加する。施される電荷の符号は、印加する電圧の符
号によって制御する。イオン性導電性媒体に対する正の
バイアスの印加により、陽イオンが画像形成部材に伝達
される。イオン性導電性媒体に対する負のバイアスの印
加により、陰イオンが画像形成部材に伝達される。光受
容体の周回転速度は、速度ゼロより大きいような極めて
低い値から毎秒20インチのような高い速度までの範囲
とすることができる。イオンの伝達に相応する界面の厚
さは、分子的な寸法を有し、溶液中のイオンの濃度に応
じて、約100オングストローム〜約5オングストロー
ムで変動し得るが、濃度が低くなれば界面はより厚くな
る。例えば、光受容体が毎秒20インチで移動し、帯電
媒体のニップ幅(nip width )が0.1インチ(典型的
には)である場合、画像形成部材は約5ミリ秒の間帯電
要素と接触する。同様に、光受容体が毎秒1インチで移
動し、ニップ幅が1インチである場合、画像形成部材は
1秒の間帯電要素と接触する。
【0017】液体に電圧を印加するために、導電性材料
と液体または液体を担持する分子種とを接触させる。導
電性材料は、銅線または真鍮、ステンレス鋼、アルミニ
ウム等から作製した容器とすることができる。容器は、
炭素充填重合体またはプラスチックのような導電性複合
材料から構成することができる。導電率は、約1マイク
ロmho/cmまでも低くすることができる。画像形成部
材を帯電させ得る最高電圧は印加電圧である。画像形成
部材の帯電はこの値が限界である。画像形成部材上の電
圧が印加電圧に達したときに、イオン性導電性媒体と画
像形成部材との間の界面における電場がゼロに降下し、
かつイオン性導電性媒体自体の全ゆるIRまたは電圧降
下が無視されるためである。画像形成部材とイオン性導
電性媒体との間の接触のための時間が不十分である場合
は、画像形成部材は過少帯電となり得る。過少帯電の程
度は通常は有意なものではなく(25〜50ボルト)、
イオン性導電性媒体に対してより高い電圧を印加するこ
とにより補償することができる。−800ボルト〜+8
00ボルトでオゾンが形成されていない証拠として、コ
ロナは観察されず、および/またはオゾンの臭いが存在
しない。
【0018】具体例では、本発明の方法は、2つの条件
が合致した場合に非常に効率的であると考えられる。第
1のものは、イオン性導電性媒体における有意でない電
圧降下であり、これは純粋な蒸留水において満足され、
その場合毎秒20インチにおけるIR降下は約25ボル
ト以下である。このことは、印加電圧が625ボルトで
ある場合、印加電圧の約4%が無駄となったことに相当
する。イオン性導電性媒体のイオン導電率を増加させる
ことによって、イオン性導電性媒体を横切る電圧降下を
低減させ、効率を増加させることができるが、これは例
えば、例として約0.1mMの低濃度のイオン性分子種
を添加することにより達成することができる。第2の条
件は、画像形成部材にかかる電圧が、イオン性導電性媒
体におけるIR降下未満の印加電圧に到達するのに十分
な時間期間の間、画像形成部材とイオン性導電性媒体と
を接触させたままとすることである。以下の表は、種々
のプロセス速度で予期される計算された電流を示す。前
提は、1000ボルトの印加電圧、3.0の相対誘電
率、25ミクロンの画像形成部材の厚さ、および16イ
ンチの帯電機構の長さ(1000cm2 /パネル)であ
る。
【0019】
【表1】
【0020】イオン性導電性媒体がゼロ(0)ボルトを
含む全ゆる電圧に画像形成部材を帯電させることができ
るため、消去ランプは除去することができる。よって、
イオン性導電性液体を接地させ、画像形成部材上に残留
する画像による残余の電荷をイオン性媒体へと回収して
戻すことができる。したがって、残余の電荷を光放電さ
せるために消去ランプを必要としない。
【0021】本発明は、イオン性導電性の液体(流体基
材のイオン供与体)およびイオン性導電性の固体(固体
状態のイオン供与体)の両者を包含する。流体イオン供
与体は、キャリヤ流体溶剤と、可溶性のイオン化可能分
子種または電解質とから構成される。適切な溶剤には、
水、アルコール、例えばエタノール、イソプロパノー
ル、およびポリオール、例えばグリセリン、ケトン、例
えばアセトン、芳香族炭化水素、例えばトルエン、キシ
レン、式Cn 2n+2の炭化水素(式中n=約5〜2
0)、およびイオン化可能な分子種または電解質を溶解
し得る液体が含まれる。具体例では、約0.5〜約20
%とするような有効量で溶解した塩を添加することがで
きる。例えば、一般式M+ - により表されるようなも
の等である。式中、M+ は、正に荷電した分子種であ
り、例えばH3+ 、Li+ 、Na+ 、K + 、Rb+
Cs+ 、Be2+、Mg2+、Ca2+、Sr2+、Ba2+、遷
移金属陽イオン、例えばFe2+、Co2+、Ni2+、Cu
2+、Zn2+、ランタニド陽イオン、アンモニウム、アル
キルアンモニウム、アルキルアリールアンモニウム、テ
トラフェニルアルソニウム、テトラフェニルホスホニウ
ム、ピリジニウム、ピペリジニウム、イミダゾリニウ
ム、グアニジニウム、重合体陽イオン、例えばポリビニ
ルピリジニウムである。X- は、負に荷電した分子種で
あり、例えばF- 、Cl - 、Br- 、I- 、HF2 -
ICl2-、SO4 2-、SO3 2-、HSO4 - 、CO
3 2-、HCO3 - 、NO3 - 、NO2 - 、ClO4 -
BrO4 - 、PF6 -、SbF6 - 、AsF6 - 、As
4 3-、As27 4-、BO2 - 、BrO3 -、ClO3
- 、BeF4 2-、Fe(CN)6 3-、Fe(CN)6
4-、FSO3 -、GeO3 2-、OH- 、IO3 - 、IO4
- 、IO6 5-、MnO4 - 、MnO4 2-、SeO4 2-
SeO2 2-、SiO3 2-、SiO4 4-、TeO4 2-、S
CN-、OCN- 、WO4 2-、VO3 - 、VO4 3-、V2
7 4-、SiF6 - 、ホスフェート、ハイポホスフェ
ート、メタホスフェート、オルトホスフェート、メタタ
ングステート、パラタングステート、モリブドタングス
テート、モリブデート、および陰イオン性無機錯化合
物、アセテート、アジペート、アルコネート、ベンゼン
スルホネート、ベンゾエート、カンホレート、シンナメ
ート、シトレート、ホルメート、フマレート、グルタメ
ート、ラクテート、マレート、オレート、オキサレー
ト、フェノキシド、フタレート、サリチレート、サクシ
ネート、タルタレート、トリフレート(triflate)、ト
リフルオロアセテート、トルエンスルホネート、重合体
陰イオンポリアクリレート、またはポリスチレンスルホ
ネート等である。
【0022】添加される塩の特定の例には、Na2 CO
3 、NaHCO3 、NaClO4 、LiClO4 、Na
2 SO4 、LiCl、NaCl、KCl、RbCl、C
sCl、MgCl2 、CaCl2 、塩化テトラエチルア
ンモニウム、臭化テトラエチルアンモニウム、ヨウ化テ
トラエチルアンモニウム、過塩素酸テトラエチルアンモ
ニウム、過塩素酸テトラブチルアンモニウム、塩化セチ
ルピリジニウム、または塩化ポリビニルピリジニウムが
含まれる。
【0023】イオン性導電性液体には、Na2 CO3
NaHCO3 、NaClO4 、LiClO4 、Na2
4 、LiCl、NaCl、KCl、RbCl、CsC
l、MgCl2 、CaCl2 、塩化テトラエチルアンモ
ニウム、臭化テトラエチルアンモニウム、ヨウ化テトラ
エチルアンモニウム、過塩素酸テトラエチルアンモニウ
ムの水溶液、またはエチルアルコール、イソプロピルア
ルコール、ジクロロメタン、アセトニトリル中の過塩素
酸テトラブチルアンモニウム、トルエンスルホン酸テト
ラエチルアンモニウム、塩化セチルピリジニウム、塩化
ポリビニルピリジニウムの溶液が含まれる。濃度範囲
は、痕跡レベルから飽和までとすることができる。流体
は、ハロゲン化テトラアルキルアンモニウム(ハロゲン
化物は、フッ化物、塩化物、臭化物、ヨウ化物とす
る)、過塩素酸テトラアルキルアンモニウム、硫酸テト
ラアルキルアンモニウム、p−トルエンスルホン酸テト
ラアルキルアンモニウム等のエタノール溶液とすること
もでき、濃度は痕跡量から飽和までとする。流体は、ア
ルカン、例えばヘキサン、ヘキサデカンまたはCaAO
T(AOTはジオクチルスルホサクシネートである)を
含むノルパル15(NORPAR15 )(商品名)、HBR−
Quat塩、ALOHAS電解質またはこれらの混合物
とすることもできる。
【0024】キャリヤ流体と電解質とを含むイオン性導
電性流体は、多数の異なる方法によって層状の光受容体
と接触させることができる。コンテナ貯蔵器のスロット
を介して表面に当てることにより、流体自体を光受容体
表面と直接接触させることができる。潤滑油を施したゴ
ムガスケットまたはシューにより、流体が貯蔵器から漏
れるのを封止する。ゴムは、光受容体表面の凹凸および
ドラムのような光受容体の全ゆる湾曲に適合するよう選
択される。表面に伝達され得る全ゆる液滴は、例えばワ
イパーブレードによって拭い取ることができる。流体容
器が電気的に絶縁性の材料から構成されている場合はワ
イヤーを流体に浸漬することにより、または導電性の材
料から構成されている場合は流体容器に直接電圧を印加
することにより、イオン性導電性流体に対する電気的接
触を行うことができる。
【0025】イオン性導電性流体は、吸収剤装填ブレー
ドに流体を吸収させることによっても表面と接触させる
ことができ、拭い取る様式で、ブレードと画像形成部材
の表面とを接触させる。ブレードは、例えば吸収剤のフ
ェルト状材料、または開放したセル発泡体から構成する
ことができる。装填ブレードは支持体に取付け、イオン
性導電性流体を含む貯蔵器から連続的に湿潤させる。拭
い取りブレードは、処理方向においてイオン性導電性ブ
レードの下流に配置することができ、イオン性導電性流
体の液滴が画像形成部材の表面に伝達しないことを確実
にする。湿潤したフェルトまたは発泡体ブレードに対す
る電気的接触は、これに対して金属接点またはワイヤー
を配置することにより行うことができる。その後この接
点に電圧を印加する。代替的に、電気的に導電性の材料
から構成されている場合は、支持体材料に電圧を印加す
ることができる。
【0026】液体のイオン性接触帯電装置を具現する更
なる方法には、計量ロールが含まれる。イオン性導電性
流体、好ましくは水を貯蔵器に含ませ、燈心(wick)に
より計量ロールに塗布し、これにより計量ロールが流体
の薄層によって湿潤されるものとし、層の厚さは、具体
例では数ミクロン、例えば約1〜約3ミクロンとする。
これに代えて計量ロールをイオン性導電性流体と直接接
触させることができ、画像形成部材の表面との良好な接
触を行うために、撓み性を有するようにすべきである。
計量ロールの表面は親水性とすべきであり、電気導電性
または電気絶縁性の材料から構成することができる。
【0027】堅い軸はコアとして働き、この上にローラ
ーに撓み性を与えるポリウレタンのようなエラストマー
重合体が被覆されている。撓み性の基部を設けるために
ポリウレタン発泡体を同様に使用することができる。次
いで、好ましくは厚さ0.5ミル〜5ミルの薄い平滑な
不透過性の重合体層でエラストマー層を被覆するが、こ
れはイオン性導電性である必要はない。この層は、好ま
しくは水とする流体に対して濡れ性、好ましくは親水性
とする。親水性の重合体層は、ヒドロゲル(ポリヒドロ
キシエチルメタクリレート、ポリアクリレート、ポリビ
ニルピロリジノン等)のような親水性の重合体とするこ
とができる。
【0028】代替的に、エラストマー層は、疎水性重合
体、例えばビトン(VITON )(商標名)、フッ化ビニリ
デン/ヘキサフルオロプロピレンの共重合体、またはフ
ッ化ビニリデン/ヘキサフルオロプロピレンおよびテト
ラフルオロエチレンの三元共重合体とすることができ
る。親水性とするためにその表面を化学的に処理するこ
とができる。例えば、オゾンガスまたはクロム酸のよう
な他の酸化性試薬に露呈することによりこれを処理する
ことができる。ビトン(商標名)のような表面を親水性
とする更に他の方法は、例えばサンドペーパーを用いて
これを磨くことによりこれを粗面化するものである。
【0029】アルミニウム、亜鉛または酸化したカーボ
ンブラック、酸化アルミニウム、酸化錫、二酸化チタ
ン、酸化亜鉛等のような微細に砕いた導電性の粒子によ
り、前記した撓み性の基部を0.1〜10%程度重ねて
被覆する薄層を充填することにより、計量ロールの表面
を代替的に親水性とすることができる。前記エラストマ
ーをそのガラス転移温度を越えて加熱するか、またはエ
ラストマーの上に接着剤の層を付着させ、その表面に粒
子を噴霧することにより、導体粒子および半導体粒子の
両者をエラストマーの表面層に埋設することができる。
この層の厚さは0.1ミクロン〜100ミクロンとする
ことができ、好ましくは約10〜約50ミクロンとし、
ショアーのアジュロメータースケール(Shore Aduromet
er Scale)で約10A〜約60Aの硬度を有する。
【0030】動作の1つの機構:純粋な二酸化炭素雰囲
気と平衡化した純粋な水は、0.033%程度の溶解し
た二酸化炭素を含む。二酸化炭素は、100ミリリット
ルの水当り0.14グラム程度可溶性である。しかしな
がら、周囲雰囲気と平衡化した純粋な水は、標準的な温
度および圧力で17ミリリットルの溶解した空気を含
む。蒸留水と平衡化した空気のpHは、次の化学式によ
り表される水中のCO2の水性加水分解のために約5.
5である。
【0031】CO2 +H2 O=HCO3 - +H3+ HCO3 - +H2 O=CO3 2-+H3+ 二酸化炭素の水性加水分解は、純粋な空気平衡化した水
について、純粋な水のイオン抵抗率を約18メグオーム
から約100キロオームに劇的に減少させる。空気平衡
化した水は、イオン性分子種、ヒドロニウムイオン、重
炭酸イオン、炭酸イオン、および少量のヒドロキシドイ
オンを含む。よって、負の印加電圧の下では、重炭酸お
よび/または炭酸イオンが、光受容体表面に主として伝
達される。逆に、正の印加電圧の下では、ヒドロニウム
イオンが表面に伝達される。よって、純粋な水、水を基
剤とする流体および水と混合した流体は、イオン性導電
性であることが予期される。導電率は、前記したイオン
によって支配される。
【0032】コロトロンに対するイオン伝達の1つの利
点は、層状の画像形成部材を帯電させた場合に、オゾン
の発生が有意に低減することである。接触イオン帯電に
より、コロトロンで生成する場合の10%未満のオゾン
が生成する。−800ボルト〜800ボルトの電圧で
は、本発明の方法を用いると、完全に暗くした室内でコ
ロナは目視により観察されない。また、本発明の方法を
用いると、オゾンの臭いは検出され得ない。有機光受容
体は通常は−800ボルト未満に帯電されているため、
本発明のイオン伝達帯電は、全ての実際的な目的につい
てオゾンを伴わないものである。これにより、1つの光
受容体の分解の機構、すなわち通常は堆積削除として知
られている印刷欠陥が除去される。加えて、オゾンの管
理およびフィルター処理の必要性が緩和される。よっ
て、イオン性帯電装置では、コロトロンまたはスコロト
ロン(scorotron )よりも健康上の危険が低い。
【0033】本発明の方法の他の利点は、例えばDCの
みのバイアスを必要とし得るものであるため、電力供給
の複雑性を低減し得ることである。電力供給は、DC信
号に重ねてAC信号を使用する市販のバイアス帯電ロー
ラーよりも単純となる筈である。加えて、必要な電圧
は、他の帯電装置よりも低い。更に他の利点はコストで
ある。イオン伝達帯電により、18ドルまでコストを低
減することができる。構成の単純性は、より複雑な(よ
り部品数の多い)スコロトロンに対してコストの利点を
有し得る。他の利点は速度である。この方法により、毎
秒20インチまで光受容体表面を均一に帯電させること
ができる。
【0034】本発明の方法の更に他の利点は、帯電の均
一性の程度が高いことである。表面電圧の変動は、電荷
を保持する表面であるマイラー(MYLAR )(商品名)表
面に渡ってプラスまたはマイナス1〜2ボルトである。
光受容体上でこの試験を行うことは、暗減衰が出るため
に実際的ではないと考えられる。
【0035】多数の異なる光受容体、好ましくは層状の
光応答性の画像形成部材を、本発明の方法により帯電さ
せることができる。よって具体例では、帯電させるべき
層状の光応答性の画像形成部材は、支持基体、電荷輸送
層、特にアリールアミン正孔輸送層から構成するものと
し、その間に例えばIV型、I型またはX型(IV型が
好適である)のチタニルフタロシアニンから構成される
光発生層を配置するものとする。帯電のために選択し得
る正に荷電した層状の光応答性画像形成部材は、支持基
体、電荷輸送層、特にアリールアミン正孔輸送層、およ
び頂部重畳被覆体としての光発生顔料層から構成するこ
とができ、その間に必要に応じて層、例えば接着層を有
する。
【0036】帯電させる負に荷電した光応答性画像形成
部材は、示した順序で、支持基体、例えばグッドイヤー
・ケミカル(Goodyear Chemical )から入手可能なポリ
エステル49,000樹脂から構成される溶液被覆接着層、例
えば必要に応じて樹脂バインダーに分散させた金属フタ
ロシアニン、金属を含まないフタロシアニン、ペリレ
ン、チタニルフタロシアニン、バナジルフタロシアニ
ン、セレン、三方晶系セレン等から構成される光発生
層、および例えばポリカーボネート樹脂バインダーに分
散させたN,N′−ジフェニル−N,N′−ビス(3−
メチルフェニル)−1,1′−ビフェニル−4,4′−
ジアミンのようなアリールジアミンから構成される正孔
輸送層から構成することができる。
【0037】帯電させる正に荷電した光応答性画像形成
部材は、基体、ポリカーボネート樹脂バインダーに分散
させたN,N′−ジフェニル−N,N′−ビス(3−メ
チルフェニル)−1,1′−ビフェニル−4,4′−ジ
アミンから構成される電荷輸送層、および必要に応じて
不活性な樹脂バインダーに分散させた光発生体層から構
成する。
【0038】具体例では、発泡体を容器に取付ける楔止
めロッドを備える真鍮のような金属容器に入れた発泡体
成分を濡らすことにより、光受容体を帯電させる。真鍮
容器に近接して光受容体を載置し、発泡体を画像形成部
材と接触させる。発泡体は、真鍮容器またはコンテナと
も接触させる。容器に電源を接続し、発泡体に電圧を印
加するが、この電圧は、例えば約200〜約800ボル
トの範囲とすることができる。この電圧により、水中の
HCO3 - およびH3+ イオンが分離する。電源から
正の電圧を印加した場合、正のイオンが画像形成部材に
向って移動し、電源から負の電圧を印加した場合、負の
イオンが画像形成部材に向って移動する。画像形成部材
を回転または移行させることにより、発泡体から画像形
成部材へと電荷が伝達され、この電荷は、電源から印加
された電圧と実質的に等価であるか等価である。具体例
における画像形成部材は、例えば毎秒約100インチ、
好ましくは毎秒0〜約50インチ、更に好ましくは毎秒
約0.5〜50インチの速度で回転している。前記した
ことは、主として水中への二酸化炭素の公知の溶解によ
って生起すると考えられる。
【0039】他の具体例では、本発明の方法を実施する
ために、水のようなイオン性導電性の流体を含むポリエ
チレンビーカーを選択することができ、この場合はビー
カーを電源に接続する。ビーカー内の流体に印加した電
力によりここで示したようにイオンが生成し、これらの
イオンは画像形成部材へと移動し、これを例えば約−
3,000ボルト〜約+3,000ボルト、好ましくは
それぞれ約±400〜約±700、更に好ましくは約−
635〜約−675ボルトに帯電させる。
【0040】
【実施例】実施例1 厚さ2ミル、幅3インチ、長さ19インチのアルミニウ
ム処理したマイラー(商標名)基体を、幅3インチ、直
径6インチのアルミニウムドラム上にテープ止めした。
マイラー(商標名)フィルムのアルミニウム処理した側
をアルミニウムドラムの表面と接触させ、接地面を形成
した。周速度が毎秒約2インチ〜毎秒約15インチで変
動し得るよう、ドラムの回転速度を電気的に制御した。
ドラムの下「6時」の位置にプラスチックビーカーを配
置し、公共水道水で満たした。水の水位をビーカーの縁
よりも高くしてメニスカス(凸部)を形成した。ビーカ
ーの壁を介して銅線を配置し、シリコーン重合体で孔を
封止した。ビーカー内の水に電圧を印加できるよう、銅
線の端部を露出させた。正または負いずれかの電圧を供
給することのできるトレックコントロール(Trek Contr
ol)電源によって電圧を印加した。「3時」の位置に静
電電圧計を取付け、マイラー(商標名)表面の表面電圧
を検出した。
【0041】水の高い表面張力(72mN/m)によ
り、プラスチックビーカーを過剰に満たすことが可能と
なるのみならず、マイラー(商標名)表面の濡れが防止
される。よって、回転に際し、ドラムは水のメニスカス
を通過するが、水がマイラー(商標名)表面を濡らすこ
とはない。接地面に対する短絡を回避するために、水の
メニスカスがドラムの縁を濡らさないのを確実にするよ
う配慮した。ビーカー内の水に−800ボルトの電圧を
印加した後、毎秒約3インチで1回転の1/4〜1/2
だけドラムを反時計回りに回転させて停止させた。静電
電圧計から読取りを行い記録した。その後に印加電圧を
−1,500ボルト〜+1,500ボルトで変動させ、
前記した手順の後に、幾つかの印加電圧V印加 (V ap
p) で静電表面電圧を記録した。
【0042】水貯蔵器に印加した電圧に対する静電表面
電圧 (V surf) のプロットを図1に示す。マイラー
(商標名)表面に発生した電圧は、1%の数十分の1以
内で、水貯蔵器に印加した電圧と同一である。実質的に
100%の電圧効率で、マイラー(商標名)表面に正お
よび負の両者の電圧が発生した。図1のプロットの直線
的な形状は、イオンの伝達による帯電を示すものであ
る。パッシェン曲線の最小値(約400ボルト)よりも
小さい電圧で起るその帯電は、帯電機構は空気の分解
(コロナ)を伴うものではなく、液体/マイラー(商標
名)界面におけるイオンの伝達を伴うものであることを
示す。
【0043】電荷伝達の均一性の測定:V印加=−80
0ボルトで、電荷伝達の均一性の測定を行った。そこで
水貯蔵器を除去し、ドラムを毎秒2インチで回転させな
がら、ESVを使用して表面電圧を測定した。マイラー
(商標名)上での電圧の読取りは、ドラムの周方向にお
いてプラスまたはマイナス2ボルトの変動を示した。精
密移行台上でESVを移動させることにより、電荷伝達
の均一性を同様に測定した。−800ボルトでの横方向
における表面電荷の変動は、プラスまたはマイナス2ボ
ルトであった。
【0044】実施例2 他の液体による帯電: 実施例1の手順によって他の液体
の帯電特性を同様に検討した。意図的に添加したイオン
を含まない液体の例として、蒸留した脱イオン水を使用
した。この水は、逆浸透フィルター、有機物質を除去す
るためのカーボンフィルター、および2つの脱イオンフ
ィルターを介する連続的なろ過によって精製したもので
ある。その後にアルカリ性過マンガン酸塩貯蔵器から、
高純度のアルゴンの下でこの水を蒸留した。この後に2
回目の蒸留を行った。精製した水は、超高純度のアルゴ
ン雰囲気下で保存した。蒸留した水の帯電特性は、水道
水と実質的に同一であった。これは、溶解した重炭酸イ
オンおよび炭酸イオン並びにヒドロニウムイオンを生成
する溶解した二酸化炭素ガスの加水分解のためである。
周囲の空気と平衡にある精製した水の抵抗率は、約10
0キロオームであった。マイラー(商標名)を帯電させ
るために他の水性媒体を使用することができ、これには
コーク・クラシック(Coke Classic)およびペプシ(Pe
psi )ブランドのソフトドリンクが含まれる。これら
は、水道水と略同一の効率で表面を帯電させる。
【0045】実施例3 例として、直鎖脂肪族炭化水素のノルパー15(NORPAR
15 )(商品名)(鎖の長さは約C15であり、エクソ
ン・ケミカル・コーポレーション、ハウストン、TXに
より販売されている)を使用し、アルミニウム処理した
マイラー(商標名)を帯電させた。この炭化水素は、5
重量%以下のイオン化性帯電指向体、例えばバリウム・
ペトロネート(barium petronate)またはHBrQua
tの界面活性剤(80モル%の2−エチルヘキシルメタ
クリレートと20モル%のジメチルアミノエチルメタク
リレートヒドロブロミドとから構成される)を含んでい
た。後者および前者を含むノルパー(商標名)溶液の両
者は、効率的に、すなわち約100%で表面を帯電させ
た。バリウム・ペトロネートまたはHBrQuatのい
ずれかを含むノルパー(商標名)の帯電曲線は、図1の
場合と区別し得ない。
【0046】実施例4 光受容体の帯電: 水性イオン伝達技術によって光受容体
の表面を帯電させることができることを示すために、市
販のゼロックス社の光受容体を使用した。光受容体は、
PVKバインダー(10%)中の三方晶系セレン光発生
層(90%)を用いて重ねて被覆したアルミニウム処理
したマイラー(商標名)接地面から構成し、次いでこれ
をポリカーボネート樹脂バインダーに分散させたN,
N′−ジフェニル−N,N′−ビス(3−メチルフェニ
ル)−1,1′−ビフェニル−4,4′−ジアミンから
構成した層により被覆した。接地面の縁部ストリップが
アルミニウムドラムに電気的に接触するよう、光受容体
の一部を区画した(実施例1と同一の寸法)。光受容体
の区画部をドラムに対して堅固にテープ止めし、これに
より輸送層のみが水貯蔵器内の水に露呈される、すなわ
ち電気的短絡回路が形成される可能性がないようにし
た。その後に−800ボルトのバイアスを水貯蔵器に印
加し、光受容体の帯電領域が電位計の下に来るまで、毎
秒2インチでドラムを回転させた。この地点で、画像形
成部材の回転を停止させた。その後、図2に示すよう
に、光受容体表面のこのスポットの表面電位を時間の関
数として測定した。この図は、表面が最初は約−750
ボルトに帯電されることを示す。これは、完全な絶縁体
につき予期される−800ボルトより小さい。6時の位
置での帯電と周期において90°遅い3時の位置のES
Vとの間の時間に生起する光受容体の暗減衰のためであ
る。暗減衰を約35秒間継続させた。暗減衰の速度は、
この種の光受容体に特徴的であると認められた。図2の
矢印により示されるように、蛍光ランプからの光に露呈
することにより、表面電位はゼロボルト付近まで速かに
降下した。前記の帯電/暗減衰/放電の挙動は、コロト
ロンによって負に帯電させた場合に、この光受容体に特
徴的なものであった。その後、P/R(層状の画像形成
部材)を+800ボルトに帯電させ、暗減衰を測定し
た。図3を参照することができる。
【0047】遥かに遅い暗減衰速度が観察された。表面
電位は、光への露呈によっては有意に影響を受けなかっ
た(放電されなかった)。この挙動は、コロトロンによ
って正に帯電された場合に、この光受容体に特徴的なも
のである。よって、光受容体の帯電および放電挙動は、
イオン伝達であれコロナ放電であれ、帯電の手段に対し
て異なるものではないと結論付けることができる。液体
イオン接触帯電装置によるコロトロンの容易な置換えを
可能とすることから、これは明確な利点である。
【0048】実施例5 表面電荷の現像能力: マイラー(商標名)表面を、実施
例1と同様に+500ボルトの電圧に帯電させた。マイ
ラー(商標名)上の表面電荷は、非常に長期間の時間
(日)安定であることが知られている。ドラム備品から
マイラー(商標名)を除去し、直ちにトナー現像備品に
取付けた。その後、ゼロックス社からマジェスティック
(MAJESTIK)トナーとして入手可能な1重量%のテトラ
フェニルホウ酸カリウム電荷制御アジェナー(agener)
およびシアン顔料を含む負に帯電するポリエステルトナ
ーを、帯電したマイラー(商標名)表面上に展開(現
像)し、伝達されたイオン性電荷の横方向の均一性を決
定し、表面電荷が実際にトナーをマイラー(商標名)表
面に静電的に付着させるか否かを決定した。均一で一様
なトナーの被覆体が、マイラー(商標名)表面に実際に
伝達された。べた領域の画像は、慣用的なオーブンで数
秒間120℃に加熱することにより定着された。
【0049】実施例6 印刷試験: キャノンPC310コピー機の使用者が取換
え可能なカートリッジを除去し、再び取付けた。長さ8
と7/8インチの2個の真鍮の矩形の貯蔵体を共に半田
付けした。頂部を破砕し、得られた2つの溝への発泡体
の配置を可能とした。発泡体は、開放セルで高密度構造
のものであり、ホルムアルデヒドで架橋結合したポリビ
ニルアルコールから製造され、シマ・アメリカン・コー
ポレーション、エルムフルスト、イリノイから市販され
ているものとした。長さ約8インチの2つのロッドを溝
に楔止めし、発泡体を所定の場所に保持した。発泡体を
水で湿潤したが、飽和しないものとした。印加電圧を与
えるために、真鍮のケースにワイヤーを半田付けした。
この装置を、カートリッジの正常の帯電領域に再び取付
けた。装置は、キャノンのバイアス帯電ローラー帯電装
置に通常は供給される組合せた帯電電圧、ACプラスD
C信号を拒絶した。これに代えて、市販のDC/DC変
換器を使用し、別の同調可能なDCのみの電圧を外部的
に供給した。優れたプリントを得るためには、−650
ボルトの電圧が最適であった。プリントは、ミリメータ
ー当り7ライン対の解像度、優れた縁部の鋭さ、濃いべ
た領域の実現範囲、良好なグレースケールの一様性を示
した。
【0050】
【発明の効果】本発明の画像形成部材の帯電方法はコロ
ナ放電による帯電方法の欠点であるオゾン発生等を回避
し、帯電効率が高い等の優れた効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】通電した水によるアルミニウム処理したマイラ
ーの帯電を示すグラフである。
【図2】負のバイアスの下での通電した水による多層光
受容体の帯電を示すグラフである。
【図3】正のバイアスの下での通電した水による多層光
受容体の帯電を示すグラフである。
フロントページの続き (72)発明者 リチャード ビー.ルイス アメリカ合衆国 ニューヨーク州 14589 ウィリアムソン サモン クリーク ロ ード 7086 (72)発明者 ミラン ストルカ アメリカ合衆国 ニューヨーク州 14450 フェアポート パーク サークル ドラ イヴ 14 (72)発明者 マーティン エイ.アブコウィッツ アメリカ合衆国 ニューヨーク州 14580 ウェブスター ゲートストーン サーク ル 1198 (72)発明者 マイケル ジェイ.レヴィー アメリカ合衆国 ニューヨーク州 14580 ウェブスター ジョイレーン ドライヴ 913 (72)発明者 ジョセフ マミノ アメリカ合衆国 ニューヨーク州 14526 ペンフィールド ベラ ドライヴ 59 (72)発明者 マイケル エム.シャヒン アメリカ合衆国 ニューヨーク州 14534 ピッツフォード ワイドウォータース レーン 12

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 層状の画像形成部材を帯電させる方法で
    あって、イオン性導電性媒体からイオンをこれに伝達す
    ることによる、層状の画像形成部材の帯電方法。
  2. 【請求項2】 イオン性導電性媒体と画像形成部材の表
    面とを接触させ、この媒体に対して電圧を印加しながら
    画像形成部材を移動させ、これにより前記部材へのイオ
    ンの伝達を可能とすることを含む、光導電性の画像形成
    部材をイオン性の導電により帯電させるオゾンを伴わな
    い方法。
  3. 【請求項3】 前記イオン性導電性媒体中に式M+ -
    の固体塩を更に含み、式中M+ は正に荷電した有機また
    は無機分子種であり、X- は負に荷電した有機または無
    機分子種であり、オゾンの発生が回避される請求項1記
    載の方法。
JP7121157A 1994-05-27 1995-05-19 画像形成部材の帯電方法 Pending JPH07325458A (ja)

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