JPH0731457A - 細胞搬送機構および細胞融合装置 - Google Patents

細胞搬送機構および細胞融合装置

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JPH0731457A
JPH0731457A JP18363293A JP18363293A JPH0731457A JP H0731457 A JPH0731457 A JP H0731457A JP 18363293 A JP18363293 A JP 18363293A JP 18363293 A JP18363293 A JP 18363293A JP H0731457 A JPH0731457 A JP H0731457A
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JP
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cell
chamber
cells
fusion
suspension
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JP18363293A
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Hiroyuki Suzuki
弘之 鈴木
Toshio Yasunaka
敏男 安中
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Tokimec Inc
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Tokimec Inc
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C12BIOCHEMISTRY; BEER; SPIRITS; WINE; VINEGAR; MICROBIOLOGY; ENZYMOLOGY; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING
    • C12MAPPARATUS FOR ENZYMOLOGY OR MICROBIOLOGY; APPARATUS FOR CULTURING MICROORGANISMS FOR PRODUCING BIOMASS, FOR GROWING CELLS OR FOR OBTAINING FERMENTATION OR METABOLIC PRODUCTS, i.e. BIOREACTORS OR FERMENTERS
    • C12M47/00Means for after-treatment of the produced biomass or of the fermentation or metabolic products, e.g. storage of biomass
    • C12M47/04Cell isolation or sorting
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C12BIOCHEMISTRY; BEER; SPIRITS; WINE; VINEGAR; MICROBIOLOGY; ENZYMOLOGY; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING
    • C12MAPPARATUS FOR ENZYMOLOGY OR MICROBIOLOGY; APPARATUS FOR CULTURING MICROORGANISMS FOR PRODUCING BIOMASS, FOR GROWING CELLS OR FOR OBTAINING FERMENTATION OR METABOLIC PRODUCTS, i.e. BIOREACTORS OR FERMENTERS
    • C12M35/00Means for application of stress for stimulating the growth of microorganisms or the generation of fermentation or metabolic products; Means for electroporation or cell fusion
    • C12M35/02Electrical or electromagnetic means, e.g. for electroporation or for cell fusion

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Abstract

(57)【要約】 【目的】 光トラッピングを用いずに、融合に供する細
胞を単離し、搬送する。また、該細胞搬送機構を用い、
選択的な細胞融合を行う。 【構成】 細胞を1個ずつ分離して流路に誘導する単離
機構と、液圧差により液を流動させる流動機構とを有
し、細胞を1個ずつ搬送する細胞搬送機構を提供する。
さらに、上記の細胞搬送機構を有することを特徴とする
細胞融合装置も提供される。また、制御装置と画像入力
装置とを有し、該制御装置は、該上記画像入力装置を介
して得られる画像データを解析し、細胞の輪郭に基づい
て判断を下す機能を有し、該判断に応じてあらかじめ定
められた手順を実行することを特徴とする細胞融合装置
が提供される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、バイオテクノロジーの
分野において、細胞を搬送するための細胞搬送機構、お
よび、細胞を融合するための細胞融合装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の細胞融合装置としては、例えば、
図15に示すようなものがある。この装置は、誘電泳動
現象により、あらかじめ細胞を接触させておき、次に、
直流パルスによって、接触している細胞を融合させる装
置である。
【0003】先ず、電極6間の融合チャンバ2に細胞懸
濁液を入れ、電極6間に高周波電圧を印加し、誘電泳動
現象により、細胞の列を形成させておく。誘電泳動現象
により、懸濁液中の細胞は、電気力線の方向にほぼ一列
に並ぶ。細胞の列は、電極間を横断するような形で何本
も形成される。これに、直流パルスを印加すれば、細胞
を融合することができる。なお、誘電泳動現象は、高周
波交番電界中で電気的中性粒子に生ずる分極によって中
性粒子どうしが電界方向につながったり、中性粒子が電
界強度の強い方へひかれたりする現象である。細胞は、
電気的中性粒子なので、誘電泳動により移動させること
ができる。
【0004】しかし、このような細胞融合装置にあって
は、懸濁液中の細胞を会合させておいて融合させるので
あるが、誘電泳動現象のみでは、融合したい組み合わせ
で、選択的に会合させることはできない。例えば、2種
類の細胞AとBとを融合する場合、求めるA−Bの融合
の他に、A−Aの融合や、B−Bの融合、A−A−Bの
融合など、様々な組み合わせの融合細胞が生じてしま
う。電極間を横断するように形成される細胞列において
列を構成する細胞の個数を制御できないためである。ゆ
えに、選択的な細胞融合を行うことはできない。
【0005】そこで、光トラッピングを利用して、融合
する細胞を一つずつ選択的に搬送する方法が採られてい
る。該方法は、光が境界面(周囲溶媒と細胞)で屈折す
る際に、光子のもつ運動量の向きが変化するため、反
射、屈折のいずれの場合にも、光と物体の運動量が保存
されるような方向に力が発生することによるものであ
る。この力は、レーザー光線の強度が強い方向への成分
を有するため、細胞をレーザー光線の光軸付近に捕促で
きる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかし、このような光
トラッピングを利用した搬送方法を用いた場合、細胞が
光のエネルギーにより高温になり、死んでしまうことが
ある。これは、細胞と細胞の周囲の培養液との屈折率の
差が小さく、十分な光トラッピング現象を起こすために
は、レーザー光の出力を大きくして、光を強くしなけば
ならないことがあるからである。
【0007】また、光トラッピングによる搬送では、融
合に失敗して破壊され、細胞膜外に出てしまった細胞質
を、融合チャンバから回収することはできない。しか
し、このような細胞質を回収せずに放置すると、融合チ
ャンバ内の培養液の液性が変化する、培養液の粘性が上
がって、光トラッピングによる搬送が困難になるなどの
問題が生ずる。
【0008】そこで、本発明は、光トラッピングを用い
ずに、融合に供する細胞を単離し、搬送することのでき
る細胞搬送機構を提供することを目的とする。また、該
細胞搬送機構を用い、選択的な細胞融合を行うことので
きる細胞融合装置を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記の目的を
達成するために、細胞を保持するための、少なくとも1
つのチャンバと、該チャンバに連通した流路とを有し、
細胞を搬送するための細胞搬送機構において、細胞を1
個ずつ分離して流路に誘導する単離機構と、液圧差によ
り液を流動させる流動機構とを有し、細胞を1個ずつ搬
送する細胞搬送機構を提供する。上記流動機構には、チ
ャンバ内に圧力を印加する機構があり、該圧力は、正圧
でも負圧でもよい。また、前記流動機構には、チャンバ
内を液面の高低差により液を流動させる機構を設けるこ
ともできる。
【0010】本発明は、さらに、液圧を測定する圧力セ
ンサを有することができる。この場合、、前記流動機構
は、上記圧力センサにより測定された液圧に応じて、印
加する圧力を調整する構成とすることができる。
【0011】また、前記単離機構としては、流路を傾斜
させて液の流動を制御する傾斜機構を有するものや、弁
を有し、弁の開閉により細胞を単離するものや、流路切
り換え機構を有し、細胞の搬送される流路を切り換える
ことにより細胞を単離するものがある。なお、前記単離
機構は、細胞の通過を検出して信号を送信する検出器を
有し、該検出器の送信する信号に応じて弁を開閉するこ
とができる。また、前記流路切り換え機構は、単離した
細胞を保持するためのチャンバを有し、該チャンバを介
する流路を切り換えることができる。
【0012】さらに、本発明によれば、融合に供するた
めの細胞懸濁液を保持する少なくとも1つの懸濁液チャ
ンバと、細胞を融合させるための融合チャンバと、融合
した細胞を回収するための回収チャンバと、細胞を接触
させ、かつ、融合させるための電極とを有し、細胞を融
合させる細胞融合装置において、上記の細胞搬送機構を
有することを特徴とする細胞融合装置が提供される。
【0013】また、本発明は、制御装置と画像入力装置
とを有することができる。該制御装置は、該上記画像入
力装置を介して得られる画像データを解析し、細胞の輪
郭に基づいて判断を下す機能を有し、該判断に応じてあ
らかじめ定められた手順を実行する。
【0014】さらに、制御装置は、前記細胞搬送機構お
よび前記電極を制御する機能と、細胞融合処理を連続し
て繰返し実行する機能とを有することができる。上記細
胞融合処理は、例えば、細胞を搬送する処理と、細胞を
融合させる処理と、融合した細胞を回収する処理と、融
合に失敗した細胞を前記融合チャンバから除去する処理
とを含む。
【0015】
【作用】本発明の細胞搬送機構は、細胞を搬送するため
の流動機構と、細胞を単離するための単離機構とを有す
る。上記流動機構は、液圧差により液を流動させ、該液
に懸濁している細胞を搬送するものである。また、上記
単離機構は、細胞を1個づつ分離し、細胞融合に供する
ためのものである。
【0016】上記流動機構には、正(加)圧により液圧
差を生じさせるものと、負(減)圧により液圧差を生じ
させるものと、液面の高低差により液圧を生じさせるも
のなどがある。上記単離機構には、弁を用いて単離する
ものと、液面の高低差を生じさせ、液の流動を制御する
ことにより、該液に懸濁した細胞の移動を制御し、単離
するものと、細胞の移動する流路を切り換えることによ
り細胞を単離するものなどがある。
【0017】本発明の細胞融合装置は、上記細胞搬送機
構を用いて細胞を搬送するものである。さらに、細胞融
合装置の制御装置に、細胞の輪郭を画像データを処理す
ることにより求め、該輪郭の形により、融合に供するの
に適しているかどうかや、融合が成功したかどうかを判
断し、その後の処理を決定する機能を備えることによ
り、細胞融合処理を連続して繰返し行うことができる。
【0018】
【実施例】以下、本発明の実施例を図に基づいて説明す
る。
【0019】(実施例1)本発明の細胞融合装置のう
ち、流動機構として、液面の高低差により細胞を搬送す
る機構を有する実施例を図1に示す。本実施例の細胞融
合装置は、それぞれ別種の細胞の懸濁液を溜めておくた
めの、2つの懸濁液チャンバ1と、細胞融合を行うため
の融合チャンバ7と、融合細胞の回収のための回収チャ
ンバ11と、融合に失敗した細胞等を回収するための廃
棄チャンバ12とを有する。各チャンバは、それぞれ約
6cm3の容積を有する。なお、懸濁液チャンバは、融
合させる細胞の種類の数だけ用意される。また、ここで
は、懸濁液とは、細胞を培養液に懸濁させたものをさ
す。
【0020】懸濁液チャンバ1、回収チャンバ11、廃
棄チャンバ12は、それぞれ、内部に保持する懸濁液を
融合チャンバ7に、流路により連通させるための孔3を
有している。各流路は、幅約100〜200μm、長さ
mmである。なお、孔3は連通溝とすることもできる
が、この場合は、水位が細胞の直径の2倍より高くなら
ないようにすることが望ましい。上記各孔3の開閉のた
めに、それぞれ弁4が配置されている。すなわち、本実
施例では、単離機構として弁を用いている。弁4は、駆
動機構2を有し、各チャンバ1、11、12の孔3を開
閉する。弁4としては、図12に示す積層型電歪素子を
利用した弁や、図13に示す、バイモルフ型電歪素子を
利用した弁を用いることができる。これらの弁では、電
圧を印加すると電歪素子22が変形し、流路21が開
く。なお、変位量は、積層型の場合、直列に配置された
素子の数により調節でき、バイモルフ型の場合は、印加
電圧により調節できる。本実施例では、前者を用いた。
【0021】孔3は、チャンバの低い位置に設けられ、
細胞1個よりやや大きく、細胞を1個づつ通すだけの大
きさを有する。本実施例では、直径約50μmの細胞を
プロトプラストを用いて細胞融合を行うため、上記孔3
の直径は、約60μmとなっている。また、懸濁液チャ
ンバ1と、回収チャンバ11との孔3の近傍には、細胞
が該孔3を通過したことを検出し、信号を制御装置8に
送信するため通過検出器5が設置されている。該通過検
出器5として、本実施例では、フォトダイオードとレー
ザー光線発生装置の組み合わせを用いている。これは、
細胞が通過することによりレーザー光線がさえぎられ、
フォトダイオードに発生する電流変化を検出して、細胞
の通過を確認するものである。
【0022】しかし、本発明は、細胞を1個づつ選択的
に通すための機能を有する機構であれば、このような弁
でなくてもよい。弁を用いない単離機構の一例を図14
に示す。図14に示す細胞融合装置は、それぞれ傾斜軸
の直交する傾斜装置24、25を有し、傾斜装置24
は、傾斜装置25の上に設置されている。また、該傾斜
装置24上に設置された融合容器23とを有する。これ
らの傾斜装置24、25の傾斜角度操作することによ
り、融合容器23は、水平面に対して任意の角度で任意
の方向に傾斜させることができる。上記融合容器23
は、図示しない、細胞懸濁液溜りと、回収チャンバと、
細胞融合を行う融合チャンバとを有し、細胞融合を行う
ことができる。
【0023】傾斜装置は、ステッピングモータとステッ
ピングモータの回転を傾斜角度の変位に変換する変位機
構とを有し、該モータにより傾斜角度を変化させること
ができる。該細胞融合装置は、図示しないマイクロコン
ピュータにより該ステッピングモータを制御して、上記
融合容器23の傾斜角度や傾斜方向を変化させる。上記
融合容器23を傾けると、融合装置内の水位の変化に伴
い、細胞懸濁液溜りから、細胞懸濁液を融合チャンバに
導いたり、融合チャンバから回収チャンバへ、細胞懸濁
液を移動させたりすることができる。
【0024】このような、融合装置の傾斜による細胞懸
濁液の移動方法を用いると、細胞が1個だけ上記の孔3
を通過した地点で角度を変化させることにより、弁を用
いなくても、細胞を1個づつ選択的に通すようにするこ
とができる。
【0025】本実施例1の細胞融合装置は、融合チャン
バに培養液を供給するための培養液流路13と、培養液
容器14とを有し、流路13には、弁15が設けられて
いる。これにより、培養液容器14に保持された培養液
は、弁15を開くと、流路13を通って融合チャンバに
流れ込むようになっている。
【0026】融合チャンバ7には、対向する一対の電極
6が備えられており、電極6は、図示しない高周波電源
および直流パルス発生装置に接続されている。一対の電
極6の間隙は、約1mmである。また、本実施例では、
高周波電圧は、周波数500KHz〜1MHz、電圧1
0V/mmとし、直流パルスは、75V/mm、50μ
秒とした。
【0027】本実施例の細胞融合装置は、制御装置8を
有しており、該制御装置8は、高周波電圧の波形、直流
パルスの波形、印加タイミングを制御する。また、該制
御装置8は、弁4、15の開閉も制御する。なお、制御
装置8の構成の一例を図17に示す。制御装置8は、情
報の処理を行う中央処理装置9と、処理手順などに関す
る情報を保持する記憶装置10と、信号の入出力を制御
するインターフェース部36と、ユーザからの指示を受
け付け、処理結果を表示する入出力装置37とを有す
る。
【0028】なお、懸濁液チャンバ1には、該チャンバ
1の液面の方が、回収チャンバ11および廃棄チャンバ
12の液面より十分高くなるように懸濁液が保持されて
おり、この液面差が懸濁液を移動させる圧力を生み出
す。本実施例では、液面差は約5cmとした。この5c
mという値は、0.5Paの圧力を得るために、水頭を
逆算して求めた値である。弁4をすべて開くと、懸濁液
チャンバ1に保持されている細胞懸濁液は、融合チャン
バ7を経て、回収チャンバ11および廃棄チャンバ12
に流れ込む。また、本実施例では、融合の様子は、図示
しない顕微鏡等により観察される。
【0029】細胞融合は、次のようにして行われる。
【0030】先ず、融合チャンバ7に培養液を入れる。
これは、弁4をすべて閉じ、培養液流路13の弁15を
開くことにより行う。必要な量の培養液が融合チャンバ
7に入ったら、弁15を閉じる。さらに、融合させる細
胞を含む細胞懸濁液を、懸濁液チャンバ1にそれぞれ入
れる。懸濁液は、その液面が融合チャンバ液面より充分
高い位置になるようにチャンバに入れる。なお、細胞通
過検出器5の誤動作をふさぐため、細胞懸濁液は、細胞
以外の固形物を含まないことが望ましい。しかし、細胞
を他の固形物と区別して選択的に検出できる検出器を用
いる場合は、このかぎりでない。
【0031】次に、融合させる細胞を、2つの懸濁液チ
ャンバ1からそれぞれ1個づつ、融合チャンバ7へ流し
込む。これは、制御装置8により行われる。制御装置8
は、2つの懸濁液チャンバ1の弁4を両方空け、それぞ
れ細胞が1個だけ孔3を通過したことが通過検出器5に
より検出された時点で閉じることにより、融合チャンバ
7へ融合する細胞を導入する。
【0032】なお、電極6には、あらかじめ高周波電圧
が印加されている。融合チャンバ7に入った2個の細胞
は、電極6に印加された高周波電圧による誘電泳動現象
によって、電極付近で会合する。この会合は、顕微鏡等
で確認することができる。使用者の指示に応じて、制御
装置8は、電極6に直流パルスを印加し、細胞を融合さ
せる。なお、融合の成否についても、顕微鏡等により確
認することができる。
【0033】融合後、制御装置8は、融合の成否を顕微
鏡等により確認した使用者の指示に応じて、融合チャン
バ7内の懸濁液を回収または廃棄用チャンバ11、12
に回収する。
【0034】融合が成功した場合、培養液流路13の弁
15を開き、融合チャンバ7内に培養液を流し込むと同
時に、回収チャンバ11の弁4とを開く。このようにす
れば、融合細胞を含む融合チャンバ7内の懸濁液は、培
養液に押し流されて、回収チャンバ11へ回収される。
制御装置8は、回収チャンバ11の孔3を細胞が通過し
たことを、通過検出器5により検出し、該弁4を閉じ
る。
【0035】失敗した場合は、培養液流路13の弁15
を開き、融合チャンバ7内に培養液を流し込むと同時
に、廃棄チャンバ12の弁4とを開く。このようにすれ
ば、融合しなかった細胞や細胞片等の不要物を含む融合
チャンバ7内の懸濁液は、培養液に押し流されて、廃棄
チャンバ12へ回収される。
【0036】細胞の通過を確認する装置としては、フォ
トダイオードとレーザー光線の組み合わせで、細胞が通
過することによりフォトダイオードに発生する電流変化
を検出して確認する装置などを用いることができる。
【0037】(実施例2)本発明の細胞融合装置のう
ち、吸引ポンプ16により細胞を搬送する実施例を図2
に示す。本実施例の細胞融合装置は、実施例1の細胞融
合装置と、次の点で異なっているが、その他の点では実
施例1と同様の構成を有している。。
【0038】第1に、培養液流路13に、弁が設けられ
ていない。培養液容器14の液面は、融合チャンバ7の
液面より約5cm高くなっており、培養液は、融合チャ
ンバ7の液面が、流路13の流出口18の高さに達する
まで供給される。第2に、吸引ポンプ16が2つ設けら
れており、該ポンプ16は、吸入管19を介して、回収
チャンバ11および廃棄チャンバ12に連通されてい
る。また、吸入管19の吸入口17には、メンブランフ
ィルタが取付けられており、細胞などがポンプ16に吸
入されないようになっている。制御装置8は、実施例1
で述べられている、弁4の開閉、電極6の制御等の機能
に加え、ポンプ16の制御をする機能も有する。
【0039】本実施例においても、実施例1と同様に、
弁を操作することにより、細胞を1個づつ選択的に融合
させ、回収することができる。しかし、実施例1が液面
の高低により細胞を搬送したのに対し、本実施例では、
回収または廃棄チャンバ11、12内を、吸引ポンプ1
6により減圧することにより、細胞を搬送する点で、実
施例1と異なっている。
【0040】(実施例3)本発明の細胞融合装置のう
ち、懸濁液チャンバ1内または培養液容器14内を加圧
することにより細胞を搬送する実施例を図3に示す。本
実施例の細胞融合装置は、実施例1の細胞融合装置と、
次の点で異なっているが、他の点では実施例1と同様の
構成を有している。
【0041】本実施例の細胞融合装置は、懸濁液チャン
バ1と培養液容器14に、加圧機構20を有する。上記
加圧機構20は、ピストンを有し、該ピストンは、図示
しない駆動装置にピストン棒を介して連結されている。
また、制御装置8は、実施1で述べられている、弁4の
開閉、電極6の制御等の機能に加え、上記ピストンの駆
動装置の制御をする機能を有する。
【0042】本実施例においても、実施例1と同様に、
弁を操作することにより、細胞を1個づつ選択的に融合
させ、回収することができる。しかし、実施例1が液面
の高低により細胞を搬送したのに対し、本実施例では、
懸濁液チャンバ1を加圧して、細胞を懸濁液チャンバ1
から融合チャンバ7内に搬送し、培養液容器14内を加
圧して、融合チャンバ7内の細胞を、回収チャンバ11
または廃棄チャンバ12内に回収する。加圧の圧力は、
約0.5Paとした。なお、融合後の細胞は、物理的刺
激に弱いため、融合細胞の回収時には、より穏やかに細
胞を移動させる必要がある。本実施例では、ピストンの
運動を制御装置8により制御することで、細胞の搬送速
度を制御することができるので、融合前と融合後との細
胞の搬送速度を変化させることができる。
【0043】(実施例4)本発明の細胞融合装置のう
ち、圧力センサ26を有し、懸濁液チャンバ1内または
培養液容器14内の圧力の印加を制御する実施例を図4
に示す。本実施例の細胞融合装置は、実施例3の細胞融
合装置と、次の点で異なっているが、他の点では実施例
3と同様の構成を有する。
【0044】本実施例は、懸濁液チャンバ1と、融合チ
ャンバ7と、回収チャンバ11と、廃棄チャンバ12
と、培養液容器14とに圧力センサ26を有する。圧力
センサ26は、液圧を計測し、信号を制御装置8に送
る。加圧機構20の図示しない駆動装置は、制御装置8
により駆動され、懸濁液チャンバ1内または培養液容器
14内に圧力を加える。制御装置8は、マイクロコンピ
ュータ等であり、電極6の電圧の制御、弁の開閉の制御
の他に、各圧力センサ26からのデータに応じて、加圧
機構20の駆動を制御する機能を有する。
【0045】本実施例の装置においても、実施例3の装
置と同様に、加圧機構20により懸濁液チャンバ1内ま
たは培養液容器14内を加圧し、該液圧差を利用して細
胞を搬送する。しかし、本実施例は、懸濁液チャンバ1
と融合チャンバ7との液圧を圧力センサ26により検出
し、該液圧の差を制御装置8により一定にできる点で、
実施例3とは異なっている。このようにすれば、融合操
作を繰り返す間に懸濁液量が減少して液面が低下し、圧
力差が減少していくことを防ぐことができる。また、本
実施例によれば、懸濁液チャンバ1から融合チャンバ7
へ、および、融合チャンバ7から回収チャンバ11また
は廃棄チャンバ12へ、細胞が搬送される際の移動速度
を液圧に応じて精密に制御できる。
【0046】(実施例5)本発明の細胞融合装置のう
ち、モニタカメラ27を有し、融合操作を自動化できる
実施例を図5に示す。本実施例の細胞融合装置は、実施
例4の細胞融合装置と、次の点で異なっているが、他の
点では実施例4と同様の構成を有する。
【0047】本実施例は、画像入力装置としてモニタカ
メラ27を有する。また、制御装置8は、画像処理の機
能を有する。モニタカメラ27の視野は、融合チャンバ
7内に設定されており、モニタカメラ27は、視野内の
画像データを制御装置8に送る。制御装置8は、実施例
4における機能の他に、画像処理機能を有し、モニタカ
メラ27から得られた画像データを、パターン認識し、
細胞融合の成否を判断する。
【0048】すなわち、視野領域内を対象に、ヒストグ
ラムから閾値を設定し、二値化処理により細胞の輪郭を
求める。あるいは、視野領域内の画像データを微分処
理、または、差分処理し、細胞の輪郭を求める。細胞の
輪郭は、融合前の細胞では、ほぼ円形であるのに対し、
融合後の細胞は、2つの円を接続させた形をしている。
なお、融合直後の細胞は、会合した2つの細胞の輪郭で
ある、2つの円を接触させた、瓢形のような形(図22
(a))よりも、2つの細胞が接触している界面が拡が
った形(図22(b))をしているため、会合した細胞
と融合した細胞とを区別する必要がある場合は、この輪
郭の違いを利用する。上記制御装置8は、この、細胞の
輪郭の形の違いをパターン認識することにより、細胞融
合の成否を判断し、その後の後処理を決定する。該後処
理は、次のように行われる。
【0049】細胞融合が成功し、融合細胞が得られた場
合、制御装置8は、図20に示すように、まず、培養液
流路13の弁15と、回収チャンバ11の弁4を開く
(ステップ200)。また、制御装置8は、圧力センサ
20により検出された融合チャンバ7内の液圧と培養液
容器14内の液圧との差に応じて、加圧機構20を操作
する(ステップ201)ことにより、培養液容器14内
の液圧を上げる。このようにすれば、融合チャンバ7内
の融合細胞は、培養液流路の流出口18から流れ込む培
養液に押し流され、回収チャンバ11に流れ込むことに
なる。制御装置8は、細胞が流入したことを検知器5に
より検出した時点で(ステップ202)、回収チャンバ
11の弁4を閉め、さらに、培養液流路13の弁15を
閉じる(ステップ203)。
【0050】また、細胞融合に失敗した場合、制御装置
8は、まず、培養液流路13の弁15と、廃棄チャンバ
11の弁4を開く(ステップ204)。また、制御装置
8は、圧力センサ20により検出された融合チャンバ7
内の液圧と培養液容器14内の液圧との差に応じて、加
圧機構20を操作する(ステップ205)ことにより、
培養液容器14内の液圧を上げる。このようにすれば、
融合チャンバ7内の融合細胞は、培養液流路の流出口1
8から流れ込む培養液に押し流され、廃棄チャンバ12
に流れ込むことになる。制御装置8は、一定の時間が経
過すると(ステップ206)、廃棄チャンバ12の弁4
と培養液流路13の弁15とを閉める(ステップ20
7)。
【0051】本実施例の細胞融合装置の制御装置8の処
理の概略を図19に示す。先ず、制御装置8は、必要に
応じて、弁15を開け、培養液容器14の加圧機構20
を操作することにより、培養液容器14から培養液を押
し出して、融合チャンバ7に培養液を入れる(ステップ
190)。さらに、制御装置8は、電極6に高周波電圧
を印加する(ステップ191)。次に、制御装置8は、
2つの懸濁液チャンバ1の弁4をそれぞれ開け、懸濁液
チャンバ1の加圧機構20をそれぞれ操作して(ステッ
プ192)、懸濁液チャンバ1内の液圧を上げ、細胞を
それぞれの懸濁液チャンバ1から1つだけ融合チャンバ
7内に押し出して、弁4を閉じる(ステップ193)。
さらに、制御装置8は、電極6に直流パルスを印加する
(ステップ194)。一定時間経過後、制御装置8は、
モニタカメラ27から得られた画像データをパターン認
識し(ステップ195)、細胞融合の成否を判断する
(ステップ196)。最後に、制御装置8は、融合の成
否に応じて上記後処理(ステップ197または198)
を行う。
【0052】本実施例の細胞融合装置では、上記のよう
に、制御装置8が融合の成否判断を行い、その後の処理
を決定することができるので、さらに連続して、細胞融
合を行うことができる。すなわち、以上の処理を、使用
者からの終了指示があるまで繰り返して行う(ステップ
199)ことにより、本実施例の装置では、連続して1
対1の細胞融合を行うことができることになる。
【0053】また、電極6に直流パルスを印加する前
(ステップ193と194との間)に、上記画像処理に
より細胞の輪郭を判断すれば、まだ2つの細胞が接触し
ていないのに直流パルスを印加することを回避できる。
さらに、細胞が器壁に付着している場合や、融合前に既
に細胞が損傷を受けている場合など、融合に適さない場
合に、融合操作を行わず、直接廃棄チャンバ12に廃棄
して、むだな融合操作を回避することができる。
【0054】(実施例6)つぎに、細胞単離機構に単離
チャンバ29を用いる細胞搬送機構の一例を図6に示
す。本実施例の細胞搬送機構によれば、余分な培養液を
懸濁液チャンバ1に戻し、最小限の培養液のみを細胞と
共に融合チャンバ7へ導入することができる。なお、本
実施例では、懸濁液チャンバ1から融合チャンバ7への
細胞の搬送を行っているが、融合チャンバ7と、回収チ
ャンバ11または廃棄チャンバ12との間に本実施例の
細胞搬送機構を設ければ、回収または廃棄のための搬送
を行うこともできる。
【0055】本実施例では、懸濁液チャンバ1から融合
チャンバ7への細胞搬送機構以外の、融合チャンバ7内
で細胞を融合させ、回収チャンバ11または廃棄チャン
バ12に搬送する機構については、実施例1〜5に記載
されている、いずれの構成によって実現されてもよい。
また、他の機構により実現されてもよい。
【0056】本実施例の細胞搬送機構は、単離チャンバ
29とポンプ28とを有する。単離チャンバ29は、流
路30を介して懸濁液チャンバ1に連通しており、流路
30の懸濁液チャンバ1への開口部には、駆動装置2を
有する弁4aが設置されている。さらに、流路30に
は、細胞の通過を検出する検出器5が備えられている。
また、単離チャンバ29は、懸濁液チャンバ1に、流路
31でも連通している。流路31の単離チャンバ29側
の開口部には、駆動装置2を有する弁4bが設置されて
おり、該流路31の途中にはポンプ28が備えられてい
る。単離チャンバ29は、流路32を介して融合チャン
バ7に連通しており、流路32には、駆動装置2を有す
る弁4cが設置されている。また、単離チャンバ29
は、流路13を介して培養液容器14とも連通してい
る。流路13の単離チャンバ29側の開口部には、駆動
装置2を有する弁4dが設置されている。培養液容器1
4の液面は、単離チャンバ29の液面より高くなってお
り、弁4dを開くと、培養液容器14から培養液が単離
チャンバ29に流れ込むようになっている。
【0057】すなわち、細胞懸濁液を循環させる循環系
流路として、本実施例の細胞搬送機構は、流路30、単
離チャンバ29、流路31、ポンプ28を経て再び懸濁
液チャンバ1へ戻る流路を備える。また、細胞を融合チ
ャンバ7へ流し込む搬送系流路として、流路13、単離
チャンバ29、流路32を備える。単離チャンバ29
は、循環系流路と搬送系流路で共有されている。本実施
例の細胞搬送機構は、各弁4a〜4dと、ポンプ28と
の動作を制御することにより、細胞を1個だけ単離チャ
ンバ29に保持し、該単離チャンバ29の連通する流路
を循環系流路から搬送系流路に切り換えることで、単独
の細胞を搬送するものである。
【0058】本実施例の細胞融合装置は、制御装置8を
有し、該制御装置8は、検出器5からの信号を受け、各
弁4a〜4dと、ポンプ28との動作を制御することが
できる。なお、図6には、懸濁液チャンバ1が1つの場
合の例が示されているが、懸濁液チャンバ1は、融合を
行う細胞の種類の数に応じて用意される。また、用意さ
れた全ての懸濁液チャンバ1に対して本実施例の細胞搬
送機構が備えられていてもよく、一部の懸濁液チャンバ
1に対して備えられていてもよい。
【0059】本実施例の細胞搬送機構では、つぎのよう
にして細胞が搬送される。制御装置8の処理の流れを図
18に示す。なお、あらかじめ、懸濁液チャンバ1に
は、各弁4a〜4dを全て閉じた状態で、細胞懸濁液が
入れられている。
【0060】先ず、制御装置8は、弁4aおよび弁4b
を開き、ポンプ28を駆動する(ステップ181)。ポ
ンプ28は培養液を単離チャンバ29から懸濁液チャン
バ1へ送る働きを有する。これにより、懸濁液チャンバ
1に保持されている懸濁液の一部が流出し、流路30、
単離チャンバ29、流路31、ポンプ28を経て再び懸
濁液チャンバ1へ戻り、循環するようになる。なお、懸
濁液は、細胞が1個ずつばらばらに流路30を通過する
よう、十分希薄に調製されている。
【0061】制御装置8は、循環している液体に細胞が
含まれていない場合は、そのまま循環を続けるが、検出
器5により細胞の通過が検出されると、弁4aと4bと
を閉じ、ポンプ28を停止する(ステップ182)。こ
れにより、細胞が1個だけ単離チャンバ29に閉じ込め
られる。つぎに、制御装置8は、弁4cと4dとを開け
る(ステップ183)。このようにすれば、単離チャン
バ29内の細胞は、培養液容器14から流入した培養液
により、流路32を経て融合チャンバ7へ押し流される
ことになる。以上の操作により、細胞を1個だけ懸濁液
チャンバ11から融合チャンバ7へ搬送することができ
る。
【0062】すなわち、本実施例では、単離チャンバ2
9は単離した細胞を保持する機能を有し、該単離チャン
バ29を介する流路を、弁4a、4b、4c、4dの操
作により切り換えることで、細胞を単離し、単離した細
胞を融合チャンバ7へ搬送することができる。
【0063】なお、あらかじめ、単離チャンバ29に細
胞を単離して入れておけば、細胞懸濁液が非常に希薄で
あっても、細胞を融合チャンバ7へ入れる必要が生じた
とき、すぐに供給することができる。これにより、細胞
融合操作と並行して、上記の細胞単離操作を行えば、処
理時間を短縮できる。
【0064】(実施例7)実施例6の細胞搬送機構に、
単離チャンバ29内に細胞が存在することを確認する手
段を付加した実施例の細胞搬送機構を図7に示す。
【0065】本実施例の細胞搬送機構は、単離チャンバ
29内を視野とし、視野内の画像データを制御装置に送
る機能を有するモニタカメラ27を備え、制御装置8
は、実施例6における機能に加え、モニタカメラ27か
ら受け取った画像データを、パターン認識し、単離チャ
ンバ29内の細胞を確認する機能を有している。
【0066】本実施例は、実施例6と同様の方法により
細胞を搬送する。しかし、本実施例では、細胞が流路3
0を通過したことを検出器5が検出し、弁4aと4bと
を閉じられたのち、制御装置8は、モニタカメラ27か
ら融合チャンバ7内の画像データを受け、画像処理を行
い、細胞の存在とその数を確認してから、該細胞を融合
チャンバ7へ流し込むする点で、実施例6と異なってい
る。。
【0067】画像処理は、図21に示すように行われ
る。すなわち、視野領域内を対象に、ヒストグラムから
閾値を設定し、二値化処理により物体の輪郭を求める
(ステップ210)。なお、視野領域内の画像データを
微分処理、または、差分処理し、物体の輪郭を求めるこ
ともできる。細胞の輪郭はほぼ円形なので、視野内の物
体の輪郭をパターン認識することにより、細胞の存在お
よびその数を判断することができる。制御装置8は、該
判断を行った後、該細胞を融合チャンバ7へ搬送する
か、懸濁液チャンバ1へ戻すかを決定する。
【0068】視野内に物体が確認されなかった場合(ス
テップ211)は、弁4bを閉じる前に細胞が流路31
へ流出してしまったと考えられる。この場合、制御装置
8は、弁4aと4bとを再度開き、ポンプ28の駆動を
再開して、細胞の通過が検出器5により再度検出される
まで、懸濁液の循環を続ける。
【0069】視野内に、円形以外の物体が確認された場
合(ステップ212)は、2個以上の細胞が癒着してい
るか、重なりあっている、あるいは、既に損傷を受けて
いるものと考えられる。また、円形の物体が2個以上確
認された場合(ステップ213)も、2個以上の細胞が
単離チャンバ29内に入ってしまったものと考えられ
る。これらの場合も、やはり上記の場合と同様に、制御
装置8は弁4aと4bとを開き、ポンプ28を駆動さ
せ、検出された細胞を懸濁液チャンバ1へ戻し、再び懸
濁液を循環させる。
【0070】視野内に円形の物体が1個確認された場合
は、制御装置8は、弁4cと4dとを開き(ステップ1
83)、単離チャンバ29内に1個のみ存在している細
胞を融合チャンバ7へ流し込む。
【0071】本実施例によれば、細胞を確実に1個だけ
融合チャンバへ搬送することができる。また、上記画像
処理により細胞の輪郭を判断すれば、融合前に既に細胞
が損傷を受けている場合など、融合に適さない場合に、
融合操作を行わず、直接廃棄チャンバ12に廃棄して、
むだな融合操作を回避することができる。
【0072】(実施例8)実施例7の細胞搬送機構を用
いた細胞融合装置を図8に示す。本実施例の細胞融合装
置は、2つの懸濁液チャンバ1を有し、該懸濁液チャン
バ1それぞれと融合チャンバ7との間に、実施例7と同
様の細胞搬送機構を備えている。
【0073】本実施例のモニタカメラ27は、図示しな
い駆動装置を有し、該駆動装置によりモニタカメラ27
を移動させることで、視野を変化させることができ、融
合チャンバ7内と2つの単離チャンバ29内とをそれぞ
れ視野に納めることができる。
【0074】本実施例の制御装置8は、実施例5の制御
装置8と同様の、融合チャンバ7内の画像を処理するこ
とにより細胞融合の成否を判断する機能と、実施例7の
制御装置8と同様の、単離チャンバ29内の画像を処理
することにより細胞の数を判断する機能とを合わせ持
つ。
【0075】本実施例によれば、各懸濁液チャンバ1内
に保持された細胞を、確実に1個ずつ融合させることが
でき、かつ、連続して複数回融合を行い、融合した細胞
のみを、回収チャンバ11に回収することができる。
【0076】(実施例9)次に、流路切り換え機構を用
いた細胞搬送機構の例を、図9に示す。本実施例の細胞
搬送機構も、実施例6の細胞搬送機構と同様に、余分な
培養液を懸濁液チャンバ1に戻し、最小限の培養液のみ
を細胞と共に融合チャンバ7へ導入することができる。
本実施例の細胞搬送機構は、回動可能な、内部に流路を
有する円盤を、流路切り換え機構として用い、単離チャ
ンバ29として、上記円盤内流路34を用いている。
【0077】本実施例の流路切り換え機構は、流路34
を有する回動可能な円盤33と、図示しない駆動装置を
有し、該駆動装置は、円盤33を回動させる。制御装置
8は、上記駆動装置による回動を制御する機能を有す
る。本実施例では、流路30と流路31とのなす角度
は、流路13と流路32とのなす角度と等しくなってお
り、また、流路30と流路32とのなす角は180°で
ある。このため、本実施例の流路切り換え用円盤は、1
80°回動させることにより、流路30と流路31とを
連通させていた状態(図9(a)に図示)と、流路13
と流路32とを連通させる状態(図9(b)に図示)と
をとりうる。なお、流路13と流路32は、それぞれ、
培養液容器14と、融合チャンバ7とに連通している。
【0078】本実施例の細胞搬送機構では、細胞は、次
のようにして懸濁液チャンバ1から融合チャンバ7へ搬
送される。
【0079】先ず、制御装置8は、あらかじめ図9
(a)に示すように流路30と流路31とを流路34を
介して連通させておき、ポンプ28を駆動させる。これ
により、懸濁液は、懸濁液チャンバ1から、流路30、
34、32、ポンプ28を経て再び懸濁液チャンバ1に
戻る。このように、懸濁液を循環させておき、検出器5
により細胞が通過したことが検出されると、制御装置8
は、ポンプ28を停止させ、円盤33を180°回動さ
せる。これにより、図9(b)に示すように流路13と
流路32が流路34を介して連通し、流路13から流入
する培養液により、流路34内の細胞は、流路32を介
して融合チャンバ7へ流れ込むことになる。なお、培養
液を流す機構は、実施例1のような液面の高低差によっ
てもよいし、実施例2のような減圧機構によってもよ
く、また、実施例3のような加圧機構によってもよい。
【0080】このようにすれば、実施例6の細胞搬送機
構より少ない培養液で、細胞を融合チャンバ7へ送りこ
むことができる。
【0081】(実施例10)実施例9では、4方向に流
出入口を有する弁1つによる流路切り換え機構を備える
細胞搬送機構に付いて説明したが、本実施例では、3方
向に流出入口を有する円盤33による流路切り換え機構
を備える細胞搬送機構について、図10を用いて説明す
る。
【0082】本実施例の細胞搬送機構は、2つの流路切
り換え用円盤33aと33bとを備え、該円盤33aと
33bとの間に流路35を有する。また、円盤33aと
33bとは、それぞれ流路34aと34bとを有し、3
方向の3つの流出入口の内、2つを連通する。また、円
盤33aと33bとは、それぞれ、回動のための図示し
ない駆動装置を有し、該駆動装置は、制御装置8により
制御される。円盤33aの3つの流出入口は、それぞ
れ、懸濁液チャンバ1と連通する流路30、融合チャン
バ7と連通する流路32、円盤33bと連通する流路3
5に通じており、円盤33aを回動することにより、こ
れら3つの流路30、32、35のうち、いずれか2つ
を連通することができる。また、円盤33bの3つの流
出入口は、それぞれ、培養液容器14と連通する流路1
3、懸濁液チャンバ1と、ポンプ28を介して連通する
流路31、円盤33aと連通する流路35に通じてお
り、円盤33bを回動することにより、これら3つの流
路15、31、35のうち、いずれか2つを連通するこ
とができる。
【0083】本実施例の細胞搬送機構は、次のようにし
て細胞を搬送することができる。まず、制御装置は、図
10の(a)に示すように、円盤33aと33bとを操
作して、流路30、34a、35、34b、31を連通
させ、懸濁液を循環させる。検出器5が細胞の通過を検
知すると、制御装置は、円盤33aと33bとを回動さ
せ、図10(b)に示すように、流路32、34a、3
5、34b、13を連通させる。このようにすれば、流
路13から流れ込む培養液により、流路34a、35、
または34b内に存在する細胞を流路32を介して融合
チャンバ7へ流し込むことができる。
【0084】なお、本実施例において、培養液容器14
から流路13を介して培養液を流し込む手段は、いずれ
の手段を採ってもよい。また、培養液容器14に連通し
ている弁34bと、融合チャンバ7に連通している弁3
4aとの並び方は、本実施例の逆であってもよい。すな
わち、培養液容器14に連通している弁34bの方が細
胞通過検出器5に近くてもよい。
【0085】(実施例11)次に、細胞融合処理を並列
的に行う細胞融合装置の実施例に付いて、図11と図1
6とを用いて説明する。本実施例は、複数のチャンバ部
(図16に図示)を有し、該チャンバ部により連続的に
細胞融合を行うことができる。
【0086】上記チャンバ部は、2つの懸濁液チャンバ
1と、融合チャンバ7とを有する。融合チャンバ7には
電極6を備え、細胞を融合させることができる。また、
融合チャンバ7は、回収チャンバ11と、廃棄チャンバ
12との連通をそれぞれ制御するための2つの弁4を有
する。
【0087】融合チャンバ7と各懸濁液チャンバ1との
間には、単離チャンバ29を備え、懸濁液チャンバ1と
単離チャンバ29との間の流路(図6の流路30に該当
する)には、弁4aを有している。さらに、単離チャン
バ29は弁4bと弁4eとを有する。弁4bは懸濁液チ
ャンバ1とをポンプ28を介して連通させる流路31と
の流入口に設置されている。また、弁4eは、融合チャ
ンバ7への流路32への懸濁液の流出と、培養液容器1
4に連通する流路13からの培養液の流出を同時に制御
する。すなわち、弁4eは、実施例6(図6に図示)の
弁4cと4dとの役割を同時に果たす。
【0088】上記チャンバ部(図16)による細胞融合
の手順は、実施例8とほぼ同様である。すなわち、制御
装置8は、あらかじめ弁4aと弁4bとを開いておき、
単離チャンバ29、流路31、懸濁液チャンバ1を連通
させて、懸濁液チャンバ1内の懸濁液をポンプ28によ
って循環させる。細胞通過検出器5により細胞の通過が
検出されると、制御装置8は、弁4aと4bとを閉じ、
モニタカメラ27を介して得られる単離チャンバ29内
の画像データをもとに、細胞が1個かどうか判断する。
細胞が存在しないか、複数の場合は、再び弁4aと4b
とを開き、懸濁液の循環を再開する。細胞が1個の場
合、制御装置8は、弁4eを開く。培養液容器14は、
加圧機構20により、常に加圧されている。このため、
弁4eを開くと、流路13を経て培養液が単離チャンバ
29に流れ込み、内部の細胞を流路32を経て融合チャ
ンバ7へ押し流す。
【0089】制御装置8は、一定時間経過後、弁4eを
閉じ、培養液の流れを止め、電極6に電圧を印加して、
細胞を融合させる。制御装置8は、モニタカメラ27か
ら送られた画像データをもとに、融合の成否を判断し、
判断結果に応じて、回収チャンバ11または廃棄チャン
バ12のいずれかに通じる流路の弁4を開く。また、制
御装置8は、弁4eも開き、培養液により融合チャンバ
7の内容物を回収チャンバ11または廃棄チャンバ12
に押し流す。
【0090】本実施例の細胞融合装置(図11に図示)
は、上記のようにして細胞融合処理を行うチャンバ部
(図16に図示)を複数備え、各チャンバ部の懸濁液チ
ャンバ1は、保持する細胞の種類ごとに流路31で接続
されている。また、各チャンバ部の融合チャンバ7は、
それぞれ1本の流路により、それぞれ単一の回収チャン
バ11および廃棄チャンバ12に接続されている。これ
により、融合されたすべての融合細胞は、同一の回収チ
ャンバに集められ、融合に失敗したものは、すべて同一
の廃棄チャンバに集められることになる。
【0091】本実施例の細胞融合装置の制御装置は、各
チャンバ部においてそれぞれ上記の細胞融合処理を連続
して行わせる機能を有する。なお、本実施例では、1台
のモニタカメラ27を、図示しない駆動装置により動か
すことで、全てのチャンバ部についての画像データを得
ているが、チャンバ部ごとにモニタカメラ27を備えて
もよい。このようにすれば、モニタカメラ27の移動に
要する時間を省略することができる。さらに、融合チャ
ンバ7および単離チャンバ29毎にモニタカメラ27を
用意してもよい。
【0092】本実施例によれば、効率よく、多量の融合
細胞を得ることができる。
【0093】(実施例12)本発明の細胞融合装置に、
電歪素子や磁歪素子などにより振動を発生する振動子を
備えさせることもできる。上記振動子を用いて、細胞融
合装置全体に微小振動を与えると、チャンバや流路の内
壁も振動することになるので、細胞が内壁に付着するこ
とを防ぐことができる。ゆえに、本実施例によれば、器
壁に細胞が付着することなく、効率よく細胞融合を行う
ことができる。
【0094】以上説明してきたように、上記に列挙した
実施例によれば、以下の効果が得られる。上記各実施例
によれば、懸濁液チャンバ1に保持された懸濁液中の細
胞を確実に一つずつ取り出し、融合に供することができ
る。また、融合チャンバ7内の画像データの画像処理に
より、取り出した細胞が融合に望ましいものかどうかを
判断し、適していれば融合に供し、そうでなければ、融
合操作を行わずに廃棄チャンバ12に廃棄し、次の細胞
を取り出して融合手順を実行することができる。また、
画像処理を利用することにより、融合操作の自動化を図
ることができる。さらに、圧力センサ26により検出さ
れた各チャンバ内の液圧に応じて加圧または減圧の操作
を制御することにより、細胞移動の速さを調節でき、細
胞が破壊されることを防ぐことができる。さらに、単離
チャンバ29により、融合に望ましい細胞を、確実に1
個だけ融合に供する事ができる。また、融合操作と並行
してあらかじめ単離チャンバ内に細胞を用意しておくこ
とができるため、融合操作をスピードアップすることが
できる。また、融合装置に振動子を取り付けることによ
り、細胞が装置内壁に付着してしまうのを防ぐことがで
きる。
【0095】
【発明の効果】本発明の細胞搬送機構によれば、光トラ
ッピングを用いずに、融合に供する細胞を単離し、搬送
することができる。また、本発明の細胞融合装置によれ
ば、該細胞搬送機構を用い、選択的な細胞融合を行うこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 液面の高低差により細胞を搬送する細胞融合
装置の説明図。
【図2】 回収チャンバ内または廃棄チャンバ内を減圧
することにより細胞を搬送する細胞融合装置の説明図。
【図3】 懸濁液チャンバ内または培養液容器内を加圧
することにより細胞を搬送する細胞融合装置の説明図。
【図4】 各チャンバ内の圧力を検出し、該圧力に応じ
て加圧機構の駆動を制御する細胞融合装置の説明図。
【図5】 画像処理により細胞融合の成否を判断し、判
断結果に応じて後処理を決定する細胞融合装置の説明
図。
【図6】 単離チャンバを用いた細胞搬送機構の説明
図。
【図7】 画像処理により、単離チャンバ内の細胞の存
在と個数とを確認する細胞搬送機構の説明図。
【図8】 単離チャンバを有する細胞融合装置の説明
図。
【図9】 流路切り換え機構を用いた細胞搬送機構の説
明図。
【図10】 流路切り換え機構に流路切り換え用円盤2
つを用いた細胞搬送機構の説明図。
【図11】 複数の細胞融合処理を並列に行う細胞融合
装置の説明図。
【図12】 積層型電歪素子を利用した弁の構造図。
【図13】 バイモルフ型電歪素子を利用した弁の構造
図。
【図14】 傾斜装置による細胞搬送機構を有する細胞
融合装置の説明図。
【図15】 従来技術による細胞融合装置の説明図。
【図16】 複数の細胞融合処理を並列に行う細胞融合
装置のチャンバ部の拡大図。
【図17】 制御装置の構成図。
【図18】 単離チャンバを用いた細胞搬送機構の制御
装置における、制御処理の流れ図。
【図19】 画像処理により細胞融合を自動化する際
の、制御装置の制御処理の流れ図。
【図20】 融合の成否に応じた後処理の流れ図。
【図21】 画像処理により融合に供する細胞を選択す
る際の、制御装置の制御処理の流れ図。
【図22】 会合した細胞の輪郭と、融合した細胞の輪
郭を示す説明図。
【符号の説明】
1:懸濁液チャンバ、2:弁の駆動装置、3:チャンバ
の孔、4:弁、5:細胞通過検出器、6:電極、7:融
合チャンバ、8:制御装置、9:中央処理装置、10:
記憶装置、11:回収チャンバ、12:廃棄チャンバ、
13:培養液流路、14:培養液容器、15:培養液流
路の弁、16:吸引ポンプ、17:吸入管の吸入口、1
8:培養液流路の流出口、19:吸入管、20:加圧機
構、21:流路、22:電歪素子、23:融合容器、2
4、25:傾斜装置、26:圧力センサ、27:モニタ
カメラ、28:ポンプ、29:単離チャンバ、30、3
1、32:流路、33:流路切り換え用円盤、34:円
盤内流路、35:円盤間流路、36:インタフェース
部、37:入出力装置。

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】細胞を懸濁させた細胞懸濁液を保持するた
    めの、少なくとも1つの懸濁液チャンバと、該懸濁液チ
    ャンバに連通した流路とを有し、細胞を搬送するための
    細胞搬送機構において、 上記細胞懸濁液中の細胞を1個ずつ分離して流路に誘導
    する単離機構と、 液圧差により液を流動させる流動機構とを有し、 細胞を1個ずつ搬送する細胞搬送機構。
  2. 【請求項2】請求項1において、 前記流動機構は、懸濁液チャンバ内に圧力を印加する機
    構を有することを特徴とする細胞搬送機構。
  3. 【請求項3】請求項2において、 液圧を測定する圧力センサを有し、 前記流動機構は、上記圧力センサにより測定された液圧
    に応じて、印加する圧力を調整することを特徴とする細
    胞搬送機構。
  4. 【請求項4】請求項1において、 前記流動機構は、懸濁液チャンバと流路との液面の高低
    差により液を流動させる機構であることを特徴とする細
    胞搬送機構。
  5. 【請求項5】請求項4において、 前記単離機構は、流路を傾斜させて液の流動を制御する
    傾斜機構を有することを特徴とする細胞搬送機構。
  6. 【請求項6】請求項1において、 前記単離機構は、弁を有し、弁の開閉により細胞を単離
    することを特徴とする細胞搬送機構。
  7. 【請求項7】請求項6において、 前記単離機構は、細胞の通過を検出して信号を送信する
    検出器を有し、 上記検出器の送信する信号に応じて弁を開閉することを
    特徴とする細胞搬送機構。
  8. 【請求項8】請求項1において、 前記単離機構は、 前記細胞懸濁液を循環させる循環系流路と、 上記流路の一部を成す単離チャンバと、 上記単離チャンバを共有する搬送系流路と、 流路切り換え機構とを有し、 上記流路切り換え機構により、細胞の搬送される流路
    を、循環系流路から搬送系流路へ切り換えることで、細
    胞を単離することを特徴とする細胞搬送機構。
  9. 【請求項9】融合に供するための細胞懸濁液を保持する
    少なくとも1つの懸濁液チャンバと、細胞を融合させる
    ための融合チャンバと、融合した細胞を回収するための
    回収チャンバと、細胞を接触させ、かつ、融合させるた
    めの電極とを有し、細胞を融合させる細胞融合装置にお
    いて、 請求項1に記載の細胞搬送機構を有することを特徴とす
    る細胞融合装置。
  10. 【請求項10】請求項9において、 制御装置と画像入力装置とを有し、 上記制御装置は、 上記画像入力装置を介して得られる画像データを解析
    し、細胞の輪郭に基づいて判断を下す機能を有し、 上記判断に応じてあらかじめ定められた手順を実行する
    ことを特徴とする細胞融合装置。
  11. 【請求項11】請求項10において、 前記制御装置の判断は、融合の成否の判断であることを
    特徴とする細胞融合装置。
  12. 【請求項12】請求項10において、 前記制御装置の判断は、細胞が融合に適しているかどう
    かの判断であることを特徴とする細胞融合装置。
  13. 【請求項13】請求項10、11または12において、 上記制御装置は、 前記細胞搬送機構および前記電極を制御する機能と、 細胞融合処理を連続して繰返し実行する機能とを有し、 上記細胞融合処理は、 細胞を搬送する処理と、細胞を融合させる処理と、融合
    した細胞を回収する処理と、融合に失敗した細胞を前記
    融合チャンバから除去する処理とを含むことを特徴とす
    る細胞融合装置。
  14. 【請求項14】請求項9において、 振動を発生する振動子をチャンバおよび/または流路の
    内壁を振動させる位置に備え、 上記振動子の発生する振動により、上記内壁に細胞が付
    着することを防ぐ細胞融合装置。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6039402A (en) * 1999-02-12 2000-03-21 Tachi-S Co., Ltd. Seat provided with a seat climbing/descending aid structure for easy climbing onto and descending from the seat, and a seat climbing/descending aid designed for that purpose
JP2006191877A (ja) * 2005-01-14 2006-07-27 Fujitsu Ltd 物質導入装置および物質導入方法
JP2008260008A (ja) * 2007-03-19 2008-10-30 Tosoh Corp 微粒子操作装置及びそれを用いた微粒子操作方法
JP2016039801A (ja) * 2009-03-17 2016-03-24 シリコン・バイオシステムズ・ソシエタ・ペル・アチオニ 細胞を分離するための装置

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