JPH07307026A - 光学的情報記録再生装置 - Google Patents

光学的情報記録再生装置

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Publication number
JPH07307026A
JPH07307026A JP6096466A JP9646694A JPH07307026A JP H07307026 A JPH07307026 A JP H07307026A JP 6096466 A JP6096466 A JP 6096466A JP 9646694 A JP9646694 A JP 9646694A JP H07307026 A JPH07307026 A JP H07307026A
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JP
Japan
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optical
light
information recording
parallel
light beam
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Application number
JP6096466A
Other languages
English (en)
Inventor
Moritoshi Miyamoto
守敏 宮本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Canon Inc
Original Assignee
Canon Inc
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Filing date
Publication date
Application filed by Canon Inc filed Critical Canon Inc
Priority to JP6096466A priority Critical patent/JPH07307026A/ja
Publication of JPH07307026A publication Critical patent/JPH07307026A/ja
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  • Moving Of The Head For Recording And Reproducing By Optical Means (AREA)
  • Optical Head (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 固定部と可動部から成る分離型光ヘッドを有
する光学的情報記録再生装置において、発生する光軸ズ
レを容易に補正可能な手段を提供し、AFオフセット等
の信号の悪化が無く、製造も容易な装置を提供すること
にある。 【構成】 固定部と可動部から成る分離型光ヘッドを有
する光学的情報記録再生装置において、前記固定部光学
系中に、光束の平行シフト調整手段として平行板ガラス
50を光束に対して傾けて調整可能に備え、偏光ビーム
スプリッタ27と検出光学系の間に配置した光学的情報
記録再生装置。これにより、固定部と可動部を各々ユニ
ットとして調整し、それぞれを実機にセットした後、最
終的な微調整として、平行平板ガラス50等を用いて光
束の平行シフト調整ができるようにしたため、大幅に作
業性が向上し、製造も容易となった。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、光学的情報記録媒体に
情報を記録し、該記録媒体に記録された情報を再生し及
び/又は該記録媒体に記録された情報を消去する光学的
情報記録再生装置に関し、特に光ヘッドの構成要素が可
動部と固定部とに分かれている光学的情報記録再生装置
の光軸ズレの補正手段に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、光を用いて情報の記録、再生を行
なう情報記録媒体としてディスク状、カード状、テープ
状等の各種の形態のものが知られている。これら光学的
情報記録媒体には記録及び再生の可能なものや再生のみ
可能なもの等がある。記録可能な媒体への情報の記録
は、記録情報に従って変調され微小スポット状に絞られ
た光ビームで情報トラックを走査することにより行なわ
れ、光学的に検出可能な情報ビット列として情報が記録
される。
【0003】又、記録媒体からの情報の再生は、該媒体
に記録が行なわれない程度の一定のパワーの光ビームス
ポットで情報トラックの情報ビット列を走査し、該媒体
からの反射光又は透過光を検出することにより行なわれ
る。
【0004】上述した記録媒体への情報の記録、再生に
用いられる光ヘッドは、記録媒体に対しその情報トラッ
ク方向及び該方向を横切る方向に相対的に移動可能とさ
れており、この移動により光ビームスポットの情報トラ
ック走査が行なわれる。光ヘッドにおける光ビームスポ
ットの絞り込み用レンズとしては、例えば対物レンズが
用いられる。この対物レンズはその光軸方向(フォーカ
シング方向)及び該光軸方向と記録媒体の情報トラック
方向との双方に直交する方向(トラッキング方向)に夫
々独立して移動することができるように光ヘッド本体に
保持されている。このような対物レンズの保持は、一般
に弾性部材を介して成され、対物レンズの上記2方向の
移動は一般に磁気的相互作用を利用したアクチュエータ
により駆動される。
【0005】ところで、上述した光学的情報記録媒体の
うちカード状の光学的情報記録媒体(以下、光カードと
称する)は、小型軽量で持ち運びに便利な比較的大容量
の情報記録媒体として今後大きな需要が見込まれてい
る。
【0006】図10に追記型光カードの模式的平面図、
図11にその部分拡大図を示す。
【0007】図10において、光カード1の情報記録面
には多数本の情報トラック2がL−F方向に平行に配列
されている。又、光カード1の情報記録面には上記情報
トラック2へのアクセスの基準位置となるホームポジシ
ョン3が設けられている。情報トラック2は、ホームポ
ジション3に近い方から順に2−1,2−2,2−3,
…と配列され、図11に示すように、これらの各情報ト
ラックに隣接してトラッキングトラック4が4−1,4
−2,4−3,…というように順次設けられている。こ
れらのトラッキングトラック4は、情報記録再生時の光
ビームスポット走査の際に該ビームスポットが所定の情
報トラックから逸脱しないように制御するオートトラッ
キング(以下、ATと記す)のためのガイドとして用い
られる。
【0008】このATサーボは、光ヘッドにおいて上記
光ビームスポットの情報トラックからのずれ(AT誤
差)を検出し、該検出信号を上記トラッキングアクチュ
エータへと負帰還させ、光ヘッド本体に対し対物レンズ
をトラッキング方向(D方向)に移動させて光ビームス
ポットを所望の情報トラックへと追従させることにより
行なわれる。
【0009】又、情報記録再生時において、光ビームス
ポットで情報トラックを走査する際、該光ビームを光カ
ード面上にて適当な大きさのスポット状とする(合焦さ
せる)ために、オートフォーカシング(以下、AFと記
す)サーボが行なわれる。このAFサーボは、光ヘッド
において上記光ビームスポットの合焦状態からのずれ
(AF誤差)を検出し、該検出信号を上記フォーカシン
グアクチュエータへと負帰還させ、光ヘッド本体に対し
対物レンズをフォーカシング方向に移動させて光ビーム
スポットを光カード面上に合焦させることにより行なわ
れる。
【0010】なお、図11において、S1 ,S2 ,S3
は光ビームスポットを示し、S1 とS3 の光スポットを
使用してATを行ない、S2 の光スポットを使用してA
F及び記録時の情報ビットの作成、再生時の情報ビット
の読出しを行なう。又、各情報トラックにおいて、6−
1,6−2及び7−1,7−2は夫々プリフォーマット
された左側アドレス部及び右側アドレス部を示し、この
アドレス部を読出すことにより情報トラックの識別が行
なわれる。5(図中、5−1,5−2が相当する)はデ
ータ部であり、ここに所定の情報が記録される。
【0011】ここで、光学的情報記録方法を図12に示
す光ヘッド光学系の概略図を用いて説明する。
【0012】図12において、21は光源たる半導体レ
ーザであり、この例ではトラックに垂直の方向に偏光し
ている830nmの波長の光を発する。また、22はコ
リメータレンズ、23はビーム整形プリズム、26は光
束分割のための回折格子、24はアパーチャー、27は
偏光ビームスプリッタである。更に、25は1/2波長
板、29は1/4波長板 、30は対物レンズ、31は
ミラー、32は球面レンズ、33はシリンドリカルレン
ズ、34は光検出器を示す。
【0013】図14に示すように、光検出器34は、2
つの受光素子34a,34c及び4つに分割された受光
素子34bから構成されている。
【0014】半導体レーザ21から発せられた光ビーム
は、発散光束となってコリメータレンズ22に入射す
る。そして、該レンズにより平行光ビームとされ、さら
にビーム整形プリズム23により所定の光強度分布、つ
まり円形の強度分布を有するビームに整形される。そし
て1/2波長板25により偏光面が90°回転させられ
る。その後、回折格子26に入射し、該回折格子26に
より有効な3つの光ビーム(0次回折光及び±1次回折
光)に分割される。この3つの光束は、偏光ビームスプ
リッタ27にS偏光光束として入射する。
【0015】偏光ビームスプリッタ27は、図13に示
すような分光特性を有し、入射したS偏光は100%近
く反射する。
【0016】次いで、前記3つの光束は1/4波長板2
9を透過する際に円偏光に変換され、対物レンズ30に
よって光カード1上に集束される。この集束された光が
図11に示したように、3つの微小ビームスポットS1
(+1次回折光)、S2 (0次回折光)、S3 (−1次
回折光)である。S2 は記録、再生、AF制御に用いら
れ、S1 とS3 はAT制御に用いられる。光カード1上
におけるスポット位置は、図11に示したように、光ビ
ームスポットS1 ,S3 は隣接するトラッキングトラッ
ク4上に位置し、光ビームスポットS2 は該トラッキン
グトラック間の情報トラック2上に位置している。かく
して、光カード1上に形成された光ビームスポットから
の反射光は、再び対物レンズ30を通って平行光束とさ
れ、1/4波長板29を透過することにより入射時とは
偏光方向が90°回転した光ビームに変換される。そし
て、偏光ビームスプリッタ27にはP偏光ビームとして
入射し、図13に示した分光特性により100%近く透
過し、検出光学系に導かれる。
【0017】前記検出光学系では、球面レンズ32とシ
リンドリカルレンズ33とが組み合わされており、この
組み合わせにより非点収差法によるAF制御が行なわれ
る。光カード1から反射した3つの光束は前記検出光学
系によりそれぞれ集光され、光検出器34に入射して、
3つの光スポットを形成する。受光素子34a,34c
は前述の光スポットS1 ,S3 の反射光を受光し、これ
ら2つの受光素子の出力の差を用いてAT制御が行なわ
れる。また、4分割の受光素子34bは光スポットS2
の反射光を受光し、その出力を用いてAF制御が行なわ
れ且つ記録情報が再生される。受光素子34a,34
b,34cにおける光スポットの形成の様子を図14に
示す。形成される各光スポットSa ,Sb ,Sc は、受
光素子34a,34b,34cに完全に含まれている。
【0018】ところで、以上の様な光ヘッド光学系を、
図12に示されている様に、固定部と可動部とに分け、
該可動部のみを矢印に示す様に移動させることにより、
光ビームスポットSb で情報トラックの走査を行うこと
もできる。この様な分離型の光ヘッドでは、可動部の移
動量は、光カード1の縦方向の長さ程度は必要であり、
通常100mm程度である。
【0019】
【発明が解決しようとしている課題】しかしながら、上
記従来例では、固定部と可動部の光軸にズレがあった場
合、出射光束と反射光束との光束中心にズレが生じ、そ
れに従いセンサ上でのスポット中心も移動してしまい、
AF信号を著しく悪化させるという欠点を有していた。
【0020】図8、図9は、このような光軸ズレを説明
するため模式図であり、図において1は記録媒体、30
は対物レンズであり、図8は、固定部と可動部の光軸が
平行ズレした場合の概略図であり、図9は、固定部と可
動部の光軸が傾きズレした場合の概略図である。
【0021】例えば、固定部と可動部の光軸の平行シフ
トΔについては、図8に示すように、2Δとなって固定
部に戻り、光軸傾きθについては、図9に示すように2
ftanθとなって固定部に戻ってくる。
【0022】そして、それはそのまま検出光学系の光軸
に対する平行シフトとなり、それにより、図7で示すよ
うなスポットズレを発生させ、図6(a)に示すように
AF信号を著しく悪化させていた。
【0023】なお、図6(a)は、センサ上にスポット
ずれがある場合の差信号の状態を示し、図6(b)は、
センサ上にスポットずれがない場合の差信号の状態を示
す図である。
【0024】また、図7は、検出光学系における平行シ
フトとセンサ上でのスポット移動の関係を示す図であ
り、32は球面レンズ、33はシリンドリカルレンズで
ある。また、図7の実線で示した光線はシリンドリカル
レンズ33のパワーの影響を受けない方向の光線であ
り、点線で示した光線はシリンドリカルレンズ33のパ
ワーが働く方向の光線である。実際の光線では、実線と
点線の状態がまざりあった状態となる。
【0025】以上の問題は、固定部と可動部を実機にセ
ットした状態で精度良く光学調整することにより解消で
きるが、スペースが小さく、治具の取り付け、調整等が
極めて困難であり、作業性が著しく悪く、コストアップ
につながるという問題が生じる。
【0026】以上のような点から、固定部と可動部を別
々のユニットとして治具を用いて光学調整し、実機にセ
ットするという手順が最も効果的で望ましい。
【0027】しかしながら、この様な手順を行うと図
8、図9で説明したように出射光束と反射光束の間に平
行シフトズレが起こり、図7のようにスポットズレ(最
小錯乱円の位置がズレる)が起きるという問題点があ
る。
【0028】[発明の目的]本発明の目的は、固定部と
可動部から成る分離型光ヘッドを有する光学的情報記録
再生装置において、発生する光軸ズレを容易に補正可能
な手段を提供し、AFオフセット等の信号の悪化が無
く、製造も容易な装置を提供することにある。
【0029】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記課題を解
決するための手段として、照射光学系からの光束を絞っ
て光学的情報記録媒体に光スポットとして照射し、且つ
前記記録媒体上の光スポットからの光束を検出光学系に
投射する光ヘッドを有し、前記照射光学系からの光束の
照射により前記記録媒体に対し情報を記録し及び/また
は記録情報を再生する光学的情報記録再生装置におい
て、前記光ヘッドの光学系は、前記照射光学系及び前記
検出光学系を含む固定部と、該固定部に対し移動可能で
対物レンズを含む可動部とから構成されており、前記固
定部光学系中に、光束の平行シフト調整手段を有してい
ることを特徴とする光学的情報記録再生装置を提供する
ものである。
【0030】また、前記光束の平行シフト調整手段は、
光束に対して傾けて調整可能に備えられた光透過性部材
であることを特徴とし、また、前記光透過性部材は、偏
光ビームスプリッタと検出光学系の間に配置したことを
特徴とし、また、前記光透過性部材は、偏光ビームスプ
リッタとコリメータレンズとの間に配置したことを特徴
とする光学的情報記録再生装置である。
【0031】更にまた、前記光束の平行シフト調整手段
は、平行平板ガラスであり、該平行平板ガラスを光束に
対して傾けて調整可能に設けたことを特徴とし、また、
前記平行平板ガラスは、光軸に対してどの方向へも傾け
ることができるように保持されていることを特徴とし、
また、前記平行平板ガラスは、光軸に対して傾けた状態
で回転可能に保持されていることを特徴とする光学的情
報記録再生装置でもある。
【0032】更にまた、前記光束の平行シフト調整手段
は、光束に対して平行移動可能に備えられた光反射部材
であることを特徴とし、また、前記光反射部材は、前記
可動部光学系と非点収差を発生させる検出光学系との間
に配置されることを特徴とする光学的情報記録再生装置
を手段とするものである。
【0033】また、前記光反射部材は、光束に対して平
行移動可能に設けられた平面ミラーであることを特徴と
し、また、前記光反射部材は、光束に対して平行移動可
能に設けられた偏光ビームスプリッタであることを特徴
とする光学的情報記録再生装置でもある。
【0034】
【作用】本発明によれば、光束の平行シフト調整手段と
して、光透過性部材の平行平板50を検出光学系の前に
配し、それを傾けさらに回転させることにより、反射光
束と検出光学系の光軸とを調整して一致させることがで
きる。
【0035】また、本発明によれば、光束の平行シフト
調整手段として、光透過性部材の平行平板50を照射光
学系中に配し、それを傾けさらに回転させることによ
り、固定部と可動部の光軸の平行シフトズレΔを0にな
るように調整することができる。
【0036】また、本発明によれば、光束の平行シフト
調整手段として、反射光束を検出光学系に導くミラー3
1を平行移動可能とし、それにより反射光束と検出光学
系の光軸とを一致させることができる。
【0037】またこれにより、従来から備わっているミ
ラー31を用いるため、新たに平行シフト調整手段を追
加する必要がない。
【0038】また、本発明によれば、光束の平行シフト
調整手段として、偏光ビームスプリッタ27を平行移動
可能とし、それにより反射光束と検出光学系の光軸とを
一致させることができる。
【0039】またこれにより、従来から備わっている偏
光ビームスプリッタを用いるため、新たに平行スフト調
整手段を追加する必要がない。
【0040】また、本発明によれば、固定部と可動部を
各々ユニットとして調整し、それぞれを実機にセットし
た後、最終的な微調整として、平行平板ガラス等を用い
て光束の平行シフト調整ができるようにしたため、大幅
に作業性が向上する。
【0041】
【実施例】
(実施例A1)以下、本発明の実施例について、図面を
参照しながら詳細に説明する。尚、固定部及び可動部光
学系の各光学部品の働きに関しては、従来例と全く同じ
なので説明を省略する。
【0042】図1は、本発明を実施した分離型光ヘッド
の概略図であり、本実施例では、光束の平行シフト調整
手段として、光透過性部材からなる平行平板ガラス50
をミラー31と球面レンズ32の間に光束に対して傾き
調整可能に取り付けた。
【0043】図2は、本発明に用いた平行平板ガラス5
0の作用を表わした図である。
【0044】前述した、図8、図9に示した固定部と可
動部の光軸ズレの量を各々Δ=0.1mm,θ=30′
とすると、固定部から出射された光に対する固定部へ戻
る反射光束の平行シフト量δは、対物レンズの焦点距離
fをf=5mmとすると、 δ=2Δ+2ftanθ =2×0.1+2×5×0.009=0.29mm となり、図7に示した様にδだけ検出光学系の光軸に対
してズレて入射することになる。
【0045】本発明の目的は、このδを0にするように
調整する手段を固定部光学系中に配し、製造しやすく、
かつAFオフセット等の信号の悪化が現われない分離型
光ヘッドを提供することにある。
【0046】図1において、記録媒体1により反射され
た光束は、平行平板ガラス50の手前において、検出光
学系の光軸に対しδだけ平行シフトしていたとする。本
発明ではこれを補正し、光束中心と光軸を一致させる手
段として平行平板ガラス50を検出光学系の前に配し、
その平行平板ガラス50に傾き及び回転を調整できる機
構をつけた。
【0047】以下に、図2を用いて平行シフトズレδの
補正方法を説明する。入射光線に対し、θだけ傾いた平
行平板ガラス50を透過した光線は、図2に示した様
に、 δ=d{tanθ−tan(sin-1(sinθ/
n)} だけ平行シフトする(但し、nは平行平板ガラスの屈折
率、dは平行平板ガラスの厚さ)。
【0048】よって先に計算した平行シフト量δ=0.
29mmを補正するためには、n=1.5,d=5mm
とした場合、θ=9.7°となり、平行平板ガラス50
をθだけ傾けることによりδ=0とすることができる。
【0049】また平行平板ガラス50を、光軸に対し、
どの方向へも傾けることができるようにするか、光軸に
対しθ(9.7°)だけ傾けた状態で光軸を中心に一回
転できるような機構で動作させることにより、どの方向
に平行シフトズレが発生しても反射光束の中心と検出光
学系の光軸とを完全に一致させることができる。
【0050】図15は、このような平行平板ガラスの調
整可能な取り付け構造の一例を示す上面模式図(b)と
断面模式図(a)であり、平行平板ガラス50は、図に
示す3本のネジとバネにより支持され、この3本のネジ
のしめ具合によって、平行平板ガラス50の傾きとその
方向を自由に調整できるものである。
【0051】なお、このような平行平板ガラスの調整可
能な取り付け構造の例としては、他にも各種の構造が考
えられるが、本発明の装置に組み込める構造であれば良
く、同様の効果を得ることができることは明白である。
【0052】本実施例では、固定部と可動部を各々ユニ
ットとして調整し、それぞれを実機にセットした後、最
終的な微調整として、平行平板ガラスを用いて光束の平
行シフト調整ができるようにしたため、大幅に作業性が
向上するとともに、調整精度を向上できた。
【0053】(実施例B1)以下、本発明の実施例につ
いて、図面を参照しながら詳細に説明する。尚、固定部
及び可動部光学系の各光学部品の働きに関しては、従来
例と全く同じなので説明を省略する。
【0054】図3は、本発明を実施した分離型光ヘッド
の概略図であり、本実施例では、光束の平行シフト調整
手段として、光透過性部材からなる平行平板ガラス50
を、照射光学系であるところの偏光ビームスプリッタ2
7と回折格子26との間に、傾き調整可能に取り付け
た。
【0055】図2は本発明に用いた平行平板ガラス50
の作用を表わした図である。
【0056】今、図8、図9に示した固定部と可動部の
光軸ズレの量を各々Δ=0.1mm、θ=30′とする
と、固定部から出射された光に対する固定部へ戻る反射
光束の平行シフト量δは、対物レンズの焦点距離fをf
=5mmとすると、 δ=2Δ+2ftanθ=2×0.1+2×5×0.0
09=0.29mm となり、図7に示した様にδだけ検出光学系の光軸に対
してズレて入射することになる。
【0057】本発明の目的は、このδを小さくするよう
に調整する手段を固定部光学系中に配し、製造しやす
く、かつAFオフセット等の信号の悪化が現われにくい
分離型光ヘッドを提供することにある。
【0058】図1において、記録媒体1により反射され
た光束は、本発明による補正の前までは、検出光学系の
光軸に対しδだけ平行シフトしていたとする。本発明で
はこれを補正し、光束中心と光軸を一致させる手段とし
て平行平板ガラス50を照射光学系中に配し、その平行
平板ガラス50に傾き及び回転を調整できる機構を上述
した実施例と同様に付けた。
【0059】以下に、図2を用いて平行シフトズレδの
補正方法を説明する。入射光線に対し、θだけ傾いた平
行平板ガラスを透過した光線は図2に示した様に δ1 =d{tanθ−tan(sin-1(sinθ/
n))} だけ平行シフトする(但し、nは平行平板ガラスの屈折
率、dは平行平板ガラスの厚さ)。
【0060】ここで、先に述べた固定部と可動部の平行
シフトズレΔ=0.1mmを補正するために平行平板ガ
ラス50をどのくらい傾ければ良いか求める。今、n=
1.5,d=5mmとするとδ1 =0.1mmとなる様
なθはθ=3.4°となる。よって、平行平板ガラス5
0をθ=3.4°だけ傾けることにより、固定部と可動
部の平行シフトズレΔはΔ=0とすることができる。
【0061】また、平行平板ガラス50を光軸に対し、
どの方向へも傾けることができるようにするか、光軸に
対しθだけ傾けた状態で光軸を中心に一回転できるよう
な機構で保持することにより、どの方向に平行シフトズ
レが発生しても、固定部と可動部の平行シフトズレΔを
完全に0にすることができる。
【0062】この様に平行シフトズレΔを0にすること
により、反射光束と検出光学系の光軸との平行シフト量
δはδ=δ1 +2ftanθ=0.1+0.09とな
り、その影響が大幅に軽減されることがわかる。
【0063】さらに、固定部と可動部の平行シフトズレ
Δを0にするということは、照射光束を対物レンズの中
心に通すことと同じであるから、光束ケラレの問題が無
くなり、ATオフセットが除去できるという効果も同時
に得られる。
【0064】(実施例C1)以下、本発明の実施例につ
いて、図面を参照しながら詳細に説明する。尚、固定部
及び可動部光学系の各光学部品の働きに関しては、図1
2で説明した従来例と全く同じなので説明を省略する。
【0065】図12は、本実施例の分離型光ヘッドの構
成を示す概略図であり、本実施例では、光束の平行シフ
ト調整手段として、光反射部材であるミラー31を光束
に対して平行移動可能に備えた。
【0066】図5は、本実施例のミラー31の移動と光
線の移動を表わした図である。
【0067】今、図8、図9に示した固定部と可動部の
光軸ズレの量を各々Δ=0.1mm,θ=30′とする
と、固定部から出射された光に対する固定部へ戻る反射
光束の平行シフト量δは対物レンズの焦点距離fをf=
5mmとすると、 δ=2Δ+2ftanθ =2×0.1+2×5×0.009=0.29mm となる。
【0068】よって図7のようにδ(0.29mm)だ
け検出光学系の光軸に対してズレて入射することにな
る。
【0069】これを補正するために、本実施例において
は、図5に示した様にミラー31を実線で示した状態か
ら点線で示した状態へδ(0.29mm)だけ平行移動
させ、検出光学系の光軸とそれに入射する戻り光束の中
心を一致させる。
【0070】図5(a)は、ミラー31を検出光学系の
方向に平行移動する例を示し、(b)は可動部光学系の
方向に平行移動する例を示したものである。
【0071】この様にミラー31をδだけ平行移動させ
るという微調整を行う手段を設けることにより、製造コ
ストを下げ、AFオフセット等のAF信号を悪化させな
い分離型光ヘッドを提供することができる。
【0072】なお、上述したミラー31を光束に対して
平行移動可能に取り付ける構造は、従来からある機構を
用いることにより容易に構成できるため、詳しい構造に
ついての説明は省略するが、図16は、このような取り
付け構造の一例を示す模式図であり、図において、ミラ
ー31は駆動手段に連結された支持台上に斜めに取り付
けられ、駆動手段により回転する歯車により、図中の矢
印方向に平行移動する。
【0073】なお、ミラー31を光束に対して平行移動
可能に取り付ける構造としては、他の構造も可能であ
り、本発明の装置に組み込める構造であれば良く、例え
ば、図16において歯車を用いずに、駆動手段に連結さ
れたベルトに支持台を直接固定してもよい。また、偏光
ビームスプリッタの調整可能な取り付け構造も同様の構
造で実現することができる。
【0074】(実施例C2)本実施例では、光束の平行
シフト調整手段として、偏光ビームスプリッタを光束に
対して平行移動可能に取り付けた例について説明する。
【0075】図4に示すような固定部光学系の配置の場
合、偏光ビームスプリッタ27で反射された光束は、球
面レンズ32及びシリンドリカルレンズ33を通過して
光検出器34に達する。
【0076】そこで、偏光ビームスプリッタ27を実施
例C1と同様に光束に対して平行移動させることによ
り、実施例C1と同様に調整することができる。
【0077】また、偏光ビームスプリッタを移動可能に
取り付ける構造も、実施例C1と同様な機構により、容
易にできる。
【0078】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
固定部と可動部を各々ユニットとして調整し、それぞれ
を実機にセットした後、最終的な微調整として、平行平
板ガラス等を用いて光束の平行シフト調整ができるよう
にしたため、大幅に作業性が向上し、コストダウンを実
現できた。
【0079】また、それとともに良好なAF信号も得ら
れるようになった(図5(b)参照)。
【0080】さらに、対物レンズの中心を通るように調
整を行うことから光束ケラレの問題が無くなり、ATオ
フセットが除去できるという効果も同時に得られる。
【0081】また、更に、光束の平行シフト調整手段と
して、すでに備わっているミラーや、偏光ビームスプリ
ッタを用いることにより、新たな部品を増加させること
がなくなるため、コストアップすることがなくなるとい
う効果も得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例A1の分離型光ヘッドの概略
図。
【図2】本発明に用いた平行平板ガラスの作用を表わし
た図。
【図3】本発明の実施例B1の分離型光ヘッドの概略
図。
【図4】本発明の実施例C2の分離型光ヘッドの概略
図。
【図5】本発明の実施例C1のミラーの移動を説明する
ための概略図。
【図6】センサ上でのスポットズレが有る場合と無い場
合のAF信号の図。
【図7】検出光学系における平行シフトとセンサ上での
スポット移動の図。
【図8】固定部と可動部の光軸が平行ズレした場合の概
略図。
【図9】固定部と可動部の光軸が傾きズレした場合の概
略図。
【図10】光カードの模式的平面図。
【図11】光カードの部分拡大図。
【図12】分離型光ヘッド光学系の概略図。
【図13】偏光ビームスプリッタの分光特性図。
【図14】光検出器の形状及び配置とスポットとの関係
を示す図。
【図15】平行平板ガラスの調整可能な取り付け構造の
一例を示す図。
【図16】ミラーを光束に対して平行移動可能に取り付
ける構造の一例を示す図。
【符号の説明】
1 光カード 21 半導体レーザ 22 コリメータレンズ 23 ビーム整形プリズム 24 アパーチャー 25 1/2波長板 26 回折格子 27 偏光ビームスプリッタ 28 ミラー 29 1/4波長板 30 対物レンズ 50 平行平板ガラス 31 ミラー 32 球面レンズ 33 シリンドリカルレンズ 34 光検出器 34a,34b,34c 受光素子 S1 ,S2 ,S3 光スポット Sa ,Sb ,Sc 光スポット

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 照射光学系からの光束を絞って光学的情
    報記録媒体に光スポットとして照射し、且つ前記記録媒
    体上の光スポットからの光束を検出光学系に投射する光
    ヘッドを有し、前記照射光学系からの光束の照射により
    前記記録媒体に対し情報を記録し及び/または記録情報
    を再生する光学的情報記録再生装置において、 前記光ヘッドの光学系は、前記照射光学系及び前記検出
    光学系を含む固定部と、該固定部に対し移動可能で対物
    レンズを含む可動部とから構成されており、 前記固定部光学系中に、光束の平行シフト調整手段を有
    していることを特徴とする光学的情報記録再生装置。
  2. 【請求項2】 前記光束の平行シフト調整手段は、光束
    に対して傾けて調整可能に備えられた光透過性部材であ
    ることを特徴とする請求項1に記載の光学的情報記録再
    生装置。
  3. 【請求項3】 前記光透過性部材は、偏光ビームスプリ
    ッタと検出光学系の間に配置したことを特徴とする請求
    項2に記載の光学的情報記録再生装置。
  4. 【請求項4】 前記光透過性部材は、偏光ビームスプリ
    ッタとコリメータレンズとの間に配置したことを特徴と
    する請求項2に記載の光学的情報記録再生装置。
  5. 【請求項5】 前記光束の平行シフト調整手段は、光束
    に対して傾けて調整可能に設けられた平行平板ガラスで
    あることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記
    載の光学的情報記録再生装置。
  6. 【請求項6】 前記平行平板ガラスは、光軸に対してど
    の方向へも傾けることができるように保持されているこ
    とを特徴とする請求項5に記載の光学的情報記録再生装
    置。
  7. 【請求項7】 前記平行平板ガラスは、光軸に対して傾
    けた状態で回転可能に保持されていることを特徴とする
    請求項5に記載の光学的情報記録再生装置。
  8. 【請求項8】 前記光束の平行シフト調整手段は、光束
    に対して平行移動可能に備えられた光反射部材であるこ
    とを特徴とする請求項1に記載の光学的情報記録再生装
    置。
  9. 【請求項9】 前記光反射部材は、前記可動部光学系と
    非点収差を発生させる検出光学系との間に配置されるこ
    とを特徴とする請求項8に記載の光学的情報記録再生装
    置。
  10. 【請求項10】 前記光反射部材は、光束に対して平行
    移動可能に設けられた平面ミラーであることを特徴とす
    る請求項8に記載の光学的情報記録再生装置。
  11. 【請求項11】 前記光反射部材は、光束に対して平行
    移動可能に設けられた偏光ビームスプリッタであること
    を特徴とする請求項8に記載の光学的情報記録再生装
    置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2006095303A1 (en) * 2005-03-11 2006-09-14 Koninklijke Philips Electronics N.V. Optical scanning device
JP6293367B1 (ja) * 2016-08-10 2018-03-14 三菱電機株式会社 光軸調整機構

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