JPH07309589A - 操重車のカウンターウエイト装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】本発明は、荷を吊ったときに車体後部が持ち上
がらないようにするカウンターウエイト装置の小型化、
簡略化とともに、カウンターウエイト装置の重量軽減を
目的とする。 【構成】車体４の前後両端側面にアウトリガー７ａ，７
ｂを配置している操重車において、荷を吊り下げない車
体４後部側のアウトリガー７ｂに、ピン２１ａ，２１ｂ
を用いてカウンターウエイト１０を取付ける。 【効果】本発明によれば、アウトリガーを代用して、カ
ウンターウエイトを吊り下げることができるので、カウ
ンターウエイト装置を小型化、簡略化し、重量低減する
効果がある。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、軌道上を走行し、重量
物を吊り上げる操重車に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来の操重車におけるカウンタウエイト
装置は、荷を吊る場合にはブームが前に移動するとカウ
ンターウエイトが後に移動し、通常はバランスを保つた
め本体中央に配置する機構を本体内部に設けていた（特
開昭５８−３０８７８号公報）。

【０００３】また、トラッククレーンにおいては、旋回
体後部にウエイト着脱機構を設け、荷を吊る場合は油圧
シリンダ−を用いてウエイトを吊り下げる。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】従来は、カウンターウ
エイトを移動させるか、または、着脱をするするための
別の装置が必要であった。このため、構造的に大型化
し、複雑となっていた。

【０００５】本発明の目的は、カウンターウエイト装置
を小型化し、装置の簡略化を図り重量軽減を行うことに
ある。

【０００６】

【課題を解決するための手段】本発明の目的は、台車
と、その上に搭載された車体と、該車体に設置されてい
て、該車体の走行方向の端部から択一的に突出するブー
ムと、前記車体の走行方向の両端において幅方向の両側
に配置したアウトリガーと、カウンターウエイトと、前
記アウトリガーと前記カウンターウエイトとを結合する
ための結合手段と、から構成することによって達成でき
る。

【０００７】

【作用】操重車による荷役作業の開始前に、荷役作業位
置の近傍において、レールの両側の所定位置にクレーン
車を用いてカウンターウエイトを置く。このカウンター
ウエイトの位置に操重車を移動させ、後方側（ブームを
突出させない方）のアウトリガーを突出させ、結合手段
によってカウンターウエイトとアウトリガーとを結合さ
せる。次にアウトリガーを上昇させて、カウンターウエ
イトを吊り下げる。

【０００８】

【実施例】本発明の実施例を図１〜図６にて説明する。
図１において、操重車は、レール１上を車輪２により走
行する台車３，３と、その上に搭載された車体４、車体
４の長手方向の両端に設置した旋回台５ａ，５ｂ、旋回
台５ａ，５ｂに水平方向に伸縮自在に設置したブーム
６、車体４の長手方向両端で幅方向の両側に設置したア
ウトリガー７ａ，７ｂ、カウンターウエイト１０とから
構成される。ブーム６は巻き上げ装置を備え、の先端の
吊り具を昇降させる。

【０００９】ブーム６は長手方向に沿ってラック（図示
せず）が設けられ、旋回台５ａ，５ｂには前記ラックに
噛み合う歯車（図示せず）を設置している。前記歯車を
モータで回転させることによってブーム６は伸縮する。

【００１０】図１においてはブーム５は左側の旋回台５
ａにあるが、これを右側の旋回台５ｂにセットするに
は、ブーム６を後退させつつ旋回台５ａを水平旋回させ
て、ブーム６の先端を右側の旋回台５ｂのブームの挿入
穴に向ける。ブーム６の吊り具は上昇している。しかる
後、ブーム６を突出させて旋回台５ｂの挿入穴に挿入す
る。さらに、旋回台５ｂのモータを駆動して、ブーム６
を旋回台５ｂに移す。これによって、ブーム６は車体４
の長手方向の両端側に択一的に突出させることができ
る。荷の吊り上げは主として車体の長手方向の一方側に
突出させた状態で行う。なお、前記挿入穴はブーム６を
上下左右方向に指示できれば上方が開放していても良
い。

【００１１】図１〜図２において、ブーム６を突出させ
た側（左側）のアウトリガー７ａは公知のように幅方向
に突出させ、下方に突出させて車体４を支えている。反
ブーム６側（後方側、右側）のアウトリガー７ｂはカウ
ンターウエイト１０を吊り下げている。カウンターウエ
イト１０はアウトリガー７ａ，７ｂに対して着脱自在で
ある。

【００１２】図３〜図５において、アウトリガー７ａ，
７ｂ、カウンターウエイト１０、および結合手段２０に
ついて説明する。アウトリガーは７ｂについて説明す
る。

【００１３】アウトリガー７ｂの下部側面の２箇所とカ
ウンターウエイト１０の上部側面の２箇所に貫通穴を設
けている。結合手段２０は前記貫通穴に貫通可能な４本
のピン２１ａ，２１ｂと、ピン２１ａと２１ｂとを連結
する連結金具２２，２２、および、ピン２１ａ，２１ｂ
の抜け止め手段（図示せず）と、からなる。なお、アウ
トリガー７ａ，７ｂは周知のように、幅方向への突出手
段（図示せず）、上下卯手段（図示せず）、および回動
手段９を有する。

【００１４】かかる構成において、荷役作業の準備作業
について説明する。操重車による荷役作業の開始前に、
荷役作業位置の近傍において、レール１の両側の所定位
置にクレーン車（図示せず）を用いてカウンターウエイ
ト１０，１０を置く。このカウンターウエイト１０の位
置に操重車を移動させ、後方側（ブームを突出させない
方）のアウトリガー７ｂを幅方向に突出させ、このアウ
トリガー７ｂの貫通穴にピン２１ａを取り付け、連結金
具２２を取り付ける。次に、カウンターウエイト１０と
連結金具２２とをピン２１ｂによって結合する。次に、
アウトリガー７ｂを上昇させ、回動手段９によって後方
に回動させる。以上でカウンターウエイト１０の吊り下
げ作業が終了するので、次に操重車を荷役位置に移動さ
せ、前方側のアウトリガー７ａを幅方向に突出させ、そ
してアウトリガー７ａを下方に突出させ、車体４を上昇
させる。

【００１５】これによれば、反ブーム側に位置するアウ
トリガーからカウンターウエイトを吊り下げるようにし
たので、アウトリガーの突出手段および上下手段をカウ
ンターウエイトの吊り下げ手段に兼用できるので、装置
の小型化や構造の簡略化が図れ、重量低減ができる。

【００１６】なお、上記実施例でブーム６は車体４の両
端にて動作可能な構造であるが、片側のみの場合も適用
可能である。すなわち、後方側のアウトリガーは実質的
にカウンターウエイトの吊り下げ専用とする。

【００１７】

【発明の効果】本発明によれば、反ブーム側に位置する
アウトリガーからカウンターウエイトを吊り下げるよう
にしたので、装置の小型化や構造の簡略化が図れ、重量
低減ができるものである。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の操重車の斜視図である。

【図２】本発明の操重車の稼動状態の側面図である。

【図３】本発明のアウトリガーの部分の平面図である。

【図４】図３の４−４視図である。

【図５】図３の５−５視図である。

【図６】カウンターウエイトの吊り下げ手順を示す図で
ある。

【符号の説明】

３…台車、４…車体、５ａ，５ｂ…旋回台、６…ブー
ム、７ａ，７ｂ…アウトリガー、１０…カウンターウエ
イト、２０…結合金具、２１ａ，２１ｂ…ピン、２２…
連結金具。

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 中嶋 一郎 山口県下松市大字東豊井794番地 株式会 社日立製作所笠戸工場内 (72)発明者 牧野 和央 山口県下松市大字東豊井794番地 株式会 社日立製作所笠戸工場内 (72)発明者 吉本 勤 東京都渋谷区代々木二丁目２番６号 東日 本旅客鉄道株式会社東京工事事務所内 (72)発明者 大森 鐵雄 東京都千代田区丸の内一丁目８番２号 社 団法人 日本鉄道車輛工業会

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】台車と、その上に搭載された車体と、該車
   体に設置されていて、該車体の走行方向の端部から択一
   的に突出するブームと、前記車体の走行方向の両端にお
   いて幅方向の両側に配置したアウトリガーと、カウンタ
   ーウエイトと、前記アウトリガーと前記カウンターウエ
   イトとを結合するための結合手段と、からなること、を
   特徴とする操重車。
2. 【請求項２】請求項１において、前記吊り下げ手段は、
   アウトリガーとカウンターウエイトとをピンで結合させ
   るものであること、を特徴とする操重車。