JPH07303877A - 写真処理廃液などのアンモニア含有溶液の処理方法と装置 - Google Patents

写真処理廃液などのアンモニア含有溶液の処理方法と装置

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JPH07303877A
JPH07303877A JP6124485A JP12448594A JPH07303877A JP H07303877 A JPH07303877 A JP H07303877A JP 6124485 A JP6124485 A JP 6124485A JP 12448594 A JP12448594 A JP 12448594A JP H07303877 A JPH07303877 A JP H07303877A
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JP
Japan
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ammonia
biological treatment
solution
photographic processing
distillate
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Application number
JP6124485A
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English (en)
Inventor
Masayuki Kurematsu
雅行 榑松
Kunio Kanai
邦夫 金井
Yoshifumi Karizume
慶文 狩集
Koji Osada
光司 長田
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Panasonic Electric Works Co Ltd
Konica Minolta Inc
Original Assignee
Konica Minolta Inc
Matsushita Electric Works Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 写真処理廃液などのアンモニア含有溶液に対
して、蒸発濃縮処理によって蒸留液と濃縮物に分離した
後、得られた蒸留液を下水道や河川に放流可能な成分濃
度にする処理方法及び装置を提供することにある。 【構成】 写真処理廃液などのアンモニア含有溶液を蒸
留液と濃縮液に蒸発分離した後、該蒸留液を硝化菌群の
生物処理により、アンモニアを酸化除去することにし
た。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、環境汚染防止に効果
のある写真処理廃液などのアンモニア含有溶液の処理方
法及び装置の改良に関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に、写真処理廃液などの、アンモニ
ア、重金属等の環境汚染物質を含む溶液の廃棄処理につ
いては、各種の方法が提案されているが、該溶液を蒸留
液と残留濃縮物に分離して処理する蒸発濃縮処理法が、
装置コストや運転コストの両面で優れているため、近年
普及しつつある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら従来の蒸
発濃縮処理法では、写真処理廃液などに含まれる、アン
モニア、亜硫酸、酢酸等の揮発性の高い物質が蒸留液中
に混入しやすく、排液を下水道や河川に排出するための
法規制を満足できず、蒸留液を直接下水道や河川に排出
できない。この発明の目的は、上記の点に鑑み、写真処
理廃液などのアンモニア含有溶液に対して、蒸発濃縮処
理によって蒸留液と濃縮物に分離した後、得られた蒸留
液を下水道や河川に放流可能な成分濃度にする処理方法
及び装置を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、請求項1の方法は、写真処理廃液などのアンモニ
ア含有溶液を蒸留液と濃縮液に蒸発分離した後、該蒸留
液を硝化菌群の生物処理により、アンモニアを酸化除去
することにした。請求項2の方法は、前記蒸発分離を6
0℃以下で行うことにした。請求項3の方法は、前記写
真処理廃液などのアンモニア含有溶液を、ヒートポンプ
回路の放熱部で加熱して蒸発させた後、吸熱部で蒸発物
を冷却して液化することにより、前記蒸留液を得ること
にした。
【0005】請求項4の方法は、前記蒸留液に少なくと
も燐酸イオン、カルシウムイオン、マグネシウムイオ
ン、鉄イオンを含む塩類を添加した後、硝化菌による生
物処理を行うことにした。請求項5の方法は、前記硝化
菌による生物処理を行なった後、電解酸化処理を行うこ
とにした。
【0006】請求項6の方法は、前記硝化菌による生物
処理の直前に、一般の従属栄養細菌群によるBOD除去
処理を行うことにした。請求項7の方法は、前記硝化菌
による生物処理中に、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、
炭酸カルシウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウ
ム等の炭酸塩アルカリ剤のうち少なくとも一つを随時添
加して、前記硝化菌群による生物処理を行うことにし
た。
【0007】また、請求項8の装置は、該写真処理廃液
などのアンモニア含有溶液を、蒸留液と濃縮液に蒸発分
離する分離装置と、該蒸留液を硝化菌群により生物処理
を行う生物処理槽を備えた。請求項9の装置は、前記分
離装置は60℃以下で蒸発分離を行うものとした。
【0008】請求項10の装置は、前記写真処理廃液な
どのアンモニア含有溶液を蒸発分離する装置は、ヒート
ポンプ回路の放熱部で加熱して蒸発させた後、吸熱部で
蒸発物を冷却して液化することにより、前記蒸留液を得
るものとした。請求項11の装置は、前記蒸留液に少な
くとも燐酸イオン、カルシウムイオン、マグネシウムイ
オン、鉄イオンを含む塩類を添加する機構を備えるもの
とした。
【0009】請求項12の装置は、前記硝化菌による生
物処理を通過した液体を、電解酸化処理する電解槽を備
えるものとした。請求項13の装置は、前記硝化菌によ
る生物処理槽の直前に、一般の従属栄養細菌群によるB
OD除去処理を行うBOD除去処理槽を設置した。
【0010】請求項14の装置は、前記硝化菌による生
物処理槽の内部に、一般の従属栄養細菌群によるBOD
除去処理を行う、BOD除去部を分画設置した。請求項
15では前記硝化菌による生物処理槽に、炭酸ナトリウ
ム、炭酸カリウム、炭酸カルシウム、炭酸水素ナトリウ
ム、炭酸水素カリウム等の炭酸塩アルカリ剤のうち少な
くとも一つを添加する機構を備えることにした。請求項
16の装置は、前記生物処理槽の内部に、槽内の処理液
の温度を一定範囲内に制御する、温度制御手段を設ける
ことにした。
【0011】
【作用】請求項1の方法において、写真処理廃液などの
アンモニア含有溶液は、蒸留液と濃縮液に蒸発分離さ
れ、該蒸留液は、硝化菌群の作用により、含有するアン
モニアが亜硝酸に変換される。また、該処理は好気的雰
囲気で行なわれるので、亜硫酸は硫酸へと速やかに酸化
される。請求項2の方法において、前記蒸発分離を60
℃以下で行うことにより、硝化菌群の成育に不都合な物
質の生成及び該成分の蒸留液への混入が防止される。請
求項3の方法において、前記写真処理廃液などのアンモ
ニア含有溶液を、ヒートポンプ回路の放熱部で加熱して
蒸発させた後、吸熱部で蒸発物を冷却して液化すること
により、60℃以下の蒸発分離が効率良く実行される。
【0012】請求項4の方法において、前記蒸留液に欠
落している、硝化菌群の生育に必須なミネラル成分(燐
酸イオン、カルシウムイオン、マグネシウムイオン、鉄
イオン)が供給される。請求項5の方法において、前記
硝化菌群による生物処理を行なった後、電解酸化処理を
行うことにより、生物処理後の液に含まれる亜硝酸を硝
酸まで酸化し、除去することができる。
【0013】請求項6の方法において、前記硝化菌群に
よる生物処理の直前に、一般の従属栄養細菌群によるB
OD除去処理を行うことにより、硝化菌群において処理
できないBOD成分を除去される。また、硝化菌群によ
る生物処理へのBOD成分の混入による、該硝化菌群に
よる生物処理工程内での一般の従属栄養細菌群の繁殖に
よる、硝化菌群の活性低下が防止される。請求項7の方
法において、前記硝化菌群による生物処理中に、炭酸ナ
トリウム、炭酸カリウム、炭酸カルシウム、炭酸水素ナ
トリウム、炭酸水素カリウム等の炭酸塩アルカリ剤のう
ち少なくとも一つを随時添加することにより、前記硝化
菌群の成育に好適なpHで生物処理を行うことができ
る。
【0014】また、請求項8の装置において、該溶液は
蒸留液と濃縮液に蒸発分離され、該蒸留液は、硝化菌群
の生物処理作用により含有するアンモニアが亜硝酸、硝
酸に変換される。さらに、該生物処理槽内は好気的雰囲
気なので、亜硫酸は硫酸へと速やかに酸化される。請求
項9の装置において、前記蒸発分離を60℃以下で行う
ことにより、硝化菌群の成育に不都合な物質の生成、及
び該成分の蒸留液への混入が防止される。
【0015】請求項10の装置において、前記写真処理
廃液などのアンモニア含有溶液を、ヒートポンプ回路の
放熱部で加熱して蒸発させた後、吸熱部で蒸発物を冷却
して液化することにより、60℃以下の蒸発分離が効率
良く実行される。請求項11の装置において、前記蒸留
液に欠落している、硝化菌群の成育に必須なミネラル成
分(燐酸イオン、カルシウムイオン、マグネシウムイオ
ン、鉄イオン)が供給される。請求項12の装置におい
て、前記生物処理槽の後部の電解槽により、生物処理後
の液に含まれる亜硝酸を硝酸まで酸化し、除去すること
ができる。
【0016】請求項13の装置において、前記生物処理
槽の直前に、一般の従属栄養細菌群を持つBOD除去処
理槽を備えることにより、硝化菌群では処理できないB
OD成分が除去される。また、前記生物処理槽へのBO
D成分の混入による、該生物処理槽での一般の従属栄養
細菌群の繁殖による、硝化菌群の活性低下が防止され
る。請求項14の装置において、前記硝化菌による生物
処理槽の内部に、一般の従属栄養細菌群を持つBOD除
去部を分画設置することにより、硝化菌群では処理でき
ないBOD成分が除去される。
【0017】請求項15の装置において、前記生物処理
槽に、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸カルシウ
ム、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム等の炭酸塩
アルカリ剤のうち少なくとも一つを随時添加す機構を備
えることにより、前記硝化菌群の成育に好適なpHが維
持される。請求項16の装置において、前記生物処理槽
の内部に、槽内の処理液の温度を一定範囲内に制御する
温度制御手段を設けることより、前記硝化菌群の成育に
好適な温度環境が維持される。
【0018】
【実施例】以下、この発明の一実施例を添付の図面に基
づいて説明する。まず、工程全体を図1のフローチャー
トに基づき説明する。写真処理廃液などのアンモニア含
有溶液は、ステップST1において、まず60℃以下で
蒸留され、蒸留液と濃縮液に分離される。そして、ステ
ップST2において、蒸留液には生物処理槽内の微生物
の生育に必須なミネラル成分の添加がなされる。蒸留液
は、ステップST3において、BOD除去処理へ送ら
れ、一般の従属栄養細菌群によってBOD除去処理が行
なわれる。
【0019】BOD除去処理の次には、ステップST4
において、硝化菌群によるアンモニアの亜硝酸、硝酸へ
の酸化を行なう生物処理が行なわれる。ステップST4
においては、必要に応じて、炭酸ナトリウム等のアルカ
リ試薬の添加、ヒーター等による温度調節が施される。
生物処理後の液は、ステップST5において、電解酸化
処理へ送られ、生物処理で生成した亜硝酸を硝酸まで酸
化する。上記一連の処理を経た処理液Hは、BOD、I
2 消費量、pHなどの環境基準を無管理で満たすことが
できるので、ステップST6において、放流される。
【0020】なお、下水道や河川の放流基準は地域、排
出規模等によって異なり、また処理液Hの成分も様々で
あるから、図1に示した各ステップは、適宜省略してよ
い場合がある。後述の実施・実験例1〜6においては、
その実施・実験例が上述の6種のステップの中のどのス
テップで構成されるかを記述する。
【0021】次に、各ステップの内容について、順に詳
しく説明する。まず、ステップST1について説明す
る。図2に、蒸発濃縮装置1の全体構成を示す。該図2
において、減圧に耐える蒸発濃縮釜11内に、写真処理
廃液を注入貯留し、該釜11とほぼ同心の外側に冷却凝
縮釜11Aを設け、両釜を上部で連通しておき、両釜共
通に減圧手段としてエジェクター16を接続して減圧す
るようにした。大気圧より低い減圧下では、その物質の
沸騰点以下で沸騰が起こることは知られており、この実
施例では、熱分解による有毒ガス発生の起こりにくい低
温での蒸発を行うために減圧するものである。
【0022】該釜11内には、3次元配置とした加熱手
段としてヒートポンプの加熱螺旋チューブ6を設け、こ
の加熱螺旋チューブ6はその下部を上記写真処理廃液の
貯留部11Bに浸し、該写真処理廃液を加熱する如く
し、その上部は該写真処理廃液の貯留部11Bから突出
して空中にある。加熱螺旋チューブ6の空中にある表面
には、釜液表面または液中加熱螺旋チューブ表面より突
沸が起こり、そのハネにより液が供給され、空中の加熱
螺旋チューブ表面より直接蒸発が起こる。
【0023】このため、加熱螺旋チューブ6の一定部分
を気中に露出させることは、該加熱螺旋チューブをすべ
て液中に浸漬するよりも、同じ条件で大きい蒸発処理速
度が得られ、非常に有効である。写真処理廃液は、水溶
液タンク(処理廃液タンク)24から廃液供給用電磁弁
18Aを通して、蒸発濃縮釜11内の気中から液面に供
給される。供給は未検出時に釜容量の1/10以上の量
が一回で供給されない様にすることが好ましい。これは
蒸発バランスを保ち、蒸発処理速度を高く維持するため
である。
【0024】液供給の好ましい方法としては、液面未検
出時に電磁弁を規定時間開き、釜の減圧力により吸引供
給させる方式がある。そして水溶液の供給は、液面セン
サー51を洗浄しながら供給する方式が、液面センサー
51の誤作動を生じさせず好ましい。液面センサー51
の形態としては、フロート式、電極式があるが、電極式
で検出感度を調節できる方式とすることが誤作動を防止
して好ましい。これは、感度調節を行なうことにより対
象の水溶液の性質が変化しても追従が可能となるためで
ある。また、電極表面はテフロン熱収縮チューブにより
先端以外の部分を覆うことが 誤作動を防止できるので
好ましい。
【0025】両釜11、11Aの減圧手段はエジェクタ
ー16により行ない、その減圧により溶液給送手段とし
て廃液吸引用電磁弁18を作動させて、該廃液を上方の
ノズル18Cから散布し、蒸発濃縮釜11内に給送する
ことが好ましい。これは減圧下での溶液の散布滴下過程
で溶液中に含まれるガス成分のかなりの量がガス化する
ためである。これにより、供給液が濃縮液中に混入した
後に異常な泡発生や突沸を抑えられる他、濃縮液中に直
接溶液を供給する方式に比べ、蒸発濃縮釜の気液界面の
面積を小さく、また空中の体積を小さくすることで釜の
小型化を可能にしている。そして効率よく加熱蒸発させ
濃縮化を行なうものである。
【0026】処理廃液が、蒸発濃縮釜11内で泡立つの
を防止する手段として、消泡剤タンク23から消泡剤を
所定時に所定量投入し、廃液消泡剤混合部19でミック
スさせる。該機能のために、消泡剤吸引パイプ21A、
消泡剤用ベローズポンプ21及び消泡剤用電磁弁22を
設けている。消泡剤の供給タイミングは、運転開始時、
濃縮液排出後に新しく溶液を供給する時、及び電極式液
面センサー52が釜内の泡立ちを検出した時、などが好
ましい。上述の機能により発泡現象を抑える一方、突沸
現象が発生した際の液ハネが蒸留液側に入るのを防ぐた
め、デミスター34を設ける。該デミスターはロック材
が好ましいが、邪魔板や連続空間を持つ充填物でもよ
い。
【0027】上記の蒸発濃縮を繰り返して高濃度に固形
化した成分は、前記蒸発濃縮釜11の底部の撹拌羽根3
2によって周辺の排出口14に集められ、その下部に連
結した濃縮液回収袋14Aで回収される。該回収袋14
Aはトレー14B上に載せられており、また撹拌羽根3
2の撹拌軸31は、蒸発濃縮釜11の上方外側に設けら
れたモータ13に、ギヤヘッド12A、プーリー12、
ベルト12Cなどを介して結合され、回転伝達がなされ
るようにしてある。前述のように、上記加熱手段及び冷
却手段は、この発明ではヒートポンプを使用している
が、加熱手段の表面温度は、好ましくは100℃以下
で、臭気ガスの発生を防止するには20℃〜60℃であ
ることが最も好ましい。特に後段の蒸留液の生物処理で
働く微生物(硝化菌群)の生育に阻害性のあるフェノー
ル類などの成分が蒸留液中に混入しないようにするに
は、ヒートポンプ式減圧蒸留法により60℃以下での蒸
留を行なうことが好ましい。
【0028】この発明では、前述のように加熱手段にヒ
ートポンプの放熱部を用い、冷却手段にヒートポンプ吸
熱部を使用してある。該吸熱部は、蒸気冷却手段の他エ
ジェクタータンク(水流タンク)15冷却のための水流
タンク冷却チューブ8としても使用されている。水流タ
ンク15を冷却するのは、エジェクターの減圧能力を高
く維持するためであり、温度を下げることにより蒸留液
からの臭気成分の発生を抑さえるためであり、また釜か
らのガス成分の蒸留液中への溶解を促すためである。
【0029】この実施例のヒートポンプ配管は、各部品
を銅配管6Aで接続し、加熱手段の後ろに配管した、膨
張弁の役目をするキャピラリーチューブ9や、冷却手段
のアウト側に配置される冷媒(熱媒体)圧縮用のコンプ
レッサー4、及び加圧圧縮されて高温にされた冷媒(熱
媒体)を適切な設定温度にまで下げるために空冷凝縮さ
せる排熱フィンチューブ5等を接続した密閉回路となっ
ている。該フィンチューブ5及びそのファン10Aとそ
れを駆動するファンモータ10は、冷却凝縮釜11Aの
更に外に置かれている。冷媒(熱媒体)は、加熱螺旋チ
ューブ6の凝縮器を通り、配管9Aを介してキャピラリ
ーチューブ9から、エジェクタータンク15内の水流タ
ンク冷却チューブ8を経て、冷却凝縮釜11A内の蒸気
冷却螺旋チューブ7を通り両釜外のコンプレッサー4に
還るようにしてある。
【0030】蒸発した水成分は、蒸発濃縮釜11内の上
部に設けられた連通部より冷却凝縮釜11A内に送ら
れ、該釜内の冷却手段である蒸気冷却螺旋チューブ7の
表面に触れて凝縮し、水滴となって該冷却手段を伝わ
り、水受け11Cからエジェクターポンプ(水流ポン
プ)17によって、冷却凝縮釜11Aの凝縮液回収口か
らパイプ11Eを通って凝集水回収容器を兼ねたエジェ
クタータンク(水流タンク)15に集められる。エジェ
クタータンク15からオーバーフローした凝集水は、パ
イプ15Aによって、蒸留タンク25に送られ、該タン
クから後続の処理ステップへと送られる。
【0031】前記冷却凝縮釜内には、蒸発濃縮釜11と
冷却凝縮釜11Aとの案内部をも形成している、冷却手
段としてのヒートポンプの蒸気冷却螺旋チューブ7と、
底部に水受け11Cが設けられ、コンパクト化と両釜内
の減圧安定化に寄与している。また、エジェクターポン
プ(水流ポンプ)17は減圧手段(エジェクター)16
につなげられ、凝縮水の吸引と共に、同時に両釜の減圧
を行なうようにしてある。尚、53、54、55、5
6、57、58は液面センサー、61、62、63、6
4は温度センサーである。
【0032】次に、ステップST2について詳述する。
まず、この実施例で用いる、微生物(主に硝化菌群)の
生育のために添加される塩類の種類と、蒸留液10リッ
トルに対する添加量を以下に示す。 燐酸2水素ナトリウム 50mg 塩化カルシウム2水和物 1mg 硫酸マグネシウム7水和物 1mg EDTA鉄ナトリウム 1mg
【0033】上記塩類は、あらかじめ混合された濃縮液
として準備しておき、蒸留液の供給に合わせて少量ずつ
添加した。なお、使用する塩類は上記のものに限定され
るものではなく、例えば、燐酸塩としては、燐酸2水素
ナトリウム、燐酸ナトリウム、燐酸2水素カリウム、燐
酸カリウムなど、カルシウム塩としては、炭酸カルシウ
ム、硫酸カルシウムなど、マグネシウム塩としては、塩
化マグネシウム、炭酸マグネシウムなど、また鉄塩とし
ては、硫酸第1鉄、硫酸第2鉄、塩化第1鉄、塩化第2
鉄などが挙げられる。また、添加量については、特に制
限はないが、上記した添加量より多目のほうが微生物の
生育に都合がよい。
【0034】次に、ステップST3について詳述する。
図3はBOD除去を行う処理槽(以下、BOD処理槽と
いう)の概要である。該BOD処理槽301は、容量=
20リットル程度の被処理液Hが満たされ、内部には直
径8〜10mmの素焼きセラミックボールSBが15リ
ットルほど充填されている。また、該BOD処理槽30
1内には空気を送るための散気管303が設置され、該
散気管303には、槽外に設けられたエアーポンプ30
4より空気が供給できるようになっている。この実施例
における空気供給量は、5リットル/分である。
【0035】前記BOD処理槽301内の菌群は、市販
の微生物剤(四国化成工業(株)製、ハイポルカ)を起
源とし、酢酸を主体とする栄養液で馴養されたものであ
る。該菌群のBOD処理槽301への移植は、菌を前培
養の栄養液5リットルに分散させたまま、液ごと該槽に
投入する方法で行なった。前記蒸発濃縮装置1により分
離された蒸留液は、導入管305を通って該BOD処理
槽301の底部より流入し、セラミックボールSB群の
隙間を通流して、排出管306より排出されるようにな
っている。
【0036】次に、ステップST4について説明する。
図4に硝化菌群による生物処理槽の概要を示す。該生物
処理槽101の容量は80リットルで、内部には、被処
理液Hと、直径=8〜10mmのセラミックボールSB
が約50リットル充填されている。また該生物処理槽1
01には、内部に空気を送るための散気管102と、ヒ
ーター103(200W、市販の観賞魚用、温度センサ
ー内蔵)が設置されている。処理槽101外には空気供
給のためのエアーポンプ111、温度コントローラー1
12(市販の観賞魚用)、アルカリ剤供給ポンプ113
がある。この実施例における該処理槽101への空気供
給量は、16リットル/分である。アルカリ剤供給ポン
プ113は、アルカリ剤タンク114とつながってお
り、該タンクの中には10%(w/v)の炭酸ナトリウ
ム水溶液が入っている。
【0037】また、該処理槽101内には2枚の仕切り
板W1,W2が設置され、槽内を3室に分けている。こ
れにより、被処理液は、仕切り板W1で仕切られた第1
処理室R1の上部へ、導入口121から流入した後、セ
ラミックボールSB間を通流して、仕切り板W2で仕切
られた第2処理室R2へ、底部より流入、さらに、仕切
り板W2で仕切られた第3処理室R3へ、第2処理室R
2からのオーバーフローによって上部より流入するよう
に構成されている。そして、第3処理室R3内の被処理
液は、排出口122から次工程へと排出されるようにな
っている。
【0038】該処理槽101内に生息する菌群は、市販
微生物剤(コンソルコーポレーション(株)製ニトロバ
ック)を起源とし、炭酸アンモニウム1g/リットルと
前記ステップST2に示された配合のミネラル成分から
なる栄養液で馴養されたものである。該菌群の生物処理
槽への移植は、菌を前培養の栄養液5リットルに分散さ
せたまま、液ごと該槽に投入する方法で行なった。
【0039】次に、ステップST5の直流電解工程につ
いて説明する。図5に電解槽201の概要を示す。該電
解槽201の容量は10リットルで、内部には、3枚の
陰極と4枚の陽極からなる電極202が配設されてい
る。即ち、陰極として150×150×0. 3mmのス
テンレス板3枚と、陽極として同サイズの白金めっきチ
タン板4枚が、交互に10mmの間隔で設置されてい
る。これら電極板の陰極同士及び陽極同士は、それぞれ
リード線で直列に接続されている。該電解槽201に
は、導入口203より被処理液Hが流入、直流電解処理
の後、排出口204より排出されるようになっている。
また、該電解槽201内に空気を送るための散気管20
5が設置されおり、槽外には電気分解を行なうための直
流電源206と空気供給のためのエアーポンプ207が
ある。
【0040】この実施例での該電解槽201への空気供
給量は、1リットル/分であり、該空気供給は主に槽内
の溶液を撹拌する目的で行なわれる。電気分解は、前記
直流電源より、電圧=1. 0V、電極電流密度=0. 1
〜10A/dm2 程度の直流電流を流して行なう。電気
分解中の陽極表面において、亜硝酸の酸化が行なわれ、
生物処理槽排出液中の亜硝酸が硝酸に変換される。最後
に、ステップST6において、処理液はそのまま下水道
及び河川へ放流される。
【0041】以下に、実際の写真処理廃液を用いた実験
例を述べる。 −実験例1、2、3− 写真処理廃液として、カラーネガフィルム(コニカ社
製)をカラーネガフィルム用処理剤・タイプ52N(コ
ニカ社製)で処理した廃液(廃液1)と、カラーペーパ
ー(コニカ社製)をカラーペーパー用処理剤・タイプ2
8P(コニカ社製)で処理した廃液(廃液2)とを採取
し、廃液1と廃液2を1:1で混合したものを、この発
明にかかる方法と装置で処理した。
【0042】前記処理工程のステップST1、ステップ
ST4とステップST6で構成される方法及び装置で処
理したものを実験例1、ステップST1、ステップST
2、ステップST4とステップST6で構成され、ステ
ップST4でアルカリ剤を添加しなかったものを実験例
2、及びステップST1、ステップST2、ステップS
T4とステップST6で構成され、さらにステップST
4においてアルカリ剤を添加したものを実験例3とし
た。これら3つの実験において、ステップST4での温
度調節は行なわなかった(処理液水温20℃〜25
℃)。また、ステップST1からの蒸留液供給量は3実
験例において共通で、約2リットル/時間で10時間で
あった。蒸留液供給は1週間続けて行なった。また、ア
ルカリ剤添加量は、80ml/時間で10時間であっ
た。
【0043】なお、本実験例1が図1のフローチャート
の中のステップST3を含まないのは、処理液のもとと
なる写真処理液(カラーネガフィルム用処理剤・タイプ
52Nとカラーペーパー用処理剤・タイプ28P)が、
ステップST1でBODをほとんど含まない蒸留液を生
成するためである。ステップST1で得られる蒸留液を
比較例1とし、実験例1〜3と比較例1の処理の結果得
られる処理液のpH値、I2 消費量、アンモニア濃度を
図6の表1に示す。表1に示された通り、実験例1〜3
において、pHは中性であり、I2消費量はいずれも0
であった。
【0044】−実験例4− 写真処理廃液として、前記実験例1〜3と同様のものを
用い、前記処理工程のステップST1、ステップST
2、ステップST4、ステップST5とステップST6
で構成され、ステップST4においてアルカリ剤を添加
し、30℃に温度調節した結果を実験例4とした。アル
カリ剤添加量は、80ml/時間で10時間であった。
ステップST1からの蒸留液供給量は約2リットル/時
間で10時間であった。蒸留液供給は1週間続けて行な
った。また、ステップST1、ステップST2、ステッ
プST4、とステップST6で構成され、ステップST
4においてアルカリ剤を添加し、30℃に温度調節した
結果を比較例2とした。実験例4と比較例2の処理の結
果得られる処理液のpH値、I2 消費量、亜硝酸濃度を
図6の(b)に示す。
【0045】表2に示された通り、比較例2の処理液で
は亜硝酸が高濃度で含まれるが、実験例2では電解酸化
により亜硝酸が硝酸に変換され、より環境影響性が小さ
い処理水が得られ、河川等の排出規制が下水道より厳し
いものでも対応することできると言える。
【0046】−実験例5、6− 写真処理廃液として、カラーネガフィルム(コニカ社
製)をカラーネガフィルム用処理剤・タイプ52(コニ
カ社製)で処理した廃液(廃液3)と、カラーペーパー
(コニカ社製)をカラーペーパー用処理剤・タイプ20
P(コニカ社製)で処理した廃液(廃液4)とを採取
し、廃液3と廃液4を1:1で混合したものを、前記処
理工程のステップST1、ステップST2、ステップS
T3、ステップST4とステップST6で構成され、ス
テップST4でアルカリ剤を添加せず、温度調節を行な
わなかったものを実験例5とした。また、ステップST
1、ステップST2、ステップST4とステップST6
で構成され、ステップST4でアルカリ剤を添加せず、
温度調節を行なわなかったものを実験例6とした。ステ
ップST1からの蒸留液供給量及び供給期間は、実験例
1〜4と同様である。
【0047】本実施例のステップST1で得られる蒸留
液を比較例3とし、実験例5及び6と比較例3の処理の
結果得られる処理液のpH値、I2 消費量、BOD値
を、図6の表3に示す。表3に示された通り、実験例5
及び6において、BOD値の低下が見られる。実験例6
については、ステップST4の生物処理槽が3室に分け
られているため、処理液導入口のある第1室で主にBO
D成分の除去が行なわれ、後続の室で硝化が行なわれた
と考えられる。
【0048】
【発明の効果】請求項1では、写真処理廃液などのアン
モニア含有溶液は、蒸留液と濃縮液に蒸発分離され、該
蒸留液は、硝化菌群の生物処理作用により含有するアン
モニアが亜硝酸、硝酸に変換され、下水道や河川に放流
可能なpH値になる。また、該生物処理は好気的雰囲気
で行なわれるので、亜硫酸は硫酸へと速やかに酸化され
除去される。よって無管理での処理液の放流を行なうこ
とができる。請求項2では、前記蒸発分離を60℃以下
で行なうことにより、硝化菌群の成育に不都合な物質の
生成及び該成分の蒸留液への混入が防止されるので、無
管理での処理液の放流を行なうことができる。
【0049】請求項3では、前記写真処理廃液などのア
ンモニア含有溶液を、ヒートポンプ回路の放熱部で加熱
して蒸発させた後、吸熱部で蒸発物を冷却して液化する
ことにより、60℃以下の蒸発分離が効率良く実行され
る。請求項4では、前記蒸留液に欠落している、硝化菌
群の生育に必須なミネラル成分(燐酸イオン、カルシウ
ムイオン、マグネシウムイオン、鉄イオン)を供給する
ことができる。
【0050】請求項5では、前記硝化菌群による生物処
理を行なった後、電解酸化処理を行なうことにより、生
物処理後の液に含まれる亜硝酸を硝酸まで酸化し、除去
することができ、より環境影響性の少ない処理液を得る
ことができる。請求項6では、前記硝化菌群による生物
処理の直前に、一般の従属栄養細菌群によるBOD除去
処理を行なうことにより、硝化菌群では処理できないB
OD成分を除去し、また、前記生物処理工程内でのBO
D成分の存在に起因する前記一般の従属栄養細菌群の繁
殖による、硝化菌群の活性低下が防止される。請求項7
では、前記硝化菌群による生物処理中に、炭酸ナトリウ
ム、炭酸カリウム、炭酸カルシウム、炭酸水素ナトリウ
ム、炭酸水素カリウム等の炭酸塩アルカリ剤のうち少な
くとも一つを随時添加することにより、前記硝化菌群の
成育に好適なpHで生物処理を行なうことができ、アン
モニアのよる高率の除去が可能になる。
【0051】また、請求項8による、写真処理廃液など
のアンモニア含有溶液処理装置により、該溶液は蒸留液
と濃縮液に蒸発分離され、該蒸留液は、硝化菌群の生物
処理作用により含有するアンモニアを亜硝酸、硝酸に変
換され、下水道や河川に放流可能なpH値になる。ま
た、該生物処理槽内は好気的雰囲気なので、亜硫酸は硫
酸へと速やかに酸化され除去される。請求項9による装
置では、前記蒸発分離を60℃以下で行なうことによ
り、硝化菌群の成育に不都合な物質の生成及び該成分の
蒸留液への混入が防止される。
【0052】請求項10による装置では、前記写真処理
廃液などのアンモニア含有溶液を、ヒートポンプ回路の
放熱部で加熱して蒸発させた後、吸熱部で蒸発物を冷却
して液化することにより、60℃以下の蒸発分離が効率
良く実行される。請求項11による装置では、前記蒸留
液に欠落している、硝化菌群の成育に必須なミネラル成
分(燐酸イオン、カルシウムイオン、マグネシウムイオ
ン、鉄イオン)が供給されるので、該ミネラル成分の不
足による硝化菌群の成育不良が防止される。
【0053】請求項12による装置では、前記生物処理
槽の後部の電解槽により、生物処理後の液に含まれる亜
硝酸を硝酸まで酸化し、除去することができ、より環境
影響性の少ない処理液を得る。請求項13による装置で
は、前記生物処理槽の直前に、一般の従属栄養細菌群を
持つBOD除去処理槽を備えることにより、硝化菌群で
は処理できないBOD成分を除去し、また生物処理槽内
のBOD成分の存在に起因する前記一般の従属栄養細菌
群の繁殖による、硝化菌群の活性低下が防止される。
【0054】請求項14による装置では、前記硝化菌に
よる生物処理槽の内部に、一般の従属栄養細菌群を持つ
BOD除去部を分画設置することにより、硝化菌群では
処理できないBOD成分を除去することができる。請求
項15による装置では、前記蒸留液に、炭酸ナトリウ
ム、炭酸カリウム、炭酸カルシウム、炭酸水素ナトリウ
ム、炭酸水素カリウム等の炭酸塩アルカリ剤のうち少な
くとも一つを随時添加する機構を備えることにより、前
記硝化菌群の生育に好適なpHで生物処理を行うことが
でき、アンモニアのより高率の除去が可能になる。
【0055】請求項16による装置では、前記生物処理
槽の内部に、槽内の処理液の温度を一定範囲内に制御す
る温度制御手段を設けることにより、前記硝化菌群の生
育に好適な温度環境が維持される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本願方法のフローチャートである。
【図2】本願装置における蒸発分離装置の構成を示す原
理図である。
【図3】(a)従属栄養細菌群を用いたBOD除去処理
槽の構成を示す上面図である。 (b)従属栄養細菌群を用いたBOD除去処理槽の構成
を示す側面図である。 (c)従属栄養細菌群を用いたBOD除去処理槽の構成
を示す正面図である。
【図4】(a)硝化菌群を用いた生物処理槽の構成を示
す上面図である。 (b)硝化菌群を用いた生物処理槽の内部構成を示す上
面図である。 (c)硝化菌群を用いた生物処理槽の内部構成を示す側
面図である。 (d)硝化菌群を用いた生物処理槽の内部構成を示す正
面図である。
【図5】(a) 直流電解槽の構成を示す上面図であ
る。 (b) 直流電解槽の構成を示す側面図である。 (c) 直流電解槽の構成を示す正面図である。
【図6】(a)実験例1、2、3で得た処理液のpH、
2 消費量、アンモニア濃度の実測値を示す表である。 (b)実験例4で得た処理液のpH、I2 消費量、亜硝
酸濃度の実測値を示す表である。 (c)実験例5、6で得た処理液のpH、I2 消費量、
BOD値の計測値を示す表である。
【符号の説明】
1 蒸発分離装置 101 生物酸化処理槽 102 散気管 103 ヒーター 111 エアーポンプ 112 温度コントローラー 113 アルカリ剤供給ポンプ 114 アルカリ剤タンク 121 導入口 122 排出口 201 直流電解処理槽 301 BOD除去処理槽 SB セラミックボール(ろ材) H 被処理液
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 G03D 3/00 F (72)発明者 狩集 慶文 大阪府門真市大字門真1048番地 松下電工 株式会社内 (72)発明者 長田 光司 大阪府門真市大字門真1048番地 松下電工 株式会社内

Claims (16)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 写真処理廃液などのアンモニア含有溶液
    を蒸留液と濃縮液に蒸発分離した後、該蒸留液を硝化菌
    群により生物処理することを特徴とする写真処理廃液な
    どのアンモニア含有溶液の処理方法。
  2. 【請求項2】 前記蒸発分離を60℃以下で行なうこと
    を特徴とする請求項1記載の写真処理廃液などのアンモ
    ニア含有溶液の処理方法。
  3. 【請求項3】 前記蒸発分離の工程において、処理液
    を、ヒートポンプ回路の放熱部で加熱して蒸発させた
    後、吸熱部で蒸発物を冷却して液化することにより、前
    記蒸留液を得ることを特徴とする請求項1または2記載
    の写真処理廃液などのアンモニア含有溶液の処理方法。
  4. 【請求項4】 前記蒸留液に、少なくとも燐酸イオン、
    カルシウムイオン、マグネシウムイオン、鉄イオンを含
    む塩類を添加し硝化菌による生物処理を行なうことを特
    徴とする請求項1〜3記載の写真処理廃液などのアンモ
    ニア含有溶液の処理方法。
  5. 【請求項5】 前記蒸留液中のアンモニアを、硝化菌群
    による生物処理した後、電解酸化処理することを特徴と
    する請求項1〜4記載の写真処理廃液などのアンモニア
    含有溶液の処理方法。
  6. 【請求項6】 前記硝化菌による生物処理の直前に、一
    般の従属栄養細菌群によるBOD除去処理を行なうこと
    を特徴とする請求項1〜5記載の写真処理廃液などのア
    ンモニア含有溶液の処理方法。
  7. 【請求項7】 前記硝化菌による生物処理中に、炭酸ナ
    トリウム、炭酸カリウム、炭酸カルシウム、炭酸水素ナ
    トリウム、炭酸水素カリウム等の炭酸塩アルカリ剤のう
    ち少なくとも一つを随時添加することを特徴とする請求
    項1〜6記載の写真処理廃液などのアンモニア含有溶液
    の処理方法。
  8. 【請求項8】 写真処理廃液などのアンモニア含有溶液
    を蒸留液と濃縮液に蒸発分離する分離装置と、該蒸留液
    を硝化菌群により生物処理する生物処理槽を備えたこと
    を特徴とする写真処理廃液などのアンモニア含有溶液の
    処理装置。
  9. 【請求項9】 前記分離装置は、60℃以下で蒸発分離
    を行うものであることを特徴とする請求項8記載の写真
    処理廃液などのアンモニア含有溶液の処理装置。
  10. 【請求項10】 前記分離装置は、ヒートポンプ回路の
    放熱部で加熱して蒸発させた後、吸熱部で蒸発物を冷却
    して液化することにより、前記蒸留液を得るものである
    ことを特徴とする請求項8または9記載の写真処理廃液
    などのアンモニア含有溶液の処理装置。
  11. 【請求項11】 前記蒸留液に、少なくとも燐酸イオ
    ン、カルシウムイオン、マグネシウムイオン、鉄イオン
    を含む塩類を添加する機構を備えることを特徴とする請
    求項8〜10記載の写真処理廃液などのアンモニア含有
    溶液の処理装置。
  12. 【請求項12】 前記生物処理槽を通過した液体を、電
    解酸化処理する電解槽を備えることを特徴とする請求項
    8〜11記載の写真処理廃液などのアンモニア含有溶液
    の処理装置。
  13. 【請求項13】 前記生物処理槽の前段に、一般の従属
    栄養細菌群によるBOD除去処理を行う、BOD除去槽
    を備えることを特徴とする請求項8〜12記載の写真処
    理廃液などのアンモニア含有溶液の処理装置。
  14. 【請求項14】 前記生物処理槽の内部に、一般の従属
    栄養細菌群によるBOD除去処理を行う、BOD除去部
    を分画設置することを特徴とする請求項8〜12記載の
    写真処理廃液などのアンモニア含有溶液の処理装置。
  15. 【請求項15】 前記生物処理槽に、炭酸ナトリウム、
    炭酸カリウム、炭酸カルシウム、炭酸水素ナトリウム、
    炭酸水素カリウム等の炭酸塩アルカリ剤のうち少なくと
    も一つを添加する機構を備えることを特徴とする請求項
    8〜14記載の写真処理廃液などのアンモニア含有溶液
    の処理装置。
  16. 【請求項16】 前記生物処理槽の内部に、槽内の処理
    液の温度を一定範囲内に制御可能な温度制御手段を設け
    ることを特徴とする請求項8〜15記載の写真処理廃液
    などのアンモニア含有溶液の処理装置。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012206017A (ja) * 2011-03-29 2012-10-25 Kubota Kankyo Service Kk 排水処理方法、及び排水処理装置
JP2014035104A (ja) * 2012-08-07 2014-02-24 Tlv Co Ltd 廃蒸気解消装置
JP2014047983A (ja) * 2012-08-31 2014-03-17 Tlv Co Ltd 廃蒸気解消装置
CN105110523A (zh) * 2015-09-11 2015-12-02 燕山大学 一种养猪废水的处理方法

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