JPH07310403A - パネルの組立構造 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 パネルの外れ方向に強い外力が作用してもパ
ネルが外れないパネル組立構造を提供すること。 【構成】 長い支持部材の上部へ、伏せて交差させた状
態で弾性を有するチャンネル状のパネルを並べて取り付
ける組立構造において、前記支持部材の上部には、頂部
に当該支持部材の長さ方向に沿って一方向へ突出した係
止凸部を有するほぼ均一な高さの支持突起が所定間隔に
形成され、前記パネルには、一方の側板の頂部に外側へ
断面ほぼ鉤状に曲げた大径係合部が形成されるととも
に、他方の側板の頂部に内側へ断面ほぼ鉤状に曲げた小
径係合部が形成され、前記パネルの大径係合部は前記係
止凸部の下にやや突入した状態で係止され、前記大径係
合部内には隣のパネルの小径係合部が押し込み状に嵌め
込まれている。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】この発明は一般的にはパネルの組
立構造に関するするものである。さらに具体的には、例
えばビルの屋上に設置された諸設備や凹凸を遮蔽した
り、簡易建造物の屋根を構成したり、あるいは壁や天井
などのライニングに使用されるものであって、組み立て
たパネルの表面に凹凸ができないようにしたパネルの組
立構造に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】組み立てたパネルの表面に凹凸ができな
いようにしたパネルの組立構造としては、例えば特公昭
５３−２０７７０号公報に記載されている壁などのライ
ニングが提案されている。前記公報に記載されているパ
ネルの組立構造は、図４で示すように支持部材１と弾性
を有する多数のパネル２から構成され、パネル２を支持
部材１へ交差するように取り付けるものである。

【０００３】支持部材１は金属板を断面ほぼＵ字状に成
形したもので、その両側板の上部には長さ方向に沿って
所定の間隔にほぼＳ字状の端部を有する支持突起１ａが
形成されている。パネル２は薄肉のアルミニウム合金板
などからなる弾性を有する金属板を所定の断面形状に成
形したもので、長さ方向の一方の側板は断面がほぼＳ字
状に成形され、その先端部には側方を向く横Ｕ字状の嵌
合溝２ａが形成されている。パネル２の他の側板の先端
には、外側へ突出するように前記嵌合溝２ａ内に押し込
まれる断面円弧状の嵌入部２ｂが形成されている。

【０００４】パネル２相互を組み立てるには、支持部材
１を図示しない下地部材に固定し、図４の左側からパネ
ル２の嵌合溝２ａを支持突起１ａの下に押し込み、次の
パネル２の嵌入部２ｂを既に固定されている前記パネル
２の嵌合溝２ａ内に押し込みながら、そのパネル２の嵌
合溝２ａを次の支持突起１ａの下に押し込む要領で順次
組み立てる。嵌合溝２ａ内に押し込まれた嵌入部２ｂ
は、押し込みの際に圧縮される状態になる。

【０００５】前述の組立構造はパネル所要部分を横方向
から支持部材の突起の下に押し込むのであるが、パネル
の表面に凹凸ができないようにし、かつ、パネルの所要
部分を支持部材の突起に対して正面から押し付ける要領
で組み立てる組立構造は、例えば特公昭４８−１２５２
号公報に提案されている。このパネル組立構造は、図５
のように、上部へほぼきのこ形状の支持突起１ａを狭い
間隔を置いて多数形成した支持部材１と、両側板２ｃを
内側へ円弧状に湾曲させた弾性を有するチャンネル状の
パネル２と、長さ方向の両部に沿って脚状の弾性膨縮部
２ｅを有する中間部材２ｄから構成されている。

【０００６】図５のパネルの組立構造は、各パネル２を
伏せた状態で支持突起１ａに押し付けることにより、パ
ネル２の両側板２ｃを支持突起１ａの両端に係止させ、
隣接するパネル２相互の間に、パネル２，２の間隔Ｌよ
りも広い幅Ｗの弾性膨縮部２ｅを圧縮して挿入すること
により、パネル２を組み立てるものである。

【０００７】

【発明が解決しようとする課題】図４のパネルの組立構
造は、支持部材１に対して正面側からパネル２を支持突
起１ａをまたぐ状態にあてがい、このパネル２をさらに
横方向に押し付けて組み立てるので、パネル２の薄肉で
幅が広いと嵌入部２ｂを嵌合溝２ａ内に押し込むときに
押し込み難くなる。すなわち、パネル２の長さ方向に沿
う両側板は前述のように加工されているので、弾性を有
してかつ薄肉でも十分に強固であるが、幅の広い平板状
の部分は弱いので、前述のような押し込みの際に幅の広
い平板状の部分が弾性変形して、横方向から押す力がパ
ネル２の嵌合溝２ａ側から嵌入部２ｂ側に伝わり難い場
合がある。

【０００８】図５のパネルの組立構造では、パネル２を
支持部材１に押し付けて支持突起１ａの両端に係合させ
る際、加工強化されているパネル２の両側のみを押すの
で前述のような難点はない。しかしながら、成形形材か
らなる中間部材２ｄは、弾性が強すぎると弾性膨縮部２
ｅが縮小しにくくなってて組立作業が困難になるため、
あまり強い弾性を付与することはできないが、この弾性
が弱いと、内側（図５の下方向）からの外力に対して弱
くなり外れ易くなる問題がある。

【０００９】この発明の目的は、前述のような課題を解
決し、支持部材に対してパネルを正面から押し付け、表
面側に凹凸ができないように組み立てるパネルの組立構
造において、パネルを外す方向に強い外力が加わっても
外れ難いパネル組立構造を提供することにある。

【００１０】

【課題を解決するための手段及び作用】この発明による
第１のパネルの組立構造は、長い支持部材の上部へ、伏
せて交差させた状態で弾性を有するチャンネル状のパネ
ルを並べて取り付ける組立構造において、前記支持部材
の上部には、頂部に当該支持部材の長さ方向に沿って一
方向へ突出した係止凸部を有するほぼ均一な高さの支持
突起が所定間隔に形成され、前記パネルには、一方の側
板の頂部に外側へ断面ほぼ鉤状に曲げた大径係合部が形
成されるとともに、他方の側板の頂部に内側へ断面ほぼ
鉤状に曲げた小径係合部が形成され、前記パネルの大径
係合部は前記係止凸部の下にやや突入した状態で係止さ
れ、前記大径係合部内には隣のパネルの小径係合部が押
し込み状に嵌め込まれていることを特徴としている。

【００１１】第１のパネル組立構造によれば、前述の構
成によってパネル相互はその幅方向へ互いに突っ張り合
った状態になるとともに、各パネルの前記小径係合部は
隣のパネルの大径係合部内においてやや圧縮状態になっ
ていて、その大径係合部が支持突起の係止凸部から外れ
るのを阻止している。したがって、各パネルは相互に強
く連係し合っていて支持突起から外れない。

【００１２】この発明による第２のパネルの組立構造
は、長い支持部材の上部へ、伏せて交差させた状態で弾
性を有するチャンネル状のパネルを並べて取り付ける組
立構造において、前記支持部材の上部には、頂部に当該
支持部材の長さ方向に沿って一方向へ突出した係止凸部
を有するほぼ均一な高さの支持突起が所定間隔に形成さ
れ、前記パネルの一方の側板の頂部には外側へ断面ほぼ
鉤状に曲げた係合部が形成され、前記パネルの他方の側
板は外側に膨らんだ断面円弧状に形成され、前記パネル
の係合部は前記係止凸部の下にやや突入した状態で係止
され、前記係合部には隣のパネルの他方の側板が押し込
まれた状態で係止されていることを特徴としている。

【００１３】第２のパネルの組立構造によれば、前述の
構成によってパネル相互はその幅方向へ互いに突っ張り
合った状態になるとともに、各パネルの断面円弧状の側
板は、隣のパネルの係合部を支持突起の係止凸部から外
れないように絡んでいる。したがって、各パネルは相互
に強く連係し合っていて支持突起から外れない。

【００１４】この発明による第３のパネルの組立構造
は、長い支持部材の上部へ、伏せて交差させた状態で弾
性を有するチャンネル状の第１のパネルと第２のパネル
とを交互に並べて取り付ける組立構造において、前記支
持部材の上部には、頂部に当該支持部材の長さ方向に沿
って一方向へ突出した係止凸部を有するほぼ均一な高さ
の第１の支持突起と、頂部に前記一方向の逆方向へ突出
した係止凸部を有し、前記第１の支持突起とほぼ同じ高
さの第２の支持突起とが交互にかつ所定間隔に形成さ
れ、前記第１のパネルには、両方の側板の頂部に外側へ
断面ほぼ鉤状に曲げた大径係合部が形成され、前記第２
のパネルには、両方の側板の頂部に内側へ断面ほぼ鉤状
に曲げた小径係合部が形成され、前記第１のパネルの各
大径係合部は、相互の係止凸部が相対している隣合う第
１の支持突起と第２の支持突起との係止凸部の下にやや
突入した状態でそれぞれ係止され、前記第１のパネルの
大径係合部には、当該大径係合部側に隣接する第２のパ
ネルの小径係合部が押し込み状に嵌め込まれていること
を特徴としている。

【００１５】第３のパネル組立構造によれば、前述の構
成によってパネル相互はその幅方向へ互いに突っ張り合
った状態になるとともに、第２のパネルの小径係合部は
隣の第１のパネルの大径係合部内においてやや圧縮状態
になっていて、第１のパネルの大径係合部が係止突起の
係止凸部から外れるのを阻止している。したがって、各
パネルは相互に強く連係し合っていて支持突起から外れ
ない。

【００１６】この発明による第４のパネルの組立構造
は、長い支持部材の上部へ、伏せて交差させた状態で弾
性を有するチャンネル状の第１のパネルと第２のパネル
とを交互に並べて取り付ける組立構造において、前記支
持部材の上部には、頂部に当該支持部材の長さ方向に沿
って一方向へ突出した係止凸部を有するほぼ均一な高さ
の第１の支持突起と、頂部に前記一方向の逆方向へ突出
した係止凸部を有し、前記第１の支持突起とほぼ同じ高
さの第２の支持突起とが交互にかつ所定間隔に形成さ
れ、前記第１のパネルには、両方の側板の頂部に外側へ
断面ほぼ鉤状に曲げた係合部が形成され、前記第２のパ
ネルは、両方の側板が外側に膨らんだ断面円弧状に形成
され、前記第１のパネルの各係合部は、相互の係止凸部
が相対している隣合う第１の支持突起と第２の支持突起
との係止凸部の下に一部が突入した状態でそれぞれ係止
され、前記第１のパネルの係合部には、当該大径係合部
側に隣接する第２のパネルの側板が押し込まれた状態で
係止されていることを特徴としている。

【００１７】第４のパネルの組立構造によれば、前述の
構成によってパネル相互はその幅方向へ互いに突っ張り
合った状態になるとともに、第２のパネルの断面円弧状
の側板は、隣の第１のパネルの係合部を支持突起の係止
凸部から外れないように絡んでいる。したがって、各パ
ネルは相互に強く連係し合っていて支持突起から外れな
い。

【００１８】この発明による第５のパネルの組立構造
は、長い支持部材の上部へ、伏せて交差させた状態で弾
性を有するチャンネル状のパネルを並べて取り付ける組
立構造において、前記支持部材の上部には、頂部に当該
支持部材の長さ方向に沿って一定の間隔を置いて互いに
向き合う状態に突出した係止凸部を有する一対の支持突
起が所定間隔に形成され、前記パネルには、両方の側板
の頂部にそれぞれ内側へ断面ほぼ鉤状に曲げた係合部が
形成され、隣接のパネルの隣合う側板は互いに押し付け
られて接触し、かつ、前記隣合う側板の係合部は前記一
対の支持突起におけるそれぞれの係止凸部の下にやや突
入した状態で係止されていることを特徴としている。

【００１９】第５のパネルの組立構造によれば、前述の
構成によってパネル相互はその幅方向へ互いに突っ張り
合った状態になるとともに、各パネルの両側板は隣のパ
ネルの両側板の係合部がそれぞれの係止凸部から外れる
のを阻止し合っている。したがって、各パネルは相互に
強く連係し合っていて支持突起から外れない。

【００２０】

【実施例】図１〜図３を参照しながら、この発明による
パネルの組立構造の好ましい実施例を説明する。図１は
この発明によるパネルの組立構造の実施例を示してお
り、（ａ）は第１例を示す部分正面図、（ｂ）はその変
形例を示す部分正面図、（ｃ）は（ａ）の実施例のその
他の変形例を示す部分正面図、図２はこの発明によるパ
ネルの組立構造の他の実施例を示しており、（ｄ）は第
２例を示す部分正面図、（ｅ）はその変形例を示す部分
正面図、図３はこの発明によるパネル組立構造のさらに
他の実施例を示す部分正面図である。

【００２１】図１（ａ）において、支持部材１は金属板
を断面Ｕ字状に成形したもので、上部には、長さ方向に
沿って一方向に突出した係止凸部１１を有する支持突起
１０が所定の間隔に切り欠いて形成されている。パネル
２は、例えばアルミニウム又はその合金からなる薄いパ
ネルをチャンネル状に成形したもので、長さ方向に沿う
両側板２０，２０の一方には、外側へ断面鉤状に曲げら
れた大径係合部２１が形成され、他方の側板２０には内
側へ断面鉤状に曲げられた小径係合部２２が形成されて
いる。この実施例において、大径係合部２１及び小径係
合部２２は、ともに断面がアイフックのような鉤状をな
しており、小径係合部２２の外径は大径係合部２１の内
径よりもやや大きくなっている。

【００２２】パネルを組み立てる場合には、支持部材１
を所定の間隔で図示しない下地部材へ固定し、図示の例
では、図の右方向の端からパネル２を以下の要領で支持
部材１へ固定する。先ず、最初のパネル２の大径係合部
２１を係止凸部１１の下にやや突入する状態に案内して
係止させ、その最初のパネル２の右端を支持部材１に形
成された図示しないストッパに係止し、そのパネル２が
右方向へ移動しないように当該パネルを支持部材１に固
定する。その後は、順次次のパネル２の大径係合部２１
を次の支持突起１０の係止凸部１１へ係止させ、当該パ
ネル２の小径係合部２２を、既に固定されている隣のパ
ネル２の先頭（図の左側）の側板２０と当該部分の係止
凸部１１との間に押し込みながら大径係合部２１へ嵌め
込む要領で組み立てる。パネル２の小径係合部２２を既
に固定されている隣のパネル２の大径円筒部２１へ嵌め
込んでから、そのパネル２の大径円筒部２１を支持部材
１側に押し付けて次の係止凸部１１の下に係止してもよ
い。

【００２３】前述のような組立構造によれば、パネル２
相互はその幅方向へ突っ張り合った状態になるととも
に、各パネル２の前記小径係合部２２は隣のパネルの大
径係合部２１内においてやや圧縮状態になっていて、そ
の大径係合部２１が支持突起１０の係止凸部１１から外
れるのを阻止している。したがって、各パネルは２相互
に強く連係し合っていて、支持突起１０から外れない。
また、小径係合部２２は大径係合部２１へ押し込み状態
（圧入状態）に嵌め込まれているので、隣接のパネル２
相互の水密性もよい。

【００２４】前述の実施例では、パネル２をどの向きに
しても支持部材１へ固定することができ、かつパネル２
の大径係合部２１側の部分を支えるようにするため、各
支持突起１０の近傍に逆向きの支持突起１０ａが形成さ
れている。

【００２５】図１（ｂ）のパネルの組立構造は、図１
（ａ）の組立構造の変形例であるので、図１（ａ）の組
立構造と異なる部分についてのみ説明する。パネル２の
一方の側板２０の頂部には外側へ断面が丸くほぼ鉤状に
曲げた係合部２３が形成され、パネル２の他方の側板２
０ａは外側に膨らんで湾曲した断面円弧状に形成されて
いる。

【００２６】パネル２を組み立てるには、図１（ａ）と
同様に図示しない下地部材へ支持部材１を固定し、図に
おける右方向の端のパネル２の係合部２３を、当該部分
における支持突起１０の係止凸部１１の下にやや突入し
た状態に係止させ、当該パネル２の右側の端を図示しな
いストッパ等で支持部材１へ固定し、そのパネル２が動
かないようにする。次いで、次のパネル２の係合部２３
を次の係止凸部１１の下にやや突入した状態に係止さ
せ、そのパネル２の他方の側板２０ａを、既に固定され
ている隣のパネル２の側板２０と当該部分の係止凸部１
１との間に押し込み、隣のパネル２の係合部２３へ係止
させる。以下同様な要領で次々にパネル２を支持部材１
へ固定する。

【００２７】この実施例においても、パネル２をどの向
きにしても支持部材１へ固定することができ、かつパネ
ル２の側板２０側の部分を支えるようにするため、各支
持突起１０の近傍に逆向きの支持突起１０ａを形成して
いる。

【００２８】図１（ｂ）のパネルの組立構造によれば、
パネル２相互はその幅方向へ互いに突っ張り合った状態
になるとともに、各パネル２の断面円弧状の側板２０ａ
は、隣のパネル２の係合部２３を支持突起１０の係止凸
部１１から外れないように絡んでいるので、パネル２の
外れ方向に外力が加わっても外れない。

【００２９】図１（ａ），（ｂ）の組立構造において
は、例えば図（ｃ）のように、（ａ）又は（ｂ）の図に
おける係止突起１０とその近傍に位置する係止突起１０
ａとの間隔を小さくし、相対する係止凸部１１，１１ａ
の間隔を、（ａ）の図の大径係合部２１又は（ｂ）の図
の係合部２２が押し込まれ得る程度の間隔に設定するこ
とができる。図１（ｃ）のように構成した場合には、パ
ネル２を組み立てるときに、前述のように最初のパネル
の右側の端を図示しないストッパなどによって係止する
必要はなくなる。

【００３０】次に、図２（ｃ）のパネルの組立構造を説
明する。支持部材１の上部には、頂部に長さ方向に沿っ
て一方向へ突出した係止凸部１３を有するほぼ均一な高
さの第１の支持突起１２と、頂部に逆方向へ突出した係
止凸部１５を有し、第１の支持突起１２とほぼ同じ高さ
の第２の支持突起１４とが交互にかつ所定間隔に形成さ
れている。パネルはそれぞれ多数の第１のパネル３と第
２のパネル４から構成されており、第１のパネル３に
は、両方の側板３０，３０ａの頂部に外側へ断面ほぼ鉤
状（丸いアイフック状）に曲げた大径係合部３１，３１
が形成され、第２のパネル４には、両方の側板４０，４
０ａの頂部に内側へ断面ほぼ鉤状（丸いアイフック状）
に曲げた小径係合部４１が形成されている。小径係合部
４１の外径は、大径係合部３１の内径よりやや大きく設
定されている。

【００３１】パネル３，４を組み立てるには、支持部材
１の相対する支持突起１２，１４の間に第１のパネル３
をセットし、このパネル３を支持部材１側へ強く押し付
けて大径係合部３１，３１を相対する係止凸部１３，１
５の下にやや突入した状態に係止させる。次いで、第２
のパネル４の小径係合部４１，４１を両側の第１のパネ
ル３，３の大径係合部３１，３１に押し込んで嵌め込
む。

【００３２】図２（ｃ）のパネルの組立構造によれば、
パネル３，４相互はその幅方向へ互いに突っ張り合った
状態になるとともに、第２のパネル４の小径係合部４１
は隣の第１のパネル３の大径係合部３１内においてやや
圧縮状態になっていて、第１のパネル３の大径係合部３
１が係止突起１０の係止凸部１１から外れるのを阻止し
ている。したがって、各パネル３，４は相互に強く連係
し合っていて、その外れ方向への外力が加わっても支持
突起１０から外れない。また、小径係合部４１が大径係
合部３１へ押し込み状態に嵌め込まれているので、パネ
ル３，４相互の水密性がよい。この実施例においても、
パネル３，４をどの向きにしても支持部材１へ固定する
ことができ、かつ第１のパネル３を支えるようにするた
め、各支持突起１２，１４と同様な支持突起１２ａ，１
４ａを形成している。

【００３３】図２（ｄ）のパネルの組立構造は、図２
（ｃ）の組立構造の変形例であるので、図２（ｃ）の組
立構造と相違する部分についてのみ説明する。第１のパ
ネル３には、両方の側板３０，３０ａの頂部に外側へ断
面ほぼ鉤状（丸いアイフック状）に曲げた係合部３２，
３２が形成され、第２のパネル４は、両方の側板４０，
４０ａが外側に膨らんだ断面円弧状に形成されている。
そして、図２（ｃ）の組立構造の場合と同様に、第１の
パネル３の係合部３２，３２を相対する係止凸部１３，
１５へ係止した後、隣合う第１のパネル３，３の各側板
３０，３０ａと当該部分の係止凸部１３，１５との間に
第２のパネル４の側板４０，４０ａを押し込み、当該側
板４０，４０ａを第１のパネル３，３の係合部３２，３
２へ係止させる。

【００３４】図２（ｄ）のパネルの組立構造によれば、
パネル３，４相互はその幅方向へ互いに突っ張り合った
状態になるとともに、第２のパネル４の断面円弧状の側
板４０，４０ａは、隣の第１のパネル３の係合部３２が
支持突起１２，１４の係止凸部１３，１５から外れない
ように絡んでいるので、パネル３，４はその外れ方向へ
外力が加わっても支持突起１２，１４から外れない。

【００３５】次に、図３のパネルの組立構造を説明す
る。支持部材１の上部には、頂部に長さ方向に沿って一
定の間隔を置いて互いに向き合う状態に突出した係止凸
部１７，１９を有する一対の支持突起１６，１８が所定
間隔に形成されている。各パネル２には、両方の側板２
０，２０ａの頂部にそれぞれ内側へ断面ほぼ鉤状に曲げ
た係合部２３が形成されている。パネル２を組み立てる
には、図示しない下地部材に支持部材１を固定し、互い
に逆方向を向く支持突起１６，１８の上にパネル２をセ
ットし、強く押し付けてそのパネル２の係合部２３，２
３を係止凸部１７，１９の下にやや突入した状態に係止
させる。以下同様な要領により、各パネル２の係合部２
３，２３をそれぞれの係止凸部１７，１９へ係止させる
と、隣接するパネル２の隣合う側板２０，２０ａは互い
に押し付けられて接触した状態で各パネル２が組み合わ
される。

【００３６】図３のパネルの組立構造によれば、パネル
２相互はその幅方向へ互いに突っ張り合った状態になる
とともに、各パネル２の両側板２０，２０ａは隣のパネ
ル２の両側板２０，２０ａが係合部２３，２３がそれぞ
れの係止凸部１７，１９から外れるのを阻止し合ってい
る。したがって、各パネル２は相互に強く連係し合って
いて、その外れ方向に外力が加わっても支持突起１６，
１８から外れない。この実施例においては、パネル２相
互の側板２０，２０ａの間にパテその他の図示しないシ
ール材を介在させることにより、両者の接触部分の水密
性を高めることができる。

【００３７】

【発明の効果】この発明によるパネルの組立構造によれ
ば、支持部材に対してパネルを正面から押し付け、表面
側に凹凸ができないように組み立てるパネルの組立構造
において、以下のような効果を奏するものである。すな
わち、請求項１に記載されたパネルの組立構造では、パ
ネル相互はその幅方向へ突っ張り合った状態になるとと
もに、各パネルの小径係合部は隣のパネルの大径係合部
内においてやや圧縮状態になっていて、その大径係合部
が支持突起の係止凸部から外れるのを阻止している。し
たがって、各パネルは相互に強く連係し合っていて、そ
の外れ方向へ外力が加わってもパネルは支持突起から外
れない。また、小径係合部は大径係合部へ押し込み状態
（圧入状態）に嵌め込まれているので、パネル相互間の
水密性も良好である。

【００３８】請求項２に記載されたパネルの組立構造で
は、パネル相互はその幅方向へ互いに突っ張り合った状
態になるとともに、各パネルの断面円弧状の側板は、隣
のパネルの係合部が支持突起の係止凸部から外れないよ
うに絡んでいるので、パネルの外れ方向に外力が加わっ
てもパネルは支持突起から外れない。

【００３９】請求項３に記載されたパネルの組立構造で
は、パネル相互はその幅方向へ互いに突っ張り合った状
態になるとともに、第２のパネルの小径係合部は隣の第
１のパネルの大径係合部内においてやや圧縮状態になっ
ていて、第１のパネルの大径係合部が係止突起の係止凸
部から外れるのを阻止している。したがって、各パネル
は相互に強く連係し合っていて、その外れ方向への外力
が加わっても支持突起から外れず、かつ、パネル相互の
水密性も良好である。

【００４０】請求項４に記載されたパネルの組立構造に
よれば、パネル相互はその幅方向へ互いに突っ張り合っ
た状態になるとともに、第２のパネルの断面円弧状の側
板は、隣の第１のパネルの係合部が支持突起の係止凸部
から外れないように絡んでいるので、パネルはその外れ
方向へ外力が加わっても支持突起から外れない。

【００４１】請求項５に記載されたパネルの組立構造に
よれば、パネル相互はその幅方向へ互いに突っ張り合っ
た状態になるとともに、各パネルの両側板は隣のパネル
の両側板の係合部がそれぞれの係止凸部から外れるのを
阻止し合っている。したがって、各パネルは相互に強く
連係し合っていて、その外れ方向に外力が加わっても支
持突起から外れない。

【図面の簡単な説明】

【図１】この発明によるパネルの組立構造の実施例を示
しており、（ａ）は第１例を示す部分正面図、（ｂ）は
その変形例を示す部分正面図、（ｃ）は（ａ）又は
（ｂ）の実施例のその他の変形例を示す部分正面図であ
る。

【図２】この発明によるパネルの組立構造の他の実施例
を示しており、（ｄ）は第２例を示す部分正面図、
（ｅ）はその変形例を示す部分正面図である。

【図３】この発明によるパネル組立構造のさらに他の実
施例を示す部分正面図である。

【図４】従来のパネル組立構造の一例を示す部分正面図
である。

【図５】従来のパネル組立構造の他の例を示す部分正面
図である。

【符号の説明】

１ 支持部材 １ａ，１０，１０ａ，１２，１２ａ，１４，１４ａ，１
６，１８ 支持突起 １１，１１ａ，１３，１５，１７，１９ 係止凸部 ２ パネル ３ 第１のパネル ４ 第２のパネル ２ａ 嵌合溝 ２ｂ 嵌入部 ２ｄ 中間部材 ２ｅ 弾性膨縮部 ２ｃ，２０，２０ａ，３０，３０ａ，４０，４０ａ 側
板 ２１，３１ 大径係合部 ２２，４１ 小径係合部 ２３，３２ 係合部

Claims (5)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 長い支持部材の上部へ、伏せて交差させ
   た状態で弾性を有するチャンネル状のパネルを並べて取
   り付ける組立構造において、 前記支持部材の上部には、頂部に当該支持部材の長さ方
   向に沿って一方向へ突出した係止凸部を有するほぼ均一
   な高さの支持突起が所定間隔に形成され、 前記パネルには、一方の側板の頂部に外側へ断面ほぼ鉤
   状に曲げた大径係合部が形成されるとともに、他方の側
   板の頂部に内側へ断面ほぼ鉤状に曲げた小径係合部が形
   成され、 前記パネルの大径係合部は前記係止凸部の下にやや突入
   した状態で係止され、 前記大径係合部内には隣のパネルの小径係合部が押し込
   み状に嵌め込まれていることを特徴とする、 パネルの組立構造。
2. 【請求項２】 長い支持部材の上部へ、伏せて交差させ
   た状態で弾性を有するチャンネル状のパネルを並べて取
   り付ける組立構造において、 前記支持部材の上部には、頂部に当該支持部材の長さ方
   向に沿って一方向へ突出した係止凸部を有するほぼ均一
   な高さの支持突起が所定間隔に形成され、 前記パネルの一方の側板の頂部には外側へ断面ほぼ鉤状
   に曲げた係合部が形成され、 前記パネルの他方の側板は外側に膨らんだ断面円弧状に
   形成され、 前記パネルの係合部は前記係止凸部の下にやや突入した
   状態で係止され、 前記係合部には隣のパネルの他方の側板が押し込まれた
   状態で係止されていることを特徴とする、 パネルの組立構造。
3. 【請求項３】 長い支持部材の上部へ、伏せて交差させ
   た状態で弾性を有するチャンネル状の第１のパネルと第
   ２のパネルとを交互に並べて取り付ける組立構造におい
   て、 前記支持部材の上部には、頂部に当該支持部材の長さ方
   向に沿って一方向へ突出した係止凸部を有するほぼ均一
   な高さの第１の支持突起と、頂部に前記一方向の逆方向
   へ突出した係止凸部を有し、前記第１の支持突起とほぼ
   同じ高さの第２の支持突起とが交互にかつ所定間隔に形
   成され、 前記第１のパネルには、両方の側板の頂部に外側へ断面
   ほぼ鉤状に曲げた大径係合部が形成され、 前記第２のパネルには、両方の側板の頂部に内側へ断面
   ほぼ鉤状に曲げた小径係合部が形成され、 前記第１のパネルの各大径係合部は、相互の係止凸部が
   相対している隣合う第１の支持突起と第２の支持突起と
   の係止凸部の下にやや突入した状態でそれぞれ係止さ
   れ、 前記第１のパネルの大径係合部には、当該大径係合部側
   に隣接する第２のパネルの小径係合部が押し込み状に嵌
   め込まれていることを特徴とする、 パネルの組立構造。
4. 【請求項４】 長い支持部材の上部へ、伏せて交差させ
   た状態で弾性を有するチャンネル状の第１のパネルと第
   ２のパネルとを交互に並べて取り付ける組立構造におい
   て、 前記支持部材の上部には、頂部に当該支持部材の長さ方
   向に沿って一方向へ突出した係止凸部を有するほぼ均一
   な高さの第１の支持突起と、頂部に前記一方向の逆方向
   へ突出した係止凸部を有し、前記第１の支持突起とほぼ
   同じ高さの第２の支持突起とが交互にかつ所定間隔に形
   成され、 前記第１のパネルには、両方の側板の頂部に外側へ断面
   ほぼ鉤状に曲げた係合部が形成され、 前記第２のパネルは、両方の側板が外側に膨らんだ断面
   円弧状に形成され、 前記第１のパネルの各係合部は、相互の係止凸部が相対
   している隣合う第１の支持突起と第２の支持突起との係
   止凸部の下に一部が突入した状態でそれぞれ係止され、 前記第１のパネルの係合部には、当該係合部側に隣接す
   る第２のパネルの側板が押し込まれた状態で係止されて
   いることを特徴とする、 パネルの組立構造。
5. 【請求項５】 長い支持部材の上部へ、伏せて交差させ
   た状態で弾性を有するチャンネル状のパネルを並べて取
   り付ける組立構造において、 前記支持部材の上部には、頂部に当該支持部材の長さ方
   向に沿って一定の間隔を置いて互いに向き合う状態に突
   出した係止凸部を有する一対の支持突起が所定間隔に形
   成され、 前記パネルには、両方の側板の頂部にそれぞれ内側へ断
   面ほぼ鉤状に曲げた係合部が形成され、 隣接のパネルの隣合う側板は互いに押し付けられて接触
   し、かつ、前記隣合う側板の係合部は前記一対の支持突
   起におけるそれぞれの係止凸部の下にやや突入した状態
   で係止されていることを特徴とする、 パネルの組立構造。