JPH0731386A - 酸味の強いゼリー - Google Patents

酸味の強いゼリー

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JPH0731386A
JPH0731386A JP5202476A JP20247693A JPH0731386A JP H0731386 A JPH0731386 A JP H0731386A JP 5202476 A JP5202476 A JP 5202476A JP 20247693 A JP20247693 A JP 20247693A JP H0731386 A JPH0731386 A JP H0731386A
Authority
JP
Japan
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jelly
pectin
paste
low
range
Prior art date
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Pending
Application number
JP5202476A
Other languages
English (en)
Inventor
Yoji Tamaoki
洋司 玉置
Yukihisa Kato
幸久 加藤
Tomoko Sugiki
智子 杉木
Yoshiyuki Hattori
芳幸 服部
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Pokka Corp
Original Assignee
Pokka Corp
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Publication date
Application filed by Pokka Corp filed Critical Pokka Corp
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 ペクチン、ジェランガム、クエン酸カルシウ
ムを併用して製造してなる低pH域ゼリー。 【効果】 従来製造することのできなかった、低pH域
でも安定性にすぐれ、卓越した風味、食感を有するゼリ
ーを自由に製造することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、酸味の強いゼリー、更
に詳細には、低pH域でも安定性にすぐれ、卓越した風
味及び食感を有する低pH域ゼリーに関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】従来、ゼリーは寒天、ゼラチン、カラギ
ーナンなどを主成分としたものが多く、それらは、低p
H域(3.5以下)では非常に不安定で、経時的な安定
性が悪く、安定化させるためには、有機塩(クエン酸ナ
トリウム)などを用いて、やむを得ずpHを3.6〜
4.0付近まであげるという方法を用いている。
【0003】一方、柑橘系などのフルーツ果汁は酸性が
強く、通常pH3.5以下であるので、上記にしたがっ
て安定なゼリーにするためには、そのpHを3.6〜
4.0に引き上げる必要があるが、そうすると、得られ
たゼリーからは果汁本来の自然の風味が消失してしま
う。換言すれば、酸味の強いフルーツゼリー等は得られ
ないこととなる。
【0004】また、従来ジャムなどの低pH食品におい
ては、ペクチンを用いて、フルーツを固めてきた。しか
し、ペクチンはドロドロした食感であり、ゼリーには適
さないのが現状であった。
【0005】このようにpHが3.5以下の果汁や果実
を使ったゼリーを作るとき、従来のゼリーの主たる糊料
である寒天やゼラチンやカラギーナンでは、安定なゼリ
ーを作るのは難しく、また、ペクチンを使用すれば、安
定ではあるが、その食感は、従来のものに劣ることにな
る。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明が解決しようと
する課題は、上記した技術の現状に鑑み、低pH域でも
安定性にすぐれ、卓越した風味及び食感を有する低pH
域ゼリーを新規に開発することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記課題を解
決するためになされたものであって、各方面から研究し
た結果、ペクチンに対して、ジェランガムを加え、更に
クエン酸カルシウムを少量、添加することにより、低p
H域でも安定で、かつ食感のすぐれたゼリーが製造でき
るというきわめて有用な新知見を得た。
【0008】本発明は、この新知見を基礎とし、更に研
究の結果完成されたものである。以下、本発明を更に詳
しく説明する。
【0009】本発明を実施するには先ず糊料混合物を調
製しなければならないが、糊料混合物は、ペクチンを主
成分とし、これにジェランガムを配合して調製する。ペ
クチンとしてはLM(Low Methoxyl)ペク
チン及びHM(High Methoxyl)ペクチン
のいずれも使用することができる。ジェランガムは、単
用でもよいし、カラギーナンを併用してもよい。
【0010】必要あれば、カラギーナンに代えてあるい
は更に他の糊料を使用してもよい。他の糊料としては、
寒天、ファーセレラン、キサンタンガム、アルギン酸及
びその塩類、ローカストビーンガム、グアーガム、タマ
リンド種子多糖類、アラビアガム、トラガントガム、ガ
ラヤガム、カードラン、アラビノガラクタン、プルラ
ン、デキストラン、澱粉、ゼラチン、蛋白質等、食品工
業において使用される糊料が1種又は2種以上使用可能
である。
【0011】糊料混合物の組成は、ペクチン50〜80
部(好ましくは60〜75部)にジェランガム2〜15
部を配合したものを基本とするが、ジェランガム単用に
かえてジェランガム2〜5部にカラギーナンを3〜10
部併用してもよいし、カラギーナンに代えて他の糊料を
1種又は2種以上使用してもよい。
【0012】イオン交換水90〜99部を攪拌しながら
糊料混合物10〜1部を加え、加温しながら攪拌溶解
し、糊料溶解物を調製する。糊料混合物は、各成分を同
時に加えてもよいし、個別に加えてもよい。
【0013】このようにして調製した糊料溶解物に、
糖、果汁、果肉その他ゼリー製造に常用される各種必要
成分を加え、更にクエン酸カルシウムを加え、必要に応
じてpH調整した後、使用する糊料等ゼリー成分によっ
ても相違するが、75〜90℃、通常好ましくは80〜
85℃程度に昇温して、1〜15分間程度これを保持し
た後、冷却、ゲル化して、ゼリーとする。
【0014】クエン酸カルシウムは、上記のようにゼリ
ー成分の混合時に添加してもよいし、糊料その他各成分
個々に添加しておいてもよい。その添加量は、ごく少量
で充分であるが、使用するペクチンに対して0.1〜5
部程度が好適である。
【0015】pH調整は常法にしたがってアルカリ又は
酸を用いて行えばよく、例えば、乳酸、クエン酸、コハ
ク酸、酒石酸その他の有機又は無機酸、及び、そのナト
リウム、カリウム、カルシウム、マグネシウム等の塩類
が適宜使用される。
【0016】このようにして、糊料溶解物に、糖、果
汁、果実、クエン酸カルシウム等を分散溶解し、これら
のゼリー成分の内で最も溶解しにくいクエン酸カルシウ
ムが徐々に溶解していくことにより、pH3.5以下と
いう低pH域でも従来のpH3.6〜4.0のゼリーと
ほぼ同じ食感を有する安定性の高いゼリーを製造するこ
とがはじめて可能となった。
【0017】以下、本発明の実施例について説明する。
【0018】
【実施例1】 グレープフルーツゼリー 100%グレープフルーツ果汁(pH3.3)と、クエ
ン酸ナトリウムで、pHを3.5まで調整したもの、及
びクエン酸ナトリウムでpHを3.8まで調整したもの
を用意し、30名のパネラーに、自然だと思うものを、
評価させた。その結果、下記表1のように、pH3.3
のものに強い支持が集まった。
【0019】
【表1】
【0020】ペクチン 1部、ジェランガム 0.1
部、イオン交換水 58.9部、砂糖10部からなる混
合物を、80〜85℃に加温溶解し、これにグレープフ
ルーツ果汁を30部加え、混合した。
【0021】グレープフルーツ果汁は、何も添加しない
pH3.3のものと、クエン酸ナトリウムでpHを3.
5に調整したもの、同じくクエン酸ナトリウムで、pH
を3.8に調整したものの3種類を用いた。その際一部
の果汁には、陽イオン(特にクエン酸カルシウム)を
0.05部分散させておいた。混合した果汁と糊料を昇
温し、80〜85℃で数分保持した後、冷蔵により、ゼ
リーとした。
【0022】ゼリーの味については、30名のパネラー
により判定。1〜5点の5点評価で行った。また、ゼリ
ーの安定性を見るため、10℃での経時テストを実施
し、同じく30名のパネラーに5点評価を行った。ま
た、対照として、ペクチンのみ、ゼラチンのみ、カラギ
ーナンのみのゼリーも、同様に評価を行った。得られた
結果を、下記の表2、表3、表4にそれぞれ示す。
【0023】
【表2】
【0024】
【表3】
【0025】
【表4】
【0026】
【実施例2】 レモンゼリー 100%レモン果汁(pH2.5)と、クエン酸ナトリ
ウムで、pHを3.0まで調整したもの、及びクエン酸
ナトリウムでpHを3.8まで調整したものを用意し、
30名のパネラーに、自然だと思うものを、評価させ
た。その結果、下記表5のように、pH2.5と2.8
のものに強い支持が集まった。
【0027】
【表5】
【0028】ペクチン 1部、ジェランガム 0.1
部、イオン交換水 78.9部、砂糖10部からなる混
合物を、80〜85℃に加温溶解し、これにレモン果汁
を10部加え、混合した。
【0029】レモン果汁は、何も添加しないpH2.5
のものと、クエン酸ナトリウムでpHを3.0に調整し
たもの、同じくクエン酸ナトリウムで、pHを3.8に
調整したものの3種類を用いた。その際一部の果汁に
は、陽イオン(カルシウム、マグネシウム、ナトリウ
ム、カリウム、イオンその他各種の陽イオンが使用可能
であるが、ここではクエン酸カルシウムを0.05部使
用)を分散させておいた。混合した果汁と糊料を昇温
し、80℃〜85℃で2〜8分間保持した後、冷蔵によ
り、ゼリーとした。
【0030】ゼリーの味については、30名のパネラー
により判定。1〜5点の5点評価で行った。また、ゼリ
ーの安定性を見るため、10℃での経時テストを実施
し、同じく30名のパネラーに5点評価を行った。ま
た、対照として、ペクチンのみ、ゼラチンのみ、カラギ
ーナンのみのゼリーも、同様に評価を行った。得られた
結果を、下記の表6、表7、表8にそれぞれ示す。
【0031】
【表6】
【0032】
【表7】
【0033】
【表8】
【0034】
【発明の効果】従来製造することができなかった、経時
的な安定性にすぐれ、食感や風味にすぐれた酸味の強い
ゼリーを効率的に製造することが本発明によってはじめ
て可能となった。
【0035】したがって、本発明によれば、従来使用す
ることのできなかった酸味の強い果汁や果実の使用が可
能となり、レモン、グレープフルーツ等各種の酸性フル
ーツを用いてすぐれた低pH域ゼリーを自由に製造する
ことが可能となった。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ペクチン、ジェランガム、クエン酸カル
    シウムを併用して製造してなる低pH域ゼリー。
  2. 【請求項2】 低pH域がpH3.5以下のpH域であ
    る請求項1に記載のゼリー。
JP5202476A 1993-07-26 1993-07-26 酸味の強いゼリー Pending JPH0731386A (ja)

Priority Applications (1)

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JP5202476A JPH0731386A (ja) 1993-07-26 1993-07-26 酸味の強いゼリー

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Application Number Priority Date Filing Date Title
JP5202476A JPH0731386A (ja) 1993-07-26 1993-07-26 酸味の強いゼリー

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JPH0731386A true JPH0731386A (ja) 1995-02-03

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ID=16458151

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JP5202476A Pending JPH0731386A (ja) 1993-07-26 1993-07-26 酸味の強いゼリー

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2017514503A (ja) * 2014-05-04 2017-06-08 フイルメニツヒ ソシエテ アノニムFirmenich Sa フレーバー付きの食品製品および飲料製品

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2017514503A (ja) * 2014-05-04 2017-06-08 フイルメニツヒ ソシエテ アノニムFirmenich Sa フレーバー付きの食品製品および飲料製品

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