JPH07320262A - 磁気記録媒体の製造装置 - Google Patents
磁気記録媒体の製造装置Info
- Publication number
- JPH07320262A JPH07320262A JP6108798A JP10879894A JPH07320262A JP H07320262 A JPH07320262 A JP H07320262A JP 6108798 A JP6108798 A JP 6108798A JP 10879894 A JP10879894 A JP 10879894A JP H07320262 A JPH07320262 A JP H07320262A
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- JP
- Japan
- Prior art keywords
- lubricant
- film
- recording medium
- magnetic
- vessel
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
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- Coating Apparatus (AREA)
- Manufacturing Of Magnetic Record Carriers (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 製造工程が簡略化でき、コストの低廉化が図
れ、更には高品質な磁気記録媒体を提供することであ
る。 【構成】 真空雰囲気下において支持体上に金属薄膜を
設ける手段と、真空雰囲気下において前記金属薄膜上に
潤滑剤を塗布する手段とを有する磁気記録媒体の製造装
置であって、前記潤滑剤塗布手段は、真空槽と、この真
空槽に配設された海面状ロール体と、この海面状ロール
体に潤滑剤を供給する潤滑剤供給手段とを具備する磁気
記録媒体の製造装置。
れ、更には高品質な磁気記録媒体を提供することであ
る。 【構成】 真空雰囲気下において支持体上に金属薄膜を
設ける手段と、真空雰囲気下において前記金属薄膜上に
潤滑剤を塗布する手段とを有する磁気記録媒体の製造装
置であって、前記潤滑剤塗布手段は、真空槽と、この真
空槽に配設された海面状ロール体と、この海面状ロール
体に潤滑剤を供給する潤滑剤供給手段とを具備する磁気
記録媒体の製造装置。
Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は、磁気記録媒体の製造装
置に関するものである。
置に関するものである。
【０００２】
【発明の背景】磁気テープ等の磁気記録媒体において
は、高密度記録化の要請から、非磁性支持体上に設けら
れる磁性層として、バインダ樹脂を用いた塗布型のもの
ではなく、バインダ樹脂を用いない金属薄膜型のものが
提案されている。すなわち、真空蒸着、スパッタリング
あるいはイオンプレーティングといった乾式メッキ手段
により磁性層を構成した磁気記録媒体が提案されている
ことは周知の通りである。そして、この種の磁気記録媒
体は磁性体の充填密度が高いことから、高密度記録に適
したものである。
は、高密度記録化の要請から、非磁性支持体上に設けら
れる磁性層として、バインダ樹脂を用いた塗布型のもの
ではなく、バインダ樹脂を用いない金属薄膜型のものが
提案されている。すなわち、真空蒸着、スパッタリング
あるいはイオンプレーティングといった乾式メッキ手段
により磁性層を構成した磁気記録媒体が提案されている
ことは周知の通りである。そして、この種の磁気記録媒
体は磁性体の充填密度が高いことから、高密度記録に適
したものである。
【０００３】ところで、この種の金属薄膜型の磁気記録
媒体にあっても、走行性の観点から表面に潤滑剤が塗布
されている。そして、これまでにあっては、真空槽から
一端取り出し、塗布型の磁気記録媒体の磁性塗料の塗布
に際して用いられていた塗布手段と同様な手段、例えば
ダイ塗工やグラビア塗工による手段が採用されて潤滑剤
が塗布されている。
媒体にあっても、走行性の観点から表面に潤滑剤が塗布
されている。そして、これまでにあっては、真空槽から
一端取り出し、塗布型の磁気記録媒体の磁性塗料の塗布
に際して用いられていた塗布手段と同様な手段、例えば
ダイ塗工やグラビア塗工による手段が採用されて潤滑剤
が塗布されている。
【０００４】しかしながら、上記のような潤滑剤塗布手
段は、磁性層の形成が真空槽内で行われる一方、潤滑剤
の塗布は大気中で行われているものであるから、製造工
程が複雑で、煩瑣なものとなり、コストが高く付いてい
ることが次第に判って来た。かつ、大気中に取り出して
潤滑剤の塗布を行う方式は、潤滑剤が塗布されるまでの
間に大気中の湿気（水分）が金属磁性膜に付着し、これ
による耐久性の劣化の心配がある。更には、水分が金属
磁性膜に付着していると、潤滑剤が均一に付き難く、
又、のりも悪いことが判って来た。
段は、磁性層の形成が真空槽内で行われる一方、潤滑剤
の塗布は大気中で行われているものであるから、製造工
程が複雑で、煩瑣なものとなり、コストが高く付いてい
ることが次第に判って来た。かつ、大気中に取り出して
潤滑剤の塗布を行う方式は、潤滑剤が塗布されるまでの
間に大気中の湿気（水分）が金属磁性膜に付着し、これ
による耐久性の劣化の心配がある。更には、水分が金属
磁性膜に付着していると、潤滑剤が均一に付き難く、
又、のりも悪いことが判って来た。
【０００５】
【発明の開示】前記の問題点についての検討が鋭意押し
進められて行った結果、潤滑剤の塗布も真空槽内で行わ
れるようにすれば、磁性層の形成に引き続いて潤滑剤の
塗布を連続して実施できるようになり、製造工程をそれ
だけ簡略化でき、コストの低廉化が図れ、更には耐久性
の低下や潤滑剤の付着度やのりの問題点も解決されるで
あろうとの啓示を得るに至った。
進められて行った結果、潤滑剤の塗布も真空槽内で行わ
れるようにすれば、磁性層の形成に引き続いて潤滑剤の
塗布を連続して実施できるようになり、製造工程をそれ
だけ簡略化でき、コストの低廉化が図れ、更には耐久性
の低下や潤滑剤の付着度やのりの問題点も解決されるで
あろうとの啓示を得るに至った。
【０００６】このような観点から本発明が達成されたも
のであり、本発明の目的は、製造工程が簡略化でき、コ
ストの低廉化が図れ、更には高品質な磁気記録媒体を提
供することである。この本発明の目的は、真空雰囲気下
において支持体上に金属薄膜を設ける手段と、真空雰囲
気下において前記金属薄膜上に潤滑剤を塗布する手段と
を有する磁気記録媒体の製造装置であって、前記潤滑剤
塗布手段は、真空槽と、この真空槽に配設された海面状
ロール体と、この海面状ロール体に潤滑剤を供給する潤
滑剤供給手段とを具備することを特徴とする磁気記録媒
体の製造装置によって達成される。
のであり、本発明の目的は、製造工程が簡略化でき、コ
ストの低廉化が図れ、更には高品質な磁気記録媒体を提
供することである。この本発明の目的は、真空雰囲気下
において支持体上に金属薄膜を設ける手段と、真空雰囲
気下において前記金属薄膜上に潤滑剤を塗布する手段と
を有する磁気記録媒体の製造装置であって、前記潤滑剤
塗布手段は、真空槽と、この真空槽に配設された海面状
ロール体と、この海面状ロール体に潤滑剤を供給する潤
滑剤供給手段とを具備することを特徴とする磁気記録媒
体の製造装置によって達成される。
【０００７】尚、海面状ロール体に対して膜厚制御用ロ
ールが更に設けられてなるものが好ましい。本発明の磁
気記録媒体における支持体は、例えば非磁性のものであ
り、この支持体はＰＥＴ等のポリエステル、ポリアミ
ド、ポリイミド、ポリスルフォン、ポリカーボネート、
ポリプロピレン等のオレフィン系の樹脂、セルロース系
の樹脂、塩化ビニル系の樹脂といった高分子材料、ガラ
スやセラミック等の無機系材料が用いられる。
ールが更に設けられてなるものが好ましい。本発明の磁
気記録媒体における支持体は、例えば非磁性のものであ
り、この支持体はＰＥＴ等のポリエステル、ポリアミ
ド、ポリイミド、ポリスルフォン、ポリカーボネート、
ポリプロピレン等のオレフィン系の樹脂、セルロース系
の樹脂、塩化ビニル系の樹脂といった高分子材料、ガラ
スやセラミック等の無機系材料が用いられる。
【０００８】そして、この支持体の一面側には、蒸着手
段やスパッタ手段といった乾式メッキ手段によって金属
薄膜型の磁性膜が設けられる。金属磁性膜を構成する磁
性粒子の材料としては、例えばＦｅ，Ｃｏ，Ｎｉ等の金
属の他に、Ｃｏ−Ｎｉ合金、Ｃｏ−Ｐｔ合金、Ｃｏ−Ｎ
ｉ−Ｐｔ合金、Ｆｅ−Ｃｏ合金、Ｆｅ−Ｎｉ合金、Ｆｅ
−Ｃｏ−Ｎｉ合金、Ｆｅ−Ｃｏ−Ｂ合金、Ｃｏ−Ｎｉ−
Ｆｅ−Ｂ合金、Ｃｏ−Ｃｒ合金、あるいはこれらにＡｌ
等の金属を含有させたもの等が用いられる。尚、金属磁
性膜の成膜時には酸化性ガスなどが供されていて、金属
磁性膜の表面層には酸化膜からなる保護層が形成される
ことが好ましい。
段やスパッタ手段といった乾式メッキ手段によって金属
薄膜型の磁性膜が設けられる。金属磁性膜を構成する磁
性粒子の材料としては、例えばＦｅ，Ｃｏ，Ｎｉ等の金
属の他に、Ｃｏ−Ｎｉ合金、Ｃｏ−Ｐｔ合金、Ｃｏ−Ｎ
ｉ−Ｐｔ合金、Ｆｅ−Ｃｏ合金、Ｆｅ−Ｎｉ合金、Ｆｅ
−Ｃｏ−Ｎｉ合金、Ｆｅ−Ｃｏ−Ｂ合金、Ｃｏ−Ｎｉ−
Ｆｅ−Ｂ合金、Ｃｏ−Ｃｒ合金、あるいはこれらにＡｌ
等の金属を含有させたもの等が用いられる。尚、金属磁
性膜の成膜時には酸化性ガスなどが供されていて、金属
磁性膜の表面層には酸化膜からなる保護層が形成される
ことが好ましい。
【０００９】更に、この金属磁性膜上に、必要に応じて
カーボン膜と言った保護膜が設けられる。支持体の他面
側にはバックコート膜が蒸着手段のような乾式メッキ手
段で設けられる。このバックコート膜を構成する金属粒
子の材料としては、例えばＡｌ，Ｚｎ，Ｓｎ，Ｎｉ，Ａ
ｇ，Ｆｅ，Ｔｉなどの金属が用いられる。又、Ｃｕ−Ａ
ｌ−Ｘ（但し、ＸはＭｎ，Ｆｅ，Ｎｉの群の中から選ば
れる一つ、若しくは二つ以上）系合金、Ａｌ−Ｓｉ系合
金、Ｔｉ合金等が用いられる。尚、Ｃｕ−Ａｌ−Ｘ（但
し、ＸはＭｎ，Ｆｅ，Ｎｉの群の中から選ばれる一つ、
若しくは二つ以上）系合金におけるＣｕ含有量は７０〜
９０ａｔ％、Ａｌ含有量は８〜２５ａｔ％、Ｍｎ含有量
が０〜４ａｔ％で、Ｆｅ含有量が０〜５ａｔ％で、Ｎｉ
含有量が０〜４ａｔ％であることが好ましい。又、Ａｌ
−Ｓｉ系合金におけるＡｌ含有量は１５〜７０ａｔ％、
Ｓｉ含有量が１５〜７０ａｔ％であることが好ましい。
このバックコート膜の成膜時にはＯ元素、Ｎ元素あるい
はＣ元素などの成分を有する反応性ガスなどが供されて
いて、金属薄膜は酸化物、窒化物あるいは炭化物に一部
が変成される。
カーボン膜と言った保護膜が設けられる。支持体の他面
側にはバックコート膜が蒸着手段のような乾式メッキ手
段で設けられる。このバックコート膜を構成する金属粒
子の材料としては、例えばＡｌ，Ｚｎ，Ｓｎ，Ｎｉ，Ａ
ｇ，Ｆｅ，Ｔｉなどの金属が用いられる。又、Ｃｕ−Ａ
ｌ−Ｘ（但し、ＸはＭｎ，Ｆｅ，Ｎｉの群の中から選ば
れる一つ、若しくは二つ以上）系合金、Ａｌ−Ｓｉ系合
金、Ｔｉ合金等が用いられる。尚、Ｃｕ−Ａｌ−Ｘ（但
し、ＸはＭｎ，Ｆｅ，Ｎｉの群の中から選ばれる一つ、
若しくは二つ以上）系合金におけるＣｕ含有量は７０〜
９０ａｔ％、Ａｌ含有量は８〜２５ａｔ％、Ｍｎ含有量
が０〜４ａｔ％で、Ｆｅ含有量が０〜５ａｔ％で、Ｎｉ
含有量が０〜４ａｔ％であることが好ましい。又、Ａｌ
−Ｓｉ系合金におけるＡｌ含有量は１５〜７０ａｔ％、
Ｓｉ含有量が１５〜７０ａｔ％であることが好ましい。
このバックコート膜の成膜時にはＯ元素、Ｎ元素あるい
はＣ元素などの成分を有する反応性ガスなどが供されて
いて、金属薄膜は酸化物、窒化物あるいは炭化物に一部
が変成される。
【００１０】真空雰囲気下において支持体上に金属薄膜
（磁性膜あるいはバックコート膜）が設けられた後、こ
の金属薄膜が大気に晒される前に、真空雰囲気下におい
て金属薄膜上に潤滑剤が塗布される。この際に用いられ
る潤滑剤としては、例えば-(C(R)F-CF2-O)p - （但し、
ＲはＦ，ＣＦ3 ，ＣＨ3 などの基）、特にHOOC-CF2(O-C
2F4)p (OCF2) q -OCF2-COOH，F-(CF2CF2CF2O)n -CF2CF2
COOH と言ったようなカルボキシル基変性パーフロオロ
ポリエーテル（分子量２０００〜５０００）、HOCH2-CF
2(O-C2F4) p (OCF2) q-OCF2-CH2OH ，HO-(C2H4-O) m -C
H2-(O-C2F4) p (OCF2) q -OCH2-(OCH2CH2)n -OH ，F-(C
F2CF2CF2O)n -CF2CF2CH2OHと言ったようなアルコール変
性パーフロオロポリエーテル（分子量２０００〜５００
０）等が挙げられる。具体的には、モンテカチーニ社の
ＦＯＭＢＬＩＮ Ｚ ＤＩＡＣやＦＯＭＢＬＩＮ Ｚ
ＤＯＬ、ダイキン工業社のデムナムＳＡ等がある。
（磁性膜あるいはバックコート膜）が設けられた後、こ
の金属薄膜が大気に晒される前に、真空雰囲気下におい
て金属薄膜上に潤滑剤が塗布される。この際に用いられ
る潤滑剤としては、例えば-(C(R)F-CF2-O)p - （但し、
ＲはＦ，ＣＦ3 ，ＣＨ3 などの基）、特にHOOC-CF2(O-C
2F4)p (OCF2) q -OCF2-COOH，F-(CF2CF2CF2O)n -CF2CF2
COOH と言ったようなカルボキシル基変性パーフロオロ
ポリエーテル（分子量２０００〜５０００）、HOCH2-CF
2(O-C2F4) p (OCF2) q-OCF2-CH2OH ，HO-(C2H4-O) m -C
H2-(O-C2F4) p (OCF2) q -OCH2-(OCH2CH2)n -OH ，F-(C
F2CF2CF2O)n -CF2CF2CH2OHと言ったようなアルコール変
性パーフロオロポリエーテル（分子量２０００〜５００
０）等が挙げられる。具体的には、モンテカチーニ社の
ＦＯＭＢＬＩＮ Ｚ ＤＩＡＣやＦＯＭＢＬＩＮ Ｚ
ＤＯＬ、ダイキン工業社のデムナムＳＡ等がある。
【００１１】潤滑剤は希釈剤によって所望の濃度（例え
ば、０．０１〜１０ｗｔ％）に希釈されている。希釈剤
としては、例えばアウジモント社のＧＡＬＤＥＮ、ある
いはモンテカチーニ社のガルデンのようなパーフルオロ
ポリエーテル系の希釈剤が用いられる。この真空雰囲気
下における金属薄膜上への潤滑剤の塗布には、真空槽に
配設された海面状ロール体と、この海面状ロール体に潤
滑剤を供給する潤滑剤供給手段とを具備する塗布装置が
用いられる。そして、潤滑剤の厚さが１０〜５０Åとな
るよう塗布される。
ば、０．０１〜１０ｗｔ％）に希釈されている。希釈剤
としては、例えばアウジモント社のＧＡＬＤＥＮ、ある
いはモンテカチーニ社のガルデンのようなパーフルオロ
ポリエーテル系の希釈剤が用いられる。この真空雰囲気
下における金属薄膜上への潤滑剤の塗布には、真空槽に
配設された海面状ロール体と、この海面状ロール体に潤
滑剤を供給する潤滑剤供給手段とを具備する塗布装置が
用いられる。そして、潤滑剤の厚さが１０〜５０Åとな
るよう塗布される。
【００１２】以下、具体的な実施例を挙げて説明する。
【００１３】
【実施例】図１は、本発明になる磁気記録媒体の製造装
置の一実施例を示す全体の概略図である。各図中、Ａは
磁性層形成用の第１の真空槽、Ｂはガラス状カーボン保
護膜形成用の第２の真空槽、Ｃは潤滑剤の塗布が行われ
る第３の真空槽である。尚、第１の真空槽Ａと第２の真
空槽Ｂ、又、第２の真空槽Ｂと第３の真空槽Ｃは連絡通
路を介してつながっている。
置の一実施例を示す全体の概略図である。各図中、Ａは
磁性層形成用の第１の真空槽、Ｂはガラス状カーボン保
護膜形成用の第２の真空槽、Ｃは潤滑剤の塗布が行われ
る第３の真空槽である。尚、第１の真空槽Ａと第２の真
空槽Ｂ、又、第２の真空槽Ｂと第３の真空槽Ｃは連絡通
路を介してつながっている。
【００１４】先ず、第１の真空槽Ａ内において、金属磁
性膜が支持体上に斜め蒸着手段により設けられる。すな
わち、第１の真空槽Ａ内を１０-4〜１０-6Ｔｏｒｒ程度
の真空度に排気した後、抵抗加熱、高周波加熱、電子ビ
ーム加熱などによりＣｏ−Ｎｉ（８０−２０ａｔ％）磁
性金属を蒸発させ、ＰＥＴフィルム上に０．０４〜２μ
ｍ厚さ、例えば１６００Å厚さ蒸着させて金属磁性膜を
形成する。
性膜が支持体上に斜め蒸着手段により設けられる。すな
わち、第１の真空槽Ａ内を１０-4〜１０-6Ｔｏｒｒ程度
の真空度に排気した後、抵抗加熱、高周波加熱、電子ビ
ーム加熱などによりＣｏ−Ｎｉ（８０−２０ａｔ％）磁
性金属を蒸発させ、ＰＥＴフィルム上に０．０４〜２μ
ｍ厚さ、例えば１６００Å厚さ蒸着させて金属磁性膜を
形成する。
【００１５】引き続き、第２の真空槽Ｂ内において、Ｃ
ＶＤ手段により金属磁性膜上にガラス状カーボンからな
る１００Å厚さの保護膜が設けられる。この後、すなわ
ち金属磁性膜が、その上に保護膜が設けられたＰＥＴフ
ィルム１が、１〜１０-4Ｔｏｒｒ程度の真空度に排気さ
れている第３の真空槽Ｃ内に走行（走行速度３０ｍ／ｍ
ｉｎ）して来て、加熱ロール２に添接される。
ＶＤ手段により金属磁性膜上にガラス状カーボンからな
る１００Å厚さの保護膜が設けられる。この後、すなわ
ち金属磁性膜が、その上に保護膜が設けられたＰＥＴフ
ィルム１が、１〜１０-4Ｔｏｒｒ程度の真空度に排気さ
れている第３の真空槽Ｃ内に走行（走行速度３０ｍ／ｍ
ｉｎ）して来て、加熱ロール２に添接される。
【００１６】この加熱ロール２に添接されたＰＥＴフィ
ルム１上の保護膜に対して潤滑剤溶液が塗布装置３によ
って塗布される。塗布装置３は、ＰＥＴフィルム１を挟
んで加熱ロール２に圧着している芯金４ａ表面に海面体
４ｂが設けられた海面状ロール体５と、海面体４ｂが浸
かっている潤滑剤溶液６と、この潤滑剤溶液６を入れて
いる容器７と、この容器７に潤滑剤溶液を供給するポン
プ８とからなっている。更に、塗布する厚さを制御する
為、海面状ロール体５に対して膜厚制御用ロール９が設
けられている。
ルム１上の保護膜に対して潤滑剤溶液が塗布装置３によ
って塗布される。塗布装置３は、ＰＥＴフィルム１を挟
んで加熱ロール２に圧着している芯金４ａ表面に海面体
４ｂが設けられた海面状ロール体５と、海面体４ｂが浸
かっている潤滑剤溶液６と、この潤滑剤溶液６を入れて
いる容器７と、この容器７に潤滑剤溶液を供給するポン
プ８とからなっている。更に、塗布する厚さを制御する
為、海面状ロール体５に対して膜厚制御用ロール９が設
けられている。
【００１７】尚、本実施例では、潤滑剤としてモンテカ
チーニ社のＦＯＭＢＬＩＮ Ｚ ＤＩＡＣが用いられ、
希釈剤としてモンテカチーニ社のガルデンを用い、希釈
した潤滑剤溶液が用いられる。そして、潤滑剤が１０Å
厚さとなるように塗布される。１０は乾燥用の加熱ラン
プであり、塗布装置３によって潤滑剤層が塗布された
後、加熱ランプ１０によって、例えば１００℃の温度に
加熱される。これにより、潤滑剤の結着性が高めると共
に、乾燥が促進される。
チーニ社のＦＯＭＢＬＩＮ Ｚ ＤＩＡＣが用いられ、
希釈剤としてモンテカチーニ社のガルデンを用い、希釈
した潤滑剤溶液が用いられる。そして、潤滑剤が１０Å
厚さとなるように塗布される。１０は乾燥用の加熱ラン
プであり、塗布装置３によって潤滑剤層が塗布された
後、加熱ランプ１０によって、例えば１００℃の温度に
加熱される。これにより、潤滑剤の結着性が高めると共
に、乾燥が促進される。
【００１８】そして、乾燥した後、巻取側ロール１１に
巻き取り、８ｍｍ幅にスリットして８ｍｍＶＴＲ用の磁
気テープを得た。上記のようにして得られた磁気テープ
について、市販の摩擦係数測定装置を用いて摩擦係数を
調べた処、０．２０であった。又、ミナト電子製のジッ
ターメーターを用いてジッターを調べた処、５０μｓで
あった。
巻き取り、８ｍｍ幅にスリットして８ｍｍＶＴＲ用の磁
気テープを得た。上記のようにして得られた磁気テープ
について、市販の摩擦係数測定装置を用いて摩擦係数を
調べた処、０．２０であった。又、ミナト電子製のジッ
ターメーターを用いてジッターを調べた処、５０μｓで
あった。
【００１９】図２は、本発明になる磁気記録媒体の製造
装置の他の実施例を示す要部の概略図である。前記実施
例にあっては、海面状ロール体５表面の海面体４ｂが潤
滑剤溶液６に浸かっている構成のものであったが、芯金
４ａを円筒状に構成すると共に、その表面に多数の孔４
ｃを構成し、この芯金４ａに潤滑剤溶液を供給するよう
にしておけば、この孔４ｃを介して表面の海面体４ｂに
潤滑剤溶液が供給されるようになる。
装置の他の実施例を示す要部の概略図である。前記実施
例にあっては、海面状ロール体５表面の海面体４ｂが潤
滑剤溶液６に浸かっている構成のものであったが、芯金
４ａを円筒状に構成すると共に、その表面に多数の孔４
ｃを構成し、この芯金４ａに潤滑剤溶液を供給するよう
にしておけば、この孔４ｃを介して表面の海面体４ｂに
潤滑剤溶液が供給されるようになる。
【００２０】従って、このような構成にしておくと、真
空雰囲気下における潤滑剤溶液の無駄な蒸散が少なくな
る。尚、図２の装置を用いて得られた磁気テープについ
て、市販の摩擦係数測定装置を用いて摩擦係数を調べた
処、０．１９であった。又、ミナト電子製のジッターメ
ーターを用いてジッターを調べた処、４９μｓであっ
た。
空雰囲気下における潤滑剤溶液の無駄な蒸散が少なくな
る。尚、図２の装置を用いて得られた磁気テープについ
て、市販の摩擦係数測定装置を用いて摩擦係数を調べた
処、０．１９であった。又、ミナト電子製のジッターメ
ーターを用いてジッターを調べた処、４９μｓであっ
た。
【００２１】これに対して、保護膜が設けられた後、こ
れを大気中に取り出し、そして通常のグラビア塗工によ
って潤滑剤溶液を塗布し、前記実施例と同様な８ｍｍＶ
ＴＲ用の磁気テープを得た。そして、このものについて
摩擦係数を調べた処、０．３５であり、又、ジッターを
調べた処、７０μｓであった。更に、このものは潤滑剤
の塗布ムラの問題も認められた。しかしながら、上記実
施例の装置を用いて得られた磁気テープにはかかる問題
もなかった。
れを大気中に取り出し、そして通常のグラビア塗工によ
って潤滑剤溶液を塗布し、前記実施例と同様な８ｍｍＶ
ＴＲ用の磁気テープを得た。そして、このものについて
摩擦係数を調べた処、０．３５であり、又、ジッターを
調べた処、７０μｓであった。更に、このものは潤滑剤
の塗布ムラの問題も認められた。しかしながら、上記実
施例の装置を用いて得られた磁気テープにはかかる問題
もなかった。
【００２２】尚、上記実施例では、金属磁性膜上に潤滑
剤を塗布する場合について説明したものであるが、本発
明の装置は金属薄膜型のバックコート膜上に潤滑剤を塗
布する場合についても利用できるものである。又、連続
成膜にて行ったが、磁性層（又は保護層あるいはバック
コート層）成膜後に、潤滑層成膜用の真空槽に移し替え
て成膜しても良い。
剤を塗布する場合について説明したものであるが、本発
明の装置は金属薄膜型のバックコート膜上に潤滑剤を塗
布する場合についても利用できるものである。又、連続
成膜にて行ったが、磁性層（又は保護層あるいはバック
コート層）成膜後に、潤滑層成膜用の真空槽に移し替え
て成膜しても良い。
【００２３】
【効果】本発明によれば、走行特性及び再生特性に優れ
た高品質な磁気記録媒体が簡単、かつ、低廉なコストで
得られる。
た高品質な磁気記録媒体が簡単、かつ、低廉なコストで
得られる。
【図１】本発明になる磁気記録媒体の製造装置の概略説
明図
明図
【図２】本発明になる磁気記録媒体の製造装置の他の実
施例の要部の概略図
施例の要部の概略図
Ａ 磁性層形成用の第１の真空槽 Ｃ 潤滑剤の塗布が行われる第３の真空槽 １ ＰＥＴフィルム ２ 加熱ロール ３ 塗布装置 ４ａ 芯金 ４ｂ 海面体 ４ｃ 孔 ５ 海面状ロール体 ６ 潤滑剤溶液 ７ 容器 ８ ポンプ ９ 膜厚制御用ロール １０ 加熱ランプ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 若林 繁美 栃木県芳賀郡市貝町大字赤羽2606 花王株 式会社情報科学研究所内 (72)発明者 志賀 章 栃木県芳賀郡市貝町大字赤羽2606 花王株 式会社情報科学研究所内
Claims (2)
- 【請求項１】 真空雰囲気下において支持体上に金属薄
膜を設ける手段と、真空雰囲気下において前記金属薄膜
上に潤滑剤を塗布する手段とを有する磁気記録媒体の製
造装置であって、 前記潤滑剤塗布手段は、真空槽と、この真空槽に配設さ
れた海面状ロール体と、この海面状ロール体に潤滑剤を
供給する潤滑剤供給手段とを具備することを特徴とする
磁気記録媒体の製造装置。 - 【請求項２】 海面状ロール体に対して膜厚制御用ロー
ルが設けられてなることを特徴とする請求項１の磁気記
録媒体の製造装置。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP6108798A JPH07320262A (ja) | 1994-05-23 | 1994-05-23 | 磁気記録媒体の製造装置 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP6108798A JPH07320262A (ja) | 1994-05-23 | 1994-05-23 | 磁気記録媒体の製造装置 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH07320262A true JPH07320262A (ja) | 1995-12-08 |
Family
ID=14493756
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP6108798A Pending JPH07320262A (ja) | 1994-05-23 | 1994-05-23 | 磁気記録媒体の製造装置 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH07320262A (ja) |
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2022139917A (ja) * | 2021-03-12 | 2022-09-26 | プライムプラネットエナジー＆ソリューションズ株式会社 | 活物質層形成装置 |
-
1994
- 1994-05-23 JP JP6108798A patent/JPH07320262A/ja active Pending
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2022139917A (ja) * | 2021-03-12 | 2022-09-26 | プライムプラネットエナジー＆ソリューションズ株式会社 | 活物質層形成装置 |
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