JPH07307243A - フィルムコンデンサの製造方法 - Google Patents

フィルムコンデンサの製造方法

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JPH07307243A
JPH07307243A JP6121984A JP12198494A JPH07307243A JP H07307243 A JPH07307243 A JP H07307243A JP 6121984 A JP6121984 A JP 6121984A JP 12198494 A JP12198494 A JP 12198494A JP H07307243 A JPH07307243 A JP H07307243A
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JP
Japan
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resin layer
coupling agent
capacitor element
silane coupling
capacitor
Prior art date
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Withdrawn
Application number
JP6121984A
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English (en)
Inventor
Takashi Fukuo
隆 福生
Noboru Sasaki
昇 佐々木
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Elna Co Ltd
Original Assignee
Elna Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 耐湿特性の良好なフィルムコンデンサを得
る。 【構成】 2枚の誘電体フィルム1a,1bと2枚の電
極アルミニウム箔2a,2bとを交互に重ね合わせて円
筒状に巻回するとともに、その巻回途中において各電極
アルミニウム箔2a,2bにリード線4,4を取り付け
てコンデンサ素子を形成し、次いで同コンデンサ素子を
その軸線に対して直交する方向から押圧して偏平に加工
し、同コンデンサ素子をシラン系カップリング剤を含有
する溶液(好ましくは、0.5〜1.9wt%のβ−
(3,4エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシ
シラン溶液もしくはγ−グリシドキシプロピルトリメト
キシシラン溶液)内に浸漬し、引き上げて同シラン系カ
ップリング剤を加熱硬化させた後、所定の樹脂液中に浸
漬し、同樹脂を乾燥させて内装樹脂層を形成し、さらに
同内装樹脂層の周りに外装樹脂層を形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はフィルムコンデンサの製
造方法に関し、さらに詳しく言えば、耐湿特性を良好と
し得るプラスチック・フィルムコンデンサの製造方法に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】プラスチック・フィルムコンデンサは、
紙コンデンサやマイカコンデンサに比べて小形に形成で
き、電気的諸特性において優れており、信頼性が高いこ
とから、テレビ、ラジオ、音響機器などの民生用電気機
器をはじめとして、各種の産業機器などに幅広く使用さ
れている。
【0003】従来において、プラスチック・フィルムコ
ンデンサは次のようにして製造されている。まず、図1
に示されているように、2枚の誘電体フィルム(例え
ば、ポリエステルフィルム)1a,1bと、2枚の電極
アルミニウム箔2a,2bとを交互に重ね合わせて巻回
し、図2に示されているような円筒状のコンデンサ素子
3を形成する。
【0004】なお、その巻回途中において、各電極アル
ミニウム箔2a,2bにリード線4,4が取り付けられ
る。リード線4としては、例えばハンダメッキ銅被覆鋼
線(以下、CP線という。)が用いられる。このリード
線4は一端が平坦に形成されており、その平坦部が抵抗
溶接などにて各電極アルミニウム箔2a,2bに固着さ
れる。
【0005】次に、コンデンサ素子3にその軸線に対し
て直交する方向から熱と圧力を加えて、図3に示されて
いるように、同コンデンサ素子3を偏平に加工する。し
かる後、同コンデンサ素子3を例えばエポキシ樹脂液中
に浸漬し、引き上げて同樹脂を加熱乾燥させてコンデン
サ素子3に内装樹脂層を形成する。そして、さらに例え
ばエポキシ樹脂液中に浸漬し、引き上げて同樹脂を加熱
乾燥させて、内装樹脂層の周りに外装樹脂層を形成す
る。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】従来においては、上記
のようにコンデンサ素子3に内装樹脂層と外装樹脂層と
を二重に形成して、耐湿特性を維持するようにしている
が、電極アルミニウム箔2a,2bに対する内装樹脂層
の接着性が必ずしも良くないため、その部分より水分が
侵入し、これが原因で耐湿特性、とりわけ静電容量変化
率の劣化を招いている。
【0007】本発明は、上記従来の欠点を解決するため
になされたもので、その目的は、電極アルミニウム箔に
対する内装樹脂層の接着性を改善し、耐湿特性を良好と
したフィルムコンデンサの製造方法を提供することにあ
る。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明は、2枚の誘電体フィルムと2枚の電極アル
ミニウム箔とを交互に重ね合わせて円筒状に巻回すると
ともに、その巻回途中において各電極アルミニウム箔に
リード線を取り付けてコンデンサ素子を形成し、同コン
デンサ素子をその軸線に対して直交する方向から押圧し
て偏平に加工した後、所定の樹脂液中に浸漬し、同樹脂
を乾燥させて内装樹脂層を形成し、さらに同内装樹脂層
の周りに外装樹脂層を形成してなるフィルムコンデンサ
の製造方法において、上記コンデンサ素子を偏平に加工
した後、上記内装樹脂層を形成する前に、同コンデンサ
素子をシラン系カップリング剤を含有する溶液内に浸漬
し、引き上げて同シラン系カップリング剤を加熱硬化さ
せることを特徴としている。
【0009】この場合、上記シラン系カップリング剤
は、β−(3,4エポキシシクロヘキシル)エチルトリ
メトキシシランもしくはγ−グリシドキシプロピルトリ
メトキシシランであり、また、同シラン系カップリング
剤の溶媒に対する含有量は、0.5〜1.9wt%であ
ることが好ましい。
【0010】すなわち、0.5wt%未満であると、電
極アルミニウム箔と内装樹脂層との接着性が改善されな
い。これに対して、1.9wt%以上とした場合には、
それ以上に接着性に変化が見られないばかりか、同シラ
ン系カップリング剤自体の硬化特性が悪くなる。
【0011】なお、シラン系カップリング剤は水に可溶
であるが、この他にアルコール類、トルエン、キシレン
など、ほとんどの有機溶媒にも可溶である。また、シラ
ン系カップリング剤の硬化条件としては、100〜11
0℃、1時間程度が好適である。
【0012】
【作用】内装樹脂層の形成に先立って、電極アルミニウ
ム箔をシラン系カップリング剤β−(3,4エポキシシ
クロヘキシル)エチルトリメトキシシランもしくはγ−
グリシドキシプロピルトリメトキシシランにて処理する
ことにより、電極アルミニウム箔と内装樹脂層との接着
性が良好となり、耐湿特性が改善される。
【0013】
【実施例】以下、本発明による実施例を比較例とともに
説明する。なお、コンデンサ素子の巻回工程および偏平
加工工程などについては、先に説明した図1ないし図3
を参照されたい。
【0014】《実施例》誘電体フィルムとして、厚さ4
μm、幅9mm、長さ1290mmのポリエステルフィ
ルムを用い、また、電極アルミニウム箔には、厚さ5μ
m、幅7.5mm、長さ1040mmのアルミニウム箔
を用意した。
【0015】これらのポリエステルフィルム2枚と、ア
ルミニウム箔2枚を交互に重ね合わせて円筒状に巻回
し、その巻回途中でアルミニウム箔の各々にCP線から
なるリード線を抵抗溶接により取り付けてコンデンサ素
子を形成し、同コンデンサ素子に熱と圧力を加えて偏平
に加工した。
【0016】次に、この偏平に加工したコンデンサ素子
を、溶媒としてのエタノールにβ−(3,4エポキシシ
クロヘキシル)エチルトリメトキシシランを1.0wt
%加えた溶液中に浸漬し、引き上げて100〜110℃
にて1時間加熱して同シラン系カップリング剤を硬化さ
せた。
【0017】しかる後、コンデンサ素子をエポキシ樹脂
液中に浸漬し、引き上げて120℃にて1時間加熱して
硬化させ、内装樹脂層を形成した。そしてさらに、同コ
ンデンサ素子をエポキシ樹脂液中に浸漬し、引き上げて
120℃にて1時間加熱して硬化させ、内装樹脂層の周
りに外装樹脂層を形成した。
【0018】このようにして、定格50V0.1μFの
フィルムコンデンサを50個作製し、温度40±2℃、
相対湿度90〜95%の条件下で1000時間におよぶ
耐湿特性試験を行なったところ、その静電容量変化率は
平均で2.5%であった。
【0019】〈比較例1〉実施例1と同じポリエステル
フィルムとアルミニウム箔の各2枚を交互に重ね合わせ
て円筒状に巻回し、その巻回途中でアルミニウム箔の各
々にCP線からなるリード線を抵抗溶接により取り付け
てコンデンサ素子を形成し、同コンデンサ素子に熱と圧
力を加えて偏平に加工した。
【0020】シラン系カップリング剤による処理を行な
うことなく、コンデンサ素子をエポキシ樹脂液中に浸漬
し、引き上げて120℃にて1時間加熱して硬化させ、
内装樹脂層を形成した。そしてさらに、同コンデンサ素
子をエポキシ樹脂液中に浸漬し、引き上げて120℃に
て1時間加熱して硬化させ、内装樹脂層の周りに外装樹
脂層を形成した。
【0021】このようにして、実施例1と同じく、定格
50V0.1μFのフィルムコンデンサを50個作製
し、温度40±2℃、相対湿度90〜95%の条件下で
1000時間におよぶ耐湿特性試験を行なったところ、
その静電容量変化率は平均で3.2%であった。
【0022】参考までに、実施例1と比較例1による静
電容量変化率を表1に示すが、本発明によれば、静電容
量変化率が約0.7%改善されていることが認められ
た。
【0023】
【表1】
【0024】なお、上記実施例1ではシラン系カップリ
ング剤としてβ−(3,4エポキシシクロヘキシル)エ
チルトリメトキシシランを用いたが、γ−グリシドキシ
プロピルトリメトキシシランによっても同様な結果が得
られた。
【0025】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
2枚の誘電体フィルムと2枚の電極アルミニウム箔とを
交互に重ね合わせて円筒状に巻回するとともに、その巻
回途中において各電極アルミニウム箔にリード線を取り
付けてコンデンサ素子を形成し、次いで同コンデンサ素
子をその軸線に対して直交する方向から押圧して偏平に
加工し、同コンデンサ素子をシラン系カップリング剤を
含有する溶液(好ましくは、0.5〜1.9wt%のβ
−(3,4エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキ
シシラン溶液もしくはγ−グリシドキシプロピルトリメ
トキシシラン溶液)内に浸漬し、引き上げて同シラン系
カップリング剤を加熱硬化させた後、所定の樹脂液中に
浸漬し、同樹脂を乾燥させて内装樹脂層を形成し、さら
に同内装樹脂層の周りに外装樹脂層を形成するようにし
たことにより、耐湿特性とりわけ静電容量変化率の良好
なフィルムコンデンサを得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】フィルムコンデンサの巻回工程を説明するため
の斜視図。
【図2】円筒状に巻回されたコンデンサ素子を示した斜
視図。
【図3】偏平に加工されたコンデンサ素子を示した斜視
図。
【符号の説明】
1a,1b 誘電体フィルム 2a,2b 電極アルミニウム箔 3 コンデンサ素子 4 リード端子

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 2枚の誘電体フィルムと2枚の電極アル
    ミニウム箔とを交互に重ね合わせて円筒状に巻回すると
    ともに、その巻回途中において各電極アルミニウム箔に
    リード線を取り付けてコンデンサ素子を形成し、同コン
    デンサ素子をその軸線に対して直交する方向から押圧し
    て偏平に加工した後、所定の樹脂液中に浸漬し、同樹脂
    を乾燥させて内装樹脂層を形成し、さらに同内装樹脂層
    の周りに外装樹脂層を形成してなるフィルムコンデンサ
    の製造方法において、上記コンデンサ素子を偏平に加工
    した後、上記内装樹脂層を形成する前に、同コンデンサ
    素子をシラン系カップリング剤を含有する溶液内に浸漬
    し、引き上げて同シラン系カップリング剤を加熱硬化さ
    せることを特徴とするフィルムコンデンサの製造方法。
  2. 【請求項2】 上記シラン系カップリング剤は、β−
    (3,4エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシ
    シランもしくはγ−グリシドキシプロピルトリメトキシ
    シランであることを特徴とする請求項1に記載のフィル
    ムコンデンサの製造方法。
  3. 【請求項3】 上記シラン系カップリング剤の溶媒に対
    する含有量は、0.5〜1.9wt%であることを特徴
    とする請求項1または2に記載のフィルムコンデンサの
    製造方法。
JP6121984A 1994-05-11 1994-05-11 フィルムコンデンサの製造方法 Withdrawn JPH07307243A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP1335392A1 (en) * 2000-07-14 2003-08-13 Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. Ceramic electronic device and method of manufacturing the device
JP2011258584A (ja) * 2005-03-02 2011-12-22 Panasonic Corp 点灯ユニット及びランプ

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Effective date: 20010731