JPH07316437A - アスファルトの改質材及び改質方法 - Google Patents

アスファルトの改質材及び改質方法

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JPH07316437A
JPH07316437A JP13674694A JP13674694A JPH07316437A JP H07316437 A JPH07316437 A JP H07316437A JP 13674694 A JP13674694 A JP 13674694A JP 13674694 A JP13674694 A JP 13674694A JP H07316437 A JPH07316437 A JP H07316437A
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Japan
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asphalt
modifier
weight
polymer dispersion
tackifier
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JP13674694A
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Inventor
Kyoji Onishi
教司 大西
Izuru Sakamoto
出 坂本
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Fuji Kosan Co Ltd
Original Assignee
Fuji Kosan Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 アスファルタイト50〜65重量%、粘着付
与剤25〜35重量%、高分子分散液10〜25重量%
を混合してなることを特徴とするアスファルトの改質
材、及び前記アスファルトの改質材を、アスファルト1
00重量部に対する前記改質材各成分の配合割合が、ア
スファルタイト2.5 〜13重量部、粘着付与剤1.25〜7
重量部及び高分子分散液0.5 〜5重量部となるように配
合混練することを特徴とするアスファルトの改質方法。 【効果】 凝集力特性の高度のバランスを有し、骨材に
対する大きなタフネス、テナシティを示し、耐流動性、
耐摩耗性、耐ひび割れ性の要求される舗装用のアスファ
ルトの改質に好適である。また、湿粉状でポリエチレン
製袋等に小口充填したままプラントミックスタイプのプ
ラントに投入でき、取り扱い易く作業効率の向上が図
れ、かつ作業環境の悪化を防止することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、アスファルトの改質材
及び改質方法に関するものであり、特に重車両の交通量
の多い道路舗装のように耐流動性、耐摩耗性、耐ひび割
れ性などの要求の厳しい分野に適した改質アスファルト
を与えるための新規な改質材とアスファルトの改質方法
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】アスファルトに石、砂などの骨材を配合
してなる組成物は比較的安定であり、摩耗特性に優れ、
施工時に、長期の養生期間を必要としない等の特徴があ
り、また安価なため道路等の舗装材として広く用いられ
ている。しかしながら、アスファルトはタフネス及びテ
ナシティ等の物性が劣る上に、最大の欠点として温度の
変化により軟かくなったり硬くなったりするといった好
ましくない感温特性を有している。従ってこのような欠
点を改良する目的でアスファルトにポリエチレンやエチ
レン−アクリル酸エチル共重合体等の樹脂、スチレン−
ブタジエンランダム共重合体ゴム等の合成ゴム、天然ゴ
ムあるいは硬質化アスファルトである天然アスファルト
などを添加して、改質することが試みられている(特開
平1-254768号、同2-251570号、同2-292368号など)。
【0003】これらの改質アスファルトを製造する方法
としては、あらかじめ工場でアスファルトと樹脂、合成
ゴム、天然ゴムあるいは天然アスファルトを溶融混合し
てローリーで供給するプレミックスタイプと、アスファ
ルトプラントでアスファルトと骨材とを加熱混合する際
にミキサーの中に直接、樹脂、合成ゴム、天然ゴムある
いは天然アスファルトを、固体、粉体、粉粒体あるいは
乳剤として添加して混合するプラントミックスタイプと
がある。
【0004】前者のプレミックスタイプで製造される改
質アスファルトにおいては、樹脂、合成ゴム、天然ゴム
あるいは天然アスファルトの改質材を添加してアスファ
ルトの感温性の改善をはかっているが、改質したアスフ
ァルトの溶融粘度が著しく高くなり、更に溶融状態で貯
蔵しておくと、安定性に欠け、しばしばゲル化を生じた
り、アスファルトと改質材とが分離するなど、品質面に
おいて問題が発生することが多い。
【0005】また長期間の保存ができないことから遠隔
地への移送、供給に不安があり供給範囲が制約される欠
点を有している。後者のプラントミックスタイプで製造
される改質アスファルトは、アスファルトプラントでア
スファルトと骨材とを加熱混合する際に、樹脂、合成ゴ
ム、天然ゴムあるいは天然アスファルトを改質材として
添加して改質アスファルト合材とするのでプレミックス
タイプと異なり貯蔵の必要がなく、熱履歴による劣化が
防止できるなどの利点を有するとされている。
【0006】ただ、そこで使用される改質材の樹脂、合
成ゴム、天然ゴム等は、固体、粉体、粉粒体、あるいは
乳剤として、アスファルトプラントのミキサー内で、ア
スファルト及び骨材と共に短時間で混合されて改質アス
ファルト合材として製造されているが、これらは融点が
高いために完全な溶融、及び均一分散が達成され難いこ
とから均質な改質アスファルト合材を得ることは困難で
ある。そこで、通常の石油アスファルト(日本道路協会
規格:60/80あるいは80/100)をアスファル
トプラントで混合するのと比べて、混合温度を高く、ま
た混合時間を長くして製造を行っている。このために、
改質アスファルトが熱劣化を受け易いこと、及び改質ア
スファルト合材の時間当たりの生産能力が低下する等の
欠点があるとされている。
【0007】一方、固体、粉体、あるいは粉粒体の天然
アスファルトを改質材として添加する方法では、粉塵の
発生が伴ない、作業環境の悪化が常に問題になるところ
である。更に天然アスファルトは、単にアスファルトを
硬化させたものに相当する性質を有するものであること
から、単品でアスファルトに添加しても高温での流動性
が改良される程度であり、低温でのたわみ性やテナシテ
ィの改良が不充分であり、改質アスファルトとして品質
面で欠点を有するものであった。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、このような
従来の改質アスファルトが有する欠点を克服し、感温
性、タフネス及びテナシティ等の物性と作業性のバラン
スに優れた、特にプラントミックスタイプの改質アスフ
ァルトを与えるアスファルトの改質材及び改質方法を提
供することを目的とするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決すべく
本発明者等は、鋭意研究の結果、予め天然のアスファル
タイトと粘着性付与剤と高分子分散液を混合してなる湿
粉状の組成物が、感温性、タフネス及びテナシティ等の
物性と作業性のバランスに優れたプラントミックスタイ
プの改質アスファルトを与えるための改質材として好適
であることを見出し本発明を完成するに至った。
【0010】すなわち、本発明は、 1)アスファルタイト、粘着付与剤及び高分子分散液を
混合してなることを特徴とするアスファルトの改質材、 2)各成分の配合割合は、アスファルタイト50〜65
重量%、粘着付与剤25〜35重量%、高分子分散液1
0〜25重量%であることを特徴とする前記1に記載の
アスファルトの改質材、 3)アスファルタイトが、軟化点130〜200℃、固
定炭素10〜20%である前記1または2に記載のアス
ファルトの改質材、 4)粘着付与剤が、粘度20〜80cSt/100℃、
芳香族とナフテン分の合計が45重量%以上、引火点2
20℃以上の溶剤抽出油である前記1または2に記載の
アスファルトの改質材、
【0011】5)高分子分散液が、酢酸ビニル系、アク
リル系、塩化ビニリデン系および塩化ビニル系モノマー
から選択されるモノマーの乳化単独重合または乳化共重
合で得られるビニルポリマー系高分子分散液、またはブ
タジエンまたはその誘導体の乳化単重合または乳化共重
合で得られる合成ゴム系の高分子分散液であって、その
粘度が100〜500cpsである前記1または2に記
載のアスファルトの改質材。 6)アスファルトが舗装用アスファルトである前記1乃
至5のいずれかに記載の舗装用アスファルトの改質材。 7)アスファルタイトと粘着付与剤と高分子分散液とか
らなる改質材をアスファルトに配合し混練することを特
徴とするするアスファルトの改質方法、
【0012】8)アスファルタイト50〜65重量%、
粘着付与剤25〜35重量%及び高分子分散液10〜2
5重量%からなる改質材を、アスファルト100重量部
に対する前記各成分の配合割合が、アスファルタイト2.
5 〜13重量部、粘着付与剤1.25〜7重量部及び高分子
分散液0.5 〜5重量部となるように配合し混練すること
を特徴とする前記7に記載のアスファルトの改質方法、 9)熱可塑性樹脂製の袋等に小口充填した改質材を袋ご
と配合する前記7または8に記載のアスファルトの改質
方法、及び 10)アスファルトが舗装用アスファルトである前記7
乃至9のいずれかに記載の舗装用アスファルトの改質方
法を提供するものである。
【0013】本発明のアスファルトの改質材は、アスフ
ァルタイトを主原料とし、粘着付与剤と高分子分散液と
を常温で混合し湿粉状化することにより得ることができ
る。本発明のアスファルトの改質材の原料のうち主原料
のアスファルタイトは、アスファルトが酸化重合して硬
質化した(天然産の)ものであり、ギルソナイト、グラ
ンスピッチ、グラハマイト等として知られているものが
使用できる。中でもギルソナイトはシルト(沈泥)や粘
土、塩分等を全く含まず、二硫化炭素に99.8%とほぼ完
全に溶融し、天然ではほぼ純粋な形で得られ、品質にバ
ラツキが少ないことから、本発明のアスファルトの改質
材料の原料として特に好ましい。
【0014】本発明の改質材では、アスファルタイトの
飛散防止と溶解性の向上および改質アスファルトの高粘
度化を調整する目的で粘着付与剤を配合する。本発明で
用いられる粘着付与剤とは、原油から潤滑油を製造する
過程において、溶剤抽出によって得られる芳香族及びナ
フテン分に富んだ油状物質であり、一般に沸点(大気圧
下)350℃以上、粘度5〜100cSt/100℃、
好ましくは20cSt〜80cSt/100℃、針入度
(JIS K 2207)1000以上、軟化点(JIS K 2207)20℃
以下のものであり、特に芳香族とナフテン分の合計が4
5重量%以上を占め、引火点が220℃以上のものが好
ましい。なお、芳香族およびナフテン分は、公知の環分
析法(n−b−M法)にしたがい測定した含有量が上記
範囲内であればよい。
【0015】本発明の改質材では、改質アスファルトの
耐流動性の向上と低温時の耐摩耗性、耐ひび割れ性を改
善をする目的で高分子分散液を配合する。本発明で用い
られる高分子分散液としては、酢酸ビニル系、アクリル
系、塩化ビニリデン系及び塩化ビニル系などのビニルモ
ノマーの乳化単独重合または乳化共重合で得られるビニ
ルポリマー系の高分子分散液、ブタジエンまたはその誘
導体の乳化単重合または乳化共重合で得られる合成ゴム
系の高分子分散液が挙げられる。これらの中でも、スチ
レン−ブタジエン共重合体ゴムラテックス、メチルメタ
クリレート−ブタジエン共重合体ゴムラテックス、アク
リロニトリル−ブタジエン共重合体ゴムラテックス、及
びクロロプレン単独重合ゴムラテックス、ブタジエン単
独重合ゴムラテックスなどの合成ゴム系ラテックスが好
ましい。特に、粘度が100〜500cpsの乳化重合
体である合成ゴム系ラテックスが好ましい。なお、本発
明においてはこれらの一種または二種以上の混合でも差
し支えない。
【0016】本発明のアスファルトの改質材は、上記3
成分を混合してなるなるものである。 その配合割合
は、アスファルタイトが50〜65重量%、好ましくは
53〜53重量%、粘着付与剤が25〜35重量%、好
ましくは28〜32重量%、高分子分散液が10〜25
重量%、好ましくは13〜22重量%の範囲内になるよ
うにする。アスファルタイトの配合割合が50重量%未
満であると粘着付与剤と高分子分散液の配合比率が高く
なり、改質アスファルトの耐流動性等の感温性の改質が
十分でなくなり、65重量%を超えると粘着付与剤と高
分子分散液の配合比率が低くなり、改質アスファルトの
耐ひび割れ性および耐摩耗性の改質効果が充分でなくな
る。粘着付与剤の配合割合が25重量%未満であるとア
ルファルタイトと高分子分散液の配合比率が高くなり、
改質アスファルトの溶融粘度が高くなり、作業性の低下
と分散性の低下が伴う。35重量%を超えるとアスファ
ルタイトと高分子分散液の配合比率が低くなり、改質ア
スファルトの耐流動性等の感温性の改質が充分でなくな
る。高分子分散液の配合割合が10重量%未満であると
改質アスファルトのテナシティが充分でなく耐ひび割れ
性の改質効果が少なく、25重量%を超えると改質アス
ファルトの溶融粘度が高くなり作業性の低下および分散
性の低下を伴うこととなる。
【0017】本発明のアスファルトの改質材は、上記3
成分を適宜の方法で混合することにより容易に製造する
ことができる。その製造方法の具体例としては(1) 塊状
のアスファルタイト及び粘着付与剤並びに高分子分散液
とを常温でバンバリミキサー、ニーダー等で混練して塊
状のアスファルタイトを粉砕混合しながら湿粉状の改質
材を得る方法、(2) 予め0.3 〜2.5 mm程度に粉砕した
粉末状のアスファルタイト及び粘着付与剤並びに高分子
分散液とを常温でミキサー等で混合して湿粉状の改質材
を得る方法等である。
【0018】本発明で改質の対象となるアスファルトと
しては、ストレートアスファルト・PDA(プロパン脱
礫)アスファルト、セミブローンアスファルト等の石油
系アスファルトで25℃における針入度が20〜150
の範囲のものが良く、特に、針入度が40〜100の範
囲のものが好ましい。またアスファルトを製造する原油
は特に限定されず、通常の石油製品の製造に用いられる
パラフィン基、ナフテン基、混合基原油のいずれもが使
用出来る。また、プラントミックスで合材を製造する際
にアスファルトと鉱物質や砂などの骨材とに投入する湿
粉状のアスファルトの改質材の割合は、アスファルト1
00重量部に対して、5〜20重量部、特に8〜17重
量部が望ましい。本発明のアスファルトの改質材におけ
る基本配合は、アスファルトとアスファルトの改質材の
割合で、アスファルトの改質材が5重量部を下まわると
きは、耐流動性等の感温性の改善が充分でなく、改質効
果が少ない。また、20重量部を上回るときは、物性面
では良好であるが、改質アスファルトの溶融粘度が高く
なり、作業性の低下と分散性の低下が伴う。
【0019】本発明のアスファルトの改質材は、その配
合割合により、感温特性(耐流動性)、耐摩耗性、耐ひ
び割れ性、粘性や針入度などが異なる種々の性状のもの
が得られ、それによって道路舗装、防水材、制振材等多
くの用途に適応出来るものであるが、共通した効果とし
て、アスファルトの耐流動性、摩耗性、耐ひび割れ性等
が著しく改善されることがあげられる。本発明のアスフ
ァルトの改質材はポリエチレン製袋等に1〜3kgの小口
充填しておけば、アスファルトプラントで、アスファル
トと骨材を混合して改質アスファルト合材に製造する際
に、小口充填されたポリエチレン製袋等ごと、直接投入
することができる。
【0020】
【発明の効果】本発明によって得られるアスファルトの
改質材は、アスファルタイト本来の特質を保持し、粘着
付与剤、高分子分散液とが相俟って、凝集力特性の高度
のバランスを有し、骨材に対する大きなタフネス、テナ
シティを示すことにより、耐流動性、耐摩耗性、耐ひび
割れ性の要求される舗装用等のアスファルトの改質材と
して優れている。またプラントミックスタイプのアスフ
ァルトの改質材として、より低い混合温度で溶解可能で
あり、骨材及びアスファルトに均一分散ができ、均質な
改質アスファルト合材が得られる。
【0021】さらに、湿粉状でポリエチレン製袋等に小
口充填したままプラントに投入でき、取り扱い易いこと
から作業効率の向上が図れ、かつ作業環境の悪化を防止
する効果がある。本発明のアスファルトの改質材は、前
記のような特性を有しているので、特に道路舗装用アス
ファルトのプラントミックスタイプのアスファルトの改
質材として好適に用いることができる。
【0022】
【実施例】以下に本発明を実施例に基づき説明するが、
本発明はこれらに限定されるものではない。 [改質材原料及びアスファルト]実施例及び比較例にお
いて使用した改質材の原料及びアスファルトは以下の通
りである。
【0023】1)アスファルタイト:軟化点162℃、
針入度(25℃)0、固定炭素16%の粉末状(粒径0.
3 〜2.5 mm)のもの。 2)粘着付与剤:下記の物性を有する溶剤抽出油(1)
及び(2)。
【0024】
【表1】 表 1 溶剤抽出油 1 2 粘度(cSt, 100℃) 25.10 55.36 引火点(℃) 252 282 芳香族及びナフテン分(重量%) 57.5 65.5
【0025】3)高分子分散液:下記の物性を有するS
BS系乳化重合体(A)、(B)及び(C)。
【表2】 表 2 乳化重合体 A B C ラテックス粘度(cps ) 450 180 270 全固形分(%) 70 50 50 平均粒子径(μ) 0.3 0.05 0.15
【0026】4)アスファルト:下記の針入度及び軟化
点を有する3種(80/100、60/80及び40/
60)のもの
【表3】 表 3 アスファルト 80/100 60/80 40/60 針入度(25℃) 91 70 52 軟化点(℃) 47.5 49.5 50.5
【0027】[試験方法及び各種物性の測定]本発明に
おいて試験方法及び各種物性の測定は下記の方法あるい
は条件に従った。 (1) アスファルトの試験 規格試験(JIS K 2207) 針入度:25℃(1/10mm)、 軟化点:(℃)、 伸度:7℃,15℃(cm)、 粘度:180℃(cSt)、 薄膜加熱伸入度残留率:(%)。 フラース脆化点:JIS K 2207、 粘度:60℃( poise)(社団法人日本道路協会発行
(発行日:昭和63年11月10日)「舗装試験法便
覧」による)。 タフネス・テナシティ(「舗装試験法便覧」による)。 (2) 合材混合物試験(「舗装試験法便覧」による) マーシャル安定度試験、 ホイールトラッキング試験、 ラベリング試験。
【0028】実施例1〜5及び比較例1〜4 粉末状(粒径0.3 〜2.5 mm)アスファルタイトと粘着
付与剤及び高分子分散液とを表4及び5に示す割合で、
常温で5分間ミキサーで混合して、湿粉状のアスファル
トの改質材を調合し、次いで、160℃〜170℃に溶
融したアスファルト100重量部に対し前記アスファル
トの改質材を5〜20重量部の配合で、15〜20分間
ミキサーで混合して改質アスファルトを製造した。得ら
れた改質材組成物の物性を表4及び5に示す。なお、表
中の数値のうち、数字の後に+を付したものは表記の数
字またはそれ以上の値を示し、数字の後に−を付したも
のは表記の数字またはそれ以下の値を示す。また、表5
には、一般に使用されている改質アスファルトである改
質アスファルトII型とセミブローンアスファルト(AC10
0) の規格値を併せて示す。改質アスファルトII型は熱
可塑性樹脂を単独添加するかまたは熱可塑性樹脂とゴム
系高分子を併用することによる改質アスファルトであ
り、セミブローンアスファルトは、ストレートアスファ
ルトにブローイング操作(加熱した空気を吹き込む操
作)を加え、感温性を改善し、かつ60℃における粘度
を高めた改質アスファルトである。
【0029】
【表4】
【0030】
【表5】
【0031】実施例1〜5の改質アスファルトは、比較
例1のものと比較して、伸度、フラース脆化点、テナシ
ティが改善され、耐ひび割れ性に優れている。しかも、
180℃の粘度が低いことから、加工性・作業性の改善
が可能である。また比較例2のものと比べて、軟化点、
60℃粘度、タフネス、テナシティが改善され、耐流動
性に優れている。比較例3のものと比べて、軟化点、伸
度、フラース脆化点、60℃粘度、テナシティが改善さ
れ、耐流動性、耐ひび割れ性に優れている。比較例4の
ものと比べて、伸度、フラース脆化点、テナシティが改
善され、耐ひび割れ性に優れている。しかも、180℃
の粘度が低いことから、加工性・作業性の改善が可能で
ある。
【0032】実施例6及び7 160℃〜170℃に加熱した骨材に、あらかじめ、1
50℃に加熱溶融したアスファルト60/80と湿粉状
のアスファルトの改質材を投入し、5分間ミキサーで加
熱混合した。そして、改質アスファルトの合材を得て、
マーシャル安定度試験、ホイールトラッキング試験及び
ラベリング試験用の供試体を作成した。
【0033】比較例5及び6 あらかじめアスファルトをアスファルトの改質材と加熱
混合して、均一に分散した改質アスファルトを得た。そ
して、その改質アスファルトを160℃に加熱調整し
て、160℃〜170℃に加熱した骨材に投入し、5分
間ミキサーで加熱混合した。そして、改質アスファルト
の合材を得て、マーシャル安定度試験、ホイールトラッ
キング試験及びラベリング試験用の供試体を作成した。
なお、改質アスファルトの合材成分を表6に示し、得ら
れた合材の性能結果を表7に示す。
【0034】
【表6】 表 6 混合物の種類 密粒20MM 密粒13MMF 5号砕石 16.1 − 6号砕石 23.6 28.1 骨材成分 7号砕石 15.1 13.1 (重量%) 粗砂 17.5 21.5 網砂 17.0 22.4 石粉 5.3 8.4 バインダー 5.5 6.5 バインダー成分 実施例6(実施例4相当) アスファルト60/80 5.09 6.02 アスファルト改質材 0.41 0.48 実施例7(実施例2相当) アスファルト60/80 4.66 5.51 アスファルト改質材 0.84 0.99 比較例5 実施例4の 改質アスファルト 5.5 6.5 比較例6 実施例2の 改質アスファルト 5.5 6.5
【0035】
【表7】
【0036】実施例6、7の改質アスファルトの合材は
比較例5、6のものと比べて、マーシャル安定度試験、
ホイールトラッキング試験、ラベリング試験における合
材性能が、ほとんど変わらなかったことから本発明のア
スファルトの改質材は、アスファルトと骨材とに均一に
溶融分散して均質な改質アスファルトの合材が得られた
ことを確認した。そして、本発明のアスファルトの改質
材を用いた改質アスファルトの合材は、アスファルト6
0/80を用いたアスファルトの合材と比べて、ホイー
ルトラッキング試験の動的安定度が大きく、耐流動性が
改善されている。また、市販の改質II型タイプの改質ア
スファルトを用いた改質アスファルトの合材と比較し
て、ホイールトラッキング試験の動的安定度、ラベリン
グ試験におけるすりへり量の合材性能は遜色のない結果
を得た。
【0037】以上の結果から本発明のアスファルトの改
質材は、耐流動性、耐摩耗性、耐ひび割れ性等の要求さ
れる舗装用アスファルトの改質材として有効に利用出来
ることが分かる。特に、本発明のアスファルトの改質材
はアスファルトプラントで、アスファルトと骨材とを混
合する際に湿粉状でポリエチレン製等の熱可塑性樹脂製
袋に小口充填したものを袋ごと直接投入して、改質アス
ファルト合材を製造出来ることから、粉塵飛散等の作業
環境の悪化を防止する効果と作業効率の向上が計れるな
ど、プラントミックスタイプの舗装用アスファルトの改
質材として、好適に用いることができる。

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アスファルタイト、粘着付与剤及び高分
    子分散液を混合してなることを特徴とするアスファルト
    の改質材。
  2. 【請求項2】 各成分の配合割合は、アスファルタイト
    50〜65重量%、粘着付与剤25〜35重量%、高分
    子分散液10〜25重量%であることを特徴とする請求
    項1記載のアスファルトの改質材。
  3. 【請求項3】 アスファルタイトが、軟化点130〜2
    00℃、固定炭素10〜20%である請求項1または2
    に記載のアスファルトの改質材。
  4. 【請求項4】 粘着付与剤が、粘度20〜80cSt/
    100℃、芳香族とナフテン分の合計が45重量%以
    上、引火点220℃以上の溶剤抽出油である請求項1ま
    たは2に記載のアスファルトの改質材。
  5. 【請求項5】 高分子分散液が、酢酸ビニル系、アクリ
    ル系、塩化ビニリデン系および塩化ビニル系モノマーか
    ら選択されるモノマーの乳化単独重合または乳化共重合
    で得られるビニルポリマー系高分子分散液、またはブタ
    ジエンまたはその誘導体の乳化単重合または乳化共重合
    で得られる合成ゴム系の高分子分散液であって、その粘
    度が100〜500cpsである請求項1または2に記
    載のアスファルトの改質材。
  6. 【請求項6】 アスファルトが舗装用アスファルトであ
    る請求項1乃至5のいずれかの項に記載の舗装用アスフ
    ァルトの改質材。
  7. 【請求項7】 アスファルタイトと粘着付与剤と高分子
    分散液とからなる改質材をアスファルトに配合し混練す
    ることを特徴とするアスファルトの改質方法。
  8. 【請求項8】 アスファルタイト50〜65重量%、粘
    着付与剤25〜35重量%及び高分子分散液10〜25
    重量%からなる改質材を、アスファルト100重量部に
    対する前記各成分の配合割合が、アスファルタイト2.5
    〜13重量部、粘着付与剤1.25〜7重量部及び高分子分
    散液0.5 〜5重量部となるように配合し混練することを
    特徴とする請求項7に記載のアスファルトの改質方法。
  9. 【請求項9】 熱可塑性樹脂製の袋等に小口充填した改
    質材を袋ごと配合する請求項7または8に記載のアスフ
    ァルトの改質方法。
  10. 【請求項10】 アスファルトが舗装用アスファルトで
    ある請求項7乃至9のいずれかに記載の舗装用アスファ
    ルトの改質方法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN114045041A (zh) * 2021-12-31 2022-02-15 远大洪雨(唐山)防水材料有限公司 一种改性沥青及其制备方法
CN115572576A (zh) * 2022-11-23 2023-01-06 东南大学 一种单粒径碎石抗滑磨耗层用粘层材料及其制备方法

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