JPH0730734Y2 - 浮防波堤の浮体 - Google Patents

浮防波堤の浮体

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JPH0730734Y2
JPH0730734Y2 JP1989003764U JP376489U JPH0730734Y2 JP H0730734 Y2 JPH0730734 Y2 JP H0730734Y2 JP 1989003764 U JP1989003764 U JP 1989003764U JP 376489 U JP376489 U JP 376489U JP H0730734 Y2 JPH0730734 Y2 JP H0730734Y2
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wave
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breakwater
floating
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JP1989003764U
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JPH0297418U (ja
Inventor
喜利 宮野
幹市郎 山野
誠也 山下
Original Assignee
石川島播磨重工業株式会社
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Description

【考案の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本考案は、養殖施設等の消波を目的とする漁場整備、漁
船等の保護を目的とする漁港整備等に用いられる浮防波
堤の浮体に関するものである。
[従来の技術] 従来の浮防波堤として短周期波(短波長波)を対象とす
る例について、第5図により説明すると、波bの進入方
向上流側の壁面d及び波の進入方向下流側壁面e並に波
の進入方向に対し直交する左右両側部の壁面(図示せ
ず)を水面cに対し垂直にし、各壁面d,e等の上下部
に、水平な頂面f及び底面gを固着し、浮防波堤を構成
する浮体aの波bの進入方向の断面形状を、内部が中空
状の矩形に形成し、前記浮体aを水面近傍に保持し得る
様に、浮体aの前記両壁面d,e付近を、海底に固定され
たアンカーに、係留索iを介して係留している。
浮体aに対して波bが進入すると、波bは波体aの波b
の進入方向上流側の壁面dに当り浮体aを通過する透過
波を小さくすることにより、波bの進入方向下流側の水
面を消波する様にしている。
[考案が解決しようとする課題] しかしながら、近年、浮防波堤の消波性能の向上が要求
されて来ており、消波性能の向上により、同一要求消波
性能に対して浮体を小さくして経済的効果を高める必要
があるが、上述の従来例の様な矩形断面の浮体では十分
な効果が得られなかった。
又、矩形断面の浮体は、波の進入方向に対して壁面dが
水面と直交しているため、反射波が大きくなり、これに
伴い浮体に働く波漂流力も大きくなり、従って浮体aと
アンカーhとの間の係留索iに張力の増大をもたらすと
いう問題があった。
本考案は、上記実情に鑑み、消波性能の向上及び浮体の
受ける波漂流力の軽減により、浮体及び係留索を小さく
することを目的としてなしたものである。
[課題を解決するための手段] 本考案は、波の進入方向断面形状を、波の進入方向に対
し上流側の壁面及び波の進入方向に対し下流側の壁面が
波の進入方向下流側に向い上り勾配に傾斜した平行四辺
形状にし且つ内部を中空状にしたことを特徴とするもの
である。
[作用] 浮体に対して波が進入すると、波の進入方向上流側壁面
と波の進入方向下流側壁面とが波の進入方向下流側に向
い上り勾配に傾斜した平行四辺形状に形成されているた
め、短周期波に対して透過波が従来の矩形断面の浮体の
場合よりも小さくなり、従って消波性能を向上させるこ
とができると共に、浮体の受ける波漂流力を軽減するこ
とができ、又前記浮体の内部は中空状となっているため
に構造が簡単となり、前記浮体の形成を短期間に行なう
ことができると共に製作コストを軽減でき、更に浮体自
体が完全に閉塞した形状となっているため、波力等の外
力に対する浮体の強度を向上させることができる。
[実施例] 以下、図面に基づき本考案の実施例を説明する。
第1図及び第2図は本考案の一実施例を示したもので、
浮防波堤浮体1は、波2の進入方向の幅Bよりも該幅B
と直交する長手方向長さLの方の長さを大きくし、前記
浮体1の波2の進入方向での断面形状は、高さHを隔て
て配設され互いに平行な頂面3及び底面4と、上下端部
を底面4及び頂面3に固着され且つ波2の進入方向下流
側に向い上り勾配に傾斜する、波2の進入方向上流側壁
面5と、壁面5と平行に傾斜する波2の進入方向下流側
の壁面6と、波の進入方向に対し直交する左右両側部の
垂直な壁面により、内部が中空状の平行四辺形を形成す
る。
前記浮体1の上部が水面上に浮び下部が水面下に没する
様に、浮体1と海底に固定されたアンカー7との間を係
留索8により連結する。
なお、9は水面、10は喫水線、Dは喫水、αは前記壁面
5,6の、垂線に対する傾斜角である。
波2の進入に対して浮体1を通過する透過波を小さくす
ることにより消波性能が向上するが、この透過波の成分
は、浮体固定時の透過波、上下揺れ(上下方向垂直運
動)による発散波、左右揺れ(幅B方向水平運動)によ
る発散波、横揺れ(幅B方向と直交する回転運動)によ
る発散波の4つに大別される。
波周期の短い領域では、浮体の動揺が小さいため上記成
分の中、浮体固定時の透過波が支配的となるが、第1図
及び第2図に示した実施例の様に、壁面5,6が波2の進
入方向に対し上り勾配で傾斜している場合、浮体固定時
の透過波は、従来の矩形断面の場合よりも小さくなり、
従って全体の透過波も小さくなる。
第3図及び第4図は、それぞれ規則波、不規則波(Bret
schneider−光易型スペクトル)に対する平行四辺形断
面の浮体1と従来の矩形断面の浮体aとの消波性能比較
を実験結果により表わしたものである。横軸は波長と幅
の比λ/B、縦軸は波の透過率CT(透過波高/入射波高)
を示し、従来の浮体aの場合を破線、上記実施例の浮体
1の場合を実線で示し、共に、高さHと幅Bの比、喫水
Dと幅Bの比を等しくしてある。
第3図及び第4図は、共に、従来の浮体aの場合よりも
上記実施例の浮体1の場合の方が短周期領域で波の透過
率CTが小さく、従って消波性能が優れていることを示し
ている。
[考案の効果] 本考案によれば、従来の浮体よりも短周期領域で消波性
能が向上するため、短周期の波を消波対象とする浮消波
堤の場合、同一の要求消波性能に対して浮体[幅B×高
さH]を従来の浮体よりも小さく出来るので経済的に作
ることが可能となり、従って波漂流力が小さくなり係留
索を小さいものにすることも可能となり、又、傾斜した
壁面での波崩れが起りやすくなりこの波崩れによって浮
体からの反射波が小さくなり、従って浮体に作用する水
平方向の定常力、すなわち波漂流力が減少することによ
り係留索を小さいものにすることが可能となり、又前記
浮体の内部は中空状となっているために構造が簡単とな
り、前記浮体の形成を短期間に行なうことができると共
に製作コストを軽減でき、更に浮体自体が完全に閉塞し
た形状となっているため、波力等の外力に対する浮体の
強度を向上させることができる等の種々の優れた効果を
奏し得る。
【図面の簡単な説明】
第1図は本考案の浮防波堤の浮体の一実施例の断面図、
第2図は第1図の浮体を用いた浮防波堤の斜視図、第3
図は規則波に対する本考案の一実施例の平行四辺形断面
の浮体と従来の矩形断面の浮体の消波性能比較を実験結
果により示したグラフ、第4図は不規則波に対する本考
案の一実施例の平行四辺形断面の浮体と従来の矩形断面
の浮体の消波性能比較を実験結果により示したグラフ、
第5図は従来の浮防波堤の浮体の断面図である。 図中1は浮体、2は波、3は頂面、4は底面、5,6は壁
面を示す。

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】波の進入方向断面形状を、波の進入方向に
    対し上流側の壁面及び波の進入方向に対し下流側の壁面
    が波の進入方向下流側に向い上り勾配に傾斜した平行四
    辺形状にし且つ内部を中空状にしたことを特徴とする浮
    防波堤の浮体。
JP1989003764U 1989-01-17 1989-01-17 浮防波堤の浮体 Expired - Lifetime JPH0730734Y2 (ja)

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JPH0297418U JPH0297418U (ja) 1990-08-02
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