JPH073239Y2

JPH073239Y2 - 浴槽用給湯装置

Info

Publication number: JPH073239Y2
Application number: JP1989057401U
Authority: JP
Inventors: 基義小栗; 博之大西; 明彦久松
Original assignee: 株式会社イナックス
Priority date: 1989-05-18
Filing date: 1989-05-18
Publication date: 1995-01-30
Anticipated expiration: 2004-05-18
Also published as: JPH02147752U

Description

【考案の詳細な説明】［産業上の利用分野］本考案は浴槽に給湯するための浴槽用給湯装置に関する
ものである。詳しくは、給水圧を利用して直接に浴槽に
給湯する装置に関する。さらに、詳しくは、凍結防止対
策が施された浴槽用給湯装置に関する。

［従来の技術］従来より、水道水を加熱して浴槽に給湯を行なうように
した給湯機が用いられている。また、浴槽内の湯（又は
水）を循環往口から抜き出して追焚装置にて加熱し、循
環戻口を経て浴槽に戻すようにした装置も用いられてい
る。

［考案が解決しようとする課題］従来の給湯装置では、給湯機からの湯を湯水混合弁で水
道水と混合して適温の混合水とし、これを一旦レシーバ
タンクに受け、このタンクからポンプにて浴槽に供給す
るようにしており、余分な部品（レシーバタンク、ポン
プ等）が必要であった。

また、一般に、浴槽にはなるべく急速に湯を供給し、湯
張りに要する時間を短縮したいという需要者の要求があ
る。

さらに、寒冷地に設置される浴槽用給湯装置にあって
は、配管内における水の凍結を防止するために、配管内
の水を抜き易いことが要求される。

［課題を解決するための手段］本考案は、上記課題を解決するために、追焚装置に接続
される循環往口と循環戻口とを有する浴槽に給湯する装
置であって、給水を加熱して浴槽に湯を供給する給湯機
を備え、該給湯機は、水の導入口が給水源に接続され、
給水圧により出湯させるものであり、該給湯機の出湯口
が給湯管を介して浴槽に直結されている浴槽用給湯装置
を改良したものである。

本考案の浴槽用給湯装置は、前記給湯機の出湯口を浴槽
循環往口及び循環戻口のそれぞれに対し給湯管により直
接的に連通させ、給水圧により浴槽へ直接的に給湯可能
としてある。

すなわち、給湯機の出湯口に１本の共通給湯管が接続さ
れ、該共通給湯管から２本の分岐給湯管が分岐し、これ
ら分岐給湯管の一方が循環往口に接続されている。そし
て、他方が循環戻口に接続され、共通給湯管と各分岐給
湯管にそれぞれ逆止弁が設けられ、該分岐給湯管にあっ
ては逆止弁よりも浴槽側であってかつ逆止弁の直近の箇
所が追焚装置に接続されている。

［作用］かかる本考案の浴槽用給湯装置においては、給水管から
供給される水道水が給湯機で加熱された後、レシーバタ
ンクやポンプを経ずして、給水圧により直接的に浴槽に
供給される。従って、部品点数が少ない。

また、給湯機からの湯が循環往口及び循環戻口から浴槽
に供給されるので、湯張り時など浴槽に給湯する際の給
湯速度が大きい。

本考案では、給湯機と浴槽とを接続する２系統の給湯ラ
インに、それぞれ逆止弁が直列に２個設置されており、
逆流が確実に防止される。また、これらの逆止弁に近接
した下流側部分が追焚装置に接続（この接続箇所を「接
続部」ということがある。）されているので、配管内か
ら水抜きを行う場合、残留水の量がきわめて少ないもの
となる。即ち、配管内から水抜きを行なう場合、上記接
続部と逆止弁との間は水が抜けにくい。本考案では、こ
の接続部が逆止弁の直近の箇所に設けられているので、
水の抜けにくい部分の長さが短く、配管内の残留水がき
わめて少なくなる。

［実施例］以下図面を参照して実施例について説明する。第１図は
本考案の一実施例装置を示す系統図である。

第１図において、符号10は浴槽であり、符号12は給湯機
を示す。水は給水口14、給水管16、該給水管の途中に設
けられた安全弁一体減圧逆止弁17、分岐口18、給水管20
を介して給湯機12内の加熱タンク22内に導入され、バー
ナ及びファン等よりなる加熱手段24により加熱され高温
の湯となる。この湯の一部は出湯口28から浴室シャワ
ー、キッチンなどの需要箇所に供給可能とされている。
また、加熱タンク22の湯は、出湯口30、出湯管32を介し
て混合弁34へ送られ、給水管36を介して送られてくる水
と適温（例えば40℃）に混合された後、電磁弁38、逆止
弁42、流量センサ40が介設された給湯管（共通給湯管）
44により送り出される。

給湯管44は途中から給湯管（分岐給湯管）46,48に分岐
している。分岐給湯管46は、逆止弁50、配管46a、三方
継手52及び配管53を介して水平配管56の途中の三方継手
54に接続されている。水平配管56は給湯装置ケーシング
57外に湯を取り出すためのものであり、該ケーシング57
のいずれの側（図では左側及び右側）からも湯を取り出
し得るように二方継手58、60が両端に設けられている。
なお、本実施例では二方継手60は盲プラグ等により封じ
られている。水平配管56は、二方継手58側が配管62を介
して浴槽10の循環往口64に接続されている。

分岐給湯管48は、逆止弁66、配管48a、三方継手68、配
管70を介して水平配管76の途中の三方継手74に接続され
ている。この水平配管76も、両端に二方継手78、80が設
けられ、ケーシング57のいずれの側からも出湯可能とさ
れている。なお、配管70の途中には循環ポンプ72が設け
られている。水平配管76は、二方継手78の側が配管82を
介して浴槽10の循環戻口84に接続されている。二方継手
80は盲プラグにより封じられている。

三方継手52には配管86が接続され、この配管86は加熱タ
ンク22内に配設された加熱チューブ88の流入口88aに接
続されている。加熱チューブ88の流出口88bは配管92を
介して三方継手68に接続されている。

浴室内にはコントローラ94が設けられている。該コント
ローラ94には湯張りスイッチ96と追焚スイッチ98とが設
けられており、その操作信号は給湯装置ケーシング57内
の制御装置100に入力される。なお、流量センサ40及び
前記三方継手54に設けられた浴槽湯温検出用の温度検出
器102の検出信号も制御装置100に入力されている。制御
装置100は制御信号を前記電磁弁38及びポンプ72に出力
している。

前記水平配管56、76にはヒータ104、106が設けられてい
る。このヒータ104、106は凍結防止用のものである。

このように構成された浴槽用給湯装置において、湯張り
スイッチ96を押すと、電磁弁38が開放作動される。これ
により、給湯機12からの湯を混合弁34で適温の湯とした
後、共通給湯管44から２系統の給湯管46、48（さらには
配管46a、53、56、62及び配管48a、70、76、82）により
浴槽10に供給して湯張りができる。なお、ポンプ72を停
止しているときには、水（湯）はポンプ72を素通りする
ように流れる。

本実施例では、給湯管44を通って浴槽10に供給される湯
の量が流量センサ40で検出されている。制御装置100に
おいては、総給湯量が所定量（例えば浴槽10の水位が８
分目にまで達する量）に達すると、電磁弁38を閉弁作動
させ、給湯が停止される。

また、追焚スイッチ98を押すと、ポンプ72が作動され、
浴槽10内の湯は循環往口64、配管62、56、53、86、チュ
ーブ60、配管92、70、ポンプ72、配管76、82、循環戻口
84を通過して循環され、その途中のチューブ88において
加温される。従って、浴槽10内の湯を暖める追焚が行な
える。なお、この追焚は、温度検出器102の検出温度が
所定の上限温度に達したら自動的に停止するようにして
も良い。

このように、本実施例装置では、水道水の給水圧を利用
して給湯機12の湯を直接的に浴槽10に給湯するようにし
ており、従来の如く給湯用のポンプやレシーバタンクが
不要である。また、２系統の給湯配管にて給湯を行なう
ところから、流路長が大きくても多量の湯を急速に供給
することができる。従って、湯張りや差し湯を急速に行
なうことができる。

上記実施例では逆止弁42、50、66が設けられているの
で、該逆止弁50、66よりも下流側の湯が水道管に向って
逆流することがない。特に、本実施例では、逆止弁42と
50が直列に配置され、逆止弁42、66も直列に配置されて
いるので、逆流は確実に防止される。

本実施例においては、浴槽10内の湯を排出すると、配管
62、水平配管56のうち二方継手58と三方継手54との間の
部分、配管53、配管86、チューブ88、配管92、配管70、
水平配管76のうち三方継手74と二方継手78との間の部分
及び配管82内の水は速やかに浴槽10に流出する。（な
お、ポンプ72を作動させて強制排出しても良い。）その
ため、これらの配管内では水の凍結が防止される。水平
配管56、76のうち、三方継手54、74と二方継手60、80と
の間の部分はヒータ104、106により加温され、凍結が防
止される。（これらヒータ104、106は、バイメタル式ス
イッチにより自動的にオン、オフされるが、気温センサ
の検出値に基いて制御装置100から制御信号を出力する
ようにしても良い。）三方継手52と逆止弁50との間の配管46a及び、三方継手6
8と逆止弁66との間の配管48aにあっては、浴槽10を排水
したり、ポンプ72を作動させても水が抜けにくい。しか
しながら、本実施例では、三方継手52、68を逆止弁50、
66の直近に設け、これら配管46a、48aを極めて短くして
ある（通常の場合10〜20mm程度）。そのため、これら配
管46a、48aの水は配管53、70の側へ広がり易く、配管46
a、48a内に水が残留することは殆どない。万が一、残留
水が配管46a、48a内で凍結しても、該配管46a、48a内を
氷結閉塞させる程には至らない。従って、これら配管46
a、48aに凍結防止用ヒータを設けることは不要である。

上記実施例では流量センサ40により浴槽10への給湯量を
検出しているが、本考案では浴槽10内の水位を例えば圧
力スイッチ等の適宜のセンサで検知しても良い。

本考案にあっては、循環戻口84の部分に気泡噴出用ノズ
ルを装着して気泡浴槽としても良い。なお、この場合、
配管86と配管92とを短絡するバイパス配管を設け、気泡
噴出作動時には多量の湯を循環させるようにしても良
い。

本考案では、上記湯水混合弁34を混合水温度可変機構付
のものとしても良い。

［考案の効果］以上の通り、本考案の浴槽用給湯装置によれば、給水圧
により浴槽に給湯でき、給湯用ポンプやレシーバタンク
が不要であり、構成が簡易である。また、２系統の給湯
配管が設けられており、湯張りや差し湯を迅速に行なえ
る。

本考案の浴槽用給湯装置によると、逆止弁が直列に複数
個設置されており、逆流が確実に防止される。

本考案の浴槽用給湯装置は、配管内の水を抜き出し易
く、凍結防止機能に優れている。また、凍結防止用ヒー
タの個数も減少できる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の実施例装置を示す系統図である。 10……浴槽、12……給湯機、34……混合弁、44……共通
給湯管、46、46a、48、48a、53、56、62、70、76、82…
…給湯用の配管、42、、50、66……逆止弁、84……循環
戻口、64……循環往口、94……コントローラ、96……湯
張りスイッチ、98……追焚スイッチ、100……制御装
置。

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

【請求項１】追焚装置に接続される循環往口と循環戻口
とを有する浴槽に給湯する装置であって、給水を加熱し
て浴槽に湯を供給する給湯機を備え、該給湯機は、水の
導入口が給水源に接続され、給水圧により出湯させるも
のであり、該給湯機の出湯口が給湯管を介して浴槽と直
結されている浴槽用給湯装置において、該給湯機の出湯口に１本の共通給湯管が接続され、該共
通給湯管から２本の分岐給湯管が分岐し、これら分岐給
湯管の一方が循環往口に接続され、他方が循環戻口に接
続されると共に、該共通給湯管と各分岐給湯管にそれぞ
れ逆止弁が設けられ、該分岐給湯管にあっては逆止弁よりも浴槽側であって、
かつ逆止弁の直近の箇所が追焚装置に接続されているこ
とを特徴とする浴槽用給湯装置。