JPH0731455A - 細胞融合方法および細胞融合装置 - Google Patents

細胞融合方法および細胞融合装置

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JPH0731455A
JPH0731455A JP5183630A JP18363093A JPH0731455A JP H0731455 A JPH0731455 A JP H0731455A JP 5183630 A JP5183630 A JP 5183630A JP 18363093 A JP18363093 A JP 18363093A JP H0731455 A JPH0731455 A JP H0731455A
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JP
Japan
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cells
cell
chamber
cell fusion
laser light
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Withdrawn
Application number
JP5183630A
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English (en)
Inventor
Hiroyuki Suzuki
弘之 鈴木
Toshio Yasunaka
敏男 安中
Makoto Aoki
真 青木
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Tokimec Inc
Original Assignee
Tokimec Inc
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Publication date
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Publication of JPH0731455A publication Critical patent/JPH0731455A/ja
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    • C12BIOCHEMISTRY; BEER; SPIRITS; WINE; VINEGAR; MICROBIOLOGY; ENZYMOLOGY; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING
    • C12MAPPARATUS FOR ENZYMOLOGY OR MICROBIOLOGY; APPARATUS FOR CULTURING MICROORGANISMS FOR PRODUCING BIOMASS, FOR GROWING CELLS OR FOR OBTAINING FERMENTATION OR METABOLIC PRODUCTS, i.e. BIOREACTORS OR FERMENTERS
    • C12M35/00Means for application of stress for stimulating the growth of microorganisms or the generation of fermentation or metabolic products; Means for electroporation or cell fusion
    • C12M35/02Electrical or electromagnetic means, e.g. for electroporation or for cell fusion

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  • Apparatus Associated With Microorganisms And Enzymes (AREA)
  • Immobilizing And Processing Of Enzymes And Microorganisms (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【構成】 光を照射し、光トラッピング現象を用いて細
胞を捕捉するための光照射器と、上記光照射器を移動さ
せることにより上記捕捉された細胞を搬送する細胞搬送
手段とを設け、上記電極に、高周波電圧を印加し、細胞
を会合させる機能を備える細胞融合装置。光を細胞に照
射し、該光の照射位置を変位させることで、光トラッピ
ング現象により細胞を移動させる工程と、細胞の周辺に
高周波電圧を印加し、誘電泳動現象により細胞を会合さ
せる工程とを有する細胞融合方法。 【効果】 細胞に損傷を与えることなく確実に細胞を融
合させることができ、また、レーザー光源の位置決め
に、高い精度が要求されない。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、バイオテクノロジーの
分野において、細胞を融合させるための細胞融合方法お
よび細胞融合装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、細胞融合方法としては、直流パル
スを印加し、細胞を融合させる方法や、センダイウイル
スなどの生物を用いる生物学的な方法、ポリエチレング
リコールなどの細胞集合能を有する物質を用いる化学的
細胞融合法、紫外域パルスレーザーを、あらかじめ接触
させておいた2つの細胞の接触面に照射するレーザー細
胞融合法などもある。
【0003】このような従来の細胞融合方法を用いた細
胞融合装置は、懸濁液中の細胞をあらかじめ会合させて
おき、融合させるものである。そこで、特開平3−29
7385号公報や特開平4−8291号公報に記載され
ているように、光トラッピングを利用して、融合する細
胞を一つずつ選択的に搬送し、会合させる方法が採られ
ている。該方法は、大弓正志らが報告しているように
(日本レーザー医学会誌第10巻第4号27〜30頁
(1990年3月))、光が境界面(周囲溶媒と細胞)
で屈折する際に、光子のもつ運動量の向きが変化するた
め、反射、屈折のいずれの場合にも、光と物体の運動量
が保存されるような方向に力が発生することによるもの
である。この力は、レーザー光線の強度が強い方向への
成分を有するため、細胞をレーザー光線の光軸付近に捕
促できる。このため、レーザー光線に捕捉した細胞を、
レーザー光源を移動させることにより搬送し、会合させ
ることができる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記のように
光トラッピングを利用した搬送方法により会合させる場
合、確実に細胞を捕捉した状態のまま、レーザー光源を
比較的長距離移動させなければならないため、レーザー
光の出力を大きくしなければならない。細胞と細胞の周
囲の培養液との屈折率の差は、あまり大きくないため、
確実に搬送するには、強い光が必要だからである。この
ような場合、細胞が光のエネルギーにより高温となり、
死んでしまうことがある。また、細胞に影響を与えない
ような弱い光では、確実に細胞を会合させる位置に搬送
することは難しい。
【0005】さらに、光トラッピングを利用した搬送方
法により細胞を会合させる場合は、レーザー光源の位置
決めに、非常に高い精度が要求される。細胞の直径を、
ほぼ30μm程度であると考えると、光源の位置決めに
は、±3μm以下の精度が必要であると考えられる。こ
のような高い精度で2つの光源の移動を制御すること
は、困難であり、光源の移動のための機構が高価なもの
となってしまう。
【0006】そこで、本発明は、細胞に損傷を与えるこ
となく確実に細胞を融合させることができ、また、レー
ザー光源の位置決めに、高い精度が要求されない細胞融
合方法および細胞融合装置を提供することを目的とす
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明では、融合に供するための細胞を保持する、
少なくとも1つの懸濁液チャンバと、細胞を融合するた
めの融合チャンバと、融合処理後の細胞を回収するため
の回収チャンバと、直流パルスを印加する一対の対向す
る電極とを有し、上記融合チャンバは、上記対向する電
極の間隙に設けられている細胞融合装置に、光を照射
し、光トラッピング現象を用いて細胞を捕捉するための
光照射器と、上記光照射器を移動させることにより上記
捕捉された細胞を搬送する細胞搬送手段とを設け、上記
電極に、高周波電圧を印加し、細胞を会合させる機能を
備える。
【0008】また、本発明では、細胞を所定の位置に搬
送する細胞搬送工程と、細胞を融合する細胞融合工程と
を有する細胞融合方法において、上記細胞搬送工程は、
光を細胞に照射し、該光の照射位置を変位させること
で、光トラッピング現象により細胞を移動させる工程
と、細胞の周辺に高周波電圧を印加し、誘電泳動現象に
より細胞を会合させる工程とを有することを特徴とする
細胞融合方法が提供される。
【0009】
【作用】本発明の細胞融合方法および細胞融合装置は、
融合に供する細胞を光トラッピング現象を利用して1つ
だけ捕促し、レーザー光源を移動することで、捕促した
細胞を電極近傍まで選択的に搬送する。その後、電極に
高周波電圧を印加し、誘電泳動現象を起こさせ、電極近
傍に存在する細胞を会合させる。このようにすれば、次
に上記のような融合方法を実行することで、所望する細
胞を選択的に融合させることができる。
【0010】なお、誘電泳動現象は、高周波交番電界中
で電気的中性粒子に生ずる分極によって中性粒子どうし
が電界方向につながったり、中性粒子が電界強度の強い
方へひかれたりする現象である。細胞は電気的中性粒子
なので、誘電泳動により移動させ、会合させることがで
きる。
【0011】
【実施例】以下に、本発明の実施例を、図を用いて説明
する。なお、以下の各実施例では、細胞融合方法の例と
して、直流パルスの印加による方法を採っているが、本
発明は、これに限られない。
【0012】(実施例1)本発明の一実施例を、図2を
用いて説明する。本実施例の細胞融合装置は、細胞の状
態を観察するための観察部16と、細胞を保持する各チ
ャンバと該チャンバ間の流路とを備える細胞保持部17
と、細胞を搬送するためのレーザー光を発生するレーザ
ー光発生部18と、上記各部を制御する制御装置19と
を備える。
【0013】観察部16は、細胞の状態を観察するため
の顕微鏡12と、TVモニタなどの画像出力装置14
と、顕微鏡により得られた画像を画像出力装置14に画
像データとして送信するための、CCDカメラなどのモ
ニタカメラ13と、顕微鏡12の視野を照らすための照
明15とを有する。なお、顕微鏡12は、融合に供する
細胞の大きさによっては、拡大鏡であってもよい。ま
た、モニタカメラ13と画像出力装置14とを用いず、
顕微鏡12を介して肉眼で観察することもできる。この
場合には、顕微鏡12の角度を調節して、レーザー光が
直接対物レンズに入射しないようにしなければならな
い。誤ってレーザー光が直接目に入ることを避けるた
め、上記のようなモニタカメラ13と画像出力装置14
とを有する構成を用い、画像出力装置に出力される画像
を観察することが望ましい。
【0014】細胞保持部17は、保持する液体が流動し
ないように、水平に保たれているチャンバ台7と、該チ
ャンバ台7を、水平を保ったまま移動させるための移動
機構であるチャンバ台用XYZステージ8とを備える。
チャンバ台用XYZステージ8は、図示しない駆動装置
を有する。
【0015】チャンバ台7には、細胞を会合、融合させ
るための1対の対向電極1と、細胞の懸濁液を保持する
懸濁液チャンバ3と、細胞融合を行うための融合チャン
バ2と、融合した細胞を回収するための回収チャンバ4
と、融合に失敗した細胞を回収するための廃棄チャンバ
5とを備える。また、各チャンバ間には、幅50μm、
長さ5mmの流路が設けられている。各流路の長さは、
電極1に高周波電圧を印加した際に、懸濁液チャンバ
3、回収チャンバ4、および廃棄チャンバ5に保持され
ている細胞が、該高周波電圧による誘電泳動を起こし
て、融合チャンバ2に引き込まれない程度に長くなけれ
ばならない。
【0016】本実施例では、2種の細胞を融合させるた
め、2つの懸濁液チャンバ3が設けられている。しか
し、懸濁液チャンバ3は、融合させる細胞の種類に応じ
て用意され、同一の細胞のみを融合させる場合には、懸
濁液チャンバ3は1つで足りる。上記融合チャンバ2
は、上記対向する電極1の間隙に設けられている。ま
た、細胞保持部17は、上記電極1のための駆動装置6
を有する。該駆動装置6は、電源を有し、上記電極1間
に高周波電圧および直流パルスを発生させることができ
る。また、上記駆動装置6は、高周波電圧の周波数、振
幅、継続時間および直流パルスの電圧、継続時間を調整
できる。
【0017】対向する電極1間の間隙は、本実施例では
1mmとした。また、本実施例では、高周波電圧は、周
波数500KHz〜1MHz、電圧10V/mmとし、
直流パルスは、75V/mm、50μ秒とした。
【0018】なお、チャンバ台、チャンバ、および、流
路の、レーザー光を照射する側の器壁は、レーザー光を
吸収、反射しない素材であることが望ましい。本実施例
では、チャンバ台の下からレーザー光を照射する。この
ため、本実施例のチャンバ台7底部はガラス製である。
【0019】レーザー光発生部18は、レーザー光を発
生するレーザー光源9と、該レーザー光源9を移動させ
るためのレーザー光源用XYZステージ10と、レーザ
ー光源用駆動装置11とを有する。上記レーザー光源9
は、レーザー光を発生し、該光を集光させるための機構
であり、本実施例では、30mWの半導体レーザーを用
いて近赤外域のレーザー光を発生させた。また、上記レ
ーザー光源9は、コリメート機構を有し、さらに、光軸
調整されており、焦点距離を変更することの可能な集光
レンズを有する。駆動装置11は、電源を有し、上記レ
ーザー光源9によるレーザー光の発生を制御する。ま
た、上記駆動装置は、電子的なリレーを備え、このリレ
ーを制御装置19からの信号に応じて開閉することによ
り、制御される。
【0020】本実施例では、レーザー光発生部18は、
照射されるレーザー光をチャンバ台7の底面に任意の角
度で入射させることができるように構成されており、レ
ーザー光源用XYZステージ10は、図示しない駆動装
置を有し、レーザー光の入射角度を一定に維持したま
ま、チャンバ内の任意の位置にレーザー光を照射できる
よう、レーザー光源9を移動させることができる。
【0021】なお、本実施例では、チャンバ台用XYZ
ステージ8と、レーザー光源用XYZステージ10とを
両方備えているが、本実施例では、レーザー光源用XY
Zステージ10を、レーザー光をチャンバ台7の任意の
位置に照射させるために用い、チャンバ台用XYZステ
ージ8を顕微鏡12の視野をチャンバ台7の任意の位置
にするために用いている。しかし、本発明は、上述の移
動機構に限定されるものではない。レーザー光をチャン
バ台7の任意の位置に任意の角度で照射でき、さらに、
顕微鏡12の視野をチャンバ台7の任意の位置にするこ
とのできる機構であれば、いかなる機構であってもよ
い。
【0022】制御装置19は、上記各部との信号の送受
信の制御を行うインタフェース部20と、操作者の入力
を受け付け、処理結果などを出力する入出力装置21
と、演算処理を行う中央処理装置22と、データを保持
する記憶装置23とを有する。制御装置19は、電極1
への電圧の印加の制御、チャンバ台用XYZステージ8
の移動による顕微鏡の視野位置の移動の制御、レーザー
光源用XYZステージ10の駆動によるレーザー光の照
射位置の移動の制御、レーザー光源9からのレーザー光
の照射の制御、およびレーザー光源9内の集光レンズの
焦点距離の移動の制御などを、操作者が入出力装置21
を介して入力した命令に応じて行う。該命令の入力方法
は特に限定されないが、入出力装置21がジョイスティ
ックなどを含んで構成されていれば、レーザー光の照射
位置の移動や、顕微鏡の視野位置の移動などに関する命
令を入力する際の操作性がよい。なお、上記画像出力装
置14を入出力装置21の出力部として用いてもよい。
【0023】上記2つのXYZステージ8、10は、3
方向の軸についてそれぞれマイクロメータ(図示せず)
を有する。該マイクロメータを回動させることにより、
XYZステージ8、10をX、Y、Zの各方向へそれぞ
れ直動させることができる。おおまかな移動には、それ
ぞれの軸のマイクロメータを手動により回してベースあ
るいはレーザーを移動させることができるが、制御装置
により移動させてもよい。なお、各方向のステージの取
付順序は、図示した通りでなくてもよい。
【0024】また、上記2つのXYZステージ8、10
は、上記マイクロメータ毎に上記マイクロメータを回動
させる駆動装置(図示せず)を有する。該駆動装置は、
外部からの電気的な信号(電圧値)に応じて上記マイク
ロメータを任意の回転角で回動させる。本実施例では、
該駆動装置にステッピングモータを用いたが、超音波モ
ータなどを用いてもよい。上記制御装置19は、該駆動
装置に信号を送ることで、上記マイクロメータによる移
動を制御でき、ステージの微小な移動およびX、Y、Z
各軸以外の方向への直進的な移動、曲線に沿った移動等
を行わせることが可能となる。なお、本実施例では、鉛
直方向をZ軸、水平方向のうち、電極1間の電気力線の
方向をX軸、電気力線に直交する方向をY軸とした。
【0025】本実施例では、上記駆動装置に、A相、B
相の2相を有する2相ステッピングモータを用い、マイ
クロステッピング方式で駆動する。例えば、1/4波長
ずらせた正弦波をデジダイズしたマイクロステップによ
り、A相、B相をそれぞれ駆動する。このようにすれ
ば、マイクロステップの分解能に比例した滑らかさ、精
度、位置ぎめで、ステージを移動させることができる。
移動速度は、マイクロステップの周期あるいは時間幅で
調節できる。また、チャンバ台の位置を正確に把握でき
るため、チャンバ間の細い流路内を、レーザー光の照射
位置や、顕微鏡12の視野位置を、チャンバ間の細い流
路内で正確に移動させることができる。例えば、チャネ
ルの長手方向をXY平面(チャンバ台の底面に水平な平
面)上の直線で表し、この直線に沿って(平行して)正
確に移動させることが容易に可能である。さらに、移動
速度をコントロールできるため、常に一定速度で移動さ
せる、緩急をつけて移動させる等細胞の移動し易さに応
じて任意に移動速度を変化させることが容易にできる。
【0026】本実施例における細胞融合は、次のように
して行われる。あらかじめ、融合チャンバ2、回収チャ
ンバ4、廃棄チャンバ5には、培養液が保持されてい
る。また、懸濁液チャンバ3には、融合に供する細胞の
懸濁液が保持されている。
【0027】(1)制御装置19は、操作者の命令に応
じてチャンバ台用XYZステージ8を駆動させ、チャン
バ台7を移動させて、顕微鏡12の視野を懸濁液チャン
バ3内に設定する。ここで、操作者は、画像出力装置の
画面を観察し、視野内の任意の細胞1つを、融合に供す
る目標細胞として決定する。
【0028】(2)制御装置19は、操作者の命令に応
じてレーザー光源9を点灯する。さらに、レーザー光源
用XYZステージ10を駆動させてレーザー光源9を移
動させ、同時にレーザー光源9内の集光レンズの焦点距
離を制御し、(1)で決定された目標細胞にレーザーの
光軸を合わせる。該目標細胞は、光トラッピング現象に
より、レーザー光に捕促される。
【0029】(3)制御装置19は、操作者の命令に応
じてチャンバ台7用XYZステージ10を駆動させるこ
とによりチャンバ台7を相対的に移動させ、捕捉した目
標細胞を電極1の近傍まで光トラッピングにより搬送す
る。このようにすれば、目標細胞は常に顕微鏡12の視
野に収まっているため、操作者は、目標細胞の捕捉状況
を確認しながら移動の操作を行うことができる。なお、
本実施例では、電極1に印加される電圧による誘電泳動
が有効に働く範囲であれば、どの位置で光トラッピング
をやめてもよく、厳密な位置決めは不要である。
【0030】(4)融合チャンバ3毎に上記(1)〜
(3)を繰返し、融合させる全ての細胞を電極1付近に
配置する。
【0031】(5)制御装置19は、電極1間に高周波
電圧を印加し、誘電泳動現象を生じさせる。さらに、操
作者の指示に応じて、制御装置19は、電極1間に直流
パルスを印加する。操作者は、画像出力装置14の画像
により、融合させる全ての細胞が会合したことを確認し
たのち、制御装置19に直流パルスの印加を指示するこ
とが望ましい。
【0032】(6)画像出力装置14の画像に基づいて
融合の結果を確認した操作者による指示に応じて、制御
装置19は、上記(1)、(2)と同様の手順により、
光トラッピング現象を用いて細胞を回収チャンバ4また
は廃棄チャンバ5に搬送する。
【0033】なお、制御装置19に、モニタカメラ13
により得られた画像データを画像認識する機能を付加
し、さらに、上記の手順中で操作者が行う判断を自ら実
行する機能を持たせれば、上記(1)〜(6)の手順を
自動化または半自動化することができる。さらに、上記
(1)〜(6)の手順を繰返し、自動的に行うことので
きる自動細胞融合装置とすることもできる。
【0034】(実施例2)次に、実施例1の細胞融合装
置の機構を一体にした、一体型細胞融合装置の実施例
を、図1を用いて説明する。
【0035】本実施例の細胞融合装置は、スタンド25
を有する。該スタンド25は、顕微鏡12、チャンバ台
用XYZステージ8、および、レーザー光源用XYZス
テージ10を支持している。なお、図を見やすくするた
めに図示を省略しているが、チャンバ台7は、実施例1
と同様の構成を有する。
【0036】本実施例のXYZステージ8、10も、実
施例1と同様、ステッピングモータで駆動されるが、図
2では、それぞれ、X軸のステッピングモータを8a、
10a、Y軸のステッピングモータを8b、10bZ軸
のステッピングモータを8c、10cとして図示してい
る。また、各ステッピングモータは、駆動装置26によ
り任意の角度で回動され、該駆動装置26は、制御装置
19により制御される。
【0037】本実施例においても、上記実施例1と同様
の手順(1)〜(6)により、細胞融合が行われる。
【0038】(実施例3)顕微鏡の対物レンズを、レー
ザー光線の集光レンズとしても用いる細胞融合装置の例
を、図3を用いて説明する。
【0039】本実施例の細胞融合装置は、顕微鏡12の
鏡筒内に、ハーフミラー24を有する。レーザー光源2
8(集光レンズなし)により発生したレーザー光27
は、ハーフミラー24で反射し、顕微鏡12の対物レン
ズ12aにより集光される。また、チャンバ台7上の各
チャンバおよび流路内の物体の反射光は、ハーフミラー
24を透過し、モニタカメラ13に像を結ぶ。本実施例
においては、レーザー光線の光軸が、つねに顕微鏡12
の視野の中心にある。なお、図を見やすくするために図
示を省略しているが、チャンバ台7は、実施例1と同様
の構成を有する。
【0040】本実施例のスタンド25は、チャンバ台用
XYZステージ8を支持する。さらに、スタンド25
は、顕微鏡12を、垂直方向の変位が可能な状態で支持
する。なお、本実施例では、顕微鏡12の光軸とレーザ
ー光の光軸が同じであるため、レーザー光源用のXYZ
ステージを設ける必要がなく、構成を単純にすることが
でき、コストを低くすることができる。
【0041】本実施例における細胞融合の手順は、実施
例1とほぼ同様であるが、(1)の手順で、目標細胞を
視野の中心に捕らえておけば、手順(2)において、制
御装置19は、レーザー光源用XYZステージを駆動さ
せてレーザー光源を移動させる必要がない。レーザー光
線の光軸が、つねに顕微鏡12の視野の中心ににあるた
めである。目標細胞が視野の中心からずれている場合
は、チャンバ台用レーザー光源用XYZステージを駆動
させ、チャンバ台7の位置を微調整するだけで、レーザ
ー光の光軸に細胞を捕捉することができる。このよう
に、本実施例の細胞融合装置では、実施例1の装置よ
り、単純な制御で細胞を融合させることができる。
【0042】
【発明の効果】以上説明してきたように、本発明の細胞
融合装置によれば、細胞に損傷を与えることなく確実に
細胞を融合させることができ、また、レーザー光源の位
置決めに、高い精度が要求されない。
【図面の簡単な説明】
【図1】一体型細胞融合装置の説明図。
【図2】細胞融合装置の構成例を示す説明図。
【図3】顕微鏡の対物レンズを、レーザー光線の集光レ
ンズとして用いる細胞融合装置の説明図。
【符号の説明】
1:電極、 2:融合チャンバ、 3:懸濁液チャン
バ、 4:回収チャンバ、 5:廃棄チャンバ、 6:
電極用駆動装置、 7:チャンバ台、 8:チャンバ台
用XYZステージ、 9:レーザー光源、 10:レー
ザー光源用XYZステージ、 11:レーザー光源用駆
動装置、 12:顕微鏡、 13:モニタカメラ、 1
4:画像出力装置、 15:照明、 16:観察部、
17:細胞保持部、 18:レーザー光発生部、 1
9:制御装置、 20、インターフェース部、 21:
入出力装置、 22:中央処理装置、 23:記憶装
置、 24:ハーフミラー、 25:スタンド、 2
6:XYZステージ用駆動装置、27:レーザー光、
28:レーザー光源。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】融合に供するための細胞を保持する、少な
    くとも1つの懸濁液チャンバと、細胞を融合するための
    融合チャンバと、融合処理後の細胞を回収するための回
    収チャンバと、直流パルスを上記融合チャンバ内に印加
    する一対の対向する電極と、直流電源とを有し、上記融
    合チャンバは、上記対向する電極の間隙に設けられてい
    る細胞融合装置において、 光を照射し、光トラッピング現象を用いて細胞を捕捉す
    るための光照射器と、 上記光照射器を移動させることにより上記捕捉された細
    胞を搬送する細胞搬送手段と、 高周波電圧を発生する電源とを有し、 上記電源は、上記電極に高周波電圧を印加し、細胞を会
    合させる機能を有することを特徴とする細胞融合装置。
  2. 【請求項2】請求項1において、 細胞を観察するための観察部をさらに有する細胞融合装
    置。
  3. 【請求項3】請求項2において、 前記観察部は顕微鏡を備え、 上記顕微鏡は、鏡筒にハーフミラーを有し、 前記光照射器は、照射した光を集光するための集光レン
    ズを有し、 上記集光レンズは、上記顕微鏡の対物レンズであること
    を特徴とする細胞融合装置。
  4. 【請求項4】細胞を所定の位置に搬送する細胞搬送工程
    と、細胞を融合する細胞融合工程とを有する細胞融合方
    法において、 上記細胞搬送工程は、 光を細胞に照射し、該光の照射位置を変位させること
    で、光トラッピング現象により細胞を移動させる工程
    と、 細胞の周辺に高周波電圧を印加し、誘電泳動現象により
    細胞を会合させる工程とを有することを特徴とする細胞
    融合方法。
  5. 【請求項5】請求項4において、 前記細胞融合工程は、直流パルスにより細胞を融合させ
    る工程を有することを特徴とする細胞融合方法。
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