JPH07309873A - ピリミド〔4,5−g〕キナゾリン誘導体 - Google Patents

ピリミド〔4,5−g〕キナゾリン誘導体

Info

Publication number
JPH07309873A
JPH07309873A JP4339426A JP33942692A JPH07309873A JP H07309873 A JPH07309873 A JP H07309873A JP 4339426 A JP4339426 A JP 4339426A JP 33942692 A JP33942692 A JP 33942692A JP H07309873 A JPH07309873 A JP H07309873A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
residue
mmol
added
quinone
quinazoline
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP4339426A
Other languages
English (en)
Inventor
Edward B Skibo
ビー スキボ エドワード
Robert H Lemus
エイチ レムス ロバート
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
University of Arizona Foundation
University of Arizona
Original Assignee
University of Arizona Foundation
University of Arizona
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by University of Arizona Foundation, University of Arizona filed Critical University of Arizona Foundation
Publication of JPH07309873A publication Critical patent/JPH07309873A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07DHETEROCYCLIC COMPOUNDS
    • C07D487/00Heterocyclic compounds containing nitrogen atoms as the only ring hetero atoms in the condensed system, not provided for by groups C07D451/00 - C07D477/00
    • C07D487/02Heterocyclic compounds containing nitrogen atoms as the only ring hetero atoms in the condensed system, not provided for by groups C07D451/00 - C07D477/00 in which the condensed system contains two hetero rings
    • C07D487/04Ortho-condensed systems
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P35/00Antineoplastic agents

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Nuclear Medicine, Radiotherapy & Molecular Imaging (AREA)
  • General Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Medicinal Chemistry (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • Pharmacology & Pharmacy (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Animal Behavior & Ethology (AREA)
  • General Health & Medical Sciences (AREA)
  • Public Health (AREA)
  • Veterinary Medicine (AREA)
  • Pharmaceuticals Containing Other Organic And Inorganic Compounds (AREA)
  • Nitrogen Condensed Heterocyclic Rings (AREA)

Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】新規なピリミド〔4,5−g〕キナゾリン環か
ら誘導された化合物、該新規化合物の製法、及び該化合
物を含み、乳癌治療に有用な抗がん剤を提供する。 【構成】下記式(I)、(II)及び(III)の化合物。 〔式中、RはH又はCH、XはCl又はBrを示す〕

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は新規なピリミド〔4,5
−g〕キナゾリン環から誘導された化合物、該新規化合
物の製法、及び該化合物を含むところの特に乳癌治療に
有用な抗がん剤に関するものである。
【0002】
【従来の技術および発明が解決しようとする課題】アン
トラキノン環は、アントラサイクリン、ミトキサントロ
ン及び最近発見されたダイネマイシンAのような多くの
抗腫瘍剤に見出される。ミトキサントロンの場合は、D
NA中へのアントラキノン環の挿入と側鎖の外部結合
が、本品の抗腫瘍活性に必須と信じられている。またダ
イネマイシンAのアントラキノン部位の挿入は、鎖の分
解位のための活性エンジイン(enediyne)部と
して作動するようである。上記及びその他の薬物におけ
る薬理作用活性因のベヒクルとしてのアントラキノン環
の有用性は、アントラキノン類似品たるピリミド〔4,
5−g〕キナゾリン類の研究を促進させた。本発明はこ
のような類似品についての合成、物理化学及び抗腫瘍活
性を目的とする。
【0003】ピリミド〔4,5−g〕キナゾリンテトロ
ン(キノン)系は、還元的アルキル化剤としてデザイン
された。還元的アルキル化は、キノンの還元と脱離基の
除去によるところのアルキル化キノンメチド種の形成か
ら成る。すなわちキノンの還元に次いで脱離基の除去が
おこりキノンメチド種が得られる。動力学的研究は、溶
液中で形成したキノンメチドは求電子性及び求核性トラ
ップとしての活性を有することができることを示してい
る。この発見は、我々のかつてのキナゾリンに基くキノ
ンメチドの研究(R.L.Lemusほか、J.Or
g.Chem.1988,53,6099参照)と一致
する。
【0004】還元的アルキル化剤についての関心は、低
還元電位腫瘍細胞中のそのようなアルキル化剤の選択的
活性化の可能性から生ずる(KeyesほかAdv.E
nzReg.1985,23,291参照)。しかしこ
のアルキル化剤の主な欠点は、心臓に有毒の酸素基の生
成である(J.H.Doroshow:Cancer
Research,1983,43,460及びA.B
egleiter:Cancer Res.,198
3,43,481参照)。この基は、該剤のキノン及び
ハイドロキノン型の間の環から生ずるものである。本発
明のピリミド〔4,5−g〕キナゾリンテトロン関連化
合物はこの課題の解明のためにデザインされた。還元に
より、内部の水素結合で安定化されたハイドロキノンを
生ずる(E.B.Skiboほか:J.Org.Che
m,1988,53,420参照)。本発明は、そのよ
うな水素結合のために上記ハイドロキノンが酸素に対し
比較的安定であるという動力学的証明を与えるものであ
る。
【0005】このピリミド〔4,5−g〕キナゾリンジ
オン類は非レドックス活性抗腫瘍剤としてデザインされ
た。これら同族体は、テトロン還元性アルキル化剤より
もはるかに低活性で、求核試薬を捕促するのみである。
したがってピリミド〔4,5−g〕キナゾリンジオン類
は、ヒトのがん細胞に細胞毒性をもち、一方テトロン類
(キノン類)は不活性である。
【0006】ピリミド〔4,5−g〕キナゾリンに基く
アントラキノン関連体についてこの研究は、細胞毒的ア
ルキル化剤のデザインにおける予備的な物理的研究(動
力学及び電気化学)の価値を示すものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は下記構造のピリ
ミド〔4,5−g〕キナゾリンテトロン及びピリミド
〔4,5−g〕キナゾリンジオンの発見と合成に関す
る。両者ともに脱離基をもち、それによって生物学的に
有効な求核試薬をアルキル化する。ピリミド〔4,5−
g〕キナゾリンテトロンは、低還元電位環境下において
のみアルキル化を行う脱離基によって機能づけされたキ
ノン誘導体である(還元的アルキル化)。対応するジオ
ン誘導体はキノン機能性をもたず、すなわち高低双方の
還元電位環境下でアルキル化可能である。
【0008】このピリミド〔4,5−g〕キナゾリンテ
トロン類は次の構造式をもつ。
【化4】 但しRはH又はCHであり、XはCl又はBrであ
る。
【0009】またピリミド〔4,5−g〕キナゾリンジ
オン類は次の構造式をもつ。
【化5】 但しRはH又はCHであり、XはCl又はBrであ
る。
【0010】以下、本発明をさらに詳細に説明する。ピリミド〔4,5−g〕キナゾリンの合成 ピリミド〔4,5−g〕キナゾリン類に関する報告は少
ない。今世紀後半においては、単純な同族体は合成され
ているけれど、我々は1988年に最初のキノン誘導体
を報告した(Skiboほか、既出)。脱離基センター
(たとえばメトキシメチルやハロメチル)のないピリミ
ド〔4,5−g〕キナゾリン−4,5,9,10−テト
ロン(キノン)類合成に用いた手法は、両方のピリミジ
ノン環をニトロベンゼン誘導体にアンニレイトすること
であった。次いでニトロ基は還元してアミンとし、これ
をジクロム酸々化してベンゾキノン環を合成する。脱離
基の存在下、ジクロム酸々化は上記センターを生じさせ
る(たとえばメトキシメチルはカルボン酸となる)。す
なわちピリミド〔4,5−g〕キナゾリンに基く還元的
アルキル化剤が、ピリミジノン環をp−ジメトキシベン
ゼン誘導体にアンニレートすることにより製造される。
次いでこのp−ジメトキシベンゼン誘導体は所望のキノ
ン又はハイドロキノン誘導体に容易に変換される。ピリ
ミド〔4,5−g〕キナゾリン還元的アルキル化剤の製
造を、下記のチャートI〜Vに示す。
【0011】チャート1は、こゝに述べるすべてのピリ
ミド〔4,5−g〕キナゾリン類の出発原料たるへキサ
置換ベンゼン誘導体6及び7の製法を示す。1のニトロ
化はモノニトロ体2を与えるのみであるが、第2のニト
ロ化はニトリルをエステルに変えた後に可能である。ニ
トロ基に対してp−位へのニトロ化は困難と思われる
が、4から5への反応は温和な条件下で生起する。たぶ
んエステルの立体的バルクが、ベンゼン環に関し平面外
へと4のニトロ基を移行させそれによって共鳴電子撤回
能をなくしてしまうのであろう。
【0012】チャートIIに示すようなピリミジノン環
の6又は7へのアンニレーションはピリミド〔4,5−
g〕キナゾリンジオン誘導体14〜17を与える。ピリ
ミド〔4,5−g〕キナゾリンジオン類(16及び1
7)はすぐれた抗腫瘍剤である。
【0013】チャートIIIに示すようにしてピリミド
〔4,5−g〕キナゾリンテトロン類が得られる。N−
無置換誘導体14の場合は、O−脱メチル化と脱フェノ
キシ化による18の生成はBBr処理により容易に行
われる。しかしN−メチル置換体の立体的バルクは、フ
ェノキシメチル誘導体よりもむしろメトキシメチル誘導
体15の使用を必要とする。15のフェノキシメチル同
族体においては、ブロマイドは立体的に妨害されたメチ
レン中心を攻撃できないので、BBr処理では脱フェ
ノキシ化は生成しない。15ではブロマイド攻撃はメチ
ル中心においてのみ生起し、20を生成物として与え
る。20をメタンスルホニルクロリドで処理すると所望
のクロロメリル誘導体21が得られる。
【0014】チャートIV及びVは、たゞ1コの脱離基
をもつN−無置換及びN−メチル化ハイドロキノン同族
体(28及び35)の製法を示す。これらハイドロキノ
ン類の加水分解は、キノンメチドの生成と運命について
の機構的洞察を得るために研究された。チャートIVと
Vの合成工程は簡明であるが、最終工程(27→28及
び34→35)の条件は注目すべきである。ハイドロキ
ノン28は内部水素結合で安定化され、したがって脱メ
チル化/脱フェノキシ化及びハライド交換は円滑に27
を28に変える。これに反しハイドロキノン35は内部
水素結合で安定されずプロトン性溶媒中で迅速にHCl
を失って、テトラメチル誘導体(下記参照)をケトン化
するところのキノンメチドを与える。安定なキノン34
は、クロロホルム中で水性ジチオナイトと30秒振とう
すると35になる。加水分解に不安定な35は、我々の
動力学的研究用に充分に純粋な形でクロロホルム層へ単
離される。
【0015】
【化6】
【0016】
【化7】
【0017】
【化8】
【0018】
【化9】
【0019】
【化10】
【0020】キノンメチド(Quinone Meth
ide)の化学 ピリミドキナゾリンキノンメチドの生成と運命について
の洞察は、ハイドロキノン28及び35の加水分解研究
から得られた。両ハイドロキノンは、求核及び求電子試
薬を捕捉し得る反応性キノンメチド種を得るためのクロ
リド脱離基を除去する。キノンメチドの生成と運命の詳
しいことはpHと速度のプロフィル、添加した2−メル
カプトエタノールについての捕捉研究及び生成物の研究
から得られる。
【0021】28の加水分解は、〔28〕=5×10
−5MでpHが6〜12の範囲における嫌気性緩衝液中
の430nmの分光分析で追跡した加水分解における吸
収対時間のプロットは、本質的に一次反応であって、図
1に示すように一次速度定数(Kobsd)は緩衝液の
濃度には依存せずpHには依存的である。公知の430
nmにおけるハイドロキノンとキノンの吸光係数を用い
ると生成物の収率が計算できる。すなわちpHとは無関
係に38は69±%,39は31±1%である(生成物
の構造をチャートVIに示す)。収率の正確度は、キノ
ン誘導体の可視吸収の欠如と強いハイドロキノンの可視
スペクトルによってたしかめられた。生成物単離研究
は、39の存在を確認した。
【0022】28からの38と39生成機作をチャート
VIで説明する。図1のpH−速度データは、28の中
性・モノアニオン・ジアニオン及びトリアニオン形から
速度決定的クロライド除去がおこることを示している。
最初の3つの除去に対応するプラトーが図1にみられ
る。pH11を超えたところの上昇率は、平衡トリアニ
オン生成及びトリアニオンからのクロライドの速度決定
的除去に関するものであろう。28のいろんな形からの
速度決定的クロライド除去の考察は、方程式1に示すよ
うな速度法則を与える。
【数1】 こゝに速度と平衡定数はチャートVIに示されたもので
ある。チャートVIに示すこれら定数の数値は、図1の
データを方程式1で電算機処理して得た。ついで図1の
実線を、これら定数を代入した方程式1から画いた。モ
ノアニオン形成のための独立して定めたpK(8.2
6±0.15)は、動力学的pK値(8.3)と一致
した。かくて、チャートVIにおける動力学的に決定さ
れたpK値は、定数の混合よりはむしろ現実の酸解離
をあらわすものである。
【0023】
【化11】
【0024】28の中性及びアニオン型からのクロリド
の除去は、プロトン化(36)、中性(57)及びアニ
オン(37)のキノンメチドの平衡的混合物を生じる。
36は37からの水捕捉と競走しての37′によるプロ
トン捕捉は38と39の混合物を与える。求核試薬(3
6及び37)を捕捉し得る状態の中間体の証明は、28
に対し10〜100倍過剰の2−メルカプトエタノール
を添加して得られる。得られる速度定数は〔2−メルカ
プトエタノール〕とは独立的で、求核試薬の不存在下の
28の加水分解で得たものと本質的に同一である。しか
しメルカプトエタノールの存在は、ハイドロキノン(求
核試薬捕捉)生成物40を生成させ、キノン39は生成
されない。かくて、キノンメチド形成は速度形成工程で
おこり、ついでメルカプチド求核試薬で比較的迅速に捕
捉される。ベンズイミダゾールのメルカプト捕捉(E,
B.Skibo:J.Org.Chem.1986,
,522)及びキノンメチドに基くキナゾリン(Le
musほか、既出)は定常状態の種の証拠となる。
【0025】嫌気性緩衝液中の35の加水分解は、単一
生成物としての42を与えるところの一次反応として進
行する。28とはちがって、35の加水分解はpH8よ
りもうんと上のストップフロー法でおこる。pH5〜8
で得るpH−速度プロフィルは傾斜が+1の直線であ
る。このプロフィルは、平衡的ヒドロキシルアニオン形 3条件下のクロリドの損失に帰せられる。pH−速度プ
ロフィルをKobsd=Kal/aに適応しpK
に10.3代入すると、K=24sec−1という
除去速度定数がえられる。
【0026】内部水素結合のキノンメチド形成に対する
影響は、上述の加水分解研究から明白である。内部水素
結合は28とそのアニオン形の自由エネルギーを低下さ
せ、ゆっくりしたクロリド除去をもたらす(チャートV
I)。その逆に、35は内部水素結合を形成できず、ク
ロリド除去は容易におこる(28からのクロリド除去
におけるK=3.3×10−3sec−1を、35
からの同じような除去における24sec−1と比較せ
よ)。内部水素結合はまたキノンメチド捕捉生成物に影
響を与える。すなわち、28からのキノンメチド種は求
核試薬とプロトンを(69:31の比で)捕捉し、一方
35からのキノンメチドはプロトンのみを捕捉する。我
々の過去の実験は、キノンメチド捕捉は熱力学的管理下
にあることを示した。内部水素結合によるハイドロキノ
ンの安定化は求核性試薬捕捉によい、何故ならばハイド
ロキノン38が生成物だからである。内部水素結合がな
いときは、求電子性試薬が良い、何故ならば安定なキノ
ン39が生成物だからである。
【0027】
【化12】
【0028】キノンメチド生成についての直線的自由エ
ネルギー関係 この関連性は、キノンメチド生成の一次速度定数の対数
を2電子キノン還元電位に対しプロットして得られた
(図2)。キノン還元電位は、レドックスカップルのキ
ノンとハイドロキノン系の間の自由エネルギーの差であ
り、したがってハイドロキノン自由エネルギーの間接表
現に用い得る。直線状自由エネルギープロットのデータ
点はチャートVIIIに関して後述するようにして得ら
れた。
【0029】チャートVIII中の挿入図に示すよう
に、28からの除去反応はキノンメチド種を与える。
この反応の一次速度定数は、図1のpH−速度データか
ら得た。対応する還元電位(39/43)は、既発
表のネルンスト・クラークプロットから得た。直線状自
由エネルギープロット中のすべてのキノン還元電位は、
存在する脱離基のよいキノン系から得られた。還元電位
は、特定のハイドロキノン種(中性、モノアニオン又は
ジアニオン)の可逆的に生成されるpH値でのネルンス
ト・クラークプロットを与える。
【0030】図2のプロットを得るのに用いる反応は表
1にある。反応範囲が0.5ボルトに及びそしてキノン
メチドの構造変化が包含されてはいるものゝ、log
kとキノン還元電位の間には立派な相関々係がある。こ
のような立派な相関々係から、すべての反応は速度決定
的工程中の脱離基の除去を含んでいることは明白であ
る。28→40のような置換反応は、脱離基の除去に次
いで中間物の求核試薬捕捉を必須的に包含しており、S
2タイプのプロセスではない。
【0031】
【化13】
【0032】
【化14】
【0033】
【表1】
【0034】酸素反応性 キノン/ハイドロキノンサイクリングによる反応性酸素
種を生成する標記の系の能力を評価するために、43と
44の酸素酸化のための速度律を求めた(チャートI
X)。これら対応するハイドロキノンは、脱離基を有し
ない28と35の同族体である。予期したようにこれら
の条件下では43の内部水素結合は高いpH下でゆっく
り酸化、片や水素結合のよい44はストップフロー酸化
を生じた。しかし中性に近いpH−速度プロフィルの交
叉(図3)は、生理的pHでは両系とも類似の酸化速度
であった。
【0035】好気性緩衝液中では、43も44も共に一
次反応プロセスで対応するキノンへと変換する(チャー
トIX)。43の酸化のpH−速度プロフィルをしらべ
ると(図3のプロットA)、このハイドロキノンの中性
及びアニオン形はキノン39に酸化されることがわか
る。プロットAの実線には速度則〔Kobsd=K
a1/(a+Ka1)〕から得られる。但しこ
ゝにKは中性種の酸化速度(1×10−3se
−1),Kはハイドロキノン・モノアニオンのそれ
(0.0116sec−1),pKa1は酸解離定数
(7.78)そしてaはpH計で測定したプロトン活
性である。pH−速度データから得た酸解離定数は、以
前に得た8.26±0.15とほゝ同じである。
【0036】43とは対照的に、44→42の酸化はp
H9又はそれ以上のストップトフロー速度で生じる。p
H−速度プロフィルは一つの傾斜(図3のB)をもち、
これは平衡的ハイドロキノンモノアニオン形成とそれに
引続く酸化を示すものであろう。もしそうであれば、4
4のモノアニオンは5.8sec−1で42に酸化する
(44についてのpK値10.3に基く)。
【0037】上述したように、内部水素結合相互作用は
ハイドロキノンモノアニオンの酸化を実質的に遅くさせ
得ることが明白である。すなわち43は44よりも
128倍も遅く酸化される。図3のpH−速度プロフィ
ルの交叉は、生理的pHでの両方の系に対して類似の酸
化速度を与え、すなわち43は1.7×10−2sec
−1で酸化し、片や44は9×10−3sec−1で酸
化する。両方のハイドロキノン系は、空気と混ぜるとす
みやかに酸化するところの還元アントラサイクリンより
も遥かに酸素に対し安定である。これらの結果は、ピリ
ミド〔4,5−g〕キナゾリン系還元的アルキル化剤の
心臓毒性は低いことを示唆する。実際、還元及び酸化形
(5−イミノダウノルビシンにおけるような)の間のサ
イクルに対するアントラサイクリンの能力減少は心臓毒
性を軽減しないことがわかっている。
【0038】抗腫瘍研究 上述の結果から、ピリミド〔4,5−g〕キナゾリン系
の還元的アルキル化剤19が抗腫瘍活性をもつことが予
測される。この系は還元によってアルキル化キノンメチ
ド種を与え、その三環性構造はアントラサイクリンや他
の抗腫瘍剤を想起させる。大腸及び乳癌に対するスクリ
ーニングは、IC50>10−6M(たゞしIC50
は処理細胞の50%を阻止するに必要な温度)の低い活
性を19がもっていることがわかった。このような19
の不活性は、中性近辺(pK=6.5)でのアニオン
への変換とそれに伴う細胞内侵入妨害によるものであろ
うと思われる。N−メチル化同族体22はアニオンを形
成し得ないけれども、それもまた不活性であり、これは
還元により生成したキノンメチドがプロトンのみを捕捉
しうることによるものであろう(チャートVII参
照)。
【0039】もしもアニオン形成と化学的反応性がピリ
ミド〔4,5−g〕キナゾリンの抗腫瘍活性に重要な因
であれば、同族体である16と17が抗腫瘍剤でなけれ
ばならぬ。これら両同族体は親油性で、生理的pHでは
イオン化しない。さらにこれらはプロトン捕捉なしにS
1メカニズムによって求核試薬をアルキル化するであ
ろう。予想されるS1メカニズムは、自動的にクロリ
ドを除去しカルボカチオンを生成する28の反応性にも
とづく(チャートVI)。16と17の大腸がん及び乳
がんに対するアッセイは、IC50が20nMという極
めて低い値を示すほどの、すぐれた抗腫瘍活性を示し
た。当初の予測は16と17はモノアルキル化として作
用し(活性発揮のためには少くとも1つのアルキル化中
心が必要である)そしてメトキシ基もまた活性発揮に必
要ということであった。後者の観察はカルボカチオンの
安定化にはメトキシ基による共鳴電子供与を必要とする
ところのS1アルキル化メカニズムと一致する。
【0040】インビトロの1次スクリーニングを、細胞
生長/生存度のためのマイクロカルチュア・アッセイを
用いて国立がん研究所(NCI)で作った。このアッセ
イの展開はM.R.BoydによりPrinciple
s&Practices of Oncology
3:1,1989に「NCI前臨床抗腫瘍医薬発見スク
リーニングの状況」として記載されている。
【0041】細胞生成/生存度は、細胞数を指示する色
素たるスルホールヒドラミンB(SRB)により行っ
た。SRBは明るいピンク色のアニオン性色素で、稀酢
酸中で静電気的に結合してTCA−結合細胞の塩基性ア
ミノ酸となる。SRBアッセイ法の詳細はいつでも入手
できる。
【0042】スクリーニングプロセスの操作態様を以下
に簡単にのべる。ルーチンな第1段のスクリーニングで
は、各薬物を現在のパネルにおける各々の細胞系に対し
ての広汎な濃度範囲でテストする。すべての細胞系は、
殆んどの場合20,000コ/ウェルの割合で0日めに
一連の標準的な96ウェルのマイクロタイタープレート
上に接種したのち、薬物なしで24時間、予備培養す
る。次いで薬物を最大溶解濃度からスタートして10倍
稀釈したもの5つを加え、さらに48時間培養する。そ
の後、細胞をもとの位置に固定し、洗浄し、乾燥する。
SRBを加え、さらに洗浄し、染色された付着細胞体を
乾燥する。結合色素をとかし、メインフレームコンピュ
ーターと接続したマイクロコンピュータに接続している
自動プレートリーダーで分光々度分析する。
【0043】この方法のさらにくわしいことはA.Mo
nksほか、Pruc.Am Assocn.Canc
er Res.30:607,1989に報告されてい
る。
【0044】以下の表ii〜ix及び関連する例13〜
16に示したスクリーニングの結果の図式表現について
以下に説明する(「Screening Data R
eport Components」と題するNCIの
文書を参照のこと)。
【0045】平均グラフは、選ばれた返答パラメーター
に関する特定の細胞率又はサブパネルに対する選択性の
有効なパターンのデータの可視的スキニングを容易にす
る。明白な選択性パターンの差は、異なるパラメーター
を比較したとき細胞系に対する同一化合物についておこ
るであろう。データパッケージの平均グラフページは、
主な返答パラメーター(GI50,TGIがLC50
の各々の平均グラフを示す。
【0046】右へ延びる線は、すべてのテスト細胞系の
平均感受性をこえる試料に対する細胞系の感受性をあら
わす。この線のスケールは対数なので、右へ2単位の線
は、すべての細胞系に必要な平均濃度の100分の1の
濃度における細胞系の返答パラメーター(たとえばGI
50)を得た化合物を意味する。したがって細胞系はそ
の化合物に対し異常に感受的である。左へ延びる線はし
たがって平均よりも少ない感受性をあらわす。特定の薬
物の細胞系においてもし内挿法で所望の返答パラメータ
ーを決められないならば、示された線の長さは最高テス
ト濃度(そして返答パラメーターのリストされたlog
10の前には“>”がつけられよう)であるか、又は最
低テスト濃度(この場合は“<”がつけられよう)であ
る。
【0047】それぞれの限界値(>又は<)にまた平均
グラフに用いる平均でも計算される。したがって平均グ
ラフに用いる平均とは、たとえばGI50の真の平均で
はない。そのために我々はこの値をMG MID(平
均グラフの中心点)として参照する。
【0048】用量と反応のマトリックス 用量−反応マトリックスは、平均グラフのある質のもの
と用量−反応曲線のある質のものとの結合である。サブ
パネルレベル又は細胞系の選択的効果は平均グラフで目
視できる。しかし異なるレベルの効果もまた、用量−反
応曲線におけるように同時に描写される。マトリックス
の各カラムは5つの濃度レベルの1つで薬物の効果に対
応し、各行は各々の細胞系での効果に対応する。すなわ
ち一つの行のなかの各々のブロックは、与えられた細胞
系に対し、与えられた濃度の効果をあらわす。ブロック
の陰影はGI150,TGI及びLC50に対する対応
値と比較した与えられた細胞系に対しての与えられた濃
度のPG(パーセント生長)値に依存する。もしPG>
+50ならばブロックは白とする。もしPG<−50で
あればブロックは黒となる。灰色という中間陰影が、+
50>G>0又は0>PG>−50の場合に用いられ
る。データのよいブロックは中央に点(・)をもってい
る。
【0049】こゝに述べたインビトロのヒト腫瘍薬物ス
クリーニング手法が、治験薬で得られるべき臨床活性の
範囲の強い指示を与えることは、新しい抗がん薬を見出
しそして開発する当業者には公知のものである。
【0050】すなわち多くの異なる形のヒトのがんをあ
らわすヒト腫瘍細胞系の広範囲にわたる入手可能性は、
疾病指示型インビトロ第1次スクリーニングの展開に対
して魅力的な根拠を与える。さらに、多くの確立された
ヒト腫瘍細胞が無胸腺のヌードマウスで増殖できるの
で、理想的な疾病特異的な第二段の前臨床スクリーニン
グ手法のための基となる。すなわち、新しい実験的な第
一次薬物スクリーニングの基本概念は、疾病特異的なサ
ブパネルにならべられたヒト腫瘍細胞系の分化パネルか
ら成るインビトロ第1次スクリーニングを必要とする。
【0051】
【実施例】すべての分折的に純粋な化合物は減圧下に室
温で又は還流メタノールで加熱した乾燥ピストル中で乾
燥する。分解のおそれのあるもの(ハイドロキノン体)
は室温以上に熱しない。幾つかの化合物は元素分析値か
ら計算した結晶水をなお所有している。
【0052】非補正の融点や分解点はMEL−TEMP
装置で測定した。すべてのTLCはいろんな溶媒を用い
て、メルクのシリカゲル60(F254)プレートで行
なった。IRスペクトルはkBペレット又は薄膜とし
て測定した。最も強いIRを記載した。H NMRス
ペクトルとはBruker AM−400分光光度計で
得たもので、化学シフトはTMSに関して記載した。
【0053】加水分解と酸化の動力学的研究 28と35の加水分解を嫌気性緩衝液中で、そして43
と44の再酸化を好気性緩衝液中で30.0±0.2℃
で行った。嫌気性実験を、既述のようにThunber
gキュベットで行った。研究すべき化合物のジメチルス
ルホキシドストックを新たにつくり、このストック50
μlを2.95mlの緩衝液に加えた。吸収対時間のデ
ータはパーキンエルマー559又はラムダー3 UV−
ビス分光光度計によって作製し、第1次速度則にフィッ
トさせた。
【0054】以下、新規化合物の合成とその物性を説明
する。3,6−ジシアノ−1,4−ジメトキシ−2−ニトロベ
ンゼン (2) 無水酢酸30mlと1の995mg(5.29mモル)
から成るサスペンションを0℃に冷却し、90%硝酸1
5mlを少しずつ加え反応液を20℃より低く保ち、添
加後に反応液を室温で15分かきまぜ、砕氷級500g
に注ぎ、生じた黄色の沈でんを濾取し、冷水で洗い、こ
の固体をごく少量のクロロホルムに加えて溶かし次いで
へキサンを加えて再結晶する。870mg(71%収
率).mp146−147℃ TLC(酢酸エチル).
=0.61;IR(KBrペレット)2239,1
552,1490,1403,1365,1276,1
249,1041,962,925cm−1HNM
R(ジメチル−dスルホキシド)δ8.24(1H,
s,5H),4.04(6H,s,メトキシ);マスス
ペクトル(EI),m/z233(P+),C10
0.25HOとしての計算値 C50.5
3,H3.18,N17.67;分折値 C50.9
8,H2.95,N17.61
【0055】3,6−ジカルバモイル−1,4−ジメト
キシ−2−ニトロベンゼン(3) 508mg(2.18mモル)の2をエタノール10m
lにとかし、40℃に予熱し、1N NaOH5mlを
加え、次いで10%H5mlを加え、約5分反応
させると黄色固体が析出する。さらに15分加熱し、反
応液を氷水50mlに注ぎ、生じた固体を濾取し、水洗
し、エタノールで洗うと目的物を純白の固体として得
る。470mg(80%),mp288−290℃ T
LC(クロロホルム/メタノール〔9:1〕)R
0.23;IR(KBrペレット)3374,318
6,1657,1627,1535,1482,147
3,1423,1237,1031cm−1HNM
R(ジメチル−dスルホキシド)δ7.97及び7.
81(4H,2brs,3−及び6−カルバモイル,ア
サインメントは行わず),7.39(1H,s,5−
H),3.87及び3.78(6H,2s,1−及び4
−メトキシ,アサインメントなし);マススペクトル
(EIモード) m/z269(P+),C1011
としての計算値C44.62,H4.12,N
15.61,分析値 C44.45,H4.02,N1
5.47
【0056】1,4−ジメトキシ−2−ニトロベンゼン
−3,6−ジカルボン酸ジメチルエステル(4) 本品
は次の2工程で合成した。 濃硫酸100mlに30g(11mモル)の3を室温で
加え、完全にとけるまでこの温度でかくはんし、次いで
0℃とし、こゝへ水60mlにとかした亜硝酸ソーダ6
gの液を少しずつ溶液面に加え、一方液の温度を25℃
未満に保つ。添加後、混合物の泡立ちが止むまで70℃
に熱し、破氷500gにそそぎ、固体を濾取し水洗する
と灰色がかったジカルボン酸を得る。2.2g(73
%),TLC(iso−PrOH/H/アンモニア
〔7:1:2〕),R=0.49,HNMR(d
−DMSO)δ7.64(1H,s,5−H),3.9
0及び3.82(6H,2s,1−及び2−メトキシ,
アサインせず);MS(EIモード) m/z271
(P+).
【0057】上述の生成物4.0g(0.015mモ
ル)を乾燥メタノール100mlにとかし、濃硫酸5m
lを加え、TLCが反応完了を示すまで混合物を還流
し、減圧で溶媒をとばし、得た黄色液体(約25m1)
を氷水200mlに注ぎ、クロロホルム100mlで3
回抽出し、抽出液を10%炭酸ソーダ次いで水で洗い、
NaSOで乾燥し、減圧で溶媒をとばし、残渣にヘ
キサンを加え黄色のフレーク状の結晶3.3g(75
%)をうる。mp91−92℃ TLC(i−PrOH
/HO/アンモニア〔7:1:2〕)R=0.8
3,IR(KBrペレット)2957,1734,15
36,1487,1450,1254,1233,11
41,1096cm−1HNMR(d−DMS
O)δ7.73(1H,s,5−H),3.93,3.
92,3.83及び3.82(12H,4s,メトキ
シ,アサインせず),MS(EIモード) m/z29
9(P+),C1213NOとしての計算値 C4
8.17,H4.38,N4.68,分析値C47.8
2,H4.33,N4.77
【0058】1,4−ジメトキシ−2,5−ジニトロベ
ンゼン−3,6−ジカルボン酸ジメチルエステル(5) 乾燥アセトニトリル100mlに4の5.0g(0.0
17mモル)をとかし、TLCで4が検出されなくなる
までNOBFを加え、減圧で溶媒をとばし、油状残
渣を氷水100mlで処理し、この混合物を100ml
の酢酸エチルで3回抽出し、抽出液をNaSOで乾
燥し、減圧で溜去し、固型残渣をエタノールで再結晶し
て3.8g(66%)の黄白色針状品として5をうる。
mp126−127℃ TLC(CHCl)R
0.52,IR(KBrペレット)1746,154
8,1480,1439,1388,1361,129
1,1197,1150,1027cm−1HNM
R(d−DMSO)δ3.93及び3.90(12
H,2s,メトキシ,アサインせず),MS(EI)
m/z344(P+),C121210として
の分析値 C44.87,H3.51,N8.14,分
析値 C41.79,H3.25,N7.96
【0059】3,6−ジカルバミル−1,4−ジメトキ
シ−2,5−ジニトロベンゼン(6) 飽和メタノール性アンモニア100mlに5の704m
g(2.05mモル)を加え、室温で12時間かきま
ぜ、溶媒をとばし、固形残渣を集めてエタノールで洗っ
て467mg(73%)の目的物を白色固体として得
る。分解点291−293℃,TLC(i−PrOH/
O/アンモニア〔7:1:2〕)R=0.78,
IR(KBrペレット)3444,3424,331
3,3191,1674,1660,1542,140
2,1020cm−1HNMR(d−DMSO)
δ8.42及び8.23(4H,2s,3−及び6−カ
ルバミル,アサインせず),3.87(6H,s,メト
キシ),MS(EI) m/z314(P+),C10
10としての計算値 C38.25,H3.
21,N17.83,分析値 C38.65,H3.0
4,N17.53
【0060】3,6−ビス(メチルカルバミル)−1,
4−ジメトキシ−2,5−ジニトロベンゼン(7) 67%(w/w)のメチルアミンのメタノール溶液(−
78℃に冷却)に5の4.0g(0.012mモル)を
加え、1時間のうちに室温とし、沈でん生成物を濾取
し、エタノール次いでクロロホルムで洗って2.9g
(73%)の目的物を白色固体としてうる。分解点29
7−299℃,IR(KBr)3293,1655,1
570,1536,1474,1416,1396,1
373,1059,998cm−1HNMR(d
−DMSO)δ8.99−8.94(2H,m,3−及
び6−カルバミルプロトン),3.82(6H,s,メ
トキシ),2.77(6H,d,J=3.3Hz,3−
及び6−カルバミルメチル),MS(EI) m/z3
42(P+),C1214としての計算値C
42.11,H4.12,N16.37,分析値 C4
2.32,H4.01,N15.76
【0061】3,6−ジカルバミル−1,4−ジメトキ
シ−2,5−ジアミノベンゼン(8) 6の561mg(1.79mモル),5%Pd−C50
mg及びメタノール100mlの混合物を50psiの
水素下で4時間振とうし、還元が終ったら直ちに濃塩酸
10mlを反応液をかきまぜつつ加え、セライトで濾過
し、メタノールで洗い、減圧で溶媒をとばし固形残渣を
完全に乾燥し、得た8のジ塩酸塩をごく少量のメタノー
ル、次いで酢酸エチルにとかして精製して568mg
(97%)の目的物をうる。TLC(n−BuOH/C
COOH/HO〔5:2:3〕)R=0.3
7,HNMR(d−DMSO)δ7.93及び7.
92(4H,2brs,3−及び6−カルバミル,アサ
インせず),3.69(6H,s,メトキシ);MS
(EI) m/z254(P+)
【0062】3,6−ビス(メチルカルバミル)−1,
4−ジメトキシ−2,5−ジアミノベンゼン(9) 7の978mg(2.84mモル),5%Pd/C10
0mg及びメタノール100mlの混合物を50psi
のH下で4時間ふりまぜる。還元が完了したら、かく
はんしつゝ濃塩酸10mlを加え、セライトで濾過し、
濾液をメタノールで洗い、減圧で溶媒をとばし、残渣を
数時間乾燥し、9のジ塩酸塩をごく少量の熱メタノール
にとかし、冷却し次いで酢酸エチルを加えて再結晶し8
93mg(88%)の目的物をうる。TLC(n−Bu
OH/CHCOOH/HO〔5:2:3〕),R
=0.44,HNMR(d−DMSO)δ8.40
(2H,brs,3−及び6−カルバミルプロトン),
3.64(6H,s,メトキシ),2.81(6H,
d,J=4.0Hz,3−及び6−カルバミルメチ
ル);MS(EI) m/z282(P+)
【0063】2,5−ビス(フェノキシアセタミド)−
3,6−ジカルバミル−1,4−ジメトキシベンゼン
(10) 8のジ塩酸塩568mg(1.74mモル)を乾燥ベン
ゼン50mlにけんだくし、フェノキシアセチルクロリ
ド0.6ml(4.34mモル)及び乾燥トリエチルア
ミン2.4ml(17mモル)を加え、乾燥条件下に室
温で4時間かきまぜ、最小の加熱で減圧下に溶媒をとば
し、残渣を水で処理して10を沈でんさせる。これをD
MFから再結晶し水洗し699mg(77%)の目的物
をうる。mp272−274℃,TLC(酢酸エチル/
MeOH〔9:1〕)R=0.32;IR(KBr)
3385,3262,1710,1680,1600,
1551,1492,1456,1367,1222c
−1HNMR(d−DMSO)δ9.17(2
H,s,2−及び5−アセタミドNH),7.62,
7.57,7,49及び7.25(4H,4brs,3
−及び6−カルバミル,アサインせず),7.34(4
H,t,J=8.1Hz,芳香族,アサインせず),
7.0(6H,d,J=8.5Hz,芳香族,アサイン
せず),4.61(4H,s,メチレン),3.68及
び3.58(6H,2s,1−及び4−メトキシ,アサ
インせず),MS(EI)m/z522(P+),C
2626・0.1HOとしての計算値 C
59.56,H5.04,N10.69,分析値 C5
9.54,H5.12,N11.06
【0064】2,5−ビス(メトキシアセタミド)−
3,6−ビス(メチルカルバミル)−1,4−ジメトキ
シベンゼン(11) 9のジ塩酸塩1.0g(2.82mモル)を乾燥DMF
50mlにとかし、メトキシアセチルクロリド0.57
ml(6.24mモル)及び乾燥ピリジン1.1ml
(13.6mモル)を加え、室温で4時間かきまぜ、減
圧でDMFをとばし、固形物を集め、水洗し、エタノー
ルで洗いDMFで再結晶して942mg(78%)の目
的物をうる。mp275−276℃,TLC(n−Bu
OH/CHCOOH/HO〔5:2:3〕),R
=0.47,IR(KBr)3361,1700,16
27,1579,1506,1472,1410,13
28,1115,1053cm−1HNMR(d
−DMSO)δ9.16(2H,s,2,5−ジアセタ
ミドNH),7.80(2H,brd,3−及び6−カ
ルバミルH),3.96(4H,s,メチレン),3.
65及3.37(12H,2s,メトキシ,アサインせ
ず),2.70(6H,d,J=4.5Hz,3−及び
6−カルバミルメチル),MS(EI) m/z426
(P+)
【0065】2,5−ビス(クロロアセタミド)−3,
6−ビス(メチルカルバミル)−1,4−ジメトキシベ
ンゼン(12) 9のジ塩酸塩497mg(1.40mモル)を乾燥DM
F15mlにとかし、ピリジン510μl(6.30m
モル)及びクロロアセチルクロリド250μl(3.1
4mモル)を加え、室温で6時間かきまぜ、固形物を濾
取し、水洗し乾燥して目的物431mg(71%)をう
る。mp146−148℃(加熱環化により317−3
19℃となる)TLC(酢酸エチル/MeOH〔9:
1〕)R=0.24,IR(KBr)3269,16
69,1567,1526,1472,1409,13
28,1057cm−1HNMR(d−DMS
O)δ9.72(2H,s,2−及び5−アセタミドN
H),7.87(2H,brs,3−及び6−カルバミ
ルH),4.22(4H,s,メチレン),3.65
(6H,s,メトキシ),2.70(6H,d,J=
4.6Hz,3−及び6−カルバミルメチル),MS
(EI固形プローブ) m/z434(P35Cl
35Cl),436(P27Cl35Cl),43
8(P37Cl37Cl)
【0066】2,5−ビス(ブロモアセタミド)−3,
6−ビス(メチルカルバミル)−1,4−ジメトキシベ
ンゼン(13) 9のジ塩酸塩503mg(1.42mモル)を乾燥DM
F15mlにとかし、ピリジン533μl(6.59m
モル)とブロモアセチルクロリド282μl(3.42
mモル)をひきつづき加え、室温で6時間かきまぜ、沈
でん生成物を濾取し、水洗し、エタノールで洗って39
3mg(53%)の目的物をうる。mp308−310
℃;TLC(n−BuOH/CHCOOH/H
〔5:2:3〕),R=0.58,IR(KBr)3
380,3278,1681,1638,1551,1
472,1411,1325,1238,1047cm
−1HNMR(d−DMSO)δ9.72(2
H,s,2−及び5−アセタミドNH),7.87(2
H,brs,3−及び6−カルバミルプロトン),4.
22(4H,s,メチレン),3.65(6H,s,メ
トキシ),2.70(6H,d,J=4.6Hz,3−
及び6−カルバミルメチル),MS(EI) m/z5
22,524及び526(P+79Br,79Br;
79Br,81Br;81Br,81Brのそれぞれの
結合で1:2:1の強度比)
【0067】2,7−ビス(フェノキシメチル)−5,
10−ジメトキシピリミド〔4,5−g〕キナゾリン−
4,9(3H,8H)−ジオン(14) 酢酸エチル40mlと濃硫酸4mlの濃液に10を39
4mg(0.753mモル)加え、4時間還流し、室温
まで放冷し、灰色の沈でんを集め、酢酸で洗い次いで水
洗して260mg(71%)の14を黄色固形物として
うる。分解点290℃,TLC(酢酸エチル/メタノー
ル〔9:1〕),R=0.56,IR(KBr)29
67,1687,1630,1599,1497,14
63,1427,1239,1206,1061cm
−1HNMR(d−DMSO)δ7.32(4
H,t,J=7.4Hz,芳香族,アサインせず),
7.08(4H,d,J=7.8Hz,芳香族,アサイ
ンせず),6.98(4H,t,J=7.4Hz,芳香
族,アサインせず),5.02(4H,s,メチレ
ン),3.81(6H,s,メトキシ),MS(EI)
m/z486(P),C2422として
の計算値 C64.19,H4.56,N11.52,
分析値 C64.09,H4.52,N11.31
【0067】2,7−ビス(メトキシメチル)−5,1
0−ジメトキシ−3,8−ジメチルピリミド〔4,5−
g〕キナゾリン−4,9−〔3H,8H〕−ジオン(1
5) 酢酸100mlと濃硫酸4mlに11を1.80g
(4.22mモル)加え、100℃に5時間加熱し、溶
媒が約5mlとなるまで蒸発させ、油状の残渣を氷水1
0mlに加え、炭酸ソーダで中和し、クロロホルム10
0mlずつで3回抽出し、合した抽出液を濃縮し、シリ
カカラム上におき、酢酸エチルを溶離液としたフラッシ
ュクロマトグラフィで精製し、目的物の分画を集め、溶
媒をとばし、最少量のクロロホルムに溶かしヘキサンを
加え再結晶して1.10g(67%)の目的物をうる。
mp223−224℃,TLC(酢酸エチル/メタノー
ル〔9:1〕),R=0.22;IR(KBr)16
88,1614,1474,1428,1375,13
42,1269,1097,1036,797c
−1HNMR(d−DMSO)δ4.58(4
H,s,メチレン),3.93,3.62及び3.42
(18H,3xs,N−及びO−メチル,アサインせ
ず),MS(EI) m/z390(P),C18
220.3HOとしての計算値 C54.7
5,H5.74,N14.19,分析値 C54.3
9,H5.63,N14.25
【0068】2,7−ビス(クロロメチル)−5,10
−ジメトキシ−3,8−ジメチルピリミド〔4,5−
g〕キナゾリン−4,9〔3H,8H〕−ジオン(1
6) 酢酸15mlと硫酸0.5mlの濃液に333mg
(0.766mモル)の12を加え、110℃に5時間
加熱し、室温に冷却し、約50mlの水に注ぎ、酢酸ソ
ーダでpH6とし、生じた黄色の沈でんを濾取し、水洗
し、乾燥し、エタノールから再結晶して219mg(7
2%)の目的物をうる。mp273−274℃,TLC
(酢酸エチル/メタノール〔9:1〕),R=0.3
4;IR(KBr)1677,1607,1434,1
347,1324,1269,1071,1032,7
95,690cm−1HNMR(d−DMSO)
δ4.92(4H,s,メチレン),3.95(6H,
s,メトキシ),3.59(6H,s,3−及び8−メ
チル),MS(EI) m/z398(P35Cl
35Cl),400(P27Cl35Cl),40
2(P37Cl37Cl),C1616
Clとしての計算値 C48.14,H4.04,N
14.03,分析値 C48.40,H4.03,N1
4.14
【0069】2,7−ビス(ブロモメチル)−5,10
−ジメトキシ−3,8−ジメチル−ピリミド〔4,5−
g〕キナゾリン−4.9〔3H,8H〕−ジオン(1
7) 酢酸15ml及び硫酸0.5mlの濃液に、243mg
(0.463mモル)の13を加え、100℃に9.5
時間加熱し、室温に放冷し、減圧でほとんど蒸発乾固さ
せ、残渣を水で粉砕し、生じた固体を濾過し、濾液を酢
酸ソーダでpH6として第2の固体を得、固体を集め、
水洗乾燥して156mg(69%)の黄色の目的物をう
る。mp263−264℃,TLC(酢酸エチル/メタ
ノール〔9:11〕),R=0.3,IR(KBr)
1680,1606,1466,1434,1347,
1324,1270,1072,1032,690cm
−1HNMR(d−DMSO)δ4.92(4
H,s,メチレン),3.95(6H,s,メトキ
シ),3.59(6H,s,3−及び8−メチル),M
S(EI) m/z486,488及び490(P
39Br39Br;39Br,81Br;81Br,
81Brの結合で1:2:1の強度比)
【0070】2,7−ビス(ブロモメチル)−5,10
−ジヒドロキシピリミド〔4,5−g〕キナゾリン−
4,9〔3H,8H〕−ジオン(18) 217mg(0.447mモル)の14を乾燥ベンゼン
50mlにとかし、メチレンクロリド中1MのBBr
3.2ml(3.20mモル)を加え、5時間還流し、
さらに1.3ml(1.3mモル)のBBrを加え、
5時間還流し、室温とし、過剰のBBr分解のためメ
タノールを加え、減圧で溶媒をとばし、黄赤色残渣をメ
タノール5mlにとかし、水75mlを加え、生じた緑
黄色の沈でんを濾取し、水洗後ジエチルエーテルで洗っ
て137mg(71%)の純18をうる。分解点>28
5℃,TLC(n−BuOH/CHCOOH/H
〔5:2:3〕),R=0.42,IR(KBr)3
328,3024,1649,1669,1419,1
271,1245,1225,1038,800cm
−1HNMR(d−DMSO)δ4.45(4
H,s,メチレン);MS(EI固形プローブ) m/
z430,432及び434(P79Br79
r;79Br,81Br;81Br,81Brの1:
2:1の強度比のコンビネーション),C12Br
0.5HOとしての計算値 C32.6
8,H2.05,N12.70,分析値 C32.8
4,H1.89,N12.10
【0071】2,7−ビス(ブロモメチル)ピリミド
〔4,5−g〕キナゾリン−4,5,9,10(3H,
8H)−テトラオン(19) 105mg(0.244mモル)の18を乾燥メタノー
ル15mlにとかし、ジクロロジシアノベンゾキノン
(DDQ)61mg(0.268mモル)を加え、室温
で1時間かきまぜて反応させ、固形物を濾取し、メタノ
ールで洗い乾燥して95mg(91%)純粋な19をう
る。分解点274−275℃,TLC(n−BuOH/
CHCOOH/HO〔5:2:3〕),R=0.
46,IR(KBr)3062,3040,2990,
2933,1713,1645,1576,1547,
1480,1142cm−1HNMR(d−DM
SO)δ4.45(4H,s,メチレン),MS(EI
固形プローブ) m/z428,430及び432(P
+ 79Br,79Br;79Br,81Br;81
r,81Brの1:2:1の強度比のコンビネーショ
ン),C12Brとしての計算値 C3
3.52,H1.41,N13.03,分析値C33.
89,H1.31,N12.50
【0072】2,7−ビス(ヒドロキシメチル)−5,
10−ジヒドロキシ−3,8−ジメチルピリミド〔4,
5−g〕キナゾリン−4,9〔3H,8H〕−ジオン
(20) 172mg(0.441mモル)の15を乾燥ベンゼン
50mlにけんだくし、過剰の99%BBr(最大1
0倍量まで)を加え、7時間還流し、室温とし、メタノ
ールを加えて反応を止め、溶剤を減圧でとばし、生成物
を水及びメタノールで順次洗い、乾燥して106.5m
g(72%)の目的物をうる。分解点>245℃ IR
(KBr)3384,1645,1618,1443,
1430,1379,1325,1209,1079,
965,793cm−1HNMR(d−DMS
O)δ11.86(2H,s,5−及び10−ヒドロキ
シル),4.62(4H,s,メチレン),3.61
(6H,s,3−及び8−メチル),MS(EI) m
/z334(P
【0073】2,7−ビス(クロロメチル)−5,10
−ジヒドロキシ−3,8−ジメチルピリミド〔4,5−
g〕キナゾリン−4,9(3H,8H)−ジオン(2
1) 105mg(0.313mモル)の20を乾燥DMF1
0mlにとかし、LiC166mg(1.56mモル)
とジメチルアミノピリジン191mg(1.56mモ
ル)を加え、次いでメタンスルホニルクロリド120μ
1(1.56mモル)を加え、全体が均一になるまで加
熱ガンでゆるやかに加熱し、室温で6時間かきまぜ、水
100mlと合し、2時間かきまぜ、生じた黄色沈でん
を濾取し、水洗乾燥して99mg(85%)の目的物を
うる。mp>275℃(分解)IR(KBr)303
6,1645,1603,1421,1372,134
3,1270,1240,1015,794cm−1
HNMR(d−DMSO)δ11.84(2H,
s,5−及び10−ヒドロキシル),4.95(4H,
s,メチレン),3.65(6H,s,3−及び8−メ
チル),MS(EI,固体プローブ) m/z370
(P35Cl35Cl),372(P37Cl
35Cl),374(P37Cl37Cl),C
1412Clとしての計算値C45.3
0,H3.26,N15.09,分析値 C45.7
6,H3.47,N13.99
【0074】2,7−ビス(クロロメチル)−3,8−
ジメチルピリミド〔4,5−g〕キナゾリン−4,5,
9,10(3H,8H)−テトラオン(22) 32mg(0.088mモル)の21を75%水性アセ
トニトリル3mlにけんだくし、硝酸セリウムアンモニ
ウム(CAN)96mg(0.175mモル)を加える
と出発物質はすみやかに溶解する。約5分間の反応のあ
と、沈でんが生じる。さらに15分かきまぜ、水3ml
を加え、クロロホルムで数回抽出し、抽出液をNa
で乾燥し、少量となるまで蒸発させ、ヘキサンを加
えて16mg(49%)の純品の結晶をうる。分解点>
275℃,TLC(n−BuOH/CHCOOH/H
O〔5:2:3〕),R=0.5,IR(KBr)
3440,1711,1659,1569,1525,
1441,1386,1373,1067,978cm
−1HNMR(d−DMSO)δ4.97(4
H,s,メチレン),3.61(6H,s,3−及び8
−メチル),MS(EI,固体プローブ),m/z37
0(P+235Cl,35Cl),372(P
2,37Cl35Cl),374(P+2,37Cl
37Cl),C1410Clとしての計算
値 C45.55,H2.73,N15.18,分析値
C45.30,H2.92,N14.27,実験で得
たN分析値は理論値とかなりかけはなれている。しかし
HNMR及びMSは、本品は純粋でかつ与えられる構
造の正しいことを示している。
【0075】2−アセタミド−3,6−ジカルバミル−
1,4−ジメトキシベンゼン(23) 本品は、下記の2工程のプロセスで製造した。1.74
g(6.47mモル)の3と、5%Pd−C200mg
とメタノール200mlの混合物を50psiのH
下で3時間振とうする。酢酸200mlを加え、加熱し
そしてセライトで濾過することによって結晶性生成物を
触媒から分離し、溶媒を減圧でとばすと黄色油状の残渣
をうる。これにメタノールを加え、音波処理をすると
1.25g(81%)の着色した粗製物をうる。これを
精製するため、この固体を熱いDMFにとかし、活性炭
で脱色し、セライトを使って濾過し、溶媒をとばして油
状の残渣を得、これにエタノールを加えて音波処理して
白色フレーク状の純品として結晶化させる。mp272
−273℃,TLC(CHCl/CHOH〔9:
1〕,R=0.31,IR(KBr)3427,33
94,3182,1639,1589,1465,14
53,1418,1399,1140cm−1HN
MR(d−DMSO)δ7.65,7.56及び7.
48(4H,3brs,3−及び6−カルバミル,アサ
インせず),6.39(1H,s,4−H),6.27
(2H,brs,アミノ),3.78及び3.64(6
H,s,3−及び6−メトキシ,アサインせず),MS
(EI)m/z239(P),C1013
としての計算値 C50.21,H5.48,N17.
56,分析値C49.95,H5.44,N17.21
【0075】無水酢酸20ml及び酢酸10mlの濃液
に、上記の生成物225mg(0.939mモル)を加
え、40℃に4.5時間加熱し、メタノールを加えて反
応を止め、溶媒を減圧でとばし、残渣を熱DMFにとか
し、活性炭処理し、セライトで濾過し、溶媒を減圧でと
ばし、エタノールを加えて音波処理して206mg(7
8%)の白色固状の生成物をうる。mp257−258
℃,TLC(n−BuOH/CHCOOH/HO:
5:2:3),R=0.52,IR(KBr)317
2,3167,1697,1658,1517,145
6,1411,1383,1253,1112c
−1HNMR(d−DMSO)δ9.38(1
H,brs,アセタミドNH),7.72,7.64及
び7.43(4H,3brs,3−及び6−カルバミ
ル,アサインせず)、7.24(1H,s,芳香族)、
3.78及び3.66(6H,s,1−及び4−メトキ
シ,アサインせず),1.97(3H,brs,アセタ
ミドメチル),MS(EI)m/z281(P
【0076】7−メトキシカルボニル−5,8−ジメト
キシ−2−メチルキナゾリン−4(3H)−オン(2
4) 本品は以下の2工程プロセスで製造した。エタノール5
0ml,10%水性NaOH30ml及び23の523
mg(1.86mモル)の混合物を24時間還流し、溶
媒をとばし、残渣を最少量の水にとかし、アニオン交換
クロマト(Bio−Rad,AG1−X4,200−4
00メッシュ)で塩類を除き、得た水溶液を塩基性と
し、カラムの上におき、カラムを水洗し、生成物を稀H
Clで溶離し、これを減圧で乾固させ、固形残渣を熱エ
タノールにとかし、酢酸エチルを加えて383mg(7
8%)の閉環カルボン酸をうる。TLC(i−PrOH
/HO/アンモニア=7:1:2)、R=0.4
7,HNMR(d−DMSO)δ7.08(1H,
s,6−H),3.87(6H,s,メトキシ),2.
42(3H,s,2−メチル)、MS(EI)m/z2
64(P
【0077】上記カルボン酸383mg(1.45mモ
ル)、メタノール50ml及び濃HSO2mlを混
ぜ、10時間還流し、減圧で蒸発させて得た油状物を氷
水50mlに注ぎ、この液を炭酸ソーダで中和し、75
mlのクロロホルムで3回抽出し、抽出液をNaSO
で乾燥し、少量となるまで蒸発させヘキサンを加える
と277mg(69%)の24を白色フレーク状でう
る。mo205−207℃ TLC(i−PrOH/H
O/アンモニア=7:1:2)、R=0.61,I
R(KBr)1711,1682,1634,146
5,1436,1352,1291,1263,123
6,1109cm−1HNMR(d−DMSO)
δ6.99(1H,s,6H),3.89及び3.83
(9H,2s,メトキシ,アサインせず),2.33
(3H,s,2−メチル);MS(EI)m/z278
(P),C13140.5HOとしての
計算値C55.40,H5.15,N9.94,分析値
C55.54,H4.86,N10.05
【0078】7−メトキシカルボン−5,8−ジメトキ
シ−2−メチル−6−ニトロキナゾリン4(3H)−オ
(25) 703mg(2.53mモル)の24を乾燥アセトニト
リル(10℃)の25mlにけんだくし、NOBF
434mg(2.78mモル)を加え、室温で10分間
かきまぜ、均一となった液を氷水100mlに入れ、生
じる黄色の固体を濾取し、水洗乾燥して621mg(7
6%)の純生成物をうる。mp246−247℃;TL
C(酢酸エチル/エタノール=95:5) R=0.
35;IR(KBr)2957,1745,1679,
1621,1537,1443,1350,1291,
1239cm−1HNMR(d−DMSO)δ
3.99,3.91及び3.87(9H,3s,メトキ
シ,アサインせず),2.42(3H,s,2−メチ
ル),MS(EI),m/z323(P)C13
13としての計算値 C48.30,H4.0
5,N13.00,分析値C48.32,H3.94,
N12.82
【0079】6−フェノキシアセタミド−7−メトキシ
カルボニル−5,8−ジメトキシ−2−メチルキナゾリ
ン−4(3H)−オン(26) 本品は次の2工程プロセスで製造した。581mg
(1.80mモル)の25と5%Pd−C50mgとメ
タノール100mlの混合物を50psiのHと4時
間ふりまぜ、セライトで濾過し、溶媒をとばしてコハク
色の固体として粗6−アミノ体をうる。これを最少量の
熱エタノールにとかしヘキサンを加え再結晶して483
mg(92%)の結晶をうる。mp209−210℃,
TLC(酢酸エチル/エタノール=95:5)R
0.25;IR(KBr)2944,1716,167
0,1641,1459,1434,1333,130
8,1231,1046cm−1HNMR(d
DMSO)δ5.25(2H,s,6−アミノ),3.
88,3.87及び3.70(9H,s,メトキシ,ア
サインせず),2.26(3H,s,2−メチル);M
S(EI),m/z293(P).C1315
0.1HOとしての計算値 C52.92,H
5.19,N14.24,分析値 C52.73,H
4.93,N14.01
【0080】上で得たアミン体185mg(0.630
mモル)を乾燥ベンゼン20mlにけんだくし、フェノ
キシアセチルクロリド100μl(0.725mモル)
及びピリジン60μl(0.742mモル)を加え、室
温で3.5時間かきまぜ、減圧で溶媒をとばし、残渣に
水性エタノール5mlを加え、音波処理して粗製物22
6mgをうる。これをクロロホルムにとかし、活性炭で
脱色し、活性炭を除いてから、溶媒を少量となるまでと
ばしヘキサンから結晶化して216mg(80%)の目
的物をうる。mp225−225℃,TLC(酢酸エチ
ル/メタノール=9:1),R=0.32,IR(K
Br)3389,1726,1627,1629,15
14,1497,1456,1239,1226,10
62cm−1HNMR(d−DMSO)δ12.
25(1H,s,3−NH),9.73(1H,s,ア
セタミド−NH),7.37−7.31及び7.01−
6.98(5H,複雑な多重線,芳香族),4.69
(2H,s,メチレン),3.93,3.74及び3.
67(9H,3s,メトキシ,アサインせず),2.3
6(3H,s,2−メチル),MS(EI)m/z42
7(P).C2121としての計算値 C
59.01,H4.95,N9.83,分析値C59.
04,H4.84,N9.67
【0081】2−フェノキシアセタミド−5,10−ジ
メトキシ−7−メチルピリミド〔4,5−g〕キナゾリ
ン−4,9(3H,8H)−ジオン(27) 309mg(0.723mモル)の26,KCN35m
g(0.072mモル)及び飽和メタノール性アンモニ
ア50mlの混合物をスケールのボンベ中で80℃に2
4時間加熱し、溶媒を減圧でとばし、残渣を少量の水に
とかし、これを濃HClでpH6として結晶化させ、黄
色の生成物を水性DMFから再結晶して177mg(6
2%)の目的物をうる。分解点312−314℃,TL
C(5:2:3)R=0.6,IR(KBr)297
1,2933,2874,1687,1627,160
0,1498,1279,1211,1072c
−1HNMR(d−DMSO)δ7.32(2
H,t,J=7.6Hz,芳香族、アサインせず),
7.09(2H,d,J=8.8Hz,芳香族,アサイ
ンせず),6.98(1H,t,J=7.1Hz,芳香
族,アサインせず),5.01(2H,s,メチレ
ン),3.88及び3.81(6H,2s,5−及び1
0−メトキシ,アサインせず),2.35(3H,s,
7−メチル);MS(EI)m/z394(P),C
20180.75HOとしての計算値C5
8.89,H4.81,N13.73,分析値 C5
8.64,H4.66,N13.67
【0082】2−クロロメチル−5,10−ジヒドロキ
シ−7,メチルピリミド〔4,5−g〕キナゾリン−
4,9(3H,8H)−ジオン(28) 本品は次の2工程プロセス合成によった。191mg
(0.483mモル)の27を乾燥ベンゼン100ml
にけんだくし、1MBBr3.80ml(3.8mモ
ル)を加え、24時間還流し、室温とし、反応を止める
ためにメタノールを加え、溶媒を減圧でとばし、沈でん
した残渣を水20mlといっしょにし、得た固形物(2
8のプロモメチル体)を濾取し水洗しジエチルエーテル
で洗う。105.4mg(62%)mp>250℃(分
解)TLC(n−BuOH/CHCOOH/HO=
5:2:3)R=0.17;:R(KBr)305
2,3041,3021,1654,1619,141
6,1376,1273,1226,1039c
−1HNMR(d−DMSO)δ12.74
(2H,brs,5−及び10−OH),11.88及
び11.67(2H,2brs,3−及び8−NH,ア
サインせず),4.44(2H,s,メチレン),2.
39(3H,d,J=3.7Hz,7−メチルで8−N
Hにカップル);MS(EI)m/z354(P
79Br),356(P81Br)
【0083】このブロモメチル体103mg(0.29
1mモル)及びLiCl123mg(2.91mモル)
を乾燥DMF5mlに入れ、室温で2.5時間かきま
ぜ、減圧で溶媒をとばし、油状残渣をほんの少し熱し、
水約20mlを加えると目的物が沈でんする。これを濾
取し水洗する。82mg(91%),mp>290℃
(分解) TLC(n−BuOH/CHCOOH/H
O=5:2:3)R=0.25;IR(KBr)3
070,3062,1657,1621,1491,1
418,1377,1272,1225,1040cm
−1HNMR(d−DMSO)δ11.88及び
11.77(2H,2brs,アサインせず),4.5
7(2H,s,メチレン),2.39(3H,s,2−
メチル);MS(EI,固状プローブ)m/z274
(P−Cl)
【0084】1,4−ビス(メチルカルバミル)−2,
5−ジメトキシ−6−ニトロベンゼン(29) 10%のメタノール性メチルアミン溶液75mlに1.
15g(3.84mモル)の4を加え、室温で5時間か
きまぜ、蒸発乾固し、油状残渣を最少量の熱エタノール
にとかし、ヘキサンを加えると1.03g(91%)の
29がオレンジ色の固体としてえられる。mp233−
235℃;TLC(CHCl−EtOH=95:
5),R=0.25;IR(KBr)3323,16
61,1649,1563,1543,1484,14
03,1379,1231,1061cm−1HN
MR(d−DMSO)δ8.48(2H,2コの重な
り合った四重線,1−及び4−カルバミルプロトン),
7.38(1H,s,3−H芳香族),3.86及び
3.74(6H,2s,2−及び5−メトキシ、アサイ
ンせず),2.80及び2.70(6H,2d,J=
2.4Hz,1−及び4−カルバミルメチル,アサイン
せず);MS(EI)m/z297(P
【0085】2−クロロアセタミド−1,4−ビス(メ
チルカルバミル)−3,6−ジメトキシベンゼン(3
0) 本品は次の2工程プロセスで製造した。1.04g
(3.49mモル)の29,5%Pd/C200mg及
びメタノール200mlの混合物を50psiのH
共に一夜ふりまぜ、使ったPd−Cはセライトを通しメ
タノールを溶離液として除き、濾液を蒸発させ、得た油
状残渣を熱エタノール20mlにとかしヘキサンを加
え、得たピンク色の固形物を冷水で洗う。700mg
(75%),TLC(CHCl−MeOH=9:1)
=0.56;HNMR(d−DMSO)δ8.
14及び8.09(2H,2つの広い四重線,J=2.
7Hz,1−及び7−カルバミルプロトン),6.33
(1H,s,S−H芳香族),5.93(2H,d,J
=2.8Hz,2−アミノ),3.75及び3.61
(6H,2s,3及び6−メトキシ,アサインせず),
2.78及び2.75(6H,2d,J=2.3Hz,
1−及び4−カルバミルメチル,アサインせず);IR
(KBr)3337,3321,1644,1631,
1589,1550,1461,1418,1358,
1224cm−1;MS(EI)m/z267(P
【0086】上記の生成物3.0g(11.2mモ
ル),乾燥ピリジン4.45ml(55mモル)及びク
ロロアセチルクロリド1.31ml(17.0mモル)
を乾燥DMF100ml中で合し、室温で2時間かきま
ぜ、加熱せずに減圧で溶媒をとばし、得た油状残渣を水
100mlと重曹とまぜてpHを約7とし、減圧で溶媒
をとばして乾燥した残渣とし、これをクロロホルムで数
回抽出し、抽出液を合し、NaSOで乾燥し、蒸発
乾固すると黄褐色の固形物34g(90%)をうる。こ
れは粗製の30である。これを次のようにして精製す
る。すなわち上記30の163mgを最少量のクロロホ
ルムにとかし、1時間放置し、油状残渣を濾過し、溶液
が曇るまでヘキサンを加え、24時間放置し、白色固形
物を濾取し乾燥して144mgの30をうる。mp22
8−229℃.TLC(酢酸エチル/メタノール=9:
1)R=0.21;IR(KBr)3275,166
7,1641,1564,1525,1477,141
3,1290,1240,1079cm−1HNM
R(d−DMSO)δ9.69(1H,s,アセタミ
ドプロトン),8.24(1H,s,J=2.4Hz,
カルバミルメチル,アサインせず),7.83(1H,
brg,J=2.4Hz,カルバミルメチル,アサイン
せず),7.19(1H,s,5−H芳香族),4.2
0(2H,s,メチレン)、3.77及び3.63(6
H,2s,3−及び6−メトキシ,アサインせず),
2.80及び2.67(6H,2d,J=2.3Hz,
1−及び4−カルバミルメチル,アサインせず);MS
(EI)m/z343(P35Cl),345(P
37Cl)
【0087】2−クロロアセタミド−1,4−ビス(メ
チルカルバミル)−3,6,ジメチル−5−ニトロベン
ゼン(31) 0℃に冷却した赤色の気煙硝酸50mlに、2.3g
(6.69mモル)の30を加え、0℃で45分かきま
ぜ、氷水100mlを加え、酢酸エチルですみやかに抽
出し、抽出液をNaSOで乾燥し、少量になるまで
蒸発させ、シリカゲルカラムにおき、傾斜クロマトグラ
フィー(酢酸エチル〜5%メタノール性酢酸エチル)に
より所望の生成物を純白固状物としてうる。1.5g
(58%),TLC(酢酸エチル/メタノール=9:
1)R=0.40,mp259−260℃,IR(K
Br)3270,1676,1651,1568,15
34,1472,1404,1373,1315,10
54cm−1HNMR(d−DMSO)δ9.9
9(1H,s,アセタミドプロトン),8.64及び
8.28(2H,2s,J=2.3Hz,1−及び4−
カルバミルプロトン,アサインせず),4.25(2
H,s,メチレン),3.79及び3.68(6H,2
s,3−及び6−メトキシ,アサインせず),2.73
(6H,2つの重なったd,J=4.4Hz,1−及び
4−カルバミルメチル,アサインせず),MS(EI)
m/z388(P35Cl),390(P37
Cl)
【0088】2−クロロアセタミド−1,4−ビス(メ
チルカルバミル)−5−アミノ−3,6−ジメトキシベ
ンゼン(32) 930mg(2.39mモル)の31,5%Pd/C1
00mg及びメタノール200mlの混合物を50ps
iのHと共に2時間振とうし、使ったPd/Cはセラ
イトを通しメタノールを溶離液として濾去し、溶媒をと
ばし、固形の残渣をクロロホルムにとかし、酢酸エチル
を溶離液とするフラッシュクロマトグラフィーにより7
49mg(87%)の白色固状の目的物をうる。mp2
42−244℃。TLC(酢酸エチル/メタノール9:
1)R=0.29;IR(KBr)3275,169
8,1682,1629,1578,1536,145
6,1426,1407,1329cm−1HNM
R(d−DMSO)δ9.34(1H,s,アセタミ
ドプロトン),8.13及び7.69(2H,2s,J
=2.3Hz,1−及び4−カルバミルプロトン,アサ
インせず),5.64(2H,s,5−アミノ),4.
16(2H,s,メチレン),3.63及び3.57
(6H,2s,3−及び6−メトキシ,アサインせ
ず),2.77及び2.69(6H,2d,J=2.3
Hz,1−及び4−カルバミルメチル,アサインせ
ず),MS(EI)m/z358(P35Cl),
360(P37Cl
【0089】2−クロロメチル−5,10−ジメトキシ
−3,7,8−トリメチルピリミド〔4,5−g〕キナ
ゾリン−4,9〔3H,8H〕−ジオン(33) 本品は次の2工程のプロセスで合成した。66.3mg
(1.85mモル)の32、乾燥ピリジン164μl
(2.03mモル)及びアセチルクロリド145(2.
03mモル)を乾燥DMF50mlに加え、室温で0.
5時間かきまぜ、溶媒を減圧でとばし、残渣を1時間乾
燥する。TLC(n−BuOH/CHCOOH/水=
5:2:3)R=0.5,HNMR(d−DMS
O)δ9.69(1H,s,アセタミドNH,アサイン
せず),9.35(1H,brs,アセタミドNH,ア
サインせず),7.82及び7.72(2H,2br
s,カルバモイルプロトン,アサインせず),4.21
(2H,s,メチレン),3.65及び3.64(6
H,2s,5−及び10−メトキシ,アサインせず),
2.70(6H,d,J=3.9Hz,カルバミルメチ
ル),1.98(3H,brs,アセチル);MS(E
I)m/z400(P35Cl),402(P
37Cl)
【0090】上で得た乾燥残渣に酢酸50ml及び濃H
SO3mlを加え、100℃で4時間加熱し、減圧
で溶媒をとばし、油状残渣に水50mlを加え、重曹で
pH約7に中和し、抽出液中に目的物がみられなくなる
まで酢酸エチルで何度も抽出し、抽出液をNaSO
で乾燥し、蒸発乾固し、残渣を酢酸エチルを溶離液とし
てシリカゲルでクロマト処理し、純粋の目的物をうる。
これをエタノールから再結晶する。トータルの収量は3
65mg(54%).mp214−216℃.TLC
(酢酸エチル/メタノール=8:2)R=0.40;
IR(KBr)1687,1678,1605,146
6,1422,1334,1322,1261,106
7,1030cm−1HNMR(d−DMSO)
δ4.90(2H,s,メチレン),3.93及び3.
92(6H,2s,5−及び10−メトキシ,アサイン
せず),3.58及び3.50(6H,2s,N(3−
及び8−)メチル,アサインせず),2.60(3H,
s,7−メチル);MS(EI)m/z364(P
35Cl),366(P37Cl);C1417
ClNとしての計算値 C52.68,H4.6
8,N15.35;分析値 C52.49,H4.5
9,N15.64
【0091】2−クロロメチル−3,7,8−トリメチ
ルピリミド〔4,5−g〕キナゾリン4,5,9,10
(3H,8H)−テトラオン(34) 144mg(1.19mモル)の33をアセトニトリル
50mlにとかし、15mlの水にとかした硝酸セリウ
ムアンモニウム650mg(1.19mモル)を加え、
室温で2時間かきまぜ、減圧で溶媒をとばし、残渣を水
約20mlと合し、抽出液中に生成物がみられなくなる
までクロロホルムで何度も抽出し、NaSOで乾燥
し、クロロホルムをとばし、残渣にエタノールを加えて
結晶化を促進すると365mg(54%)の精製目的物
をうる。mp>360℃(分解);TLC(n−BuO
H/CHCOOH/HO=5:2:3)R=0.
34;IR(KBr)1710,1656,1563,
1522,1431,1385,1362,1306,
1068,976cm−1HNMR(d−DMS
O)δ4.97(2H,s,メチル),3.60(3
H,s,3−メチル),3.53(3H,s,8−メチ
ル),2.68(3H,s,7−メチル);MS(E
I,固形プローブ)m/z336(P+2,35
l),338(P+2,37Cl),C1411
lNとしての計算値 C50.23,H3.3
1,N16.74;分析値 C50.02,H3.2
0,N16.67
【0092】2−クロロメチル−5,10−ジヒドロキ
シ−3,7,8−トリメチルピリミド〔4,5−g〕キ
ナゾリン−4,9(3H,8H)−ジオン(35) 12.5mg(0.037mモル)の34をクロロホル
ム20mlにとかし、水性ナトリウムジチオネート液2
0mlを加え、分液濾斗で3回ふり、クロロホルム層を
除去し、水洗し、NaSOで乾燥し、次いで抽出液
を減圧で蒸発させて2mlとし、ヘキサンを加えて9.
6g(77%)の明るい黄色の固形物として所望の化合
物をうる。mp>265℃(分解).TLC(n−Bu
OH/CHCOOH/HO=5:2:3)R
0.22,IR(KBr)1642,1601,145
4,1423,1385,1373,1336,123
5,1010,796cm−1HNMR(d−D
MSO)δ12.00及び11.73(2H,s,5−
及び10−OH,アサインせず),4.93(2H,
s,メチレン),3.64及び3.55(6H,2s,
3−及び8−メチル,アサインせず),2.61(3
H,s,7−メチル);MS(EI,固形プローブ),
m/z336(P35Cl),338(P37
Cl)
【図面の簡単な説明】
【図1】嫌気性緩衝液中での中性体28及びその陰イオ
ン体のキノンメチド及びカルボカチオン種への変化のp
H−速度のプロフィルを示す。
【図2】表1の反応を行うキノンメチドの直線的な自由
エネルギー関係を示す。X軸はキノンメチド形成速度の
対数で、Y軸は通常の水素電極で測定したキノン還元電
位である。
【図3】好気性緩衝液中でのハイドロキノン43(プロ
ットA)及び44(プロットB)の空気酸化乃至はpH
に対するプロフィルを示す。

Claims (20)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 次の構造式で表わされるピリミド〔4,
    5−g〕キナゾリン誘導体 【化1】 こゝにRはH又はCH;XはCl又はBrである。
  2. 【請求項2】 Rが水素である第1項の誘導体
  3. 【請求項3】 Rがメチルである第1項の誘導体
  4. 【請求項4】 Xが塩素である第1項の誘導体
  5. 【請求項5】 Xが臭素である第1項の誘導体
  6. 【請求項6】 Xが塩素である第2項の誘導体
  7. 【請求項7】 Xが臭素である第2項の誘導体
  8. 【請求項8】 Xが塩素である第3項の誘導体
  9. 【請求項9】 Xが臭素である第3項の誘導体
  10. 【請求項10】 次の構造式で表わされるピリミド
    〔4,5−g〕キナゾリンテトロン誘導体 【化2】 こゝにRはH又はCH;XはCl又はBrである。
  11. 【請求項11】 Rが水素である第10項の誘導体
  12. 【請求項12】 Rがメチルである第10項の誘導体
  13. 【請求項13】 Xが塩素である第10項の誘導体
  14. 【請求項14】 Xが臭素である第10項の誘導体
  15. 【請求項15】 Xが塩素である第11項の誘導体
  16. 【請求項16】 Xが臭素である第11項の誘導体
  17. 【請求項17】 Xが塩素である第12項の誘導体
  18. 【請求項18】 Xが臭素である第12項の誘導体
  19. 【請求項19】 次の構造式で表わされるピリミド
    〔4,5−g〕キナゾリンジオン誘導体 【化3】 こゝにRはH又はCH;XはCl又はBr
  20. 【請求項20】 RがCHでありXがClである第1
    9項の誘導体
JP4339426A 1991-11-08 1992-11-06 ピリミド〔4,5−g〕キナゾリン誘導体 Pending JPH07309873A (ja)

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
US07/763,375 1991-11-08
US07/763,375 US5639881A (en) 1991-11-08 1991-11-08 Synthesis and elucidation of pyrimido (4,5-Q) quinazoline derivatives

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH07309873A true JPH07309873A (ja) 1995-11-28

Family

ID=25067671

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP4339426A Pending JPH07309873A (ja) 1991-11-08 1992-11-06 ピリミド〔4,5−g〕キナゾリン誘導体

Country Status (5)

Country Link
US (1) US5639881A (ja)
EP (1) EP0541404A3 (ja)
JP (1) JPH07309873A (ja)
CA (1) CA2082297A1 (ja)
MX (1) MX9206438A (ja)

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6706721B1 (en) 1998-04-29 2004-03-16 Osi Pharmaceuticals, Inc. N-(3-ethynylphenylamino)-6,7-bis(2-methoxyethoxy)-4-quinazolinamine mesylate anhydrate and monohydrate
US6900221B1 (en) 1999-11-11 2005-05-31 Osi Pharmaceuticals, Inc. Stable polymorph on N-(3-ethynylphenyl)-6, 7-bis (2methoxyethoxy)-4-quinazolinamine hydrochloride, methods of production, and pharmaceutical uses thereof
US7087613B2 (en) 1999-11-11 2006-08-08 Osi Pharmaceuticals, Inc. Treating abnormal cell growth with a stable polymorph of N-(3-ethynylphenyl)-6,7-bis(2-methoxyethoxy)-4-quinazolinamine hydrochloride
JP2016169315A (ja) * 2015-03-13 2016-09-23 大日精化工業株式会社 ピリミドキナゾリン顔料及びその合成方法
JP2017155153A (ja) * 2016-03-03 2017-09-07 大日精化工業株式会社 顔料分散剤、顔料組成物、及び顔料着色剤
KR20190044687A (ko) 2016-09-30 2019-04-30 다이니치 세이카 고교 가부시키가이샤 피리미도퀴나졸린 안료, 피리미도퀴나졸린 안료의 제조 방법 및 안료 착색제

Families Citing this family (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
IL136181A0 (en) * 1997-11-19 2001-05-20 Natural Drug Sciences Llc 5H-PYRANO[2,3-d:6,5-d'] DIPYRIMIDINE DERIVATIVES HAVING AN ANTIBACTERIAL, ANTIVIRAL, AND IMMUNO-MODULATING ACTIVITY
WO2004035577A2 (en) * 2002-10-16 2004-04-29 Gilead Sciences, Inc. Pre-organized tricyclic integrase inhibitor compounds
WO2005028478A1 (en) * 2003-09-19 2005-03-31 Gilead Sciences, Inc. Aza-quinolinol phosphonate integrase inhibitor compounds
US20080076738A1 (en) * 2004-04-14 2008-03-27 Cai Zhenhong R Phosphonate Analogs Of Hiv Integrase Inhibitor Compounds
ATE390457T1 (de) * 2004-09-03 2008-04-15 Ciba Sc Holding Ag In-can stabilisatoren
GB201909103D0 (en) * 2019-06-25 2019-08-07 Univ Bath Compounds
CN112391644B (zh) * 2020-10-23 2023-05-16 云南民族大学 一种二亚砜类化合物的制备方法

Family Cites Families (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US4577018A (en) * 1983-08-22 1986-03-18 American Cyanamid Company 2,3-Diamino-substituted-4(3H)-pyrimidinones and platinum chelates

Cited By (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6706721B1 (en) 1998-04-29 2004-03-16 Osi Pharmaceuticals, Inc. N-(3-ethynylphenylamino)-6,7-bis(2-methoxyethoxy)-4-quinazolinamine mesylate anhydrate and monohydrate
US7521456B2 (en) 1998-04-29 2009-04-21 Osi Pharmaceuticals, Inc. N-(3-ethynylphenyl)-6,7-bis(2-methoxyethoxy)-4-quinazolinamine mesylate anhydrate and monohydrate
US6900221B1 (en) 1999-11-11 2005-05-31 Osi Pharmaceuticals, Inc. Stable polymorph on N-(3-ethynylphenyl)-6, 7-bis (2methoxyethoxy)-4-quinazolinamine hydrochloride, methods of production, and pharmaceutical uses thereof
US7087613B2 (en) 1999-11-11 2006-08-08 Osi Pharmaceuticals, Inc. Treating abnormal cell growth with a stable polymorph of N-(3-ethynylphenyl)-6,7-bis(2-methoxyethoxy)-4-quinazolinamine hydrochloride
JP2016169315A (ja) * 2015-03-13 2016-09-23 大日精化工業株式会社 ピリミドキナゾリン顔料及びその合成方法
JP2017155153A (ja) * 2016-03-03 2017-09-07 大日精化工業株式会社 顔料分散剤、顔料組成物、及び顔料着色剤
KR20190044687A (ko) 2016-09-30 2019-04-30 다이니치 세이카 고교 가부시키가이샤 피리미도퀴나졸린 안료, 피리미도퀴나졸린 안료의 제조 방법 및 안료 착색제
US10655017B2 (en) 2016-09-30 2020-05-19 Dainichiseika Color & Chemicals Mfg. Co., Ltd. Pyrimidoquinazoline pigment, method for manufacturing pyrimidoquinazoline pigment, and pigment colorant

Also Published As

Publication number Publication date
EP0541404A3 (en) 1993-06-23
US5639881A (en) 1997-06-17
CA2082297A1 (en) 1993-05-09
EP0541404A2 (en) 1993-05-12
MX9206438A (es) 1993-06-01

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP0657436B1 (de) Verfahren zur Herstellung von Perylen-3,4-dicarbonsäurederivaten
JPH07309873A (ja) ピリミド〔4,5−g〕キナゾリン誘導体
Badawey et al. Benzimidazole condensed ring system. IX. Potential antineoplastics. New synthesis of some pyrido [1, 2-α] benzimidazoles and related derivative
Islam et al. Structure-activity studies of antitumor agents based on pyrrolo [1, 2-a] benzimidazoles: new reductive alkylating DNA cleaving agents
JP2023532317A (ja) カンプトテシン誘導体を合成するための中間体及びその製造方法並びに用途
CN111393461B (zh) 一种基于bodipy的钯离子荧光探针化合物及其合成方法
JPS6150985A (ja) 新規なカンプトテシン誘導体
Mullins et al. Preparation of some new intercalating europium (III) sensitizers
Lemus et al. Design of pyrimido [4, 5-g] quinazoline-based anthraquinone mimics. Structure-activity relationship for quinone methide formation and the influence of internal hydrogen bonds on quinone methide fate
EP1019401A1 (en) Complex comprising a rare-earth metal ion and a complexing moiety
Smith et al. Syntheses of derivatives of protoporphyrin IX bearing deuteriated methyls on the propionate (C and D) rings
Koutentis et al. Reaction of Herz salts with malononitrile: A general route to (6 H-1, 2, 3-benzodithiazol-6-ylidene) malononitriles
Swanson et al. Tetrapyrrole products from electrochemical cyclization of 1′, 8′-Disubstituted-a, c-biladiene salts
Iyengar et al. Metal complexes of mitomycins
US6403603B1 (en) Process for the preparation of 9-amino camptothecin
Antonini et al. Design, synthesis, and biological evaluation of new mitonafide derivatives as potential antitumor drugs
CN105884739A (zh) 一种苯并香豆素多环化合物的合成方法
Lemus et al. Studies of extended quinone methides. Synthesis and physical studies of purine-like monofunctional and bifunctional imidazo [4, 5-g] quinazoline reductive alkylating agents
Woźaniak et al. On the synthesis and animation of 5‐chloro‐and 5‐bromo‐1, 7‐naphthyridine
Skibo Synthesis of quinazoline-2, 4, 5, 8-(1H, 3H) tetrones and their amine nucleophilic addition chemistry
EP0444944B1 (en) Synthesis and elucidation of azamitosene and iminoazamitosene
Kim et al. Synthesis and Sensing Properties of Triphenylamine Based Dye Sensor
Kang et al. Angular heterocycles. A convenient synthesis of azabenzophenothiazines
CN116514781A (zh) 一种以烯基吲哚为母核的荧光染料及其制备和应用
Maeba et al. Condensed pyridazines. Part IV. Reductive cyclization of (Z)‐methyl 3‐(6‐azido‐3‐chloro‐1‐methyl‐4‐oxo‐1, 4‐dihydropyridazin‐5‐yl)‐2‐rnethylacrylatc (I) to pyrido [2, 3‐c] pyridazines and the acid‐catalysed cyclization of I to a pyrano [2, 3‐d] pyridazine