JPH07309121A - 潜熱蓄熱装置 - Google Patents

潜熱蓄熱装置

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JPH07309121A
JPH07309121A JP6105762A JP10576294A JPH07309121A JP H07309121 A JPH07309121 A JP H07309121A JP 6105762 A JP6105762 A JP 6105762A JP 10576294 A JP10576294 A JP 10576294A JP H07309121 A JPH07309121 A JP H07309121A
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JP
Japan
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heat storage
heat
heat accumulation
water
engine
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JP6105762A
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English (en)
Inventor
Kenji Furuse
健二 古瀬
Katsukazu Koshiji
克和 越地
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Subaru Corp
Original Assignee
Fuji Heavy Industries Ltd
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Publication date
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    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E60/00Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
    • Y02E60/14Thermal energy storage

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Abstract

(57)【要約】 【目的】 小型かつ簡単な構造で内部の蓄熱量を計測し
蓄熱量を利用者に知らせ得られる温風や暖機運転時間長
さの予測が可能な潜熱蓄熱装置を提供する。 【構成】 潜熱蓄熱装置9の蓄熱器本体9aは、断熱構
造のケース16と複数の蓄熱部17と蓄熱量測定用コン
デンサ18とで主に構成され、蓄熱部17は熱伝導性の
高い銅板製シールドフィンで形成され内部に蓄熱媒体と
して融点が約78℃の水酸化バリウム8水和物が充填さ
れている。蓄熱量測定用コンデンサ18は、銅板外殻部
と略中心の銅棒とを両電極とする円筒コンデンサで、誘
電体として水酸化バリウム8水和物が充填され、両電極
は、蓄熱器本体9a外部の蓄熱量モニタ部と接続され、
蓄熱量モニタ部は蓄熱モニタ制御回路と静電容量計測回
路と静電容量−蓄熱量変換メモリとからなる蓄熱量算出
制御部と蓄熱量算出制御部の信号に基づき蓄熱量をLE
D表示する蓄熱量表示部とからなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、エンジンの冷却水回路
等に配設される潜熱蓄熱装置に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、エンジンの冷態始動時等におい
ては、エンジン冷却水の温度が低温となっているため、
冷却水温が上昇するまでの時間は空調ヒーターから十分
な温風を得ることができない、また、エンジン本体が低
温となっているため、排気ガス濃度が高くなる等の問題
がある。
【0003】このため、特開昭63−68418号公報
等において、定常走行時にエンジンで発生される熱を潜
熱蓄熱装置に蓄えておき、冷態始動時等に、この潜熱を
利用して、車室内の暖房を行う技術が示されている。
【0004】また、近年では、エンジンの冷却水回路に
直列に熱交換器構造の潜熱蓄熱装置を設け、走行中は、
高温となっている冷却水から蓄熱し、始動時等に、低温
となっている冷却水に放熱して冷却水の温度を上昇さ
せ、エンジン始動時等における上述したような問題を改
善する技術が提案されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述したよ
うな潜熱蓄熱装置では、長い時間、低温の場所に放置さ
れると潜熱蓄熱装置内部の蓄熱量が徐々に放出されて、
時間と共に蓄熱量が減少してしまう。
【0006】しかしながら、上記潜熱蓄熱装置内の蓄熱
量を利用者は知ることができないため、エンジン始動時
等に、この潜熱蓄熱装置により、どの程度の温度上昇能
力を得ることができるのか予測することができない。こ
のため、エンジン始動時等の蓄熱装置内の蓄熱量によっ
ては、実際の温度上昇能力と期待した温度上昇能力との
間に大きな差が生じ暖機運転時間が予想以上に長くなっ
てしまったり、期待した温風が得られない等、利用者の
期待を裏切ってしまうという問題がある。
【0007】本発明は上記事情に鑑みてなされたもの
で、小型かつ簡単な構造で潜熱蓄熱装置内の蓄熱量を計
測して潜熱蓄熱装置の蓄熱量を利用者に知らせ、得られ
る温風や、暖機運転時間の長さの予測をすることのでき
る潜熱蓄熱装置を提供することを目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
本発明による潜熱蓄熱装置は、蓄熱器本体内に蓄熱部を
有し、この蓄熱部内の媒体が固体から液体に相変化する
際の潜熱を蓄熱する潜熱蓄熱装置において、上記媒体を
誘電体とするコンデンサを形成して上記蓄熱器本体内に
配設するとともに、上記コンデンサの静電容量の変化か
ら蓄熱量を求める蓄熱量モニタ部を備えたものである。
【0009】
【作用】上記構成において、まず、蓄熱器本体内に蓄熱
する場合は、この蓄熱器本体内の蓄熱部が暖められ、こ
の蓄熱部内部の媒体が固体から液体に相変化する際に熱
を潜熱として吸収し蓄熱する。同様に、上記蓄熱器本体
内部に配設されたコンデンサも暖められ誘電体が固体か
ら液体に相変化し、この誘電体の固・液両相の比率は潜
熱に応じて変化する。また、上記蓄熱器本体内から潜熱
が放熱される場合は、この蓄熱部内部の媒体が液体から
固体に相変化する際に潜熱を放熱する。同様に、上記蓄
熱器本体内部の上記コンデンサも潜熱を放熱して上記誘
電体が液体から固体に相変化し、この誘電体の固・液両
相の比率は潜熱に応じて変化する。一方、上記誘電体の
固・液両相の比率の変化に応じて、上記コンデンサの静
電容量も変化するため、蓄熱量モニタ部で、上記静電容
量の変化から固・液両相の比率を求め蓄熱量をモニタす
る。
【0010】
【実施例】以下、図面に基づいて本発明の実施例を説明
する。図1〜図7は本発明の一実施例を示し、図1は潜
熱蓄熱装置の内部構造を示す概略説明図、図2はエンジ
ン冷却水回路の概略構成と蓄熱時における動作の説明
図、図3はエンジン冷却水回路の潜熱蓄熱装置による暖
房優先の場合の動作説明図、図4はエンジン冷却水回路
の潜熱蓄熱装置による暖機運転優先の場合の動作説明
図、図5は蓄熱量測定系の概略説明図、図6は蓄熱量測
定用コンデンサの断面説明図、図7は蓄熱量測定手順の
フローチャートである。
【0011】これらの図において、符号1はエンジン本
体を示し、このエンジン本体1のシリンダブロック1a
とシリンダヘッド1bには、各気筒の燃焼室を囲むウォ
ータジャケット2が形成されている。
【0012】また、上記ウォータジャケット2の一方の
流出口2aと、このウォータジャケット2への流入口2
cとを連通する冷却水通路3には、ラジエータ4が介装
されている。
【0013】さらに、この冷却水通路3の上記ラジエー
タ4の流出側と上記ウォータジャケット2の流入口2c
との間に第一のウォータポンプ5が介装されており、こ
の第一のウォータポンプ5の吸入側と上記ラジエータ4
の流出側との間に、予め設定された温度域(例えば、開
き始め温度78℃,開き終り温度91℃)で開弁するサ
ーモスタット6が介装されている。
【0014】また、上記ウォータジャケット2の他方の
流出口2bと、このウォータジャケット2の上記流入口
2cとは冷却水通路7で連通されており、この冷却水通
路7にはエンジン側から順に、第二のウォータポンプ
8,潜熱蓄熱装置(図中、H/Bで示す)9,ヒータコ
ア10が直列に介装され、上記第一のウォータポンプ5
の吸入側に連結された水循環回路が形成されている。
【0015】さらに、上記冷却水通路7の上記ヒータコ
ア10の流出側と、上記第二のウォータポンプ8の吸入
側とは、バイパス通路11にて連通され、このバイパス
通路11と上記第二のウォータポンプ8の吸入側との連
結部には、切換バルブとしての三方電磁弁12が設けら
れている。
【0016】ここで、上記三方電磁弁12は、後述する
如く、エンジンの冷却水回路を、上記第二のウォータポ
ンプ8→上記H/B9→上記ヒータコア10→上記第二
のウォータポンプ8の蓄熱装置側水循環回路と上記ウォ
ータジャケット2内を回流するエンジン側水循環回路と
に独立した図3に示す水循環回路と、上記第二のウォー
タポンプ8→上記H/B9→上記ヒータコア10→上記
第一のウォータポンプ5→上記ウォータジャケット2→
上記第二のウォータポンプ8の図2,図4に示す上記ウ
ォータジャケット2と上記H/B9と上記ヒータコア1
0とが直列に連結される水循環回路のいずれか一方に選
択的に制御するものである。
【0017】また、上記エンジン側水循環回路は、上記
ウォータジャケット2の流出口2bと上記冷却水通路7
の上記第一のウォータポンプ5の吸入側とが、スロット
ルボディー13およびアイドルスピードコントロールバ
ルブ(以下I.S.C.Vと略称)ボディー14に形成
された冷却水通路15にてバイパスされて形成されてお
り、この冷却水通路15を回流する冷却水により、上記
スロットルボディー13および上記I.S.C.Vボデ
ィー14の温度が適切(例えば、冷態始動時の予熱等)
に保たれるように構成されている。
【0018】また、上記冷却水通路15の上記ウォータ
ジャケット2の流出口2b側には、エンジン側水温Te
を検出するエンジン側水温センサ21が、上記冷却水通
路7の上記H/B9と上記ヒータコア10との間には、
蓄熱装置側水温Th を検出する蓄熱装置側水温センサ2
2が設けられている。そして、上記エンジン側水温セン
サ21と蓄熱装置側水温センサ22とは上記三方電磁弁
12の切換制御回路(図示せず)に接続されている。
【0019】この切換制御回路では、上記エンジン側水
温Te と上記蓄熱装置側水温Th とを検出して、上記エ
ンジン側水温Te に所定の温度α(約2〜3℃)を加え
た値が上記蓄熱装置側水温Th 未満の場合、上記三方電
磁弁12を上記バイパス通路11と上記第二のウォータ
ポンプ8の吸入側とを連通させ、エンジンの冷却水回路
を上記蓄熱装置側水循環回路と上記エンジン側水循環回
路とが独立した上記水循環回路にするとともに、上記エ
ンジン側水温Te に所定の温度αを加えた値が上記蓄熱
装置側水温Th 以上の場合、上記ウォータジャケット2
の流出口2bと上記第二のウォータポンプ8の吸入側と
を連通させ、エンジンの冷却水回路を上記ウォータジャ
ケット2と上記H/B9と上記ヒータコア10とが直列
に連結される上記水循環回路に切換えるものである。
【0020】また、上記切換制御回路には、エンジンの
冷却水回路を、上記蓄熱装置側水循環回路と上記エンジ
ン側水循環回路とに独立した上記水循環回路と、上記ウ
ォータジャケット2と上記H/B9と上記ヒータコア1
0とが直列に連結される上記水循環回路とを強制的に切
換え選択する水循環回路切換スイッチ(図示せず)等が
接続されている。尚、図中、符号19はリザーブタンク
である。
【0021】一方、上記H/B9の蓄熱器本体9aは、
図1に示すように、ケース16と、このケース16内に
収納された複数の蓄熱部17と、これら蓄熱部17と略
同様に配設された蓄熱量測定用コンデンサ18とから主
に構成されており、上記ケース16は、外側ケース16
aと内側ケース16bとからなり、上記外側ケース16
aと上記内側ケース16bとの間には高真空断熱部16
cが設けられた断熱構造に形成されている。
【0022】また、上記各蓄熱部17は、例えば、熱伝
導性の高い銅板製のシールドフィンで形成され、このシ
ールドフィン内には、蓄熱媒体として融点が78℃で液
体から固体に相変化する間、温度変化をしない水酸化バ
リウム8水和物(Ba( OH)2 ・8H2 O;融解潜熱
88.5Wh/kg)が充填されている。ここで、蓄熱媒体
として水酸化バリウム8水和物を選定したのは、通常走
行時の水温と冷態時水温との間に融点が存在すること、
及び蓄熱量を多く確保できるためである。
【0023】さらに、図5,図6に示すように、上記蓄
熱量測定用コンデンサ18は、上記蓄熱部17のシール
ドフィンと同部材である銅板で形成された外殻部18a
と、この外殻部18a内の略中心に電気的に絶縁して配
設された銅棒18bとを両電極とする円筒コンデンサで
あり、上記外殻部18a内には、誘電体として上記蓄熱
媒体と同じ水酸化バリウム8水和物が充填されている。
尚、図中、符号18cは液体状態の誘電体部分,18d
は固体状態の誘電体部分を示す。
【0024】また、上記蓄熱量測定用コンデンサ18の
両電極は、図5に示すように、蓄熱器本体9aの外部に
配設された蓄熱量モニタ部30と接続されている。この
蓄熱量モニタ部30は、後述する蓄熱量測定手順に従っ
て蓄熱量を算出して外部表示をコントロールする蓄熱量
算出制御部31と、この蓄熱量算出制御部31からの信
号に基づいて蓄熱量をLEDで表示する蓄熱量表示部3
2とからなり、上記蓄熱量算出制御部31は、蓄熱モニ
タ制御回路31aと、静電容量計測回路31bと、静電
容量−蓄熱量変換メモリ31cとから構成されている。
【0025】上記静電容量計測回路31bは、上記蓄熱
量測定用コンデンサ18の静電容量Cを求めるため、上
記蓄熱量測定用コンデンサ18の両電極が接続された周
知の交流ブリッジ回路に形成されている。
【0026】また、上記静電容量−蓄熱量変換メモリ3
1cには、上記蓄熱量測定用コンデンサ18の固・液両
相の比率と、このH/B9全体の総蓄熱量の相関が予め
実験等により求められて記憶されている。
【0027】そして、上記蓄熱モニタ制御回路31aに
より、上記静電容量計測回路31bで得られた上記蓄熱
量測定用コンデンサ18の静電容量Cの値から固・液両
相の比率を算出し、上記静電容量−蓄熱量変換メモリ3
1cに記憶されたマップから、上記H/B9全体の蓄熱
量を換算して、上記蓄熱量表示部32に対し信号を送る
ように構成されている。
【0028】ここで、図6に示すように、上記蓄熱量測
定用コンデンサ18の一方の電極である銅棒18bの半
径をα,他方の電極である外殻部18aの内側半径を
β,誘電体の固・液両相の境界部までの平均半径をγ,
長さ(コンデンサとしての実効長さ)をL,水酸化バリ
ウム8水和物の液体時の誘電率をε1 ,固体時の誘電率
をε2 とすると、上記蓄熱量測定用コンデンサ18は円
筒コンデンサであるため静電容量Cは以下の式で求めら
れる。 C=2πL{Log(β/α)/ε2 +Log(γ/β)/ε1 }(-1) …(1) 上記(1)式の中で未知の値は、静電容量Cと固・液両
相の境界部までの平均半径γであるため、静電容量Cを
求めることにより、境界部までの平均半径γを求めるこ
とができ、この結果から、固・液両相の比率を次式で表
すことができる。 (γ−α)2 /(β−α)2 ・・・・・・・・(2) 次に、図7のフローチャートにおいて、上記蓄熱量モニ
タ部30で実行される蓄熱量測定手順について説明す
る。この蓄熱量測定手順のプログラムは、エンジン始動
時等に実行され、まず、S101で、静電容量計測回路
31bの交流ブリッジ回路から蓄熱量測定用コンデンサ
18の静電容量Cが計測され、S102へ進んで、蓄熱
モニタ制御回路31aにより、上記(1)式に基づい
て、誘電体の固・液両相の境界部までの平均半径γが逆
算される。
【0029】次いで、S103に進み、上記蓄熱モニタ
制御回路31aで、上記(2)式に基づいて、蓄熱量測
定用コンデンサ18の固・液両相の比率が算出され、S
104に進んで、静電容量−蓄熱量変換メモリ31cに
記憶されたマップから、潜熱蓄熱装置(H/B)9全体
の総蓄熱量が換算される。
【0030】そして、S105に進み、上記蓄熱モニタ
制御回路31aは、上記S104で得られた結果を蓄熱
量表示部32に出力して、総蓄熱量をLED表示させ、
この蓄熱量測定手順を終了する。
【0031】次に、上記構成による作用について各運転
状態に分けて説明する。まず、通常走行時等の場合は、
図2に示すように、エンジン本体1のウォータジャケッ
ト2から流出した冷却水は、このウォータジャケット2
の一方の流出口2aから冷却水通路3に流れ、ラジエー
タ4により冷却され開弁状態のサーモスタット6を通過
し、第一のウォータポンプ5に吸入され、再び、上記ウ
ォータジャケット2内を、上記エンジン本体1を冷却し
ながら回流する。
【0032】また、上記ウォータジャケット2から流出
した冷却水は、このウォータジャケット2の流出口2b
から冷却水通路15に流れ、スロットルボディー13お
よびI.S.C.Vボディー14の温度を適切に保ちな
がら、冷却水通路7に合流して、上記第一のウォータポ
ンプ5に吸入され、再び、上記ウォータジャケット2内
を回流する。
【0033】さらに、この通常走行時では、エンジンの
冷却水回路を回流する冷却水の温度は約90℃前後と高
温になっており、切換制御回路(図示せず)は、三方電
磁弁12を上記ウォータジャケット2の流出口2bと上
記第二のウォータポンプ8の吸入側とを連通させる。
【0034】このため、上記ウォータジャケット2の流
出口2bから流出した冷却水は、上記三方電磁弁12を
通過して、上記第二のウォータポンプ8に吸入され、H
/B9内からヒータコア10内に、熱交換(H/B9に
蓄熱)しながら回流され、上記第一のウォータポンプ5
に吸入され、再び上記ウォータジャケット2内を回流さ
れる。すなわち、エンジンの冷却水回路は上記ウォータ
ジャケット2と上記H/B9と上記ヒータコア10とが
直列に連結される水循環回路となっている。
【0035】ここで、図1に示すように、上記H/B9
内に流入した上記ウォータジャケット2からの冷却水
は、上記H/B9の蓄熱器本体9aのケース16内に収
納された複数の蓄熱部17と、これら蓄熱部17と略同
様に配設された蓄熱量測定用コンデンサ18の間を回流
する。
【0036】この回流する冷却水の温度は、約90℃前
後となっているため、上記蓄熱部17と上記蓄熱量測定
用コンデンサ18も約90℃前後となり、内部に充填さ
れている蓄熱媒体としての水酸化バリウム8水和物は液
体状態となっている(蓄熱された状態となっている)。
【0037】このため、蓄熱モニタ制御回路31aで得
られる上記蓄熱量測定用コンデンサ18の静電容量の値
は、誘電体としての水酸化バリウム8水和物が、ほぼ全
て液体状態の値として得られ、この結果を蓄熱量表示部
32に表示して、ドライバは蓄熱量測定の際に上記H/
B9の蓄熱量が十分であることが確認できる。
【0038】次いで、上述の通常走行の状態から走行停
止し、エンジンが停止した状態では、冷却水の回流も停
止し、冷却水の温度が次第に低下し外気温に近付いてい
く。しかし、上記H/B9は、上記蓄熱器本体9aのケ
ース16で高真空に断熱されているため、このH/B9
に蓄熱されている熱の外部への放熱は非常に少ない。
【0039】次いで、さらに放熱を続け、上記H/B9
内部が約78℃になると、このH/B9内の水酸化バリ
ウム8水和物が、潜熱としての凝固熱(88.5Wh/k
g)を放熱しながら液体状態から固体状態に変化する。
この相変化の際、上記蓄熱量測定用コンデンサ18内の
固・液両相の境界部は、外側から次第に円筒の中心側に
移動していくが、この固・液両相の境界部の移動に伴い
上記蓄熱量測定用コンデンサ18の静電容量も変化す
る。この変化量に基づき上記蓄熱モニタ制御回路31a
で静電容量−蓄熱量変換メモリ31cに記憶されたマッ
プから、上記H/B9全体の蓄熱量の比率に換算して、
エンジン始動時等のキースイッチ(図示せず)等がON
された時等に、上記蓄熱量表示部32で表示する。この
ため、ドライバは、エンジン始動の際、上記H/B9か
ら得られる温風と、暖機運転時間の必要な長さの予測を
することが可能になる。
【0040】次に、冷態始動時等において、ドライバが
水循環回路切換スイッチ(図示せず)を操作して車室内
暖房を選択し、かつ、上記H/B9の蓄熱量が十分であ
る場合等でエンジン側水温Te に所定の温度αを加えた
値が蓄熱装置側水温Th 未満の際は、上記切換制御回路
は、エンジンの冷却水回路に、上記第二のウォータポン
プ8→上記H/B9→上記ヒータコア10→上記第二の
ウォータポンプ8の蓄熱装置側水循環回路と上記ウォー
タジャケット2内を回流するエンジン側水循環回路とが
独立した水循環回路を形成する。このため、ドライバ
は、上記H/B9に蓄えられていた熱で、快適な温風を
得ることが可能となる。一方、エンジン側水循環回路の
循環水はエンジン発熱により次第に上昇していく。ここ
で、ドライバは、上記H/B9の蓄熱量が十分であると
上記蓄熱量表示部32により確認できる。
【0041】また、ドライバが上記水循環回路切換スイ
ッチ26を操作して車室内暖房を選択し、かつ、上記エ
ンジン側水温Te に所定の温度αを加えた値が上記蓄熱
装置側水温Th 以上の際には、上記切換制御回路は、エ
ンジンの冷却水回路に、上記第二のウォータポンプ8→
上記H/B9→上記ヒータコア10→上記第一のウォー
タポンプ5→上記ウォータジャケット2→上記第二のウ
ォータポンプ8の、上記ウォータジャケット2と上記H
/B9と上記ヒータコア10とが直列に連結される水循
環回路を形成する。このため、ドライバは、エンジン発
熱により快適な温風を得ることが可能となる。ここで、
ドライバは、上記H/B9の蓄熱量が不十分であると上
記蓄熱量表示部32により確認できるため、上述したよ
うに、上記H/B9から得られる温風と暖機運転時間の
必要な長さの予測をすることが可能になる。
【0042】さらに、ドライバが上記水循環回路切換ス
イッチを操作してエンジン暖機を選択した場合は、上記
切換制御回路は、エンジンの冷却水回路に、上記第二の
ウォータポンプ8→上記H/B9→上記ヒータコア10
→上記第一のウォータポンプ5→上記ウォータジャケッ
ト2→上記第二のウォータポンプ8の、上記ウォータジ
ャケット2と上記H/B9と上記ヒータコア10とが直
列に連結される水循環回路を形成する。このため、上記
エンジン本体1は、上記H/B9に蓄えられている熱に
より暖機が効果的に促進される。
【0043】このように、本実施例によれば、エンジン
側水温Te と蓄熱装置側水温Th とを相対的に比較し
て、エンジンの冷却水回路の切換を自動的に制御するよ
うになっているため、例え、図6に示すように、外気温
等の条件が変化しても、その条件における最も適切なエ
ンジンの冷却水回路の選択を行うことが可能となり、蓄
熱装置に蓄えられた熱エネルギとエンジンで発生される
熱エネルギを効果的に利用することができる。
【0044】また、潜熱蓄熱装置の蓄熱量を示す蓄熱量
表示部をゲージ等を用いて、常時表示するようにすれ
ば、ドライバはリアルタイムで蓄熱量の増減を知ること
が可能となり、潜熱蓄熱装置の蓄熱量に応じた効果的な
熱の利用が可能となる。
【0045】尚、本実施例の潜熱蓄熱装置は、本実施例
の循環回路に限ることなく、他の、潜熱蓄熱装置を有す
る循環回路にも適応することができる。
【0046】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、小
型かつ簡単な構造で潜熱蓄熱装置内の蓄熱量を計測して
潜熱蓄熱装置の蓄熱量を利用者に知らせ、得られる温風
や、暖機運転時間の長さの予測をすることが可能とな
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】潜熱蓄熱装置の内部構造を示す概略説明図
【図2】エンジン冷却水回路の概略構成と蓄熱時におけ
る動作の説明図
【図3】エンジン冷却水回路の潜熱蓄熱装置による暖房
優先の場合の動作説明図
【図4】エンジン冷却水回路の潜熱蓄熱装置による暖機
運転優先の場合の動作説明図
【図5】蓄熱量測定系の概略説明図
【図6】蓄熱量測定用コンデンサの断面説明図
【図7】蓄熱量測定手順のフローチャート
【符号の説明】
9 潜熱蓄熱装置 9a 蓄熱器本体 17 蓄熱部 18 コンデンサ 30 蓄熱量モニタ部 C 静電容量

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 蓄熱器本体(9a)内に蓄熱部(17)
    を有し、この蓄熱部(17)内の媒体が固体から液体に
    相変化する際の潜熱を蓄熱する潜熱蓄熱装置(9)にお
    いて、上記媒体を誘電体とするコンデンサ(18)を形
    成して上記蓄熱器本体(9a)内に配設するとともに、
    上記コンデンサ(18)の静電容量(C)の変化から蓄
    熱量を求める蓄熱量モニタ部(30)を備えたことを特
    徴とする潜熱蓄熱装置。
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