JPH07315409A

JPH07315409A - 泡噴出容器

Info

Publication number: JPH07315409A
Application number: JP6129630A
Authority: JP
Inventors: Shigeo Iizuka; 茂雄飯塚; Tadao Saito; 忠雄斎藤
Original assignee: Yoshino Kogyosho Co Ltd
Current assignee: Yoshino Kogyosho Co Ltd
Priority date: 1994-05-18
Filing date: 1994-05-18
Publication date: 1995-12-05

Abstract

(57)【要約】【目的】空気用シリンダ内に液が入るのを極力防止出
来てポンプの作動不良を生じることがなく良好な泡の噴
出が出来、また、容器を傾倒させての泡の噴出を行え、
容器体内収納液を苦労なく残らず泡として噴出すること
ができる優れた泡噴出容器を提案する。【構成】吐出弁39上方で且つ起泡層40下方のステム30
内面に一端を開孔するとともに、その下方ステム外面に
空気加圧室Ａと連通させて他端を開孔する通気路42を形
成し、上下動部材８の押し下げ時に通気路42と空気加圧
室Ａ内とが連通し、且つ上昇時には遮断する逆止弁48と
して、隔壁33内周縁部をステム30外周部に連結させた。
特殊形状の減圧防止弁21及び第２吐出弁43を形成した。
更に、吸い上げ管27開孔方向にヘッドの注出孔が向く様
構成した。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は泡噴出容器に関する。

【０００２】

【従来の技術】この種容器として、例えば、国際公開番
号ＷＯ９２／８６５７（特願平２−５１５０８２号）
の容器が知られている。該容器は、口頚部を起立する容
器体と、上部外面に付設した外向きフランジを容器体口
頚部の上面へ係合させて容器体内へ大径シリンダを垂設
するとともに、該大径シリンダ下端から上内方へ折り返
し筒部を介して吸い込み弁付きの小径シリンダを垂下す
るシリンダ部材と、上記口頚部外面へ嵌合させた筒部上
端の内向きフランジで上記外向きフランジを口頚部上端
との間で挟持するキャップ状部材と、上記小径シリンダ
内へ嵌合させた小径筒状ピストンから小径ステムを起立
して該ステムの上端部に吐出弁を設けるとともに上記大
径シリンダ内へ嵌合させた大径筒状ピストンから上記小
径ステム外面へ嵌着させて大径ステムを起立する作動部
材と、上記大径ステムを上下動自在に貫通させた頂壁外
周から大径シリンダの上端部外面へ嵌合させて周壁を垂
下するキャップ状部材と、上記大径ステムの上部外面へ
嵌着させたノズル付き押下げヘッドとを有し、該押し下
げヘッドから垂下して大径ステム外面へ嵌着させた嵌合
筒部内へ、上下両面に発泡ネットを張設した短筒を嵌着
させるとともに、上記作動部材をスプリングで上方付勢
させ、かつ上記大径筒状ピストンの頂板部に設けた空気
吸入弁と大小両ステム間に穿設した空気流通路とを介し
て、上記吐出弁とネット付き短筒との間の大径ステム部
分内へ開孔する外気吸入路を設けている。

【０００３】上記容器は、付勢に抗して押し下げヘッド
を押し下げすると、小径筒状ピストンと大径筒状ピスト
ンとが共に小径及び大径シリンダ内を下降することで、
小径シリンダ内の液体は吐出弁を通って、又、大径シリ
ンダ内の空気は大小両ステム間の空気流通路を通って大
径ステムの上端部内で混合し、かつネットを通過するこ
とで発泡した状態でノズルから放出し、又、該作動部材
の押し下げを解放すると、大小両筒状ピストン上昇によ
り空気吸入弁が開いて大径シリンダ内へ外気が、又、吐
出弁が閉じ且つ吸い込み弁が開くことで小径シリンダ内
へ容器体内液体がそれぞれ流入するよう設けている。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】上記従来の容器は、液
通路と空気通路が合流する合流点がポンプ上端部で、吐
出弁下流のノズル体部分に設けられ、しかも空気通路は
大径シリンダ内と常時連通しているため、この合流点か
ら空気通路を伝って空気用シリンダ内に液が逆流し、空
気用シリンダ内に液が溜まってしまう場合がある。空気
用シリンダ内に液が溜まると作動不良のもとになるとと
もに、空気供給量も少なくなってしまい良好な起泡、噴
出作用を行えなくなる虞れがある。

【０００５】そこで、本発明の目的の一つは、空気用の
シリンダ内に液が入るのを極力防止出来、その結果、ポ
ンプの作動不良を生じることがなく、良好な起泡、噴出
作用を行える優れた泡噴出容器を提案するものである。

【０００６】また、本発明の目的の一つは、上記目的に
加えて、容器の傾倒状態での泡の噴出が可能な泡噴出容
器を提案するものである。

【０００７】また、本発明の目的の一つは、上記目的に
加えて、誤って容器を倒しても液が漏出することがない
泡噴出容器を提案するものである。

【０００８】更に、本発明の目的の一つは、上記目的に
加えて、更に、容器体内の液を苦労無く残らず使用出来
る効果を併せ持つ泡噴出容器を提案するものである。

【０００９】

【課題を解決するための手段】本請求項１発明容器は上
記課題を解決するため、口頚部５を起立した容器体２
と、上記口頚部５上面に載置させたフランジ15を上端縁
より突設して容器体内へ垂下させた空気用大径シリンダ
13と、該シリンダ13と同心円状に設けた吸い込み弁28付
き液用小径シリンダ14と、該小径シリンダ14下端に上端
を連結して容器体内下部へ垂下させた吸い上げ管27と、
上記小径シリンダ14内周上部に嵌合させた環状小径ピス
トン29を外周下部より突設して上下動自在に装着した吐
出弁39付きステム30と、該ステム30上端に一体動可能に
延設させた注出孔付き押し下げヘッド31と、上記ステム
30外周に内周縁部を連結するとともに、外周縁部より突
設した環状大径ピストン32を上記大径シリンダ13内周上
部に嵌合させてその下方に空気加圧室Ａを画成してなる
隔壁33と、該隔壁33に設けた吸気弁53と、上記ステム30
内よりヘッド31の注出孔に至る流通路38内に設けた起泡
層40と、上記ステム30及びヘッド31及び隔壁33とからな
る上下動部材８を常時上方へ付勢させる弾性部材58と、
上記口頚部外周に嵌合させた周壁９上端縁より延設した
頂壁10により上記フランジ15上面を圧接して大径シリン
ダ13を容器体２に固定させる装着キャップ６とを備え、
上記吐出弁39上方で且つ起泡層40下方のステム30内面に
一端を開孔するとともに、その下方ステム30外面に空気
加圧室Ａと連通させて他端を開孔する通気路42を形成
し、上記上下動部材８の押し下げ時に上記通気路42と空
気加圧室Ａとが連通し、且つ上昇時には遮断する逆止弁
48として、上記隔壁33内周縁部をステム30外周部に連結
させたことを特徴とする泡噴出容器として構成した。

【００１０】また、請求項２発明の容器は、上記大径シ
リンダ13上端縁に立設した短筒16に透孔19を穿設すると
ともに、該透孔19外面を弁板20で気密且つ開閉可能に被
覆した減圧防止弁21を設け、且つ上記フランジ15に透孔
22を穿設して容器体内への外気の導入が可能に構成し、
上記ステム30内より突設したテーパ状弁体45内周縁を、
上記小径シリンダ14下部より立設した棒状体44外周に圧
接して第２吐出弁43を形成し、上記隔壁33に設けた透孔
54及び該透孔下面を気密且つ開閉可能に被覆した弁板55
より吸気弁53を形成してなる請求項１記載の泡噴出容器
として構成した。

【００１１】また、請求項３発明の容器は、上記吸い上
げ管27開孔が容器体前端隅部に位置する如く吸い上げ管
27を屈曲形成させ、上記内向きフランジ状の装着キャッ
プ頂壁10内周縁部と押し下げヘッド31外周面とを上下動
可能且つ回動不能に係合させて、ヘッド注出孔を常時吸
い上げ管27開孔方向へ向けさせてなる請求項１又は請求
項２のいずれかに記載の泡噴出容器として構成した。

【００１２】また、請求項４記載の容器は、上記吸い上
げ管27開孔が容器体前端隅部に位置する如く吸い上げ管
27を屈曲形成させ、上記装着キャップ頂壁10上面に吸い
上げ管27開孔方向を示すマーク61を設けてなる請求項１
又は請求項２のいずれかに記載の泡噴出容器として構成
した。

【００１３】

【作用】図１の状態からカバーキャップ11を外して押し
下げヘッド31を押し下げると、小径シリンダ14内が小径
ピストン29により加圧され、それに伴って、第２吐出弁
43及び吐出弁39が開いて液が上方へ排出される。

【００１４】一方、ヘッド31の押し下げにより空気加圧
室Ａ内が加圧されるため、隔壁33はステム30に対して相
対的に上昇して逆止弁48が開き空気加圧室Ａ内の空気が
通気路42を通り吐出弁39上方のステム30内へ排出され、
液と混合される。

【００１５】次いで、気・液混合液が起泡層40を通過す
ることにより発泡してノズル37先端より泡が噴出され
る。

【００１６】次に押し下げヘッド31の押し下げを解除す
ると、コイルスプリング58の力で上下動部材８が上昇
し、この際、小径シリンダ14内が負圧化すると同時に吸
い込み弁28が開いて容器体内の液が小径シリンダ14内に
導入され、一方、大径シリンダ13内が負圧化するため、
隔壁33がステム30に対して相対的に下降してその弁部49
が嵌合凹溝52と嵌合して通気路42を遮断し、また、吸気
弁53からは大径シリンダ13内へ外気を導入する。

【００１７】また、容器体２内は液の減少により負圧化
するため、外気が減圧防止弁21及びフランジ15の透孔22
を介して容器体２内へ導入される。

【００１８】また、請求項２発明の実施例の如く、短筒
16に透孔19を穿設し、該透孔19外面を弁板20で被覆した
減圧防止弁21を設け、フランジ15に透孔22を穿設して容
器体内への外気の導入が可能に構成し、且つ、ステム30
内より突設したテーパ状弁体45内周縁を、小径シリンダ
14下部より立設した棒状体44外周に圧接して第２吐出弁
43を形成した構成を併せ持つものは、図３に示す如く、
容器を傾倒させての泡の噴出を行っても、大径シリンダ
13内に液が浸入する等の不都合を生ずることはない。

【００１９】図４及び図５に示す実施例では、吸い上げ
管27の開孔が容器体前端隅部に位置し、またヘッド31の
注出孔が常時吸い上げ管27開孔方向に向いているため、
収納液が少なくなっても若干容器を前方へ傾けるだけで
容器体内収納液を残らず泡として噴出できる。

【００２０】また、図６に示す実施例では、マーク61に
よりヘッド31の注出孔を吸い上げ管27開孔方向へ向かせ
れば同様に無駄なく収納液を使用出来る。

【００２１】

【実施例】以下、本発明の実施例を図面を参照して説明
する。

【００２２】図１及び図２は本発明の一実施例を示し、
図中１は泡噴出容器を示す。該容器１は、容器体２と、
ポンプ３とを備えている。

【００２３】容器体２は合成樹脂、ガラス等より形成さ
れたもので、筒状胴部４より口頚部５を起立して構成し
ている。

【００２４】また、ポンプ３は、合成樹脂或いは構成樹
脂とエラストマー等の軟質材を用いて形成されたもの
で、装着キャップ６と、シリンダ部材７と、上下動部材
８とを主要部材として構成している。

【００２５】上記装着キャップ６は、容器体口頚部５外
周に螺合する周壁９上端縁より内向きフランジ状の頂壁
10を延設し、頂壁10に同心円状の段部を形成して中央部
分を一段高く形成し、段部の垂壁外面にカバーキャップ
11の周壁下端を着脱可能に嵌合させる如く構成してい
る。また、頂壁10内周縁部より下方へ円筒状の係止筒12
を垂設している。

【００２６】また、シリンダ部材７は、装着キャップ６
により容器体２に固定させたもので、容器体内へ垂下さ
せた空気用大径シリンダ13及び該シリンダ13と同心円状
に設けた液用小径シリンダ14を備えている。本実施例で
は、外周上端縁より外向きフランジ15を突設するととも
に、上端縁より上方へ短筒16を起立させた円筒状の大径
シリンダ13と、該大径シリンダ13底壁中央部に上端を開
孔し、下端を大径シリンダ13下方へ垂下させて一体に形
成した円筒状の小径シリンダ14とを備え、また、小径シ
リンダ14の底壁中央に上端を開孔した嵌合筒部17を一体
に垂設してシリンダ部材７を構成している。

【００２７】そして、上記フランジ15周縁を装着キャッ
プ周壁９内上端部に嵌着固定した後、大径，小径両シリ
ンダ13，14を容器体２内に挿入し、そのフランジ15をパ
ッキン18を介して口頚部５上面とキャップ頂壁10下面と
で挟持させてシリンダ部材７を容器体２に固定させる如
く構成している。

【００２８】また、上記短筒16に透孔19を穿設するとと
もに、該透孔19外面を軟質材等で形成した弁板20で気密
且つ開閉可能に被覆した減圧防止弁21を設け、また、上
記フランジ15に透孔22を穿設して、容器体２内への外気
の導入が可能に構成している。本実施例では、上記装着
キャップ６の係止筒12内面から頂壁10下面に至る断面鉤
形の環状基部24を嵌着固定し、この基部24外周下面より
弁板20を一体に垂設して構成している。また、大径シリ
ンダ13外周上部のフランジ15下部を肉厚に形成した肉厚
部25に構成し、ここにフランジ15の透孔22と連通する切
り溝26を縦設している。この様に構成することにより、
パッキン18によるフランジ15上下の空気の流通の妨害を
防ぐことが出来る。

【００２９】また、上記嵌合筒部17内に上端を嵌着固定
して下端を容器体底部へ垂下させた吸い上げ管27を設
け、容器体２内と小径シリンダ14内を連通させている。
この吸い上げ管27は、容器体２の前端隅部に下端を開孔
する如く弯曲形成されている。また、嵌合筒部17内には
テーパ状の弁座と玉弁体とからなり、容器体内より小径
シリンダ内へ一方的に連通させるための吸い込み弁28を
設けている。

【００３０】上下動部材８は、シリンダ部材７に対して
上下動自在に装着させたもので、小径ピストン29付きス
テム30と、押し下げヘッド31と、大径ピストン32付き隔
壁33を備えている。

【００３１】ステム30は、上記小径シリンダ14内周上部
に嵌合さた環状小径ピストン29を外周下部より突設し、
上端を装着キャップ頂壁10上方へ突出させて上下動可能
に装着させている。

【００３２】押し下げヘッド31は、下端面を開孔した筒
状をなすケーシング34を有し、該ケーシング34内中央に
一体に垂設させ且つステム30の一部を構成する垂直筒部
35上端より前方へ水平筒部36を延設し、該筒部36前端を
ケーシング34周壁前部より突設して、その部分をノズル
37として構成している。そして、上記垂直筒部35をステ
ム30上端部に嵌着固定して、ステム30内よりノズル先端
の注出孔に至る流通路38を内部に形成するとともに、ス
テム30と一体動可能に構成している。

【００３３】また、上記ステム30内上部には吐出弁39を
設けている。この吐出弁39は、フランジ状の弁座と玉弁
体とから構成した公知機構のもので、ステム30内を下方
より上方へ一方的に連通させる如く構成している。

【００３４】また、上記吐出弁39上部の流通路38内には
起泡層40及び整泡層41を設けている。これら起泡層40及
び整泡層41は、例えばポリエステル繊維等で編んだネッ
トで構成しており、起泡層40に於いて気・液混合液が通
過すると発泡して泡が形成され、整泡層41では起泡層40
で一旦発泡された泡を略均一にする働きをする。本実施
例では、ステム30内の吐出弁39上方に固定した円筒状の
取付け基部下面に起泡層40を、上面に整泡層41をそれぞ
れ張設して構成している。尚、上記起泡層40及び整泡層
41は上記ネットに限らず、多孔質部材等の従来のこの種
容器に使用されている発泡機能、整泡機能のあるもので
あれば使用可能である。

【００３５】また、吐出弁39上方で且つ起泡層40下方の
ステム30内に一端を開孔すとともに、その下方ステム外
面に他端を開孔し、後述する隔壁33内周縁部の逆止弁を
介して空気加圧室Ａ内からステム30内へ一方的に連通す
る通気路42を設けている。また、ステム30内には第２吐
出弁43を設けている。該吐出弁43は、小径シリンダ14及
びステム30内下部に棒状体44を立設し、ステム内周上下
方向中央部より突設した上方へ狭まるテーパ状の弁体45
内周縁を、上記棒状体44外周に摺動可能に嵌合させて、
ステム30内下方より上方へ一方的に連通させる如く構成
している。上記棒状体44は、その下端外周より突設した
フランジ46を小径シリンダ14内周下部に嵌着して固定し
ており、連通孔47を介して液の流通が可能に構成してい
る。

【００３６】隔壁33は、上記ステム30外周に内周縁部を
連結するとともに、外周縁部より突設した環状大径ピス
トン32を上記大径シリンダ13内周上部に嵌合させて、そ
の下方に空気加圧室Ａを画成している。また、この隔壁
33は、上記上下動部材８の押し下げ時に、上記通気路42
を開孔し、且つ上昇時には閉塞する逆止弁48として、そ
の内周縁部をステム30外周部に連結させている。

【００３７】即ち、隔壁33内周縁部には円筒状の弁部49
を形成し、また、ステム30外周に帯状の凹溝50を周設し
て該凹溝50に上記通気路42を連通させ、該凹溝50上壁面
外周縁部より筒状の係止垂壁51を垂設するとともに、下
壁面に嵌合凹溝52を凹周設し、上記弁部49上端縁を係止
垂壁51内面下部に摺動可能に嵌合させるとともに、弁部
49下端縁を上記嵌合凹溝52内に気密に係合させている。
そして、上下動部材８を押し下げた際に空気加圧室Ａ内
が加圧されて隔壁33がステム30に対して相対的に上方へ
押し上げられるため、上記弁体49と嵌合凹溝52との係合
が外れて、空気加圧室Ａ内とステム30内とが通気路42を
介して連通され、また、上下動部材８上昇の際は、空気
加圧室Ａ内が負圧化するため、隔壁33がステム30に対し
て相対的に下降し、上記弁体45下端縁が嵌合凹溝52に係
合して通気路42が遮断される如く構成している。

【００３８】また、隔壁33には吸気弁53を設けている。
該吸気弁53は、本実施例に於いて、隔壁33に穿設した透
孔54と、該透孔54下面を気密且つ開閉可能に被覆した弁
板55により被覆して構成していおり、空気加圧室Ａ内が
負圧化した際に、外気が空気加圧室Ａ内に導入される如
く構成している。上記弁板55は軟質材等で形成されて隔
壁33下面に嵌着固定されている。

【００３９】また、吸気弁53は上記したものに限らず、
例えば図７に示す如く、隔壁33に穿設した透孔54と、該
透孔54外方の隔壁上面に周設した突条56と、該突条56と
気密に嵌合する押し下げヘッド31下面に周設した凹溝57
とで構成しても良い。

【００４０】上記上下動部材８は、弾性部材により常時
上方へ付勢させている。本実施例では、上記棒状体44の
フランジ46上面と、ステム30下端面との間に介在させた
弾性部材としてのコイルスプリング58により常時上方へ
付勢させている。

【００４１】図４及び図５は本発明の他の実施例を示す
もので、本実施例では、装着キャップ頂壁10内周縁部と
押し下げヘッド31外周とを上下動可能且つ回動不能に係
合させて、ヘッド31の注出孔を常時吸い上げ管27開孔方
向へ向けさせている。

【００４２】本実施例では、装着キャップ６の上記係止
筒12前部内面に凹溝59を縦設し、また、押し下げヘッド
31のケーシング34前部外面に上記凹溝59と上下動可能に
嵌合する縦突条60を縦設している。また、吐出弁39を、
フランジ状の弁座と、ステム内に上端を嵌着固定した一
体の円弧板状の板バネを介して弁座内側の弁孔を塞ぐ弁
体とで構成している。その他の構成は図１の実施例と同
様である。

【００４３】図６は本発明の更に他の実施例を示すもの
で、装着キャップ６の頂壁10上面所定位置に、吸い上げ
管27の開孔方向を示すマーク61を設けたものである。

【００４４】このマーク61は、印刷，凹凸付与或いはシ
ール等の貼着等により形成することが出来、その形状は
任意に選択すれば良い。

【００４５】

【考案の効果】以上説明した如く、本発明によれば、上
下動部材の押し込み後上昇する際、逆止弁が通気路を遮
断するため、空気用の大径シリンダ内に液が浸入する等
の不都合を生じることがなく、その結果、空気の供給量
が変化する等の不都合がなく、良好な起泡、泡の噴出が
行えるものである。

【００４６】また、第２吐出弁及び減圧防止弁を設けた
請求項２記載のものは、上記効果に加えて、容器体を傾
倒させても大径シリンダ内に液が流入する等の不都合を
生じることなく良好な泡の噴出が可能となり、目的部位
への泡の噴出をより行い易くすることが出来る。更に、
誤って容器を倒しても特殊構成の第２吐出弁，減圧防止
弁及び吸気弁の存在で、液が漏出することがない。

【００４７】また、請求項３及び請求項４に記載の容器
では、上記各効果に加えて、容器体内の液を苦労なく残
らず使用出来る効果を兼ね備えている。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明容器の一実施例を示す半断面図であ
る。

【図２】同実施例の要部拡大断面図である。

【図３】同実施例の使用を説明する説明図である。

【図４】本発明の他の実施例を示す半断面図である。

【図５】同実施例の平面図である。

【図６】本発明の更に他の実施例を示す平面図であ
る。

【図７】本発明の更に他の実施例を示す半断面図であ
る。

【符号の説明】

２…容器体，５…口頚部，６…装着キャップ，８…上下
動部材，９…周壁，10…頂壁，13…大径シリンダ，14…
小径シリンダ，15…フランジ，16…短筒，19…透孔，20
…弁板，21…減圧防止弁，22…透孔，27…吸い上げ管，
28…吸い込み弁，29…小径ピストン，30…ステム，31…
押し下げヘッド，32…大径ピストン，33…隔壁，38…流
通路，39…吐出弁，40…起泡層，42…通気路，43…第２
吐出弁，44…棒状体，45…弁体，48…逆止弁，53…吸気
弁，54…透孔，55…弁板，58…コイルスプリング，61…
マーク，Ａ…空気加圧室

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.⁶ 識別記号庁内整理番号ＦＩ技術表示箇所Ｂ６５Ｄ 47/06 Ａ 83/76

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】口頚部５を起立した容器体２と、上記口
頚部５上面に載置させたフランジ15を上端縁より突設し
て容器体内へ垂下させた空気用大径シリンダ13と、該シ
リンダ13と同心円状に設けた吸い込み弁28付き液用小径
シリンダ14と、該小径シリンダ14下端に上端を連結して
容器体内下部へ垂下させた吸い上げ管27と、上記小径シ
リンダ14内周上部に嵌合させた環状小径ピストン29を外
周下部より突設して上下動自在に装着した吐出弁39付き
ステム30と、該ステム30上端に一体動可能に延設させた
注出孔付き押し下げヘッド31と、上記ステム30外周に内
周縁部を連結するとともに、外周縁部より突設した環状
大径ピストン32を上記大径シリンダ13内周上部に嵌合さ
せてその下方に空気加圧室Ａを画成してなる隔壁33と、
該隔壁33に設けた吸気弁53と、上記ステム30内よりヘッ
ド31の注出孔に至る流通路38内に設けた起泡層40と、上
記ステム30及びヘッド31及び隔壁33とからなる上下動部
材８を常時上方へ付勢させる弾性部材58と、上記口頚部
外周に嵌合させた周壁９上端縁より延設した頂壁10によ
り上記フランジ15上面を圧接して大径シリンダ13を容器
体２に固定させる装着キャップ６とを備え、上記吐出弁
39上方で且つ起泡層40下方のステム30内面に一端を開孔
するとともに、その下方ステム30外面に空気加圧室Ａと
連通させて他端を開孔する通気路42を形成し、上記上下
動部材８の押し下げ時に上記通気路42と空気加圧室Ａと
が連通し、且つ上昇時には遮断する逆止弁48として、上
記隔壁33内周縁部をステム30外周部に連結させたことを
特徴とする泡噴出容器。
【請求項２】上記大径シリンダ13上端縁に立設した短
筒16に透孔19を穿設するとともに、該透孔19外面を弁板
20で気密且つ開閉可能に被覆した減圧防止弁21を設け、
且つ上記フランジ15に透孔22を穿設して容器体内への外
気の導入が可能に構成し、上記ステム30内より突設した
テーパ状弁体45内周縁を、上記小径シリンダ14下部より
立設した棒状体44外周に圧接して第２吐出弁43を形成
し、上記隔壁33に設けた透孔54及び該透孔下面を気密且
つ開閉可能に被覆した弁板55より吸気弁53を形成してな
る請求項１記載の泡噴出容器。
【請求項３】上記吸い上げ管27開孔が容器体前端隅部
に位置する如く吸い上げ管27を屈曲形成させ、上記内向
きフランジ状の装着キャップ頂壁10内周縁部と押し下げ
ヘッド31外周面とを上下動可能且つ回動不能に係合させ
て、ヘッド注出孔を常時吸い上げ管27開孔方向へ向けさ
せてなる請求項１又は請求項２のいずれかに記載の泡噴
出容器。
【請求項４】上記吸い上げ管27開孔が容器体前端隅部
に位置する如く吸い上げ管27を屈曲形成させ、上記装着
キャップ頂壁10上面に吸い上げ管27開孔方向を示すマー
ク61を設けてなる請求項１又は請求項２のいずれかに記
載の泡噴出容器。