JPH07307527A - 光半導体装置、光通信用光源の駆動方法、それを用いた光通信方式、及び光通信システム - Google Patents

光半導体装置、光通信用光源の駆動方法、それを用いた光通信方式、及び光通信システム

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JPH07307527A
JPH07307527A JP6122961A JP12296194A JPH07307527A JP H07307527 A JPH07307527 A JP H07307527A JP 6122961 A JP6122961 A JP 6122961A JP 12296194 A JP12296194 A JP 12296194A JP H07307527 A JPH07307527 A JP H07307527A
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optical
light
semiconductor laser
wavelength
optical communication
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JP6122961A
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Toshihiko Onouchi
敏彦 尾内
Masao Majima
正男 真島
Seiji Mishima
誠治 三島
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Abstract

(57)【要約】 【目的】動的波長変動の小さい直接偏波変調方式を用い
た光通信用光源などを構築できる光半導体装置、光通信
用光源の駆動方法、それを用いた光通信方式、及び光通
信システムである。 【構成】半導体レーザ1を光通信用光源として使う。半
導体レーザ1は、光導波路の一部に流す電流を変調して
偏波面の異なる2つの発振偏波モードがスイッチする構
造である。半導体レーザ1の変調された出力光の偏波面
の異なる2つの偏波モードを異なる伝搬方向に分岐する
手段2と、2つの偏波モードのうち1つの光を光伝送路
9に結合させる手段と、残りの1つの光を電気信号に変
換するホトダイオード3とを備える。光伝送路9に結合
された光の変調状態が安定化されるように、前記電気信
号を元に半導体レーザ1に流す電流を制御する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、光半導体装置、光通信
用光源の駆動方法、それを用いた光通信方式、及び光通
信システム、特に、高速変調時においても動的波長変動
を抑え、安定に高密度の波長多重光通信を実現するため
の光通信用光源装置の駆動方法及びそれを用いた光通信
方式、光通信システムなどに関する。
【0002】
【従来の技術】近年、光通信分野において伝送容量を拡
大することが望まれており、複数の波長あるいは光周波
数を1本の光ファイバに多重させた光周波数多重(光F
DM)伝送の開発が行なわれている。
【0003】光FDMの技術は受信方法によって2つに
大別できる。その2つは、局発光源とのビートを取って
中間周波数を得て検出するコヒーレント光通信と、波長
可変フィルタで所望の波長(周波数)の光のみを透過さ
せて検出する方法である。
【0004】ここでは、後者の波長可変フィルタを用い
た光通信方式について問題にするものである。上記波長
可変フィルタには、マッハツェンダ型、ファイバファブ
リペロ型、AO(音響光学)変調器型、半導体型などが
あり、夫々開発が進められている。
【0005】マッハツェンダ型、ファイバファブリペロ
ー型は透過帯域幅が比較的自由に設計でき、数Å程度の
狭いものが得られる為、光FDM通信の周波数多重度を
大きくできる利点がある。更に、信号の偏波状態の影響
を受けないという大きなメリットがある。マッハツェン
ダ型の公知例としては、K. Oda et al.
“光FDM用フィルタのチャネル選択特性”, OCS
89−65 1989に開示があり、ファイバファブ
リペロー型の公知例としては、I. P. Kamin
ow et al. “FDMA−FSK Star
Networkwith a Tunable Opt
ical Filter Demultiplexe
r”, IEEE J. Lightwave Tec
hnol., vol.6, NO.9, p.140
6, September, 1988等に開示があ
る。しかし、これらは、光の損失がある、半導体光検出
器とフィルタの集積化が不可能で受信装置の小型化が困
難である等の欠点がある。
【0006】AO変調器型の場合は、透過帯域幅が大き
く数10Å程度となる為、受信制御は容易であるが、波
長多重数が大きくできない。従来例としては、“N.
Shimosaka et al. 音響光学フィルタ
を用いた波長分割/時分割複合多重型放送局内光ネット
ワーク”, OCS 91−83 1991に開示があ
る。これの欠点としては、光の損失がある、集積化不可
能である、信号の偏波状態の影響を受けるので偏波制御
が必要である等が挙げられる。
【0007】一方、半導体型の場合、例えば単一縦モー
ド化の為に光ガイド層に回折格子を備えたDFBフィル
タは、透過帯域幅を狭く(数Å)できて、光の増幅作用
(20dB程度)を合わせもち、波長多重度を大きくし
かも最低受信感度を小さくできるという利点を持つ。そ
の公知例としては、T. Numai et al.
“半導体可変波長フィルタ”, OQE 88−65
1988に開示がある。これは、半導体光検出器と同じ
材料で構成できる為、集積化可能であり小型化できる。
【0008】以上より、半導体DFB型は光FDM通信
に適した特性をもつ光フィルタであるといえる。
【0009】また、信号変調方式の現状は次の様なもの
である。現在、光フィルタを用いた伝送系で最も多く用
いられている方式は、ディジタル強度変調方式(AS
K;Amplitude Shift Keying)
である。この変調を行うには、LDの注入電流を直接変
調する方法と、外部強度変調器を使う方法がある。前者
はLDの波長チャーピング(数Å程度)の為、高密度波
長多重には向かず、後者は変調器での光の損失に問題が
ある。そこで、LDの注入電流に微小振幅の信号を重畳
してディジタル周波数変調(FSK; Frequen
cy Shift Keying)を行い、光フィルタ
の波長弁別特性を利用して復調する方法も開発されてい
る(例えば、M.J.Chawski et al.
“1.56 Gbit/s FSK Transmis
sion System Using Two Ele
ctrode DFB Laser As A Tun
able FSK Discriminator/Ph
otodetector”, Electron. L
ett. Vol. 26 No. 15 1990
参照)。この他の方式としてDFBレーザの発振光の偏
波モードをスイッチングさせTE、TMのうち一方のモ
ードのみを選択するというものも提案されている。
【0010】伝送容量をなるべく多くするためには、多
重信号間の波長(周波数)間隔を小さくすることが重要
である。そのためには、波長可変フィルタの透過帯域幅
が小さく、光源となるレーザの占有周波数帯域あるいは
スペクトル線幅が小さいことが望ましい。例えば、波長
可変幅3nmの半導体分布帰還型(DFB)フィルタで
は、透過帯域幅が0.03nm程度であるため、理想的
には100チャネルの多重が可能である。しかし、この
場合、光源のスペクトル線幅が0.03nm以下である
ことが要求される。現状では、動的単一モード発振する
半導体レーザとして知られるDFBレーザでも、直接A
SK変調を行なうと、動的波長変動が起きてスペクトル
線幅が0.3nm程度まで広がってしまう。よって、こ
のレーザはこのような波長多重伝送には向かない。
【0011】そこで、このような波長変動を抑えるた
め、前述したように、外部強度変調器を用いる方式(例
えば、鈴木他;“4/λシフトDFBレーザ/吸収型光
変調器集積光源”,電子情報通信学会研究会予稿集,O
QE90−45,p.99,1990)、直接FSK変
調方式、直接偏波変調方式(例えば、特開平2−159
781)などが提案されている。
【0012】上記3つの提案例を比較してみる。外部強
度変調器の場合、波長変動が0.03nm程度あって仕
様に対してぎりぎりの性能であり、装置の点数も増える
ためコストなどの面で好ましくない。また、FSK方式
の場合、受信側のフィルタを波長弁別装置として機能さ
せる必要があり、複雑な制御技術を必要とする。
【0013】一方、直接偏波変調方式は、通常のDFB
レーザを多電極化するだけで装置点数は増えず、波長変
動が外部変調方式に比べてさらに小さい。また、伝送信
号はASKのため、受信側のフィルタ等の負荷も小さい
という利点がある。
【0014】
【発明が解決しようとしている課題】以上のように、偏
波変調方式は、波長多重伝送等に好適な変調方式である
が、従来の提案例では、偏波変調の駆動方法についての
言及はなく、実用化するには先ず駆動方法を確立しなけ
ればならない。
【0015】偏波変調は、多電極DFBレーザの1つの
電極に矩形信号を与え、TE偏波とTM偏波をスイッチ
ングさせ、出射端に偏光子を配していずれかの偏波を取
り出し、ASK変調するものであるが、その消光比ない
しそれに比例する量(以下、単に消光比という)はレー
ザのバイアス電流に敏感である。例えば、バイアス電流
が0.1mAずれただけで消光比が半減することもあ
る。そこで、直流電流、素子温度に精密な制御が必要に
なり、実用上問題がある。
【0016】よって、本発明の目的は、上記問題点を解
決した光半導体装置、光通信用光源装置の駆動方法ない
し装置、及びそれを用いた光通信方式、光通信システム
等を提供することにある。
【0017】
【課題を解決するための手段】上記問題点を解決し、実
用的な偏波変調駆動方式を提供するために、1つは、半
導体レーザを光通信用光源として使うときの駆動方法な
いし装置であって、前記半導体レーザは光導波路の一部
に流す電流を変調(変調信号)することで偏波面の異な
る2つの発振偏波モードがスイッチする構造であり、前
記半導体レーザの変調された出力光の前記偏波面の異な
る2つの偏波モードを異なる伝搬方向に分岐する手段
と、前記2つの偏波モードのうち1つの光を光伝送路に
結合させる手段と、残りの1つの光を電気信号に変換す
る手段とを持ち、上記光伝送路に結合された光の変調状
態が安定化されるように、前記電気信号を元に前記半導
体レーザに流す電流を制御することを特徴とする光通信
用光源の駆動方法ないし装置である。即ち、具体的に
は、偏光子の変わりに偏光ビームスプリッタを用いて、
TE偏波とTM偏波の2つに分け、一方を伝送路に、も
う一方をレーザのフィードバック制御用としている。
【0018】図1を基に具体的に説明する。2電極構成
のDFB型半導体レーザ1の片側の電極に流すバイアス
電流I1に小振幅のディジタル信号を重畳させ、TE/
TM偏波スイッチング変調を行う。偏波変調は、図16
に示すようにバイアス電流I2を一定にしてI1を変化さ
せた時に、あるバイアス点で発振モードがTE偏波から
TM偏波にスイッチングする現象を利用して、I1の矩
形信号に応じて図17に示すように時間的に偏波面を変
調する技術である。その時の偏光ビームスプリッタ透過
後のTE偏波光に対する消光比と変調電流振幅の関係
を、バイアス電流I1をパラメータにプロットしたグラ
フを図27に示す。I1が27.6mAの時、最も小さ
い電流振幅で消光比が大きくなり、最適点であることが
わかる。I1がこれより小さくなると、同じ消光比を得
るのにより大きな電流振幅を必要とすることがわかる。
また、I1が大きくなると、電流振幅を大きくしても消
光比が充分に得られないことがわかる。このように、I
1に関して最適な点が存在するが、これは、バイアス点
がTE偏波寄りかTM偏波寄りかによって消光比が異な
ってくるからである。そこで、偏波変調された光のうち
伝送に用いない偏波(ここではTM偏波とするが)でバ
イアス点がずれた量をモニターしてフィードバック制御
を行なう。図1のようにレーザからの光を偏光ビームス
プリッタ2によってTEとTMに分け、TM光をホトダ
イオード3によって受光する。ここで得られた電気信号
からローパスフィルタ4によって低周波成分を取り出
し、レーザ駆動用の電流源5によってバイアス電流I1
を制御する。図4に示すように、バイアス点がTE偏光
寄りにずれるとこのモニタ信号が小さくなり、TMにず
れると大きくなるので、この信号によってずれ量を検出
できフィードバック制御系が組める。以上のような駆動
方法により、伝送路に送り出すTE光は安定な消光比を
保つことができる。
【0019】より詳細には、以下の如き構成にすること
も出来る。半導体レーザにおいて制御される電流が、変
調信号を流す光導波路の部分と同じ部分または異なる部
分に流す電流である。半導体レーザが、発光層を含む光
導波路に近接して回折格子を備えた分布帰還型半導体レ
ーザであり、前記発光層が量子井戸で構成され、ホール
の順位であるライトホール順位と電子の基底順位間のエ
ネルギーバンドギャップに対応する波長の近傍にブラッ
グ波長がくるように前記回折格子のピッチが設定され、
ブラッグ波長でのしきい値利得が前記2つの偏波モード
でほぼ等しくなるように構成されている半導体レーザを
光源とする。分布帰還型半導体レーザの発光層が、引っ
張り歪が導入された多重量子井戸で構成され、ホールの
順位であるヘビーホール順位とライトホール順位が等し
いか若しくはライトホール順位の方が高い構成とした半
導体レーザを光源とする。前記電気信号を低域通過フィ
ルタを通して差動アンプで基準電圧と比較した出力を、
比例、積分回路によって適当な帰還率で、前記半導体レ
ーザを駆動する直流電流源にフィードバックすることで
前記半導体レーザに流す電流を制御する。前記半導体レ
ーザに流す電流を低周波の正弦波によって変調する手段
と、前記電気信号と前記低周波の正弦波を乗算する手段
とを持ち、前記乗算する手段の出力を低域通過フィルタ
を通して差動アンプで基準電圧と比較し、その出力を比
例、積分回路によって適当な帰還率で、前記半導体レー
ザを駆動する直流電流源にフィードバックすることで前
記半導体レーザに流す電流を制御する。前記半導体レー
ザが、導波路の少なくとも2つの部分に流す電流の比を
変えることでその発振波長が可変であり、電気信号に変
換する手段の直前に波長の変動を透過光の強度の変動に
変換する波長弁別器を備える。前記波長弁別器を介して
前記電気信号に変換する手段に入力した光の電気信号を
低域通過フィルタを通して差動アンプで基準電圧と比較
した出力を、比例、積分回路によって適当な帰還率で、
前記半導体レーザを駆動する直流電流源にフィードバッ
クすることで前記半導体レーザに流す電流を制御する制
御法で前記発振波長を安定化する。前記半導体レーザに
流す電流を低周波の正弦波によって変調する手段と、前
記波長弁別器を介して前記電気信号に変換する手段に入
力した光の電気信号と前記低周波の正弦波を乗算する手
段とを持ち、前記乗算する手段の出力を低域通過フィル
タを通して差動アンプで基準電圧と比較し、その出力を
比例、積分回路によって適当な帰還率で、前記半導体レ
ーザを駆動する直流電流源にフィードバックすることで
前記半導体レーザに流す電流を制御する制御法で前記発
振波長を安定化する。前記半導体レーザが、導波路の少
なくとも2つの部分に流す電流の比を変えることでその
発振波長が可変であり、電気信号に変換する手段の直前
に波長の変動を透過光の強度の変動に変換する波長弁別
器を備え、前記波長弁別器を介して前記電気信号に変換
する手段に入力した光の電気信号を低域通過フィルタを
通して差動アンプで基準電圧と比較した出力を、比例、
積分回路によって適当な帰還率で、前記半導体レーザを
駆動する直流電流源にフィードバックすることで前記半
導体レーザに流す電流を制御する制御法で前記発振波長
をも同時に安定化する。前記半導体レーザが、導波路の
少なくとも2つの部分に流す電流の比を変えることでそ
の発振波長が可変であり、電気信号に変換する手段の直
前に波長の変動を透過光の強度の変動に変換する波長弁
別器を備え、前記半導体レーザに流す電流を低周波の正
弦波によって変調する手段と、前記波長弁別器を介して
前記電気信号に変換する手段に入力した光の電気信号と
前記低周波の正弦波を乗算する手段とを持ち、前記乗算
する手段の出力を低域通過フィルタを通して差動アンプ
で基準電圧と比較し、その出力を比例、積分回路によっ
て適当な帰還率で、前記半導体レーザを駆動する直流電
流源にフィードバックすることで前記半導体レーザに流
す電流を制御する制御法で前記発振波長をも同時に安定
化する。
【0020】また、上記問題点を解決するため、本発明
の2つ目の構成の集積光半導体装置では、 発光層を含
む光導波路の一部に流す電流を変調(変調信号)するこ
とで偏波面の異なる2つの発振偏波モードがスイッチす
る構造の半導体レーザと、前記半導体レーザの変調され
た出力光の前記偏波面の異なる2つの偏波モードを異な
る伝搬方向に分岐する導波型の偏波モードスプリッタ
と、前記2つに分けられた偏波モードのうち少なくとも
一方の光を電気信号に変換する光検出器とを同一基板上
に集積したことを特徴とする。即ち、直接偏波変調可能
な半導体レーザと、偏光ビームスプリッタと、ホトダイ
オードを光導波路を用いて集積化するものである。
【0021】具体的には、図9のようにY分岐型の偏波
ビームスプリッタと3電極型のDFBレーザを集積し、
ビームスプリッタの終端の一方にはホトダイオードを同
一半導体基板上にモノリシックに集積化したものであ
る。偏波ビームスプリッタは、超格子の混晶化で屈折率
がTE偏波に対しては減少、TM偏波に対しては増加す
る効果を利用して作製できる(鈴木他;“半導体超格子
の混晶化による偏波モードフィルタ/スプリッタ”,電
子情報通信学会研究会報告OQE91−160,p.5
5,1991)。他に、Y分岐型偏波モードスプリッタ
には、金属装荷した導波路はTMモードの損失が大きく
なることを利用したもの(Y.Yamamoto et
al.,J.Q.Electron.,QE−11,
p.729,1975)、図11のようにLiNbO3
基板を用いた偏波モードスプリッタに半導体レーザ及び
ホトダイオードをハイブリッド実装したものでもよい。
また、図12のように縦型の方向性結合器と半導体レー
ザ及びホトダイオードを集積化させる方法もある。
【0022】より詳細には、以下の如き構成も可能であ
る。半導体レーザを有し、前記半導体レーザは光導波路
の一部に流す電流を変調(変調信号)することで偏波面
の異なる2つの発振偏波モードがスイッチする構造であ
り、前記半導体レーザの変調された出力光の前記偏波面
の異なる2つの偏波モードを異なる伝搬方向に分岐する
手段と、前記2つの偏波モードのうち1つの光を光伝送
路に結合させる手段と、残りの1つの光を電気信号に変
換する手段とを持ち、上記光伝送路に結合された光の変
調状態と発振波長のうち少なくとも一方が安定化される
ように、前記電気信号を元に前記半導体レーザに流す電
流を制御する。発光層を含む光導波路の一部に流す電流
を変調(変調信号)することで偏波面の異なる2つの発
振偏波モードがスイッチする構造の半導体レーザと、前
記半導体レーザの変調された出力光の前記偏波面の異な
る2つの偏波モードを異なる伝搬方向に分岐する導波型
の偏波モードスプリッタと、前記2つに分けられた偏波
モードのうち少なくとも一方の光を電気信号に変換する
光検出器とを同一基板上に集積している。前記偏波モー
ドスプリッタが、同一平面上にY分岐導波路層で形成さ
れ、導波路層に半導体超格子を含み、前記Y分岐導波路
層の一方の導波路層のみ前記半導体超格子を混晶化して
ある。前記偏波モードスプリッタが、同一平面上にY分
岐導波路層で形成され、前記Y分岐導波路層の一方の導
波路層のみ金属を装荷してある。前記偏波モードスプリ
ッタが、縦方向に少なくとも2つの導波層で形成され、
前記導波層のいずれかの近傍に回折格子を備えている。
前記偏波モードスプリッタが、前記半導体レーザの共振
器の両側に2つ備えられている。前記光検出器は、前記
偏波モードスプリッタの片方の導波路層の光のみを検出
するために1つだけ備えている。前記光検出器は、前記
偏波モードスプリッタの両方の導波路層の光を検出する
ために2つ備えている。集積光半導体装置の外部に出射
される光の変調状態と発振波長のうちの少なくとも一方
が安定化されるように、前記光検出器で得られた電気信
号を元に、前記半導体レーザに流す電流を制御する。
【0023】また、上記目的を達成する本発明の光通信
方式においては、前記通信方式に用いる光源が、光導波
路の一部に流す電流を変調(変調信号)することで偏波
面及び波長の異なる2つの発振モードがスイッチする構
造の半導体レーザであって、前記半導体レーザの変調さ
れた出力光のうち、波長弁別する手段によって前記2つ
の発振モードのうち1つの発振モードを選択して光伝送
路に結合させることによって前記出力光をASK変調
し、光通信の信号に用いることを特徴とする。
【0024】より詳細には、以下の構成も可能である。
前記波長弁別する手段として、前記半導体レーザから出
射される2つの発振モードのうちいずれか1つを光伝送
路に結合させるような固定フィルタを用い、信号光をA
SK変調する。前記ASK変調された信号光を光ファイ
バで伝送し、光受信器で直接検波する。前記波長弁別す
る手段がファブリペローエタロンで構成されている。前
記半導体レーザが、光導波路の少なくとも2つ以上の部
分に流す電流の比を変えることによって、その2つの発
振モードの発振波長が可変であり、前記波長弁別する手
段として、前記半導体レーザの発振波長に同調して2つ
の発振モードのうちいずれか1つを光伝送路に結合させ
るような波長可変フィルタを用い、信号光をASK変調
する。1本の光ファイバに光通信用光源を複数接続し、
複数の波長の光をそれぞれ変調して伝送させ、光フィル
タを備えた光受信器により所望の波長に光にのせた信号
のみを取り出すように、波長分割多重伝送する。前記固
定光フィルタが、DFBフィルタで構成されている。前
記波長可変フィルタが、DFBフィルタで構成されてい
る。前記波長弁別する手段として、特定の波長の光波と
それ以外の光波を空間的に分離する素子を用い、2つの
発振モードのうち1つを光伝送路に結合させ、残り1つ
のモードを電気信号に変換させる手段を具備しており、
前記電気信号を元に前記光源となる半導体レーザの駆動
条件を設定することによって、前記光伝送路に結合され
た光波の変調状態と発振波長のうち少なくとも一方を安
定化させる。
【0025】また、上記目的を達成する光通信方式で
は、上記の駆動方法で光通信用光源を直接変調して、光
ファイバで伝送し、光受信器で直接検波することを特徴
とする。
【0026】また、上記目的を達成する光通信方式で
は、1本の光ファイバに、上記の駆動方法で直接変調す
る光通信用光源を複数接続し、複数の波長の光をそれぞ
れ変調して伝送させ、光フィルタを備えた光受信器によ
り所望の波長に光にのせた信号のみを取り出すように、
波長分割多重伝送することを特徴とする。
【0027】また、上記目的を達成する光−電気変換装
置または波長分割多重光伝送システムでは、上記光通信
用光源と光受信器を1つにまとめ、上記の光通信方式に
よる光送受信を行うことを特徴とする。
【0028】また、上記目的を達成する光CATVシス
テムでは、放送センタに、上記の駆動方法で直接変調す
る光通信用光源を備えて、光加入者に光フィルタを備え
た光受信器を備え、上記の光通信方式を行うことを特徴
とする。
【0029】
【実施例1】本発明による第1の実施例を説明する。図
2(a)は本実施例で使われる半導体DFBレーザの断
面斜視図である。同図において、101は基板となるn
−InP、102は深さ0.05μmの回折格子gが形
成されたn−InPバッファ層、103は厚さ0.2μ
mのn−In0.82Ga0.18As0.40.6
下部光ガイド層、104はi−In0.28Ga
0.72As井戸層(厚さ10nm)、i−In
0.82Ga0.18As0.40.6バリア層(厚
さ10nm)10層からなる歪超格子構造の活性層、1
05はp−InPクラッド層、106はp−In
0.53Ga0.47Asコンタクト層、107は高抵
抗InP埋め込み層、108はコンタクト層106が除
去された電極分離領域、109は光出射側の電極である
Cr/AuZnNi/Au層、110は信号を重畳した
電流を流す電極であるCr/AuZnNi/Au層、1
11は基板側電極であるAuGeNi/Au層、112
は反射防止膜となるSiO膜である。ここで、このDF
Bレーザは、活性層104が引っ張り歪をもつ多重量子
井戸層になっており、Elh0−Ee0とEhh0−E
e0(すぐ下で説明)の遷移エネルギーを等しく設計し
てあるため、通常のDFBレーザに比べるとTM偏波
(ライトホールと電子の基底準位間遷移エネルギー(E
lh0−Ee0)に対応する)での発振しきい値が低
く、効率よく偏波スイッチングできる構成になってい
る。図1に示したDFBレーザ1ではグレーティングg
が活性層の上部に形成されていて、図2(a)の構成と
は異なる様に描いてあるが、動作は実質的に両者同じで
ある。
【0030】上記構成で、電極109、110にバイア
ス電流を流し、レーザ発振直前の状態にした時の発光ス
ペクトルを図2(b)に示す。ライトホールと電子の基
底準位間遷移エネルギー(Elh0−Ee0)に対応す
る波長は1.56μm、ヘビーホールと電子の基底準位
間遷移エネルギー(Ehh0−Ee0)に対応する波長
も1.56μmとなる。また、TEモード(実線)とT
Mモード(破線)の発光スペクトルはほぼ重なるが、回
折格子gによる分布帰還波長はElh0−Ee0に対応
する波長の近傍となるように回折格子gのピッチを24
0nmに設定し、TEモードで1.562μm、TMモ
ードで1.558μmにブラッグ波長を持つ構成にして
いる。
【0031】ここで、電極109にDCバイアス52m
A、電極110にDCバイアス27.6mAを流し、電
極110に振幅5mAのディジタル信号を重畳させる
と、すでに述べたようにTE/TM間で偏波スイッチン
グが起こる。このレーザ光を図1に示した様に偏光ビー
ムスプリッタによってTE偏波とTM偏波に分ける。こ
のときの時間波形を図3に示す。図3において、(1)
は電流源7からの変調電流ΔIの波形、(2)はレー
ザの出力光、(3)はTE偏波の光出力、(4)はTM
偏波の光出力を表している。図3のように、レーザ出力
光は変調によって大きく変化しないが(図3(2))、
偏光分離後はそれぞれ逆相で変調されていることがわか
る(図3(3),(4))。この時、変調帯域は200
kHz〜5GHzであった。低域特性が悪いのは、熱の
影響のためである。
【0032】実際の駆動方法について図1に沿って述べ
る。偏光ビームスプリッタ2によって分けられたTE光
は、アイソレータ10(偏光面を45度回すファラデー
回転子をグラントムソンプリズムで挟んだ構成を持つ)
を通して光ファイバ9に結合させられて伝送される。こ
こで、アイソレータ10は、伝送路9等からの反射光が
半導体レーザ1に入射して発振が乱れる事を防ぐだけで
なく、アイソレータ10の両面に備えられたグラントム
ソンプリズムによってTE偏波とTM偏波の消光比を向
上させる機能もある。この時、TEとTMの消光比は2
0dB以上得られ、この消光比をもつASK伝送が可能
である。
【0033】一方、TM光はホトダイオード3によって
検出し、モニタする。この信号をローパスフィルタ4に
よって帯域10kHz以下の信号にすると、100Mb
ps以上の高速信号で変調している成分は平均化され、
図4に示すように、電流のバイアス点のずれ量に応じて
出力電圧が変化する。そのため、差動アンプ8で基準電
圧と比較後、電極110にDCバイアスを流す電流源5
にフィードバックすれば、バイアス点の自動安定化が可
能である。なお、フィードバツクは変調しない電極10
9にDCバイアスを流す電流源6でもよい。この自動安
定化はPI(比例、積分)制御で行ったが、利得ないし
帰還率、積分時間を最適化することによって、長期間に
わたって消光比の変化を1%以内にすることが可能であ
った。これにより、従来の偏波変調伝送で問題だった長
期的な誤り率の低下を改善することができた。
【0034】
【実施例2】本発明による第2の実施例を図5に沿って
説明する。図5のaの部分は、半導体DFBレーザの斜
視図で、第1実施例と同様の構造であるが、3電極構造
にして中心部の電極210には活性層が除去された位相
調整領域があり、偏波スイッチングの制御性をより向上
させている。
【0035】図5において、201は基板となるn−I
nP、202は深さ0.05μmの回折格子gが形成さ
れたn−InPバッファ層、203は厚さ0.2μmの
n−In0.82Ga0.18As0.40.6下部光ガイド層、2
04は井戸層i−In0.28Ga0.72As(厚さ10n
m)、バリア層i−In0.82Ga0.18As0.40.6(厚
さ10nm)10層からなる歪超格子構造の活性層、2
05はp−InPクラッド層、206はp−In0.53
0.47Asコンタクト層、207は高抵抗InP埋め込
み層、208及び208’はコンタクト層206が除去
された電極分離領域、209及び209’は光出射側の
電極であるCr/AuZnNi/Au層、210は信号
を重畳した電流を流す電極であるCr/AuZnNi/
Au層、211は基板側電極であるAuGeNi/Au
層、212及び212’は反射防止膜となるSiO膜で
ある。
【0036】活性層が除去された中心部は、コンタクト
層、クラッド層、活性層をエッチングした後、i−In
0.82Ga0.18As0.40.6光ガイド層213、p−In
Pクラッド層214、p−In0.53Ga0.47Asコンタ
クト層215が選択再成長により形成されている。グレ
ーティングgのピッチ等は第1実施例と同じである。
【0037】電流駆動方法は、両側電極209、20
9’には同じDCバイアスI2を電流源217から流
し、中心電極210には電流源216からのDCバイア
スI1及び変調電流ΔI1を流す。I2=60mA、I1
20mAのときΔI1=2mAのディジタル信号を重畳
させることでTE/TMの偏波スイッチングを行うこと
ができた。
【0038】第1実施例に比べると、中心電極210の
位相調整領域で利得は変化させずに位相のみを制御で
き、しかも熱の影響が小さくキャリア密度の変化のみで
屈折率を変えて位相制御するため、高効率で広帯域(変
調帯域について)にできる。そのため、第1実施例に比
べると変調電流ΔI1の振幅は2mAと小さく、変調帯
域も10kHz〜5GHzと改善される。
【0039】バイアス点の安定化方法は第1実施例と同
様に行うことができるが、ここでは、さらに精度よく安
定化する方法の実施例を図5にそって述べる。DCバイ
アスI1を、正弦波発振器218によって20kHzの
偏波スイッチングが起こらない0.2mA程度の振幅を
持つ正弦波で変調して、偏光ビームスプリッタ220で
取り出したTM光をホトダイオード221で検出し、上
記正弦波と同じ信号とのミキシングを平衡変調器ないし
掛算器222で行う。この出力をカットオフ周波数10
kHzのローパスフィルタ223を通すと、その出力
は、図6のように図4の微分波形になり、この波形でピ
ークの左側のスロープ特性を利用する。この出力を差動
アンプ224で基準電圧と比較して出力し、I1の電流
源216にフィードバックする。これにより、TM偏波
光のパワーの変動を第1実施例よりも精度よく検出する
ことができる。また、TM光の検出の前にアイソレータ
219を挿入すれば、雑音としてのTE光をさらに除去
することができ、レーザへの戻り光の抑制を行うことが
できる。ホトダイオード221を光の入射方向から傾け
るなどでレーザへの戻り光を抑制する場合には、アイソ
レータの代わりに偏光板のみでもよい。
【0040】
【実施例3】本発明による第3の実施例を図7にそって
説明する。本実施例では、レーザを波長多重伝送の光源
として用いるため、第1及び第2実施例で述べたDFB
レーザの発振波長をDCバイアス電流を変化させること
で変え、波長安定化も行うものである。
【0041】第2実施例で述べた3電極型DFBレーザ
の波長可変特性を図8に示す。ここでは、両側の電極2
09、209’に注入する電流を、I2、I2’と独立に
制御し、I2+I2’の値を60mAと一定にしながら、
その比を変化させたものである。ただし、I1=20m
Aと一定とし、TEモードで単一モード発振する範囲で
測定している。この図のように、電流比を0.1〜0.
4まで変化させることで、単一モードを保持して約3.
0nmの可変幅が得られる。
【0042】波長の安定化は、図7のように第2実施例
と同様な系で行う。ただし、波長の変化を検出する波長
弁別器、例えばファブリペロエタロン303を透過させ
て光を検出する。ファブリペロエタロン303の透過ピ
ークよりも波長が短波長側にある場合には、DFBレー
ザ301の発振波長の変化は、発振器308と逆相で、
逆に長波長側にあるときは同相で、ちょうどピークにあ
るときは倍周波でホトダイオード304により信号が検
出され、平衡変調器305の出力は、それぞれ負、0、
正となる。そのため、フィードバック制御することによ
って、DFBレーザ301の発振波長はファブリペロエ
タロン303の透過ピークに安定化される。ここで、使
用したファブリペロエタロン303は、フリースペクト
ルレンジ10GHz、フィネス10のものであり、DF
Bレーザ301の発振波長は、10GHz(約0.05
nm)間隔で、しかも0.1GHz以下の波長安定度で
並べられる。もちろん、ファブリペロエタロン303の
設計値を変えることによって波長間隔や波長安定度は所
望の値に設定できる。なお、ファブリペロエタロンで検
出する波長ゆらぎ量と、TM偏波の光パワーのゆらぎ量
とのS/Nは10以上であり、制御するのに十分なS/
Nが得られている。
【0043】このような波長安定化と第2実施例で述べ
たバイアス点安定化を同時に並列的に行えば(第3実施
例と第2実施例の構成を並列的に設ければよい)、波長
多重伝送に最適の光源の駆動方法となる。
【0044】本実施例では、第2実施例と同様にDFB
レーザを低周波で変調して制御する方式を説明したが、
第1実施例のように変調しないで制御してもよい。尚、
図7において、302は偏光ビームスプリッタ、306
はローパスフィルタ、307は差動アンプ、309はD
FBレーザ301の中心電極に対応する電流源、31
0、311は夫々DFBレーザ301の両側電極に対応
する電流源である。
【0045】
【実施例4】本発明による第4の実施例を、図9及び図
10に沿って説明する。図9は集積半導体装置の斜視
図、図10はその導波路に沿った断面図である。
【0046】図9のように、3電極構造の分布帰還(D
FB)レーザ1101と、Y分岐構造の偏光モードスプ
リッタ1102と、一方の発振偏波モードのみを検出す
る光検出器1103が集積されている。これらの導波路
は、高抵抗のInPによる埋め込み構造1106で形成
している。この実施例では、偏光モードスプリッタ11
02は、1104の領域のみSiN膜を装荷しアニール
することで、導波路を形成している超格子の混晶化を行
なって、TM偏波のみが導波するようになっている。従
って、TMモードの光のみ光検出器1103で受光する
ことができ、TEモードの光は、出射部1105から取
り出す。このとき、Y分岐偏光モードスプリッタ110
2のそれぞれの端におけるTE/TMの消光比として1
0dBが得られている。もちろん、光検出器1103で
受光する光をTEモードにして、TMモードを出射させ
てもよい。また、偏光モードスプリッタ1102の作製
は、ZnOを装荷してアニールしZnの拡散により混晶
化したり、金属薄膜を装荷した方がTMの損失が大きい
ため非対称Y分岐を形成して金属薄膜側にTEモードを
導波させたりしてもよい。本素子の長さは、1101の
DFBレーザ部は800μm、1102の偏光モードス
プリッタは約2500μm、1103の光検出部は20
0μmで、全長は約3500μmとなっている。
【0047】次に、図10に沿って素子構造及び作製方
法について述べる。1201は基板となるn−InP、
1202は深さ0.05μmの回折格子gが一部に形成
されたn−InPバッファ層、1203は厚さ0.2μ
mのn−In0.82Ga0.18As0.40.6
下部光ガイド層、1204はi−In0.28Ga
0.72As井戸層(厚さ10nm)、i−In
0.82Ga0.18As0.40.6バリア層(厚
さ10nm)10層からなる歪超格子構造の活性層、1
205はp−InPクラッド層、1206はp−In
0.53Ga0.47Asコンタクト層、1208及び
1208’はコンタクト層1206が除去された電極分
離領域、1209及び1209’はp側の電極であるC
r/AuZnNi/Au層、1210は信号を重畳した
電流を流す電極であるCr/AuZnNi/Au層、1
211は基板側電極であるAuGeNi/Au層、12
20は光検出器の電極であるAuGeNi/Au層、1
212及び1212’は反射防止膜となるSiO膜であ
る。
【0048】DFBレーザ1101の一部及びY分岐導
波路部1102においては、パターニング後、コンタク
ト層、クラッド層、活性層をエッチングした後、i−I
0.53Ga0.47As井戸層(厚さ3nm)、i
−InPバリア層(厚さ5nm)20層からなる超格子
構造の光ガイド層1213、p−InPクラッド層12
14、p−In0.59Ga0.41As0.9
0.1コンタクト層1215(これはY分岐導波路部に
は形成されない)が選択再成長により形成されている。
その後、Y字状にパターニングして基板1201までエ
ッチングした後、高抵抗InP埋め込み層を形成して埋
め込み構造1106を作成する。再成長した光ガイド層
1213は、エネルギーバンドギャップに相当する波長
が約1.3μmであり、レーザの発振波長1.55μm
の光に対しては損失の小さい構造になっている。
【0049】ここで、このDFBレーザ1101は、活
性層1204が引っ張り歪をもつ多重量子井戸層になっ
ており、ライトホールと電子の基底準位間遷移エネルギ
ー(Elh0−Ee0)に対応する波長は1.56μ
m、ヘビーホールと電子の基底準位間遷移エネルギー
(Ehh0−Ee0)に対応する波長も1.56μmと
遷移エネルギーを等しく設計してあるため、通常のDF
Bレーザに比べるとTM偏波での発振しきい値が低く、
効率よく偏波スイッチングできる構成になっている。こ
こで、DFBレーザ部の回折格子gによる分布帰還波長
は、Elh0−Ee0に対応する波長の近傍となるよう
回折格子gのピッチを240nmに設定し、TEモード
で1.562μm、TMモードで1.558μmにブラ
ッグ波長を持つ構成にしている。これらは第1実施例の
レーザと同じである。
【0050】このDFBレーザ部1101は、その他の
構造、例えば、活性層のない領域(電極1210のある
領域)に回折格子gもない構造、回折格子gにシフト領
域が設けられた構造、すべての領域に活性層1204が
ある構造などでもよい。また、簡単のため、2電極構成
のDFBレーザでもよい。即ち、偏波変調可能な半導体
レーザならどの様なものを用いても良い。
【0051】次に、再び図9に沿って本素子の駆動方法
を説明する。電極1209、1209’にそれぞれ直流
電流源1110、1110’によってDCバイアス26
mA、電極1210に直流電流源111によってDCバ
イアス27.6mAを流し、電極1210に振幅2mA
のデイジタル信号1115を重畳させると、TE/TM
のスイッチングが起こる。このレーザ光を1102の偏
光モードスプリッタによってTE偏波とTM偏波に分け
る。このときの時間波形は図3に示したものと実質的に
同じである。。
【0052】偏光ビームスプリッタ1102によって分
けられたTE光は、アイソレータ1120を通して光フ
ァイバ1121に結合させて伝送する。ここで、アイソ
レータは伝送路等からの反射光が半導体レーザ1101
に入射して発振が乱れることを防ぐだけでなく、アイソ
レータ1120の両面に備えられたグラントムソンプリ
ズムによってTE偏波とTM偏波の消光比を向上させる
機能もある。この時、TEとTMの消光比は20dB以
上得られ、この消光比をもつASK伝送が可能である。
【0053】一方、TM光はホトダイオード1103に
よって検出し、モニタする。この信号をローパスフィル
タ114によって帯域10kHz以下の信号にすると、
100Mbps以上の高速信号で変調している成分は平
均化され、第1実施例の図4に示すように、バイアス点
のずれ量に応じて出力電圧が変化するため、差動アンプ
1113で基準電圧と比較後、制御回路1112を介し
て、電極1210にDCバイアスを流す電流源1111
にフィードバックすれば、バイアス点の自動安定化が可
能である。なお、フイードバックは変調しない電極にD
Cバイアスを流す電流源1110あるいは1110’で
もよい。この自動安定化は制御回路1112によるPI
(比例、積分)制御で行ったが、利得、積分時間を最適
化することによって、長期間にわたって消光比の変化を
1%以内にすることが可能であった。これにより、第1
実施例と同様に、従来の偏波変調伝送で問題だった長期
的な誤り率の低下を改善することができた。
【0054】また、DFBレーザ1101は、電極12
09、1209’に流す電流の比を変えることによっ
て、発振波長を変化できる。上記のように同じ電流を流
した場合、発振波長は1.562μmだったが、合計電
流を52mA一定に保って比を1:1から1:9まで変
えると、1.565μmまで約3nm波長を変えること
ができた。
【0055】このように、本実施例による集積半導体装
置は、上記のような駆動方法により、波長多重光通信に
適した光源となる。
【0056】
【実施例5】本発明による第5の実施例を図11に沿っ
て説明する。図11は、図示したような形状のLiNb
3基板1301にY分岐型の偏波モードスプリッタ1
304を構成し、3電極型のDFBレーザ1302及び
ホトダイオード1303を接着剤でハイブリッドに実装
した装置である。偏波モードスプリッタ1304は、Y
分岐の片方の導波路に金属薄膜1305を装荷し、こち
ら側にTEモードが伝搬するようになっている。もう一
方の導波路にはTMモードが伝搬し、ホトダイオード1
303によって検出される。DFBレーザは第4実施例
のDFBレーザ部と同構造で、中心電極に振幅2mAの
変調信号を加えることで、偏波変調できる。ハイブリッ
ド実装の光結合部a、bおよび、TEモードの出射端c
には、反射を抑えるために無反射コートを施してある。
駆動方法等は、第4実施例と同様である。
【0057】
【実施例6】本発明による第6の実施例は、図12のよ
うな縦型の順方向結合器を偏波モードスプリッタとして
利用し、半導体基板上にモノリシックに集積化したもの
である。
【0058】本装置の構造と作製方法を述べる。n−I
nP基板1401上に、n−InPバッファ層140
2、バンドギャップ波長1.1μmのn−InGaAs
P下部導波層1403、n−InPクラッド層1404
が順に1回目の成長で積層されている。クラッド層14
04には、DFBレーザ部にピッチ240nmの細かい
回折格子1406が形成され、順方向結合器部にはピッ
チ14.5μmの粗い回折格子1407が形成されてい
る。光検出部には回折格子は形成されていない。このク
ラッド層1404上に、バンドギャップ波長1.1μm
のn−InGaAsP光ガイド層1405、バンドギャ
ップ波長1.3μmのn−InGaAsP上部導波層1
408、井戸層i−In0.28Ga0.72As(厚さ10n
m)、バリア層i−In0.82Ga0.18As0.40.6(厚
さ10nm)10層からなる歪超格子構造の活性層14
09、p−InPクラッド層1410、In0.53Ga
0.47Asコンタクト層1411が2回目の成長で積層さ
れる。
【0059】続いて、DFBレーザ部の中心部及び順方
向結合器部において活性層1409を除去するために上
部導波層1408までエッチングし、p−InPクラッ
ド層1412、In0.53Ga0.47Asコンタクト層14
13を3回目選択成長で積層する。導波路は、2.5μ
m幅の高抵抗InP(不図示)による埋め込み構造とし
た。次に、p側電極1414、n側電極1415を形成
し、p側電極1414はDFBレーザ部においては3電
極に、順方向結合器部においては電極、コンタクト層を
除去する。素子を切り出した後、両端面には無反射コー
ティング1416、1416’を施した。それぞれの部
分の長さは、DFBレーザ部が800μm、順方向結合
器部が1000μm、光検出部が200μmとなってい
る。
【0060】本装置の動作について説明する。DFBレ
ーザ部では、第4実施例と同様に中心電極に振幅2mA
の変調信号を加えることで偏波変調できる。順方向結合
器部では、上部導波層1408を伝搬する光Aの一部が
下部導波層1403に結合(B)して伝搬し、外部に取
り出せる。波長弁別器として働くこの順方向結合器にお
ける、上部導波路1408から下部導波路1403への
結合特性を図13に示す。この図のように、TEモード
の光に対しては、レーザの発振波長1.55μmを中心
波長とするフィルタ特性を示す。その半値幅は約5nm
である。一方、TM光に対しては、これより約30nm
短波長側に中心波長を持つ特性になっている。したがっ
て、レーザの発振波長1.55μmの光は、TE光のみ
下部導波路1403を伝搬し、外部に取り出せる。TM
光は上部導波路1408をそのまま伝搬し、光検出器に
よって検出される。
【0061】下部導波路1403から出射される光は、
偏波変調した光のTEモードのみであるから、ASK信
号となっており、光ファイバ1417に結合される。こ
のとき、上部導波路1408を伝搬し、光検出器の後部
から漏れるTM光をカットするために、光検出器後部の
みエッチングなどにより端面を傷つけて漏れ光を散乱さ
せてもよい。また、光ファイバ1417に結合する際に
アイソレータを入れてもよい。
【0062】装置の駆動方法等については、第4実施例
と同様である。DFBレーザは第4実施例のように約3
nmの波長可変特性をもつが、その波長範囲では、TE
光の下部導波路1403への結合効率は約25%ダウン
する程度である。
【0063】この順方向結合器は、電界をかけること
で、フィルタリングの中心波長を変化することができる
ので、レーザの発振波長の変化にあわせて中心波長をシ
フトさせれば、結合効率を一定にできる。
【0064】
【実施例7】本発明による第7の実施例は、図14のよ
うにDFBレーザ1101の両出射端に第4実施例のY
分岐構造の偏波モードスプリッタ1102、1102’
を2つ集積したものである。光検出器1103’、11
03”は、片方の偏波モードスプリッタ1102’に
は、いずれの偏波の光も検出できるように2つ備えられ
ている。また、もう片方には、TMモードのみ検出でき
るように光検出器1103は1つだけ備えられている。
【0065】それぞれの光の光検出器出力を、第4実施
例のように消光比の安定化用に用いたり、あるいは光出
力の安定化のためのAPC(Auto power c
ontrol)用に用いたりできる。消光比の制御がT
M光だけでは不十分で、TE光も必要とするときに本実
施例が有効になる。
【0066】外に取り出す光は、一方の偏波モードスプ
リッタ1102のTE光出力であり、これを光ファイバ
1121に結合させて伝送する。
【0067】このように、2つ備える偏波モードスプリ
ッタ1102、1102’は、第5実施例のようなハイ
ブリッド実装型、第6実施例のような縦型の順方向結合
器、あるいはこれらの複合でもよい。
【0068】また、第4実施例から本実施例の集積光半
導体装置において、偏波モードスプリッタから外部に取
り出す光のパワーを補償するために、半導体光アンプを
出射端に集積化させてもよい。
【0069】
【実施例8】本発明による第8の実施例を説明する。図
15において、2101は本方式に用いる光源となる半
導体分布帰還型(DFB)レーザ、2102は波長フィ
ルタとなるファブリペローエタロン、2103は光信号
を伝送する光ファイバを示している。
【0070】本実施例の光源となる半導体DFBレーザ
2101の構成は、図2(a)で説明したものと実質的
に同じである。
【0071】上記構成のDFBレーザ2101におい
て、ARコートのない端面側電極109に流すバイアス
電流をある値I2に固定し、AR側電極110に流す電
流I1に流す電流を変えていくと、図16に示すように
ある値で発振偏波モードがTEモードからTMモードへ
とスイッチする。そこで、この偏波がスイッチするバイ
アス点近傍で、図16に示すようにTEモードの出力と
スイッチ後のTMモードの出力が同じになるような振幅
で微小デジタル信号ΔI1を重畳させると、図17に示
すように重畳した電流波形と同位相で電界成分EyのT
Mモードが発振し、逆位相で電界成分ExのTEモード
が発振する。各発振光の発振波長は、本実施例のような
構造においてはTEモードの発振波長が1.562μ
m、TMモードの発振波長が1.558μmの共振ピー
クをもち、2つのモード間の発振波長差が4nmと大き
く異なっている。
【0072】以上に示した特性を持つ光源となるDFB
レーザ2101の出射光を図15にあるように波長フィ
ルタとなるファブリペローエタロン2102に入射す
る。今、ファブリペローエタロン2102の透過特性
が、図18(a)に示すようにTEモードの発振波長に
ピークをもち、10dB透過全幅がDFBレーザ210
1の2つの発振モードの波長差より十分小さく、TMモ
ードの発振波長近傍に透過ピークを持たないよう構成す
れば、図19(a)に示すような電流波形で変調するこ
とにより、TEモードの発振光のみ透過するため、図1
9(b)に示すように信号電流と逆位相にASK変調さ
れた出力波形が得られる。同様に、図18(b)に示す
ようにTMモードの発振波長にピークをもち、10dB
透過全幅がDFBレーザ2101の2つの発振モードの
波長差より十分小さく、TEモードの発振波長近傍に透
過ピークを持たないよう構成すれば、図19(c)に示
すような電流波形で変調することによりTMモードの発
振光のみ透過するために、図19(d)に示すように信
号電流と同位相にASK変調された出力波形が得られ
る。
【0073】この変調光は、レーザ2101内のキャリ
ア密度、光子密度の変動が少ないため、動的波長変動が
5GHzの変調周波数で0.01nm以下と非常に小さ
くする事ができる。また、2つのモードの発振波長の差
が数nmと大きいため、光フィルタ2102の10dB
透過全幅よりはるかに大きく取れる事から、消光比が大
きく取れ、誤り率の低い受信を簡単な構成で行う事がで
きる。
【0074】本実施例においては、波長フィルタ210
2としてファブリペローエタロンを用いたが、DFBレ
ーザ2101の2つの発振モード間でクロストークを生
じないような透過特性を有している波長フィルタ(DF
Bフィルタ、誘電体フィルタ等)を用いても、同様な効
果を期待する事ができる。
【0075】
【実施例9】本発明の第9実施例を図20に示す。第2
実施例は第1実施例の光通信方式を波長多重通信方式に
応用したものである。
【0076】図20において、2301は光源となるD
FBレーザ、2302は波長可変DFBフィルタ、23
03は光信号の伝達を行う光ファイバ、2304は受信
側の波長可変DFBフィルタ、2305は受光器であ
る。
【0077】図20の光源となるDFBレーザ2301
の詳細は、図5で説明したものと実質的に同じである。
【0078】本実施例における3電極型DFBレーザ2
301のTEモードにおける波長可変特性は、図8に示
したものと同じである。即ち、両側の電極に注入する電
流を、I2、I’2と独立に制御し、I2+I’2の値を6
0mAと一定にしながら、その比を一定にする。ただ
し、I1は20mAと一定にし、TEモードで単一発振
する。この様に、電流比を0.1〜0.4まで変化させ
る事によって単一モードを保持しつつ約3.0nmの可
変幅が得られる。同様な方法でTMモードについても波
長可変できる。更に、I1に重畳して振幅2mAの変調
電流を重畳する事によって上記実施例と同様に偏波変調
を行う事ができる。
【0079】このようにして変調された光波を、光フィ
ルタ2302に入射する。この時、光フィルタの透過中
心波長をDFBレーザ2301のTEモード(もしくは
TMモード)のみ透過するように設定すると、上記実施
例と同様ASK変調された信号光が得られる。この信号
光を光ファイバ2303に結合させて伝送し、光受信器
を構成する光フィルタ2304によって選択分波した
後、光検出器2305によって電気信号に変換する。
【0080】本実施例の様な波長多重通信システムの構
成における波長多重数は、波長可変DFBフィルタ23
02、2304の波長可変範囲(約3nm)と透過帯域
幅(10dB透過帯域幅で0.03nm程度)によって
決定される。ただし、一般に波長可変DFBフィルタは
偏光依存性があり、同じ駆動状態でもTEモードとTM
モードの透過中心波長は異なる値となるので、これらの
値をクロストークが生じないように設定する必要があ
る。今、波長可変DFBフィルタ2302、2304の
透過波長をTEモードに合わせた時、TMモードの発振
波長が波長可変DFBフィルタ2302、2304の可
変範囲(約3nm)で変化させても透過しないように構
成すれば、TMモードの発振光はクロストークの要因と
ならない。よって、DFBフィルタ2302、2304
として波長可変範囲が3nm、10dB透過帯域幅が
0.03nmのものを用いたとすると、波長可変範囲内
の波長多重光通信システムとして約100chの多重伝
送が可能となる。
【0081】
【実施例10】図21は本発明の第10の実施例を示す
図である。第10実施例は本発明の光通信方式を安定化
させる方法に関わる。図21において、2501は光源
となるDFBフィルタ、2502は空間的に波長分割を
行う偏波無依存型AO波長フィルタであり、入力光25
10について特定の波長の光波のみを導波路2511
に、その他の波長をもつ光波を導波路2512に分岐さ
せている。波長フィルタ2502の透過帯域幅は、FW
HM(full−width at half max
imum)=2.6nmである。また、2503は光信
号の伝送を行う光ファイバであり、2504は波長フィ
ルタ2502で分岐された光波(参照光)を受信するホ
トダイオード、2505はローパスフィルタ、2506
はDFBレーザを駆動する電源、2507は差動アンプ
である。
【0082】本実施例に用いたDFBレーザ2501に
おいては、電極2509に流すバイアス電流I1が変動
すると、変調電流振幅ΔI1を大きくしても充分な消光
比が得られない事が知られており、そのために光信号と
して伝送しない光波を偏光ビームスプリッタ(PBS)
などを用いて分離/検出し、その値を用いてフィードバ
ック制御する方法が上記実施例に述べられている。そこ
で、より高い消光比を得るための本実施例においては、
波長フィルタ2502の透過中心波長を信号光となるD
FBレーザ2501のTEモード(もしくはTMモー
ド)に設定する事によって、2つのモードを導波路25
11、2512に分岐する。分岐された光波のうち、導
波路2511に導かれた信号光即ちTEモード(若しく
はTMモード)は光ファイバ2503に結合し伝送され
る。また、導波路2512に導かれた光波即ちTMモー
ド(若しくはTEモード)はホトダイオード2504で
受光する。ここで得られた電気信号からローパスフィル
タ2505によって低周波成分を取り出し、差動アンプ
2507を介してレーザ駆動電源2506にフィードバ
ックする事によって、消光比の安定した駆動を実現する
事ができる。
【0083】
【実施例11】本発明による光源装置ないし集積光半導
体装置を光通信用光源として用いて、光伝送を行った実
施例を図22に沿って説明する。3801は本発明によ
って消光比が安定に制御され偏波変調されている光源装
置ないし集積光半導体装置である。この光源3801で
は、上記実施例に述べたように3nmの範囲で波長を変
えられる。また、偏波変調では、通常の直接強度変調で
問題になるようなチャーピングと呼ばれる動的波長変動
が2GHz以下(波長にして約0.01nm)と非常に
小さいため、波長多重する場合に10GHz(約0.0
5nm)程度ないし0.03nm程度の波長間隔で並べ
ても隣のチャンネルにクロストークを与えることはな
い。従って、この光源装置3801を用いた場合、3/
0.05=60または3/0.03=100チャンネル
程度の波長多重が可能である。
【0084】この光源3801から出射された光をシン
グルモードファイバ3802に結合させ伝送する。光フ
ァイバ3802を伝送した信号光は、受信装置におい
て、光フィルタ3803により所望の波長の光が選択分
波され、光検出器3804により信号検波される。ここ
では、光フィルタ3803として上記実施例のDFBレ
ーザと同じ構造のものを用い、しきい値以下に電流をバ
イアスして使用している。2電極の電流比率を変えるこ
とで、透過利得を20dBと一定で透過波長を3nmの
範囲で変えることができる。図23にその様子を示す。
このグラフは光フィルタ3803のTEモードに対する
特性であり、TMモードで結合した場合には、これより
約4nm短波長側に透過ピークが存在する。また、この
フィルタ3803の10dBダウンの透過幅は0.03
nmであり、上記のように0.05nmないし0.03
nmの間隔で波長多重するのに十分な特性を待ってい
る。
【0085】光フィルタとして、その他のもの、例え
ば、従来例で挙げたマッハツエンダ型、ファイバファブ
リペロ型などを用いてもよい。また、ここでは光源38
01と受信装置を1つずつしか記載していないが、当
然、光カップラなどでいくつかの光源あるいは受信装置
を繋げて伝送を行ってもよい。
【0086】
【実施例12】図24に、本発明による光通信用光源の
駆動方法、それを用いた光通信方式などを波長多重光L
ANシステムに応用する場合の各端末に接続される光−
電気変換部(ノード)の構成例を示し、図25にそのノ
ードを用いた光LANシステムの構成例を示す。
【0087】外部に接続された光ファイバ3901を媒
体として光信号がノード4000に取り込まれ、分岐部
3902によりその一部が上記実施例のような波長可変
光フィルタ等を備えた受信装置3903に入射する。こ
の受信装置3903により所望の波長の光信号だけ取り
出して信号検波を行う。一方、ノード4000から光信
号を送信する場合には、半導体レーザ装置3904を上
記実施例の方法で駆動し、偏波変調してそれが偏光ビー
ムスプリッタ、アイソレータ3905などで強度変調に
変換された出力光を分岐部3906を介して光伝送路3
901に入射せしめる。そのとき、上記実施例のような
駆動方法により、所望の波長を発振させ安定化を行って
もよい。
【0088】また、半導体レーザ装置及び波長可変光フ
ィルタを2つ以上の複数設けて、波長可変範囲を広げる
こともできる。
【0089】光LANシステムのネットワークとして、
図25に示すものはバス型であり、AおよびBの方向に
ノード4000を接続しネットワーク化された多数の端
末4001及びセンタを設置することができる。ただ
し、多数のノード4000を接続するためには、光の減
衰を補償するために光増幅器を伝送路3901上に直列
に配することが必要となる。また、各端末4001にノ
ード4000を2つ接続し伝送路3901を2本にする
ことでDQDB方式による双方向の伝送が可能となる。
【0090】このような光ネットワークシステムにおい
て、本発明による装置の駆動方法、光伝送方式などを用
いれば、上記実施例で述べたように多重度60ないし1
00の高密度波長多重光伝送ネットワークを構築でき
る。また、ネットワークの方式として、図25のAとB
をつなげたループ型やスター型あるいはそれらを複合し
た形態のものでも良い。
【0091】
【実施例13】本発明による装置の駆動方法、光通信方
式などにより、図26のようなトポロジーを持つ波長多
重光CATVの構築ができる。CATVセンタ4501
において半導体レーザ装置ないし波長可変レーザを上記
実施例の駆動方法で偏波変調し、波長多重光源とする。
受け手となる加入者4502側において、上記実施例の
ような波長可変フィルタを備えた受信装置を用いる。従
来は、DFBレーザの動的波長変動の影響により、DF
Bフィルタをこのようなシステムに用いることが困難で
あったが、本発明により可能となった。
【0092】さらに、加入者4502に外部変調器を持
たせ、加入者4502からの信号をその変調器からの反
射光で受け取り(簡易型双方向光CATVの一形態、例
えば、石川、古田“光CATV加入者系における双方向
伝送用LN外部変調器”,OCS91−82,p.5
1)、図24のようなスター型ネットワークを構築する
ことで、双方向光CATVが可能となり、サービスの高
機能化が図れる。
【0093】本発明においては、DFBレーザとしてI
nP/InGaAsP系の構造について述べたが、Ga
As/AlGaAsのような短波長系の構造についても
同様な効果が期待できる。
【0094】
【発明の効果】本発明により、動的波長変動の極めて小
さい直接偏波変調方式を用いて、高密度波長多重光通信
システムなどを、コヒーレント光通信のような高度な波
長制御技術、電子回路技術等を必要とせずに構築でき
る。また、動的波長変動の極めて小さい直接偏波変調方
式を用いた高密度波長多重光通信システムなどのため
の、小型で生産性の高い光通信用光源などを構築でき
る。
【0095】更に、本発明における光通信システムにお
いては、前記通信方式に用いる光源が光導波路の一部に
流す電流を変調することで偏光波面及び波長の異なる2
つの偏波モードがスイッチする構造とし、一方の発振モ
ードの発振を選択して出射する半導体レーザを用い、半
導体レーザの変調された出力光について、波長弁別する
手段によって2つの発振モードの内1つの光波を光伝送
路に結合させ、該光波をASK変調することによって光
通信の信号に用いることを特徴としているので、動的波
長変動のない直接変調方式でのレーザ駆動が可能とな
り、高密度波長多重通信システムなどを簡便な方法で構
築することが出来る。
【0096】また、半導体DFBレーザ装置以外に、偏
波ビームスプリッタ、ホトダイオードなどの光学装置が
必要な為、光通信用光源として使用する場合に、小型に
モジュール化することが困難であり、しかもモジュール
化するときに光学調整が必要で、生産性が悪いという様
な問題点が、本発明により、解決される。。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明による半導体レーザの駆動方法の第1
実施例を説明する図。
【図2】 本発明の第1の実施例の素子構成及び特性を
表す図。
【図3】 本発明の第1実施例に使用する半導体レーザ
の駆動原理を説明する図。
【図4】 バイアス点のずれとTM偏波光の強さの関係
を示す図。
【図5】 本発明による半導体レーザの駆動方法の第2
実施例を説明する図。
【図6】 第2実施例の平衡変調器の出力を説明する
図。
【図7】 本発明による半導体レーザの駆動方法の第3
実施例を説明する図。
【図8】 第3実施例の波長可変レーザの波長可変特性
を表す図。
【図9】 本発明による第4実施例の集積光半導体装置
及びその駆動方法を説明する図。
【図10】 第4実施例の集積光半導体装置の導波路方
向の断面図。
【図11】 本発明による第5実施例のハイブリッド実
装集積光半導体装置を説明する図。
【図12】 本発明による第6実施例の集積光半導体装
置の断面図。
【図13】 本発明による第6実施例の集積光半導体装
置における順方向結合器部の特性を説明する図。
【図14】 本発明による第7実施例の集積光半導体装
置の斜視図。
【図15】 本発明による第8実施例を説明する図。
【図16】 半導体レーザの電流−光出力特性を表す
図。
【図17】 半導体レーザの変調波形を示す図。
【図18】 本発明による第8実施例の光源の発振スペ
クトルと光フィルタの透過特性を示す図。
【図19】 本発明による第8実施例における変調波形
を示す図。
【図20】 本発明による第9実施例を説明する図。
【図21】 本発明による第10実施例を説明する図。
【図22】 本発明による第11実施例の光通信方式を
説明する図。
【図23】 第11実施例の波長可変フィルタの波長可
変特性を表す図。
【図24】 本発明による第12の実施例である光ノー
ドの構成例の図。
【図25】 光LANネットワークを説明する図。
【図26】 本発明による第13の実施例である光CA
TVシステムを説明する図。
【図27】 偏波変調の消光比と変調電流振幅の関係を
示す図。
【符号の説明】
1、201、301、、1101、1302、210
1、2301、2501 半導体DFBレーザ 2、220、302 偏光ビームスプリッタ 3、221、304、1103、1103’、110
3”、1303、2504 ホトダイオード 4、223、306、1114、2505 ローパス
フィルタ 5、6、216、217、309、310、311、1
110、1110’、1111、2506 直流電流
源 7 、1115 変調器 8、224、307、1113、2507 差動ア
ンプ 9、402、、1121、1417、2103、230
3、2503、3802、3901 光ファイバ 10、219、1120、2503、3905 光ア
イソレータ 101、201、1201、1301、1401 基
板 102、202、1202、1402 バッファ層 103、203、213、1203、1213、140
5 光ガイド層 104、204、1204、1409 活性層 105、205、214、1205、1214、140
4、1410、1412 クラッド層 106、206、206’、215、1206、121
5、1411、1413 コンタクト層 107、207、1106 埋め込み層 108、208、208’、1208、1208’
電極分離部 109、110、111、209、209’、210、
211、1209、1209’、1210、1220、
1211、1414、1415、2509電極 112、212、212’、1212、1212’、1
416、1416’ 無反射コート膜 218、308 正弦波発振器 222、305 平衡変調器 303 ファブリペロエタロン 1102、1102’、1304 偏光モードスプリ
ッタ 1104 混晶化領域 1105 出射部 1112 制御回路 1305 金属薄膜 1403、1408 導波層 g 回折格子 1406 細かいピッチの回折格子 1407 粗いピッチの回折格子 2102、2502、3803 波長フィルタ 2302、2304 半導体DFBフィルタ 2305、3804 受光器 2511、2512 導波路 3801 光通信用光源 3902、3906 光合流分岐器 3903 光受信部 3904 光送信部 4000 ノード 4001 端末 4501 センタ 4502 加入者
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 H04B 10/04 10/06 H04J 14/00 14/02

Claims (53)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 半導体レーザを光通信用光源として使う
    ときの駆動方法であって、前記半導体レーザは光導波路
    の一部に流す電流を変調(変調信号)することで偏波面
    の異なる2つの発振偏波モードがスイッチする構造であ
    り、前記半導体レーザの変調された出力光の前記偏波面
    の異なる2つの偏波モードを異なる伝搬方向に分岐する
    手段と、前記2つの偏波モードのうち1つの光を光伝送
    路に結合させる手段と、残りの1つの光を電気信号に変
    換する手段とを備え、上記光伝送路に結合された光の変
    調状態が安定化されるように、前記電気信号を元に前記
    半導体レーザに流す電流を制御することを特徴とする光
    通信用光源の駆動方法。
  2. 【請求項2】 前記半導体レーザにおいて制御される電
    流が、変調信号を流す光導波路の部分と同じ部分に流す
    電流であることを特徴とする請求項1記載の駆動方法。
  3. 【請求項3】 前記半導体レーザにおいて制御される電
    流が、変調信号を流す光導波路の部分と異なる部分に流
    す電流であることを特徴とする請求項1記載の駆動方
    法。
  4. 【請求項4】 前記半導体レーザが、発光層を含む光導
    波路に近接して回折格子を備えた分布帰還型半導体レー
    ザであり、前記発光層が量子井戸で構成され、ホールの
    順位であるライトホール順位と電子の基底順位間のエネ
    ルギーバンドギャップに対応する波長の近傍にブラッグ
    波長がくるように前記回折格子のピッチが設定され、ブ
    ラッグ波長でのしきい値利得が前記2つの偏波モードで
    ほぼ等しくなるように構成されている半導体レーザを光
    源とすることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに
    記載の駆動方法。
  5. 【請求項5】 前記分布帰還型半導体レーザの発光層
    が、引っ張り歪が導入された多重量子井戸で構成され、
    ホールの順位であるヘビーホール順位とライトホール順
    位が等しいか若しくはライトホール順位の方が電子の基
    底順位に近い構成とした半導体レーザを光源とすること
    を特徴とする請求項4記載の駆動方法。
  6. 【請求項6】 前記電気信号を低域通過フィルタを通し
    て差動アンプで基準電圧と比較した出力を、比例、積分
    回路によって適当な帰還率で、前記半導体レーザを駆動
    する直流電流源にフィードバックすることで前記半導体
    レーザに流す電流を制御することを特徴とする請求項1
    乃至3のいずれかに記載の駆動方法。
  7. 【請求項7】 前記半導体レーザに流す電流を低周波の
    正弦波によって変調する手段と、前記電気信号と前記低
    周波の正弦波を乗算する手段とを備え、前記乗算する手
    段の出力を低域通過フィルタを通して差動アンプで基準
    電圧と比較し、その出力を比例、積分回路によって適当
    な帰還率で、前記半導体レーザを駆動する直流電流源に
    フィードバックすることで前記半導体レーザに流す電流
    を制御することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか
    に記載の駆動方法。
  8. 【請求項8】 前記半導体レーザは、導波路の少なくと
    も2つの部分に流す電流の比を変えることでその発振波
    長が可変であり、電気信号に変換する手段の直前に波長
    の変動を透過光の強度の変動に変換する波長弁別器を備
    えることを特徴とする請求項1記載の駆動方法。
  9. 【請求項9】 前記波長弁別器を介して前記電気信号に
    変換する手段に入力した光の電気信号を低域通過フィル
    タを通して差動アンプで基準電圧と比較した出力を、比
    例、積分回路によって適当な帰還率で、前記半導体レー
    ザを駆動する直流電流源にフィードバックすることで前
    記半導体レーザに流す電流を制御する制御法で前記発振
    波長を安定化することを特徴とする請求項8記載の駆動
    方法。
  10. 【請求項10】 前記半導体レーザに流す電流を低周波
    の正弦波によって変調する手段と、前記波長弁別器を介
    して前記電気信号に変換する手段に入力した光の電気信
    号と前記低周波の正弦波を乗算する手段とを備え、前記
    乗算する手段の出力を低域通過フィルタを通して差動ア
    ンプで基準電圧と比較し、その出力を比例、積分回路に
    よって適当な帰還率で、前記半導体レーザを駆動する直
    流電流源にフィードバックすることで前記半導体レーザ
    に流す電流を制御する制御法で前記発振波長を安定化す
    ることを特徴とする請求項8記載の駆動方法。
  11. 【請求項11】 前記半導体レーザは、導波路の少なく
    とも2つの部分に流す電流の比を変えることでその発振
    波長が可変であり、電気信号に変換する手段の直前に波
    長の変動を透過光の強度の変動に変換する波長弁別器を
    備え、前記波長弁別器を介して前記電気信号に変換する
    手段に入力した光の電気信号を低域通過フィルタを通し
    て差動アンプで基準電圧と比較した出力を、比例、積分
    回路によって適当な帰還率で、前記半導体レーザを駆動
    する直流電流源にフィードバックすることで前記半導体
    レーザに流す電流を制御する制御法で前記発振波長をも
    同時に安定化することを特徴とする請求項6または7記
    載の駆動方法。
  12. 【請求項12】 前記半導体レーザは、導波路の少なく
    とも2つの部分に流す電流の比を変えることでその発振
    波長が可変であり、電気信号に変換する手段の直前に波
    長の変動を透過光の強度の変動に変換する波長弁別器
    と、前記半導体レーザに流す電流を低周波の正弦波によ
    って変調する手段と、前記波長弁別器を介して前記電気
    信号に変換する手段に入力した光の電気信号と前記低周
    波の正弦波を乗算する手段とを備え、前記乗算する手段
    の出力を低域通過フィルタを通して差動アンプで基準電
    圧と比較し、その出力を比例、積分回路によって適当な
    帰還率で、前記半導体レーザを駆動する直流電流源にフ
    ィードバックすることで前記半導体レーザに流す電流を
    制御する制御法で前記発振波長をも同時に安定化するこ
    とを特徴とする請求項6または7記載の駆動方法。
  13. 【請求項13】 請求項1乃至12のいずれかに記載の
    駆動方法で光通信用光源を直接変調して、光ファイバで
    伝送し、光受信器で直接検波することを特徴とする光通
    信方式。
  14. 【請求項14】 1本の光ファイバに、請求項8乃至1
    2のいずれかに記載の駆動方法で直接変調する光通信用
    光源を複数接続し、複数の波長の光をそれぞれ変調して
    伝送させ、光フィルタを備えた光受信器により所望の波
    長に光にのせた信号のみを取り出すように、波長分割多
    重伝送することを特徴とする光通信方式。
  15. 【請求項15】 請求項14記載の光通信方式に用いる
    光通信用光源と光受信器を1つにまとめ、請求項14記
    載の光通信方式による光送受信を行うことを特徴とする
    光−電気変換装置。
  16. 【請求項16】 請求項14記載の光通信方式に用いる
    光通信用光源と光受信器を1つにまとめ、請求項14記
    載の光通信方式による光送受信を行う光−電気変換装置
    を用いたことを特徴とする波長分割多重光伝送システ
    ム。
  17. 【請求項17】 放送センタに、請求項8乃至12のい
    ずれかに記載の駆動方法で直接変調する光通信用光源を
    備えて、光加入者に光フィルタを備えた光受信器を備
    え、請求項14記載の光通信方式を行うことを特徴とす
    る光CATVシステム。
  18. 【請求項18】 半導体レーザを有し、前記半導体レー
    ザは光導波路の一部に流す電流を変調(変調信号)する
    ことで偏波面の異なる2つの発振偏波モードがスイッチ
    する構造であり、前記半導体レーザの変調された出力光
    の前記偏波面の異なる2つの偏波モードを異なる伝搬方
    向に分岐する手段と、前記2つの偏波モードのうち1つ
    の光を光伝送路に結合させる手段と、残りの1つの光を
    電気信号に変換する手段とを持ち、上記光伝送路に結合
    された光の変調状態が安定化されるように、前記電気信
    号を元に前記半導体レーザに流す電流を制御することを
    特徴とする光源の駆動装置。
  19. 【請求項19】 前記分岐手段は偏光ビームスプリッタ
    であることを特徴とする請求項18記載の光源の駆動装
    置。
  20. 【請求項20】 前記1つの光を光伝送路に結合させる
    手段はアイソレータを含むことを特徴とする請求項18
    記載の光源の駆動装置。
  21. 【請求項21】 発光層を含む光導波路の一部に流す電
    流を変調(変調信号)することで偏波面の異なる2つの
    発振偏波モードがスイッチする構造の半導体レーザと、
    前記半導体レーザの変調された出力光の前記偏波面の異
    なる2つの偏波モードを異なる伝搬方向に分岐する導波
    型の偏波モードスプリッタと、前記2つに分けられた偏
    波モードのうち少なくとも一方の光を電気信号に変換す
    る光検出器とを同一基板上に集積したことを特徴とする
    集積光半導体装置。
  22. 【請求項22】 全て同一半導体結晶基板上にモノリシ
    ックに集積したことを特徴とする請求項21記載の集積
    光半導体装置。
  23. 【請求項23】 全て同一基板上にハイブリッドに集積
    したことを特徴とする請求項21記載の集積光半導体装
    置。
  24. 【請求項24】 前記半導体レーザが、発光層を含む光
    導波路に近接して回折格子を備えた分布帰還型半導体レ
    ーザであり、前記発光層が量子井戸で構成され、ホール
    の順位であるライトホール順位と電子の基底順位間のエ
    ネルギーバンドギャップに対応する波長の近傍にブラッ
    グ波長がくるように前記回折格子のピッチが設定され、
    ブラッグ波長でのしきい値利得が前記2つの偏波モード
    でほぼ等しくなるように構成されている半導体レーザを
    光源とすることを特徴とする請求項21に記載の集積光
    半導体装置。
  25. 【請求項25】 前記分布帰還型半導体レーザの発光層
    が、引っ張り歪が導入された多重量子井戸で構成され、
    ホールの順位であるヘビーホール順位とライトホール順
    位が等しいか若しくはライトホール順位の方が電子の基
    底順位に近い構成とした半導体レーザを備えたことを特
    徴とする請求項21記載の集積光半導体装置。
  26. 【請求項26】 前記偏波モードスプリッタが、同一平
    面上にY分岐導波路層で形成され、導波路層に半導体超
    格子を含み、前記Y分岐導波路層の一方の導波路層のみ
    前記半導体超格子を混晶化してあることを特徴とする請
    求項21記載の集積光半導体装置。
  27. 【請求項27】 前記偏波モードスプリッタが、同一平
    面上にY分岐導波路層で形成され、前記Y分岐導波路層
    の一方の導波路層のみ金属を装荷してあることを特徴と
    する請求項21記載の集積光半導体装置。
  28. 【請求項28】 前記偏波モードスプリッタが、縦方向
    に少なくとも2つの導波層で形成され、前記導波層のい
    ずれかの近傍に回折格子を備えていることを特徴とする
    請求項21記載の集積光半導体装置。
  29. 【請求項29】 前記偏波モードスプリッタが、前記半
    導体レーザの共振器の両側に2つ備えられていることを
    特徴とする請求項21記載の集積光半導体装置。
  30. 【請求項30】 前記光検出器は、前記偏波モードスプ
    リッタの片方の導波路層の光のみを検出するために1つ
    だけ備えていることを特徴とする請求項21記載の集積
    光半導体装置。
  31. 【請求項31】 前記光検出器は、前記偏波モードスプ
    リッタの両方の導波路層の光を検出するために2つ備え
    ていることを特徴とする請求項21記載の集積光半導体
    装置。
  32. 【請求項32】 集積光半導体装置の外部に出射される
    光の変調状態が安定化されるように、前記光検出器で得
    られた電気信号を元に、前記半導体レーザに流す電流を
    制御することを特徴とする請求項21乃至31のいずれ
    かに記載の集積光半導体装置。
  33. 【請求項33】 前記半導体レーザにおいて制御される
    電流が、変調信号を流す光導波路の部分と同じ部分に流
    す電流であることを特徴とする請求項32記載の集積光
    半導体装置。
  34. 【請求項34】 前記半導体レーザにおいて制御される
    電流が、変調信号を流す光導波路の部分と異なる部分に
    流す電流であることを特徴とする請求項32記載の集積
    光半導体装置。
  35. 【請求項35】 前記電気信号を低域通過フィルタを通
    して差動アンプで基準電圧と比較した出力を、比例、積
    分回路によって適当な帰還率で、前記半導体レーザを駆
    動する直流電流源にフィードバックすることで前記半導
    体レーザに流す電流を制御することを特徴とする請求項
    32乃至34のいずれかに記載の集積光半導体装置。
  36. 【請求項36】 請求項21乃至31のいずれかに記載
    の集積光半導体装置を、電気信号を低域通過フィルタを
    通して差動アンプで基準電圧と比較した出力を、比例、
    積分回路によって適当な帰還率で、前記半導体レーザを
    駆動する直流電流源にフィードバックすることで前記半
    導体レーザに流す電流を制御する駆動方法で直接変調す
    る光通信用光源として用い、変調信号を光ファイバで伝
    送し、光受信器で直接検波することを特徴とする光通信
    方式。
  37. 【請求項37】 請求項21乃至31のいずれかに記載
    の集積光半導体装置を、電気信号を低域通過フィルタを
    通して差動アンプで基準電圧と比較した出力を、比例、
    積分回路によって適当な帰還率で、前記半導体レーザを
    駆動する直流電流源にフィードバックすることで前記半
    導体レーザに流す電流を制御する駆動方法で直接変調す
    る光通信用光源として、1本の光ファイバに複数接続
    し、複数の波長の光をそれぞれ変調して伝送させ、光フ
    ィルタを備えた光受信器により所望の波長に光にのせた
    信号のみを取り出すように、波長分割多重伝送すること
    を特徴とする光通信方式。
  38. 【請求項38】 請求項37記載の光通信方式に用いる
    光通信用光源と光受信器を1つにまとめ、請求項37記
    載の光通信方式による光送受信を行うことを特徴とする
    光−電気変換装置。
  39. 【請求項39】 請求項37記載の光通信方式に用いる
    光通信用光源と光受信器を1つにまとめ、請求項37記
    載の光通信方式による光送受信を行う光−電気変換装置
    を用いたことを特徴とする波長分割多重光伝送システ
    ム。
  40. 【請求項40】 放送センタに、請求項21乃至31の
    いずれかに記載の集積光半導体装置を光通信用光源とし
    て備えて、光加入者に光フィルタを備えた光受信器を備
    え、請求項37記載の光通信方式を行うことを特徴とす
    る光CATVシステム。
  41. 【請求項41】 発光層を含む光導波路の一部に流す電
    流を変調(変調信号)することで偏波面の異なる2つの
    発振偏波モードがスイッチする構造の半導体レーザと、
    前記半導体レーザの変調された出力光の前記偏波面の異
    なる2つの偏波モードを異なる伝搬方向に分岐する手段
    と、前記2つに分けられた偏波モードのうち少なくとも
    一方の光を電気信号に変換する光検出手段とを有する装
    置の外部に出射される光の変調状態と発振波長のうち少
    なくとも一方が安定化されるように、前記光検出手段で
    得られた電気信号を元に、前記半導体レーザに流す電流
    を制御することを特徴とする半導体レーザの駆動方法。
  42. 【請求項42】 光通信の方法において、前記通信方式
    に用いる光源が、光導波路の一部に流す電流を変調(変
    調信号)することで偏波面及び波長の異なる2つの発振
    モードがスイッチする構造の半導体レーザであって、前
    記半導体レーザの変調された出力光のうち、波長弁別す
    る手段によって前記2つの発振モードのうち1つの発振
    モードを選択して光伝送路に結合させることによって前
    記出力光をASK変調し、光通信の信号に用いることを
    特徴とする光通信方式。
  43. 【請求項43】 前記半導体レーザが、発光層を含む光
    導波路に近接して回折格子を備えた分布帰還型半導体レ
    ーザであり、前記発光層が量子井戸で構成され、ホール
    の順位であるライトホール順位と電子の基底順位間のエ
    ネルギーバンドギャップに対応する波長の近傍にブラッ
    グ波長がくるように前記回折格子のピッチが設定され、
    ブラッグ波長でのしきい値利得が前記2つの偏波モード
    でほぼ等しくなるように構成されている半導体レーザを
    光源とすることを特徴とする請求項42記載の光通信方
    式。
  44. 【請求項44】 前記分布帰還型半導体レーザの発光層
    が、引っ張り歪が導入された多重量子井戸で構成され、
    ホールの順位であるヘビーホール順位とライトホール順
    位が等しいか若しくはライトホール順位の方が電子の基
    底順位に近い構成とした半導体レーザを光源とすること
    を特徴とする請求項42記載の光通信方式。
  45. 【請求項45】 前記波長弁別する手段として、前記半
    導体レーザから出射される2つの発振モードのうちいず
    れか1つを光伝送路に結合させるような固定フィルタを
    用い、信号光をASK変調することを特徴とする請求項
    42記載の光通信方式。
  46. 【請求項46】 前記固定光フィルタが、DFBフィル
    タで構成されていることを特徴とする請求項45記載の
    光通信方式。
  47. 【請求項47】 前記ASK変調された信号光を光ファ
    イバで伝送し、光受信器で直接検波することを特徴とす
    る請求項42記載の光通信方式。
  48. 【請求項48】 前記波長弁別する手段がファブリペロ
    ーエタロンで構成されていることを特徴とする請求項4
    2記載の光通信方式。
  49. 【請求項49】 前記半導体レーザが、光導波路の少な
    くとも2つ以上の部分に流す電流の比を変えることによ
    って、その2つの発振モードの発振波長が可変であり、
    前記波長弁別する手段として、前記半導体レーザの発振
    波長に同調して2つの発振モードのうちいずれか1つを
    光伝送路に結合させるような波長可変フィルタを用い、
    信号光をASK変調することを特徴とする請求項42記
    載の光通信方式。
  50. 【請求項50】 前記波長可変フィルタが、DFBフィ
    ルタで構成されていることを特徴とする請求項49記載
    の光通信方式。
  51. 【請求項51】 1本の光ファイバに光通信用光源を複
    数接続し、複数の波長の光をそれぞれ変調して伝送さ
    せ、光フィルタを備えた光受信器により所望の波長に光
    にのせた信号のみを取り出すように、波長分割多重伝送
    することを特徴とする請求項42記載の光通信方式。
  52. 【請求項52】 前記波長弁別する手段として、特定の
    波長の光波とそれ以外の光波を空間的に分離する素子を
    用い、2つの発振モードのうち1つを光伝送路に結合さ
    せ、残り1つのモードを電気信号に変換させる手段を具
    備しており、前記電気信号を元に前記光源となる半導体
    レーザの駆動条件を設定することによって、前記光伝送
    路に結合された光波の変調状態と発振波長のうち少なく
    とも一方を安定化させることを特徴とする請求項41記
    載の光通信方式。
  53. 【請求項53】 光源が、光導波路の一部に流す電流を
    変調することで偏波面及び波長の異なる2つの発振モー
    ドがスイッチする構造の半導体レーザであって、前記半
    導体レーザの変調された出力光のうち、波長弁別する手
    段によって前記2つの発振モードのうち1つの発振モー
    ドを選択して出力することによって前記出力光をASK
    変調することを特徴とする光通信装置。
JP6122961A 1994-05-12 1994-05-12 光半導体装置、光通信用光源の駆動方法、それを用いた光通信方式、及び光通信システム Pending JPH07307527A (ja)

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US08/431,717 US5659560A (en) 1994-05-12 1995-04-28 Apparatus and method for driving oscillation polarization selective light source, and optical communication system using the same
DE69518353A DE69518353D1 (de) 1994-05-12 1995-05-09 Vorrichtung und Verfahren zur Steuerung einer polarisationsselektiver Lichtquelle, und optisches Kommunikationssystem unter Verwendung desselben
EP95107036A EP0682390B1 (en) 1994-05-12 1995-05-09 Apparatus and method for driving oscillation polarisation selective light source, and optical communication system using the same
DE69518353T DE69518353T4 (de) 1994-05-12 1995-05-09 Vorrichtung und Verfahren zur Steuerung einer polarisationsselektiver Lichtquelle, und optisches Kommunikationssystem unter Verwendung desselben

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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004241415A (ja) * 2003-02-03 2004-08-26 Nichia Chem Ind Ltd 光学装置
JP2008078353A (ja) * 2006-09-21 2008-04-03 Oki Electric Ind Co Ltd 光送信装置
JP2010040785A (ja) * 2008-08-05 2010-02-18 Furukawa Electric Co Ltd:The レーザ素子およびレーザモジュール
JP2015019289A (ja) * 2013-07-11 2015-01-29 富士通株式会社 光伝送装置、光伝送システム、及び光伝送方法
JPWO2020144752A1 (ja) * 2019-01-09 2021-09-09 三菱電機株式会社 光半導体集積素子

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