JPH07310619A - 分配型燃料噴射ポンプ - Google Patents

分配型燃料噴射ポンプ

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JPH07310619A
JPH07310619A JP6129616A JP12961694A JPH07310619A JP H07310619 A JPH07310619 A JP H07310619A JP 6129616 A JP6129616 A JP 6129616A JP 12961694 A JP12961694 A JP 12961694A JP H07310619 A JPH07310619 A JP H07310619A
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JP
Japan
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sleeve
rotary member
port
cam ring
injection
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Pending
Application number
JP6129616A
Other languages
English (en)
Inventor
Hisashi Nakamura
久 中村
Kenichi Kubo
賢一 久保
Atsushi Matsubara
淳 松原
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Bosch Corp
Original Assignee
Zexel Corp
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Filing date
Publication date
Application filed by Zexel Corp filed Critical Zexel Corp
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Priority to DE69505456T priority patent/DE69505456T2/de
Priority to EP95303285A priority patent/EP0684379B1/en
Priority to US08/445,209 priority patent/US5513965A/en
Publication of JPH07310619A publication Critical patent/JPH07310619A/ja
Pending legal-status Critical Current

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    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F02COMBUSTION ENGINES; HOT-GAS OR COMBUSTION-PRODUCT ENGINE PLANTS
    • F02MSUPPLYING COMBUSTION ENGINES IN GENERAL WITH COMBUSTIBLE MIXTURES OR CONSTITUENTS THEREOF
    • F02M41/00Fuel-injection apparatus with two or more injectors fed from a common pressure-source sequentially by means of a distributor
    • F02M41/08Fuel-injection apparatus with two or more injectors fed from a common pressure-source sequentially by means of a distributor the distributor and pumping elements being combined
    • F02M41/14Fuel-injection apparatus with two or more injectors fed from a common pressure-source sequentially by means of a distributor the distributor and pumping elements being combined rotary distributor supporting pump pistons
    • F02M41/1405Fuel-injection apparatus with two or more injectors fed from a common pressure-source sequentially by means of a distributor the distributor and pumping elements being combined rotary distributor supporting pump pistons pistons being disposed radially with respect to rotation axis
    • F02M41/1411Fuel-injection apparatus with two or more injectors fed from a common pressure-source sequentially by means of a distributor the distributor and pumping elements being combined rotary distributor supporting pump pistons pistons being disposed radially with respect to rotation axis characterised by means for varying fuel delivery or injection timing

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  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Combustion & Propulsion (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • General Engineering & Computer Science (AREA)
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  • High-Pressure Fuel Injection Pump Control (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 インナカム方式の燃料噴射ポンプにおいて、
安定した噴射時期制御を得る。 【構成】 機関に同期する回転部材10の径方向にプラ
ンジャ15を設け、このプランジャ15の動きを規定す
るカムリング18をハウジング2に固定する。回転部材
10には、カットオフポート22の開放タイミングを規
定する第1のスリーブ25と、吸入ポート21の開放タ
イミングを規定する第2のスリーブ26とが摺動自在に
外嵌されている。第1のスリーブ25と第2のスリーブ
26とは所定の関係をもって連動されており、タイマ機
構40は、第2のスリーブ26に直接連結されて第2の
スリーブ26の回動量を制御している。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、ディーゼルエンジン
等の機関に燃料を供給するために利用されるインナカム
方式の分配型燃料噴射ポンプ、即ち、機関に同期する回
転部材にその径方向でプランジャを往復動させる形式の
燃料噴射ポンプに関する。
【0002】
【従来の技術】この種のインナカム方式の分配型燃料噴
射ポンプとしては、例えば、特開昭57−179362
号公報に示されるものが公知となっている。これは、ロ
ータ20(回転部材)の周囲に同心状のカムリング54
を配置し、このカムリング54の内側に形成されたカム
面にローラ56、ローラシュー58を介してピストン4
0(プランジャ)があてがわれ、このピストン40がロ
ータ20の径方向に往復動されるようになっている。ピ
ストン40が径方向外側に移動する吸入行程時には圧縮
室へ入口通路34を介して燃料が吸入され、ピストンが
径方向内側へ移動する圧送行程時には、圧縮室で加圧さ
れた燃料が燃料分配通路44を介して送出される。そし
て、燃料の圧送途中において溢流通路62から燃料がカ
ットオフされると噴射が終了する。ここで、燃料の圧送
タイミグは、カムリング54にタイミング機構60(タ
イマ機構)を連結し、このタイミング機構60によって
カムリング54を周方向に回動させることで調節するよ
うになっている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述の
噴射ポンプをディーゼルエンジン等に用いるために圧縮
室圧を上げていくと、ピストン、ローラ、ローラシュー
を介してカムリングに作用する反力も増大し、カムリン
グの回動方向への負荷が増加する。このため、カムリン
グの回動方向の負荷がタイマ機構によるカムリングの駆
動力以上になると、タイマ調節にもかかわらず正確な進
角制御ができなくなり、噴射タイミングにばらつきが生
じて不安定となる。これを解決するためには、燃料圧送
時の上記負荷に負けないような駆動力を得るタイマ機構
が必要になるが、タイマ機構をカムリングに接続する従
来の構成でこれを得ようとすると、タイマ機構が複雑か
つ大型化してしまう。
【0004】そこで、この発明においては、燃料の圧送
タイミング(噴射タイミング)を簡易な構造で安定して
得られるインナカム方式の分配型燃料噴射ポンプを提供
することを主な課題としている。
【0005】また、上記課題に加え、噴射タイミングと
圧送有効角(圧送有効ストローク)とを回転部材に外嵌
されるスリーブの位置制御によって独立に行い、また、
噴射タイミングと圧送有効角(圧送有効ストローク)と
の制御が精度良く行える分配型燃料噴射ポンプを提供す
ることを課題としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者は、インナカム
方式の燃料噴射装置について種々研究した結果、従来に
おいては、噴射タイミングを制御するにあたり、カムリ
ング自体を回動させる構成であったため圧送時の駆動反
力を考慮しなければならなかったが、カムリングをポン
プハウジングに固定したうえで噴射タイミングや噴射量
を制御する構成を開発すれば噴射制御を改善することが
できることに鑑み、本願発明を完成するに至った。
【0007】即ち、本願発明の分配型燃料噴射ポンプ
は、機関と同期して回転する回転部材と、前記回転部材
の径方向に設けられ、前記回転部材に形成された圧縮室
の容積を可変するプランジャと、前記回転部材の周囲に
同心状に設けられ、前記プランジャの動きを規定するカ
ムリングとをハウジング内に備え、前記圧縮室に連通し
て燃料を吸入、送出、カットオフするポートが前記回転
部材に形成され、更に前記燃料をカットオフするポート
の開放タイミングを調節する第1のスリーブが前記回転
部材に摺動自在に外嵌されている分配型燃料噴射ポンプ
において、前記ハウジングに前記カムリングを固定し、
前記回転部材に前記燃料を吸入するポートの開放タイミ
ングを規定する第2のスリーブを摺動自在に外嵌し、前
記第1のスリーブと前記第2のスリーブとを所定の関係
にて連動させる手段を設けると共に、前記第2のスリー
ブにタイマ機構を連結して前記第2のスリーブの周方向
への回動量を調節するようにしたことにある(請求項
1)。
【0008】ここで、カットオフするポートが開放され
るタイミングの調節は、第1のスリーブに燃料のカット
オフポートと連通可能なカットオフ孔を形成しておこな
い、この際、カットオフポートとカットオフ孔とは、回
転部材の軸方向に延びるスリットとして形成されるのが
望ましい(請求項2)。
【0009】また、第1のスリーブと第2のスリーブと
を連動させる手段としては、第1のスリーブにその軸方
向と所定の角度をなす斜めリード溝を形成し、この斜め
リード溝に第2のスリーブを係止する構成とすればよい
(請求項3)。
【0010】
【作用】したがって、この発明によれば、圧縮室内に吸
入された燃料がプランジャによって圧縮されると、その
燃料圧はプランジャを介してカムリングに反力として作
用するが、カムリングはポンプハウジングに固定されて
いるので、カム特性に影響を与えることがない。このよ
うに固定されたカム特性を用いた場合でも、回転部材に
は、噴射量をコントロールする第1のスリーブの他に、
この第1のスリーブに所定の関係をもって連動し、噴射
タイミングを制御する第2のスリーブが設けられ、タイ
マ機構がこの第2のスリーブに連結されているので、タ
イマによって第2のスリーブを回動させると、吸入ポー
トの開放タイミングが変化し、噴射時期を制御すること
ができる。つまり、この発明では、カムリングを動かさ
ない代わりに、第2のスリーブを調節することで圧送時
でのカムの使用領域をずらし、このようなプリストロー
ク量の変更によって噴射時期を変更するものである。こ
の際、カムの使用領域が異なると噴射量も幾分変化する
ことが予想されるが、噴射量は、第1のスリーブを制御
することによって基本的に調節される。
【0011】特に請求項2のように、カットオフポート
と第1のスリーブに形成されるカットオフ孔とを回転部
材の軸方向に延びるスリットとして形成すれば、回転部
材に軸方向のがたつきがあっても、噴射タイミングや圧
送有効角がそれによって変更されてしまうことがなくな
る。
【0012】また、請求項3のような構成にすれば、タ
イマによって第2のスリーブを回動させれば第1のスリ
ーブも同じ角度だけ回動し、圧送有効角を変えずに噴射
時期を変更することができる。また、第2のスリーブを
固定した状態で第1のスリーブを回転部材の軸方向へ動
かせば、斜めリード溝によってカットオフポートが開放
される時期が変更され、圧送有効角を変更することがで
きる。つまり、第1のスリーブと第2のスリーブは、所
定の関係をもって連動しているので、噴射時期と圧送有
効角の一方を制御する場合に他方の制御を考慮する必要
がなくなり、それぞれの制御を独立させることができ
る。
【0013】
【実施例】以下、この発明の実施例を図面により説明す
る。
【0014】図1において、インナカム方式の分配型燃
料噴射ポンプが示され、分配型燃料噴射ポンプ1は、ポ
ンプハウジング2に駆動軸3が挿入され、この駆動軸3
の一端はポンプハウジング2の外部に突出し、図示しな
い機関からの駆動トルクを受け、機関と同期して回転す
るようになっている。駆動軸3の他端は、ポンプハウジ
ング2内に延びており、その駆動軸3には、フィードポ
ンプ4が連結され、このフィードポンプ4により図示し
ない燃料入口を介して外部から供給される燃料をチャン
バ5へ供給するようになっている。
【0015】ここで、ポンプハウジング2は、駆動軸3
が挿通されたハウジング部材2aと、このハウジング部
材2aに組付けられ、送出弁6が設けられたハウジング
部材2bと、さらにこのハウジング部材2bの開口端部
を閉塞するハウジング部材2cとからなり、ポンプハウ
ジング2内は、隔壁体7によって駆動軸3が突出する空
間と前記チャンバ5を構成する空間との2つに分割され
ている。
【0016】回転部材10は、隔壁体7を油密よく挿通
してチャンバー5に突出し、その先端部がハウジング部
材2bに嵌合された支持部材11に支持されている。即
ち、支持部材11は、側部に嵌合突設部11aが一体に
形成され、ハウジング部材2bに形成された支持部材嵌
合部12にこの嵌合突設部11aが挿嵌されて固定され
ており、回転部材10の先端部は、嵌合突設部11aに
形成された挿入部11bに油密よく且つ回転自在に支持
されている。また、回転部材10の基端部はカップリン
グ13を介して駆動軸3に連結され、従って、回転部材
10は駆動軸3によって回転のみが許されるようになっ
ている。
【0017】回転部材10の基端部には、径方向(放射
方向)に移動可能なプランジャ15が圧縮室19に臨む
よう挿入されている。この実施例においては、図2にも
示されるように、180度位相の異なる対向する2つの
プランジャ15を回転部材10の軸方向にずらして2組
設け、それぞれの組を90度位相をずらしたものとして
いる。このような軸方向に前後する2組のプラジャ15
は、シュー16、ローラ17を介してリング状の共通の
カムリング18に摺接するようになっている。このカム
リング18は、回転部材10の周囲に同心状に設けら
れ、ハウジング部材2aに固定されており、内面には機
関の気筒数に対応したカム面が形成され、例えば4気筒
に対応したものであれば、カムリング18の内側に凸面
が90度毎に形成されている。したがって、4つのプラ
ンジャ15は、圧縮室19を挟み付ける形で同時に圧縮
するように移動し、またカムリング15の中心から同時
に遠ざかるようになっている。
【0018】このカムリング18のカム速度特性は、図
5(a)に示されるように、所定のカム角度に至るまで
連続的にカム速度が大きくなる特性を有しており、特に
カムリフトが小さい時期には、カムリフトが大きい時期
に比べてカム速度変化が大きくなるようになっている。
【0019】再び図1及び図2に戻って、回転部材10
には、その軸方向に圧縮室19に通じる縦孔20が形成
されている。この縦孔20には、チャンバー5を構成す
る空間において回転部材10の周面に開口する吸入ポー
ト21と、この吸入ポート21より圧縮室19から遠ざ
かった位置に設けられ、同じくチャンバー5を構成する
空間において回転部材10の周面に開口するカットオフ
ポート22とが接続され、更には、支持部材11への挿
入部分において回転部材10の周面に開口し、送出弁6
に通じる分配通路23に連通可能な分配ポート24が接
続している。
【0020】また、回転部材10には、隔壁体7と支持
部材11との間、即ち、チャンバー5を構成する空間に
おいて第1及び第2のスリーブ25、26が摺動自在に
外嵌されている。
【0021】第1のスリーブ25は、カットオフポート
22を覆うように取り付けられているもので、その径方
向にはカットオフポート22とチャンバー5との連通を
可能にするカットオフ孔27が形成されている。カット
オフポート22とカットオフ孔27は、共に回転部材1
0の軸方向に延びる平行なスリットとして形成されてい
るもので、軸方向のがたつきによってカットオフポート
22とカットオフ孔27との連通タイミングがずれない
ようになっている。そして、第1のスリーブ25には、
エレクトリックガバナ28が連結されている。
【0022】エレクトリックガバナ28は、ハウジング
部材2aに組付けられたガバナハウジング29によって
チャンバー5に連通するよう画成されたガバナ収納室3
0に配置され、外部からの信号によって回動するロータ
31に取り付けられたシャフト32がチャンバー5に突
出し、このシャフト32の先端に設けられているボール
33が第1のスリーブ25に形成された係合溝34に係
合している。このボール33は、シャフト32に対して
偏心して設けられており、ロータ31が回転されると第
1のスリーブ25が回転部材10の軸方向に移動される
ようになっている。ここで、スリーブ25に形成される
係合溝34は、図3(a)、(b)にも示されるよう
に、周方向に所定の角度範囲に渡って形成されている。
【0023】これに対して、第2のスリーブ26は、吸
入ポート21を覆うように取り付けられているもので、
その径方向には吸入ポート21とチャンバー5との連通
を可能にする吸入孔35が形成されている。この第2の
スリーブ26は、第1のスリーブ25の周面と対峙する
突片26aを有し、この突片26aに固定された係止ピ
ン36が第1のスリーブに形成された斜めリード溝37
に係止されて第1のスリーブ25との位相関係を機構的
に規定している。ここで、斜めリード溝37は、図3に
も示されるように、第1のスリーブ25の周面に軸方向
と所定の角度θ(0°<θ<90°)をなすよう形成さ
れ、前記係止ピン36は、この斜めリード溝37にがが
たつくことなく係止されている。そして、第2のスリー
ブ26には、タイマ機構40が連結されている。
【0024】ここで用いられるタイマ機構40は、前述
した第2のスリーブ26の下方に設けられたシリンダ4
1に摺動自在に収納されたタイマピストン42を有し、
このタイマピストン42と第2のスリーブ26とをレバ
ー43を介して接続し、タイマピストン42を移動させ
ることによって第2のスリーブ26を回動させ、吸入ポ
ート21と吸入孔35との連通タイミングを変えて噴射
時期を変更するようになっている。
【0025】タイマピストン42の一端には、チャンバ
内の高圧燃料が導入される高圧室が、また他端には、フ
ィードポンプ4の吸入経路と連通している低圧室が形成
されている。さらに、低圧室には、タイマスプリングが
弾装され、このタイマスプリングによりタイマピストン
42が常時高圧室側に付勢されている。したがって、タ
イマピストン42は、タイマスプリングのスプリング圧
と高圧室内の油圧とが釣り合った位置で停止し、高圧室
圧が高くなると、タイマピストン42がタイマスプリン
グに抗して低圧室側に移動し、第2のスリーブ26が噴
射時期を進角する方向に回動させられ、噴射時期が早く
なる。また、高圧室圧が低くなると、タイマピストン4
2が高圧室側に移動し、第2のスリーブ26が噴射時期
を遅角する方向に回動させられ、噴射時期が遅くなる。
【0026】タイマの高圧室の圧力は、要求されるタイ
マ進角が得られるようタイミングコントロールバルブ
(TCV)45で調節される。このタイミングコントロ
ールバルブ45には、チャンバー5に通じると共に高圧
室に通じる入口部が側部に形成され、また低圧室に通じ
る出口部が先端部にそれぞれ形成され、内部には、入口
部と出口部との間を開閉するニードル46が収納されて
いる。このニードル46は、入口部と出口部との連通を
遮断する方向にスプリングで常時付勢されており、ソレ
ノイド47への通電によってスプリングに抗して引き寄
せられると入口部と出口部とが連通して高圧室と低圧室
とが連通されるようになっている。
【0027】しかして、ソレノイド47に電流が流れて
いないときには、高圧室と低圧室は完全に遮断される
が、電流が流れているときには、高圧室と低圧室はつな
がり、高圧室の圧力が低下する。この高圧室の圧力低下
に伴い、タイマピストン42は、タイマスプリングのば
ね力とバランスする位置まで移動し、これにより第2の
スリーブ26が回動して噴射時期が変更される。尚、タ
イミングコントロールバルブ45の制御は、デューティ
比制御で行うようにするとよい。
【0028】上記構成において、回転部材10が回転す
ると、プランジャ15がカムリング18によって回転部
材10の径方向に往復動されることになるが、前記プラ
ンジャ15がカムリング18の中心から遠ざかる方向へ
移動する吸入行程にあっては、前記吸入ポート21と吸
入孔35とが整合し、チャンバー5内の燃料が圧縮室1
9に吸入される(図4(a))。
【0029】その後、プランジャ15がカムリング18
の中心に向かって移動する圧送行程に入ると、吸入ポー
ト21と吸入孔35との連通が断たれ、分配ポート24
と分配通路23の1つとが整合し、圧縮された燃料がこ
の分配通路23を介してデリバリーバルブへ供給される
(図4(b))。尚、デリバリーバルブ6から送出され
た燃料は、図示しない噴射管を介して噴射ノズルへ送ら
れ、この噴射ノズルから機関の気筒内へ噴射するように
なっている。
【0030】そして、圧送行程の途中で、カットオフポ
ート22とカットオフ孔27とが整合し、カットオフポ
ート22がチャンバー5に開口すると、圧縮された燃料
がチャンバー5に流出し、噴射ノズルへの送出は停止さ
れ、噴射が終了する(図4(c))。したがって、吸入
ポート21と吸入孔35との連通が断たれてから、カッ
トオフポート22とカットオフ孔27とが連通するまで
の回転角が圧送有効角(圧送有効ストローク)となる。
【0031】ここで、カットオフポート22がカットオ
フ孔27と整合するタイミングは、第1のスリーブ25
の位置によって可変できることから、第1のスリーブ2
5の位置調整によって噴射終わり、即ち噴射量を調節で
き、第1のスリーブ25を図中左方(回転部材6の基端
部側)へ移動するほど噴射量を減少させ、右方(回転部
材6の先端部側)へ移動するほど噴射量を増加させるこ
とができる。
【0032】より詳しく説明すると、第1のスリーブ2
5と第2のスリーブ26との位置関係が図5(b)の状
態であるとき、第1のスリーブ25を図中右方(燃料増
加方向)へ移動させて図5(c)の状態にすると、係止
ピン36と斜めリード溝37との係止位置がずれて第1
のスリーブ25が回転部材の軸方向へ移動すると共に周
方向へ回動する。吸入ポート21と吸入孔35との連通
タイミングには変更がないので、圧送始めはいずれの場
合も同じであるが、カットオフポート22とカットオフ
孔27との連通タイミングが遅められるので、圧送有効
角がαからそれより大きいβへ変更され、図5(a)で
示されるように、圧送時でのカム面の使用領域が伸びて
噴射量が増加する。
【0033】逆に、第1のスリーブ25と第2のスリー
ブ26との位置関係が図5(c)であるときに、第1の
スリーブ25を左方へ移動させて(b)の状態にする
と、第1のスリーブが圧送有効角を小さくする方向へ回
動してカットオフポート22とカットオフ孔27との連
通タイミングが早められ、カムリング18の圧送時での
使用領域が短くなり、噴射量が減少する。
【0034】また、吸入ポート21が吸入孔35と整合
するタイミングは、タイマ機構40によって可変できる
ことから、タイマピストン42の位置調整によって噴射
始め、即ちプリストローク量を調節できる。
【0035】この点をより具体的に説明すると、第1の
スリーブ25と第2のスリーブ26との位置関係が図6
(b)であるときに、タイマピストン41が移動して図
6(c)に示すように第2のスリーブ26が噴射時期を
遅角する方向へ回動されると、第2のスリーブ26の回
動に伴って、第1のスリーブ25も同方向に同じ角度だ
け回動される。即ち、圧送有効角はαで同じであるが、
カムリング18はハウジング2に固定されているので、
圧送時でのカムリング18の使用領域が高速度領域に移
行し、吸入ポート21が吸入孔35に連通するタイミン
グとカットオフポート22がカットオフ孔27に連通す
るタイミングとが同時に遅められ、噴射量は幾分変化す
るが全体として噴射タイミングが遅くなる。
【0036】逆に、第1のスリーブ25と第2のスリー
ブ26との位置関係が図6(c)であるときに、タイマ
ピストン41が移動して(b)に示すように第2のスリ
ーブ26が噴射時期を進角する方向に回動されると、第
2のスリーブ26の回動に伴って、第1のスリーブ25
も進角方向に同じ角度だけ回動され、圧送時でのカムリ
ング18の使用領域は低速度領域に移行することになる
が、吸入ポート21が吸入孔35に連通するタイミング
とカットオフポート22がカットオフ孔27に連通する
タイミングとが同時に早められ、噴射タイミングが速く
なる。
【0037】このように、カムリング18をハウジング
2に固定したうえでタイマ機構40を第2のスリーブ2
6に接続したので、圧送時の駆動反力がカムリング18
を介してタイマ機構40に作用することがなくなり、タ
イマ機構40の正確な動きを保証すると共に安定した噴
射時期制御を維持でき、制御精度を高めることができ
る。
【0038】また、カットオフポート22とカットオフ
孔27を、回転部材10の軸方向に平行に形成している
ので、回転部材10に軸方向のがたつきがあっても、そ
れによって圧送始めと圧送終わりが変動して噴射特性が
ずれてしまうことがなく、回転部材10の軸方向の組付
精度を高めることなくして噴***度を向上させることが
きる。
【0039】さらに付記する点としては、ポンプハウジ
ング2内は、隔壁体7によって低圧低温燃料が満たされ
る低圧側燃料経路と、フィードポンプ4で圧縮されて幾
分高圧に保たれた燃料が満たされる高圧側燃料経路とに
画成されており、カムリング18、ローラ17、シュー
16は、低圧側燃料経路に配されているので、回転部材
10の回転に伴って摩擦熱を持ちやすいカムリング18
とローラ17との接触部分、ローラ17とシュー16と
の接触部分の冷却が促進されると共に、ローラ周囲の潤
滑が促進されて滑らかな動きが保証される。
【0040】また、第1のスリーブ25の斜めリード溝
37に第2のスリーブ26を係止しているので、噴射タ
イミングと圧送有効角とを独立させることができる。即
ち、第1のスリーブと第2のスリーブとが連動していな
い状態においては、噴射タイミングを変更すると圧送有
効角が変更してしまい、これを補正するためには、第2
のスリーブの動きをセンサ等で検知して第1のスリーブ
の位置を補正する必要があり、他方の動きを考慮しなが
ら制御しなければならなかった。しかし、本発明によれ
ば、第2のスリーブを動かせば第1のスリーブも連動す
るので、圧送有効角がタイマ制御によって変化してしま
うことがなく、圧送有効角を変更したい場合には、第1
のスリーブを独立に制御すればよい。
【0041】
【発明の効果】以上述べたように、請求項1の発明によ
れば、カムリングをポンプハウジングに固定し、タイマ
と連結されて噴射時期を調節する第2のスリーブを燃料
噴射量を調節する第1のスリーブと所定の関係をもって
連動するようにしたので、タイマによる制御動作が圧送
時の負荷によって乱されることがなくなり、安定した噴
射時期を得ることができる。
【0042】また、請求項2の発明によれば、回転部材
のカットオフポートと第1のスリーブに形成されるカッ
トオフ孔とが、軸方向に延びる平行スリットとして構成
されるので、回転部材が軸方向にがたついても、噴射タ
イミングや圧送有効角に変動がなく、噴射制御精度を高
めることができる。
【0043】さらに、請求項3の発明によれば、第2の
ソレノイドに形成された斜めリード溝に第1のソレノイ
ドを係止させることによって噴射時期と圧送有効角をス
リーブの位置制御をもって制御することができ、しか
も、第1と第2のスリーブの動きは所定の関係をもって
連動しているので、一方の制御に他方の制御を加味して
補正する必要がなくなり、それぞれの制御を独立させる
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、この発明に係る分配型燃料噴射ポンプ
を示す断面図である。
【図2】図2は、図1に示すカムリングとその内側の部
材とを回転部材の軸方向に見た断面図である。
【図3】図3(a)は、第1のスリーブの側面を示す図
であり、図3(b)は、第1のスリーブの展開図を示す
図である。
【図4】図4(a)は、吸入行程を説明する図であり、
図4(b)は、圧送行程を説明する図であり、図4
(c)は、噴射終わりを説明する図である。
【図5】図5(a)は、第1のスリーブの位置を変化さ
せた場合のカムリフトとカム速度の使用領域の変化を示
す図あり、図5(b)は、噴射量が小さい場合の第1及
び第2のスリーブの位置関係を示し、図5(c)は、噴
射量が大きい場合の第1及び第2のスリーブの位置関係
を示す図である。
【図6】図6(a)は、第2のスリーブの位置を変化さ
せた場合のカムリフトとカム速度の使用領域の変化を示
す図あり、図6(b)は、噴射時期が早い場合の第1及
び第2のスリーブの位置関係を示し、図6(c)は、噴
射時期が遅い場合の第1及び第2のスリーブの位置関係
を示す図である。
【符号の説明】
2 ポンプハウジング 5 チャンバ 10 回転部材 15 プランジャ 16 シュー 17 ローラ 18 カムリング 19 圧縮室 21 吸入ポート 22 カットオフポート 24 分配ポート 25 第1のスリーブ 26 第2のスリーブ 36 係止ピン 37 斜めリード溝 40 タイマ機構

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 機関と同期して回転する回転部材と、前
    記回転部材の径方向に設けられ、前記回転部材に形成さ
    れた圧縮室の容積を可変するプランジャと、前記回転部
    材の周囲に同心状に設けられ、前記プランジャの動きを
    規定するカムリングとをハウジング内に備え、前記圧縮
    室に連通して燃料を吸入、分配、カットオフするポート
    が前記回転部材に形成され、更に前記燃料をカットオフ
    するポートの開放タイミングを調節する第1のスリーブ
    が前記回転部材に摺動自在に外嵌されている分配型燃料
    噴射ポンプにおいて、 前記ハウジングに前記カムリングを固定し、前記回転部
    材に前記燃料を吸入するポートの開放タイミングを規定
    する第2のスリーブを摺動自在に外嵌し、前記第1のス
    リーブと前記第2のスリーブとを所定の関係にて連動さ
    せる手段を設けると共に、前記第2のスリーブにタイマ
    機構を連結して前記第2のスリーブの周方向への回動量
    を調節するようにしたことを特徴とする分配型燃料噴射
    ポンプ。
  2. 【請求項2】 第1のスリーブには、燃料をカットオフ
    するポートと連通可能なカットオフ孔が形成され、前記
    カットオフするポートと前記カットオフ孔とは、前記回
    転部材の軸方向に延びるスリットとして形成されている
    ことを特徴とする請求項1記載の分配型燃料噴射ポン
    プ。
  3. 【請求項3】 第1のスリーブと第2のスリーブとを連
    動させる手段は、前記第1のスリーブにその軸方向と所
    定の角度をなす斜めリード溝を形成し、前記斜めリード
    溝に前記第2のスリーブを係止して構成されることを特
    徴とする請求項1記載の分配型燃料噴射ポンプ。
JP6129616A 1994-05-19 1994-05-19 分配型燃料噴射ポンプ Pending JPH07310619A (ja)

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US5513965A (en) 1996-05-07
EP0684379A1 (en) 1995-11-29
DE69505456T2 (de) 1999-06-24
EP0684379B1 (en) 1998-10-21
DE69505456D1 (de) 1998-11-26

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