JPH07308586A - メタル担体 - Google Patents

メタル担体

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JPH07308586A
JPH07308586A JP6127103A JP12710394A JPH07308586A JP H07308586 A JPH07308586 A JP H07308586A JP 6127103 A JP6127103 A JP 6127103A JP 12710394 A JP12710394 A JP 12710394A JP H07308586 A JPH07308586 A JP H07308586A
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strip
metal
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JP6127103A
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English (en)
Inventor
Yuuzou Tsukiide
雄三 月出
Haruo Serizawa
治夫 芹沢
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Usui Kokusai Sangyo Kaisha Ltd
Original Assignee
Usui Kokusai Sangyo Kaisha Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 S字状タイプ及び巴状タイプのメタルハニカ
ム体とメタルケーシングから成るメタル担体において、
メタルハニカム体の耐久性に優れた担体を提供する。 【構成】 薄肉金属板製の平板状帯材と波板状帯材を交
互に所望段数に積層して形成した所望数のスタック(S
1 〜Sn ,nは1以上の整数)を使用し、巻回用治具を
中心に同一方向に巻回成形した排気ガス浄化用触媒を担
持するためのメタルハニカム体とそれを収容する金属製
ケーシングC、とから成るメタル担体において、平板状
帯材1と波板状帯材2が、夫々の帯材1、2の長手方向
において、夫々の帯材1、2上に形成された平板状帯材
の係合部1Aと波板状帯材の係合部2Aにより係合固定
されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、一般に、自動車の排気
ガス浄化手段として排気系統に介装されて使用される排
気ガス浄化用触媒を担持させるための金属製のハニカム
構造体(以下、メタルハニカム体という。)、及び前記
メタルハニカム体を外包する金属製ケーシング(以下、
メタルケーシングともいう。)を主要な構成要素とする
メタル担体に関する。
【0002】更に詳しくは、本発明は、特にメタルハニ
カム体として、排気ガス浄化用触媒を担持するためのS
字状タイプまたは巴状タイプのメタルハニカム体を主要
な構成要素とするメタル担体において、該メタルハニカ
ム体の熱応力に対する耐久性(耐サーマルショック性)
に優れたメタル担体を提供するものである。
【0003】また、耐久性の改善のために採用する手段
が、この種のS字状タイプまたは巴状タイプまたは巴状
タイプのメタルハニカム体の効率的な生産や高品質を可
能とすることから、本発明は経済性に優れたS字状タイ
プまたは巴状タイプのメタルハニカム体を主要な構成要
素とするメタル担体を提供するものである。
【0004】
【従来の技術】従来、この種の自動車の排気ガス浄化装
置において、排気ガス浄化用触媒(Pt,Pd,Rhな
ど)を担持させるためのハニカム構造の担体として、セ
ラミック製のモノリスタイプの担体に代って、金属製の
モノリスタイプのものが注目されて来ている。一般に、
排気ガス浄化用の触媒を担持させるための金属製モノリ
スタイプのメタル担体(MS、メタルサブストレート)
は、耐熱性の薄肉鋼板の平板状帯材と波板状帯材を相互
に当接するように重積し、これを一括渦巻状に巻回成形
して製作した軸方向に排気ガス通路のための多数の網目
状通気孔路(セル)を有する巻回タイプのメタルハニカ
ム体と、前記ハニカム体を内部に填装し、固着するため
の両端が開口した筒状の金属製ケーシングとから構成さ
れるものである。なお、前記平板状帯材と波板状帯材の
巻回成形により自動的に排気ガスの流通路となる多数の
網目状通気孔路(セル)が形成される。
【0005】そして、前記した従来の巻回タイプのメタ
ルハニカム体と金属製ケーシングから成るメタル担体に
おいて、巻回タイプのメタルハニカム体と金属製ケーシ
ングは、排気ガス自体の高温度、及び該排気ガスと排気
ガス浄化用触媒との発熱反応による高い温度雰囲気下で
生起する熱膨脹や熱的応力に耐え得るように、更には自
動車走行時の激しい振動に耐え得るようにろう接または
溶接などにより強固に固着される。また、前記メタルハ
ニカム体を構成する平板状帯材と波板状帯材の当接部
も、ろう接や溶接などの種々の方法により固着されるこ
とはいうまでもないことである。
【0006】前記したメタル担体を構成する巻回タイプ
のメタルハニカム体は、セラミック製のモノリスタイプ
のものより種々の点で優れているものの、前記した厳し
い熱的条件下で生起する大きな熱応力に対してまだ改善
の余地を残すものである。特に、金属製ケーシングの内
壁面に当接するメタルハニカム体の外周部及びその近傍
部位に、過大な熱応力が集中・集積するため、メタルハ
ニカム体を構成する平板状帯材や波板状帯材が座屈した
り、破損や亀裂をおこしたりして耐久性を低下させる。
これは、メタルハニカム体の金属製ケーシングの内壁面
に当接する外周部が、一組の平板状帯材と波板状帯材で
構成され、かつ該一組の帯材が金属製ケーシングの内壁
面に沿うように当接しており、即ち面状に接合してお
り、メタルハニカム体内部で発生する熱応力を十分に吸
収、緩和することができないためである。
【0007】最近、前記した渦巻状巻回タイプのメタル
ハニカム体にかえて、メタルハニカム体を構成する最小
構成単位、即ち当接関係にある一組の平板状帯材と波板
状帯材からなる最小構成単位において、その最小構成単
位の夫々の端部が、金属製ケーシングの内壁面に当接す
る構造のメタルハニカム体が提案されている。例えば、
前記構造のメタルハニカム体として、特開昭62−27
3051号、特公表3−502544号、特公表3−5
02660号、特開平4−227855号などに、S字
状タイプ、巴状タイプ、X−ラップタイプ(卍状)タイ
プのメタルハニカム体が提案されている。
【0008】前記したS字状タイプなどのメタルハニカ
ム体は、従来の渦巻状巻回タイプのハニカム体より優れ
たものである。これは、従来の巻回タイプのハニカム体
においては、前記したように一組の平板状帯材と波板状
帯材で構成される一つの最小構成単位が金属製ケーシン
グの内壁面に沿って当接しているのに対し、所定の複数
の最小構成単位の各端部が金属製ケーシングの内壁面に
当接するため、各端部において熱応力を吸収、緩和する
ことができ、ハニカム体の耐久性を向上させることがで
きるためである。
【0009】前記したメタル担体を構成する巻回タイプ
以外の各種のメタルハニカム体において、特にS字状タ
イプまたは巴状タイプのメタルハニカム体においては、
その外周部の耐久性は前述した通り巻回タイプのメタル
ハニカム体よりも改善されたものである。しかしなが
ら、前記S字状タイプまたは巴状のメタルハニカム体を
主要な構成要素とするメタル担体に対する性能向上の要
求が高まっており、例えばメタルハニカム体中心部の耐
久性の向上、メタルハニカム体外周部と金属製ケーシン
グ内壁面との当接面部における熱応力の解放性の向上な
どが要求されている。
【0010】前記したS字状タイプまたは巴状タイプの
メタルハニカム体を主要な構成要素とするメタル担体に
おいて、前記した要求特性は、次の理由からくるもので
ある。即ち、メタルハニカム体の中心部の耐久性の低下
は、メタルハニカム体の中心部と外周部の温度勾配差に
由来するもので、特にメタルハニカム体の中心部がメタ
ルハニカム体の軸方向に飛び出してしまう現象(テレス
コーピング、フィルムアウトなどといわれている。)の
防止または抑制は大きな課題である。また、前記テレス
コーピング現象と連動してメタルハニカム体を構成する
帯材(平板状帯材と波板状帯材)の変形、座屈、亀裂、
破損などが誘発されるため、これらの欠点をいかに低減
させるかという点も考慮されなければならない。更に、
前記したメタルハニカム体外周部と金属製ケーシングと
の当接面部における熱応力の開放性は、両構成要素間の
離体に対する耐久性に関連するため、熱応力の開放性の
向上は主要な課題である。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、前記したS
字状タイプまたは巴状タイプのメタルハニカム体を主要
な構成要素とするメタル担体(MS)の欠点を解消しよ
うとするものである。本発明者らは、前記欠点を解消す
べく鋭意検討を加えた。その結果、メタル担体の構成要
素としてのS字状タイプまたは巴状タイプのメタルハニ
カム体を、平板状帯材と波板状帯材を交互に所望段数に
積層して形成した所望数のスタック(S1 〜Sn ,nは
1以上の整数)を使用して製造する際に、該スタックの
構成部材である平板状帯材と波板状帯材として両帯材が
相互に係合する係合部を有するものを使用したとき、前
記欠点が効果的に解消されることが見い出された。
【0012】また、各スタックの構成部材である帯材
(平板状帯材及び波板状帯材)に係合部が形成されるこ
とから、帯材の剛性が高められることからメタルハニカ
ム体の軸方向はもとより半径方向の耐久性も改善される
ということも見い出された。
【0013】更に、前記係合部を有する帯材(平板状帯
材及び波板状帯材)を使用してスタックを構成するとと
もに、該スタックからS字状タイプまたは巴状タイプの
メタルハニカム体へ巻回成形する際、両帯材の係合部形
成による剛性の改善により、両帯材が係合されつつ巻回
形成されるため、特に波板状帯材の波形の変形が少なく
より均一なセル形状(従って均一なセル密度)を有する
メタルハニカム体が効率的に製造されることが見い出さ
れた。本発明は、前記した知見をベースにして完成され
たものであり、本発明によりメタルハニカム体と金属製
ケーシングの離体(脱離)の防止はもとより、メタルハ
ニカム体の軸方向と半径方向の耐久性に優れた経済的な
S字状タイプまたは巴状タイプのメタルハニカム体を主
要な構成要素とするメタル担体が提供される。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明を概説すれば、本
発明は、薄肉金属板製の平板状帯材(1)と波板状帯材
(2)を交互に所望段数に積層して形成した所望数のス
タック(S1 〜Sn ,nは1以上の整数)を使用し、前
記各スタックの略中央部表面に巻回用治具を配設すると
ともに、該巻回用治具を中心に同一方向に巻回成形し、
各スタックの各平板状帯材(1)と波板状帯材(2)が
外包する金属製ケーシング内壁面に当接する構造とした
排気ガス浄化用触媒を担持するためのメタルハニカム体
と、前記メタルハニカム体を収容する金属製ケーシン
グ、とから成るメタル担体において、前記各平板状帯材
(1)と各波板状帯材(2)が、夫々の帯材(1、2)
の長手方向(メタルハニカム体の軸方向を帯材の幅方向
とするとき、該幅方向に垂直な方向)において、夫々の
帯材(1、2)上に形成された平板状帯材の係合部(1
A)と波板状帯材の係合部(2A)により係合固定され
ていること、を特徴とするメタル担体に関するものであ
る。
【0015】以下、本発明の技術的構成及び実施態様を
図面を参照して詳しく説明する。なお、本発明は、図示
のものに限定されないことはいうまでもないことであ
る。
【0016】前記したように、本発明は、メタル担体の
主要な構成要素であるメタルハニカム体と金属製ケーシ
ングを主要な構成要素とするメタル担体において、前者
を特殊な構造をもったもので構成し、メタル担体の特性
を向上させる点に特徴を有する。即ち、本発明のメタル
担体は、メタルハニカム体として特殊な構造を有するS
字状タイプまたは巴状タイプのメタルハニカム体を使用
する点に最大の特徴を有するものである。
【0017】ここに、本発明の理解のために、従来のメ
タル担体(MS' )の主要な構成要素であるS字状タイ
プのメタルハニカム体(H1 ' )について説明する。従
来のS字状タイプのメタルハニカム体(H1 ' )とその
製造プロセスを含めた概要は、図19〜図11に示され
ている。即ち、図9は従来の平板状帯材(1' )と波板
状帯材(2' )を使用して製造されたS字状タイプのメ
タルハニカム体(H1 ' )の正面図を示し、図10は前
記メタルハニカム体(H1 ' )を製造するために使用さ
れる従来のスタック(S' 1 )を示し、図11は前記ス
タック(S' 1 )の略中央部の上下外面に二つの巻回成
形用治具(W1 ,W2 )を配設し、該巻回成形用治具を
同一方向に巻回してS字状タイプのメタルハニカム体
(H1 ' )を製造する方法を示している。なお、図9〜
図11において、図を明確にするために、一部の平板状
帯材(1' )と波板状帯材(2' )を示しているだけで
あり、他は省略されている。
【0018】図示されるように、従来の前記S字状タイ
プのメタルハニカム体(H1 ' )は、薄肉鋼板製の一組
の平板状帯材(1' )と波板状帯材(2' )を最小構成
単位として製作される。即ち、図10に示されるように
平板状帯材(1' )と波板状帯材(2' )を交互に所望
段数に積層してスタック(S' 1 )を形成する。次いで
図11に示されるようにスタック(S' 1 )の外表面
(上面及び下面)に二つの巻回成形用治具(W1
2 )を配設し、該治具を同一方向(例えば時計回り方
向)に巻回することにより、図8に示されるS字状タイ
プのメタルハニカム体(H1 ' )が製作される。図中、
(3)はセルを示す。なお、図9にみられるように、メ
タルハニカム体(H1 ' )の中心部において、スタック
を構成する平板状帯材(1' )と波板状帯材(2' )が
S字状にわん曲した形状となるため、当業界においては
この種のメタルハニカム体をS字状タイプと俗称してい
る。従って、本発明においてS字状タイプのメタルハニ
カム体とは、前記製造プロセスによって製造されるもの
の総称であることに留意するべきである。
【0019】そして、従来の前記S字状メタルハニカム
体(H1 ' )は、図9に示されるように金属製ケーシン
グ(C)内に填装され、固着されて従来のメタル担体
(MS' )とされる。
【0020】また、従来のメタル担体(MS' )の主要
な構成要素である巴状タイプのメタルハニカム体とその
製造プロセスを含めた概要は、図12〜図13に示され
るものである。なお、図12は、巴状タイプのメタルハ
ニカム体(H2 ' )の正面図であるが、図を明確にする
ために一部の平板状帯材(1' )と波板状帯材(2' )
を示しているだけであり、他は省略されている。前記巴
状タイプのメタルハニカム体(H2 ' )は、図13に示
されるように、次のようにして製造されるものである。
即ち、平板状帯材(1' )と波板状帯材(2' )を所望
段数に積層して形成した三つのスタック(S' 1 ,S'
2 ,S'3 )を使用し、各スタックの中心角が120°
になるように当接されて組合わせる。次いで、各スタッ
クの略中央部の外表面に一つづつ、合計三つの巻回成形
用治具(W1 ,W2 ,W3 )を図13に示されるように
配設し、該治具を同一方向(例えば時計回り方向)に巻
回することにより、図12に示される巴状タイプのメタ
ルハニカム体(H2 ' )が製作される。なお、この種の
メタルハニカム体は、図12に示されるように、その中
心部が三つ巴状の形状をしているため、当業界において
巴状タイプと俗称されている。
【0021】そして、図12に示されるように、前記従
来の巴状タイプのメタルハニカム体(H2 ' )は金属製
ケーシング(C)内に填装され固着されて従来のメタル
担体(MS' )とされる。なお、いうまでもないことで
あるが、スタックが四つ以上であってもよい。また、前
記S字状及び巴状タイプのメタルハニカム体において、
正面(断面)形状は図示の円形のものに限定されず、レ
ーストラック形状など任意形状のものであってもよい。
【0022】前記した従来のS字状タイプまたは巴状タ
イプのメタルハニカム体(H1 ' 、H2 ' )は、前述し
たように例えば巻回タイプのメタルハニカム体と比較し
て耐久性、特に外周部の耐久性が改善されたものであ
る。しかしながら、前述したようにこの種のS字状タイ
プまたは巴状タイプのメタルハニカム体を主要な構成要
素とするメタル担体においては、例えば改善された外周
部の耐久性との相対関係において、逆に中心部(軸方向
及び半径方向)の耐久性の改善が強く要求されているも
のである。また、メタルハニカム体と金属製ケーシング
との境界部における熱応力の解放性、別言すれば両構成
要素間の離体に対する耐久性の改善なども強く要求され
ている。
【0023】本発明は、S字状タイプまたは巴状タイプ
のメタルハニカム体を主要な構成要素とするメタル担体
において、前記した要求課題に対応するために前記した
技術的構成を採用するものである。以下、本発明の実施
態様について、メタルハニカム体としてS字状タイプの
ものを使用した例に基づき図面を参照して説明するが、
本発明はこれら実施態様のものに限定されない。なお、
図を明確化するために、一部の平板状帯材(1)と波板
状帯材(2)のみを示す。
【0024】図1〜図4は、本発明のメタル担体(M
S)を説明するものである。即ち、図1は、本発明のメ
タル担体(MS)を構成するS字状タイプのメタルハニ
カム体(H1 )を製造するために使用されるスタック
(S1 )において、前記スタック(S1 )を構成する第
一実施態様の平板状帯材(1)の一部斜視図である。図
2は、前記スタック(S1 )を構成する第一実施態様の
波板状帯材(2)の一部斜視図である。図3は、前記図
1〜図2で示される帯材(1、2)を交互に所望段数に
積層して形成したスタック(S1 )の斜視図である。図
4は、前記図3で示されるスタック(S1 )を使用し、
前記図9〜図11を参照して説明した従来の製造プロセ
スに従って製造したメタルハニカム体(H1)と金属製
ケーシング(C)とから成る本発明のメタル担体(M
S)の一部透視した斜視図である。
【0025】本発明の最大の特徴点は、メタルハニカム
体(H1 )を製造するためのスタック(S1 )が、該ス
タック(S1 )の構成部材である平板状帯材(1)と波
板状帯材(2)において、両帯材が相互に係合する係合
部を有するもので構成されるという点である。前記係合
部の第一実施態様が図1〜図2に示される。即ち、本発
明のスタック(S1 )を構成する第一実施態様の平板状
帯材(1)は、図1に示されるように巻回成形により製
作されるメタルハニカム体(H1 )の軸方向を帯材
(1)の幅方向とみるとき、該幅方向に垂直な方向(長
手方向)に一条の係合部(1A)を有するもので構成さ
れる。より具体的には、平板状帯材(1)に形成される
第一実施態様の係合部(1A)は、一条の係合凹部(1
1)で構成されたものである。一方、本発明のスタック
(S1 )を構成する第一実施態様の波板状帯材(2)
は、図2に示されるように前記平板状帯材の係合部(1
A)と相互に係合する係合部(2A)を有するもので構
成される。より具体的には、波板状帯材(2)に形成さ
れる第一実施態様の係合部(2A)は、波板状頂部に形
成された係合凸部(21)で構成されるものである。
【0026】前記帯材(1、2)を使用してスタックを
構成するとともに、図9〜図11を参照して説明した従
来の製造プロセスに従ってS字状タイプのメタルハニカ
ム体(H1 )が製造され、次いで前記メタルハニカム体
(H1 )と金属製ケーシング(C)を主要な構成要素と
するメタル担体(MS)が製造される。そして、本発明
のメタル担体(MS)は、前記した帯材(1、2)の構
成から明らかのように、(i) 帯材(1、2)が係合固定
部を有することから、メタルハニカム体の製造時に両帯
材を揃えやすく、かつ製造中に両帯材が変位しない(位
置ずれしない)など製造プロセス上のメリットを享受す
ることができること、(ii) 巻回成形時に、帯材(1、
2)、特に波板状帯材(2)は係合凸部(21)の形成
により剛性が高められるため、波形の変形が抑制される
ことから均一形状のセル、セル密度の一定したメタルハ
ニカム体が生産性よく製造されること、(iii) 製造され
たメタルハニカム体自体も、剛性が高められ耐久性に優
れること、特に両帯材の係合固定により軸方向のテレス
コーピングが防止されること、(iv) メタルハニカム体
の外周部と金属製ケーシングの内壁面の当接部において
も、メタルハニカム体内部に発生した熱応力に基づく変
形力が、係合部(11、21)に案内されて当接部に伝
播され、当接部で効率的に解放されるため、両構成要素
の離体が防止されること、(v) また、メタルハニカム体
外周部の帯材(平板状帯材及び波板状帯材)の変形、座
屈、破損などが効果的に抑制ないし防止されること、な
ど、メタルハニカム体の製造上のメリットはもとより多
くの優れた効果を有するものである。
【0027】本発明において、前記S字状タイプのメタ
ルハニカム体(H1 )を製作するために使用される平板
状帯材(1)としては、通常のメタルモノリスタイプの
ハニカム体を製作するときに使用されている帯材、例え
ばクロム鋼(クロム13%〜25%)、Fe−Cr20
%−Al5%などの耐熱性のステンレス鋼、あるいはこ
れに耐高温酸化性を改善するために希土類金属(RE
M)を加えた耐熱性のステンレス鋼など、厚さが0.0
4mm〜0.1mm程度の帯材が使用される。また、波板状
帯材(2)としては、前記平板状帯材(1)から所定の
略正弦波、略三角波もしくは略台形波を有するように波
付加工したものが使用される。なお、平板状帯材(1)
と波板状帯材(2)にAlを含有させたものや、あるい
はその表面にAl層を設けたものを熱処理し、その表面
にウィスカー状もしくはマッシュルーム状のアルミナ
(Al2 3 )を析出させたものが好ましい。前記ウィ
スカー状などのアルミナは、Pt,Pd,Rhなどの排
気ガス浄化用触媒を担持するためのウォッシュコート層
を強固に保持することができるので好ましいものであ
る。
【0028】本発明において、前記S字状タイプのメタ
ルハニカム体(H1 )が填装、固着される金属製ケーシ
ング(C)の素材としては、前記メタルハニカム体(H
1 )を構成する帯材(1、2)と同種の耐熱鋼を用いて
もよいし、更に耐熱耐食性に富むものを用いてもよい。
また、外側部分の金属材料を内側部分より耐熱耐蝕性に
富むものとした二重構造のもの、具体的には内側部分に
フェライト系ステンレス鋼を、外側部分にオーステナイ
ト系ステンレス鋼を使用したものを用いてもよい。
【0029】前記した本発明の第一実施態様のメタル担
体(MS)において、S字状タイプのメタルハニカム体
(H1 )を構成する帯材(平板状帯材と波板状帯材)の
当接部の固着、及びメタルハニカム体(H1 )とメタル
ケーシング(C)の当接部の固着はろう接合や溶接など
当業界の常法に従って行なえばよい。例えば、ろう接合
を採用する場合、Ni系など当業界において周知の高温
ろう材の水性分散液の漬浸処理、バインダー塗布後の粉
末ろう材の適用、メッキ技術の適用、アモルファスろう
材箔などの高温ろう材箔の適用、など従来公知の方法に
よりろう材をメタルハニカム体あるいはその構成部材な
どに適用すればよい。次いで非酸化性雰囲気下、減圧下
での加熱処理などろう材が溶融する条件を適宜、選択し
てろう接合を行なえばよい。
【0030】本発明において、前記帯材(1,2)上に
形成される係合部(1A,2A)は、前記した第一実施
態様のものに限定されず、種々の変形例が可能である。
以下、この点を図面を参照して説明する。
【0031】図5は、前記図1の平板状帯材(1)と組
合わせて使用することが出来る第二実施態様の波板状帯
材(2)の一部斜視図である。図5の第二実施態様の波
板状帯材(2)が前記図2の第一実施態様の波板状帯材
(2)と大きく異なる点は、係合部(2A)が、波形の
頂部と谷部に形成されている点である。即ち、係合部
(2A)は、波形頂部の係合凸部(22)と波形谷部の
係合凸部(23)により構成される。前記した第二実施
態様の波板状帯材(2)が、図1に示される第一実施態
様の平板状帯材(1)と組合わされる場合、各帯材間に
係合関係が形成されるため、前記した種々の利点を確実
に得ることができる。
【0032】図6は、本発明のスタック(S1 )を構成
する第三実施態様の1組の平板状帯材(1)と波板状帯
材(2)の一部斜視図である。第三実施態様において、
平板状帯材の係合部(1A)は二条の凹部(12、1
3)で構成され、かつ、波板状帯材の係合部(2A)は
前記平板状帯材の係合部(1A)との係合位置関係にお
いて二条の凸部(24、25)で構成される。
【0033】図7は、本発明のスタック(S1 )を構成
する第四実施態様の1組の平板状帯材(1)と波板状帯
材(2)の一部斜視図である。第四実施態様において、
平板状帯材(1)と波板状帯材(2)に形成される係合
部(1A,2A)の凹凸関係は、第一実施態様(図1〜
図2)のものと逆の関係にある。即ち、第四実施態様に
おいて、平板状帯材の係合部(1A)は一条の凸部(下
に凸)(14)で構成され、かつ、波板状帯材(2)の
係合部(2A)は前記平板状帯材の係合部(1A)との
係合位置関係において一条の凹部(下に凹)(26)で
構成される。
【0034】図8は、第五実施態様を示すものであり、
二枚の平板状帯材(1、1)の間に波板状帯材(2)を
挟持し、かつ夫々の帯材間で係合関係が維持されるよう
にしたものである。即ち、上部平板状帯材の係合部(1
A)は凹部(15)、下部平板状帯材の係合部(1A)
は凸部(16)で構成される。一方、前記両平板状帯材
の間に配設される波板状帯材(2)の係合部(2A)
は、前記上部平板状帯材の係合部(1A)の凹部(1
5)との係合位置、即ち波形頂部に凹部(27)、及び
前記下部平板状帯材の係合部(1A)の凸部(16)と
の係合位置、即ち波形谷部に凹部(28)、をそれぞれ
形成することにより構成される。
【0035】
【発明の効果】本発明のメタルハニカム体と前記メタル
ハニカム体を外包する金属製ケーシングとから成るメタ
ル担体は、(i) メタルハニカム体としてS字状タイプま
たは巴状タイプのメタルハニカム体を採用するととも
に、(ii) 前記メタルハニカム体を製造するために使用
されるスタック(S1 〜Sn,nは1以上の整数)にお
いて、各スタックの構成部材である平板状帯材と波板状
帯材を両帯材が相互に係合固定される係合部を有するも
ので構成する、という技術的構成を有するものである。
【0036】本発明のメタル担体は、前記技術的構成に
より、(i) 帯材(1、2)が係合固定部を有することか
ら、メタルハニカム体の製造時に両帯材を揃えやすく、
かつ製造中に両帯材が変位しない(位置ずれしない)な
ど製造プロセス上のメリットを享受することができるこ
と、(ii) 巻回成形時に、帯材(1、2)、特に波板状
帯材(2)は係合凸部(21)の形成により剛性が高め
られるため、波形の変形が抑制されることから均一形状
のセル、セル密度の一定したメタルハニカム体が生産性
よく製造されること、(iii) 製造されたメタルハニカム
体自体も、剛性が高められ耐久性に優れること、特に両
帯材の係合固定により軸方向のテレスコーピングが防止
されること、(iv) メタルハニカム体の外周部と金属製
ケーシングの内壁面の当接部においても、メタルハニカ
ム体内部に発生した熱応力に基づく変形力が、係合部
(11、21)に案内されて当接部に伝播され、当接部
で効率的に解放されるため、両構成要素の離体が防止さ
れること、(v) また、メタルハニカム体外周部の帯材
(平板状帯材及び波板上帯材)の変形、座屈、破損など
が効果的に抑制ないし防止されること、など、メタルハ
ニカム体の製造上のメリットはもとより多くの優れた効
果を有するものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明のメタル担体(MS)に適用される第
一実施態様の平板状帯材(1)の一部斜視図である。
【図2】 本発明のメタル担体(MS)に適用される第
一実施態様の波板状帯材(2)の一部斜視図である。
【図3】 本発明のメタル担体(MS)を構成するメタ
ルハニカム体(H1)を製造するために使用されるスタ
ック(S1 )の斜視図である。
【図4】 本発明のメタル担体(MS)の一部透視した
斜視図である。
【図5】 本発明のメタル担体(MS)に適用される第
二実施態様の波板状帯材(2)の一部斜視図である。
【図6】 本発明の第三実施態様の1組の平板状帯材
(1)と波板状帯材(2)の一部斜視図である。
【図7】 本発明の第四実施態様の1組の平板状帯材
(1)と波板状帯材(2)の一部斜視図である。
【図8】 本発明の第五実施態様の上下平板状帯材
(1、1)と波板状帯材(2)の一部斜視図である。
【図9】 従来のS字状タイプのメタルハニカム体(H
1 ' )を主要な構成要素とするメタル担体(MS' )の
一部を省略した正面図である。
【図10】 図9に示される従来のメタルハニカム体
(H1 ' )を製造するために使用される1つのスタック
(S' 1 )の斜視図である。
【図11】 図10に示されるのスタック(S' 1 )の
正面図を示すとともに巻回成形用治具による巻回成形を
説明する図である。
【図12】 従来の巴状タイプのメタルハニカム体(H
2 ' )を主要な構成要素とするメタル担体(MS' )の
一部を省略した正面図である。
【図13】 図12のメタルハニカム体(H2 ' )を構
成する三つのスタック(S' 1 ,S' 2 ,S' 3 )の巻
回成形用治具による巻回成形を説明する図である。
【符号の説明】
MS ……………本発明のメタル担体 H1 、H2 ……………メタルハニカム体 C ……………メタルケーシング 1 ……………平板状帯材 1A ……………(平板状帯材に形成された)
係合部 2 ……………波板状帯材 2A ……………(波板状帯材に形成された)
係合部 3 ……………セル(網目状通気孔路) S1 ……………本発明のスタック S' 1 ,S '2 ,S' 3 ………従来のスタック 1' ……………従来の平板状帯材 2' ……………従来の波板状帯材 MS' ……………従来のメタル担体 H1 ' ,H2 ' ……………従来のメタルハニカム体 W1 ,W2 ,W3 ………巻回成形用治具
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 F01N 3/28 301 U

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 薄肉金属板製の平板状帯材(1)と波板
    状帯材(2)を交互に所望段数に積層して形成した所望
    数のスタック(S1 〜Sn ,nは1以上の整数)を使用
    し、前記各スタックの略中央部表面に巻回用治具を配設
    するとともに、該巻回用治具を中心に同一方向に巻回成
    形し、各スタックの各平板状帯材(1)と波板状帯材
    (2)が外包する金属製ケーシング内壁面に当接する構
    造とした排気ガス浄化用触媒を担持するためのメタルハ
    ニカム体と、前記メタルハニカム体を収容する金属製ケ
    ーシング、とから成るメタル担体において、 前記各平板状帯材(1)と各波板状帯材(2)が、夫々
    の帯材(1、2)の長手方向(メタルハニカム体の軸方
    向を帯材の幅方向とするとき、該幅方向に垂直な方向)
    において、夫々の帯材(1、2)上に形成された平板状
    帯材の係合部(1A)と波板状帯材の係合部(2A)に
    より係合固定されていること、を特徴とするメタル担
    体。
  2. 【請求項2】 平板状帯材の係合部(1A)が一条の係
    合凹部(11)、波板状帯材の係合部(2A)が波形頂
    部に形成された係合凸部(21)で構成されるものであ
    る請求項1に記載のメタル担体。
  3. 【請求項3】 平板状帯材の係合部(1A)が一条の係
    合凹部(11)、波板状帯材の係合部(2A)が波形頂
    部と波形谷部に形成された係合凸部(22、23)で構
    成されるものである請求項1に記載のメタル担体。
  4. 【請求項4】 平板状帯材の係合部(1A)が二条の係
    合凹部(12、13)、波板状帯材の係合部(2A)が
    波形頂部に形成され、かつ前記二条の係合凹部(12、
    13)の夫々に係合する二条の係合凸部(24、25)
    で構成されたものである請求項1に記載のメタル担体。
  5. 【請求項5】 平板状帯材の係合部(1A)が一条の係
    合凸部(14)、波板状帯材の係合部(2A)が波形頂
    部に形成された係合凹部(26)で構成されたものであ
    る請求項1に記載のメタル担体。
  6. 【請求項6】 (i) 平板状帯材(1)が、係合部(1
    A)として下に係合部(15)を有するものと、係合部
    (1A)として上に凸の係合凸部(16)を有する二種
    のもので構成され、かつ、 (ii) 前記二種の平板状帯材の間に介在される波板状帯
    材(2)が、波形頂部に係合凹部(27)と波形谷部に
    係合凹部(28)を有するもので構成されたもの、であ
    る請求項1に記載のメタル担体。
  7. 【請求項7】 メタルハニカム体が、S字状タイプまた
    は巴状タイプのものである請求項1に記載のメタル担
    体。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008132497A (ja) * 2008-02-14 2008-06-12 Ecocat Oy 改良された触媒反応器
US9353962B2 (en) 2008-12-10 2016-05-31 Cor-A-Vent, Inc. Roof vent
CN110260316A (zh) * 2019-06-20 2019-09-20 华帝股份有限公司 红外线金属蜂窝体及燃烧器

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